JP3262460B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP3262460B2 JP23962394A JP23962394A JP3262460B2 JP 3262460 B2 JP3262460 B2 JP 3262460B2 JP 23962394 A JP23962394 A JP 23962394A JP 23962394 A JP23962394 A JP 23962394A JP 3262460 B2 JP3262460 B2 JP 3262460B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料、更に詳細には高感度で色再現の彩度に優れ、
かつ光源の色温度変化による色再現の悪影響が改良さ
れ、かつ生保存性(感光材料を塗布・製造してから撮影
・現像するまでの保存中における性能変化)に優れたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
ては、良好な色再現性を有することは重要な特性であ
る。特に赤、青、緑などの原色は人間の目に強く訴える
色であるため、従来からこれらの原色再現において彩度
を向上させる試みがなされてきた。しかしながら、その
悪影響として、例えば晴天時と曇天時あるいは晴天時の
日向と日陰のような光源の色温度変化により現像処理後
の色味の変化が強調されてしまうという新たな問題が生
じた。ハロゲン化銀カラー写真感光材料の中でカラーネ
ガは現像処理後カラー印画紙に焼き付けた後観賞に供さ
れるのでカラー印画紙焼き付け時に色味の補正がなしう
るのに対し、撮影用ハロゲン化銀カラー反転写真感光材
料は、現像処理後の感光材料が直接観賞に供されるため
特にこの問題の影響が深刻である。特開平1−3034
37号には本発明の一般式(イ)とほぼ同じ目的で別の
構造を有する化合物とインターイメージ効果発現手段の
組合せにより色再現が向上することが示されているが、
該発明による感光材料では、感光材料を保存する間の性
能変化が問題であり、さらに色温度依存性の改良が成し
得ることを明確に示す記載は無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は高感度
で色再現の彩度に優れ、光源の色温度による悪影響が改
良され、かつ生保存性に優れたハロゲン化銀カラー写真
感光材料、特にハロゲン化銀カラー反転写真感光材料を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の課題は、
下記の手段により達成された。 (1) 黄色カプラーを含有する青感性ハロゲン化銀乳
剤層とマゼンタカプラーを含有する緑感性ハロゲン化銀
乳剤層とシアンカプラーを含有する赤感性ハロゲン化銀
乳剤層が、各々感度の異なる少なくとも2層のハロゲン
化銀乳剤層よりなっているハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、下記一般式(イ)で表される化合物の固
体分散染料を少なくとも一種含有する親水性コロイド層
を有し、かつ、下記要件(a)から(d)の中から選ば
れる少なくとも一つの要件を具備することを特徴とする
ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0005】
【化3】
【0006】式中、Aはカルボキシル基を少なくとも1
つ有する酸性核を表し、L1 ,L2及びL3 はそれぞれ
置換されてもよいメチン基を表す。R1 及びR3 は水素
原子又は置換基(置換原子も含む)を表す。R2 は置換
基(置換原子も含む)を表わす。nは0又は1を表す。
mは0から4までの整数を表し、mが2から4の整数の
ときR2 は互いに同じでも異なってもよい。Xは、ハメ
ットの置換基定数σmが0.3以上1.5以下の電子吸
引性基を表す。 (a)各感色性ハロゲン化銀乳剤層の中で最も低感度の
ハロゲン化銀乳剤層のうち少なくとも一つの乳剤層に隣
接して黄色コロイド銀を含有すること。 (b)表面及び/または内部を被らされたハロゲン化銀
乳剤を感光性ハロゲン化銀乳剤層、または感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層に隣接した層に含有すること。 (c)下記一般式(F)で示されるDIR化合物を含有
すること。 一般式(F) A−(L)n −(G)m −(Time)t −X 式中、Aは酸化還元母核またはその前駆体を表わし、写
真現像処理中に酸化されることによってはじめて−(T
ime)t −Xが離脱することを可能ならしめる基を表
わし、Xは現像抑制剤を表わす。Lは二価の連結基を表
わし、Gは酸性基を表わす。n、m、tはそれぞれ0ま
たは1を表わす。ただし、n=1のとき、m=0である
ことはない。 (d)少なくとも一つの乳剤層に下記一般式(カ)で表
される化合物を含有させること。 一般式(カ)
【0007】
【化4】
【0008】式中、M1 は水素原子、陽イオンまたはア
ルカリで開裂するメルカプト基の保護基を表し、Xは5
員または6員のヘテロ環(置換されていても縮合されて
いてもよい)を形成するのに要する原子群を表す。該ヘ
テロ環を形成する5または6原子の中で窒素原子の数は
2または3原子である。Rk1は直鎖または分岐のアルキ
レン基、アルケニレン基、アラルキレン基、またはアリ
ーレン基を表す。Yは2価の極性の連結基、Rk2は水素
原子またはこれと置換可能な基を表し、Zは極性置換基
を表す。uは0または1を表わし、vは0,1または2
を表す。 (2)(1)記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料が
下記要件(e)を具備していることを特徴とする(1)
記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (e)低感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層の平均ヨード含
量AgI(GL)と、低感度青感性ハロゲン化銀乳剤層
の平均ヨード含量AgI(BL)および低感度赤感性ハ
ロゲン化銀乳剤層の平均ヨード含量AgI(RL)の関
係が下式のようになっていること。 2≧{AgI(GL)/AgI(BL)}≧0.9 2≧{AgI(GL)/AgI(RL)}≧0.9 (3)ハロゲン化銀カラー写真感光材料が撮影用ハロゲ
ン化銀カラー反転写真感光材料であることを特徴とする
(1)または(2)記載のハロゲン化銀カラー写真感光
材料。
【0009】以下本発明を詳しく説明する。本発明のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料は一般式(イ)で表され
る化合物の固体分散染料を少なくとも一種含有する親水
性コロイド層を有する。一般式(イ)で表される化合物
の固体分散染料は、特にその吸収特性について制限は無
いが、以下に述べるようにイエローフィルターとして使
用することが好ましい。
【0010】高画質の画像を提供するための撮影用ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料においては、感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層のうち、青感性ハロゲン化銀乳剤層を露光
源に最も近く配置し、それより支持体の側にイエローフ
ィルター層を配置し、さらに緑感性ハロゲン化銀乳剤
層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層の順に支持体に近くなる
ように配置するのが一般的である。これは、緑感性ハロ
ゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層のハロゲン
化銀乳剤が青光に対する固有吸収を有すること、また緑
感性ハロゲン化銀乳剤層の赤感性よりも赤感性ハロゲン
化銀乳剤層の緑感性の方が高くなりやすいことより、上
記の構成が最も色分離に適しているからである。従来こ
の目的のためのイエローフィルター層には黄色コロイド
銀を用いることが一般的であった。それは、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料の現像処理時に容易に除去でき、
かつ未使用の感光材料の保存中に本来添加した層から他
の層へ移動してしまうような不安定性が無く安定した性
能が提供できるからである。しかしながら、光吸収特性
がブロードである、銀粒子であるために現像処理時に現
像活性点となる(特に現像液のハロゲン化銀に対する溶
解度が高いときにその影響が顕著となる)などの問題も
有しており、シャープな吸収を示す有機化合物に置き換
える検討が近年活発になってきた。これらの中で代表的
なのは、米国特許第4923788号であるが、該発明
による固体分散染料では、光吸収特性がまだブロードで
緑感性層の感度上昇が不十分であり、かつ感光材料の生
保存による性能変化が十分解決されていない。
【0011】本発明者らは、鋭意努力の結果下記の発明
を完成するに至った。すなわち、本発明の一般式(イ)
で表される化合物の固体分散染料を黄色コロイド銀の代
わりにイエローフィルター層に使用することにより、前
記の緑感性層の感度上昇と感光材料の生保存性が十分満
足され、さらに前記(a)から(d)の要件から選ばれ
る少なくとも一つの要件を組み合わせて黄色コロイド銀
と本発明の固体分散染料を比較すると、色再現の彩度に
優れかつ光源の色温度による悪影響が改良された感光材
料が得られることを見いだした。
【0012】本発明の構成により、前記の色再現上の課
題が達成される理由には、本発明の一般式(イ)で表さ
れる化合物の固体分散染料と黄色コロイド銀の次のよう
な差異が関係していると考えられる。イエローフィルタ
ーに黄色コロイド銀を使用すると、黄色コロイド銀の現
像活性のために、隣接する青感性乳剤層のカブリ現像量
が多くなり緑感性乳剤層と赤感性乳剤層からの層間効果
を受け易くなる。本発明の一般式(イ)で表される化合
物の固体分散染料によるイエローフィルター層は青感性
乳剤層が以上のように層間効果を受け易くなることを防
止できる。また、本発明の一般式(イ)で表される化合
物の固体分散染料によるイエローフィルター層は黄色コ
ロイド銀に比べて青光に対する吸収を大きくかつ緑光・
赤光に対する吸収を小さくすることができるため、色再
現の彩度を損なうことなく青感性乳剤層が他層に与える
層間効果の大きさを小さくすることができる。一方、色
再現の彩度を高くするのは青感性乳剤層、緑感性乳剤
層、赤感性乳剤層の間の層間効果を大きくすることによ
っても達成することができる。この場合に、青感性乳剤
層と赤感性乳剤層の間の層間効果を大きくし過ぎると、
光源の色温度の変化による色味の変化が大きくなりすぎ
るという新たな問題を発生させてしまう。光源の色温度
の変化はデイライト光源(晴天/曇天、日陰/日向、ス
トロボ色温度)にしてもタングステン光源にしても青光
と赤光の比率の変化が大きい場合が多いので、前記のよ
うに青感性乳剤層と赤感性乳剤層の間の層間効果が大き
すぎる場合には、色温度が低くなって赤光の比率が高く
なると赤味になりすぎ、色温度が高くなって青光の比率
が高くなると青味になりすぎるという好ましくない結果
をもたらす。したがって色再現の彩度に優れかつ光源の
色温度による悪影響が改良された感光材料を得るために
は、青感性乳剤層と赤感性乳剤層の間の層間効果に比
べ、青感性乳剤層と緑感性乳剤層の間の層間効果、緑感
性乳剤層と赤感性乳剤層の間の層間効果を大きくするこ
とが必要である。本発明の構成のうち、(a)から
(d)に示した要件は層間効果を大きくする方法である
が、イエローフィルターに黄色コロイド銀を使用したま
までは、前述のような黄色コロイド銀の影響により、赤
感性乳剤層から緑感性乳剤層の層間効果を大きくしたま
ま、赤感性乳剤層から青感性乳剤層への層間効果を小さ
くすることは困難である。これらの方法に、イエローフ
ィルターとして黄色コロイド銀ではなく前記の本発明の
一般式(イ)で表される化合物の固体分散染料を使用す
ることにより、色再現の彩度を損なうことなく青感性乳
剤層と赤感性乳剤層の間の層間効果を小さくし、色再現
の彩度と色温度依存性の改良を両立させることが可能と
なった。本発明の効果はデイライト光源(ストロボ等の
人工光源を含む)、タングステン光源のいずれでも発揮
される。
【0013】以下に本発明の一般式(イ)の化合物につ
いて詳細に説明する。
【0014】
【化5】
【0015】式中、Aはカルボキシル基を少なくとも1
つ有する酸性核を表し、L1 ,L2及びL3 はそれぞれ
置換されてもよいメチン基を表す。R1 及びR3 は水素
原子又は置換基(置換原子も含む)を表す。R2 は置換
基(置換原子も含む)を表わす。nは0又は1を表す。
mは0から4までの整数を表し、mが2から4の整数の
ときR2 は互いに同じでも異なってもよい。Xは、ハメ
ットの置換基定数σmが0.3以上1.5以下の電子吸
引性基を表す。
【0016】一般式(イ)の好ましい構造は、前記Xが
アルコキシカルボニル基又はシアノ基であり、Aがカル
ボキシフェニル基で置換された酸性核であることが好ま
しい。
【0017】以下に、本発明の一般式(イ)についてさ
らに説明する。本発明の化合物は一般式(イ)のXとし
て、このような電子吸引的な置換基を選ぶことにより、
写真処理過程において化合物と処理液中の求核剤(主と
して水酸イオン、亜硫酸イオン)との反応が促進され、
脱色性改良に顕著な効果を示す。この効果は、求核剤と
の反応点と共役位にあるインドール窒素原子上に電子吸
引性基が置換することにより反応点の電子密度が下がり
反応しやすくなっている結果と推察している。
【0018】まず、一般式(イ)について詳しく説明す
る。Aで表される酸性核としては、5−ピラゾロン、イ
ソオキサゾロン、バルビツール酸、チオバルビツール
酸、ピラゾロピリドン、ローダニン、ヒダントイン、チ
オヒダントイン、オキサゾリジンジオン、ピラゾリジン
ジオン、インダンジオン、ヒドロキシピリドン、1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,4−ジオン、
3−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾ〔d〕チオフェン
−1,1−ジオキシドが好ましく、5−ピラゾロン、ヒ
ドロキシピリドン、ピラゾロピリドン、バルビツール酸
又はイソオキサゾロンがより好ましく、特に好ましいの
は、5−ピラゾロンである。
【0019】ただし、Aにはカルボキシル基を少なくと
も1個有している。このカルボキシル基は分子中のアリ
ール基(又はベンゼン環)に結合しているのが好まし
い。より好ましくは、フェニル基に結合しているもので
ある。カルボキシル基の結合の観点から、本発明の好ま
しい化合物は、下記一般式(イ−1)で表わされる化合
物である。
【0020】
【化6】
【0021】式中、kは1,2又は3を表す。A’は酸
性核残基を表す。L1 ,L2 ,L3,R1 ,R2
3 ,X,nおよびmは一般式(イ)におけるそれぞれ
と同義である。また、酸性核の観点から、本発明の好ま
しい化合物は、下記一般式(イ−2)で表わされる化合
物である。
【0022】
【化7】
【0023】式中、R4 及びR5 はそれぞれ水素原子又
は置換基(置換原子も含む)を表し、少なくとも一方は
カルボキシル基を有する置換基を表す。L1 ,L2 ,L
3 ,R1 ,R2 ,R3 ,Xおよびmは一般式(イ)にお
けるそれぞれと同義である。
【0024】更に、カルボキシル基の結合の観点を加え
ると、一般式(イ−2)においてR4 及びR5 の少なく
とも一方(好ましくはR5 )がカルボキシル基置換のフ
ェニル基である。
【0025】Xで表されるハメットの置換基定数σ
m (例えば、Chem. Rev., 91, 165(1991) に記載されて
いる)が、0.3以上1.5以下の電子吸引性基として
は、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子(σm
値=0.34以下同じ)、塩素原子(0.37)、臭素
原子(0.39)、ヨウ素原子(0.35))、トリフ
ルオロメチル基(0.43)、シアノ基(0.56)、
ホルミル基(0.35)、アシル基(例えば、アセチル
(0.38))、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ
(0.39))、カルボキシル基(0.37)、アルコ
キシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル(0.
37))、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェ
ノキシカルボニル(0.37))、アルキルカルバモイ
ル基(例えば、メチルカルバモイル(0.35))、ニ
トロ基(0.71)、アルキルスルフィニル基(例え
ば、メチルスルフィニル(0.52))、アルキルスル
ホニル基(例えば、メチルスルホニル(0.60))、
スルファモイル基(0.53)等が挙げられる。好まし
くは、アルコキシカルボニル基又はシアノ基である。よ
り好ましくはアルコキシカルボニル基である。
【0026】L1 ,L2 ,L3 で表されるメチン基は、
置換基(例えば、メチル基、エチル基、シアノ基、塩素
原子)を有していてもよいが、無置換であることが好ま
しく、また、nは0であることが好ましい。
【0027】R1 ,R2 又はR3 で表される置換基は、
例えば、炭素数1から8の置換もしくは無置換のアルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、sec −ブチル、t−ブチ
ル、シクロヘキシル、メトキシエチル、エトキシエチ
ル、エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエ
チル、シアノエチル、ジエチルアミノエチル、ヒドロキ
シエチル、クロロエチル、アセトキシエチル等)、炭素
数7から12の置換もしくは無置換のアラルキル基(例
えば、ベンジル、2−カルボキシベンジル等)、炭素数
6から18の置換もしくは無置換のアリール基(例え
ば、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェ
ニル、4−カルボキシフェニル、3,5−ジカルボキシ
フェニル等)、炭素数2から6の置換もしくは無置換の
アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブタノイ
ル、クロロアセチル等)、炭素数1から8の置換もしく
は無置換のスルホニル基(例えばメタンスルホニル、p
−トルエンスルホニル等)、炭素数2から6のアルコキ
シカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル等)、炭素数7から12のアリールオキシ
カルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、4−メ
チルフェノキシカルボニル、4−メトキシフェノキシカ
ルボニル等)、炭素数1から4の置換もしくは無置換の
アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、n−ブト
キシ、メトキシエトキシ等)、炭素数6から10の置換
もしくは無置換のアリールオキシ基(例えば、フェノキ
シ、4−メトキシフェノキシ等)、炭素数2から8の置
換もしくは無置換のアシルオキシ基(例えば、アセトキ
シ、エチルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ、クロロアセチルオキシ
等)、炭素数1から6の置換もしくは無置換のスルホニ
ルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ等)、炭
素数2から8のカルバモイルオキシ基(例えば、メチル
カルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ
等)、炭素数0から8の置換もしくは無置換のアミノ基
(例えば、無置換のアミノ、メチルアミノ、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、フェニルアミノ、メトキシフェ
ニルアミノ、クロロフェニルアミノ、モルホリノ、ピペ
リジノ、ピロリジノ、ピリジルアミノ、メトキシカルボ
ニルアミノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、フェノキ
シカルボニルアミノ、メチルカルバモイルアミノ、フェ
ニルカルバモイルアミノ、アセチルアミノ、エチルカル
ボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、ベン
ゾイルアミノ、クロロアセチルアミノ、メチルスルホニ
ルアミノ等)、炭素数1から8の置換もしくは無置換の
カルバモイル基(例えば、無置換カルバモイル、メチル
カルバモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカルバ
モイル、t−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイ
ル、モルホリノカルバモイル、ピロリジノカルバモイル
等)、炭素数1から8の置換もしくは無置換のスルホン
アミド基(例えば、メタンスルホンアミド、p−トルエ
ンスルホンアミド等)、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カル
ボキシル基等が挙げられる。
【0028】R1 は水素原子又はアルキル基、アリール
基、アルコキシカルボニル基、又はアリールオキシカル
ボニル基より選ばれる置換基であることが好ましい。特
に好ましくは水素原子である。
【0029】mは0、1又は2であることが好ましい。
m=1又は2のとき、R2 はアルキル基、アリール基、
アミノ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルバモイ
ル基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基より選
ばれる置換基であることが好ましい。特に好ましくはm
=0である。
【0030】R3 は水素原子又はアルキル基又はアリー
ル基より選ばれる置換基であることが好ましい。特に好
ましくはアルキル基である。
【0031】好ましい組み合わせとしては、Aの酸性核
が5−ピラゾロン、ヒドロキシピリドン、ピラゾロピリ
ドン、バルビツール酸、イソオキサゾロンであり、n=
0であり、m=0であり、R1 が水素原子であり、R3
が水素原子又はアルキル基であり、Xがアルコキシカル
ボニル基、又はシアノ基の組み合わせである。特に好ま
しいのは、Aの酸性核が5−ピラゾロンであり、n=0
であり、m=0であり、R1 が水素原子であり、R3
アルキル基であり、Xがアルコキシカルボニル基の組み
合わせである。
【0032】一般式(イ−1)におけるA′はAで表さ
れる酸性核の残基を表す。カルボキシル基のフェニル基
に対する置換位置はいずれの位置でもよい。kは、1,
2および3を表す。好ましくは、1または2であり、特
に好ましくは1である。
【0033】一般式(イ−1)の観点から好ましい組み
合わせとしては、A′が5−ピラゾロン残基、ヒドロキ
シピリドン残基、ピラゾロピリドン残基、バルビツール
酸残基又は、イソオキサゾロン残基であり、k=1また
は2であり、R1 が水素原子、メチル基又はフェニル基
であり、R3 が水素原子又はアルキル基であり、Xがア
ルコキシカルボニル基又はシアノ基の組み合わせであ
る。更にはn=0であるもの、更にはm=0である組合
せのものが好ましい。特に好ましいのは、A′が5−ピ
ラゾロン残基であり、n=0であり、m=0であり、k
=1であり、R1 が水素原子であり、R3 がアルキル基
であり、Xがアルコキシカルボニル基の組み合わせであ
る。
【0034】一般式(イ−2)におけるR4 及びR5
表される置換基は、R1 、R2 及びR3 で表される置換
基と同義である。ただし、R4 またはR5 には少なくと
も1つのカルボキシル基を有している。R4 で表される
置換基としては、無置換のアルキル基、置換又は無置換
のアミノ基が好ましく、無置換のアルキル基又は無置換
のアミノ基がより好ましい。さらに好ましくは、メチル
基または無置換のアミノ基である。R5 で表される置換
基としては、カルボキシル基で置換されたアリール基が
好ましい。特に好ましくは、カルボキシフェニル基であ
る。
【0035】一般式(イ−2)の観点から好ましい組み
合わせとしては、m=0であり、R1 が水素原子であ
り、R3 が水素原子又はアルキル基であり、R4 が無置
換のアルキル基、置換又は無置換のアミノ基であり、R
5 がカルボキシル基で置換されたアリール基であり、X
がアルコキシカルボニル基又はシアノ基の組み合わせで
ある。特に好ましいのは、m=0であり、R1 が水素原
子であり、R3 がアルキル基であり、R4 がメチル基又
は無置換のアミノ基であり、R5 がカルボキシフェニル
基であり、Xがアルコキシカルボニル基の組み合わせで
ある。
【0036】本発明の化合物はpH5〜7の水に対し難
溶である。ここでいう水難溶性とはpH5〜7の水に対
する溶解度が1.0g/リットル(25℃)以下の化合
物をいう。本発明の化合物が水に対して難溶であるため
には、特にスルホ基または、それらの塩(例えば、ナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)を置換基
として有していてはならない。
【0037】以下に本発明に用いられる化合物の具体例
を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】本発明に用いられる一般式(イ)の化合物
は、酸性核Aの活性メチレン部分(一般式(イ)におい
てL1 と結合している部分)が無置換の化合物と一般式
(イ−3)で表される化合物とを有機溶媒(例えば、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセ
トニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、酢酸、ピリジン)中、室温ない
し還流の条件下で反応させることにより得ることができ
る。反応の進行が遅いときは、酢酸、無水酢酸、p−ト
ルエンスルホン酸、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸
アンモニウムなどを適量添加することにより容易に合成
できる。
【0049】
【化18】
【0050】以下に合成例を示す。
【0051】(a) 2−(3−ホルミル−1−インドリ
ル)プロピオン酸メチル(化合物a)の合成 インドール−3−カルバルデヒド4.4g、2−ブロモ
プロピオン酸メチル5.5g、炭酸カリウム8.3g、
N,N−ジメチルホルムアミド30mlを混合し、蒸気浴
上で3時間加熱攪拌した。反応液を室温まで放冷した
後、氷水120mlの中に攪拌しながら、注ぎ込むと、油
状物が沈澱しやがて固化した。これをエタノールで再結
晶し、化合物aの結晶6.2gを得た。
【0052】(b)化合物1の合成 1−p−カルボキシフェニル−3−メチル−5−ピラゾ
ロン5.5g、化合物a5.8gをN,N−ジメチルア
セトアミド50mlに混合し、4時間蒸気浴上で加熱し
た。室温まで冷却し、メタノール50mlを加えた後に結
晶を濾取した。少量のメタノールで洗浄し、乾燥すると
化合物1が7.4g得られた。λmax =406nm(ジメ
チルホルムアミド)
【0053】(c)化合物5の合成 3−アミノ−1−p−カルボキシフェニル−5−ピラゾ
ロン6.6g、化合物a6.9gをN,N−ジメチルホ
ルムアミド30mlに混合し、4時間蒸気浴上で加熱し
た。室温まで冷却後、メタノール30mlを加えしばらく
同温度で攪拌後結晶を濾取した。メタノールで洗浄後、
乾燥すると化合物5が7.6g得られた。λmax =41
4nm(ジメチルホルムアミド)
【0054】本発明において、染料の分散は特開昭52
−92716号、国際公開88/04794号に記載の
ごとくボールミル、サンドミル、コロイドミルなどの分
散機や振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミ
ル、ロールミル、マントンガウリン、マイクロフルイダ
イザー、ディスクインペラーミルのごとき分散機等を任
意に選ぶことができるが、縦型あるいは横型の媒体分散
機が好ましい。いずれの場合も溶媒(例えば水)を用い
ることが好ましく、更に分散用界面活性剤を用いること
がより好ましい。分散用界面活性剤としては、特開昭5
2−92716号、国際公開88/04794号などに
記載のごとくアニオン性界面活性剤を使用したり、特願
平3−121749号のごとくアニオン性ポリマーを使
用することもでき、必要に応じてノニオン性あるいはカ
チオン性界面活性剤を使用することができるが、アニオ
ン性ポリマーか、アニオン性界面活性剤が好ましい。
【0055】また、本発明の色素を適当な溶媒中で溶解
させた後、本発明の色素の貧溶媒を添加して微結晶を析
出させてもよく、この場合にも前記の分散用界面活性剤
を用いてもよい。或いは、溶媒中でpHをコントロール
させることによってまず溶解させ、その後、pHを変化
させて微結晶化させてもよい。分散体中の本発明の染料
は、平均粒径が0.005μmから10μm、好ましく
は0.01μmから1μm、更に好ましくは0.01μ
mから0.5μmであり、場合によっては0.01μm
から0.1μmであることが好ましい。また、該染料の
微粒子は単分散されていることが好ましい。
【0056】一般式(イ)の染料の分散の際には、染料
固体に何の前処理も施さず、そのまま分散しても良い。
このとき好ましくは、該染料の合成過程において得られ
る湿潤状態にある染料固体を分散に用いるのが良い。ま
た、必要に応じて、分散前及び/又は分散後に加熱処理
を行ってもよく、より有効に加熱処理を行うには、少な
くとも分散後に加熱処理を行うことが好ましい。加熱方
法は、染料固体に熱が加われば特に制限はなく、温度は
40℃以上が好ましく上限は染料が分解しない範囲であ
れば何度でもよく、好ましくは250℃以下である。さ
らに好ましくは50℃〜150℃である。加熱時間は染
料が分解しない範囲であれば特に制限はなく、15分〜
1週間、好ましくは1時間〜4日間である。有効に加熱
処理を行うために、溶媒中で行うことが好ましく、溶媒
の種類としては、一般式(イ)の染料を実質的に溶解し
ないものであれば制限はなく、例えば、水、アルコール
類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、オクタ
ノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
エチルセロソルブ)、ケトン類(例えば、アセトン、メ
チルエチルケトン)、エステル類(例えば、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル)、アルキルカルボン酸類(例えば、酢
酸、プロピオン酸)、ニトリル類(例えば、アセトニト
リル)、エーテル類(例えば、ジメトキシエタン、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン)等を挙げることができ
る。
【0057】加熱処理時に有機カルボン酸類を共存させ
ると、本発明の課題をより有効に解決することができ
る。有機カルボン酸としては、アルキルカルボン酸類
(例えば、酢酸、プロピオン酸)、カルボキシメチルセ
ルロース類(CMC)、アリールカルボン酸類(例え
ば、安息香酸、サリチル酸)等を挙げることができる。
有機カルボン酸類の量は、溶媒として用いる場合には一
般式(イ)、(イ−1)および(イ−2)の色素の重量
の0.5〜100倍量を用いることができる。有機カル
ボン酸類以外の溶媒を用いて有機カルボン酸を添加して
用いる場合には、一般式(イ)、(イ−1)および(イ
−2)の色素に対して0.05〜100%の重量比で用
いることができる。
【0058】一般式(イ)で表される染料は、効果のあ
る任意の量を使用できるが、光学濃度が0.05乃至
3.0の範囲になるように使用するのが好ましい。添加
量としては単一層あたり0.5mg/m2〜1000mg/m2
が好ましく、より好ましくは1mg/m2〜500mg/m2
ある。添加時期は塗布される前のいかなる工程でもよ
い。一般式(イ)、(イ−1)および(イ−2)で表さ
れる染料は、乳剤層やその他の親水性コロイド層(中間
層、保護層、アンチハレーション層、フィルター層、バ
ック層等)の何れにも用いることが出来、単一の層に用
いても複数の層に用いてもよい。非感光層への添加が好
ましい。
【0059】本発明を用いて作られた感光材料は、フィ
ルター染料として、またはイラジエーションもしくはハ
レーション防止その他種々の目的のために親水性コロイ
ド層中に本発明以外の染料を含有してもよい。このよう
に染料として、オキソノール染料、ヘミオキソノール染
料、スチリル染料、メロシアニン染料、アントラキノン
染料、アゾ染料が好ましく使用され、この他にシアニン
染料、アゾメチン染料、トリアリールメタン染料、フタ
ロシアニン染料も有用である。これらの染料は水溶性の
場合には水に溶解して添加することができ、水に溶けに
くい場合には固体微粒子分散体として添加することがで
きる。油溶性染料を水中油滴分散法により乳化して親水
性コロイド層に添加することもできる。
【0060】以下に本発明の要件(a)について述べ
る。本発明において青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感
性乳剤層のうち少なくとも緑感性乳剤層あるいは赤感性
乳剤層の隣接層に黄色コロイド銀を含有することが好ま
しい。また、本発明の感光材料では各々の感色性乳剤層
は感度の異なる少なくとも2層以上のハロゲン化銀乳剤
層よりなっているが、前記の感光性乳剤層の隣接層に黄
色コロイド銀を添加する場合には、少なくとも一つの黄
色コロイド銀含有層は、各々の感色性のハロゲン化銀乳
剤層群のうち最も感度の低い乳剤層に隣接していること
が好ましい。このようにすることにより色再現の彩度を
高めることができ、好ましい。用いられるコロイド銀は
最大吸収波長が400nmから500nmであり、より
好ましくは430nmから460nmの黄色を呈してい
ることが好ましい。このような構成により、黄色コロイ
ド銀含有層に隣接した乳剤層の受ける層間効果を大きく
することができ、該乳剤層に主に含まれるカプラーの色
およびその補色の彩度を向上させることができる。これ
は、感光性乳剤層の隣接層に黄色コロイド銀を含有せし
めることにより、感光性乳剤層の現像活性を高め、その
層が受ける層間効果の大きさを増加せしめることができ
るからである。
【0061】種々の型のコロイド銀の調製は、例えばWi
ley & Sons,New York,1933年発行、Weiser著のColloida
l Elements(Carey Lea のデキストリン還元法による黄
色コロイド銀)またはドイツ特許第1096193号明
細書(褐色および黒色のコロイド銀)または米国特許第
2,688,601号(青色のコロイド銀)に記載され
ている。このうち最大吸収波長が400nmから500
nmの黄色のコロイド銀がとくに増感現像性を付与する
効果が認められた。
【0062】本発明においては黄色コロイド銀を含有し
ている層は青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層
のうち少なくとも緑感性乳剤層あるいは赤感性乳剤層に
隣接して(直接接触して)いることが好ましいが、増感
現像処理を行った時にカラーバランスの劣化を引き起こ
すのを防止するためには、青感性乳剤層、緑感性乳剤
層、赤感性乳剤層に同様に接触させることが好ましい。
この場合に青感性乳剤層に隣接して添加される黄色コロ
イド銀の添加量は従来の撮影用の感光材料においてイエ
ローフィルターとして添加されていた量より少なく、黄
色コロイド銀の塗布量は金属銀に換算して0.001か
ら0.4g/m2である。また0.003から0.3g/
m2がさらに好ましい。
【0063】本発明において上記の層間効果の増大や増
感現像処理のカラーバランス補正の目的のため黄色コロ
イド銀を添加する場合には、黄色コロイド銀を乳剤層に
添加するのではなく、青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤
感性乳剤層に隣接した層に添加する。黄色コロイド銀を
乳剤層に添加してしまうと感光材料の保存中、もしくは
現像処理時に不必要な被りを形成させてしまい好ましく
ない。また感色性層に隣接させず、例えば中間層を介し
た非隣接層に黄色コロイド銀を添加しても、その現像活
性向上効果は発揮されない。
【0064】また感光材料の全塗布銀量が20mg/m2
以上(通常7.0g/m2以下)である場合に顕著な効果
が現れる。感光性層の隣接層に黄色コロイド銀を含有せ
しめることによる色再現の彩度の改良効果が、その感光
材料の塗布銀量によって変化することは極めて予想しが
たいことであった。しかしながら、相対的に低感な層の
現像が遅延し易い理由が、相対的に高感な層の現像によ
って放出されたハロゲンイオンであることを考えると、
このような現象を理解することができる。すなわち、低
感度層の現像を遅延せしめるハロゲン化銀の塗布量が多
いほど、また低感度層に対して高感度層の層数が多いほ
ど低感度層の隣接層に含有された黄色コロイド銀の色再
現の彩度の改良効果が大きい。本発明に於いて黄色コロ
イド銀の好ましい添加量は各添加層当たり0.001か
ら0.4g/m2である。また0.003から0.3g/
m2がさらに好ましい。
【0065】本発明において、上記のように黄色コロイ
ド銀の併用を実施することに関しては例えば特開平6−
130590明細書およびその引用文献の記載を参考に
することができる。
【0066】以下に本発明の要件(b)について述べ
る。本発明において、表面または内部を被らされたハロ
ゲン化銀粒子を感光性ハロゲン化銀乳剤層、または感光
性ハロゲン化銀乳剤層に隣接した層に使用することが好
ましい。このような構成により、表面または内部を被ら
されたハロゲン化銀粒子を添加した乳剤層およびそれに
隣接した乳剤層の受ける層間効果を大きくすることがで
き、該乳剤層に主に含まれるカプラーの色およびその補
色の彩度を向上させることができる。これは、表面また
は内部を被らされたハロゲン化銀粒子の使用により、感
光性乳剤層の現像活性を高め、層間効果を受ける大きさ
を増加せしめることができるからである。さらに増感現
像した場合の各層の現像進行の巾と現像進行速度をコン
トロールするためには内部かぶらせ乳剤を用い、必要な
タイミングに必要な現像速度が得られるように各層に添
加した内部かぶらせ乳剤のシェル厚を調製することが好
ましい。
【0067】表面または内部を被らされたハロゲン化銀
粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず一
様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子の
ことをいう。粒子内部が被らされたハロゲン化銀粒子の
内部核を形成するハロゲン化銀は同一のハロゲン組成を
もつものでも異なるハロゲン組成をもつものでも良い。
表面または内部を被らされたハロゲン化銀粒子として
は、沃臭化銀、臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀
のいずれをも用いることができる。好ましくは、臭化銀
または沃臭化銀であり、特に沃臭化銀が好ましい。これ
らの表面または内部を被らされたハロゲン化銀粒子の粒
子サイズには限定はないが、平均粒子サイズとしては
0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μmが
好ましい。また、多分散乳剤でもよいが、単分散(ハロ
ゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が
平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であ
ることが好ましい。本発明の実施において上記の表面ま
たは内部を被らされたハロゲン化銀粒子の使用に関して
は例えば特公昭59−35011号、特公平1−382
96号の明細書およびその引用文献の記載を参考にする
ことができる。
【0068】以下に本発明の要件(c)について述べ
る。本発明に於いて下記一般式(F)で示されるDIR
化合物を極めて好ましく使用することができる。このよ
うな構成により一般式(F)の化合物を添加した層また
はそれに隣接した乳剤層の受ける層間効果を大きくする
ことができる。これは下記一般式(F)で示されるDI
R化合物は、層間効果を受け易くする生成物を感光性乳
剤の現像量が増大するにつれて増加せしめることができ
るからである。
【0069】一般式(F) A−(L)n −(G)m −(Time)t −X 式中、Aは酸化還元母核またはその前駆体を表わし、写
真現像処理中に酸化されることによってはじめて−(T
ime)t −Xが離脱することを可能ならしめる基を表
わし、Xは現像抑制剤を表わす。Lは二価の連結基を表
わし、Gは酸性基を表わす。n、m、tはそれぞれ0ま
たは1を表わす。ただし、n=1のとき、m=0である
ことはない。上記の一般式(F)で示されるDIR化合
物については例えば米国特許3379529号、同36
39417号、特開昭49−129536号、同64−
546号、特開平3−226744号等に記載のDIR
ハイドロキノン化合物、もしくは特開昭61−2138
47号、同64−88451号、米国特許468460
4号等に記載のDIRヒドラジド化合物があり、本発明
の実施においてこれらの明細書およびその引用文献の記
載を参考にすることができる。本発明において、従来の
DIR化合物の使用に関する技術的困難性は、上記一般
式(F)のDIR化合物を使用することによって解消さ
れることがわかった。
【0070】次に本発明における一般式(F)で示され
る化合物について詳しく以下に述べる。Aで示される酸
化還元母核としては、Kendall−Pelz則に従
うもので、例えばハイドロキノン、カテコール、p−ア
ミノフェノール、o−アミノフェノール、1,2−ナフ
タレンジオール、1,4−ナフタレンジオール、1,6
−ナフタレンジオール、1,2−アミノナフトール、
1,4−アミノナフトール、1,6−アミノナフトー
ル、没食子酸エステル、没食子酸アミド、ヒドラジン、
ヒドロキシルアミン、ピラゾリドンまたはレダクトンが
挙げられる。
【0071】これらの酸化還元母核の有するアミノ基は
炭素数1〜25のスルホニル基、または炭素数1〜25
のアシル基で置換されていることが好ましい。スルホニ
ル基としては置換または無置換の脂肪族スルホニル基、
あるいは芳香族スルホニル基が挙げられる。またアシル
基としては置換または無置換の脂肪族アシル基あるいは
芳香族アシル基が挙げられる。Aの酸化還元母核を形成
する水酸基またはアミノ基は、現像処理時に脱保護可能
な保護基で保護されていてもよい。保護基の例として
は、炭素数1〜25のもので、例えばアシル基、アルコ
キシカルボニル基、カルバモイル基、さらに特開昭59
−197037号、特開昭59−201057号に記載
されている保護基が挙げられる。さらにこの保護基は、
可能な場合は以下に述べるAの置換基と互いに結合し
て、5、6あるいは7員環を形成してもよい。
【0072】Aで表わされる酸化還元母核は置換可能な
位置が置換基で置換されていてもよい。これら置換基の
例としては、炭素数25以下のもので、例えばアルキル
基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、
スルホンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウ
レイド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、
スルファモイル基、スルホニル基、シアノ基、ハロゲン
原子、アシル基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ
基、複素環残基または−(L)n −(G)m −(Tim
e)t −Xなどが挙げられる。これらの置換基はさらに
以上述べた置換基で置換されていてもよい。またこれら
の置換基は、それぞれ可能な場合は、互いに結合して飽
和あるいは不飽和の炭素環、または飽和あるいは不飽和
の複素環を形成してもよい。Aの好ましい例としては、
ハイドロキノン、カテコール、p−アミノフェノールo
−アミノフェノール、1,4−ナフタレンジオール、
1,4−アミノナフトール、没食子酸エステル、没食子
酸アミド、ヒドラジンが挙げられる。Aとしてさらに好
ましくは、ハイドロキノン、カテコール、p−アミノフ
ェノール、o−アミノフェノール、ヒドラジンであり、
最も好ましくはハイドロキノン及びヒドラジンである。
【0073】Lは2価の連結基を表わし、好ましくはア
ルキレン、アルケニレン、アリーレン、オキシアルキレ
ン、オキシアリーレン、アミノアルキレンオキシ、アミ
ノアルケニレンオキシ、アミノアリーレンオキシおよび
酸素原子が挙げられる。
【0074】Gは酸性基を表わし、好ましくは−CO
−、−CO−CO−、−CS−、−SO−、−SO
2 −、−P(=O)(OR15)−または−C(=N
16)−である。ここで、R15はアルキル基、アリール
基、または複素環基であり、R16は水素原子またはR15
と同義である。Gとしてさらに好ましくは、−CO−、
−CO−CO−であり、最も好ましくは−CO−であ
る。
【0075】n,mは0又は1であり、Aの種類によっ
てどちらが好ましいかは異なる。例えばAがハイドロキ
ノン、カテコール、アミノフェノール、ナフタレンジオ
ール、アミノナフトール、没食子酸類の場合、n=0が
好ましく、より好ましくはn=m=0である。Aがヒド
ラジン、ヒドロキシルアミンの場合は、n=0,m=1
が好ましく、Aがピラゾリドンの場合n=m=1が好ま
しい。
【0076】−(Time)t −Xは一般式(F)にお
いてAで表わされる酸化還元母核が現像時クロス酸化反
応をおこし酸化体となった時はじめて -−(Time)
t −Xとして放出される基である。Timeは硫黄原
子、窒素原子、酸素原子またはセレン原子でGに連結す
る場合が好ましい。Timeはその後さらにXを放出し
うる基を表わし、タイミング調節機能を有してもよく、
またさらに現像主薬酸化体と反応してXを放出するカプ
ラー、あるいは酸化還元基であってもよい。Timeが
タイミング調節機能を有する基である場合、例えば米国
特許第4,248,962号、同第4,409,323
号、英国特許第2,096,783号、米国特許第4,
146,396号、特開昭51−146828号、特開
昭57−56837号に記載されているものが挙げられ
る。Timeとしては、これらに記載されているものか
ら選ばれる二つ以上の組み合わせでも良い。
【0077】タイミング調節基の好ましい例としては、
以下のものが挙げられる。 (1)ヘミアセタールの開裂反応を利用する基 例えば、米国特許第4,146,396号、特開昭60
−249148号及び同60−249149号に記載が
あり、下記化19に示される基である。ここに*印は一
般式(F)において左側に結合する位置を表わし、**
印は一般式(F)において右側に結合する位置を表わ
す。
【0078】
【化19】
【0079】式中、Wは酸素原子、イオウ原子または−
N(R67)−基を表わし、R65およびR66は水素原子ま
たは置換基を表わし、R67は置換基を表わし、tは1ま
たは2を表わす。tが2のとき2つの−W−C(R65
(R66)−は同じものもしくは異なるものを表わす。R
65およびR66が置換基を表わすときおよびR67の代表的
な例は各々R69基、R69CO−基、R69SO2 −基、N
(R69)(R70)CO−基またはN(R69)(R70)S
2 −基である。ここでR69は脂肪族基、芳香族基また
は複素環基を表わし、R70は脂肪族基、芳香族基、複素
環基または水素原子を表わす。R65、R66およびR67
各々は2価基を表わし、連結し、環状構造を形成する場
合も包含される。 (2)分子内求核置換反応を利用して開裂反応を起こさ
せる基 例えば米国特許第4,248,962号に記載のあるタ
イミング基が挙げられ、式*−Nu−Link−E−*
*で表わすことができる。この式中、*印は一般式
(F)において左側に結合する位置を表わし、**印は
一般式(F)において右側に結合する位置を表わし、N
uは求核基を表わし、酸素原子またはイオウ原子が求核
基の例であり、Eは求電子基を表わし、Nuより求核攻
撃を受けて**印との結合を開裂できる基でありLin
kはNuとEとが分子内求核置換反応することができる
ように立体的に関係づける連結基を表わす。 (3)共役系に沿った電子移動反応を利用して開裂反応
を起こさせる基 例えば米国特許第4,409,323号または同4,4
21,845号に記載があり下記化20で表わされる基
である。
【0080】
【化20】
【0081】式中、*印,**印,W,R65,R66およ
びtは化19に示される基について説明したのと同じ意
味を表わす。 (4)エステルの加水分解による開裂反応を利用する基 例えば西独公開特許第2,626,315号に記載のあ
る連結基であり、*−O−C(O)−**、*−O−C
(S)−**が挙げられる。式中*印および**印は化
19に示される基について説明したのと同じ意味であ
る。 (5)イミノケタールの開裂反応を利用する基 例えば米国特許第4,546,073号に記載のある連
結基であり、下記化21に示される基である。
【0082】
【化21】
【0083】式中、*印,**印およびWは化19に示
される基について説明したのと同じ意味であり、R68
67と同じ意味を表わす。
【0084】Dで表わされる基が、カプラーあるいは酸
化還元基である例としては、以下のものが挙げられる。
カプラーとしては、例えばフェノール型カプラーの場合
では、水酸基の水素原子を除いた酸素原子において一般
式(F)のGと結合しているものである。また、5−ピ
ラゾロン型カプラーの場合には、5−ヒドロキシピラゾ
ールに互変異性した型のヒドロキシ基より水素原子を除
いた酸素原子においてGを結合しているものである。こ
れらは各々Gより離脱してはじめてカプラーとして機能
し、現像薬酸化体と反応して、それらのカップリング位
に結合したXを放出する。Timeがカプラーである場
合の好ましい例としては、下記化22に示される基が挙
げられる。
【0085】
【化22】
【0086】式中、V1 およびV2 は置換基を表わし、
3 ,V4 ,V5 およびV6 は窒素原子または置換もし
くは無置換のメチン基を表わし、V7 は置換基を表わ
し、xは0ないし4の整数を表わし、xが複数のときV
7 は同じものまたは異なるものを表わし、2つのV7
連結して環状構造を形成してもよい。V8 は−CO−
基、−SO2 −基、酸素原子または置換イミノ基を表わ
し、V9 は5員ないし8員環を構成するための非金属原
子群を表わし、V10は水素原子または置換基を表わす。
【0087】一般式(F)においてTimeで表わされ
る基が酸化還元基である場合、好ましくは、式*−P
(Y=Z)k −Q−Bで表わされる。式中、P及びQは
それぞれ独立に酸素原子または置換もしくは無置換のイ
ミノ基を表わし、k個のY及びZの少なくとも1個はX
を置換基として有するメチン基を表わし、その他のY及
びZは置換もしくは無置換のメチン基または窒素原子を
表わし、kは1ないし3の整数を表わし(k個のY及び
Zは同じものもしくは異なるものを表わす)、Bは水素
原子またはアルカリにより除去されうる基を表わす。こ
こでP、Y、Z、QおよびBのいずれか二つの置換基が
2価基となって連結し環状構造を形成する場合も包含さ
れる。例えば(Y=Z)k がベンゼン環、ピリジン環な
どを形成する場合である。PおよびQが置換または無置
換のイミノ基を表わすとき、好ましくはスルホニル基ま
たはアシル基で置換されたイミノ基であるときである。
【0088】このときPおよびQは下記化23に示すよ
うに表わされる。
【0089】
【化23】
【0090】ここに*印は一般式(F)のGと結合する
位置または式*−P(Y=Z)k −Q−BのBと結合す
る位置を表わし、**印は(Y=Z)k −の自由結合手
の一方と結合する位置を表わす。
【0091】式中、G´で表わされる基は脂肪族基、芳
香族基、または複素環基を表わす。
【0092】式*−P(Y=Z)k −Q−Bで表わされ
る基において特に好ましい基は下記化24、化25に示
される基である。
【0093】
【化24】
【0094】
【化25】
【0095】式中、*印は一般式(F)のGと結合する
位置を表わし、**印はXと結合する位置を表わす。
【0096】R64は置換基を表わし、qは0,1ないし
3の整数を表わす。qが2以上のとき2つ以上のR64
同じでも異なっていてもよく、また2つのR64が隣接す
る炭素上の置換基であるときにはそれぞれ2価基となっ
て連結し環状構造を表わす場合も包含する。
【0097】Xは現像抑制剤を意味する。Xの好ましい
例としては、下記化26に示される複素環に結合するメ
ルカプト基を有する化合物、あるいは下記化27に示さ
れるイミノ銀生成可能な複素環化合物が挙げられる。
【0098】
【化26】
【0099】
【化27】
【0100】式中、Z1 は単環もしくは縮合環の複素環
を形成するに必要な非金属原子群を表わし、Z2 はNと
ともに単環もしくは縮合環の複素環を形成するのに必要
な非金属原子群を表わす。これらの複素環は置換基を有
してもよく、*はTimeに結合する位置を表わす。Z
1 およびZ2 で形成される複素環としてさらに好ましく
は、ヘテロ原子として窒素、酸素、硫黄、セレンのうち
少なくとも一種を含有する5員ないし8員の複素環であ
り、最も好ましくは5員又は6員の複素環である。
【0101】Z1 で示される複素環の例としては、アゾ
ール類(例えば、テトラゾール、1,2,4−トリアゾ
ール、1,2,3−トリアゾール、1,3,4−チアジ
アゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,3−チ
アゾール、1,3−オキサゾール、イミダゾール、ベン
ゾチアゾール、ベンズオキサゾール、ベンズイミダゾー
ル、ピロール、ピラゾール、インダゾール)、アザイン
デン類(例えば、テロラザインデン、ペンタザインデ
ン、トリアザインデン)、アジン類(例えば、ピリミジ
ン、トリアジン、ピラジン、ピリダジン)を挙げること
ができる。
【0102】Z2 で示される複素環の例としては、トリ
アゾール類(例えば、1,2,4−トリアゾール、ベン
ゾトリアゾール、1,2,3−トリアゾール)、インダ
ゾール、ベンズイミダゾール、アザインデン類(例え
ば、テトラザインデン、ペンタザインデン)、テトラゾ
ールを挙げることができる。
【0103】上記化26及び化27で表わされる現像抑
制剤の有する好ましい置換基としては下記化28に示さ
れるが挙げられる。
【0104】
【化28】
【0105】ここでR77は脂肪族基、芳香族基または複
素環基を表わし、R78,R79およびR80は脂肪族基、芳
香族基、複素環基または水素原子を表わす。一分子中に
77,R78,R79およびR80が2個以上あるときこれら
が連結して環(例えばベンゼン環)を形成してもよい。
【0106】化26に示される化合物の例としては、例
えば、置換あるいは無置換のメルカプトアゾール類(例
えば1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、1−
プロピル−5−メルカプトテトラゾール、1−ブチル−
5−メルカプトテトラゾール、2−メチルチオ−5−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3−メチル−
4−フェニル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾ
ール、1−(4−エチルカルバモイルフェニル)−2−
メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサ
ゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メル
カプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズオキサ
ゾール、2−フェニル−5−メルカプト−1,3,4−
オキサジアゾール、1−{3−(3−メチルウレイド)
フェニル}−5−メルカプトテトラゾール、1−(4−
ニトロフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、5−
(2−エチルヘキサノイルアミノ)−2−メルカプトベ
ンズイミダゾール)、置換あるいは無置換のメルカプト
アザインデン類(例えば6−メチル−4−メルカプト−
1,3,3a,7−テトラアザインデン、4,6−ジメ
チル−2−メルカプト−1,3,3a,7−テトラアザ
インデン)、置換あるいは無置換のメルカプトピリミジ
ン類(例えば2−メルカプトピリミジン、2−メルカプ
ト−4−メチル−6−ヒドロキシピリミジン)がある。
【0107】イミノ銀を形成可能な複素環化合物として
は、例えば、置換あるいは無置換のトリアゾール類(例
えば1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、
5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリ
アゾール、5−ブロモベンゾトリアゾール、5−n−ブ
チルベンゾトリアゾール、5,6−ジメチルベンゾトリ
アゾール)、置換あるいは無置換のインダゾール類(例
えばインダゾール、5−ニトロインダゾール、3−ニト
ロインダゾール、3−クロロ−5−ニトロインダゾー
ル)、置換あるいは無置換のベンズイミダゾール類(例
えば5−ニトロベンズイミダゾール、5,6−ジクロロ
ベンズイミダゾール)が挙げられる。
【0108】またXは一般式(F)のTimeから離脱
して、いったん現像抑制性を有する化合物となった後、
更にそれが現像液成分とある種の化学反応をおこして実
質的に現像抑制性を有しないか、あるいは著しく減少し
た化合物に変化するものであってもよい。このような化
学反応を受ける官能基としては、例えば、エステル基、
カルボニル基、イミノ基、インモニウム基、マイケル付
加受容基、あるいはイミド基が挙げられる。このような
失活型現像抑制剤の例としては、例えば米国特許第4,
477,563号、特開昭60−218644号、同6
0−221750号、同60−233650号、または
同61−11743号などに記載のある現像抑制剤残基
が挙げられる。これらのうちでも特にエステル基を有す
るものが好ましい。具体的には、例えば1−(3−フェ
ノキシカルボニルフェニル)−5−メルカプトテトラゾ
ール、1−(4−フェノキシカルボニルフェニル)−5
−メルカプトテトラゾール、1−(3−マレインイミド
フェニル)−5−メルカプトテトラゾール、5−フェノ
キシカルボニルベンゾトリアゾール、5−(4−シアノ
フェノキシカルボニル)ベンゾトリアゾール、2−フェ
ノキシカルボニルメチルチオ−5−メルカプト−1,
3,4−チアジアゾール、5−ニトロ−3−フェノキシ
カルボニルイミダゾール、5−(2,3−ジクロロプロ
ピルオキシカルボニル)ベンゾトリアゾール、1−(4
−ベンゾイルオキシフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾール、5−(2−メタンスルホニルエトキシカルボニ
ル)−2−メルカプトベンゾチアゾール、5−シンナモ
イルアミノベンゾトリアゾール、1−(3−ビニルカル
ボニルフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、5−
スクシンイミドメチルベンゾトリアゾール、2−{4−
スクシンイミドフェニル}−5−メルカプト−1,3,
4−オキサジアゾール、6−フェノキシカルボニル−2
−メルカプトベンズオキサゾール、2−(1−メトキシ
カルボニルエチルチオ)−5−メルカプト−1,3,4
−チアジアゾール、2−ブトキシカルボニルメトキシカ
ルボニルメチルチオ−5−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール、2−(N−ヘキシルカルバモイルメトキ
シカルボニルメチルチオ)−5−メルカプト−1,3,
4−チアジアゾール、5−ブトキシカルボニルメトキシ
カルボニルベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0109】一般式(F)で表わされる化合物のうち、
下記化29に示される一般式(G)及び下記化30に示
される一般式(H)で示される化合物がより好ましい。
【0110】
【化29】
【0111】式中、R21なしR23は水素原子又はハイド
ロキノン核に置換可能な基であり、P21及びP22は水素
原子又は現像処理時に脱保護可能な保護基である。Ti
me,X及びtは一般式(F)と同義である。
【0112】
【化30】
【0113】式中、R31はアリール基、複素環基、アル
キル基、アラルキル基、アルケニル基又はアルキニル基
を表わし、P31及びP32は水素原子又は現像処理時に脱
保護可能な保護基である。G,Time,X及びtは一
般式(F)と同義である。
【0114】一般式(G)について更に詳しく説明する
と、R21ないしR23で示される置換基としては、例えば
一般式(F)のAの置換基として述べたものが挙げられ
るが、R22及びR23として好ましくは水素原子、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、ウレイド基であり、更に好ましくは水
素原子、アルキルチオ基、アルコキシ基、アミド基、ス
ルホンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレ
イド基である。R21として好ましくは水素原子、カルバ
モイル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル
基、スルホニル基、シアノ基、アシル基、複素環基であ
り、更に好ましくは水素原子、カルバモイル基、アルコ
キシカルボニル基、スルファモイル基、シアノ基であ
る。R22とR23は共同で結合して環を形成してもよい。
【0115】P21及びP22の保護基の例としては、一般
式(イ)のAの水酸基の保護基として述べたものが挙げ
られ、好ましくはアシル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド
イル基、オキサゾリル基、スルホニル基などの加水分解
されうる基、米国特許第4,009,029号に記載の
逆マイケル反応を利用した型のプレカーサー基、米国特
許第4,310,612号に記載の環開裂反応の後発生
したアニオンを分子内求核基として利用する型のプレカ
ーサー基、米国特許第3,674,478号、同3,9
32,480号もしくは同3,993,661号に記載
のアニオンが共役系を介して電子移動しそれにより開裂
反応を起こさせるプレカーサー基、米国特許第4,33
5,200号に記載の環開裂後反応したアニオンの電子
移動により開裂反応を起こさせるプレカーサー基または
米国特許第4,363,865号、同4,410,61
8号に記載のイミドメチル基を利用したプレカーサー基
が挙げられる。P21及びP22として好ましくは水素原子
である。
【0116】Xとして好ましくは、メルカプトアゾール
類及びベンゾトリアゾール類である。メルカプトアゾー
ルとしてはメルカプトテトラゾール類及び5−メルカプ
ト−1,3,4−チアジアゾール類及び5−メルカプト
−1,3,4−オキサジアゾール類が更に好ましい。X
として最も好ましくは5−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール類である。
【0117】一般式(G)で表わされる化合物のうち、
下記化31に示される一般式(I)及び下記化32に示
される一般式(J)で表わされるものが好ましい。
【0118】
【化31】
【0119】
【化32】
【0120】ここで、R42は脂肪族基、芳香族基、複素
環基を表わし、Mは−C(O)−、−SO2 −、−(R
45)N−C(O−)、−O−C(O)−、または−(R
45)N−SO2 −を表わす。R44,R45及びR54は水素
原子、アルキル基またはアリール基を表わす。Lは5員
環ないし7員環を形成するに必要な二価の連結基であ
る。R41及びR51は一般式(G)のR21,R43は一般式
(G)のR23、−(Time)t −Xは一般式(G)の
−(Time)t −Xと同義である。さらにR42につい
て詳細に述べるとR42の脂肪族基としては炭素数1ない
し30の直鎖、分岐鎖、環状のアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基である。芳香族基としては炭素数6な
いし30のものでフェニル基、ナフチル基が挙げられ
る。複素環としては窒素、酸素、硫黄のうち少なくとも
一種を含む3員ないし12員のものである。これらはさ
らにAの置換基で述べた基で置換されていてもよい。
【0121】一般式(H)について更に詳しく説明す
る。R31で示されるアリール基としては炭素数6ないし
20のもので、例えばフェニル、ナフチルが挙げられ
る。複素環基としては窒素、酸素、硫黄の少なくとも一
つを含む5員ないし7員のもので、例えばフリル、ピリ
ジルなどが挙げられる。アルキル基としては炭素数1な
いし30のもので、例えばメチル、ヘキシル、オクタデ
シルなどが挙げられる。アラルキル基としては、炭素数
7ないし30のもので、例えばベンジル、トリチルなど
が挙げられる。アルケニル基としては炭素数2ないし3
0のもので、例えばアリルが挙げられる。アルキニル基
としては炭素数2ないし30のもので、例えばプロパル
ギルが挙げられる。R31として好ましくは、アリール基
であり、更に好ましくはフェニルである。P31及びP32
の保護基の例としては、一般式(F)のAのアミノ基の
保護基として述べたものが挙げられる。P31及びP32
して好ましくは水素原子である。
【0122】Gとして好ましくは−CO−であり、Xと
して好ましくは一般式(G)で述べたものである。
【0123】一般式(G)のR21ないしR23、一般式
(H)のR31は置換基で置換されていてもよい。置換基
としては、耐拡散性を付与するための、いわゆるバラス
ト基やハロゲン化銀への吸着基を有してもよいが、より
好ましくはバラスト基を有する場合である。R31がフェ
ニル基の場合、置換基としては、電子供与性基が好まし
く、例えばスルホンアミド基、アミド基、アルコキシ
基、ウレイド基が挙げられる。またR21,R22,R23
たはR31がバラスト基を有する場合、分子内に水酸基、
カルボキシル基、スルホ基などの極性基を有する場合が
特に好ましい。本発明の内容をより具体的に記述するた
めに、一般式(F)で表わされる化合物の具体例を示
す。一般式(F)で表わされる化合物の具体例は特開平
6−222522号明細書の12ページの始めから26
ページの上半分までに記載されたI−1からI−87と
同じであるが、本発明で用いうる化合物はこれらに限定
されるわけではない。
【0124】本発明の一般式(F)で示される化合物
は、例えば特開昭49−129536号、同52−57
828号、同60−21044号、同60−23364
2号、同60−233648号、同61−18946
号、同61−156043号、同61−213847
号、同61−230135号、同61−236549
号、同62−62352号、同62−103639号、
米国特許第3,379,529号、同3,620,74
6号、同4,332,828号、同4,377,634
号、同4,684,604号に記載の方法に準じて合成
できる。
【0125】一般式(F)で表わされる化合物は任意の
乳剤層、及び/または非感光性層のどちらに添加しても
良い。また両方に添加しても良い。添加量としては好ま
しくは0.001〜0.2mmol/m2 、より好まし
くは0.01〜0.1mmol/m2 の範囲である。
【0126】以下に本発明の要件(d)について述べ
る。本発明に於いて下記一般式(カ)で示される化合物
を極めて好ましく使用することができる。一般式(カ)
の化合物を添加した層またはそれに隣接した乳剤層の受
ける層間効果を大きくすることができる。これは下記一
般式(カ)で示される化合物は、層間効果を受け易くす
る作用があるからである。 一般式(カ)
【0127】
【化33】
【0128】式中、M1 は水素原子、陽イオンまたはア
ルカリで開裂するメルカプト基の保護基を表し、Xは5
員ないし6員のヘテロ環(置換されていても縮合されて
いてもよい)を形成するのに要する原子群を表す。該ヘ
テロ環を形成する5乃至6原子の中で窒素原子の数は2
乃至3原子である。Rk1は直鎖または分岐のアルキレン
基、アルケニレン基、アラルキレン基、またはアリーレ
ン基を表す。Yは2価の極性の連結基、Rk2は水素原子
またはこれと置換可能な基を表し、Zは極性置換基を表
す。uは0または1を表わし、vは0,1または2を表
す。
【0129】より詳しく説明すると、M1 は水素原子、
陽イオン(例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、
アンモニウムイオンなど)またはアルカリで開裂するメ
ルカプト基の保護基(例えば−CORkA1 ,−COOR
kA1 ,−CH2CH2 CORkA1 など。ただし、RkA1
は水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基な
どを表わす)を表す。Xは5員ないし6員のヘテロ環
(置換されていても縮合されていてもよい)を形成する
のに要する原子群を表すが、該ヘテロ環を形成する5乃
至6原子の中で窒素原子の数は2乃至3原子であり、他
のヘテロ原子としては硫黄、セレン、酸素などの原子を
表す。5員ないし6員のヘテロ環は、例えばトリアゾー
ル、イミダゾール、チアジアゾール、トリアジン、アザ
ベンズイミダゾール、テトラアザインデン、トリアザイ
ンデン、ベンズトリアゾール、ベンズイミダゾール、ナ
フトイミダゾールなどが挙げられる。Yは2価の極性の
連結基、例えば、−S−,−O−,−N(RkB1 )−,
−C(O)−N(RkB2)−,−N(RkB3)−C(O)
−,−SO2 N(RkB4)−,−N(RkB5)SO2 −、−
C(O)O−,−OC(O)−,−C(O)−,−N
(RkB6)−C(O)−N(RkB7)−,−N(RkB8)−C
(S)−N(RkB9)−、または−N(RkB10)−C
(O)−O−を表し、RkB1 、RkB2 、RkB3、RkB4
kB5 、RkB6 、RkB7 、RkB8 、RkB9 、RkB10は水
素原子またはそれぞれ置換もしくは無置換のアルキル
基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基を表す。
Zで表される極性置換基としては、例えば、置換もしく
は無置換のアミノ基、四級アンモミウミル基、アルコシ
ル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、ヘテロ環オキシ基、ヘテロ環チオ基、スルホニル
基、カルバモイル基、スルファモイル基、カルボンアミ
ド基、スルホンアミド基、アシルオキシ基、ウレイド
基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、チオウレ
イド基、スルホニルオキシ基、ヘテロ環基、ヒドロキシ
基などが挙げられる。Rk2は水素原子またはこれと置換
可能な基を表わすが、置換可能な基としては例えばハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、クロル、ブロム)、炭素数
1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6〜
12の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数1〜6
の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素数6〜12
の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、炭素数1〜
12のスルホニル基、炭素数1〜12のスルホンアミド
基、炭素数1〜12のスルファモイル基、炭素数1〜1
2のカルバモイル基、炭素数2〜12のアミド基、炭素
数1〜12のウレイド基、炭素数2〜12のアリールま
たはアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアリー
ルまたはアルコキシカルボニルアミノ基、シアノ基が挙
げられる。一般式(カ)において好ましくは、Rk1は直
鎖または分岐のアルキレン基、Yは、−S−,−O−,
−N(RkB1)−,−N(RkB3)−C(O)−,または
−N(RkB6)−C(O)−N(RkB7)−を表し、
kB1 、RkB3 、RkB6 、RkB7が水素原子、Zが置換
もしくは無置換のアミノ基、ヘテロ環基の場合である。
以下に一般式(カ)で表される化合物のうち好ましい具
体例を示す。
【0130】
【化34】
【0131】一般式(カ)で表わされる化合物は任意の
乳剤層、及び/または非感光性層のどちらに添加しても
良い。また両方に添加しても良い。添加量としては好ま
しくは0.001〜0.2mmol/m2 、より好まし
くは0.01〜0.1mmol/m2 の範囲である。
【0132】以上、本発明で好ましく使用される黄色コ
ロイド銀、表面および/または内部をかぶらされたハロ
ゲン化銀粒子、DIR化合物、一般式(カ)の化合物
は、それぞれ単独で用いてもよく、また各々を組み合わ
せて使用するのに特に制限はない。組み合わせて使用す
ることにより、色再現の彩度をより向上させることがで
きる。
【0133】以下に本発明の要件(e)について述べ
る。すなわち、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材
料においては、低感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層の平均
ヨード含量AgI(GL)と、低感度青感性ハロゲン化
銀乳剤層の平均ヨード含量AgI(BL)および低感度
赤感性ハロゲン化銀乳剤層の平均ヨード含量AgI(R
L)の関係が下式のようになっていることが好ましい。 2≧{AgI(GL)/AgI(BL)}≧0.9 2≧{AgI(GL)/AgI(RL)}≧0.9 このような構成により、青感性乳剤層と赤感性乳剤層の
間の層間効果に比べ、緑感性乳剤層から青感性乳剤層へ
の層間効果、緑感性乳剤層から赤感性乳剤層への層間効
果を大きくすることがより容易になる。{AgI(G
L)/AgI(BL)}、{AgI(GL)/AgI
(RL)}の値が0.9以下では、緑感性乳剤層からの
層間効果を大きくすることが困難である。その結果、青
感性乳剤層および赤感性乳剤層の受ける層間効果を大き
くしようとすると、青感性乳剤層と赤感性乳剤層の間の
層間効果を大きくせざるを得なくなり、色温度依存性の
改良を充分行なうことが困難となるため、{AgI(G
L)/AgI(BL)}、{AgI(GL)/AgI
(RL)}の値は0.9以上とすることが好ましい。ま
た、青感性乳剤層あるいは赤感性乳剤層から緑感性乳剤
層への層間効果は前記(a)から(d)の方法により大
きくすることにより、色再現の彩度に優れかつ光源の色
温度による悪影響が改良された感光材料を得ることがで
きる。ところが、{AgI(GL)/AgI(B
L)}、{AgI(GL)/AgI(RL)}の値が2
以上になると、前記(a)から(d)の方法を併用して
も緑感性乳剤層への層間効果を充分大きくすることが困
難となるため、{AgI(GL)/AgI(BL)}、
{AgI(GL)/AgI(RL)}の値を2以下とす
ることが好ましい。
【0134】本発明において平板乳剤を極めて好ましく
使用することができる。平板粒子の使用については、例
えばガトフ著フォトグラフィック・サイエンス・アンド
・エンジニアリング(Gutoff、Photogra
phic Scienceand Engineeri
ng)第14巻、248〜257頁(1970年)、米
国特許第4,434,226号、同4,414,310
号、同4,433,048号、同4,439,520号
および英国特許第2,112,157号の記載を参考に
することができる。本発明における平板状粒子(「平板
粒子」ともいう)とは、2つの対向する平行な主平面を
有し該主平面の円相当直径(該主平面と同じ投影面積を
有する円の直径)が主平面の距離(すなわち粒子の厚
み)より3倍以上大きな粒子をいう。
【0135】さらに特開昭63−011928号、同6
3−151618には平板粒子のサイズを単分散化し、
平板粒子の存在比率を高める技術が開示されているが、
この手法は本特許を実施するに当たり、非常に好ましく
用いることが出来る。すなわち、全投影面積の少なくと
も50%が平均粒子直径/平均粒子厚さが3以上であ
り、この50%を占める粒子の粒子サイズ分布の変動係
数が25%以下であるような平板粒子であるハロゲン化
銀乳剤は本発明の実施にあたり、極めて有用である。こ
こでいう変動係数とは平板粒子の投影面積の円相当直径
(rμm)と厚み(dμm)からR=(3r2 d/2)
1/3 で求められる粒子サイズ(Rμm)のばらつき(標
準偏差)を平均粒子サイズで割った値に100を乗じた
値で現されるものである。本発明で好ましく用いられる
平板粒子の好ましいサイズ分布の変動係数は25%以下
であり、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは
15%以下である。さらにEP514742A号、同5
14743A号、同515865A号、同513723
A号、米国特許第5,147,771号、同5,14
7,772号、同5,14,7773号には平板粒子の
サイズを単分散化し、平板粒子の存在比率を高める技術
が開示されているが、この手法は本発明を実施するに当
たり、非常に好ましく用いることができる。さらに本発
明の平板粒子には特開昭63−220238号や特開平
4−190226号に開示されているような、ハロゲン
化銀粒子内部に転位を導入し感度、圧力性、保存性を改
良する方法を好ましく用いることができる。
【0136】本発明に於いて粒子表面から0.02マイ
クロメーター以下の深さに化学増感された内部潜像型ハ
ロゲン化銀粒子を好ましく使用することができる。この
ような構成により粒状性を向上させ、より優れた画質の
撮影用ハロゲン化銀カラー反転写真感光材料が得られ
る。これは、内部潜像型乳剤は潜像の位置が粒子表面に
露出していないため増感色素による固有減感を受けにく
く通常の表面潜像型乳剤に比べ特に分光増感した場合の
感度/粒状比が優れているためである。本発明において
この内部潜像型ハロゲン化銀粒子の使用に際しては、例
えば米国特許第4,623,612号明細書およびその
引用文献の記載を参考にすることができる。
【0137】色再現性を改良するために、米国特許第
4,663,271号、同4,705,744号、同
4,707,436号、特開昭62−160448号、
同63−89850号の明細書に記載の、青感性乳剤
層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層の主感光層と分光感度
分布が異なる重層効果のドナー層(CL)を主感光層に
隣接もしくは近接して配置することが好ましい。前記C
Lを設置する位置は、青感性乳剤層と緑感性乳剤層の
間、緑感性乳剤層と赤感性乳剤層の間、また赤感性乳剤
層より支持体に近接して設置しても良い。本明細書中の
他の記載・引用のように、それぞれの感光材料の目的に
応じて種々の層構成、配列を選択することができる。
【0138】本発明のハロゲン化銀写真乳剤、およびそ
れを用いたハロゲン化銀写真感光材料に用いることので
きる種々の技術や無機・有機の素材については一般には
リサーチ・ディスクロージャーNo. 308119(19
89年)に記載されたものを用いることができる。
【0139】これに加えて、より具体的には、例えば、
本発明のハロゲン化銀写真乳剤が適用できるカラー写真
感光材料に用いることができる技術および無機・有機素
材については、欧州特許第436,938A2号の下記
の箇所及び下記に引用の特許に記載されている。
【0140】 項 目 該 当 箇 所 1)層構成 第146頁34行目〜第147頁25行目 2)ハロゲン化銀乳剤 第147頁26行目〜第148頁12行目 3)イエローカプラー 第137頁35行目〜第146頁33行目、第14 9頁21行目〜23行目 4)マゼンタカプラー 第149頁24行目〜第28行目;欧州特許第42 1,453A1号の第3頁5行目〜第25頁55行 目 5)シアンカプラー 第149頁29行目〜33行目;欧州特許第432 ,804A2号の第3頁28行目〜第40頁2行目 目 6)ポリマーカプラー 第149頁34行目〜38行目;欧州特許第435 ,334A2号の第113頁39行目〜第123頁 37行目 7)カラードカプラー 第53頁42行目〜第137頁34行目、第149 頁39行目〜45行目 8)その他の機能性カ 第7頁1行目〜第53頁41行目、第149頁46 プラー 行目〜第150頁3行目;欧州特許第435,33 4A2号の第3頁1行目〜第29頁50行目 9)防腐・防黴剤 第150頁25行目〜28行目 10)ホルマリン 第149頁15行目〜17行目 スカベンジャー 11)その他の添加剤 第153頁38行目〜47行目;欧州特許第421 ,453A1号の第75頁21行目〜第84頁56 行目、第27頁40行目〜第37頁40行目 12)分散方法 第150頁4行目〜24行目 13)支持体 第150頁32行目〜34行目 14)膜厚・膜物性 第150頁35行目〜49行目 15)発色現像・黒白現像 第150頁50行目〜第151頁47行目;欧州特 ・かぶらせ工程 許第442,323A2号の第34頁11行目〜5 4行目、第35頁14行目〜22行目 16)脱銀工程 第151頁48行目〜第152頁53行目 17)自動現像機 第152頁54行目〜第153頁2行目 18)水洗・安定工程 第153頁3行目〜37行目
【0141】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 本実施例により、イエローフィルターとして従来汎用さ
れてきた黄色コロイド銀に換えて本発明の一般式(イ)
の化合物の固体分散染料を使用し、請求項1に記載の要
件(a)と組み合わせた場合、更には請求項2に記載の
要件(e)とを組合せた場合の有用性について述べる。 (試料100の作製)下塗りを施した厚み127μの三
酢酸セルロースフィルム支持体上に、下記の組成の各層
より成る多層カラー感光材料を作製し、試料100とし
た。数字はm 2 当りの添加量を表わす。なお添加した化
合物の効果は記載した用途に限らない。 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.20g ゼラチン 1.9 g 紫外線吸収剤U−1 0.04g 紫外線吸収剤U−2 0.1 g 紫外線吸収剤U−3 0.1 g 紫外線吸収剤U−4 0.1 g 紫外線吸収剤U−5 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.05g 染料E−1の微結晶固体分散物 0.15g 第2層:中間層 ゼラチン 0.40g 化合物Cpd−C 5.0mg 高沸点有機溶媒Oil−3 0.1 g 染料D−4 0.4mg 第3層:中間層 ゼラチン 0.4 g 第4層:低感度赤感性乳剤層 乳剤 銀量 0.69g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.15g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.05g カプラーC−9 0.05g 化合物Cpd−C 5.0mg 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 第5層:中感度赤感性乳剤層 乳剤 銀量 0.5 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.2 g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.2 g カプラーC−9 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 添加物P−1 0.1 g 第6層:高感度赤感性乳剤層 乳剤 銀量 0.5 g ゼラチン 1.1 g カプラーC−1 0.3 g カプラーC−2 0.1 g カプラーC−3 0.7 g カプラーC−9 0.1 g 添加物P−1 0.1 g 第7層:中間層 ゼラチン 0.6 g 添加物M−1 0.3 g 混色防止剤Cpd−L 2.6mg 化合物Cpd−I 2.6mg 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g 紫外線吸収剤U−1 0.1 g 紫外線吸収剤U−5 0.1 g 染料D−1 0.015g 染料D−6 0.030g 染料D−7 0.008g 第8層:中間層 ゼラチン 1.0 g 添加物P−1 0.2 g 混色防止剤Cpd−C 0.1 g 混色防止剤Cpd−A 0.1 g 第9層:低感度緑感性乳剤層 乳剤 銀量 0.95g ゼラチン 0.5 g カプラーC−4 0.05g カプラーC−7 0.25g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−D 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 第10層:中感度緑感性乳剤層 乳剤 銀量 0.5 g ゼラチン 0.6 g カプラーC−4 0.1 g カプラーC−7 0.3 g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−D 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.01g 第11層:高感度緑感性乳剤層 乳剤 銀量 0.44g ゼラチン 1.0 g カプラーC−4 0.3 g カプラーC−7 0.2g 化合物Cpd−B 0.08g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−L 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.02g 第12層:中間層 ゼラチン 0.6 g 化合物Cpd−L 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.05g 染料D−5 0.001g 染料D−2 0.34g 染料D−3 0.02g 第13層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.07g ゼラチン 1.1 g 混色防止剤Cpd−A 0.01g 化合物Cpd−L 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.01g 染料E−2の微結晶固体分散物 0.02g 第14層:低感度青感性乳剤層 乳剤 銀量 0.43 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−5 0.2 g カプラーC−6 0.2 g カプラーC−10 0.4 g 化合物Cpd−I 0.02g 第15層:中感度青感性乳剤層 乳剤 銀量 0.16g ゼラチン 0.9 g カプラーC−5 0.3 g カプラーC−6 0.1 g カプラーC−10 0.1 g 第16層:高感度青感性乳剤層 乳剤 銀量 0.47g ゼラチン 1.2 g カプラーC−5 0.1 g カプラーC−6 0.6 g カプラーC−10 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 化合物Cpd−I 0.02g 第17層:第1保護層 ゼラチン 0.7 g 紫外線吸収剤U−1 0.04g 紫外線吸収剤U−2 0.01g 紫外線吸収剤U−3 0.03g 紫外線吸収剤U−4 0.03g 紫外線吸収剤U−5 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g ホルマリンスカベンジャーCpd−H 0.2 g 染料D−3 0.22g 第18層:第2保護層 コロイド銀 銀量 0.1mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量 1モル%) 銀量 0.1mg ゼラチン 0.4 g 第19層:第3保護層 ゼラチン 0.4 g ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μ) 0.1 g メチルメタクリレートとアクリル酸の4:6の共重合体 (平均粒径1.5μ) 0.1 g シリコーンオイル 0.03g 界面活性剤W−1 3.0mg 界面活性剤W−2 0.03g また、すべての乳剤層には上記組成物の他に添加剤F−
1〜F−8を添加した。さらに各層には、上記組成物の
他にゼラチン硬化剤H−1及び塗布用、乳化用界面活性
剤W−3,W−4,W−5,W−6を添加した。
【0142】更に防腐、防黴剤としてフェノール、1,
2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−フェノキシ
エタノール、フェネチルアルコールを添加した。
【0143】試料100に用いた化合物の構造式を下記
化35〜化50に示す。
【0144】
【化35】
【0145】
【化36】
【0146】
【化37】
【0147】
【化38】
【0148】
【化39】
【0149】
【化40】
【0150】
【化41】
【0151】
【化42】
【0152】
【化43】
【0153】
【化44】
【0154】
【化45】
【0155】
【化46】
【0156】
【化47】
【0157】
【化48】
【0158】
【化49】
【0159】
【化50】
【0160】試料100に用いた沃臭化銀乳剤を表1に
示す。
【0161】
【表1】
【0162】(試料101〜114の作製)試料100
の第13層(イエローフィルター層)で黄色コロイド銀
と本発明の一般式(イ)の化合物の固体分散染料を比較
する試料を、表2に示すように、第9層に添加した乳剤
のAgI含率、および第3層、第8層、第13層に添加
する黄色コロイド銀の量を変えた以外は試料100と同
様にして試料101〜114を作成した。本発明の一般
式(イ)の化合物は、以下の方法により染料の固体分散
物として添加した。 (有機固体染料分散物の調製)一般式(イ)の化合物1
0gをKAO製界面活性剤デモールT2g、水241cc
および酸化ジルコニウムビーズ400ccとともにポット
に入れ、中央工機製振動ボールミルで4日間分散した。
分散後内容物を取り出し、ビーズを濾過して除いたもの
にゼラチンを添加して有機固体染料分散物を得た。
【0163】
【表2】
【0164】(試料100〜103の評価) (感度の評価)以上のようにして得られた試料100〜
114に色温度5400Kのデイライト光源で光楔露光
(露光時間1/100秒)した後、下記現像処理の後、
感度を求めた。マゼンタ濃度1.0を与える露光量の逆
数より求めた感度を試料100の感度を100とする相
対感度として表2に示した。 (彩度の評価)次に色再現の彩度の評価方法について述
べる。色温度5400Kでマクベス・カラーチャートの
イエロー、マゼンタ、シアンの撮影を露出レベルを変え
て行い、現像処理後のイエロー濃度(イエロー撮影
時)、マゼンタ濃度(マゼンタ撮影時)、シアン濃度
(シアン撮影時)が各々1.5となったところでのシア
ン、マゼンタ濃度(イエロー撮影時)、イエロー、シア
ン濃度(マゼンタ撮影時)、イエロー、マゼンタ濃度
(シアン撮影時)の平均値を求めたところ、試料100
では、0.43(イエロー撮影時)、0.64(マゼン
タ撮影時)、0.75(シアン撮影時)となった。試料
101〜114については、試料100の左記の値に対
する変化値を表2に示した。平均値が小さいほど、色再
現の彩度が高いことに相当するため、表2では負の値の
ものは試料100より彩度が高いことになる。試料10
0〜114の色再現の比較を上記のように行なうに際し
ては、各々の試料でグレー撮影した場合の現像処理後の
色味の違いが異なると正しい評価とならない。従って、
カラーチャート撮影時には、試料より光源の側に光学フ
ィルターを使用してグレー撮影時の現像後の色味が同じ
になるようにした。 (色温度依存性の評価)次に色温度変化による色味変化
の評価方法について述べる。前記カラーチャート撮影時
と同じ光学フィルターを使用して、色温度5400Kの
光源(晴天時の色温度に相当)と色温度7500K(曇
天時の色温度に相当)の光源でグレー撮影を行い、現像
処理後のマゼンタ濃度0.5のところでの色味の変化を
求めた。5400Kから7500Kの変更によりイエロ
ー濃度は下がり、シアン濃度は上がるため、その濃度値
の変化巾の和を表2に示した。以上の結果を表2に示
す。
【0165】表2の結果から以下のことが示される。比
較例の試料100は感度が低く、色再現の彩度が不十分
であり、かつ色温度による色味変化が大きい。AgI
(GL)を大きくした試料101,102では色温度依
存性は僅かに良化するものの、マゼンタ色再現での彩度
低下を起こしている。第8層、第3層に黄色コロイド銀
を添加した試料103〜105ではマゼンタ、シアン色
再現での彩度は向上しているが、依然として感度は低
く、かつ色温度依存性は悪化してしまう。黄色コロイド
銀を除去し、イエローフィルター層に本発明の一般式
(イ)の固体分散染料を使用した試料106〜108
は、感度は高く、色温度依存性が改良され、イエロー色
再現での彩度は向上しているが、マゼンタ、シアン色再
現の彩度が低い。イエローフィルター層に本発明の一般
式(イ)の固体分散染料を使用し、かつ第13層、第8
層、第3層に黄色コロイド銀を添加した試料109〜1
14では、感度は高く、色再現の彩度が高く、色温度依
存性も小さく好ましい傾向を示している。特にAgI
(GL)/AgI(BL)、AgI(GL)/AgI
(RL)の値が0.90,1.05,1.50の試料1
10,111,112では、色温度依存性の色味変化濃
度値が0.05以下という特に小さい値を示し、かつ色
再現彩度がイエロー、マゼンタ、シアン共−0.08以
下という小さい値(即ち彩度が高い)を示し、特に好ま
しい。AgI(GL)/AgI(BL)、AgI(G
L)/AgI(RL)の値が0.75の試料109で
は、前述のとおり、感度が高く、色再現の彩度が高く、
色温度依存性も小さく好ましいが、シアン色再現の彩度
が−0.04と改良効果が少ないにも関わらず、試料1
10,111,112に比べ色温度依存性の色味変化濃
度が0.07と僅かに大きめである。AgI(GL)/
AgI(BL)、AgI(GL)/AgI(RL)の値
が2.25の試料113,114では、前述のとおり、
感度が高く、色再現の彩度が高く、色温度依存性も小さ
く好ましいが、マゼンタ色再現の彩度が−0.04乃至
−0.05(第8層の黄色コロイド銀量を増加させた試
料114は少し良化しているがその効果は小さく、更な
る改良は大きくは期待できない)と改良効果が少ない。
【0166】 (現像処理の処理工程と処理液) 処理工程 時 間 温 度 タンク容量 補 充 量 第一現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 第一水洗 2分 38℃ 4リットル 7500ミリリットル/m2 反 転 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 発色現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 前漂白 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 漂 白 6分 38℃ 12リットル 220ミリリットル/m2 定 着 4分 38℃ 8リットル 1100ミリリットル/m2 第二水洗 4分 38℃ 8リットル 7500ミリリットル/m2 最終リンス 1分 25℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2
【0167】各処理液の組成は以下の通りであった。 [第一現像液] [タンク液] [補充液] ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 1.5g 1.5g ジエチレントリアミン五酢酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 30g 30g ハイドロキノン・モノスルホン酸カリウム 20g 20g 炭酸カリウム 15g 20g 重炭酸カリウム 12g 15g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン 1.5g 2.0g 臭化カリウム 2.5g 1.4g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.2g 沃化カリウム 2.0mg − ジエチレングリコール 13g 15g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 9.60 9.60 pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0168】 [反転液] [タンク液] [補充液] ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 3.0g タンク液に同じ 塩化第一スズ・2水塩 1.0g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8g 氷酢酸 15ミリリットル 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.00 pHは酢酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0169】 [発色現像液] [タンク液] [補充液] ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 7.0g 7.0g リン酸3ナトリウム・12水塩 36g 36g 臭化カリウム 1.0g − 沃化カリウム 90mg − 水酸化ナトリウム 3.0g 3.0g シトラジン酸 1.5g 1.5g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル− 4−アミノアニリン・3/2硫酸・1水塩 11g 11g 3,6−ジチアオクタン−1,8−ジオール 1.0g 1.0g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 11.80 12.00 pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0170】 [前漂白液] [タンク液] [補充液] エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・2水塩 8.0g 8.0g 亜硫酸ナトリウム 6.0g 8.0g 1−チオグリセロール 0.4g 0.4g ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム付加物 30g 35g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 6.30 6.10 pHは酢酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0171】 [漂白液] [タンク液] [補充液] エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・2水塩 2.0g 4.0g エチレンジアミン4酢酸・Fe(III )・アンモニウム・2水塩 120g 240g 臭化カリウム 100g 200g 硝酸アンモニウム 10g 20g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 5.70 5.50 pHは硝酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0172】 [定着液] [タンク液] [補充液] チオ硫酸アンモニウム 80g タンク液に同じ 亜硫酸ナトリウム 5.0g 〃 重亜硫酸ナトリウム 5.0g 〃 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.60 pHは酢酸又はアンモニア水で調整した。
【0173】 [安定液] [タンク液] [補充液] 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.02g 0.03g ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.3g 0.3g ポリマレイン酸(平均分子量2,000) 0.1g 0.15g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 7.0 7.0
【0174】実施例2 本実施例により、本発明の一般式(イ)の化合物の固体
分散染料をイエローフィルターとして使用した場合の有
用性を、従来汎用されてきた黄色コロイド銀および、本
発明外の従来技術の固体分散染料と比較して示す。 (試料201〜204の作製)実施例1の試料111の
第13層(イエローフィルター層)に使用した本発明の
一般式(イ)の化合物の固体分散染料1を表3に示すよ
うに換えた以外は試料111と同様にして試料201〜
204を作成した。本発明の一般式(イ)の化合物と比
較化合物βは実施例1に記載の(有機固体染料分散物の
調製)により、固体分散物として添加した。なお、比較
試料201に使用した比較の固体分散染料αは、特開平
1−303437号明細書の実施例に使用されている化
合物I−4と同一であり、下記の方法により添加した。
比較化合物α、βの化学構造式は以下の化51に示す。 (比較化合物αの添加方法)比較染料α0.70gと高
沸点有機溶剤(Oil−2)1.0ミリリットルと界面
活性剤(W−6)0.08gを加え、酢酸エチル15ミ
リリットルを加え、70℃で加熱溶解し、有機化合物溶
液を調製した。石灰ゼラチンに水100ミリリットルを
加え、1時間膨潤後50℃で加熱溶解し、親水性コロイ
ド溶液とし、これに上記の有機化合物溶液を添加混合
し、高速回転ホモジナイザー(回転数15000rpm)で
5分間乳化分散し、有機化合物αの乳化分散物として添
加した。
【0175】
【化51】
【0176】(試料201〜204および104、10
7、111の評価)以上のようにして得られた試料20
1〜204の性能評価を第13層の構成以外は試料20
1〜204と同じである試料104、111および、本
発明の試料111と第13層、第8層、第3層の黄色コ
ロイド銀の使用法(請求項1の要件(a))のみ異なる
試料107とにつき、以下のように行なった。
【0177】(感度の評価)実施例1の感度の評価と同
様に、マゼンタ濃度1.0を与える露光量の逆数より求
めた感度を実施例1の試料100の感度を100とする
相対感度として表3に示した。 (感光材料の生保存性の評価)試料作成後、硬膜反応を
完了させた後、感光材料の生保存性を比較するために、
45℃75%の条件下に14日保存した後、感度の評価
と同様な操作により、写真性能を調べた。比較化合物に
よる固体分散染料を使用した感光材料においては、感光
材料の生保存テスト経時により、特に青感性乳剤層の感
度低下と、充分多い光量を与えた部分の最低イエロー濃
度の増大が顕著に認められた。この様子を表3に示す。
青感性乳剤層の感度低下は、イエロー濃度1.0を与え
る露光量の逆数を生保存テスト前(Fresh)、生保存テス
ト後(Test)各々について求め、感度(Test)の感度
(Fresh)に対する比の常用対数として示す(小さいほど
感度低下が大きいことに相当する)。最低イエロー濃度
の増大は生保存テスト後の濃度値から生保存テスト前の
濃度値を差し引いた値を示した。
【0178】
【表3】
【0179】表3の結果から以下のことが示される。本
発明の一般式(イ)の固体分散染料を使用した本発明の
試料111,203,204は、黄色コロイド銀を用い
た試料104に対し感度上昇が大きいのに対し、比較例
の染料を使用した試料201,202では感度の上昇巾
が小さい。生保存性テストでは、一般式(イ)の本発明
の固体分散染料と、比較例の染料の差はいっそう顕著で
ある。即ち、本発明の一般式(イ)の固体分散染料を使
用した試料111,203,204は、イエローフィル
ターとして黄色コロイド銀を使用している試料104に
対し、青感性乳剤層の感度低下、最低イエロー濃度の上
昇ともほぼ同じように小さく、好ましい性能である(試
料203,204で僅かに最低イエロー濃度の上昇が認
められるが、程度は小さく、実用的に許容し得る程度で
ある)。これに対し、比較例の試料201,202で
は、青感性乳剤層の感度低下が著しく、かつ最低イエロ
ー濃度の上昇も大きく実用的に許容し得ない。以上のよ
うに本発明の一般式(イ)の固体分散染料の優位性は明
かである。なお、本発明のもう一つの構成要件である
黄色コロイド銀(請求項1の要件(a))の生保存性テ
ストに対する影響は試料107と111の比較から示さ
れる様に、特に悪影響は認められない。
【0180】実施例3 本実施例により、イエローフィルターとして従来汎用さ
れてきた黄色コロイド銀に換えて本発明の一般式(イ)
の化合物の固体分散染料を使用し、請求項1に記載の要
件(b)すなわち表面及び/または内部を被らされた沃
臭化銀乳剤と組み合わせた場合の有用性について述べ
る。実施例1に記載の試料101,107に対し下記の
変更を行なったほかは試料101,107と同様にして
試料301,302を作製した。
【0181】 添加層 被らせ乳剤の種類 添加量 平均粒径 AgI含量 μm mol% g/m2 第3層 表面及び内部被らせ型 0.06 1.0 0.05 第4層 内部被らせ型 0.20 0.0 0.04 第9層 内部被らせ型 0.20 0.01 0.02 第14層 内部被らせ型 0.24 0.02 0.01 上記の試料101,107,301,302について実
施例1と同様の試験を行ったところ、表4のような結果
が得られ、本発明の試料302は感度は高く、色再現の
彩度が高く、色温度依存性も小さく非常に好ましい。本
発明の試料302は、実施例2と同様の生保存性テスト
を行なっても良好な結果となり、非常に有用である。
【0182】
【表4】
【0183】実施例4 本実施例により、イエローフィルターとして従来汎用さ
れてきた黄色コロイド銀に換えて本発明の一般式(イ)
の化合物の固体分散染料を使用し、請求項1に記載の要
件(c)すなわち一般式(F)のDIR化合物と組み合
わせた場合の有用性について述べる。実施例1に記載の
試料101,107に対し下記の変更を行なったほかは
試料101,107と同様にして試料401,402を
作製した。実施例1に記載の試料101,107に対し
本発明の一般式(F)の化合物I−10をm2 当たりの
添加量として第2層に50mg、第8層に40mg、第
13層に10mg添加したほかは同様にして試料40
1,402を作製した。試料101,107,401,
402について実施例1と同様の試験を行ったところ、
表5のような結果が得られ、本発明の試料402は感度
は高く、色再現の彩度が高く、色温度依存性も小さく非
常に好ましい。本発明の試料402は、実施例2と同様
の生保存性テストを行なっても良好な結果となり、非常
に有用である。
【0184】
【表5】
【0185】さらに上記に記載の試料401において、
化合物I−10をI−2,I−12,I−28,I−3
6,I−48,I−51,I−58,I−70,I−8
7に置き換えた以外は試料401と同様にして試料40
4〜412を調製した。試料404〜412について実
施例1と同様の試験を行ったところ、試料401と同様
の結果が得られ好ましかった。
【0186】実施例5 本実施例により、イエローフィルターとして従来汎用さ
れてきた黄色コロイド銀に換えて本発明の一般式(イ)
の化合物の固体分散染料を使用し、請求項1に記載の要
件(d)すなわち一般式(カ)の化合物と組み合わせた
場合の有用性について述べる。実施例1に記載の試料1
01,107に対し下記の変更を行なったほかは試料1
01,107と同様にして試料501,502を作製し
た。実施例1に記載の試料101,107に対し本発明
の一般式(カ)の化合物(カ)−11をm2 当たりの添
加量として第4層に15mg、第9層に15mg、第1
4層に3mg添加したほかは同様にして試料501,5
02を作製した。試料101,107,501,502
について実施例1と同様の試験を行ったところ、表6の
ような結果が得られ、本発明の試料502は感度は高
く、色再現の彩度が高く、色温度依存性も小さく非常に
好ましい。本発明の試料502は、実施例2と同様の生
保存性テストを行なっても良好な結果となり、非常に有
用である。
【0187】
【表6】
【0188】実施例6 以上の実施例1〜実施例5において評価した感光材料
は、いずれもデイライト光源下の撮影にて赤感層、緑感
層、青感層の感度バランスが揃うように調製されたデイ
ライト光源下撮影用ハロゲン化銀カラー反転写真感光材
料であった。本実施例にて、本発明がタングステン光源
下撮影用ハロゲン化銀カラー反転写真感光材料において
特に有用であることを示す。実施例1〜実施例5におい
て評価した感光材料において第12層に添加された水溶
性の染料D−2の塗布量を0.32g/m2 減量して緑
感層の感度を上げ、第18層に添加された水溶性の染料
D−3の塗布量を0.10g/m2 減量しかつ第14層
の乳剤L,Mを同銀量の乳剤O,Pに置き換え、第15
層の乳剤O,Pを同銀量の乳剤Q,Rに置き換え、さら
に第16層の乳剤Q,Rを同銀量の乳剤S(平均アスペ
クト比1.5、投影面積相当円直径2.3μm(変動係
数12%) 、AgI含率1.8mol%(変動係数15%)
に置き換えて青感層の感度を上げ、タングステン光源下
の撮影にて赤感層、緑感層、青感層の感度バランスが揃
うように調整されたタングステン光源下撮影用ハロゲン
化銀カラー反転写真感光材料を作成した。これらの試料
を撮影光源をタングステン光源に換え、色温度依存性の
評価を2800Kと3200Kで行なうように変更した
他は実施例1、2と同様の試験を行ったところ、実施例
1〜実施例5と同様に本発明の試料は感度は高く、色再
現の彩度が高く、色温度依存性も小さく非常に好まし
く、実施例2と同様の生保存性テストを行なっても良好
な結果となり、非常に有用であることが示される。
【0189】実施例7 更に、上記のカラー反転現像処理を下記のように変更し
ても、本発明の効果は同様に得られた。 (処理方法) 工程 処理時間 処理温度 補充量*1 タンク容量 第一現像 6分 38℃ 2200ミリリットル 12リットル 第一水洗 2分 38℃ 7500ミリリットル 4リットル 反 転 2分 38℃ 1100ミリリットル 4リットル 発色現像 6分 38℃ 2200ミリリットル 12リットル 前漂白 2分 38℃ 1100ミリリットル 4リットル 漂 白 6分 38℃ 220ミリリットル 12リットル*3 水洗(1) 1分 24℃ 7500ミリリットル 2リットル 定 着 4分 38℃ 1100ミリリットル 8リットル 水洗(2) 2分 24℃ *2 2リットル 水洗(3) 2分 24℃ 7500ミリリットル 2リットル 安 定 1分 38℃ 1100ミリリットル 2リットル 乾 燥 4分 55℃ *1補充量は感光材料1m2あたり *2水洗(3) から(2) への向流配管方式にて供給 *3漂白液タンクにはエアレーション装置を備えて、毎分1リットルでエアレ ーションを行った。 (前漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 亜硫酸ナトリウム 3.0 3.0 重亜硫酸ナトリウム 3.0 5.0 ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウ ム付加物 30.0 35.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウ ム塩 1.0 1.1 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 6.5 6.2 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 2,6−ピリジンジカルボン酸 4.6 6.9 硝酸第二鉄(9水塩) 5.1 7.7 酢酸(90%) 67.0 100.0 過硫酸ナトリウム 30.0 45.0 塩化ナトリウム 8.7 13.0 アンモニア水(27%) 38.0ミリリットル 50.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 4.0 3.7
【0190】
【発明の効果】本発明によれば、従来困難であった、高
感度で色再現の彩度に優れ、かつ光源の色温度変化によ
る色再現の悪影響が改良され、かつ生保存性に優れたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03C 7/00 530 G03C 7/00 530 7/20 7/20 7/305 7/305 7/392 7/392 A (56)参考文献 特開 平5−289239(JP,A) 特開 平6−118533(JP,A) 特開 平6−130590(JP,A) 特開 平6−130599(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/83

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄色カプラーを含有する青感性ハロゲン
    化銀乳剤層とマゼンタカプラーを含有する緑感性ハロゲ
    ン化銀乳剤層とシアンカプラーを含有する赤感性ハロゲ
    ン化銀乳剤層が、各々感度の異なる少なくとも2層のハ
    ロゲン化銀乳剤層よりなっているハロゲン化銀カラー写
    真感光材料において、下記一般式(イ)で表される化合
    物の固体分散染料を少なくとも一種含有する親水性コロ
    イド層を有し、かつ、下記要件(a)から(d)の中か
    ら選ばれる少なくとも一つの要件を具備することを特徴
    とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】 式中、Aはカルボキシル基を少なくとも1つ有する酸性
    核を表し、L1 ,L2及びL3 はそれぞれ置換されても
    よいメチン基を表す。R1 及びR3 は水素原子又は置換
    基(置換原子も含む)を表す。R2 は置換基(置換原子
    も含む)を表わす。nは0又は1を表す。mは0から4
    までの整数を表し、mが2から4の整数のときR2 は互
    いに同じでも異なってもよい。Xは、ハメットの置換基
    定数σmが0.3以上1.5以下の電子吸引性基を表
    す。 (a)各感色性ハロゲン化銀乳剤層の中で最も低感度の
    ハロゲン化銀乳剤層のうち少なくとも一つの乳剤層に隣
    接して黄色コロイド銀を含有すること。 (b)表面及び/または内部を被らされたハロゲン化銀
    乳剤を感光性ハロゲン化銀乳剤層、または感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層に隣接した層に含有すること。 (c)下記一般式(F)で示されるDIR化合物を含有
    すること。 一般式(F) A−(L)n −(G)m −(Time)t −X 式中、Aは酸化還元母核またはその前駆体を表わし、写
    真現像処理中に酸化されることによってはじめて−(T
    ime)t −Xが離脱することを可能ならしめる基を表
    わし、Xは現像抑制剤を表わす。Lは二価の連結基を表
    わし、Gは酸性基を表わす。n、m、tはそれぞれ0ま
    たは1を表わす。ただし、n=1のとき、m=0である
    ことはない。 (d)少なくとも一つの乳剤層に下記一般式(カ)で表
    される化合物を含有させること。 一般式(カ) 【化2】 式中、M1 は水素原子、陽イオンまたはアルカリで開裂
    するメルカプト基の保護基を表し、Xは5員または6員
    のヘテロ環(置換されていても縮合されていてもよい)
    を形成するのに要する原子群を表す。該ヘテロ環を形成
    する5または6原子の中で窒素原子の数は2または3原
    子である。Rk1は直鎖または分岐のアルキレン基、アル
    ケニレン基、アラルキレン基、またはアリーレン基を表
    す。Yは2価の極性の連結基、Rk2は水素原子またはこ
    れと置換可能な基を表し、Zは極性置換基を表す。uは
    0または1を表わし、vは0,1または2を表す。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真
    感光材料が下記(e)の要件を具備していることを特徴
    とする1項記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (e)低感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層の平均ヨード含
    量AgI(GL)と、低感度青感性ハロゲン化銀乳剤層
    の平均ヨード含量AgI(BL)および低感度赤感性ハ
    ロゲン化銀乳剤層の平均ヨード含量AgI(RL)の関
    係が下式のようになっていること。 2≧{AgI(GL)/AgI(BL)}≧0.9 2≧{AgI(GL)/AgI(RL)}≧0.9
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料が撮影用ハロゲン化銀カラー反転写真
    感光材料であることを特徴とする1または2項記載のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料。
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