JP3261866B2 - 車体上塗り塗膜の保護方法 - Google Patents

車体上塗り塗膜の保護方法

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JP3261866B2
JP3261866B2 JP12909794A JP12909794A JP3261866B2 JP 3261866 B2 JP3261866 B2 JP 3261866B2 JP 12909794 A JP12909794 A JP 12909794A JP 12909794 A JP12909794 A JP 12909794A JP 3261866 B2 JP3261866 B2 JP 3261866B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装が終了した車両の
塗膜を一時的に保護する方法の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両では、従来から塗装完
成車の保管及び運搬過程において、石、埃、鉄粉、ガス
あるいは薬品等による塗膜の損傷、艶ボケあるいは変色
が発生し、特に海外への輸出など長期間の運搬などでは
上記のような塗膜の劣化が発生しやすく塗装完成車の商
品価値を著しく低下させてしまうことが懸念されてい
る。このような塗膜の劣化を抑制する方法として、特開
平2−300281号公報、特開平3−127665号
公報、特開平3−221169号公報、特開平3−26
7171号公報、特開平3−254858号公報等に開
示されるように、塗装完成車の塗膜を再剥離型感圧粘着
剤層を有するプラスチックフィルムで覆う方法が知られ
ている。
【0003】この方法は、図5に示すように、プラスチ
ックフィルム30の裏面全面に形成した再剥離型感圧粘
着剤2の層を車体の塗膜に固着させることで車体をプラ
スチックフィルム30で覆い、保管あるいは運搬中など
の環境による影響を車体に固着させたプラスチックフィ
ルム30によって遮断するもので、保管あるいは運搬終
了後に再剥離型感圧粘着剤2と共にプラスチックフィル
ム30を車体から剥がすものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車体上塗り塗膜の保護方法にあっては、プラ
スチックフィルム30の裏面全面に再剥離型感圧粘着剤
2が塗布されているため、塗膜の保護終了の際にプラス
チックフィルム30を車体から剥がすには多大な労力を
必要とし、特にボンネットフード、ルーフ、トランクリ
ッド等の面積の大きい部位ではプラスチックフィルム3
0の剥離作業に時間を要するだけでなく、再剥離型感圧
粘着剤2が塗膜に残留し、この再剥離型感圧粘着剤2の
除去作業に多大な労力を要するという問題があった。
【0005】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、塗膜の保護が長期化した場合にも容易に離
脱可能、かつ確実に塗膜を保護可能な車体上塗り塗膜の
保護方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上塗り塗
装が施された車体外板の表面をプラスチックフィルムで
被覆するとともに、再剥離型感圧粘着剤を介して前記プ
ラスチックフィルムを車体へ固着する車体上塗り塗膜の
保護方法において、車体の開閉部材の裏面外周に20な
いし50mmの幅で再剥離型感圧粘着剤を塗布した後、
前記開閉部材の表面を前記開閉部材の外周表面の寸法よ
り大きく設定され、前記開閉部材の外周へ予め設定した
幅で突出するように予め裁断されたプラスチックフィル
ムで覆い、このプラスチックフィルムの外周端部を前記
開閉部材の裏面へ折り曲げるとともに、この外周端部を
前記再剥離型感圧粘着剤で固着する。
【0007】また、第2の発明は、上塗り塗装が施され
た車体外板の表面をプラスチックフィルムで被覆すると
ともに、再剥離型感圧粘着剤を介して前記プラスチック
フィルムを車体へ固着する車体上塗り塗膜の保護方法に
おいて、ルーフの外周に沿った前後のガラスの上端部及
びドアの上端部に、20ないし50mmの幅で再剥離型
感圧粘着剤を塗布した後、前記ルーフの表面を、予め設
定した大きさに裁断されたプラスチックフィルムで覆
い、このプラスチックフィルムの外周端部を前記ルーフ
の外周に沿った前後のガラス上端部及びドアの上端部に
塗布した再剥離型感圧粘着剤で固着する。
【0008】また、第3の発明は、上塗り塗装が施され
た車体外板の表面をプラスチックフィルムで被覆すると
ともに、再剥離型感圧粘着剤を介して前記プラスチック
フィルムを車体へ固着する車体上塗り塗膜の保護方法に
おいて、ルーフの外周に沿った前後のガラスの上端部
に、20ないし50mmの幅で再剥離型感圧粘着剤を塗
布した後、前記ルーフの表面を、予め設定した大きさに
裁断されたプラスチックフィルムで覆い、このプラスチ
ックフィルムの外周端部をルーフの前方及び後方の前記
ガラスの上端部に塗布した再剥離型感圧粘着剤で固着す
る一方、ルーフ側方のプラスチックフィルムの端部をド
アに配設されたウェザーストリップとドア開口部として
のルーフサイドレールとの間で挟持する。
【0009】また、第4の発明は、上塗り塗装が施され
た車体外板の表面をプラスチックフィルムで被覆すると
ともに、再剥離型感圧粘着剤を介して前記プラスチック
フィルムを車体へ固着する車体上塗り塗膜の保護方法に
おいて、ルーフの外周に沿った前後のガラスの上端部及
び開口部としてのルーフサイドレールの外周側面に、2
0ないし50mmの幅で再剥離型感圧粘着剤を塗布した
後、前記ルーフの表面を、予め設定した大きさに裁断さ
れたプラスチックフィルムで覆い、このプラスチックフ
ィルムの外周端部をルーフの外周に沿った前記前後のガ
ラスの上端部及びルーフサイドレールの外周側面に塗布
した再剥離型感圧粘着剤で固着する。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】第1の発明は、車体の開閉部材の裏面外周に2
0ないし50mmの幅で塗布した再剥離型感圧粘着剤で
開閉部材の表面を、開閉部材の外周へ予め設定した幅で
突出するように予め裁断されたプラスチックフィルムを
覆うと、このプラスチックフィルムの外周端部が固定さ
れ、プラスチックフィルムは容易に離脱することなく開
閉部材の表面の塗膜を保護することができ、保管あるい
は輸送が終了した後には20ないし50mmの幅で固着
されたプラスチックフィルムの端部から容易に剥離する
ことができ、また、再剥離型感圧粘着剤を開閉部材の裏
面へ塗布するために塗布作業中に開閉部材外周の塗膜を
傷つけることがなく、風などの外力に抗してプラスチッ
クフィルムを車体へ確実に固着するという性能を維持し
つつも、面積の広い部位を被覆したプラスチックフィル
ムを剥離する場合でも、作業者は多大な労力を要するこ
となくプラスチックフィルムを車体から容易に剥離する
ことができる。
【0013】また、第2の発明は、ルーフの外周に沿っ
た前後のガラスの上端部及びドアの上端部に、20ない
し50mmの幅で車体の側面に塗布した再剥離型感圧粘
着剤でルーフの表面を覆うプラスチックフィルムの外周
端部は固定される。外周端部を固着されたプラスチック
フィルムは風などにより容易に離脱することなくルーフ
の塗膜を確実に保護することができ、保管あるいは輸送
が終了した後には20ないし50mmの幅で固着された
プラスチックフィルムの端部から容易に剥離することが
できる。
【0014】また、第3の発明は、ルーフを被覆するプ
ラスチックフィルムは、ルーフの外周に沿った前後のガ
ラスの上端部で再剥離型感圧粘着剤を介して車体に固着
されるとともに、車体の側方のプラスチックフィルム
、ルーフ側方のプラスチックフィルムの端部をドアに
配設されたウェザーストリップとドア開口部としてのル
ーフサイドレールとの間で挟持され、プラスチックフィ
ルムはルーフ全体を覆う。車体側方のプラスチックフィ
ルムの固着に再剥離型感圧粘着剤を用いないため、プラ
スチックフィルムの脱着作業を容易かつ迅速に行うこと
ができる。
【0015】また、第4の発明は、ルーフを被覆するプ
ラスチックフィルムは、ルーフの外周に沿った前後のガ
ラスの上端部と、開口部としてのルーフサイドレールの
外周側面に再剥離型感圧粘着剤を介して車体に固着され
るので、風などの外力に抗してプラスチックフィルムを
車体へ確実に固着させ、塗膜の保護を確実に行うことが
できる。
【0016】
【0017】
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0019】図1は車体の開閉部材としてのトランクリ
ッド10に塗膜の保護を施した一例を示し、車体の塗装
が乾燥した後に、まず、開放状態のトランクリッド10
の裏面外周に沿った所定の幅で再剥離型感圧粘着剤2を
所定の幅で塗布する。
【0020】再剥離型感圧粘着剤2はトランクリッド1
0の裏面において、外周端部から内周へ向けて20〜5
0mmの所定の幅、かつ1〜100μm(好ましくは1
0〜30μm)の厚さで全周に塗布される。
【0021】ここで、再剥離型感圧粘着剤2は、例え
ば、水系型ゴム系粘着剤、水系型アクリル系粘着剤など
の粘着剤で構成され、水系型粘着剤としてはポリトロン
(旭化成工業株式会社製造)あるいはリキダイン(三協
化学工業株式会社製造)などを用いることができる。
【0022】次に、所定の大きさに裁断されたプラスチ
ックフィルム3でトランクリッド10の表面を覆ってか
ら、プラスチックフィルム3の外周をトランクリッド1
0の裏面へ折り曲げる。そして、プラスチックフィルム
3の外周端部をトランクリッド10の裏面に塗布した再
剥離型感圧粘着剤2の層に押圧する。
【0023】プラスチックフィルム3は厚さ1〜100
0μm(好ましくは30〜50mm)の折り曲げ自在な
膜状の樹脂で構成され、例えば、ポリエチレン又はポリ
プロピレンあるいはポリエチレン/ポリプロピレン共重
合体のフィルムにて構成される。
【0024】ここで、プラスチックフィルム3の厚さ
は、1μm未満の場合にはプラスチックフィルム3自身
の剛性が不足するため、プラスチックフィルム3を車体
に固着する際には風などの外力の影響によって位置決め
作業が困難となる場合があり、一方、1000μmを越
えるとプラスチックフィルム3の剛性が過大となって、
トランクリッド10の端部等での折り曲げ作業が困難に
なって作業効率を低下させてしまう。このため、プラス
チックフィルム3の厚さを1〜1000μm、さらに好
ましくは30〜50μmとすることで、プラスチックフ
ィルム3を効率良くトランクリッド10へ位置決め、固
着することができるのである。
【0025】プラスチックフィルム3の大きさはトラン
クリッド10の外周表面の寸法より大きく設定され、ト
ランクリッド10の外周へ所定の幅(例えば70mm)
で突出するよう予め形成される。
【0026】トランクリッド10の外周表面を被覆した
プラスチックフィルム3は、外周端部をトランクリッド
10の裏面端部へ折り曲げられるとともに、プラスチッ
クフィルム3の外周端部はこのトランクリッド10の裏
面外周に塗布した再剥離型感圧粘着剤2に押圧されるこ
とで固定される。なお、再剥離型感圧粘着剤2をトラン
クリッド10の裏面に塗布するようにしたため、この塗
布作業時に作業者の過誤によってトランクリッド10の
外周表面の塗膜へ損傷を与えることを防止できるのであ
る。
【0027】この後、表面をプラスチックフィルム3で
被覆したトランクリッド10を閉鎖すれば塗膜の保護が
終了する。
【0028】ここで、再剥離型感圧粘着剤2の塗布幅と
プラスチックフィルム3の剥離に要する力を示すピーリ
ング強度との関係は、本願発明者の実験によれば図2に
示すようになった。
【0029】ここで、ピーリング強度は「JIS K
6829−1994」に規定される「自動車用接着剤試
験方法」に基づいてプラスチックフィルム3の剥離に要
する力を計測したもので、本実験結果は上記JIS規格
の「17.3.1」に定義される「180度剥離試験」
に準拠したものであり、測定条件は気温20゜C、湿度
70%、引っ張り速度300±30mm/minの場合
である。なお、実験方法の詳細については上記JIS規
格を参照されたい。
【0030】図2において、再剥離型感圧粘着剤2の塗
布幅の増大に伴ってピーリング強度も増大する。再剥離
型感圧粘着剤2の塗布幅を20〜50mmとすること
で、ピーリング強度を3〜8N(好ましくは4〜6N)
の範囲に設定することができ、ピーリング強度が3〜8
Nであればプラスチックフィルム3を風などの外力に抗
して固着できる一方、プラスチックフィルム3の剥離を
容易に行うことができるのである。
【0031】ピーリング強度が3N未満の場合、完成車
両をトレーラー等で輸送する際の高速走行時ではプラス
チックフィルム3の密着力が低いため、車体から剥離す
る場合があることが本願発明者の実験によって確認され
ており、一方、ピーリング強度が8Nを越える場合には
剥離に要する力が過大となって作業性が低下するだけで
なく、プラスチックフィルム3に経時劣化が生じている
と、剥離の際にプラスチックフィルム3が部分的に破断
してこの剥離作業に多大な労力を要する場合がある。
【0032】このため、再剥離型感圧粘着剤2の塗布幅
を20〜50mmとすることで、プラスチックフィルム
3のピーリング強度は3〜8Nとなり、トランクリッド
10の外周表面を被覆したプラスチックフィルム3を風
圧などの外力に抗して保持することができる一方、保管
又は運搬の終了後にはプラスチックフィルム3を容易に
剥がすことができるようになる。
【0033】さらに、再剥離型感圧粘着剤2の厚さを1
〜100μm(好ましくは10〜30μm)としたのは、
次の理由によるものである。
【0034】塗布厚さが1μm未満の場合には車体に再
剥離型感圧粘着剤2の層を形成するのが極めて困難であ
るだけでなく、所定の粘着力が確保できないためにプラ
スチックフィルム3が容易に剥離してしまう。
【0035】一方、再剥離型感圧粘着剤2の厚さが10
0μmを越えると、粘着力が増大してプラスチックフィ
ルム3の剥離作業に多大な労力を要するだけでなく、こ
の剥離の際に再剥離型感圧粘着剤2の凝集破壊が発生
し、車体の塗膜に再剥離型感圧粘着剤2が残留する場合
がある。
【0036】このため、再剥離型感圧粘着剤2の厚さを
1〜100μm(好ましくは10〜30μm)として、プ
ラスチックフィルム3を確実に固着する一方、プラスチ
ックフィルム3の剥離時に車体に残留する再剥離型感圧
粘着剤2を低減することができるのである。
【0037】こうして、トランクリッド10は外周表面
をプラスチックフィルム3によって保護されるため、保
管及び運搬過程における環境的要因(飛び石、埃、鉄
粉、ガスあるいは薬品等)から塗膜を保護して商品価値
を低下させることなく保管あるいは運搬することができ
るのである。
【0038】一方、運搬等が終了してプラスチックフィ
ルム3を除去するには、トランクリッド10を開いて、
このトランクリッド10の裏面外周に固着したプラスチ
ックフィルム3の外周を剥がすことによって行われる。
【0039】プラスチックフィルム3は外周端部を20
〜50mmの幅で固着しているだけなので、前記従来例
に比して容易に剥がすことができ、トランクリッド10
の裏面外周に塗布された再剥離型感圧粘着剤2は水など
によって容易に洗い流すことができ、前記従来例に比し
てプラスチックフィルム3の剥離作業にかかる労力を低
減するとともに、車体の塗膜に残留した再剥離型感圧粘
着剤2を確実に除去することができるのである。
【0040】なお、図示はしないが、車体の開閉部材と
してはこのほかフードなどにも上記と同様の保護方法を
適用することができ、フードを開閉自在にしながら塗膜
を確実に保護するとともに、容易にプラスチックフィル
ム3の剥離を行うことができる。
【0041】図3は第2の実施例を示し、前記第1の実
施例が車体1の開閉部材であるトランクリッド10に対
してプラスチックフィルム3の被覆を形成したのに対
し、本実施例は車体11の固定された外板であるルーフ
11にプラスチックフィルム3の被覆を形成するもので
ある。
【0042】まず、塗膜の保護を行うルーフ11の外周
端部から車体1の側面に向けて上記と同様の再剥離型感
圧粘着剤2を所定の幅で塗布する。
【0043】この場合、ルーフ11の裏面に再剥離型感
圧粘着剤2を塗布することができないため、ルーフ11
の外周に沿った前後ガラスの上端部及びドア12の上端
部に20〜50mmの幅で再剥離型感圧粘着剤2を塗布
する。
【0044】次に、前記第1の実施例と同様に所定の大
きさに裁断されたプラスチックフィルム3でルーフ11
を覆うとともに、プラスチックフィルム3の外周端部を
再剥離型感圧粘着剤2の層に押圧して上記と同様に車体
11へ固定し、プラスチックフィルム3により塗膜を確
実に保護しながら、運搬などが終了した後には容易にプ
ラスチックフィルム3を剥離することができ、前後ガラ
ス及びドア12に塗布した再剥離型感圧粘着剤2を水な
どによって容易に除去することが可能となるのである。
【0045】図4は第3の実施例を示し、前記第2実施
例がドア12の上端部に再剥離型感圧粘着剤2を塗布し
たのに対し、本実施例ではドア12のサッシ14に配設
されたウェザーストリップ15が接離するドア開口部と
してのルーフサイドレール13の外周側面に再剥離型感
圧粘着剤2を上記と同様に20〜50mmの幅で塗布し
たもので、その他は前記第2実施例と同様である。
【0046】プラスチックフィルム3の車体前後方向は
前記第2実施例と同様に固着され、プラスチックフィル
ム3の車体側方はルーフサイドレール13に塗布された
再剥離型感圧粘着剤2で固着されるとともに、閉鎖され
たドア12のサッシ14に配設されたウェザーストリッ
プ15とルーフサイドレール13との間で挟持されるた
め、車両の輸送中に加わる風などの外力に抗して確実に
プラスチックフィルム3を保持することが可能となるの
である。
【0047】なお、上記第3実施例において、ルーフサ
イドレール13に再剥離型感圧粘着剤2を塗布したが、
再剥離型感圧粘着剤2を塗布せずに図4に示すドア12
のウェザーストリップ15とルーフサイドレール13と
の間でプラスチックフィルム3を挟持してもよく、この
場合、再剥離型感圧粘着剤2の塗布面積が減少するた
め、プラスチックフィルム3の脱着作業、再剥離型感圧
粘着剤2の塗布あるいは除去作業を簡易にして作業効率
を向上させることができる。
【0048】また、上記実施例において、プラスチック
フィルム3は上記のほかにポリウレタン、ポリイミド、
ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネートまたは、可塑化塩化ビニールなどを使用すること
ができる。
【0049】また、上記プラスチックフィルム3に粘着
付与剤または軟化剤を添加してもよく、粘着付与剤とし
てロジン、ロジンエステル、クロマン樹脂、テルペン樹
脂、炭化水素樹脂、油溶性フェノール樹脂などが、軟化
剤としては脂肪酸エステル、動植物油、ワックス、石油
重質留分などをプラスチックフィルム3の材質に応じて
適宜併用することができ、さらに、充填剤、顔料、老化
防止剤、安定剤などを配合することができる。
【0050】また、フロント、リヤフェンダなどの保護
面積が比較的狭い部位については、前記従来例と同様の
再剥離型感圧粘着剤2の層を全面に形成したプラスチッ
クフィルム30を併用してもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明は、上塗
り塗装が施された車体外板の表面をプラスチックフィル
ムで被覆するとともに、再剥離型感圧粘着剤を介して前
記プラスチックフィルムを車体へ固着する車体上塗り塗
膜の保護方法において、車体の開閉部材の裏面外周に2
0ないし50mmの幅で塗布した再剥離型感圧粘着剤で
開閉部材の表面を、開閉部材の外周へ予め設定した幅で
突出するように予め裁断されたプラスチックフィルムを
覆うと、このプラスチックフィルムの外周端部が固定さ
れ、プラスチックフィルムは容易に離脱することなく開
閉部材の表面の塗膜を保護することができ、保管あるい
は輸送が終了した後には20ないし50mmの幅で固着
されたプラスチックフィルムの端部から容易に剥離する
ことができ、また、再剥離型感圧粘着剤を開閉部材の裏
面へ塗布するために塗布作業中に開閉部材外周の塗膜を
傷つけることがなく、風などの外力に抗してプラスチッ
クフィルムを車体へ確実に固着するという性能を維持し
つつも、面積の広い部位を被覆したプラスチックフィル
ムを剥離する場合でも、作業者は多大な労力を要するこ
となくプラスチックフィルムを車体から容易に剥離する
ことができ、開閉部材の裏面に再剥離型感圧粘着剤を塗
布することで、塗布作業時に作業者の過誤によって開閉
部材表面の塗膜が損傷を受けるのを、防止することがで
きる。
【0052】また、第2の発明は、ルーフの外周に沿っ
た前後のガラスの上端部及びドアの上端部に、20ない
し50mmの幅で車体の側面に塗布した再剥離型感圧粘
着剤でルーフの表面を覆うプラスチックフィルムの外周
端部は固定され、外周端部を固着されたプラスチックフ
ィルムは風などにより容易に離脱することなくルーフの
塗膜を確実に保護することができ、保管あるいは輸送が
終了した後には20ないし50mmの幅で固着されたプ
ラスチックフィルムの端部から容易に剥離することがで
き、多大な労力を要することなくプラスチックフィルム
の端部から容易に剥離することができ、作業性を向上さ
せることができる。
【0053】また、第3の発明は、ルーフを被覆するプ
ラスチックフィルムは、ルーフの外周に沿った前後のガ
ラスの上端部で再剥離型感圧粘着剤を介して車体に固着
されるとともに、車体の側方のプラスチックフィルム
は、ルーフ側方のプラスチックフィルムの端部をドアに
配設されたウェザーストリップとドア開口部としてのル
ーフサイドレールとの間で挟持され、プラスチックフィ
ルムはルーフ全体を覆う。車体側方のプラスチックフィ
ルムの固着に再剥離型感圧粘着剤を用いないため、プラ
スチックフィルムの脱着作業及び再剥離型感圧粘着剤の
塗布あるいは除去作業を容易かつ迅速に行うことが可能
となって作業の効率化を推進することができる。
【0054】また、第4の発明は、ルーフを被覆するプ
ラスチックフィルムは、ルーフの外周に沿った前後のガ
ラスの上端部と、開口部としてのルーフサイドレールの
外周側面に再剥離型感圧粘着剤を介して車体に固着され
るので、風などの外力に抗してプラスチックフィルムを
車体へ確実に固着させ、塗膜の保護を確実に行うことが
できる。
【0055】
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すトランクリッドの断面図
である。
【図2】粘着剤の塗布幅とプラスチックフィルムのピー
リング強度との関係を示す図である。
【図3】他の実施例を示す車体の斜視図である。
【図4】さらに他の実施例を示す車体の断面図である。
【図5】従来の例を示すプラスチックフィルムの断面図
である。
【符号の説明】
2 再剥離型感圧粘着剤 3 プラスチックフィルム 10 トランクリッド 11 ルーフ 12 ドア 13 ルーフサイドレール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 3/00 B05D 7/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上塗り塗装が施された車体外板の表面を
    プラスチックフィルムで被覆するとともに、再剥離型感
    圧粘着剤を介して前記プラスチックフィルムを車体へ固
    着する車体上塗り塗膜の保護方法において、車体の開閉
    部材の裏面外周に20ないし50mmの幅で再剥離型感
    圧粘着剤を塗布した後、前記開閉部材の表面を前記開閉
    部材の外周表面の寸法より大きく設定され、前記開閉部
    材の外周へ予め設定した幅で突出するように予め裁断さ
    れたプラスチックフィルムで覆い、このプラスチックフ
    ィルムの外周端部を前記開閉部材の裏面へ折り曲げると
    ともに、この外周端部を前記再剥離型感圧粘着剤で固着
    したことを特徴とする車体上塗り塗膜の保護方法。
  2. 【請求項2】 上塗り塗装が施された車体外板の表面を
    プラスチックフィルムで被覆するとともに、再剥離型感
    圧粘着剤を介して前記プラスチックフィルムを車体へ固
    着する車体上塗り塗膜の保護方法において、ルーフの外
    周に沿った前後のガラスの上端部及びドアの上端部に、
    20ないし50mmの幅で再剥離型感圧粘着剤を塗布し
    た後、前記ルーフの表面を、予め設定した大きさに裁断
    されたプラスチックフィルムで覆い、このプラスチック
    フィルムの外周端部を前記ルーフの外周に沿った前後の
    ガラス上端部及びドアの上端部に塗布した再剥離型感圧
    粘着剤で固着したことを特徴とする車体上塗り塗膜の保
    護方法。
  3. 【請求項3】 上塗り塗装が施された車体外板の表面を
    プラスチックフィルムで被覆するとともに、再剥離型感
    圧粘着剤を介して前記プラスチックフィルムを車体へ固
    着する車体上塗り塗膜の保護方法において、ルーフの外
    に沿った前後のガラスの上端部に、20ないし50m
    mの幅で再剥離型感圧粘着剤を塗布した後、前記ルーフ
    の表面を、予め設定した大きさに裁断されたプラスチッ
    クフィルムで覆い、このプラスチックフィルムの外周端
    部をルーフの前方及び後方の前記ガラスの上端部に塗布
    した再剥離型感圧粘着剤で固着する一方、ルーフ側方の
    プラスチックフィルムの端部をドアに配設されたウェザ
    ーストリップとドア開口部としてのルーフサイドレール
    との間で挟持したことを特徴とする車体上塗り塗膜の保
    護方法。
  4. 【請求項4】 上塗り塗装が施された車体外板の表面を
    プラスチックフィルムで被覆するとともに、再剥離型感
    圧粘着剤を介して前記プラスチックフィルムを車体へ固
    着する車体上塗り塗膜の保護方法において、ルーフの外
    に沿った前後のガラスの上端部及び開口部としてのル
    ーフサイドレールの外周側面に、20ないし50mmの
    幅で再剥離型感圧粘着剤を塗布した後、前記ルーフの表
    面を、予め設定した大きさに裁断されたプラスチックフ
    ィルムで覆い、このプラスチックフィルムの外周端部を
    ルーフの外周に沿った前記前後のガラスの上端部及びル
    ーフサイドレールの外周側面に塗布した再剥離型感圧粘
    着剤で固着することを特徴とする車体上塗り塗膜の保護
    方法。
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