JP3261794B2 - 光ヘッド - Google Patents

光ヘッド

Info

Publication number
JP3261794B2
JP3261794B2 JP06434893A JP6434893A JP3261794B2 JP 3261794 B2 JP3261794 B2 JP 3261794B2 JP 06434893 A JP06434893 A JP 06434893A JP 6434893 A JP6434893 A JP 6434893A JP 3261794 B2 JP3261794 B2 JP 3261794B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical
receiving element
light beam
light receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06434893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06274926A (ja
Inventor
太郎 竹腰
政敏 米窪
高司 武田
敏男 有村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP06434893A priority Critical patent/JP3261794B2/ja
Priority to PCT/JP1993/000964 priority patent/WO1994001794A1/ja
Priority to DE69329945T priority patent/DE69329945T2/de
Priority to EP99203376A priority patent/EP0981063A3/en
Priority to EP93914992A priority patent/EP0608432B1/en
Publication of JPH06274926A publication Critical patent/JPH06274926A/ja
Priority to US08/637,033 priority patent/US5825022A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3261794B2 publication Critical patent/JP3261794B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク装置等に用い
られる光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の光ヘッドは、例えばUS
P−No.4764912に開示されるように、光学ガ
ラスの削り出し及び研磨加工によるバルク(方形)型の
光学部品を多用しており、特に光磁気信号も検出する形
式の光ヘッドでは、偏光プリズム等も必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述の光
ヘッドではバルク型の光学部品の占める体積が大きく、
加工自体が高コストであり、更に組立時の位置出し箇所
が多岐に渡るため、装置の小型化、低コスト化、軽量化
を図る事が難しかった。ゆえにアクセス速度面での性能
が犠牲になり、市場での普及を妨げていた。また、光学
系のレイアウトも、発光素子と受光素子とが分離され、
発光素子を始点とする往路の光学系と受光素子を終点と
する復路の光学系のそれぞれに、専用の光学部品を使っ
ており、非常に部品点数やスペース効率の面で無駄があ
った。更に位置精度が累積されるため、光学系の位置精
度を確保する事が困難であり、検出信号特に焦点誤差信
号の初期オフセットを除去するために、手間の掛かる調
整作業が必要となっていた。
【0004】本発明は、かかる課題を解決するためのも
のであり、その主目的は、光学部品の抜本的削減と小型
軽量化と調整工程の簡略化にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の光ヘッドは、発散性の往路光束を出射する発光素子
と、レンズ及びホログラムにより収束性で非点収差をも
たせた復路光束を受光する受光素子と、前記発光素子及
び前記受光素子を保持する枠体と、この枠体に接着され
る光学部材と、を有し、前記光学部材の一の面に段差を
形成し、この段差の一方の面に前記往路光束を透過さ
せ、前記段差の他方の面に前記復路光束を透過させ、
記光学部材を透過した時における前記往路光束の光路長
と前記復路光束の光路長とを異ならせて前記復路光束
の最小錯乱円を前記受光素子の位置に設定して焦点誤差
信号を検出することにより、前記復路光束の最小錯乱円
が前記受光素子の位置に設定されないことにより発生す
焦点誤差信号の初期オフセットをキャンセルすること
を特徴とする。
【0006】また本発明の他の光ヘッドは、発散性の往
路光束を出射する発光素子と、レンズ及びホログラムに
より収束性で非点収差をもたせた復路光束を受光する受
光素子と、前記発光素子及び前記受光素子を保持する枠
体と、この枠体に接着される光学部材と、を有し、前記
光学部材の一の面に異なる屈折パワーの領域を形成し、
前記異なる屈折パワーの領域の一方に前記往路光束を透
過させ、前記異なる屈折パワーの領域の他方に前記復路
光束を透過させ、前記光学部材を透過した時における
記往路光束の光路長と前記復路光束の光路長とを異な
せて前記復路光束の最小錯乱円を前記受光素子の位置
に設定して焦点誤差信号を検出することにより、前記復
路光束の最小錯乱円が前記受光素子の位置に設定されな
いことにより発生する焦点誤差信号の初期オフセットを
キャンセルすることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の上記構成によれば、 (A)往路の光学系と復路の光学系のそれぞれに関係す
る光学部品を共通化でき、発光素子と受光素子を共通の
パッケージに格納できる。
【0008】(B)往路の光路長と復路の光路長を異な
った値に設定でき、受光素子上に正確にスポットを照射
でき、特に焦点誤差信号の初期オフセットの除去に有効
である。
【0009】(C)焦点誤差信号の初期オフセットの除
去に関する調整が簡略化できる。
【0010】(D)光学部品と受光素子との位置出しが
容易となる。
【0011】等を主体に、大幅な機能複合化、小型化、
そして調整工程の簡略化が実現できる。
【0012】
【実施例】(実施例1) 図1に本発明の実施例1における光ヘッドを示す側断面
図を、また図2に本光ヘッドを使った光ピックアップの
側断面図を示す。図1において、10は半導体レーザか
ら成る発光素子、120はカバープレートと称する光学
部材、130は光束分離のための曲線状回折溝であるホ
ログラム、170は多分割フォトダイオードであるとこ
ろの受光素子、80は発光素子10や受光素子170を
保持し収納するパッケージである。パッケージ80は一
方のみ開口した枠体であり、開口面を光学部材120で
カバーして接着し封止される。そしてこれらの素子を合
体して構成されたものが本実施例の光ヘッド1となる。
光ヘッド1は光源と検出光学系が一体化され、また後に
説明するように機能の複合化が図られており、全体で約
5mm角と小型の立方体的外形を成す。
【0013】図2において、2は光ピックアップのケー
スであり、この中に上述の光ヘッド1が収納される。ま
たミラー40、対物レンズ50も収納され、全体として
一体となって駆動(フォーカシングサーボ,トラッキン
グサーボ)される。対物レンズ50は唯一のレンズであ
り、有限系のコンパクトな光学系を構成している。具体
的には、対物レンズ50の物点像点間距離(トータルト
ラック)は約15mmと短く、従ってケース2は小型軽
量となり、光ピックアップ全体でも本実施例では約2g
rと軽量なものとなる。また、60は光記録媒体すなわ
ち光ディスクであり、記録面に微小ピッチのトラック溝
(非図示)が形成されている。
【0014】図1で、カバープレートと称する光学部材
120は発光素子10寄りの面に段差Lが形成され、平
面部121と段差部122とに領域分離されている。な
お、この光学部材120は、PMMA(ポリメチルメタ
クリレート)、PC(ポリカーボネイト)、あるいはA
PO(アモルファスポリオレフィン)等の光学用樹脂の
射出成形により、簡便な方法で造る事ができるし、低融
点ガラスを加熱プレスによって成形する事も可能であ
る。
【0015】ここで、発光素子10は受光素子170の
受光面即ち表面と完全な同一面で実装する事が現実的に
不可能である。何故ならば、受光素子170は半導体製
造プロセスによって作製され、半導体ウェハを小さくダ
イシングして外形を作るため、中央部に貫通穴をあける
事ができない。また、発光素子10を受光素子170上
にマウントする事も考えられるが、発光素子10の出射
面11(図4参照)及びその反対面12はレーザチップ
の内部反射のための界面であるため、受光素子170等
に接触してはならず、図4に示す様に底面14を使って
固定する必要がある。本実施例では、部品点数を最小限
にするため、図3や図4のように受光素子170の略中
央部に、窪み171と斜面172を形成し、窪み172
に発光素子10を水平に固着し、出射面11から発する
光束100を斜面172で反射させ、受光素子170の
平面に垂直な方向に発散光束101aとして出射させて
いる。斜面172は略45゜に傾いており、窪み171
とともに、シリコン基板から成る受光素子170に異方
性エッチング加工によって比較的簡単に形成する事がで
きる。なお、斜面172に金の薄膜を蒸着すると反射効
率に優れた反射面を得る事ができる。
【0016】ここで留意しなければならない点は、上記
のように発光素子10即ちレーザチップを実装すると、
図4に示すように、受光素子170の斜面172を境に
発光素子10の発光点14を鏡像移動した仮想発光点1
5は、必然的に受光素子170の受光面から下方(図4
で左側)にシフトする事である。面発光形式の半導体レ
ーザが技術確立していない現時点では、完全モノリシッ
ク形式に受光素子と発光素子を連続プロセスで一体製造
する事ができず、このような方法で別体のレーザチップ
即ち発光素子10を受光素子170に実装し、斜面17
2を利用して垂直方向に光束101fを出射する形態
が、最善の方法となる。故に、仮想発光点15は受光素
子170から下がった位置となり、本実施例では具体的
に約0.08mmだけ下がっている。
【0017】なお、部品点数を増やす事を覚悟すれば、
例えば、受光素子170の表面にステム(長方形の金属
ブロック、非図示)を固着し、その側面に発光素子10
を平行に(即ち受光素子170に垂直に)実装する形態
も考えられる。この場合は、受光素子10の発光点は受
光素子から上方にシフトする事になる(非図示)。いず
れにしても、受光素子170の受光面し対して発光点は
下方もしくは上方に、若干シフトして実装せざるを得な
い。
【0018】次に、図1と図2に戻って本実施例の光ヘ
ッドにおける光学的挙動を説明する。発光素子10より
出射した発散光束である往路光束101fは光学部材1
20の略中央部すなわち平面部121に入射して透過
し、光学部材120の表面に形成されたホログラム13
0を出射し、その0次光102f(ホログラム130に
よって回折されない光束)がミラー40及び対物レンズ
50に入射する。対物レンズ50で集光された光束10
3fは光記録媒体60の記録面にスポット104を結像
する。光記録媒体60で反射された光束103rは逆の
光路をたどり、光束102rとなってホログラム130
に入射し、回折された+/−1次光である復路光束10
1rが光学部材120内部を透過し、段差部122から
出射して、受光素子170の受光面即ち表面に入射す
る。
【0019】図5及び図6に示すように、ホログラム1
30は光記録媒体60の半径方向即ちトラック溝直交方
向、また別の表現をすればプッシュプル変調方向に対応
して2分割されている。2種類のホログラムパターン1
30aと130bは、それぞれ+/−1次の2本の光
束、合計4本の復路光束101rに回折分離すると同時
に、顕著な非点収差を発生するようパターン設計されて
いる。図7に示すように、受光素子170は4箇所に独
立に分割された短冊状の受光パターン173が半導体プ
ロセスによって形成されており、この受光パターン17
3の個々に光束101rが集光して、受光スポット10
5を形成する。受光スポット105は前述の非点収差に
より、焦点誤差に応じて形状が変化し、受光パターン1
73に取り込まれる光量が変化する。本実施例では、こ
の光量変化を焦点誤差信号として光電変換(いわゆる非
点収差法)するとともに、ホログラム130の2分割パ
ターン130a、130bを透過する光束の光量差をト
ラック誤差信号として光電変換(いわゆるプッシュプル
法)するよう構成されている。
【0020】ここで図6において、焦点誤差の量がゼロ
の基準状態で、受光素子170上に照射される復路光束
101rは非点隔差(焦線間隔)Dの中央、即ち最小錯
乱円103の位置に設定する必要がある。こうすると図
6に示すように最小錯乱円103の位置に前後して均等
に非点隔差Dが割り振られるため、焦点誤差が基準状態
にあるときには図7または図8(b)に示した様な最小
錯乱円の形状の受光スポット105を形成し、受光パタ
ーン173の各チャンネル173a〜dに取り込まれる
光量は均一となる。ここで、各チャンネルのうち、 (173a−173c)+(173d−173b) =(173a+173d)−(173b+173c) の加減演算で生成される焦点誤差信号106はゼロとな
る。次に、光記録媒体60と対物レンズ50との距離が
変化して焦点誤差の量が増加すると、幾何光学の原理に
従って復路光束101rの収束度合いが変化し、焦線1
04の位置が光軸方向にシフトする。すると図8(a)
または図8(c)に示すように受光スポット105の形
状が楕円に変化して、受光パターン173の各チャンネ
ルに取り込まれる光量が変化し、焦点誤差信号106の
レベルが変わる。非点隔差をDとおき、対物レンズ50
の倍率(横倍率:像側/物点側)をRとおき、焦点誤差
信号が単調に変化する領域の焦点誤差を距離で表示した
値をdとおくと、 d=D*(R*R)/2 となり、図9に示すような曲線で焦点誤差信号106が
変化する。なお本実施例の場合、対物レンズ50の倍率
は加工難度や、物点像点間距離との兼ね合いで、約1/
4倍に設定しているため、実際には、 d=D/32 の関係にある。
【0021】上述の焦点誤差信号106と前述のトラッ
ク誤差信号は、それぞれフォーカシングサーボとトラッ
キングサーボのための誤差信号として使われ、光記録媒
体60に正確にスポット104を結像するよう制御され
る。本発明においては、このサーボ系の如何は重要な内
容では無いので詳細な説明を省くが、フォーカシングサ
ーボを正確に制御するためには、基準状態において焦点
誤差信号106をゼロ即ち初期オフセットが無い状態に
設定する事が必要不可欠である。
【0022】前述したように、本実施例では有限系の光
学系を成し、図1や図2に示したように仮想発光点15
と対物レンズ50の焦点(スポット104の位置)とは
光学的共役関係にある。また、復路光束101rの焦
点、この場合は最小錯乱円103と、対物レンズ50の
焦点とも共役関係にある。従って、仮想発光点15と最
小錯乱円103とは光学的共役関係が成立する。ここ
で、仮想発光点15と最小錯乱円103とが光軸方向に
同一面に置ければ、受光素子170上での受光スポット
形状は基準状態において最小錯乱円103となり、焦点
誤差信号106にはオフセットが発生しない。
【0023】ところが図4で前述したように、仮想発光
点15は受光素子170の受光面に対して約0.08m
m後ろにある。また図10に示すが、ホログラム130
によって形成される+/−1次光の像面107(最小錯
乱円103を含む平面と考えて良い)は、対物レンズ5
0やホログラム130によって生ずる幾何光学的収差の
ため、前側(光学部材120寄り)に湾曲しており、こ
れにより自動的に仮想発光点15のズレをある程度補正
させる事は可能である。しかしながら、像面湾曲の量
(図10でWで示す)と上記の仮想発光点15のズレ量
を一致させるよう設計する事は、実際の種々の制約条件
の中では困難であり、本実施例の場合もズレ量0.08
mmに対して像面湾曲の量Wが0.13もあり、補正過
多となっている。結局0.05mmのズレが残る事にな
り、これは焦点誤差信号106に換算すると約1.6μ
mのオフセットとなってしまう。
【0024】故に、このままでは焦点誤差信号106に
初期オフセットが発生してしまうため、本実施例ではこ
れを除去するために、前述したようにカバープレートと
称する光学部材120の表面に段差を設けて光路長を調
整している。これは非常に簡便な方法であり、本発明の
特徴的な項目となっている。この面121と面122の
段差をLとして、光学部材120の屈折率をn(=1.
5)とし、補正したい光路長をΔs(=0.13mm−
0.08mm=0.05mm)とおくと、 L=nΔs/(n−1)=1.5*0.05/(1.5−1) となる。従ってL=0.15mmに設定すると、仮想発
光点15と受光素子170との光軸方向位置差が補正さ
れ、焦点誤差信号106の初期オフセットがキャンセル
される。
【0025】ここで本実施例の特徴として、焦点誤差信
号の初期オフセットの調整工程を廃止できる事が大きな
利点となる。上記の段差Lの精度は金型精度が直接転写
されるため、+/−10μmの寸法公差内に十分入る実
力を有している。この公差を仮想発光点15基準の復路
光束101rの像面位置変化に置き直すと、 Δs=L*(n−1)/n=10μm*(1.5−1)/1.5 により、Δs=3.3μmとなる。更にこのΔsを焦点
誤差の量すなわち初期オフセットに換算すると、3.3
/32=0.1μmとなり、一般的なオフセット許容値
(約1μm以下)に対して十分な誤差に収まっているた
め、なんら問題なく無調整化できる。
【0026】本実施例では、面122を面121より段
差Lだけ高く、即ち往路の光路長に対して、復路の光路
長を伸ばす方向になっている。但し、復路の光束101
rの像面湾曲が小さいような場合(ホログラムによる回
折角度が浅い場合等)では、復路光束101rの光路長
を逆に縮める方向に光路長を調整する事もあり、この場
合は面122が面121に対して逆に凹むよう、段差を
形成すれば良い。
【0027】付け加えると、本実施例では焦点誤差信号
106の検出方法として、いわゆる非点収差法を利用し
ているが、これに限らず、例えばスポットサイズ法など
の焦点誤差検出方法であっても同様の問題が発生する事
があり、発光素子10と受光素子170を同一パッケー
ジ80に収容する形態の光ヘッドにおいて特有の課題と
言える。故に本発明及び本実施例は、この種の光ヘッド
に広範に適用可能である。また、光学部材120は一体
成形の替わりに別体の光学部品を貼り合わせて一体化
し、表面に段差Lが形成されるようにしても良いが、寸
法精度は若干犠牲になる。
【0028】更に、本実施例での光学部材120は、往
路光束101fの光路長と復路光束101rの光路長と
を異なった長さに設定できるという事が主目的である
が、概念的には複数の光束が透過する部材であって、そ
れぞれの光路長を自由に設定するためのものである。故
に、光ヘッド以外でも、光学系を含んだ機器であって、
近接して通過する複数の収束光束や発散光束が存在する
ような場合にも、本発明の適用範囲は拡大し得る。
【0029】(変形例) 図11は本発明の変形例の光ヘッドを示す側断面図であ
る。この例は光学系の基本的仕様は前述の実施例に類似
しているが、光学部材220の一面に形成されたホログ
ラム230が回折溝断面方向に鋸(のこぎり)歯状の微
小な三角溝から成るブレーズ化ホログラムである点と、
光学部材220の他面に直線溝の単純な回折格子すなわ
ちグレーティング240が形成されている点が、異なっ
ている。
【0030】ホログラム230はブレーズ化されている
ため、公知のように回折1次光である復路光束201r
は片側にしか回折されない。従って実施例1のような非
点収差を利用した作動検出で焦点誤差信号を検出する事
はできず、替わりに、公知されているようなダブルナイ
フエッジ法(またはフーコー法)と呼ばれる焦点誤差信
号で検出する事ができる(詳細は省略)。またトラック
誤差信号は、やはり公知されているように、グレーティ
ング240で発生する+/−1次光201bを使った3
ビーム法で検出可能である。
【0031】この例は上記のようにホログラム230で
発生する回折光束の本数が実施例1の場合の半分であ
り、従って受光素子270上の受光パターン(非図示)
が片側に寄せられるため、受光素子270やパッケージ
80が、より小型にできる。また、グレーティング24
0も光学部材220に一体で形成できるため、機能の複
合化が進んでいる。従って、CD(コンパクトディス
ク)の再生のみを行うような機能的にシンプルな光ヘッ
ドとして、非常に小型のものが提供できる。なお、図1
1で光学部材220に設けられた段差部222は、実施
例1と同様に往路光束(回折1次光)201rの光路長
を調整して、焦点誤差信号の初期オフセットをキャンセ
ルするために設けられている。
【0032】(実施例) 実施例として、光路長を補正する更に他の方法を示
す。図12において、光学部材420の平面421に
は、局部的にレンズ面422が形成されている。この場
合には、前述のような屈折率差を利用する替わりに、レ
ンズによる屈折を積極的に利用して、焦点距離即ち焦点
位置をシフトさせる。光路長を延長させたい光束に対し
ては凹レンズ面を形成し、光路長を短縮させたい光束に
対しては凸レンズ面を形成すればよい。但し実施例1で
説明したような光ヘッドに応用するには、光束に不要な
収差を与えないようにする必要があり、レンズ面422
は非球面形状が望ましい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、往
路の光学系と復路の光学系のそれぞれに関係する光学部
品を共通化でき、発光素子と受光素子を共通のパッケー
ジに収容できる。そして往路の光路長と復路の光路長を
異なった値に設定して受光素子上に正確にスポットを照
射できるため、特に焦点誤差信号のオフセットの除去に
非常に有効である。また、このオフセットの除去に関す
る調整工程が廃止でき、光学部品と受光素子との位置出
しが容易であるため、組立工程の簡略化が実現できると
同時に経時変化や温特変化の少ない高信頼度の光ヘッド
を提供できる。
【0034】また全体を通して、光学部材やホログラム
素子一体化することにより、大幅な機能複合化、小型
化、そして調整工程の簡略化が実現できるため、光記録
再生装置の市場に与えるインパクトは大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の光学部材を含む、光ヘッドの側断面
図。
【図2】実施例1の光ヘッドを含む、光ピックアップの
側断面図。
【図3】実施例1の光ヘッドの、発光素子と受光素子を
示す斜視図。
【図4】実施例1の光ヘッドの、発光素子と受光素子を
示す正断面図。
【図5】実施例1の光ヘッドの、ホログラムを示す平面
図。
【図6】実施例1の光ヘッドの、ホログラムの機能を示
す斜視図。
【図7】実施例1の光ヘッドの、発光素子と受光素子を
示す平面図。
【図8】(a),(b),(c)は実施例1に基づく光
ヘッドの、受光スポットの変化を示す説明図。
【図9】実施例1の光ヘッドの、焦点誤差信号を示すグ
ラフ。
【図10】実施例1の光ヘッドの、像面湾曲を示す説明
図。
【図11】変形例の光ヘッドを示す側断面図。
【図12】実施例の光学部材を示す側断面図。
【符号の説明】
1 光ヘッド 2 ケース 10 発光素子 15 仮想発光点 40 ミラー 50 対物レンズ 60 光記録媒体 80 パッケージ 120,220,420,920 光学部材 130,230 ホログラム 170,270 受光素子 101f,201f,401f 往路光束 101r,201r,401r 復路光束
フロントページの続き (72)発明者 有村 敏男 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−78030(JP,A) 特開 昭62−141653(JP,A) 特開 昭63−46634(JP,A) 特開 平6−259800(JP,A) 実開 昭53−6038(JP,U) 実開 昭56−6038(JP,U) 実開 平2−50825(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/12 - 7/22 G02B 5/18 G11B 11/105 551

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発散性の往路光束を出射する発光素子
    と、レンズ及びホログラムにより 収束性で非点収差をもたせ
    復路光束を受光する受光素子と、 前記発光素子及び前記受光素子を保持する枠体と、 この枠体に接着される光学部材と、を有し、 前記光学部材の一の面に段差を形成し、この段差の一方
    の面に前記往路光束を透過させ、前記段差の他方の面に
    前記復路光束を透過させ、前記光学部材を透過した時に
    おける前記往路光束の光路長と前記復路光束の光路長と
    を異ならせて前記復路光束の最小錯乱円を前記受光素
    子の位置に設定して焦点誤差信号を検出することによ
    り、前記復路光束の最小錯乱円が前記受光素子の位置に
    設定されないことにより発生する焦点誤差信号の初期オ
    フセットをキャンセルすることを特徴とする光ヘッド。
  2. 【請求項2】 発散性の往路光束を出射する発光素子
    と、レンズ及びホログラムにより収束性で非点収差をも
    たせた復路光束を受光する受光素子と、 前記発光素子及び前記受光素子を保持する枠体と、 この枠体に接着される光学部材と、を有し、 前記光学部材の一の面に異なる屈折パワーの領域を形成
    し、前記異なる屈折パワーの領域の一方に前記往路光束
    を透過させ、前記異なる屈折パワーの領域の他方に前記
    復路光束を透過させ、前記光学部材を透過した時におけ
    前記往路光束の光路長と前記復路光束の光路長とを異
    らせて前記復路光束の最小錯乱円を前記受光素子の
    位置に設定して焦点誤差信号を検出することにより、前
    記復路光束の最小錯乱円が前記受光素子の位置に設定さ
    れないことにより発生する焦点誤差信号の初期オフセッ
    トをキャンセルすることを特徴とする光ヘッド。
JP06434893A 1992-07-14 1993-03-23 光ヘッド Expired - Fee Related JP3261794B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06434893A JP3261794B2 (ja) 1993-03-23 1993-03-23 光ヘッド
PCT/JP1993/000964 WO1994001794A1 (en) 1992-07-14 1993-07-13 Polarizing element and optical element, and optical head
DE69329945T DE69329945T2 (de) 1992-07-14 1993-07-13 Polarisierendes element, optisches element und optischer kopf
EP99203376A EP0981063A3 (en) 1992-07-14 1993-07-13 Polarizer, optical element, and optical head
EP93914992A EP0608432B1 (en) 1992-07-14 1993-07-13 Polarizing element and optical element, and optical head
US08/637,033 US5825022A (en) 1992-07-14 1996-04-30 Polarizer, including thin polarizing film, optical element with polarizer, optical head with polarizer and methods and apparatus for forming same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06434893A JP3261794B2 (ja) 1993-03-23 1993-03-23 光ヘッド

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001013358A Division JP3551925B2 (ja) 2001-01-22 2001-01-22 偏光分離素子及び光ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06274926A JPH06274926A (ja) 1994-09-30
JP3261794B2 true JP3261794B2 (ja) 2002-03-04

Family

ID=13255654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06434893A Expired - Fee Related JP3261794B2 (ja) 1992-07-14 1993-03-23 光ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3261794B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003043256A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Ricoh Co Ltd 偏光分離素子、およびレーザーユニット光源
JP2017053933A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 日本電産サンキョー株式会社 レンズユニット
JP7189507B2 (ja) * 2019-03-19 2022-12-14 コニカミノルタ株式会社 表示部材及び表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06274926A (ja) 1994-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7079472B2 (en) Beamshaper for optical head
EP1130582B1 (en) Semiconductor laser device and optical pickup device using the same
JPH10208276A (ja) 光ピックアップ装置
JPH07311970A (ja) 光ヘッド及び光記憶装置
EP0380320B1 (en) An optical pickup apparatus
US5689108A (en) Integrated optical pick-up
JP3638417B2 (ja) 光ピックアップ
JPH0512774B2 (ja)
JP3261794B2 (ja) 光ヘッド
JPH0630164B2 (ja) 光ヘツド装置
US20040208109A1 (en) Objective optical system for correcting aberration and optical head employing the same
EP1351227B1 (en) Optical pickup and optical disc drive
US20080165420A1 (en) Afocal lens, optical head, optical disk apparatus and optical information equipment
JPH11223710A (ja) 光学素子及びそれを用いた光学ピックアップ
JP3457982B2 (ja) 光半導体装置並びにその製造方法
JP3351863B2 (ja) 半導体レーザ装置
US7283452B2 (en) Objective lens having two aspheric surfaces and a phase shifter and optical device including the same
US20020021494A1 (en) Optical device
JPH09161310A (ja) 光学装置
JPH09115171A (ja) 光ヘッド装置
JPH10233031A (ja) 光学ピックアップ装置及びその調整方法
JP2001249228A (ja) 偏光分離素子及び光ヘッド
JPH0785522A (ja) 光磁気ディスク用ピックアップ
JP2005535066A (ja) レンズ保護デバイスを備えた対物系を含む走査デバイス
JPH09245364A (ja) 光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081221

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081221

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091221

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees