JP3261257B2 - 扉の戸当り構造 - Google Patents

扉の戸当り構造

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JP3261257B2 JP11317594A JP11317594A JP3261257B2 JP 3261257 B2 JP3261257 B2 JP 3261257B2 JP 11317594 A JP11317594 A JP 11317594A JP 11317594 A JP11317594 A JP 11317594A JP 3261257 B2 JP3261257 B2 JP 3261257B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扉の戸当り構造に関
し、詳しくは例えば引き戸の閉塞時におけるシール性を
確保する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の戸当り構造として
は、例えば図6に示すように、一方の引き戸1aの一側
端1bに断面凹状の戸当り部材30を当て、この戸当り
部材30の中央部を釘4aで引き戸1aに固定し、他方
の引き戸1aの一側端1bに断面凸状の戸当り部材31
を当て、この戸当り部材31の両端部を釘4aで引き戸
1aに夫々固定し、これら戸当り部材30,31同士を
接触させる構造が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の戸当
り部材30,31は、その中央部或いは両端部に釘4a
の頭部が突出しているため、戸当り部材30,31同士
のシール構造が釘4aの頭部によって妨げられるという
問題があり、また釘4aの頭部が外部に露出しているた
めに、戸当り部材30,31の外観が損なわれるという
問題もある。
【0004】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、戸当り部材のシー
ル性の確保と外観の向上とを図ることができる扉の戸当
り構造を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、扉1の一側端1bに戸当り部材2が取付け
られ、該戸当り部材2は、硬質樹脂製の戸当り本体3
と、戸当り本体3を扉1に固定するための固定具4を止
める固定具止め部5と、固定具止め部5に装着されて固
定具4を開閉自在に覆う蓋体6と、蓋体6の側方Bで且
つ蓋体6よりも前方Aに突出する軟質樹脂製の突出部7
とを備え、上記固定具止め部5と突出部7とが戸当り本
体3の長さ方向に沿って並設され、上記突出部7が一枚
ずつ順に引きちぎれるように層状に積層された複数枚の
クッション材7aから成ることを特徴とする。
【0006】上記蓋体6の一端が固定具止め部5にヒン
ジ結合されると共に、蓋体6の他端が固定具止め部5に
設けた係合部に着脱自在に係止されて成るのが好まし
い。上記蓋体6の両端が固定具止め部5に設けた一対の
係合部に着脱自在に係止されて成るのが好ましい。
【0007】
【作用】本発明によれば、戸当り本体3を扉1に固定す
るための固定具4を止める固定具止め部5と、固定具止
め部5に装着されて固定具4を開閉自在に覆う蓋体6
と、蓋体6の側方Bで且つ蓋体6よりも前方Aに突出す
る軟質樹脂製の突出部7とを、硬質樹脂製の戸当り本体
3の長さ方向に沿って並設したから、戸当り本体3を扉
1の一側端1bに当てて、固定具4を固定具止め部5に
て扉1に固着するだけで、戸当り本体3を扉1に固定で
きる。その後、蓋体6で固定具4を覆うことにより、固
定具4が外部に露出しなくなる。さらに、軟質の突出部
7は、蓋体6の側方Bで且つ蓋体6よりも前方Aに突出
しているため、突出部7同士の弾性的な接触が蓋体6に
よって妨げられることがなくなり、戸当り部材2,2の
シール性が確保される。また、上記突出部7は一枚ずつ
順に引きちぎれるように層状に積層された複数枚のクッ
ション材7aから成るので、扉1(引き戸1aや回転扉
など)の種類に応じたクッション材7aの厚みになるま
でクッション材7aを除去でき、扉1(引き戸1aや回
転扉など)の種類に応じてクッション材7aの厚みを自
由に選択変更でき、つまり、一種類のクッション材7a
を多種類の扉1に適用させることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本実施例では、引き戸1aの一側端1bに取付け
られる戸当り部材2を例示する。この戸当り部材2は、
硬質樹脂製の戸当り本体3と、戸当り本体3を引き戸1
aに固定する固定具4を止めるための固定具止め部5
と、固定具止め部5に装着されて固定具4を開閉自在に
覆う蓋体6と、蓋体6の側方Bで且つ蓋体6よりも前方
Aに突出する軟質樹脂製の突出部7とを備え、固定具止
め部5と突出部7とを戸当り本体3の長さ方向に沿って
並設したものである。
【0009】上記戸当り本体3は、硬質樹脂製の化粧カ
バー材3aから成り、この化粧カバー材3aは、引き戸
1aの一側端1bの上下方向全長に亘って形成されると
共に、化粧カバー材3aの幅方向Cの両端部には引き戸
1aの表裏面に係止される一対の係止片8,9が形成さ
れている。そして、化粧カバー材3aの幅方向Cの中間
部と一方の係止片8との間が固定具止め部5を構成する
釘止め部5aの領域とされ、且つ、化粧カバー材3aの
幅方向Cの中間部と他方の係止片9との間が突出部7の
領域とされる。
【0010】上記釘止め部5aの幅方向Cの中央には、
図3に示すように、固定具4である釘4a(或いはビス
等であってもよい。)を挿通する釘孔10が化粧カバー
材3aの長さ方向に間隔をあけて複数個穿孔されてお
り、化粧カバー材3aの表面側から釘孔10を介して釘
4aが引き戸1aの一側端1bに向けて打設されるもの
である。この釘止め部5aの幅方向Cの一端には、化粧
カバー材3aの一方の係止片8と反対方向に突出する枢
支部11が突設され、他端には係合溝13が突設され、
蓋体6の一端が舌片12を介して枢支部11にヒンジ結
合されると共に、蓋体6の他端がフック片14を介して
係合溝13に着脱自在に係止され、これにより、釘4a
が蓋体6によって開閉自在に覆われる。尚、枢支部11
と蓋体6とは図4に示す丁番20を用いて枢支するよう
にしてもよい。
【0011】一方、軟質樹脂製の突出部7は、蓋体6の
側方B位置で釘止め部5aと平行して配置されるもので
あって、図3に示すように、層状に積層された複数枚の
クッション材7aから成る。このクッション材7aは、
中央が前方Aに向けて凸となるように曲げられた状態
で、両端部が化粧カバー材3aに連設されている。これ
らクッション材7aは一枚ずつ順に引きちぎる構成とす
るのが好ましく、このように構成することで、例えば扉
1(引き戸1aや回転扉など)の種類に応じたクッショ
ン材7aの厚みに自由に選択変更できるようになる。
【0012】しかして、戸当り部材2を引き戸1aの一
側端1bに取付けるにあたっては、化粧カバー材3aを
引き戸1aの一側端1bに当てて、釘4aを釘孔10か
ら差し込んで引き戸1aに打ち込むことにより、化粧カ
バー材3aを引き戸1aに固定する。その後、蓋体6を
枢支部11を中心に回動させて蓋体6の他端のフック片
14を係合溝13に差し込むことにより、釘4aの頭を
蓋体6で覆い隠す。そして、図1に示すように、クッシ
ョン材7a同士が接触できるように両側の引き戸1a,
1aの一側端1bに戸当り部材2,2を夫々取付けるこ
とにより、引き戸1a,1aを閉じた時には、蓋体6に
よって妨げられることなくクッション材7a同士が弾性
的に接触でき、クッション材7aのシール性が確保され
ると共に、クッション材7aにより開閉時の衝撃が吸収
される。しかも、蓋体6によって釘止め部5aを覆い隠
すことができるので、釘4aの頭が露出するのを防止で
き、シール性の向上に加えて、戸当り部材2の外観向上
を図ることができる。さらに、蓋体6は化粧カバー材3
aにヒンジ結合されているから、蓋体6の分だけ部品点
数が減り、戸当り部材2の取付け作業が簡易となる。
【0013】また、本実施例では、蓋体6を化粧カバー
材3aと同じ硬質樹脂製とし、クッション材7aを軟質
樹脂製としたので、化粧カバー材3aと蓋体6とクッシ
ョン材7aとを同時成形することができ、戸当り部材2
の生産コストダウンを図ることができる。さらに、図3
に示すように、突出部7を複数枚のクッション材7aで
構成し、クッション材7aの頂部が蓋体6の前方Aに位
置する範囲で、クッション材7aを表面側から順に一枚
ずつ引きちぎるようにしたから、扉1(引き戸1aや回
転扉など)の種類に応じたクッション材7aの厚みにな
るまでクッション材7aを化粧カバー材3aから除去で
き、一種類のクッション材7aを多種類の扉に適用させ
ることができる。そのうえ、クッション材7aは引き戸
1aの一側端1bの上下方向全長に延びているので、ク
ッション材7a同士の接触面積が増えてシール性がより
高められ、例えば浴室出入口の引き戸1aに利用すると
きには、水密性を確保できるという利点もある。
【0014】本発明の他の実施例として、図5に示すよ
うに、化粧カバー材3aと蓋体6とを別部材で構成し、
釘止め部5aの幅方向Cの両端に断面歯状の係合溝13
を夫々突設して、各係合溝13に蓋体6の両端部に突設
したフック片14を着脱自在に係止するようにしてもよ
い。この場合、化粧カバー材3aの構成が簡略化し、化
粧カバー材3aの作製が容易となる。
【0015】上記各実施例では引き戸1aの戸当り構造
を説明したが、引き戸1a以外の回転扉、その他の各種
扉に対しても同様な戸当り構造とすることができる。
【0016】
【発明の効果】上述のように、請求項1記載の発明は、
硬質樹脂製の戸当り本体と、戸当り本体を扉に固定する
ための固定具を止める固定具止め部と、固定具止め部に
装着されて固定具を開閉自在に覆う蓋体と、蓋体の側方
で且つ蓋体よりも前方に突出する軟質樹脂製の突出部と
を備え、上記固定具止め部と突出部とを戸当り本体の長
さ方向に沿って並設したから、軟質の突出部は、蓋体の
側方で且つ蓋体よりも前方に突出しているため、突出部
によるシール性が蓋体によって妨げられることがなくな
り、戸当り部材同士のシール性を確保でき、さらに蓋体
で固定具を覆うことにより、固定具が外部に露出しなく
なり、戸当り部材の外観を向上させることができるとい
う効果を奏する。また、上記突出部は一枚ずつ順に引き
ちぎれるように層状に積層された複数枚のクッション材
から構成したから、扉(引き戸や回転扉など)の種類に
応じたクッション材の厚みになるまでクッション材を除
去でき、扉(引き戸や回転扉など)の種類に応じてクッ
ション材の厚みを自由に選択変更でき、つまり、一種類
のクッション材を多種類の扉に適用させることができる
という効果を奏する。
【0017】また、請求項2記載の発明は、上記蓋体の
一端を固定具止め部にヒンジ結合すると共に、蓋体の他
端を固定具止め部に設けた係合部に着脱自在に係止した
から、請求項1の効果に加えて、蓋体と化粧カバー材と
が一体化され、部品点数を減らすことができる。さら
に、請求項3記載の発明は、蓋体の両端を固定具止め部
に設けた一対の係合部に着脱自在に係止したから、請求
項1の効果に加えて、化粧カバー材の構成が簡略化し、
化粧カバー材の作製が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平面断面図である。
【図2】同上の引き戸の正面図である。
【図3】同上の戸当り部材の断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例の断面図である。
【図6】従来の戸当り部材を示す断面図である。
【符号の説明】
1 扉 1b 一側端 2 戸当り部材 3 戸当り本体 4 固定具 5 固定具止め部 6 蓋体 7 突出部 A 前方 B 側方

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉の一側端に戸当り部材が取付けられ、
    該戸当り部材は、硬質樹脂製の戸当り本体と、戸当り本
    体を扉に固定するための固定具を止める固定具止め部
    と、固定具止め部に装着されて固定具を開閉自在に覆う
    蓋体と、蓋体の側方で且つ蓋体よりも前方に突出する軟
    質樹脂製の突出部とを備え、上記固定具止め部と突出部
    とが戸当り本体の長さ方向に沿って並設され、上記突出
    部が一枚ずつ順に引きちぎれるように層状に積層された
    複数枚のクッション材から成ることを特徴とする扉の戸
    当り構造。
  2. 【請求項2】 蓋体の一端が固定具止め部にヒンジ結合
    されると共に、蓋体の他端が固定具止め部に設けた係合
    部に着脱自在に係止されて成ることを特徴とする請求項
    1記載の扉の戸当り構造。
  3. 【請求項3】 蓋体の両端が固定具止め部に設けた一対
    の係合部に着脱自在に係止されて成ることを特徴とする
    請求項1記載の扉の戸当り構造。
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