JP3260902B2 - 電子増倍管 - Google Patents
電子増倍管Info
- Publication number
- JP3260902B2 JP3260902B2 JP10290293A JP10290293A JP3260902B2 JP 3260902 B2 JP3260902 B2 JP 3260902B2 JP 10290293 A JP10290293 A JP 10290293A JP 10290293 A JP10290293 A JP 10290293A JP 3260902 B2 JP3260902 B2 JP 3260902B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dynodes
- hole
- sphere
- electron multiplier
- electron
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Description
ノードによって入射電子流、イオンを増倍する電子増倍
管に関する。
のダイノードを所定の間隔を空けて多段に積層して構成
している。米国特許第3229143号には、間に絶縁
球を介在させ、ダイノードを多段に積層させて電子増倍
部を構成する例が開示されている。図7にこの構成の要
部を示す。各段のダイノードの端部に固定されたサポー
ト板101には、それぞれ貫通孔103が形成されてお
り、貫通孔103の開孔端に絶縁球102の一部が嵌合
する状態で、各サポート板101の間に介在している。
絶縁球102は、パイレックスガラスで形成されてお
り、貫通孔103の内径よりも大なる径を有し、対する
貫通孔103は内径が一定した円筒孔を形成している。
造では、貫通孔103の開孔端に形成されるエッヂ部が
鋭角的であり、この部位が絶縁球102と当接すると、
押圧されて変形し、このエッヂ部にバリが発生すること
があった。このように、絶縁球102と当接するエッヂ
部が変形すると、この影響で隣設するサポート板101
との距離が狭くなることになる。全ての貫通孔103の
エッヂ部において、このような現象がわずかでも起きる
と、各段のダイノードの間隔が不均一となり、電子の増
倍率(ゲイン)にバラツキを生じる欠点があった。ま
た、前述したバリの発生によってこの部分に電界集中が
起こり、ノイズの発生原因にもなっていた。
向に力が加わった場合には、この絶縁球103を介して
サポート板101に押圧力が加わり、このサポート板1
01と一体的なダイノードが撓んでしまい、この影響に
よっても、各ダイノードの間隔が不均一になることがあ
った。
されたものであり、その目的は、各段のダイノードの間
隔を一定にすることにより、電子増倍率のバラツキを減
らし、また、ノイズを減少することができる電子増倍管
を提供することにある。
電子増倍管は、複数段に積層され、入射した電子流を増
倍する電子増倍部を構成する複数のダイノードと、上下
に隣設するダイノード間にそれぞれ介在され、このダイ
ノード間に所定の間隙を形成する絶縁性の球体とを備え
る。この各ダイノードには、球体の配設位置に対応し
て、このダイノードを厚さ方向に貫通する貫通孔が形成
されており、この貫通孔両端の開孔部には、球体の一部
をこの内部に受け入れるテーパ面を備えて構成する。そ
して、各ダイノードを積層させた際、この貫通孔のテー
パ面と球体とが当接し、かつ、各貫通孔内部において隣
設する球体同士が互いに当接するように構成する。
体を備えて構成しても良い。すなわち、各ダイノードに
は、この円柱体の配設位置に対応して、このダイノード
を厚さ方向に貫通する貫通孔が形成され、かつ、この貫
通孔両端の開孔部には、円柱体側面の一部をこの内部に
受け入れるテーパ面を備えて構成する。そして、各ダイ
ノードを積層させた際、貫通孔のテーパ面と円柱体の側
面とが当接し、かつ、各貫通孔内部において隣設する円
柱体の側面同士が互いに当接するように構成する。
陰極を備えた光電子増倍管として構成することもでき
る。
ノードに形成された開孔部の面(テーパ面)と当接し、
しかも、各球体は、各貫通孔内において互いに当接して
いる。これにより以下の作用を奏する。まず、積層方向
に加わる力の大部分は、この一連の球体が受けることと
なり、各ダイノードに余分な応力が加わることはない。
また、球体と貫通孔のテーパ面とが当接することで、上
下に連続する各球の中心と、貫通孔の中心部とが一致す
ることとなり、この結果、各段のダイノードの水平方向
の位置合わせが行われることになる。さらに、球体は、
面(テーパ面)と当接するので、従来のように、開孔部
のエッヂ部が押圧されて変形するおそれはない。
球体に変えて絶縁性の円柱体を用いたものであり、実質
的に同様な作用を奏するものである。
説明する。
管を示す。この光電子増倍管は、入射光を受ける円形の
受光面板1、その外周部に配設する円筒形の金属側管
3、及び基台部を構成する円形のステム4によって真空
容器を形成し、この内部に、入射電子流を増倍する電子
増倍部5を配設している。
この光電陰極2と電子増倍部5との間には収束電極6を
配設している。従って、光電陰極6から放出された各電
子は、収束電極6の影響によってその軌道が収束され、
電子増倍部5の所定の領域内に入射する。
するダイノード7を、複数段に積層して構成しており、
これら積層したダイノード7の下部には、アノード9、
及び最終段のダイノード10を順に配設している。
子と接続して、各ダイノード7、10などに所定の電圧
を与える計12本のステムピン11が貫通している。各
ステムピン11は、テーパ状のハーメチックガラス12
によってステム4に固定されている。また、接続すべき
ダイノードに至る長さを有し、その先端は対応する各ダ
イノードの接続端子20と抵抗溶接されている。
子増倍部5を構成する収束電極6、各段のダイノード
7、10及びアノード9は、その間にセラミック製の絶
縁球30を介在させることにより、所定の間隔を空けて
積層させている。なお、絶縁球30は、各ダイノード7
等の外縁部に沿って複数配列させている。
イノード7は、上部電極7aと下部電極7bとを接合し
て構成しており、各電極7a、7bには、湾曲する内側
面を持つ電子増倍孔8を形成している。絶縁球30の配
設部位には、上部電極7aから下部電極7bに亘る貫通
孔31を形成しており、各貫通孔の開孔部には、中央に
向かって傾斜するテーパ面32を形成している。従っ
て、各絶縁球30の上部と下部は、それぞれ上段と下段
のダイノード7のテーパ面32で囲まれた空間内に嵌ま
り込む状態で(図5参照)、上下のダイノード7と係合
している。
する絶縁球30同士が互いに当接しており、この結果、
一連の絶縁球30の中心が同一の直線33上に位置する
こととなる。なお、各貫通孔31の径、その開孔部の大
きさ、及びテーパ面32の傾斜角は全て同一であり、相
対する各絶縁球30の大きさ(直径)も全て同一であ
る。従って、各貫通孔31の中心軸と絶縁球30の中心
軸とが、常に一致することになり、この結果、各ダイノ
ード7、10の水平方向の位置ずれがなくなり、しか
も、積層間隔も一定となる。本実施例では、直径0.6
6mmの絶縁球30を用いており、上下に隣設するダイ
ノード間隔は、0.25mmとなっている。このような
構成とすることよって、ダイノード7、10、アノード
9及び収束電極6を容易に、しかも正確に組み立てるこ
とができる。
ド間沿面距離が、従来に比べて大となるので、沿面放電
を抑制することができ、この放電によるノイズを減少さ
せることができる。
縁球30を用いたが、このような球体に限らず、図6に
示すような、絶縁性の円柱体30´として形成しても良
い。この形に形成しても同様の作用・効果が得られる。
この場合には、相対するダイノード7などのテーパ面3
2´も、この円柱体30´の側面に沿う形・位置に設け
れば良い。
光電子増倍管として例示したが、勿論、光電陰極2を有
していない電子増倍管内に配設することも可能である。
孔を形成する例を示したが、ダイノードを保持するサポ
ート板(図7参照)に貫通孔を形成しても良い。
イノード間に配設する絶縁性のスペーサの形状を球体或
いは円柱体(以下球体等という)とし、この球体等を、
ダイノードに形成した貫通孔のテーパ面で受ける構成と
したので、従来のように球体等との当接部位が押圧され
て変形することはない。また、この貫通孔内部で球体等
同士を互いに当接させて構成したので、この球体等に積
層方向の力が加わった場合にも、この力の大部分は一連
の球体等に加えられ、ダイノードが変形するおそれはな
い。従って、各ダイノードの間隔を一定に保つことがで
き、また、従来のようにエッヂ部にバリが発生すること
はないため、電界集中によって発生するノイズも減少
し、電子の増倍率のバラツキも低減することができる。
各貫通孔の中心とが一致することになり、各ダイノード
の水平方向の位置ずれを防止でき、これによって電子の
増倍率のバラツキも低減できる。
体とが接触していたが、本発明では、貫通孔内部に向か
って傾斜するテーパ面がこの球体等と接触するので、球
体の表面に沿ったダイノード間沿面距離を、従来に比べ
て大きくとることができる。このため、沿面放電を抑制
することができ、この作用によってもノイズを減少させ
ることが可能となる。
を破断してその内部構造を示す側面図である。
破断して示す側面図である。
る。
る。
る。
電子増倍部の構造を示す側面図である。
(球体) 30´…円柱体、31…貫通孔、32、32´…テーパ
面。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数段に積層され、入射した電子流を増
倍する電子増倍部を構成する複数のダイノードと、 上下に隣設する前記ダイノード間にそれぞれ介在され、
このダイノード間に所定の間隙を形成する絶縁性の球体
とを備え、 前記各ダイノードには、前記球体の配設位置に、このダ
イノードを厚さ方向に貫通する貫通孔が形成され、か
つ、この貫通孔両端の開孔部には、前記球体の一部をこ
の内部に受け入れるテーパ面が形成されており、 前記各ダイノードを積層させた際、前記貫通孔のテーパ
面と前記球体とが当接し、かつ、前記各貫通孔内部にお
いて前記球体同士が互いに当接してなる電子増倍管。 - 【請求項2】 前記電子増倍管は、光電陰極を備えた光
電子増倍管であることを特徴をする請求項1記載の電子
増倍管。 - 【請求項3】 複数段に積層され、入射した電子流を増
倍する電子増倍部を構成する複数のダイノードと、 上下に隣設する前記ダイノード間にそれぞれ介在され、
このダイノード間に所定の間隙を形成する絶縁性の円柱
体とを備え、 前記各ダイノードには、前記円柱体の配設位置に、この
ダイノードを厚さ方向に貫通する貫通孔が形成され、か
つ、この貫通孔両端の開孔部には、前記円柱体側面の一
部をこの内部に受け入れるテーパ面が形成されており、 前記各ダイノードを積層させた際、前記貫通孔のテーパ
面と前記円柱体の側面とが当接し、かつ、前記各貫通孔
内部において前記円柱体の側面同士が互いに当接してな
る電子増倍管。 - 【請求項4】 前記電子増倍管は、光電陰極を備えた光
電子増倍管であることを特徴をする請求項3記載の電子
増倍管。
Priority Applications (14)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10290293A JP3260902B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 電子増倍管 |
DE69404079T DE69404079T2 (de) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photovervielfacher |
US08/234,153 US5572089A (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier for multiplying photoelectrons emitted from a photocathode |
US08/234,152 US5491380A (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier including an electron multiplier for cascade-multiplying an incident electron flow using a multilayered dynode |
DE69404538T DE69404538T2 (de) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photovervielfacher |
DE69406709T DE69406709T2 (de) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photovervielfacher |
EP94303076A EP0622824B1 (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier |
EP94303103A EP0622828B1 (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier |
US08/234,158 US5619100A (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier |
EP94303077A EP0622826B1 (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier |
EP94303102A EP0622827B1 (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier |
US08/234,157 US5510674A (en) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photomultiplier |
DE69404080T DE69404080T2 (de) | 1993-04-28 | 1994-04-28 | Photovervielfacher |
US08/764,242 US5789861A (en) | 1993-04-28 | 1996-12-12 | Photomultiplier |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10290293A JP3260902B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 電子増倍管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06310085A JPH06310085A (ja) | 1994-11-04 |
JP3260902B2 true JP3260902B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=14339797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10290293A Expired - Fee Related JP3260902B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 電子増倍管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3260902B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11233060A (ja) * | 1998-02-17 | 1999-08-27 | Fujitsu Ltd | 2次電子検出器及びこれを用いた電子ビーム装置 |
JP4108905B2 (ja) * | 2000-06-19 | 2008-06-25 | 浜松ホトニクス株式会社 | ダイノードの製造方法及び構造 |
JP4744844B2 (ja) * | 2004-10-29 | 2011-08-10 | 浜松ホトニクス株式会社 | 光電子増倍管及び放射線検出装置 |
JP4753303B2 (ja) | 2006-03-24 | 2011-08-24 | 浜松ホトニクス株式会社 | 光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置 |
JP5284635B2 (ja) * | 2007-12-21 | 2013-09-11 | 浜松ホトニクス株式会社 | 電子増倍管 |
CN112185784B (zh) * | 2020-08-27 | 2022-02-01 | 西安交通大学 | 一种电子倍增器打拿极的装配工装及装配方法 |
-
1993
- 1993-04-28 JP JP10290293A patent/JP3260902B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06310085A (ja) | 1994-11-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0690478B1 (en) | Electron tube | |
US5852294A (en) | Multiple rod construction for ion guides and mass spectrometers | |
US5532551A (en) | Photomultiplier for cascade-multiplying photoelectrons | |
US4649314A (en) | Electron multiplier element, electron multiplier device comprising said multiplying element, and the application to a photomultiplier tube | |
JP5452038B2 (ja) | 電子増倍器及び電子検出器 | |
US5498926A (en) | Electron multiplier for forming a photomultiplier and cascade multiplying an incident electron flow using multilayerd dynodes | |
JP3434574B2 (ja) | 電子増倍管 | |
JP3260902B2 (ja) | 電子増倍管 | |
US5510674A (en) | Photomultiplier | |
US6927538B2 (en) | Photomultiplier tube | |
US5619100A (en) | Photomultiplier | |
EP1995760A1 (en) | Photomultiplier, radiation sensor, and photomultiplier fabricating method | |
JP3434576B2 (ja) | 電子増倍管 | |
JP4627470B2 (ja) | 光電子増倍管 | |
WO2019244806A1 (ja) | Mcpアセンブリおよび荷電粒子検出器 | |
JPH067457B2 (ja) | 電子増倍器をそなえた陰極線管 | |
JPS60254547A (ja) | 光電子増倍管 | |
US5491380A (en) | Photomultiplier including an electron multiplier for cascade-multiplying an incident electron flow using a multilayered dynode | |
WO2012165380A1 (ja) | 電子増倍部及びそれを含む光電子増倍管 | |
JP7021012B2 (ja) | Mcpアセンブリおよび荷電粒子検出器 | |
JP3312770B2 (ja) | 電子増倍管 | |
JP3056762B2 (ja) | 電子管とその製造方法 | |
GB2309333A (en) | Method of manufacturing an electron gun for a cathode ray tube and a cathode assembly | |
JP5284635B2 (ja) | 電子増倍管 | |
JPS5871538A (ja) | パネルデイスプレイ装置のガラス容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071214 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081214 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |