JP3260888B2 - 視程測定方法、降雨降雪の判別方法、降雨降雪強度の測定方法及び装置 - Google Patents

視程測定方法、降雨降雪の判別方法、降雨降雪強度の測定方法及び装置

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JP3260888B2 JP03541693A JP3541693A JP3260888B2 JP 3260888 B2 JP3260888 B2 JP 3260888B2 JP 03541693 A JP03541693 A JP 03541693A JP 3541693 A JP3541693 A JP 3541693A JP 3260888 B2 JP3260888 B2 JP 3260888B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空中に放射した光信号
の空中での反射散乱光を受光し、受光信号によって視程
測定、降雨降雪判別、降雨降雪強度測定を行なう方法
と、この方法を実施する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】視程測定方法として、従来、空中に光信
号を放射し、該光信号の空中での反射散乱光を受信し、
受信した光信号(受光信号)の受光強度を平均して得ら
れる当該受光信号の直流レベルによって視程値を演算す
る方法が公知である。
【0003】また、降水時の降雨降雪判別方法として、
従来、一対のくし形電極をくし歯部分が交互に配列され
るように組み合せ、当該一対の電極間の通電状態によっ
て雪粒による当該一対の電極間のブリッジ形成を監視し
て降雨か又は降雪かを判別する方法が公知である。
【0004】また、降雨降雪強度の測定方法として、従
来、雨量計又は積電計を使用して、単位時間当りの雨量
又は積雪深を測定して降雨又は降雪の強度を演算する方
法が公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法による
と、視程測定と降雨降雪判別と降雨降雪強度測定とを、
それぞれ別個の手段で行なう必要があり、上記3種類の
観測を同時に行なう場合には、装置が大掛かりなものに
なるばかりか、それぞれの測定は互に別個のデータに基
いて行なわれるため、特に気象変化の激しいときには、
観測の同時性(同一時刻での測定)がとりにくいという
問題がある。
【0006】そこで、本発明は、1種類の測定データに
基いて、視程測定と降雨降雪判別と降雨降雪強度測定と
を行なうことのできる方法と、当該方法を実施するため
の装置を得ることを課題とする。
【0007】また、それぞれの測定について、従来技術
をみると、従来の視程測定方法では、受光強度の平均処
理は通常一定の時定数のもとで受光信号を積分すること
により行なわれるため、当該時定数によって定まる時間
より速い視程変化は検出できず、また、変化の速い視程
を測定するために上記時定数を短時間に設定すると、受
光信号の積分値の変化分に加わる測定装置の雑音成分が
多くなり(雑音は不規則な信号であるので、長い時定数
の回路を通ると、相殺効果によってその成分が少なくな
りS/N比はよくなるが、時定数が短いと上記相殺効果
が小さくなってS/N比が低下する。)、受光信号のS
/N比が低下するため、特に視程変化が緩やかな視程良
好時における視程測定において測定精度が悪化する。ま
た、従来の方法では、視程値とは関係の少ない降雨又は
降雪による受光信号の強度も受光強度の平均値に内包さ
れるため、測定誤差が大きくなる。
【0008】そこで、本発明は、視程測定において、視
程変化が速い場合にも、その変化に追従して視程測定が
可能であり、また、視程変化が緩やかな場合にも高い精
度の測定が可能となる視程測定方法と、この方法を実施
するための装置を得ることを課題とする。
【0009】また、一対の電極配置による従来の降雨降
雪判別方法では、一対の電極相互間の間隔によって降雨
降雪の判別確度が左右される。すなわち、当該電極相互
間の間隔を広くすると、雪粒が細かい雪の場合には降雪
による電極間のブリッジが形成されにくく、特に降雪初
期には降雪判定がむづかしくなり、また上記間隔を狭く
すると、降雨又は濃霧等でも電極間ブリッジが形成され
てしまうため降雨降雪の判別ができなくなる。このよう
に、従来の降雨降雪判別方法では、降雨又は降雪の状況
に係りなく降雨降雪判別を降水時初期段階で判定できる
確実性に欠ける問題点がある。
【0010】そこで、本発明は、降雨降雪判定におい
て、降雨降雪の状況に係りなく、初期段階(降り始め)
において降雨降雪を確実に判定できる降雨降雪判別方法
と、この方法を実施するための装置を得ることを課題と
する。
【0011】また、雨量計又は積雪計を使用する従来の
降雨降雪強度の測定方法では、降雨時と降雪時とでは別
個の測定装置で測定する必要があるばかりか、降雨又は
降雪の一定時間の間の量を測定してこの量を強度に換算
する必要があることから測定時間が長くなり、特に降雨
又は降雪の変化が激しい場合に、当該変化に追従した降
雨降雪強度の測定が不可能となる。
【0012】そこで、本発明は、同じ測定手段によって
降雨強度と降雪強度の双方の測定が可能であり、かつ降
雨又は降雪の変化が激しい場合であっても、その変化に
追従して確実に測定可能な降雨降雪強度の測定方法と、
この方法を実施するための装置を得ることを課題とす
る。
【0013】更に、本発明は、以上に述べた方法を実施
することにより、視程測定、降雨降雪の判別及びその強
度測定を総合して可能とするシステムを得ることを課題
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上に述べた各課題を解
決するため、本発明は、空中に投射した光信号の空中で
の反射散乱光の受光信号をA/D変換し、これによって
得たA/D変換データを受光強度別に振り分け集計する
ことによって作成した受光強度別A/D変換データ個数
を示すヒストグラムが、視程値、降雨降雪の違い及び降
雨降雪強度と相関する特性を利用して視程測定、降雨降
雪判別、降雨降雪強度測定を行なうようにしたものであ
る。
【0015】
【作用】発明者は、空中に光信号を投射し、該光信号の
空中での反射散乱光を受光して、受光信号をA/D変換
し、これによって得たA/D変換データを受光強度別に
振り分け集計することによって作成したヒストグラムを
解析することによって次の知見を得た。
【0016】図4(A)は受光信号の受光強度(L)対
受光時間(T)を示しており、これは受光手段から出力
される受光強度に比例したアナログ信号をそのまま表わ
したものである。この受光特性で特に強いレベルを呈し
ている部分Pは、降雨時又は降雪時において雨滴又は雪
粒で反射して受光手段に入射した受光信号によるもの
で、他の部分のレベル変動は、概ね、測定装置が有する
雑音及び受光手段が受光する背光(投射光信号の反射散
乱以外で入射する光)に起因する雑音によるものであ
る。
【0017】また、上記強レベル部分Pは、降雨時に比
べて降雪時の方がより強いレベルとなって現れる。これ
は、雪粒による反射が雨滴による反射より強いことから
容易に理解でき処である。
【0018】また、視程を左右する霧は空中に浮遊して
いる極小水滴で生ずるものであり、受光手段の視野とな
る比較的狭い空間と、比較的短かい測定時間とを考える
と、霧濃度は略一定であるので、霧による反射散乱光の
受光手段への入射による受光強度は、上記強レベル部分
Pを除く他の部分の略平均したレベルL1(従来の視程
測定方法による受光信号の直流レベルに相当する。)と
なる。
【0019】以上の受光信号をA/D変換し、これによ
って得たA/D変化データを受光強度別に集計し、受光
強度(L)とA/D変換データの集計個数(N)の関係
を表わすと、図4(B)のようなヒストグラムとなる
(このデータをヒストグラムデータという。)なお、図
4(B)においては理解を容易にするために受光強度
(L)側の軸目盛を平均レベルL1を中心として同図
(A)の軸目盛より若干広く描いてある。
【0020】図4(B)に示すように、A/D変換デー
タ個数(N)は、上記平均レベルL1に最大個数Npが
集計され、該平均レベルL1を中心として受光強度
(L)の増減方向に個数(N)が減少しながら分布して
おり、降雨又は降雪がある場合には受光レベルの高い方
向に広く、低い方向に狭く分布し(実線)、降雨及び降
雪のない場合には上記平均レベルL1を中心として受光
強度(L)の増減方向に均等に分布する(高レベル側の
破線、低レベル側は降雨又は降雪時と同じ。)。
【0021】また、降雨又は降雪がある場合において、
降雨又は降雪が激しくなるに従って、高レベル側のA/
D変換データ個数(N)の分布曲線の傾きが緩やかにな
り、かつ降雪時には降雨時に比べて、A/D変換データ
が分布する最高受光強度Lpのレベルが高くなる。
【0022】ヒストグラムデータに現われる以上の特性
から次の事実が判明した。
【0023】(1)霧の濃度は最大A/D変換データ個
数Npが集計された受光強度L1と相関関係があり、か
つ、視程値は霧の濃度によって決まるので、当該視程値
は上記受光強度L1から求めることができる。
【0024】(2)降雨又は降雪があると、上記受光強
度L1を対象軸としたヒストグラムデータの対称性が崩
れるので、当該ヒストグラムデータの対称性を判断する
ことで、降雨又は降雪があるか否かの判断が可能とな
る。
【0025】(3)ヒストグラムデータに現われる最大
受光強度Lpは、降雪時は降雨時に比べて高レベルとな
る。この特性を利用して降雨降雪の判別が可能である。
なお、上記最大受光強度Lpは降雨又は降雪の激しさの
違いによっても異ってくるが、発明者は、上記最大受光
強度Lpとヒストグラムデータの非対称部分Sの分布巾
(この分布巾については、実施例の説明で明らかにされ
る。)との比を降雨降雪の判別手段とすることにより、
降雨又は降雪の激しさに無関係に降雨降雪の判別が可能
であることを確認している。
【0026】(4)降雨又は降雪の強度が強くなると、
前記のようにヒストグラムデータの受光強度L1より高
レベル側の分布曲線が緩やかになるが、このことは、ヒ
ストグラムデータに現われる非対称部分Sに降雨又は降
雪の強度と何らかの相関関係が存在することを意味して
いる。発明者は、この非対称部分Sについて種々の相関
を検討した結果、当該非対称部分Sに現われている受光
強度の各レベル(Lk)毎のD/A変換データ個数(対
称部分(破線より下の部分)の個数を除いた個数ΔN
k)と当該各レベル(Lk)の積(Lk・ΔNk)の総
和(ΣLk・ΔNk)が降雨又は降雪の強度と最も強い
相関関係を有することを見出した。従って、この相関関
係から降雨降雪強度を測定することができる。
【0027】以上のように、本発明では、1つのヒスト
グラムデータから、視程値、降雨降雪判別及び降雨降雪
強度が同時に得られる。
【0028】
【実施例】図1は本発明の実施例を示すブロック図であ
り、1は投光器、2は受光器、3は変調器、4は復調
器、5はA/D変換器、6はCPU、7はメモリ、8は
記録・表示器、9は温度センサである。
【0029】投光器1は空中に向けて測定用光信号を放
射する投光手段であって、発光素子、該発光素子の駆動
源及び投光用レンズ等の光学系で構成される。
【0030】受光器2は投光器1から放射された光信号
の空中での反射散乱光を受光する受光手段であって、受
光素子及び受光用レンズ等の光学系で構成される。
【0031】変調器3は、受光器2の受光動作におい
て、背光と正規の信号とを区別するために、投光器1か
ら放射する光信号を例えば輝度変調する変調手段を構成
するものである。
【0032】復調器4は受光器2で受光した信号を変調
器3による変調周波数に同期して復調する復調手段であ
って、これによって受光信号は投光器1から放射された
光信号の反射散乱光による受光信号のみが選択される。
【0033】A/D変換器5は復調器4を介して得られ
る受光信号(アナログ信号)をA/D変換して当該受光
信号のA/D変換データを出力するA/D変換手段であ
って、高速のサンプリング周期で作動して当該周期に対
応した受光強度別のA/D変換データを出力する。
【0034】CPU6は実施例装置の制御、処理手段を
一括して有するものであり、これらの手段はプログラム
制御で実現され、主な手段として、A/D変換器5から
送付される受光信号のA/D変換データの集計処理手段
601(第1の処理手段)、該集計処理手段601で得
られたデータ(ヒストグラムデータ)により処理を行な
う視程値算出処理手段602(第2の処理手段)、降雨
降雪判別処理手段603(第3の処理手段)、及び降雨
降雪強度算出処理手段604(第4の処理手段)、これ
らの各処理手段により得たデータを記録し、又は/及び
表示する記録表示処理手段605等がある。
【0035】メモリ7はCPU6による処理で必要とす
るデータ及び当該処理で得られたデータを記憶するもの
で、CPU6によるA/D変換データの集計処理で得ら
れたヒストグラムデータを記憶する第1メモリ701
(第1の記憶手段)、視程値算出処理のための相関デー
タを予め記憶してある第2メモリ702(第2の記憶手
段)、降雨降雪強度算出処理のための相関データを予め
記憶してある第3メモリ703(第3の記憶手段)、集
計するA/D変換データ個数を決定するためのデータを
予め記憶してある第4メモリ704があり、その他に記
録し表示するデータを記憶する第5メモリ705及び図
では省略してあるが、処理途中のデータを一時記憶する
メモリ、CPU6のプログラム格納用メモリ等がある。
【0036】記録・表示器8は、CPU6によって算出
された視程値、降雨降雪判別及び降雨降雪強度を示すデ
ータを表示し、又は/及び記録する記録表示手段であっ
て、液晶ディスプレイパネル、プリンタ等で構成され
る。
【0037】温度センサ9は外気温度を検出するセンサ
で、これによって検出された外気温度は、降雨降雪判別
処理において判定係数(後述する)が降雨降雪の境界値
を呈したとき、判別の補助データとして使用される。
【0038】前記図4(B)で説明したヒストグラムデ
ータにおいて、最大A/D変換データ個数Npが集計さ
れた受光強度(以下、最大データ個数レベルという。)
L1と視程値との間に存在する相関関係の特性は、図5
に示すように、両対数座標上で縦軸に最大データ個数レ
ベルL1を、横軸に視程値をとった場合、直線状右下り
に変化する特性となる。この相関関係を示すデータは、
前記第2メモリ702に予め格納され記憶されている。
【0039】また、前記図4(B)で示したS部分にお
ける各受光強度別の受光強度とA/D変換データ個数と
の積の総和ΔV(=ΣLk・ΔNk)と降雨又は降雪の
強度との間の相関特性は、図6に示すように、両対数座
標上で縦軸に上記総和ΔVを、横軸に降雨又は降雪の強
度をとった場合、直線上右上りに変化する特性となり、
傾きは(イ)に示す降雨強度特性の方が(ロ)に示す降
雪強度特性より急となる。この相関関係を示すデータ
は、前記第3メモリ703に予め格納され記憶されてい
る。なお、上記総和ΔVを強度相関値ということとす
る。
【0040】図2は(A),(B)は本発明の実施例装
置の動作を示すフローチャートで、CPU6における処
理を示している。以下、このフローチャートに従って動
作を説明する。
【0041】投光器1からは、変調器3によって輝度変
調された光信号が空中に向けて常時放射されており、こ
の光信号は空気中の浮遊物質(霧、スモッグ等)や雨
滴、雪粒等で反射散乱して受光器2に入射し、該受光器
2で受光され、該受光器2は受光強度に比例した受光信
号を出力する。
【0042】受光器2から出力された上記受光信号は復
調器4で変調器3からの変調信号に同期して復調され、
A/D変換器5でデジタル信号に変換されてCPU6に
送付される。
【0043】CPU6は、A/D変換器5から送付され
ている受光信号のA/D変換データを1データづつ読み
込み(ステップS1)、読み込んだA/D変換データを
その受光強度別に第1メモリ701に記憶する(ステッ
プS2)。
【0044】次に、CPU6は、第1メモリ701に設
定個数A/D変換データが記憶されたか否かを判断し
(ステップS3)、否の場合にはA/D変換データの格
納数が設定個数となるまで以上の動作を繰り返す。この
ようにして、受光強度別のA/D変換データ個数を示す
ヒストグラムデータが完成する。以上のステップS1〜
S3の処理は、CPU6が有する集計処理手段601に
よって行なわれる。
【0045】ヒストグラムデータの例を図7(A)〜
(C)に示す。
【0046】図7(A)は降雨降雪がない場合のデータ
例で、視程良好時(霧の発生がないとき)には、当該デ
ータはA/D変換データの集計個数(N)が受光強度
(L)のゼロレベルにおいて最も多くなるようなガウス
分布となり、また、視程不良時(霧発生時)には上記集
計個数(N)が視程値と相関する受光強度L1において
最も多くなるガウス分布となる。この場合のガウス分布
は、最大A/D変換データ個数Npが集計された受光強
度(ゼロ又はL1)を中心に左右対称となる。この特性
は、ヒストグラムデータに現われているA/D変換デー
タの分布が、不規則な雑音(機器雑音、背光雑音等)に
起因したものであること、及び霧が発生した場合、光信
号は、空中に留って浮遊する極微小水滴で持続的に反射
され平均化されて受光されるので、霧による受光成分は
信号中、直流成分となって現われることによって得られ
る特性である。
【0047】図7(B),(C)はそれぞれ降雨時及び
降雪時のデータ例で、A/D変換データの集計個数
(N)が視程値と相関する受光強度L1において最も多
くなるガウス分布となることは上記図7(A)の場合と
同じであるが、上記受光強度L1より高いレベル側によ
り多くのA/D変換データが分布する特性となり、更に
降雪時には降雨時に比べてより高いレベルの範囲まで当
該A/D変換データが分布する。すなわち、降雨時又は
降雪時には、前記図7(A)の場合における分布の左右
対称性が崩れることとなる。この特性は、雨滴又は雪粒
は空中に留まることなく、受光器2の監視区域を通過す
るため、当該雨滴又は雪粒による反射光は平均化される
ことなく上記受光強度L1より高いレベルの信号として
検出されること、及び一般に雨滴による反射よりも雪粒
による反射の方が強いことによって得られる特性であ
る。
【0048】第1メモリ701内にヒストグラムデータ
が完成し記憶されると、次にCPU6は、当該ヒストグ
ラムデータにおいて最大A/D変換データNpが集計さ
れた受光強度(最大データ個数レベル)L1を検出し
(ステップS4)、第2メモリ702に格納されている
前記図5に示した相関データを参照して、上記最大デー
タ個数レベルL1から視程値を算出する(ステップS
5)。このようにして算出された視程値データは、記録
・表示器8への表示又は記録のために第5メモリ705
(表示メモリ)に格納される(ステップS6)。以上の
ステップS4〜S6の処理は、CPU6が有する視程値
算出処理手段602によって行なわれる。
【0049】次に、CPU6は、ヒストグラムデータか
ら最小受光強度Ls、最大受光強度Lpを検出し(ステ
ップS7)、最大データ個数レベルL1から高レベル方
向にレベル差(L1−Ls)だけ離れた点の受光強度L
4を求める演算、すなわち(2L1−Ls)の演算を行
ない(ステップS8)、次に当該受光強度L4に集計さ
れたA/D変換データの個数ΔNを検出する(ステップ
S9)。
【0050】次にCPU6は上記A/D変換データ個数
ΔNが実質的にゼロであるか否か(実質的にゼロである
とは、ΔNが雑音成分によるものとみなせる数値を示し
た場合であってもゼロであるとすることを意味する。)
を判断し(ステップS10)、「ΔN=0」であれば降
雨及び降雪がないものと判断して(ステップS11)、
これまでに得られたデータ(視程値及び降雨降雪ゼロ)
を記録・表示器8に表示し、又は/及び記録して一連の
処理を終える(ステップS18)。
【0051】また、「ΔN≠0」である場合には降雨又
は降雪がある場合であり、CPU6は最大受光強度Lp
と上記A/D変換データ個数ΔNとの比で定義した雨雪
判別係数Kの演算を行ない(ステップS12)、当該雨
雪判別係数Kと降雨、降雪の境界値KS(図8参照)と
を比較して(ステップS13)降雨であるか又は降雪で
あるかを判断する(ステップS14)。以上のステップ
S7〜S14の処理は、CPU6が有する降雨降雪判別
処理手段603によって行なわれる。
【0052】ここで雨雪判別係数Kについて説明する。
図8はヒストグラムデータの非対称部分Sにおける各受
光強度Lkと当該受光強度LkにおけるA/D変換デー
タの個数ΔNkとの積の総和(ΣLk・ΔNkなおこの
総和の意味は後で説明する降雨降雪強度算出処理で明ら
かにされる。)と雨雪判別係数Kとの関係を示してい
る。
【0053】図8に示すように、雨雪判別係数Kは、降
雨時にはある値KSより小さな値となり、降雪時には当
該値KSより大きな値となる。そこで当該値KSを降
雨、降雪の境界値とし、この境界値KSとヒストグラム
データから求めた雨雪判別係数Kとを比較することによ
り降雨降雪の判別が可能となる。
【0054】また、図8で明らかなように、強雨時と小
雪時とでは雨雪判別係数Kは上記境界値KSに近づいて
同じような値となるため、このような雨雪判別係数K
(≒KS)では降雨降雪の判別ができなくなる。そこ
で、図2のフローチャートでは示していないが、このよ
うな場合には、CPU6は温度センサ9から外気温度を
読み込み、外気温度が一定温度(例えば4℃)より低い
場合には降雪であると判断し、高い場合には降雨である
と判断する。
【0055】また、降雨降雪の判別は、ヒストグラムデ
ータにおいて、最大A/D変換データ個数Npの2分の
1の個数1/2Npが集計された受光強度に基いて行な
うこともできる。
【0056】すなわち、ヒストグラムデータから1/2
Np個のA/D変換データが集計された受光強度L2,
L3(但し、L3>L2とする。)を求め、最大データ
個数レベルL1と上記2つの受光強度L2,L3との受
光強度差(L3−L1)及び(L1−L2)を求め、更
にこの2つの受光強度差の差ΔL(=L2+L3−2L
1)を求めて、当該差ΔLの値が実質ゼロであるときに
は降雨及び降雪がないものと判断し、当該差ΔLの値が
実質ゼロでないときは降雨又は降雪があるものとして、
雨雪判別係数Kを「K=Lp/ΔL」と定義して、前記
と同様に降雨、降雪の境界値KS(但し、KSの値自体
は前記方法とは異なる。)と比較して降雨降雪の判別を
行なう。
【0057】以上の処理により降雨又は降雪があるもの
と判断されると、次にCPUはヒストグラムデータの非
対称部分Sについて、各受光強度Lkと該受光強度Lk
に集計されているA/D変換データ個数ΔNk(対称部
分(破線より下の部分)のデータ個数を差し引いた個
数)との積を当該各受光強度Lkごとに演算し、これを
総計する処理、すなわち、強度相関値ΔV(=ΣLk・
ΔNk)を求める演算を行なう(ステップS15)。
【0058】この演算は例えば次のようにして行なわれ
る。すなわち、図7(B)又は(C)に示すヒストグラ
ムデータにおいて、まず、A/D変換データが集計され
ている各受光強度Lk毎に、当該各受光強度Lkと最大
データ個数レベルL1との差ΔLkを演算し、最大デー
タ個数レベルL1から最大受光強度Lpまでの範囲及び
最大データ個数レベルL1から最小受光強度Lsまでの
範囲のそれぞれについて、上記各受光強度Lkに集計さ
れたA/D変換データ個数Nkと当該各受光強度Lkに
対応する上記差の値ΔLkとの積を各受光強度Lk毎に
求めて合算し、このようにして得たそれぞれの総和V
p,Vsにより「Vp−Vs」を演算すると、この値が
強度相関値ΔV(=ΣLk・ΔNk)となる。
【0059】次にCPU6は第3メモリ703に格納さ
れている前記図6に示した相関データを参照して、上記
強度相関値ΔVから降雨又は降雪の強度を算出する(ス
テップS16)。このようにして算出された降雨降雪強
度データは、前記降雨降雪判別処理で得られた降雨降雪
判別データとともに第5メモリ705に格納される(ス
テップS17)。以上のステップS15〜S17の処理
は、CPU6が有する降雨降雪強度算出処理手段604
によって行なわれる。
【0060】次にCPU6は、第5メモリ705に記憶
されているデータ(視程値データ、降雨降雪判別データ
及び降雨降雪強度データ)の記録・表示器8への表示処
理又は/及び記録処理を記録表示処理手段605によっ
て行ない(ステップS18)、一連の制御を終える。
【0061】ところで、A/D変換データを受光強度毎
に集計してヒストグラムデータを作成する処理におい
て、特に視程値の測定精度及び降雨降雪強度の測定精度
を上げるためには、集計するA/D変換データの個数を
多くしなければならないが、集計個数が多くなると処理
時間が長くなって測定速度が遅くなり、例えば気象状況
の変化が激しいときには気象状況変化に追従した測定が
不可能となる。
【0062】ところで、気象状況が急激に変化する場合
は一般に視程不良(濃霧)時であって、受光信号が雑音
に比べて高レベルとなり、S/N比が極めて高いため、
A/D変換データ個数が少なくても一定の測定精度を保
つことができるが、反対に気象状況が平穏なときには、
受光信号の強度が低くなって(雑音レベルは変わらな
い)S/N比が低下するので、一定の測定精度を維持す
るためにはA/D変換データの集計個数を多くしなけれ
ばならない。然しながら、気象状況の平穏時には一般に
速い測定速度を要求されることはないので、ヒストグラ
ムデータの作成にあたり、気象状況変化に対応させてA
/D変換データの集計個数を変える処理を行なうこと
は、一定の測定精度を維持しつつ気象状況の緩急に対応
したデータを得るうえで、極めて有効である。
【0063】図3は上記処理によるヒストグラムデータ
の作成処理を説明するフローチャート、図9(A)は上
記処理を説明するヒストグラムデータの例を示す図、図
9(B)は上記処理に必要な相関データを示すもので、
第4メモリ704に格納されているデータを示してい
る。
【0064】当該処理を行なう場合には、図2に示すA
/D変換データ集計処理のステップS1〜S3が図3に
示すフローに置き換えられる。以下に当該処理によるヒ
ストグラムデータ作成処理を説明する。
【0065】CPU6は、A/D変換器5から送付され
ている受光信号のA/D変換データを1データづつ読み
込み(ステップS101)、読み込んだA/D変換デー
タをその受光強度別に第1メモリ701に記憶する(ス
テップS102)。
【0066】次に、CPU6は、第1メモリ701にヒ
ストグラムデータの予備データ(気象状況の概要を把握
するためのデータ)作成のために設定された個数Na
(比較的少ない個数)のA/D変換データが記憶された
か否かを判断し(ステップS103)、否の場合にはA
/D変換データの格納数が上記個数Naになるまで以上
の動作を繰り返す。
【0067】第1メモリ701へのA/D変換データの
格納数が上記個数Naになり、上記予備データが完成す
ると、次にCPU6は当該予備データにおける最大デー
タ個数レベルL0を検出し(ステップS104)、第4
メモリ704に格納されている図9(B)に示すデータ
を参照して、最終的に作成するヒストグラムデータに必
要なA/D変換データ個数(トータルデータ個数)Nt
を決定する(ステップS104)。
【0068】以上の処理における予備データは、集計す
るA/D変換データ個数Naが少ないため、極めて短か
い処理時間で完成し、気象状況の概況を示すデータとな
る。すなわち、気象状況の変化の緩急は、当該予備デー
タで判断できることとなる。
【0069】また、第4メモリ704に格納されている
データは、最大データ個数Npoの受光強度(予備デー
タにおける最大データ個数レベル)とトータルデータ個
数Ntとの関係を示すものであり、両対数座標上で表わ
した場合、図示のような直線関係に設定すると、精度の
よい測定が可能であることが確認された(最終的なヒス
トグラムデータにおける最大データ個数レベルL1と視
程値との関係に現われる精度は、集計するA/D変換デ
ータ個数(トータルデータ個数Nt)の平方根にほぼ比
例することによる。)。
【0070】最大データ個数L0を検出すると、次にC
PU6は第4メモリ704に格納されている上記データ
を参照してトータルデータ個数Ntを決定し(ステップ
S105)、次に再びA/D変換器5から送付されてい
るA/D変換データを読み込み(ステップS106)、
読み込んだA/D変換データを再びその受光強度別に第
1メモリ701に記憶し(ステップS107)、ステッ
プS108の判断によって、第1メモリ701へのデー
タ格納数が上記トータルデータ個数Ntに達するまで上
記ステップS106,S107の処理を繰り返す。ステ
ップS107の処理以後は図2のステップS4以降の処
理を行なう。
【0071】以上のようにして、気象変化の急激なとき
には少ない個数のA/D変換データの集計によって速い
処理で迅速に諸データを得、気象変化が穏やかなときに
は多い個数のA/D変換データの集計によって所定の精
度を維持して諸データを得ることが可能となる。
【0072】また、図3に示す処理でヒストグラムデー
タを作成した場合、気象状況によって集計するA/D変
換データ個数が異なるので、降雨降雪強度を算出する処
理(前記図2のステップS15〜S17の処理)におい
て、ステップS15で演算する強度相関値ΔVは同一基
準に基いた値とならないため、これにより降雨又は降雪
の強度を算定することはできない。そこで、同一基準の
強度相関値となるように上記強度相関値ΔVを正規化す
る必要が生ずるが、この正規化処理は、当該強度相関値
ΔVを、トータルデータ個数Ntに比例する値で割る処
理を行なうことにより容易に可能である。
【0073】以上に説明した実施例は、視程値、測度処
理、降雨降雪判別処理及び降雨降雪強度測定処理を同時
に行なうようにしたものであるが、いずれか1又は2の
処理を行うことも可能であることは云うまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上に説明した処から明らかなように、
本発明は、次に掲げるような効果がある。
【0075】(1)視程測定、降雨降雪の有無及び降雨
降雪判別、降雨降雪強度測定が同一データ(ヒストグラ
ムデータ)に基いて可能であるので、観測の同時性が得
られる。
【0076】(2)観測項目が異っていても別個の観測
機器を必要とせず、観測システムの小型化、単純化が図
れるうえ、多項目観測の総合システムが容易に可能とな
る。
【0077】(3)時定数回路を必要とするデータの平
均化処理を含まないので、激しい気象変化があっても安
定した観測が可能となる。
【0078】(4)気象変化が激しくても、当該変化に
追従できる観測が可能であり、また、一般に観測精度が
低下する平穏時にも一定の精度を維持した観測が可能で
ある。
【0079】(5)視程測定においては、視程値との係
りが少ない雨滴又は雪粒による受光成分が視程値算出デ
ータに入らないので、高精度の測定が可能となる。
【0080】(6)降雨降雪判別においては、降雨降雪
の状況に係らず、その初期段階(降り始め)において確
実に判定することができる。
【0081】(7)降雨降雪強度の測定においては、同
じ測定手段によって降雨強度と降雪強度の双方が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のブロック図
【図2】(A),(B)は本発明実施例の全体的なフロ
ーチャート
【図3】本発明実施例の集計処理について他の実施例の
フローチャート
【図4】(A),(B)は本発明の原理を説明する図
【図5】最大データ個数レベルと視程値との相関関係を
示す図
【図6】強度相関値と降雨、降雪の強度との相関関係を
示す図
【図7】ヒストグラムデータを示す図で、(A)は降雨
及び降雪がないとき、(B)は降雨時、(C)は降雪時
のデータをそれぞれ示す。
【図8】強度相関値と雨雪判別係数の関係を示す図
【図9】(A)は図3に従ってヒストグラムデータを作
成する場合を説明する図、(B)は予備データの最大デ
ータ個数レベルとトータルデータ個数の関係を示す図
【符号の説明】 1…投光器 2…受光器 3…変調器 4…復調器 5…A/D変換器 6…CPU 7…メモリ 8…記録・表示
器 9…温度センサ 601…A/D変換データ集計処理手段 602…視程値算出処理手段 603…降雨降
雪判別処理手段 604…降雨降雪強度算出手段 605…記録表
示処理手段

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中に光信号を投射し、該光信号の空中
    での反射散乱光を受光し、受光信号をA/D変換するこ
    とにより得たA/D変換データを受光強度別に集計する
    ことにより、受光強度(L)別A/D変換データ個数
    (N)を示すヒストグラムデータを作成し、該ヒストグ
    ラムデータにおいて、最大A/D変換データ個数(N
    p)が集計された受光強度(L1)が視程値と相関を有
    することに基いて視程値を求めるようにした視程測定方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の視程測定方法で作成し
    たヒストグラムデータを用い、当該ヒストグラムデータ
    において、最大A/D変換データ個数(Np)が集計さ
    れた受光強度(L1)を対称軸として当該ヒストグラム
    データの対称性を判定し、対称であると認められるとき
    には、降雨及び降雪がないものと判断し、非対称である
    と認められるときには降雨又は降雪があるものと判断し
    て上記ヒストグラムデータに現われている最大受光強度
    (Lp)と、非対称部分(S)のA/D変換データ個数
    の分布巾(ΔN)又は受光強度の分布巾(ΔL)との比
    の値が降雨時と降雪時とでは異なる値を示すことに基い
    て降雨か降雪かを判断するようにした降雨降雪の判別方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の降雨降雪の判別方法に
    おいて、最大A/D変換データ個数(Np)が集計され
    た受光強度(L1)と、最小受光強度(Ls)をヒスト
    グラムデータから求め、上記受光強度(L1)から高レ
    ベル方向に上記2つの受光強度の差(L1−Ls)だけ
    離れた点の受光強度(L4)に集計されたA/D変換デ
    ータ個数を求め、当該データ個数が実質的にゼロである
    ときには、ヒストグラムデータが対称であるものとし、
    当該データ個数が実質的にゼロでないときには、ヒスト
    グラムデータが非対称であるものとし、当該データ個数
    をヒストグラムデータの非対称部分(S)のA/D変換
    データ個数の分布巾(ΔN)とした降雨降雪の判別方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の降雨降雪の判別方法に
    おいて、最大A/D変換データ個数(Np)が集計され
    た受光強度(L1)と、最大A/D変換データ個数(N
    p)の2分の1のA/D変換データ個数(1/2Np)
    が集計された2点の受光強度(L2)及び(L3)(た
    だし、L2<L3とする。)をヒストグラムデータから
    求め、受光強度差(L3−L1)と受光強度差(L1−
    L2)との差の値(L2+L3−2L1)が実質的にゼ
    ロであるときには、ヒストグラムデータが対称であるも
    のとし、当該差の値(L2+L3−2L1)が実質的に
    ゼロでないときには、ヒストグラムデータが非対称であ
    るものとして、当該差の値(L2+L3−2L1)をヒ
    ストグラムデータの非対称部分(S)の受光強度の分布
    巾(ΔL)とした降雨降雪の判別方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の降雨降雪の判別方法に
    おいて、ヒストグラムデータに現われている最大受光強
    度(Lp)と、非対称部分(S)の分布巾(ΔN又はΔ
    L)との比の値が降雨降雪判定の境界値を示したときに
    は、外気温度を判定用データに加えるようにした降雨降
    雪の判別方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の視程測定方法で作成し
    たヒストグラムデータを用い、A/D変換データが集計
    されている各受光強度毎に、当該各受光強度と最大A/
    D変換データ個数(Np)が集計された受光強度(L
    1)との差を演算し、該差の値のそれぞれと上記各受光
    強度に集計されたA/D変換データ個数との積の総和
    を、上記受光強度(L1)から最大受光強度(Lp)ま
    での範囲、及び上記受光強度(L1)から最小受光強度
    (Ls)までの範囲についてそれぞれ演算し、該2つの
    総和の差(ΔV)の値が降雨又は降雪の強度と相関を有
    することに基いて降雨強度又は降雪強度を求めるように
    した降雨降雪強度の測定方法。
  7. 【請求項7】 変調された光信号を空中に放射する投光
    手段(1)と、該投光手段(1)から放射した光信号の
    空中での反射散乱光を受光する受光手段(2)と、該受
    光手段(2)の出力信号を上記光信号の変調に同期して
    復調する復調手段(4)と、該復調手段(4)から出力
    される受光信号をA/D変換するA/D変換手段(5)
    と、該A/D変換手段(5)から出力される上記受光信
    号のA/D変換データを受光強度(L)別に振り分け処
    理する第1の処理手段(601)と、該第1の処理手段
    (601)により受光強度(L)別に振り分けられたA
    /D変換データを当該受光強度(L)別に記憶すること
    により、受光強度(L)別A/D変換データ個数(N)
    を示すヒストグラムデータを記憶する第1の記憶手段
    (701)と、上記ヒストグラムデータにおいて最大A
    /D変換データ個数(Np)が集計された受光強度(L
    1)と視程値との相関データを予め格納してある第2の
    記憶手段(702)と、上記第1の記憶手段(701)
    に記憶されたヒストグラムデータと上記第2の記憶手段
    (702)に格納された相関データとを照合して視程値
    を求める第2の処理手段(602)と、該第2の処理手
    段(602)により求めた視程値を記録し、又は/及び
    表示する記憶表示手段(8)でなる視程測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の視程測定装置が有する
    第2の記憶手段(702)及び第2の処理手段(60
    2)に代え、又はこれらの手段(702,602)とと
    もに、第1の記憶手段(701)に記憶されたヒストグ
    ラムデータについて、その最大A/D変換データ個数
    (Np)が集計された受光強度(L1)を対称軸とする
    当該ヒストグラムデータの対称性を判定する判定処理
    と、該判定処理で上記ヒストグラムデータが非対称であ
    るという結果が得られた場合において、当該ヒストグラ
    ムデータに現われている最大受光強度(Lp)と非対称
    部分(S)のA/D変換データ個数分布巾(ΔN)又は
    受光強度の分布巾(ΔL)との比で定義される雨雪判別
    係数を演算する演算処理と、該演算処理で求めた雨雪判
    別係数から降雨降雪別を判断する判断処理の各処理機能
    を具備する第3の処理手段(603)を有してなる降雨
    降雪判別装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の降雨降雪判別装置にお
    いて、雨雪判別係数が降雨降雪判別の境界値を示したと
    きに、外気温度を降雨降雪判別のデータとするための温
    度検出手段(9)を更に有する降雨降雪判別装置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の降雨降雪判別装置に
    おいて、第1の記憶手段(701)に記憶されたヒスト
    グラムデータの非対称部分(S)における各受光強度と
    当該各受光強度に集計されたA/D変換データ個数との
    積を各受光強度毎に演算して合計した値と降雨強度及び
    降雪強度との相関データを予め記憶した第3の記憶手段
    (703)と、上記ヒストグラムデータについて、A/
    D変換データが集計されている各受光強度毎に当該受光
    強度と最大A/D変換データ個数(Np)が集計された
    受光強度(L1)との差を演算する第1の演算処理、該
    第1の演算処理で求めた差の値と上記各受光強度に集計
    されたA/D変換データ個数との積を上記各受光強度毎
    に演算する第2の演算処理、該第2の演算処理で求めた
    上記各受光強度毎の積の値を、上記受光強度(L1)か
    ら最大受光強度(Lp)までの範囲、及び上記受光強度
    (L1)から最小受光強度(Ls)までの範囲につい
    て、それぞれ別個に合算演算してそれぞれ総和(Vp,
    Vs)を求め、かつ、該2つの総和の差(ΔV=Vp−
    Vs)を演算する第3の演算処理、該第3の演算処理で
    求めた差の値(ΔV)を上記第3の記憶手段に記憶され
    ている相関データと照合して降雨又は降雪の強度を算出
    する第4の演算処理の各処理機能を具備する第4の処理
    手段とを更に有してなる降雨降雪強度測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の視程測定方法、請求
    項2〜5に記載の降雨降雪の判別方法、請求項7に記載
    の視程測定装置、請求項8,9に記載の降雨降雪判別装
    置で用いるヒストグラムデータの作成方法であって、最
    初に少ない個数(Na)の受光信号のA/D変換データ
    を受光強度別に集計して受光強度(L)別A/D変換デ
    ータ個数(N)を示すヒストグラムデータの予備データ
    を作成し、該予備データにおいて最大A/D変換データ
    個数(Npo)が集計された受光強度(L0)に基いて
    A/D変換データの集計個数(Nt)を決定し、該集計
    個数(Nt)と上記予備データにおいて既に集計された
    個数(Na)との差の個数(Nt−Na)のA/D変換
    データを上記予備データに重ねて受光強度(L)別に集
    計するようにしたヒストグラムデータの作成方法。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載の降雨降雪強度の測定
    方法であって、請求項11に記載の方法でヒストグラム
    データを作成した場合において、集計個数(Nt)のA
    /D変換データで作成したヒストグラムデータにより2
    つの総和の差(ΔV)を求め、この差(ΔV)の値を当
    該集計個数(Nt)に比例する値で割ることにより正規
    化した値に基いて降雨又は降雪の強度を求めるようにし
    た降雨降雪強度の測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の降雨降雪強度測定
    装置であって、第1の処理手段(601)が請求項11
    に記載の方法でヒストグラムデータを作成する手段であ
    る場合において、第3の演算処理で求めた差の値(Δ
    V)をA/D変換データの集計個数(Nt)に比例する
    値で割ることによる当該差の値(ΔV)の正規化処理手
    段を有する降雨降雪強度測定装置。
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