JP3259728B2 - アニオン交換体の製造方法 - Google Patents

アニオン交換体の製造方法

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JP3259728B2 JP2000234231A JP2000234231A JP3259728B2 JP 3259728 B2 JP3259728 B2 JP 3259728B2 JP 2000234231 A JP2000234231 A JP 2000234231A JP 2000234231 A JP2000234231 A JP 2000234231A JP 3259728 B2 JP3259728 B2 JP 3259728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアニオン交
換体、特に耐熱性のすぐれた架橋アニオン交換体の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アニオン交換樹脂としては例え
ば、1〜3級アミン、4級アンモニウムといったような
アミン性物質等の各種アニオン交換性物質を官能基とす
る種々の樹脂が知られている。特にこれらのうちトリメ
チルアミンがポリビニル芳香族化合物のベンジル基と共
有結合した、トリメチルベンジルアンモニウム塩タイプ
のものが、イオン交換能力がすぐれており広く用いられ
ている。しかしながら、トリメチルベンジルアンモニウ
ム塩タイプのものは、高温条件ではアンモニウム塩の分
解反応のため、交換基の脱落を起こすため、高温下での
長期に渡る使用には適していない。また、トリメチルベ
ンジルアンモニウム塩タイプ以外の強塩基性陰イオン交
換樹脂としては、トリメチル基をトリエチル基等の他の
アルキル基に替えたものは知られているが、芳香環と4
級アンモニウム基の窒素原子は−CH2−(メチレン
基)で結合されたものが殆んどである。
【0003】特公平2−42542号には芳香族モノビ
ニル炭化水素と芳香族ジビニル炭化水素の架橋共重合体
で−Cn2n−X(式中、Xが塩素又は臭素原子で−Cn
2n−はnが1〜4のアルキレン基)で示されるハロア
ルキル基を有するものに4級アミンを反応させて得られ
る強アニオン交換体との記載があるが、具体的には、上
記nが1であるものが記載されているのみであり、ま
た、nが3又は4のものについては、この文献に記載さ
れている方法に準じて製造したとすれば目的物の−(C
23−又は−(CH24−は樹脂全体のアニオン交換
基の一部しか存在せず、耐熱性が向上しない。その上、
この文献には樹脂の耐熱性については記載されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、より耐熱性の
高いアニオン交換体が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一般式
(1)で示されるハロアルキル基含有芳香族モノビニル
化合物とポリビニル化合物を主体とするモノマー混合物
を重合させて架橋共重合体を生成させ、次いでこれに一
般式(2)で示される3級アミンを反応させることによ
り、一般式(3)で示される4級アンモニウム基を有す
る構造単位を含有し、かつアニオン交換基の90%以上
を一般式(3)において−R−N+1 23・X-で示
される基として有する、耐熱性に優れたアニオン交換体
を製造することができる。
【0006】
【化7】
【0007】(式中、Rは炭素数3から18のポリメチ
レン基(環状炭化水素を含む)を示す。Zは臭素、塩素
及びよう素より成る群から選ばれたハロゲン原子を示
す。ベンゼン環は、アルキル基若しくはハロゲン原子で
置換されているか又は他の芳香環と縮合していてもよ
い。)
【0008】
【化8】
【0009】(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立
に炭素数1から8の炭化水素基又はアルカノール基を示
す。)
【0010】
【化9】
【0011】(式中、R、R1、R2及びR3は一般式
(1)及び(2)におけると同義である。X-はアニオ
ンを示す。ベンゼン環は一般式(1)におけると同じ
く、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されている
か又は他の芳香環と縮合してもよい。) 本発明方法で製造されるアニオン交換体は耐熱性に優
れ、耐熱性アニオン交換体が必要とされる各種分野に用
いることができる。本発明方法で製造されるアニオン交
換体は4級化した置換アンモニウム基を有しておりアニ
オンをイオン相互作用により吸着することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)において、Rと
しては炭素数3から18のポリメチレン基であるが、こ
れらのポリメチレン基としては環状炭化水素の場合も含
む。好ましくは炭素数3から10のポリメチレン基であ
り、シクロヘキシレン基等の環状飽和炭化水素の基が介
在している。例えば
【0013】
【化10】
【0014】等も好ましい。一般式(1)で示されるハ
ロアルキル基を有するモノビニル芳香族化合物は、モノ
ビニル芳香族化合物に−R−Zで示されるハロアルキル
基を導入することにより製造しうる。モノビニル芳香族
化合物としては、スチレンが好ましいが、ベンゼン環に
エチル基等のアルキル基や塩素、臭素、よう素等のハロ
ゲン原子が置換したスチレンや、ベンゼン環に他の芳香
環が縮合したスチレンも用いられる。例えばエチルビニ
ルベンゼン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン等が挙
げられる。これらのモノビニル芳香族化合物に−R−Z
で示されるハロアルキル基を導入するには、例えば「J
ournal of Polymer Science
Polymer Chemistry Editio
n,volume 20,(1982)p3015」に
記載されている如くの公知の方法を用いればよい。
【0015】すなわち、クロルメチル化した上記のモノ
ビニル芳香族化合物(例えばクロルメチルスチレン)
に、グリニャール法により、ポリメチレンジハライドを
反応させることにより−R−Zで示されるハロアルキル
基を導入することができる。ポリメチレンジハライドと
しては、炭素数が3から18のポリメチレンジハライド
が用いられ、好ましくは炭素数が3から10のポリメチ
レンジハライドが用いられる。炭素数が少ない場合に
は、本発明方法により製造されるアニオン交換体に耐熱
性の効果が期待しにくく、また、炭素数が多い場合には
単位重量あたりの交換容量が減少するために、工業的な
観点からは実用的でない。
【0016】一方、クロル化した上記のモノビニル芳香
族化合物(例えばクロルスチレン)にグリニャール法に
よりポリアルキレンジハライドを反応する方法でも、一
般式(1)のハロアルキル基含有芳香族モノビニル化合
物を得ることができる。一般式(1)で示されるハロア
ルキル基含有芳香族モノビニル化合物と共重合させる架
橋剤であるポリビニル化合物としては、ジビニルベンゼ
ン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニル
ナフタリン、ジビニルキシレン、エチレングリコールジ
メタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙
げられる。中でもジビニルベンゼンが好ましい。
【0017】ハロアルキル基含有芳香族モノビニル化合
物とポリビニル化合物との共重合に際しては、更に他の
ビニル化合物を共重合させてもよい。このようなビニル
化合物の具体例としては、スチレン、メタクリル酸メチ
ルもしくはメタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル
等のメタクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル等のア
クリル酸エステル、アクリル酸、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、エチルビニルベンゼン、ビニルトル
エン、ビニルナフタレン、ブタジエン、イソプレン等が
挙げられる。
【0018】共重合は公知の方法で行うことができる。
通常は一般式(1)で示されるハロアルキル基含有モノ
ビニル芳香族化合物、架橋剤のポリビニル化合物及び必
要に応じて用いられる第3のビニル化合物の混合物を公
知の方法に準じて重合開始剤の存在下懸濁重合して、球
状の架橋共重合体とする。
【0019】一般式(1)で示されるハロアルキル基含
有芳香族モノビニル化合物は、原料モノマー全量に対し
て20〜99.9重量%使用される。また、架橋剤であ
るポリビニル化合物の使用比率は最終的に得られるアニ
オン交換体の不溶化に重要な影響を与える。通常、ポリ
ビニル化合物の使用比率が低い場合にはアニオン交換体
の不溶化が出来ず、また、逆にポリビニル化合物の使用
比率が高い場合にはアニオン交換体のイオン交換成分の
比率が低くなるために実用上意味を持たない。従って、
本発明方法によりアニオン交換体を製造する際のポリビ
ニル化合物の使用比率は、原料全モノマーに対して通
常、0.1%から55%が用いられ、特に好ましくは、
0.5%から25%の重量比率で用いられる。
【0020】一方、所望によりこれらと共重合させる第
3のビニル化合物の使用比率は、原料全モノマーに対し
て0〜50%、好ましくは0〜20%の重量比率で用い
られる。また、懸濁重合の際に用いられる重合開始剤と
しては、過酸化ジベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−
ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニ
トリル等が用いられ、通常、全モノマーに対して、0.
1〜5重量%程度用いられる。重合温度としては、重合
開始剤の種類、濃度によっても異なるが、通常は、40
〜100℃の範囲で選択され用いられる。
【0021】本発明では、このようにして製造された架
橋共重合体に、一般式(2)で示される3級アミンを反
応させて、イオン交換基である4級アンモニウム基を形
成させる。3級アミンを構成するR1、R2、R3は炭素
数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、アルケニ
ル基の他、それらを介してシクロヘキシル基のような環
状炭化水素基を有していてもよい。又は、これらにヒド
ロキシル基の結合したアルカノール基も挙げられる。環
状基を有する基の例としては、シクロヘキシルメチル基
のような基が挙げられる。
【0022】架橋共重合体に3級アミンを反応させるの
は常法に従って行えばよく、例えば架橋共重合体を溶媒
中に懸濁させておき、これに3級アミンを加えて反応さ
せればよい。溶媒としては、例えば、水、アルコール、
トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド等が単独
で、或いは混合することにより用いられる。また、反応
温度は、3級アミンの種類、溶媒の種類により大きく異
なるが、通常は、20〜100℃の範囲が用いられる。
【0023】3級アミンを反応させてイオン交換基であ
る4級アンモニウム基を形成させたのちは、常法により
遊離型又は各種の塩型に変換することができる。本発明
方法で製造されるアニオン交換体は、一般式(1)のハ
ロアルキル基含有モノビニル化合物から形成される−R
−N+123・X-で示される基が全アニオン交換基
の90%以上であることが特徴である。
【0024】すなわち、本発明方法により製造されるア
ニオン交換体において、Rが非環状のポリメチレン基で
ある場合、Rは炭素数3〜18の直鎖状ポリメチレン基
であり、−N+123・X-で示される基は、直鎖の
末端に結合している。言いかえれば、例え、Rの炭素数
が大きい場合でも、Rが分岐鎖状であったり、又は第4
級アンモニウム基がRの末端ではなく途中に結合するよ
うな基は、交換体のアニオン交換基中の10%未満であ
るということである。この点で本発明方法で製造される
アニオン交換体は公知のアニオン交換樹脂と異なってお
り、それによって耐熱性も向上するのである。
【0025】本発明方法で製造されるアニオン交換体
は、アニオン交換基の実質的に全量を一般式(3)で示
される構造単位として有しているものが好ましい。本発
明方法によれば、水酸化物型としたアニオン交換体を
0.1N水酸化ナトリウム水溶液中で100℃60時間
加熱した場合に、交換容量残存率が90%以上でかつ体
積保持率が90%以上であるという優れた耐熱性を示す
ものを容易に製造することができる。また、本発明方法
によれば上記説明したビーズ状のものの他、繊維状、粉
状、板状、膜状のような各種の形状のアニオン交換体も
製造することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明の下記の実施例に限られるものではな
い。
【0027】実施例1 (ω−ハロアルキルスチレンの合成)クロルメチルスチ
レン100gを、窒素置換したジエチルエーテル中で金
属マグネシウムと攪拌下、0℃で3時間放置し、マグネ
シウム複合体とした。溶媒を窒素置換テトラハイドロフ
ランと置換した後、0℃で1,3−ジブロモプロパン及
びLi2CuCl4を滴下した。0℃で5時間、反応を続
けた後、得られた生成物を蒸留により分取した。4−ブ
ロモブチルスチレンは0.3Torr、120℃で得ら
れ、原料クロルメチルスチレンを基準とする収率は35
%であった。4−ブロモブチルスチレンの同定は、「ジ
ャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケ
ミストリー・エディション,20巻,1982年,30
15ページ」に記載のNMR法により行った。
【0028】(架橋化ω−ハロアルキルスチレンの合
成)得られた4−ブロモブチルスチレン96.4重量部
及び工業グレードのジビニルベンゼン(純度55%、残
りの主成分はエチルビニルベンゼン)、3.6重量部に
1.0重量部のアゾビスイソブチロニトリルを加え、窒
素雰囲気下、70℃で18時間保持する懸濁重合法によ
りポリマービーズを90%の収率で得た。
【0029】(アニオン交換体の合成)得られた架橋化
4−ブロモブチルスチレン100重量部をジオキサン3
00重量部中に懸濁させ攪拌を行い、2時間膨潤させ
た。次いで、ブロモ基に対して3モル当量のトリメチル
アミンを滴下し、懸濁溶液を50℃で、10時間反応を
続けた。得られたアニオン交換体を脱塩水を用いて充分
に洗浄した後、イオン形をクロル型に変換した。このよ
うにして、以下の一般性能を有するアニオン交換体を得
た。 本アニオン交換体をサンプルAとする。なお、上記一般
性能の測定にあたっては「本田ら編著、イオン交換樹
脂、廣川書店、17〜56ページ」に記載の方法によっ
た。
【0030】実施例2 実施例1における、架橋化ω−ハロアルキルスチレンの
合成で、4−ブロモブチルスチレンを92.7重量部及
び工業グレードのジビニルベンゼンを7.3重量部に変
更する以外は実施例1と同様な方法によりアニオン交換
体を得た。このようにして、以下の一般性能を有するア
ニオン交換体を得た。 本アニオン交換体をサンプルBとする。
【0031】実施例3 実施例1のω−ハロアルキルスチレンの合成において、
1,3−ジブロモプロパンの代りに、1,6−ジブロモ
ヘキサンを用いる以外は実施例2と同様な方法により、
アニオン交換体を得た。このようにして、以下の一般性
能を有するアニオン交換体を得た。 本アニオン交換体をサンプルCとする。なお、中間体で
ある7−ブロモヘプチルスチレンは0.4Torr、1
20℃の条件により、蒸留分取された。
【0032】実施例4 実施例1のω−ハロアルキルスチレンの合成において、
1,3−ジブロモプロパンの代わりに、1,4−ビス
(ブロモメチル)シクロヘキサンを用いる以外は実施例
1と同様な方法により、アニオン交換体を得た。このよ
うにして、以下の一般性能を有するアニオン交換体を得
た。 本アニオン交換体をサンプルDとする。なお、中間体で
ある2−(4−ブロモメチルシクロヘキシレン)−エチ
ルスチレンは0.25Torr、120℃の条件によ
り、蒸留分取された。
【0033】実施例5 (3−ブロモプロピルスチレンの合成)p−クロロスチ
レン83.16gを窒素置換したテトラハイドロフラン
中で金属マグネシウムと攪拌下、35℃で5時間放置
し、マグネシウム複合体とした。これをテトラハイドロ
フラン、1,3−ジブロモプロパン、Li2CuCl4
合溶液に30℃で滴下した。30℃で2時間反応を続け
た後、得られた生成物を蒸留により分取した。3−ブロ
モプロピルスチレンは0.2Torr、110℃で得ら
れ、原料p−クロロスチレンを基準とする収率は47%
であった。3−ブロモプロピルスチレンの同定はNMR
法により行った。
【0034】(架橋化3−ブロモプロピルスチレンの合
成)得られた3−ブロモプロピルスチレン92.7重量
部及び工業グレードのジビニルベンゼン(純度55%、
残りの主成分はエチルビニルベンゼン)、7.3重量部
に1.0重量部のアゾビスイソブチロニトリルを加え、
窒素雰囲気下、70℃で8時間保持する懸濁重合法によ
りポリマービーズを79%の収率で得た。
【0035】(アニオン交換体の合成)得られた架橋化
3−ブロモプロピルスチレン10重量部をジオキサン1
00重量部中に懸濁させ攪拌を行い、2時間膨潤させ
た。次いで、ブロモ基に対して10モル当量のトリメチ
ルアミンを滴下し、懸濁溶液を50℃で10時間反応を
続けた。得られたアニオン交換体を脱塩水を用いて充分
に洗浄した後、塩型をクロル型に変換した。このように
して、以下の一般性能を有するアニオン交換体を得た。 本アニオン交換体をサンプルEとする。
【0036】試験例1 (短期耐熱試験)上記実施例で得られたサンプルA、
B、C、D及びダイヤイオンSA102(ダイヤイオン
は三菱化学株式会社の登録商標)の短期耐熱性比較試験
を実施した。アニオン交換体をクロル型基準で10ml
をメスシリンダーを用いて計り取り、カラム法によりク
ロル型を遊離型に変換した。セントル濾過を行い余分な
水分を除去した後、0.1規定の水酸化ナトリウム水溶
液40mlを含む試験管中に入れた。試験管をオートク
レーブ中に設置した後に、オートクレーブを加温状態に
して短期耐熱性試験を実施した。100℃で60時間加
温した場合の交換容量の減少は以下のとおりであった。
ただし、試験後の交換容量は試験実施前の体積基準で表
示した。
【0037】
【表1】
【0038】試験例2 (長期耐熱試験)上記実施例5で得られたサンプルE及
びダイヤイオンSA10Aの長期耐熱性比較試験を実施
した。アニオン交換体を遊離型基準で100ml、メス
シリンダーを用いて計り取り、脱塩水を用いてガラス製
オートクレーブ中に投入し、全体で160mlとなるよ
うにした。これに窒素を吹き込みながら50℃で1時間
加熱し、水中の酸素を除去した。密栓をして100℃で
720時間加熱状態を保持して長期耐熱性試験を実施し
た。長期耐熱試験後の交換容量及び体積の減少は以下の
通りであった。ただし、試験後の交換容量は試験実施前
の体積基準で表示した。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明方法により製造されるアニオン交
換体は、耐熱性に優れており、耐熱性アニオン交換体が
必要とされる各種分野において用いることができる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるハロアルキル基
    含有芳香族モノビニル化合物とポリビニル化合物を主体
    とするモノマー混合物を重合させて架橋共重合体を生成
    させ、次いでこれに一般式(2)で示される3級アミン
    を反応させることを特徴とする、一般式(3)で示され
    る4級アンモニウム基を有する構造単位を含有し、かつ
    アニオン交換基の90%以上を一般式(3)において−
    R−N +123・X-で示される基として有するアニ
    オン交換体の製造方法。 【化1】 (式中、Rは炭素数3から18のポリメチレン基(環状
    炭化水素を含む)を示す。Zは臭素、塩素及びよう素よ
    り成る群から選ばれたハロゲン原子を示す。ベンゼン環
    は、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されている
    か又は他の芳香環と縮合していてもよい。) 【化2】 (式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜
    8の炭化水素基又はアルカノール基を示す。) 【化3】 (式中、R、R1、R2及びR3は一般式(1)及び
    (2)におけると同義である。X-はアニオンを示す。
    ベンゼン環は一般式(1)におけると同じく、アルキル
    基若しくはハロゲン原子で置換されているか又は他の芳
    香環と縮合していてもよい。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示されるハロアルキル基
    含有芳香族モノビニル化合物20〜99.9重量%、ポ
    リビニル化合物0.1〜55重量%、及びこれらと共重
    合し得る他の化合物0〜50重量%から成るモノマー混
    合物を重合させて架橋共重合体を生成させ、次いでこれ
    に一般式(2)で示される3級アミンを反応させること
    を特徴とする、一般式(3)で示される4級アンモニウ
    ム基を有する構造単位を含有し、かつアニオン交換基の
    90%以上を一般式(3)において−R−N+123
    ・X-で示される基として有するアニオン交換体の製造
    方法。 【化4】 (式中、Rは炭素数3から18のポリメチレン基(環状
    炭化水素を含む)を示す。Zは臭素、塩素及びよう素よ
    り成る群から選ばれたハロゲン原子を示す。ベンゼン環
    は、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されている
    か又は他の芳香環と縮合していてもよい。) 【化5】 (式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜
    8の炭化水素基又はアルカノール基を示す。) 【化6】 (式中、R、R1、R2及びR3は一般式(1)及び
    (2)におけると同義である。X-はアニオンを示す。
    ベンゼン環は一般式(1)におけると同じく、アルキル
    基若しくはハロゲン原子で置換されているか又は他の芳
    香環と縮合していてもよい。)
  3. 【請求項3】 モノマー混合物が、ポリビニル化合物
    0.5〜25重量%、他の化合物0〜20重量%、残部
    が一般式(1)で示されるハロアルキル基含有モノビニ
    ル化合物より成ることを特徴とする請求項2記載のアニ
    オン交換体の製造方法。
  4. 【請求項4】 Rが炭素数3から10のポリメチレン基
    であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載のアニオン交換体の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で示されるハロアルキル基
    含有芳香族モノビニル化合物が、クロロメチル芳香族モ
    ノビニル化合物にグリニャール法によりポリメチレンジ
    ハライドを反応させることにより製造されたものである
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    アニオン交換体の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(1)で示されるハロアルキル基
    含有芳香族モノビニル化合物が、芳香環に塩素原子が置
    換している芳香族モノビニル化合物にグリニャール法に
    よりポリメチレンジハライドを反応させることにより製
    造されたものであることを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載のアニオン交換体の製造方法。
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