JP3258809B2 - 増幅回路 - Google Patents

増幅回路

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JP3258809B2
JP3258809B2 JP06337294A JP6337294A JP3258809B2 JP 3258809 B2 JP3258809 B2 JP 3258809B2 JP 06337294 A JP06337294 A JP 06337294A JP 6337294 A JP6337294 A JP 6337294A JP 3258809 B2 JP3258809 B2 JP 3258809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は増幅回路に関し、更に詳
しく言えば、オーディオアンプの高効率化のための増幅
回路の改善を目的とする。
【0002】
【従来の技術】以下で、従来例に係るオーディオアンプ
について図4〜図7を参照しながら説明する。従来例に
係るオーディオアンプにおいては、その高効率化を図る
ことが懸案であった。従来のオーディオアンプでは、パ
ワーアンプの最終段のトランジスタは常に最大出力を取
り出せる大きさの電源電圧(+Vcc,−Vcc)で駆
動されているため、小レベル信号が入力された場合に、
最終段のトランジスタ(Q1,Q2)における大きな電
力損失が生じてしまうという欠点があった。
【0003】そこで、このような問題を解決する回路と
して、図4に示すようなPWM(Pulse Width Modulati
on: パルス幅変調)アンプが提案されている。この回路
は、プリアンプからのオーディオ信号をPWM回路
(1)に入力して、そのオーディオ信号波形の各時点の
信号レベルに応じたデューティを有するPWM信号を作
成し、これで出力段のCMOSインバータを構成するM
OS型トランジスタ(Q10,Q20)をスイッチング
駆動して、正電源(+Vcc),負電源(−Vcc)か
らスピーカ(SP)に電力を供給するようにしたもので
ある。
【0004】このような構成であれば、MOS型トラン
ジスタ(Q10,Q20)がスイッチング駆動されるた
め、効率の著しい改善を図ることができる。また、同じ
目的で図5に示すような回路も提案されている。この回
路は、プリアンプ(3)及び出力段のトランジスタ(Q
1,Q2)によって増幅されたオーディオ信号(以下増
幅信号と称する)の状態に応じてトランジスタ(Q1,
Q2)の電源電圧(+Vc,−Vc)を変化させる回路
であって、オフセット電源(4)で増幅信号に一定のオ
フセット電圧を上乗せし、コンパレータ(7)の反転入
力部に入力したのちにコンパレータ(7)の出力によっ
てチョッパ電源(8)を駆動することにより、図6に示
すように、増幅信号に一定のオフセット電圧が上乗せさ
れたような電源電圧を供給することができる。
【0005】従って、小レベル入力時には電源電圧(+
Vc,−Vc)を低下させ、大レベル入力時には電源電
圧(+Vc,−Vc)を上昇させることができるので、
小レベル入力時の最終段のトランジスタ(Q1,Q2)
における電力損失を抑制することができ、効率の向上を
図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の図4に示す増幅回路には、トランジスタ(Q10,
Q20)から出力されるPWM信号をオーディオ信号に
復調するために、スピーカ(SP)の手前にフィルタ回
路(2)が挿入されている。このため、アンプの立ち上
がり速度(スルーレート)が遅く、オーディオ入力信号
の大振幅への急峻な立ち上がりには追従できず、また、
PWM信号のキャリア成分が完全に除去されずに、増幅
回路の出力からスピーカ(SP)に接続される信号線に
乗って周辺に輻射されてしまうので、周辺の機器などに
電波障害などの悪影響を及ぼすという問題が生じる。
【0007】さらに、図5に示すような増幅回路による
と、オーディオ信号が急峻に立ち上がり、チョッパ電源
内のコイル(L),コンデンサ(C)からなる低域通過
フィルタの立ち上がり速度の限界値を超えてしまったと
きに、トランジスタ(Q1,Q2)への電力供給が追従
できず(図7)、アンプの出力がクリップしてしまうと
いう問題が生じていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の欠点
に鑑み成されたもので、図1に示すように、入力信号
(SI)を遅延させて遅延信号(DS)を生成する遅延
手段(11)と、前記入力信号(SI)に追従する電源
電圧(+Vc)を出力増幅部(13)に供給する電源電
圧供給部(12)と、前記遅延信号(DS)を増幅して
増幅信号(ZS)を生成する出力増幅部(13)を有す
ることによって、周辺の機器などに電波障害などの悪影
響を及ぼすことなく、また、急峻なオーディオ信号の立
ち上がりにもパワーアンプへの電源電圧の供給が追従し
つつ、高効率化が図られたオーディオアンプの提供を可
能たらしめるものである。
【0009】
【作 用】本発明に係る増幅回路によれば、図1に示す
ように、遅延手段(11)と、電源電圧供給部(12)
と、出力増幅部(13)を有する。すなわち、遅延手段
(11)によって入力信号(SI)が遅延されて遅延信
号(DS)が生成され、一方、電源電圧供給部(12)
によって入力信号(SI)に追従するような電源電圧
(+Vc)が出力増幅部(13)に供給され、出力増幅
部(13)によって遅延信号(DS)が増幅されて増幅
信号(ZS)が生成される。
【0010】このため、従来の図5で示すような回路
で、追従が困難になる急峻な入力信号(SI)の立ち上
がり時にも、入力信号(SI)が遅延されて生成された
遅延信号(DS)が出力増幅部(13)によって増幅さ
れ、出力増幅部(13)への電源電圧(+Vc)の供給
は、遅延される前の入力信号(SI)に追従するように
行われるので、出力増幅部(13)に供給される電源電
圧(+Vc)は常に遅延信号(DS)が出力増幅部(1
3)によって増幅されて生成される増幅信号(ZS)よ
りも位相が進んでいるように供給される。
【0011】これにより、増幅信号(ZS)の変化に電
源電圧(+Vc)の供給が追従できないという事態を極
力抑止することが可能になる。従って、急峻なオーディ
オ信号の立ち上がりにもパワーアンプへの電源電圧の供
給が追従しつつ、高効率化が図られたオーディオアンプ
を提供することが可能になる。
【0012】また、図4に示すようなPWM回路を用い
ていないので、周辺の機器などに電波障害などが発生す
ることを抑止できる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例に係る増幅回路につい
て図2,図3を参照しながら説明する。本発明の実施例
に係る増幅回路は、高効率を図ったオーディオアンプで
あって、図2に示すように、遅延要素(11),+側の
電源電圧供給部(12),パワーアンプ(13)及び−
側の電源電圧供給部(14)からなる。
【0014】なお、本実施例において−側の電源電圧供
給部(14)は、負電源(−Vcc)によって駆動さ
れ、回路は+側の電源電圧供給部(12)と対称に構成
され、その動作は+側と同様なので、本実施例では説明
を省略する。遅延要素(11)は遅延手段の一例であ
り、抵抗(R0)と接地されたコンデンサ(C0)とか
らなり、入力端子(IN)から入力される入力信号(S
I)を遅延させて遅延信号(DS)を生成するものであ
る。
【0015】+側の電源電圧供給部(12)は、電源電
圧供給部の一例であり、図2に示すように、定電圧生成
回路(10),OR回路(12A),オフセット生成回
路(12E),第1のコンパレータ(121B),第2
のコンパレータ(122B),チョッパ電源(12C)
及び減衰器(12D)からなり、パワーアンプ(15
B)の最終段のトランジスタ(TR13)のコレクタに
係る電源電圧(+Vc)を供給するものである。
【0016】定電圧生成回路(10)は、トランジスタ
(TR1,TR2),ダイオード(D1,D2),ツェ
ナーダイオード(ZD10),コンデンサ(C10)及
び抵抗(R1〜R4)からなり、オフセット生成回路
(12E),第1のコンパレータ(121B)及び第2
のコンパレータ(122B)の駆動に必要な定電圧を生
成し、それぞれに出力する回路である。
【0017】OR回路(12A)は、トランジスタ(T
R3,TR4)と抵抗(R5)からなり、入力信号(S
I)と遅延信号(DS)に於て、振幅の高い方を選択
し、第1のコンパレータ(121B)に出力する回路で
ある。オフセット生成回路(12E)は、トランジスタ
(TR5)と抵抗(R6,R7)からなり、OR回路の
出力に、一定電圧を上乗せする加算回路である。
【0018】第1のコンパレータ(121B)は、後述
の第2のコンパレータ(122B)とともに比較器(1
2B)の一例を構成するものであり、トランジスタ(T
R6〜TR8)と、抵抗(R8,R9)からなり、一定
電圧が上乗せされたOR回路(12A)の出力電圧と、
減衰器(12D)によって減衰された電源電圧(+V
c)とを比較して、第2のコンパレータ(122B)を
駆動制御するものである。
【0019】第2のコンパレータ(122B)は、トラ
ンジスタ(TR9,TR10)と、抵抗(R10,R1
1)からなり、第1のコンパレータ(121B)の出力
と定電圧生成回路(10)によって生成される定電圧と
の比較処理結果に基づいてチョッパ電源(12C)を駆
動制御するものである。チョッパ電源(12C)は、ス
イッチングトランジスタ(M10),トランジスタ(T
R11,TR12),フライホイールダイオード(F
D),抵抗(R12)及びLPF〔Low Pass Filter :
低域通過フィルタ〕を構成するコイル(L11)及びコ
ンデンサ(C11)からなり、第2のコンパレータ(1
22B)の駆動制御下でパワーアンプ(13)の最終段
のトランジスタ(TR13)のコレクタに電源電圧(+
Vc)を供給するものである。
【0020】減衰器(12D)は、抵抗(R13,R1
4)及びコンデンサ(C12)からなり、チョッパ電源
(12C)から出力される電源電圧(+Vcc)を、第
1のコンパレータ(121B)の入力部に入力させるに
妥当な電圧まで減衰させて、減衰電源電圧(+Vc2)
を生成して第1のコンパレータ(121B)に出力する
ものである。本実施例ではパワーアンプ(13)のゲイ
ンの逆数を減衰比としており、例えばパワーアンプ(1
3)のゲインが100倍ならば、減衰比は1/100と
なる。
【0021】パワーアンプ(13)は、出力増幅部の一
例であり、遅延信号(DS)を増幅して増幅信号(Z
S)を生成し、負荷であるスピーカ(SP)に出力する
ものである。電源電圧(+Vc,−Vc)は+側の電源
電圧供給部(12)及び−側の電源電圧供給部(14)
から供給される。以下で上記回路の動作を説明する。+
側の電源電圧供給部(12)には既に当該回路を駆動す
るための正電源(+Vcc)が印加されているものとす
る。
【0022】パワーアンプに入力されるオーディオ信号
である入力信号(SI)が、入力端子(IN)を介して
遅延手段(11)に入力される。遅延手段(11)によ
って入力信号(SI)は遅延されて遅延信号(DS)と
してパワーアンプ(15B)及びOR回路(12A)の
一方の入力であるトランジスタ(TR4)のベースに出
力される。
【0023】一方、遅延される前の入力信号(SI)
は、OR回路(12A)の他方の入力であるトランジス
タ(TR3)のベースに出力されている。このとき、O
R回路(12A)を構成するトランジスタ(TR3,T
R4)は、入力信号(SI)や遅延信号(DS)に応じ
た動作をするが、これらの入力信号(SI)や遅延信号
(DS)が負側に振れる部分はベース−エミッタ間が遮
断するので、これらのベース及びエミッタには、これら
の信号(SI,DS)の負側がクリップされた波形が現
れる。
【0024】次に、OR回路(12A)によって、負側
がクリップされた遅延信号(DS)と入力信号(SI)
に於て、振幅の高い方が選択され、抵抗(R6)を介し
て第1のコンパレータ(121B)のトランジスタ(T
R7)のベースに出力される。このOR回路(12A)
の出力電圧には、定電流源であるオフセット生成回路
(12E)によって一定電圧が上乗せされている〔以下
この電圧をオフセット電圧(Va)と称する〕。
【0025】次いで、第1のコンパレータ(121B)
によって、減衰器(12D)によってパワーアンプ(1
3)のゲインの逆数だけ減衰された電源電圧である減衰
電源電圧(+Vc2)と、オフセット電圧(Va)とが
比較され、オフセット電圧(Va)が減衰電源電圧(+
Vc2)よりも大きい場合にはトランジスタ(TR8)
にコレクタ電流が流れて第1のコンパレータ(121
B)の出力がハイレベル(以下“H”と称する)にな
り、逆にオフセット電圧(Va)が減衰電源電圧(+V
c2)よりも小さい場合には、トランジスタ(TR8)
にコレクタ電流が流れずに、第1のコンパレータ(12
1B)の出力がローレベル(以下“L”と称する)にな
る。
【0026】次に、第2のコンパレータ(122B)に
よって、第1のコンパレータ(121B)の出力と、定
電圧生成回路(10)で生成される定電圧とが比較処理
され、第1のコンパレータ(121B)の出力が“H”
すなわちトランジスタ(TR8)にコレクタ電流が流れ
たときには、第2のコンパレータ(122B)の出力が
“H”になり、トランジスタ(TR9)にコレクタ電流
が流れる。
【0027】以上の第1,第2のコンパレータ(121
B,122B)の一連の動作は、換言すると第1,第2
のコンパレータ(121B,122B)によってオフセ
ット電圧(Va)と、減衰電源電圧(+Vc2)との比
較処理をすることに相当しているが、それ以降の動作に
ついては、 (i) オフセット電圧(Va)が減衰電源電圧(+Vc
2)よりも大きい場合 (ii)オフセット電圧(Va)が減衰電源電圧(+Vc
2)よりも小さい場合 の2つの場合について動作が異なるので、各々の場合に
ついて以下で説明する。
【0028】(i) オフセット電圧(Va)が減衰電源電
圧(+Vc2)よりも大きい場合 この場合には、第2のコンパレータ(122B)の出力
が“H”なのでトランジスタ(TR9)にコレクタ電流
が流れてチョッパ電源(12C)のドライバを構成する
トランジスタ(TR11,TR12)のベース電位が低
下し、スイッチングトランジスタ(M10)のゲートに
はローレベル(以下“L”と称する)の電圧が出力され
る。
【0029】スイッチングトランジスタ(M10)はp
チャネルのMOS型トランジスタなので、ローレベルの
電圧によってONされ、オフセット電圧(Va)を目標
にするように減衰電源電圧(+Vc2)及び電源電圧
(+Vc)が上昇し始め、やがては、減衰電源電圧(+
Vc2)がオフセット電圧(Va)を上回るまでに至
る。
【0030】(ii)オフセット電圧(Va)が減衰電源電
圧(+Vc2)よりも小さい場合 この場合には、第2のコンパレータ(122B)の出力
が“L”なのでトランジスタ(TR9)にはコレクタ電
流が流れない。よってチョッパ電源(12C)のドライ
バを構成するトランジスタ(TR11,TR12)のベ
ース電位は上昇し、スイッチングトランジスタ(M1
0)のゲートには“H”が出力される。
【0031】スイッチングトランジスタ(M10)はp
チャネルのMOS型トランジスタなので、“H”によっ
てOFFされ、減衰電源電圧(+Vc2)及び電源電圧
(+Vc)は下降しはじめる。この場合、時間の経過と
ともに減衰電源電圧(+Vc2)及び電源電圧(+V
c)は接地電位へと低下していくが、常に第1のコンパ
レータ(121B)によって減衰電源電圧(+Vc2)
とオフセット電圧(Va)との比較がなされており、減
衰電源電圧(+Vc2)がオフセット電圧(Va)を下
回ると、上記の(i) の状態になるので、再びスイッチン
グトランジスタ(M10)がONし、減衰電源電圧(+
Vc2)及び電源電圧(+Vc)は上昇を始める。
【0032】すなわち、当該回路によって、上記の(i)
,(ii)の動作を常時繰り返すことにより、常に減衰電
源電圧(+Vc2)がオフセット電圧(Va)に追従す
るように電源電圧(+Vc)が変化することになる。以
上のようにして生成された電源電圧(+Vc)が、パワ
ーアンプ(13)の最終段のトランジスタ(TR13)
のコレクタに供給される。その後遅延要素(11)から
出力される遅延信号(DS)がパワーアンプ(13)に
よって増幅されて増幅信号(ZS)が生成され、スピー
カ(SP)に出力される。
【0033】以上のようにして、本実施例に係る増幅回
路では、遅延される前の入力信号(SI)に一定電圧が
上乗せされたオフセット電圧(Va)と、遅延された後
の遅延信号(DS)とが常時比較され、そのいずれか大
きいほうに減衰電源電圧(+Vc2)が追従するように
動作している。その動作波形を図3に示す。図3は、当
該回路の動作特性を示すグラフであって、入力信号(S
I),遅延信号(DS)及び減衰電源電圧(+Vc2)
の関係を示している。
【0034】図3に示すように、入力信号(SI)は、
遅延要素(11)によって遅延されて、図3の一点鎖線
に示すように、位相が遅れた遅延信号(DS)が生成さ
れる。チョッパ電源(12C)から出力される電源電圧
(+Vc)が減衰された減衰電源電圧(+Vc2)は、
オフセット電圧(Va)に追従するように供給されるの
で、図3の実線に示すような波形となる。即ち、減衰電
源電圧(+VC2)は、実際にパワーアンプに送られる
信号(DS)よりも早いタイミングで立ち上がろうとす
る。従って、チョッパ電源(12C)の出力である電源
電圧(+VC)が、コイル(L11)お呼びコンデンサ
(C11)から成るLPFにより、たとえその立ち上が
りが遅れても、遅延信号(ZS)が減衰電源電圧(+V
c2)を上回ってしまうことを抑止できる。
【0035】なお、本実施例では、減衰電源電圧(+V
c2)の減衰比をパワーアンプ(13)のゲイン分とし
ているので、「減衰電源電圧(+Vc2)がオフセット
電圧(Va)に追従する」ということは、ちょうど、オ
フセット電圧(Va)が増幅された信号に追従するよう
に電源電圧(+Vc)が随時変化する」ということに相
当する。
【0036】従って、遅延信号(ZS)が減衰電源電圧
(+Vc2)を上回ってしまうことを抑止するというこ
とは、換言すると増幅信号(ZS)が電源電圧(+V
c)を上回ってしまって、パワーアンプ(13)の出力
がクリップしてしまうという事態を抑止することと同意
であるといえる。以上説明したように、本発明の実施例
に係る増幅回路によれば、遅延要素(11)と、+側の
電源電圧供給部(12)と、パワーアンプ(13)を有
する。
【0037】すなわち、遅延要素(11)によって入力
信号(SI)が遅延されて遅延信号(DS)が生成さ
れ、一方、+側の電源電圧供給部(12)によって入力
信号(SI)に追従するような電源電圧(+Vc)がパ
ワーアンプ(13)に供給され、パワーアンプ(13)
によって遅延信号(DS)が増幅されて増幅信号(Z
S)が生成される。
【0038】このため、図5に示すような回路におい
て、追従が困難になる急峻な入力信号(SI)の立ち上
がり時にも、入力信号(SI)が遅延されて生成された
遅延信号(DS)がパワーアンプ(13)によって増幅
され、パワーアンプ(13)への電源電圧(+Vc)の
供給は、遅延されない元の入力信号(SI)に追従する
ように行われるので、パワーアンプ(13)に供給され
る電源電圧(+Vc)は常に遅延信号(DS)がパワー
アンプ(13)によって増幅されて生成される増幅信号
(ZS)よりも位相が進んでいることになる。
【0039】これにより、増幅信号(ZS)に電源電圧
(+Vc)の供給が追従できないという事態を極力回避
することが可能になる。従って、急峻な入力信号(S
I)の立ち上がりにもパワーアンプ(13)の最終段の
トランジスタ(TR13)への電力供給が追従しつつ、
電源電圧(+Vc)の供給が増幅信号(ZS)の変化に
余裕をもって追従できるので、従来生じていたパワーア
ンプの出力のクリップを抑止しつつ高効率化が図られた
オーディオアンプを提供することが可能になる。
【0040】また、図4に示すようなPWM回路を用い
ていないので、周辺の機器などに電波障害などが発生す
ることを抑止できる。なお、ここでは遅延手段の一例と
して、抵抗(R0)及びコンデンサ(C0)からなる遅
延要素を用いているが、本発明はこれに限らず、このよ
うな遅延要素が複数段接続されたような回路でもよい。
【0041】また、本実施例では比較器(12B)の一
例として、第1,第2のコンパレータ(121B,12
2B)と、二段のコンパレータを用いているが、これは
回路の動作安定性のために二段のコンパレータを用いて
いるのであって、本発明はこれに限らず、例えば一段の
みのコンパレータを用いても、ほぼ同様の効果を奏す
る。
【0042】さらに、本実施例では減衰器(12D)の
減衰比をパワーアンプのゲインの逆数としているが、本
発明はこれに限らず、例えばゲインが100倍のときに
は減衰比を1/120ととるように、減衰比をゲインの
逆数よりも小さい値でとっても、有効である。また、本
実施例に係る増幅回路を含むオーディオアンプは、上述
のように消費電力が小さくて済むので、車載用のオーデ
ィオアンプなどに用いると、さらに有効である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る増幅回
路によれば、遅延手段(11)と、電源電圧供給部(1
2)と、出力増幅部(13)を有するので、出力増幅部
(13)に供給される電源電圧(+Vc)は常に遅延信
号(DS)が出力増幅部(13)によって増幅されて生
成される増幅信号(ZS)よりも位相が進んでいる。
【0044】これにより、増幅信号(ZS)に電源電圧
(+Vc)の供給が追従できないという事態を極力回避
することが可能になり、急峻なオーディオ信号の立ち上
がりにもパワーアンプ最終段のトランジスタへの電力供
給が追従しつつ、高効率化が図られたオーディオアンプ
を提供することが可能になる。また、PWM回路を用い
ていないので、周辺の機器などに電波障害などが発生す
ることを抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る増幅回路の原理図である。
【図2】本発明の実施例に係る増幅回路の回路図であ
る。
【図3】本発明の実施例に係る増幅回路の動作を説明す
るグラフである。
【図4】従来例に係る第一の増幅回路を説明する構成図
である。
【図5】従来例に係る第二の増幅回路を説明する構成図
である。
【図6】従来例に係る第二の増幅回路の動作特性を説明
するグラフである。
【図7】従来例の問題点を説明するグラフである。
【符号の説明】
(10) 定電圧生成回路 (11) 遅延要素(遅延手段) (12) +側の電源電圧供給部(電源電圧供給
部) (12A) OR回路 (12B) 比較器 (121A) 第1のコンパレータ (121B) 第2のコンパレータ (12C) チョッパ電源 (12D) 減衰器 (12E) オフセット生成回路 (13) パワーアンプ(出力増幅部) (14) −側の電源電圧供給部 (SP) スピーカ (Va) オフセット電圧 (+Vcc) 正電源 (+Vc) 電源電圧 (+Vc2) 減衰電源電圧 (SI) 入力信号 (ZS) 増幅信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 聖和 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−51305(JP,A) 特開 昭57−107618(JP,A) 特開 昭64−12605(JP,A) 特開 昭56−56012(JP,A) 特開 昭58−105605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 3/217 H03F 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号を遅延させて遅延信号を生成する
    遅延手段と、 前記入力信号に追従する電源電圧を出力増幅器に供給す
    る電源電圧供給部と、 前記遅延信号を増幅して増幅信号を生成する出力増幅部
    有し、 前記電源供給部は前記入力信号又は遅延信号の振幅の高
    い方に一定電圧を加算したオフセット電圧とパワーアン
    プのゲインに応じて電源電圧を減衰させた減衰電源電圧
    とを比較し、オフセット電圧が減衰電源電圧より大きい
    場合チョッパ電源を制御し減衰電源電圧及び電源電圧を
    上昇させ、オフセット電圧が減衰電源電圧より小さい場
    合チョッパ電源を制御し減衰電源電圧及び電源電圧を下
    降させ、入力信号に追従する電源電圧を出力増幅部に供
    給することを特徴とする増幅回路。
  2. 【請求項2】入力信号を遅延させて遅延信号を生成する
    遅延手段と、 前記入力信号または前記遅延信号に追従する電源電圧を
    出力増幅部に供給する電源電圧供給部と、 前記遅延信号を増幅して増幅信号を生成する出力増幅部
    を有し、 前記電源電圧供給部は、前記入力信号と前記遅延信号
    うち振幅の高い方を選択するOR回路と、 前記OR回路の出力電圧に一定のオフセット電圧を加算
    する加算回路と、出力増幅部のゲインに応じて電源電圧を減衰させる減衰
    器と、 前記オフセット電圧と減衰器よりの減衰電源電圧とを比
    較する比較器と、 前記比較器の出力信号に基づいて駆動し前記出力増幅部
    に電源電圧を供給するチョッパ電源とよりなり、 前記オフセット電圧と減衰電源電圧とを前記比較器で比
    較し、オフセット電圧が減衰電源電圧より大きい場合チ
    ョッパ電源を制御し減衰電源電圧及び電源電圧を上昇さ
    せ、オフセット電圧が減衰電源電圧より小さい場合チョ
    ッパ電源を制御し減衰電源電圧及び電源電圧を下降させ
    入力信号に追従する電源電圧を取出し、前記電源電圧を
    出力増幅部に供給することを特徴とする増幅回路。
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