JP6405759B2 - 信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents

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Description

本開示は、信号処理装置および信号処理方法に関する。
従来から、高効率、低発熱等の利点を有するデジタルアンプ(D級アンプ)が知られている(例えば、下記特許文献1,特許文献2を参照のこと)。特許文献1等に記載されているようにデジタルアンプは、PWM(Pulse Width Modulation)信号を増幅する増幅回路と、PWM信号をアナログ信号に戻すLPF(Low Pass Filter)とを備える。
米国特許出願公開第2005/0012546号明細書
特開2004−128662号公報
上述したデジタルアンプでは、増幅回路に使用されるスイッチング素子やLPFの非線形性によってPWM信号が歪んでしまうおそれがある、という問題があった。また、増幅回路の電源に含まれるリップルノイズ(電源リップル)の影響により、最終的に再生される音の音質が劣化するおそれがある、という問題があった。
本開示の目的の一つは、電源リップル等の影響を低減できる信号処理装置および信号処理方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本開示は、例えば、
入力されたデジタルオーディオ信号に所定の変調が行われパルス状の信号となる変調部と、
ルス状の信号を増幅する増幅部と、
増幅部から出力される信号を復調する第1の復調部と、
第1の復調部から出力される第1の信号のレベルを下げるレベル調整部と、
変調部の出力であるパルス状の信号を復調する第2の復調部と、
レベル調整部から出力される第2の信号と第2の復調部から出力される第3の信号との差分を検出する検出部と
正側端子および負側端子を有するスピーカユニットと、
検出部から出力される信号を増幅するアナログ増幅部と
を備え、
第1の信号がスピーカユニットの正側端子に供給され、アナログ増幅部から出力される第4の信号がスピーカユニットの負側端子に供給されるように構成された信号処理装置である。
本開示は、例えば、
変調部が、入力されたデジタルオーディオ信号に所定の変調をしてパルス状の信号とし、
増幅部が、パルス状の信号を増幅し、
第1の復調部が、増幅部から出力される信号を復調し、
レベル調整部が、第1の復調部から出力される第1の信号のレベルを下げ、
第2の復調部が、変調部の出力であるパルス状の信号を復調し、
検出部が、レベル調整部から出力される第2の信号と第2の復調部から出力される第3の信号との差分を検出し、
アナログ増幅部が、検出部から出力される信号を増幅し、
第1の信号がスピーカユニットの正側端子に供給され、アナログ増幅部から出力される第4の信号がスピーカユニットの負側端子に供給される
信号処理方法である。
少なくとも一つの実施形態によれば、電源リップル等の影響を低減でき、再生音の音質の劣化を防止できる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。また、説明において例示した効果により本開示の内容が限定して解釈されるものではない。
本開示の第1の実施形態における信号処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 本開示の第1の実施形態における信号処理装置の具体的な構成の一例を説明するための図である。 本開示の第1の実施形態における信号処理装置の動作の一例を説明するための図である。 本開示の第2の実施形態における信号処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下、本開示の複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施形態>
<2.第2の実施形態>
<3.変形例>
以下に説明する実施形態等は本開示の好適な具体例であり、本開示の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
なお、以下の説明における「音」には人の声、音楽など種々の音が含まれる。
<1.第1の実施形態>
「信号処理装置の構成」
図1は、本開示の第1の実施形態に係る信号処理装置(信号処理装置1)の構成の一例を示す図である。信号処理装置1は、オーディオ信号(音信号)を処理する装置である。信号処理装置1は、例えば、PWM生成部10と、ドライバ11と、増幅部12と、第1の復調部の一例であるLPF13と、レベル調整部14と、スピーカユニット15と、第2の復調部の一例であるLPF16と、検出部20と、アナログアンプ21とを有する。
PWM生成部10に対して、入力信号INが入力される。PWM生成部10にA/D(Analog to Digital)変換機能がある場合には、PWM生成部10への入力信号INとしてアナログオーディオ信号を入力し、A/D変換機能がない場合はデジタルオーディオ信号を入力する。本開示に係る実施形態では、PWM生成部10に対してデジタルオーディオ信号が入力されるフルデジタルのデジタルアンプとして信号処理装置1が構成されている。デジタルオーディオ信号としては、PCM(Pulse Code Modulation)フォーマットの信号やDSD(Direct Stream Digital)フォーマットの信号を例示することができる。入力信号INは、CD(Compact Disc)等の光記録媒体、可般型のメモリ、ハードディスク装置等から読み出される信号でもよく、インターネット等のネットワークを介して得られる信号でもよい。
PWM生成部10は、例えばDSP(Digital Signal Processor)からなり、入力信号INをパルス幅変調(PWM変調)することによりPWM信号PSを得る。PWM生成部10から出力されたPWM信号PSが分岐され、一方がドライバ11に供給され、他方がLPF16に供給される。なお、パルス密度変調(PDM(Pulse Density Modulation)変調)等の他の変調方式によりパルス状の信号が生成されてもよい。
PWM生成部10に入力される入力信号INは、例えば、R(Right)チャンネルの信号である。もちろん、PWM生成部10に入力される入力信号INがL(Left)チャンネルの信号でもよい。ソースである入力信号INがステレオもしくはマルチチャンネルに対応し、チャンネル毎の入力信号INが信号処理装置1に入力される場合には、各チャンネルに応じた同様の構成が設けられる。
ドライバ11は、PWM生成部10から入力されるPWM信号PSに応じて、増幅部12が有するスイッチング素子のオン/オフを制御する。増幅部12は、PWM生成部10から出力されるPWM信号PSを電力増幅し、電力増幅したPWM信号PSをLPF13に供給する。
LPF13は、増幅部12により電力増幅されたPWM信号の高域成分をカットするとともにPWM信号を復調し、アナログ信号であるオーディオ信号A1(第1の信号の一例)を得る。LPF13から出力されるオーディオ信号A1が分岐され、一方がレベル調整部14に供給され、他方がスピーカユニット15の正側端子に入力される。
レベル調整部14は、LPF13から供給されるオーディオ信号A1のレベルを下げる(レベルダウン)。レベル調整部14は、増幅部12の増幅率(ゲイン)を打ち消すようにオーディオ信号A1のレベルを下げる。レベル調整部14によりレベルダウンされたオーディオ信号A2(第2の信号の一例)が検出部20に入力される。この時、後述のオーディオ信号A3のレベルおよびオーディオ信号A2のレベルが同じレベルとなるようにレベル調整がなされる。
スピーカユニット15は、正側端子(プラス端子)および負側端子(マイナス端子)を有する。スピーカユニット15としてはダイナミックスピーカ等、公知のスピーカユニットを適用することができる。スピーカユニット15の正側端子にはLPF13の出力であるオーディオ信号A1が供給され、スピーカユニット15の負側端子にはアナログアンプ21の出力が供給されるように構成されている。
LPF16は、PWM生成部10から供給されるPWM信号PSを復調し、アナログ信号であるオーディオ信号A3(第3の信号の一例)を得る。LPF16から検出部20に対して、リファレンス信号(基準信号)としてのオーディオ信号A3が供給される。
検出部20は、例えばオーディオ信号A2およびオーディオ信号A3の差分を検出することによりエラー信号ESを得る。詳細は後述するが、オーディオ信号A2の波形は、前段における増幅処理等により歪み等が生じた信号波形となる。これに対して、オーディオ信号A3の波形は、前段の処理において増幅処理等が行われていないため基本的に歪み等が生じていない理想的な波形となる。このため、オーディオ信号A2およびオーディオ信号A3の差分を検出することにより、オーディオ信号A2に含まれるエラー成分を抽出することができる。検出部20から出力されたエラー信号ESがアナログアンプ21に供給される。
アナログアンプ21は、エラー信号ESを下記に例示するゲインでもって増幅し、増幅後のエラー信号AES(第4の信号の一例)を得る。アナログアンプ21のゲインは、増幅部12のゲインと同一もしくは略同一となるように設定されている。アナログアンプ21から出力されたエラー信号AESがスピーカユニット15の負側端子に供給される。
図2は、信号処理装置1の各部の具体的な構成の一例を示す図である。なお、図2では、信号処理装置1の一部の構成の図示を省略している。増幅部12は、例えば、第1の基準電位点の一例である+VB1(正電源)と第2の基準電位点−VB1(負電源)との間に直列に接続された2個のスイッチング素子を有する。スイッチング素子としては、例えば、Nチャンネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が使用される。ハイサイド側のMOSFET30のドレインが正電源+VB1に接続され、ローサイド側のMOSFET31のソースが負電源−VB1に接続されている。MOSFET30のソースとMOSFET31のドレインが接続されており、その接続点に対してLPF13が接続されている。
正電源+VB1は例えば50V(ボルト)であり、負電源−VB1は例えば−50Vである。すなわち、正電源+VB1および負電源−VB1の間の電圧は100Vである。増幅部12の電源電圧は図示しない電源回路により生成され、増幅部12に供給される。ドライバ11は、ドライバ11に入力されるPWM信号PSに応じて、MOSFET30およびMOSFET31を相補的に駆動する。例示した構成から成る増幅部12により、例えば20dB(デシベル)の利得(ゲイン)が得られる。
LPF13は、例えば、コイルL1とコンデンサC1とにより形成されてなる2次のLPFである。ドライバ11による増幅部12に対するスイッチング制御により、コイルL1の入力端が正電源+VB1および負電源−VB1の何れか一方に接続され、コイルL1の入力端に増幅後のPWM信号PSが入力される。LPF13により増幅後のPWM信号PSが復調され、オーディオ信号A1が得られる。
なお、LPF16は、例えば、LPF13の次数、周波数特性等の特性が同一もしくは略同一となるように構成される。LPF16の特性がLPF13の特性と同一もしくは略同一であれば、LPF16の構成は必ずしもコイルおよびコンデンサからなるLPFに限定されるものではない。例えば、RC回路を2段接続した回路によりLPF16が構成されてもよい。
レベル調整部14は、例えば、抵抗R1および抵抗R2を直列に接続した分圧回路から成る。抵抗R1および抵抗R2の接続中点に対して検出部20が接続されている。レベル調整部14により得られる利得は、増幅部12により得られるゲインを打ち消すように設定される。例えば、レベル調整部14により得られる利得は−20dBに設定され、この利得が得られるように抵抗R1および抵抗R2の抵抗値が適切に設定される。
アナログアンプ21は、例えば、第3の基準電位点の一例である+VB2(正電源)と第4の基準電位点−VB2(負電源)との間に直列に接続された2個のバイポーラトランジスタなどのリニア増幅素子を有する。リニア増幅素子としては、例えば、ハイサイド側にNPN型のトランジスタTr1が使用され、ローサイド側にPNP型のトランジスタTr2が使用される。トランジスタTr1のコレクタが正電源+VB2に接続され、トランジスタTr2のコレクタが負電源−VB2に接続されている。トランジスタTr1のエミッタとトランジスタTr2のエミッタとが接続され、その接続点に対してスピーカユニット15の負側端子が接続されている。すなわち、アナログアンプ21は、例えば、電圧増幅部と、トランジスタTr1およびトランジスタTr2とを有するプッシュプル回路により構成されており、通常のアナログアンプのNFBの効果によって充分に歪、ノイズ特性は良いものとなっている。
正電源+VB2は例えば5Vであり、負電源−VB2は例えば−5Vである。すなわち、正電源+VB2および負電源−VB2の間の電圧は10Vである。アナログアンプ21の電源電圧は図示しない電源回路により生成され、アナログアンプ21に供給される。なお、アナログアンプ21の電源電圧および増幅部12の電源電圧を同一にしてもよいが、アナログアンプ21が増幅するエラー信号ESのレベルは小さいため、アナログアンプ21に印加する電源電圧は小さくてよい。このため、本実施形態では、アナログアンプ21の電源電圧(第3の基準電位点と第4の基準電位点との間の電圧)を増幅部12の電源電圧(第1の基準電位点と第2の基準電位点との間の電圧)より小さく設定している。これにより、信号処理装置1における電力消費の効率を向上させることができる。さらに、アナログアンプ21の発熱を最小限とすることができる。アナログアンプ21のゲインは、増幅部12のゲインに合わせて例えば、20dBとする。
以上、第1の実施形態における信号処理装置の構成について説明した。上述した信号処理装置1においては、所定の処理により信号の波形に歪みが生じたり、信号にノイズが重畳するおそれがある。信号の波形に歪み等が生じる原因としては、増幅部12の電源電圧の変動や増幅部12の電源に重畳するリップルノイズ、増幅部12におけるMOSFET(MOSFET30およびMOSFET31)やLPF13の非線形性等が考えられ、特に増幅部12における電力増幅処理に起因するものが大きいと考えられる。
このような問題に対して想定技術(従来技術ではない)として、電源電圧の変動を抑制するために大容量の電解コンデンサを使用して対応することが考えられる。しかしながら、大容量の電解コンデンサを使用することによりコストの増加を招き、また電源電圧を安定化するための構成によりシステム全体の効率が低下するおそれがある。また、波形歪を低減するためのPWM制御も提案されているが、高精度のPWM制御が必要とされ、同様にコストの増加等を招くおそれがあり現実的ではない。そこで、上述した問題に鑑みてなされた本開示の実施形態における信号処理装置の動作について具体的に説明する。
「信号処理装置の動作」
図3は、信号処理装置1における動作の一例を説明するための図である。なお、図3では、信号処理装置1の一部の構成を省略または簡略化して示している。PWM生成部10に対して入力信号INが入力される。図3では、入力信号INの波形が湾曲形状により模式的に示されている。入力信号INがアナログ的に示されているがこれは理解を容易とするためのものであり、上述したように本実施形態に係る信号処理装置1はPWM生成部10に対してデジタル信号が入力されるフルデジタルの信号処理装置である。
PWM生成部10により入力信号INがパルス幅変調され、パルス幅変調されたPWM信号PSがPWM生成部10から出力される。PWM生成部10から出力されたPWM信号PSが一方の系において増幅部12に供給され、他方の系においてLPF16に供給される。図3では、増幅部12およびLPF16のそれぞれに供給されるPWM信号PSが模式的に示されている。


PWM信号PSが増幅部12により電力増幅され、LPF13により復調されることによりオーディオ信号A1が得られる。上述したように電力増幅等の影響によりオーディオ信号A1には歪み、ノイズが重畳する。図3では、オーディオ信号A1の波形としてディップ状の歪みが生じた波形が示されている。オーディオ信号A1がスピーカユニット15の正側端子に供給される。また、オーディオ信号A1が検出部20に供給される。オーディオ信号A1は増幅部12により電力増幅がなされ信号レベルが大きいため、レベル調整部14(図3では図示を省略している)によりレベルダウンされた後に検出部20に供給される。なお、図3では検出部20およびアナログアンプ21が一のアンプによりまとめて図示されている。
他方の系において、PWM生成部10から出力されたPWM信号PSがLPF16に供給される。PWM信号PSがLPF16により復調されることによりオーディオ信号A3が得られる。この系では信号に対する電力増幅がなされておらず大電力の信号を扱わないため、LPF16の素子の非線形性が信号の波形にほとんど影響しない。このため、LPF16から出力されるオーディオ信号A3の波形は、歪み等がほとんどなく、入力信号INと略同様の波形となる。オーディオ信号A3が検出部20に供給される。
オーディオ信号A1をレベルダウンした信号(オーディオ信号A2)とオーディオ信号A3との差分(エラー成分)が検出部20により検出され、アナログアンプ21により電圧増幅される。アナログアンプ21により増幅される信号はエラー成分のみであるため、アナログアンプ21から出力されるエラー信号AESのレベルは極めて小さい。エラー信号AESが入力側に帰還されることなくスピーカユニット15の負側端子に供給される。
このようにスピーカユニット15の正側端子にはオーディオ信号A1が入力される。一方、スピーカユニット15の負側端子にはエラー信号AESが入力される。負側端子に入力されるエラー信号AESにより、オーディオ信号A1と同相でもってエラー成分がキャンセルされるようにスピーカユニット15のマイナス端子が僅かに変動する。このため、スピーカユニット15は歪み等がキャンセルされたオーディオ信号でもって駆動されることになり、歪み等がない信号波形に基づく音(OUT)が再生されることになる。
第1の実施形態による信号処理装置により、エラー成分を帰還させることなく、NFB(Negative Feed Back)と同様の補正効果を得ることができる。さらに、帰還の系がないため発振のおそれがない。さらに、第1の実施形態における信号処理装置の処理により、パンピング(増幅部の電源電圧の絶対値が上昇する現象)や電源のリップルノイズの影響を低減できるとともに、信号の歪みやノイズによる音質の低下を防止できる。さらに、ダンピングファクタを改善することができる。さらに、増幅部12におけるスイッチング素子の起動時に生じる、DC(Direct Current)成分に近い低周波のオフセット成分を抑制することができる。さらに、電源電圧変化によるゲイン変動も同じ仕組みで相殺されるため電源を安定化させる制御を行う必要がない。さらに、第1の実施形態ではフルデジタルの処理が可能になる。
<2.第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態における信号処理装置と同様の構成については同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。また、特に断らない限り、第1の実施形態で説明した事項は第2の実施形態に適用することができる。
図4は、第2の実施形態における信号処理装置(信号処理装置2)の構成の一例を示す図である。信号処理装置2は、ノンフィードバック型の信号処理装置1と異なり、フィードバック型の信号処理装置である。信号処理装置2は、信号処理装置1と同様に、PWM生成部10と、ドライバ11と、増幅部12と、LPF13と、レベル調整部14と、LPF16と、検出部20とを有する。さらに、信号処理装置2は、スピーカユニット40と、加算器42とを有する。
スピーカユニット40の正側端子に入力される信号は、第1の実施形態と同様にオーディオ信号A1である。すなわち、入力信号INがPWM生成部10によりパルス幅変調されることによりPWM信号PSが生成され、PWM信号PSがドライバ11,増幅部12により電力増幅される。増幅後のPWM信号PSがLPF13により復調されオーディオ信号A1が得られ、オーディオ信号A1がスピーカユニット40の正側端子に入力される。なお、第2の実施形態ではスピーカユニット40の負側端子は接地されている。
LPF13の出力であるオーディオ信号A1は、レベル調整部14に供給されレベルダウンされた後、オーディオ信号A2として検出部20に供給される。
PWM生成部10から出力されたPWM信号PSは、さらにLPF16に供給される。LPF16によりPWM信号PSが復調されオーディオ信号A3が得られる。オーディオ信号A3が検出部20に供給される。検出部20により、オーディオ信号A2とオーディオ信号A3との差分が検出され、エラー信号ESが得られる。このようにエラー信号ESを取得する処理の流れは第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態では、エラー信号ESを入力側に負帰還させる。フルデジタルの信号処理装置では入力信号INがデジタル信号であるため、一旦、D/A変換により入力信号INをアナログ信号に変換する必要がある。例えば、加算器42の前段にD/A変換部を設け、入力信号INをデジタル信号からアナログ信号に変換する。エラー信号ESが加算器42に供給され、入力信号INからエラー信号ESが減算される。このように、第2の実施形態では、信号経路に一部、アナログ処理を必要とする。
エラー成分を負帰還し入力信号INに加算することで入力信号INから予めエラー成分を除去することができる。したがって、電力増幅等にエラー成分が重畳されても結果的にエラー成分がない信号とすることができる。このため、第1の実施形態と同様、パンピングや電源のリップルノイズの影響を低減できるとともに、信号の歪みやノイズによる音質の劣化を防止できる。さらに、ダンピングファクタを改善することができる。さらに、増幅部12におけるスイッチング素子の起動時に生じる、DC成分に近い低周波のオフセット成分を抑制することができる。さらに、電源を安定化させる制御を行う必要がない。第1の実施形態と異なりアナログアンプを設けていないため高効率化をはかることができる。
さらに、信号処理装置2では全帯域の信号を負帰還させるのではなく、エラー成分のみを負帰還させるようにしている。このため負帰還の処理にあって考慮すべき位相差、ゲイン差等の制御を厳密に行う必要がなくなる。
なお、発振を防止するためにPWM生成部10は例えば、低遅延のDSP等により構成されることが好ましい。また、周波数の高い信号ほど高速に帰還(ループ)させる必要があるため、エラー信号の帯域を制限する構成が必要になる。
<3.変形例>
以上、本開示の複数の実施形態について具体的に説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
上述した実施形態では、第2の基準電位点および第4の基準電位点を負電源としたが、接地を各基準電位点としてもよい。
上述した実施形態において、PWM生成部10が、自身が生成したPWM信号PSを保持(記憶)するようにし、処理を行う際に適宜、PWM信号PSを読み出すようにしてもよい。
本開示における信号処理装置は、テレビジョン装置、車載機器、携帯型のオーディオプレーヤ、携帯機器(スマートホンやノート型のコンピュータ)等の幅広い電子機器に対して適用することができる。
本開示は、装置に限らず、方法、プログラム、システム等により実現することができる。プログラムは、例えば、ネットワークを介して、若しくは、光ディスクや半導体メモリ等の可搬型のメモリを介してユーザに提供し得る。
なお、実施形態および変形例における構成および処理は、技術的な矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせることができる。例示した処理の流れにおけるそれぞれの処理の順序は、技術的な矛盾が生じない範囲で適宜、変更できる。
本開示は、以下の構成もとることができる。
(1)
所定の変調がされたパルス状の信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部から出力される信号を復調する第1の復調部と、
前記第1の復調部から出力される第1の信号のレベルを下げるレベル調整部と、
前記パルス状の信号を復調する第2の復調部と、
前記レベル調整部から出力される第2の信号と前記第2の復調部から出力される第3の信号との差分を検出する検出部と
を備える信号処理装置。
(2)
正側端子および負側端子を有するスピーカユニットと、
前記検出部から出力される信号を増幅するアナログ増幅部と
を備え、
前記第1の信号が前記スピーカユニットの前記正側端子に供給され、前記アナログ増幅部から出力される第4の信号が前記スピーカユニットの前記負側端子に供給されるように構成された
(1)に記載の信号処理装置。
(3)
前記増幅部は、第1の基準電位点および第2の基準電位点の間に直列接続された一対のスイッチング素子を有し、
前記アナログ増幅部は、第3の基準電位点および第4の基準電位点の間に直列接続された一対のスイッチング素子を有する
(2)に記載の信号処理装置。
(4)
前記第3の基準電位点および前記第4の基準電位点間の電圧は、前記第1の基準電位点および前記第2の基準電位点間の電圧に比して小とされる
(3)に記載の信号処理装置。
(5)
前記第1の復調部および前記第2の復調部の特性が同一となるように構成された
(1)乃至(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6)
前記所定の変調は、パルス幅変調である
(1)乃至(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7)
増幅部が、所定の変調がされたパルス状の信号を増幅し、
第1の復調部が、前記増幅部から出力される信号を復調し、
レベル調整部が、前記第1の復調部から出力される第1の信号のレベルを下げ、
第2の復調部が、前記パルス状の信号を復調し、
検出部が、前記レベル調整部から出力される第2の信号と前記第2の復調部から出力される第3の信号との差分を検出する
信号処理方法。
(8)
アナログ増幅部が、前記検出部から出力される信号を増幅し、
前記第1の信号がスピーカユニットの正側端子に供給され、前記アナログ増幅部から出力される第4の信号が前記スピーカユニットの前記負側端子に供給される
(7)に記載の信号処理方法。
(9)
前記所定の変調は、パルス幅変調である
(7)または(8)に記載の信号処理方法。
1,2・・・信号処理装置
10・・・PWM生成部
12・・・増幅部
13,16・・・LPF
14・・・レベル調整部
15・・・スピーカユニット
20・・・検出部
21・・・アナログアンプ

Claims (7)

  1. 入力されたデジタルオーディオ信号に所定の変調が行われパルス状の信号となる変調部と、
    前記パルス状の信号を増幅する増幅部と、
    前記増幅部から出力される信号を復調する第1の復調部と、
    前記第1の復調部から出力される第1の信号のレベルを下げるレベル調整部と、
    前記変調部の出力である前記パルス状の信号を復調する第2の復調部と、
    前記レベル調整部から出力される第2の信号と前記第2の復調部から出力される第3の信号との差分を検出する検出部と
    正側端子および負側端子を有するスピーカユニットと、
    前記検出部から出力される信号を増幅するアナログ増幅部と
    を備え、
    前記第1の信号が前記スピーカユニットの前記正側端子に供給され、前記アナログ増幅部から出力される第4の信号が前記スピーカユニットの前記負側端子に供給されるように構成された信号処理装置。
  2. 前記増幅部は、第1の基準電位点および第2の基準電位点の間に直列接続された一対のスイッチング素子を有し、
    前記アナログ増幅部は、第3の基準電位点および第4の基準電位点の間に直列接続された一対のスイッチング素子を有する
    請求項に記載の信号処理装置。
  3. 前記第3の基準電位点および前記第4の基準電位点間の電圧は、前記第1の基準電位点および前記第2の基準電位点間の電圧に比して小とされる
    請求項に記載の信号処理装置。
  4. 前記第1の復調部および前記第2の復調部の特性が同一となるように構成された
    請求項1から3のいずれかに記載の信号処理装置。
  5. 前記所定の変調は、パルス幅変調である
    請求項1から4のいずれかに記載の信号処理装置。
  6. 変調部が、入力されたデジタルオーディオ信号に所定の変調をしてパルス状の信号とし、
    増幅部が、前記パルス状の信号を増幅し、
    第1の復調部が、前記増幅部から出力される信号を復調し、
    レベル調整部が、前記第1の復調部から出力される第1の信号のレベルを下げ、
    第2の復調部が、前記変調部の出力である前記パルス状の信号を復調し、
    検出部が、前記レベル調整部から出力される第2の信号と前記第2の復調部から出力される第3の信号との差分を検出し、
    アナログ増幅部が、前記検出部から出力される信号を増幅し、
    前記第1の信号がスピーカユニットの正側端子に供給され、前記アナログ増幅部から出力される第4の信号が前記スピーカユニットの前記負側端子に供給される
    信号処理方法。
  7. 前記所定の変調は、パルス幅変調である
    請求項に記載の信号処理方法。
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