JP3257987B2 - 配電線の空中分岐方法および配電線の空中分岐構造 - Google Patents
配電線の空中分岐方法および配電線の空中分岐構造Info
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Description
方法および配電線の空中分岐構造に関し、詳しくは、水
平に配線された配電線における空中T型分岐方法および
その構造に関する。
ては、道路占用許可の条件などにより電柱を設けること
ができず、そのため、水平に配線された配電線において
は、空中でT型分岐を行なって、本線から分岐線を分岐
するようにしている。
5ないし図8を参照して説明する。図5に示すT型分岐
は、電柱1および2の間に、水平に配線された3本の本
線3から、それぞれに対応する3本の分岐線4を分岐し
て、この分岐線4を電柱6に向けて配線するものであ
る。この空中T型分岐方法では、電柱1および2の間に
おいて、本線3よりも下方にメッセンジャーワイヤー5
を張設して、このメッセンジャーワイヤー5に、絶縁し
た状態で本線3から分岐した分岐線4を支持する。分岐
線4をメッセンジャーワイヤー5で支持するには、図6
および図7に示すように、メッセンジャーワイヤー5
に、板状の保持具7を取り付けて、この保持具7の一端
に、セラミック製の耐張碍子8を支持するとともに、他
端に、同じくセラミック製の縁回り用ピン碍子9を取り
付ける。そして、耐張碍子8には、クランプカバー12
によって覆われるクランプを取り付けて、このクランプ
に分岐線4を把持するとともに、本線3側に延びる分岐
線4を縁回り用ピン碍子9で支持するようにする。ま
た、図6および図7に示すように、各保持具7は、互い
に所定の間隔を保ちながら分岐線4を支持できるよう
に、アーム取付金具などのガイド部材10で連結してお
き、各分岐線4が互いに接触しないようにしておく。さ
らに、このT型分岐は交差点の上空で行なわれるため、
これらの組み付けに使用するナットには、図8に示すよ
うに、ゆるみ止め11を取り付けて、落下を防止してい
る。
中T型分岐方法では、メッセンジャーワイヤー5に、保
持具7、耐張碍子8、縁回り用ピン碍子9、ガイド部材
10およびクランプなどを取り付ける必要があり、さら
には、ナットのゆるみ止め11を取り付けなければなら
ず、部品点数および組み付け工程数が多く、コスト高と
なる。しかも、これらすべての部品を組み付けると非常
に重くなり、メッセンジャーワイヤー5が垂れ下がらな
いように、相当の張力をもって張設する必要があるな
ど、その作業が非常に煩雑である。
なされたものであり、その目的とするところは、部品点
数が少なく作業性が良好で、しかも、軽量かつシンプル
な構成において分岐でき、信頼性の向上およびコストの
低減を図ることができる、配電線の空中分岐方法および
その構造を提供することにある。
め、請求項1に記載の発明は、配電線の本線から空中で
複数の分岐線を分岐する配電線の空中分岐方法であっ
て、前記本線から複数の前記分岐線を分岐するととも
に、前記本線よりも下方に、その長さ方向の途中に1本
の高分子製のスペーサが介装されているメッセンジャー
ワイヤーを張設して、前記スペーサの長さ方向途中に、
複数の取付部材を取り付けるための取付部を所定の間隔
を隔てて複数設けて、各前記分岐線を各前記取付部材に
取り付けるとともに、各前記取付部材を各前記取付部に
取り付けることにより、前記スペーサ自体に、前記本線
から分岐された複数の前記分岐線を支持させることを特
徴としている。
子製のスペーサによりメッセンジャーワイヤーの途中の
線間絶縁を図ることができ、各分岐線をメッセンジャー
ワイヤーに絶縁した状態で支持させることができる。そ
のため、たとえば、複数本の高分子製のスペーサを連結
具を介して直列に接続した場合に比べて、絶縁性の向上
が図れるとともに、耐張碍子や縁回りピン碍子などを使
用する必要がないので、部品点数および組み付け工程数
を低減することができ、コストの低減を図ることができ
る。しかも、高分子製のスペーサを使用するので、非常
に軽量であり、また、落雷などにより損傷しにくい。
に設けられる取付部が絶縁されるため、その取付部を、
絶縁カバーなどによって被覆しなくてもよい。
部を予め所定の間隔を隔てて複数設けておくことで、各
分岐線は互いに所定の間隔を隔てた状態において支持さ
れるので、ガイド部材などを使用しなくても、各分岐線
を、互いに所定の間隔を保った状態で接触しないように
して支持させることができ、さらなる構成の簡易化によ
る、コストの低減および美装化を図ることができる。
本線から、複数の分岐線が空中で分岐される配電線の空
中分岐構造であって、前記本線よりも下方に、その長さ
方向の途中に1本の高分子製のスペーサが介装されてい
るメッセンジャーワイヤーが張設され、前記スペーサの
長さ方向途中に、複数の取付部材を取り付けるための取
付部が所定の間隔を隔てて複数設けられ、各前記分岐線
が各前記取付部材に取り付けられるとともに、各前記取
付部材が各前記取付部に取り付けられることによって、
前記スペーサ自体に、前記本線から分岐された複数の前
記分岐線が支持されていることを特徴としている。
子製のスペーサによりメッセンジャーワイヤーの途中の
線間絶縁を図ることができ、各分岐線が、メッセンジャ
ーワイヤーに絶縁した状態で支持される。そのため、た
とえば、複数本の高分子製のスペーサを連結具を介して
直列に接続した場合に比べて、絶縁性の向上が図れると
ともに、耐張碍子や縁回りピン碍子などを使用する必要
がないので、部品点数および組み付け工程数を低減する
ことができ、コストの低減を図ることができる。しか
も、高分子製のスペーサが使用されているので、非常に
軽量であり、また、落雷などにより損傷しにくい。
に設けられる取付部が絶縁されるため、その取付部を、
絶縁カバーなどによって被覆しなくてもよい。
部が予め所定の間隔を隔てて複数設けられることで、各
分岐線は互いに所定の間隔を隔てた状態において支持さ
れるので、ガイド部材などを使用しなくても、各分岐線
が、互いに所定の間隔を保った状態で接触しないように
して支持される。したがって、さらなる構成の簡易化に
よる、コストの低減および美装化が図られる。
岐方法により、本線から分岐線が空中でT型分岐された
空中分岐構造の一実施形態を示す全体構成図、図2およ
び図3は、図1における空中分岐構造の要部を示す斜視
図および上面図、図4は、図1の空中分岐構造に使用さ
れている空中分岐用スペーサを示す側面図である。以
下、図1ないし図4を参照して、本実施形態の配電線の
空中分岐方法、空中分岐構造および空中分岐用スペーサ
を説明する。
方法および空中分岐構造は、主として、道路の交差点付
近など、道路占用許可の条件などにより電柱を設けるこ
とができない場所において、水平に配線された配電線を
空中でT型分岐するために適用される。
柱21および22の間に、水平に配線される3本の本線
23から、それぞれの本線23に対応する3本の分岐線
24を分岐して、この分岐線24を電柱20に向けて配
線するものである。この分岐方法では、先ず、3本の本
線23から公知の方法によって分岐線24をそれぞれ分
岐するとともに、本線23よりも下方には、電柱21お
よび22の間において、その長さ方向の途中に高分子製
の空中分岐用スペーサ(以下、単にスペーサという。)
26が介装されているメッセンジャーワイヤー25を張
設する。
ャーワイヤー25は、図2および図3に示すように、予
め用意した1本のスペーサ26の長さ方向両端に、メッ
センジャーワイヤー25を取り付けるようにする。
分子碍子を使用することができる。すなわち、この高分
子碍子は、円柱状に形成されるスペーサ本体としての芯
材31と、この芯材31の長さ方向途中において略等間
隔隔てて複数設けられる取付部としての断面略凹状のリ
ング部材33と、この芯材31を被覆する複数のリブを
有する外被部32と、芯材31の両端に連結され、断面
略コ字状の固定部29を有する支持部としての支持金具
30とを備えており、支持金具30の固定部29には、
一端がピン止めされる固定ボルト28が挿通されてい
る。なお、芯材31は、FRPなどの繊維強化樹脂など
から形成され、リング部材33は、エポキシ樹脂などの
樹脂などから形成され、外被部32は、シリコーンゴム
やEPDMなどのゴム材料などから形成されている。
に、メッセンジャーワイヤー25を取り付けるには、図
2および図3に示すように、可撓性のある細長い帯紐状
の引留グリップ35を使用して、この引留グリップ35
を、スペーサ26の固定部29に挿通している固定ボル
ト28に巻回するとともに、メッセンジャーワイヤー2
5に巻付けるようにすればよい。なお、この引留グリッ
プ35は、鋼線から形成されている。
れているメッセンジャーワイヤー25を、本線23より
も下方の、電柱21および22の間に張設するととも
に、メッセンジャーワイヤー25におけるスペーサ26
のリング部材33に、本線23から分岐した分岐線24
を支持させる。なお、電柱21および22の間にメッセ
ンジャーワイヤー25を張設するには、適宜公知の手法
を用いればよい。
3から分岐した分岐線24を支持させるには、図2およ
び図3に示すように、取付部材としてのクランプ36を
使用すればよい。すなわち、このクランプ36は、分岐
線24を挿通可能に支持する支持部37と、この支持部
37に取り付けられ、スペーサ26のリング部材33に
掛け回される略U字状の取付杆38とを備えており、支
持部37に分岐線24を挿通し、図示しない締付部材に
よって、挿通された分岐線24を締め付けることによっ
て支持部37に分岐線24を固定する一方、取付杆38
をスペーサ26のリング部材33に掛け回し、これを分
岐線24が取り付けられた支持部37に取り付けること
によって、クランプ36をリング部材33に取り付ける
ようにすればよい。このようなクランプ36を使用する
と、分岐線24は支持部37に挿通固定されるととも
に、取付杆38は断面凹状に形成されたリング部材33
によって、スペーサ26の長さ方向における移動が規制
されるため、分岐線24をスペーサ26に確実に支持さ
せることができる。なお、このクランプ36の支持部3
7および取付杆38は金属材料などにより形成されてい
るが、支持部37は絶縁カバー40により被覆されてお
り、また、取付杆38も絶縁材料により被覆されてい
る。
岐線24を空中でT型分岐した構造であれば、分岐線2
4を、スペーサ26に設けられるリング部材33にクラ
ンプ36により支持させるのみで、耐張碍子や縁回り用
ピン碍子などを使用しなくても、そのままスペーサ26
が介装されたメッセンジャーワイヤー25に絶縁した状
態で容易に支持させることができる。そのため、部品点
数および組み付け工程数が少なく、コストの低減を図る
ことができるとともに、構成の簡易化による美装化を図
ることができる。また、高分子製のスペーサ26を使用
するため、非常に軽量であり、メッセンジャーワイヤー
25の張設作業が容易となるなど作業性に優れ、しか
も、セラミック製の碍子を使用していないために、落雷
などにより損傷しにくく、メンテナンスフリーとするこ
とができ、信頼性を高めることができる。また、この方
法によると、ナットなどを使用しないため、落下防止の
ためのゆるみ止めなどを使用しなくてもよく、部品点数
および組み付け工程数をさらに少なくできるとともに、
より一層信頼性を高めることができる。
本の高分子製のスペーサ26によりメッセンジャーワイ
ヤー25における途中の線間絶縁を図っているので、た
とえば、複数本の高分子製のスペーサを金属製の連結具
などを介して直列に接続した場合などに比べて、絶縁性
の向上が図れるとともに、部品点数および組み付け工程
数を非常に少なくでき、さらには、シンプルな構成によ
る美装化をより一層向上させることができる。
ペーサ26に設けられる樹脂製のリング部材33が絶縁
されるため、そのリング部材33を、絶縁カバーなどに
よって被覆しなくてもよい。そのため、たとえば、複数
本の高分子製のスペーサを金属製の連結具を介して直列
に接続するとともに、その連結具にクランプなどを取り
付けて分岐線24を支持するような場合に比べて、より
絶縁性の向上が図れるとともに、部品点数の低減および
組み付け作業の容易化を図ることができる。
分岐線24が取り付けられるクランプ36は、略等間隔
隔てて設けられるリング部材33にそれぞれ取り付けら
れるので、これら分岐線24は、互いに所定の間隔を隔
てた状態においてスペーサ26に支持される。そのた
め、ガイド部材などを使用しなくても、各分岐線24
を、互いに所定の間隔を保った状態で接触しないように
して支持させることができ、さらなる構成の簡易化によ
る、コストの低減および美装化を図ることができる。
本のスペーサ26をメッセンジャーワイヤー25の途中
に介装するようにしたが、本発明においては、たとえ
ば、上記したスペーサ26よりもその長さが短い複数の
高分子製のスペーサを用意して、これらを金属製または
樹脂製の連結具などを介して直列に接続するとととも
に、各分岐線を、各スペーサに設けられるリング部材に
クランプにより支持させるようにしてもよい。また、リ
ング部材は金属製または樹脂製のいずれであってもよ
く、さらに、クランプも金属製または樹脂製のいずれで
あってもよい。
明によれば、たとえば、複数本の高分子製のスペーサを
連結具を介して直列に接続した場合に比べて、絶縁性の
向上が図れるとともに、耐張碍子や縁回りピン碍子など
を使用する必要がないので、部品点数および組み付け工
程数を低減することができ、コストの低減を図ることが
できる。また、高分子製のスペーサを使用するので、非
常に軽量であり、メッセンジャーワイヤーの張設作業が
容易となるなど作業性に優れ、しかも、碍子を使用して
いないために、落雷などにより損傷しにくく、メンテナ
ンスフリーとすることができ、信頼性を高めることがで
きる。また、スペーサに設けられる高分子製の取付部が
絶縁されるため、その取付部を、絶縁カバーなどによっ
て被覆しなくてもよい。
部を予め所定の間隔を隔てて複数設けておくことで、各
分岐線は、互いに所定の間隔を隔てた状態において支持
されるので、ガイド部材などを使用しなくても、各分岐
線が互いに所定の間隔を保った状態で接触しないように
して支持させることができ、さらなる構成の簡易化によ
る、コストの低減および美装化を図ることができる。
ば、複数本の高分子製のスペーサを連結具を介して直列
に接続した場合に比べて、絶縁性の向上が図れるととも
に、耐張碍子や縁回りピン碍子などを使用する必要がな
いので、部品点数および組み付け工程数を低減すること
ができ、コストの低減を図ることができる。また、高分
子製のスペーサを使用するので、非常に軽量であり、メ
ッセンジャーワイヤーの張設作業が容易となるなど作業
性に優れ、しかも、碍子を使用していないために、落雷
などにより損傷しにくく、メンテナンスフリーとするこ
とができ、信頼性を高めることができる。また、スペー
サに設けられる取付部が絶縁されるため、その取付部
を、絶縁カバーなどによって被覆しなくてもよい。
部を予め所定の間隔を隔てて複数設けておくことで、各
分岐線は、互いに所定の間隔を隔てた状態において支持
されるので、ガイド部材などを使用しなくても、各分岐
線が互いに所定の間隔を保った状態で接触しないように
して支持させることができ、さらなる構成の簡易化によ
る、コストの低減および美装化を図ることができる。
ら分岐線が空中でT型分岐された空中分岐構造の一実施
形態を示す全体構成図である。
である。
である。
用スペーサを示す側面図である。
である。
である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 配電線の本線から空中で複数の分岐線を
分岐する配電線の空中分岐方法であって、 前記本線から複数の前記分岐線を分岐するとともに、前
記本線よりも下方に、その長さ方向の途中に1本の高分
子製のスペーサが介装されているメッセンジャーワイヤ
ーを張設して、 前記スペーサの長さ方向途中に、複数の取付部材を取り
付けるための取付部を所定の間隔を隔てて複数設けて、 各前記分岐線を各前記取付部材に取り付けるとともに、
各前記取付部材を各前記取付部に取り付けることによ
り、前記スペーサ自体に、前記本線から分岐された複数
の前記分岐線を支持させることを特徴とする、配電線の
空中分岐方法。 - 【請求項2】 配電線の本線から、複数の分岐線が空中
で分岐される配電線の空中分岐構造であって、 前記本線よりも下方に、その長さ方向の途中に1本の高
分子製のスペーサが介装されているメッセンジャーワイ
ヤーが張設され、 前記スペーサの長さ方向途中に、複数の取付部材を取り
付けるための取付部が所定の間隔を隔てて複数設けら
れ、 各前記分岐線が各前記取付部材に取り付けられるととも
に、各前記取付部材が各前記取付部に取り付けられるこ
とによって、前記スペーサ自体に、前記本線から分岐さ
れた複数の前記分岐線が支持されていることを特徴とす
る、配電線の空中分岐構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07883299A JP3257987B2 (ja) | 1999-03-24 | 1999-03-24 | 配電線の空中分岐方法および配電線の空中分岐構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07883299A JP3257987B2 (ja) | 1999-03-24 | 1999-03-24 | 配電線の空中分岐方法および配電線の空中分岐構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000278846A JP2000278846A (ja) | 2000-10-06 |
JP3257987B2 true JP3257987B2 (ja) | 2002-02-18 |
Family
ID=13672816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07883299A Expired - Lifetime JP3257987B2 (ja) | 1999-03-24 | 1999-03-24 | 配電線の空中分岐方法および配電線の空中分岐構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3257987B2 (ja) |
-
1999
- 1999-03-24 JP JP07883299A patent/JP3257987B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000278846A (ja) | 2000-10-06 |
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