JPH03203515A - 送電線の感電防止部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、送電線に装着されて送電線への接触を防止す
る送電線の感電防止部材に関する。

（従来の技術） 例えば、河川等を横断して布設される架空送電線の下で
は、近年、感電事故がしばしば発生している。

即ち、河川等において、釣り人が使用するカーボンファ
イバ製の釣り竿は、従来の釣り竿に用いられていた竹や
ガラスファイバと異なり、導電性が高い。従って、釣り
人が釣り竿を立てたまま釣り場を移動し、あるいは釣り
竿を振り下ろす等の際に、釣り竿の先端が架空送電線に
接触し感電事故が発生する。

（発明が解決しようとする課題） このような事故防止対策として、架空送電線の布設地上
高を増大させたり、絶縁電線化を図ることが行なわれて
いる。

しかしながら、対策を施すべき場所は数多く存在し、膨
大な設備費を要し、対策が終わるまでに相当の時間が必
要となる。従って、より簡便な迅速処置の可能な対策の
開発が望まれる。

本発明は以上の点に着目してなされたもので、安価で迅
速な施工方法の可能な送電線の感電防止部材を提供する
ことを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明の送電線の感電防止部材は、架空送電線に沿って
平行に配置され、当該架空送電線外周を包囲する複数本
の防護ワイヤと、前記架空送電線長平方向に間欠的に装
着され、前記防護ワイヤを架空送電線の近傍でその架空
送電線を包囲するように保持する絶縁スペーサとを備え
たことを特徴とするものである。

（作用） 本発明の感電防止部材は、電線に装着した絶縁スペーサ
によって架空送電線を包囲するように防護ワイヤを保持
し、釣り竿等が架空送電線に接触するのを阻止する。ま
た、その構造上、架空送電線への装着が容易で、短期の
施工方法の実施が可能である。

（実施例） 以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説明する。

第１図は、本発明の送電線の感電防止部材の実施例を示
し、同図（ａ）は側面図、同図（ｂ）は正面図である。

図において、架空送電線ｌは、図示しない鉄塔の間に吊
架布設されている。この架空送電線１に、長平方向に間
欠的に絶縁スペーサ２が装着されている。この絶縁スペ
ーサ２は、エポキシ樹脂や塩化ビニル樹脂あるいはファ
イバ強化プラスチック等から成り、同図（ｂ）に示すよ
うに、放射方向に腕部２ａを有している。また、径方向
に一個所、切欠き２ｂを有している。この切欠き２ｂの
幅は、架空送電線１の外径よりやや広い寸法に選定され
ている。

絶縁スペーサ２の中心部には、架空送電線１と絶縁スペ
ーサ２とを固定するために、鞍型の留金２ｃ及び２ｄが
設けられている。一方の留金２０は、絶縁スペーサ２に
一体に固定されており、他方の留金２ｄは着脱可能にさ
れ、両留金２ｃ。

２ｄはボルト２ｅによって互いに連結されている。そし
て、両留金２ｃ、２ｄにより、架空送電線１を挟み込む
ことによって、絶縁スペーサ２が架空送電線１上に固定
される。

一方、絶縁スペーサ２の放射状の腕部２ａに、それぞれ
貫通孔２ｆが１つずつ設けられている。

そして、この貫通孔２ｆには防護ワイヤ３が挿通されて
いる。その結果、防護ワイヤ３は、架空送電線１に平行
に、これを包囲するように配置され保持される。この防
護ワイヤ３には、例えば、ポリエチレンやファイバ強化
プラスチック等、比較的高張力の強い絶縁体製の紐を使
用することが好ましい。

尚、実質的に、架空送電線１と十分な絶縁間隔が保持さ
れ、例えば架空地線等と電気的に接続されるようなもの
であれば、この防護ワイヤ３を導電性の金属により構成
しても差し支えない。

第２図に、本発明の送電線の感電防止部材を、実際に河
川４を横切って布設される架空送電線１に装着したとこ
ろを示す。

図のように、河川４の対岸には鉄塔５が立てられ、ここ
に架空送電線１が布設されている。そして、架空送電線
１には、長手方向に間欠的に絶縁スペーサ２が装着され
ている。絶縁スペーサ２には、防護ワイヤ３が複数本支
持され、これらが架空送電線１を包囲するように保持さ
れている。このような状態で、例えば、釣り人の釣り竿
が架空送電線１の下側を通過したとしても、釣り竿は防
護ワイヤ３により架空送電線１との接触を妨げられ、感
電事故が防止される。

第３図に、本発明の送電線の感電防止部材を架空送電線
に装着する装着方法の説明図を示した。

例えば、第１図に示した防護ワイヤ３を、比較的可どう
性のよいプラスチック紐等により構成しておく。そして
、防護ワイヤ３と多数の絶縁スペーサ２とをちょうど連
凧のように連結し、一方の鉄塔５（図の左側）の側にま
とめて装着する。

この状態を第３図に示す。そして、牽引ワイヤ６を用い
て、先端の絶縁スペーサ２を他方の鉄塔５に向けて引っ
張る。予め鉄塔５．５間に布設される架空送電線の条長
を元に、防護ワイヤ３の長さと絶縁スペーサ２の数を選
定しておけば、牽引ワイヤ６を引取った段階で、第３図
（ｂ）に示すように適切な配置で絶縁スペーサ２の装着
が完了する。その後、各絶縁スペーサ２の留金２ｄ（第
１図）を固定すれば、施工が完了する。

このような布設方法を採用することにより、本発明の送
電線の感電防止部材は、極めて簡便に短時間に架空線に
装着することができる。

本発明は以上の実施例に限定されない。

第４図には、本発明の他の実施例斜視図を示す。

図のように、絶縁スペーサ２′を、防護ワイヤ３を外周
面に固定した車輪状に構成しても差し支えない。その他
、絶縁スペーサの形状は、防護ワイヤを架空送電線近傍
に保持する種々の形状として差し支えない。そして、そ
の構成や架空送電線への装着方法は、従来、多導体送電
線の線間距離を保持する多導体スペーサ等に使用された
技術を、そのまま採用することが可能である。

（発明の効果） 以上説明した本発明の送電線の感電防止部材は、架空送
電線の長平方向に間欠的に装着した絶縁スペーサにより
、架空送電線を包囲するように防護ワイヤを保持するの
で、架空送電線に釣り竿等が直接接触して生じる感電事
故等を防止することができる。従って、本発明は、河川
等における釣り人の保護のみならず、裸線を布設した地
域において、種々の感電事故防止に広く役立てることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の送電線の感電防止部材を示し、同図（
ａ）はその側面図、（ｂ）は正面図、第２図は本発明の
感電防止部材の布設状態を示す側面図、第３図は本発明
の感電防止部材の布設方法を示す説明図、第４図は本発
明の感電防止部材の変形例を示す斜視図である。 １−一−−−−−−−−−−−架空送電線、２−−−−
−−−−−一−−−絶縁スペーサ、２　ａ　−−−−−
−−−−−−一腕部、２　ｂ−−−一−−−−−−−−
切欠き、２ｃ、２ｄ−−−−−−−ｍ−留金、 ２　ｅ　−一−−−−−−−−−−ボルト、２　ｆ−−
一一−−−−−−−−貫通孔、３−−−一一一−−−−
−−−防護ワイヤ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 架空送電線に沿って平行に配置され、当該架空送電線外
   周を包囲する複数本の防護ワイヤと、前記架空送電線長
   手方向に間欠的に装着され、前記防護ワイヤを架空送電
   線の近傍でその架空送電線を包囲するように保持する絶
   縁スペーサとを備えたことを特徴とする送電線の感電防
   止部材。