JP3257945B2 - 帯状物の処理方法とその装置 - Google Patents

帯状物の処理方法とその装置

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JP3257945B2
JP3257945B2 JP01904996A JP1904996A JP3257945B2 JP 3257945 B2 JP3257945 B2 JP 3257945B2 JP 01904996 A JP01904996 A JP 01904996A JP 1904996 A JP1904996 A JP 1904996A JP 3257945 B2 JP3257945 B2 JP 3257945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は帯状物の乾燥、洗
浄、染色、蒸熱などの各処理方法及びそれらの処理装置
に関し、更に詳しくは連続走行する帯状物の片面を案内
部材により案内すると共に、走行帯状物間が非接触状態
で充分な走行長が確保され、しかも適正な張力調整が可
能であり、構造的にも簡単で且つコストの低減が図れる
帯状物の連続処理方法及び同方法を実施するための好適
な処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維又は蛋白質系繊維であ
る天然繊維や半合成繊維、或いはポリエステル系やポア
ミド系などの合成繊維からなる編織物、不織布などの布
帛製品は、布帛に構成された後、洗浄、乾燥、染色、ス
チーム処理、精錬(漂白)、抜糊処理等の後処理が単独
に、或いは2種類以上の処理が組み合わされてなされ
る。
【0003】そして、上記各種の処理は高圧タンク内で
バッチ方式で行われることもあるが、通常は長尺の布帛
を走行させて密閉又は開放した処理室内を通過させる間
に連続的に処理がなされる。この連続処理にあたり処理
室内を走行する布帛は、例えば特公昭49−26107
号公報、特公昭47−42540号公報、実開昭52−
128786号公報等に開示された案内方式は、処理室
内の上部に布帛の走行方向に直交させて多数の搬送ロー
ラーを並設し、同搬送ローラーに布帛を掛け渡し、各ロ
ーラー間に布帛の中間をループ状に垂下して、無張力状
態で処理室内を搬送するもので、搬送中の布帛は搬送ロ
ーラーに片面のみが接触する。
【0004】また、例えば特公昭56−38704号公
報に開示された案内方式は、処理室内に多数の案内ロー
ラーを渦巻き状に配列し、処理室の入口から入ってくる
帯状物を前記案内ローラーに渦巻き状に順次掛け渡し
て、出口から外部へと導出するものである。
【0005】この案内方式によれば、連続走行する帯状
物はその片面のみが案内ローラーに接触して他方の面に
は押圧力が作用することはないため、例えば帯状物の片
面に多数のフックやループを有する面ファスナー、或い
は通常のループ編織物を処理する場合にも、前記フック
やループの潰れが回避される。
【0006】しかしながら、例えば上記特公昭49−2
6107号公報等に開示されている部分的に垂下状態で
走行させる布帛の案内方式では、無張力状態でしか処理
ができず、しかも収縮等をおこしやすい被処理物である
布帛に対して、その供給速度と引取速度を同調させるた
めの極めて煩雑な制御が要求される。更には、気流が生
じる処理室内や液状物で満たされた処理室内を走行させ
ることは不可能であり、走行中の布帛に染液や洗浄液を
噴射することもできず、使用態様が限定される。
【0007】一方の特公昭56−38704号公報に開
示された帯状物を渦巻き状で走行させる案内方式を採用
する場合は、帯状物に所定の張力を付与することができ
る点では有利であるが、その案内機構は複雑化してコス
ト高となる。
【0008】これらの問題を解決するために、特開平5
−317828号公報に開示された帯状物の処理方法に
よれば、処理室内の上部に帯状物の走行方向と平行に案
内ローラーを延設すると共に、処理室内の下部には前記
案内ローラーと直交させて複数の駆動ローラーを並設
し、上下ローラー間をその途中で90°捩じりながらジ
グザグ状に順次案内する方式を採用している。この方式
によれば、連続走行する帯状物はその片面のみが案内ロ
ーラー及び駆動ローラーに接触するため、帯状物の他面
には格別に押圧力が作用することはなく、フックやルー
プの潰れが回避される。更に、駆動ローラーの制御によ
り加熱や液処理により張力の変動がしやすい帯状物にか
かる張力が常時適正に調節されるため、激しい気流環境
にある処理室内や液噴射で満たされた処理室内を安定し
て走行させることも可能となり、多様な処理に適用でき
ることに加え、他に格別の張力調節機構が不要であり、
製品コストを低く抑えることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
特開平5−317828号公報に開示されたごとく、帯
状物を上下に配された各案内ローラーと駆動ローラーと
の間で捩じりを加えながらジグザグ状に案内する場合
は、帯状物は案内ローラー及び駆動ローラーに交互に掛
け渡されて垂直逆方向に転回されるため、その転回の前
後で互いに逆行する帯状物の端縁同士が接触するといっ
た不都合が生じる。この接触により端縁が折り込まれて
しまうこともあり、例えば帯状物が面ファスナーテープ
である場合には、そのの表面に形成されたフックやルー
プ等の雄雌係合素子までを損傷しかねない。
【0010】本発明は、かかる不都合を解消すべく開発
されたものであり、その目的は決められた処理空間内に
おいて処理に必要かつ充分な走行長が確保され、しかも
適正な張力調整を可能とし、構造的にも簡単で且つコス
トの低減を図ることができ、更には、近接して走行する
帯状物同士が接触することのない帯状物の処理方法及び
その方法を実施するための好適な装置を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、連続走行する帯状物(1) を処理室(2) 内
において処理するにあたり、処理室内に前記帯状物(1)
を導入したあと、第1駆動ローラーを介して垂直方向に
案内し、その途中で一方向に90°捩りながら、前記第
1駆動ローラーと上下方向に相対する水平面内に平行に
配され帯状物の走行方向に延設された2本一組の案内ロ
ーラーを跨いで垂直方向に転向させ、その走行途中で反
対方向に90°捩じりながら前記第1駆動ローラー及び
同ローラーに隣接する第2駆動ローラーを跨いで垂直方
向に転向させ、その走行途中で前回と同一方向に90°
捩じりながら前記一組の案内ローラーを跨いで垂直方向
に転向させるとともに、2本一組の案内ローラー及び第
1及び第2駆動ローラーを跨いで走行する帯状物の走行
方向を順次90°転向させ、第3駆動ローラー以降は同
様の帯状物走行態様を繰り返し、処理室(2) 外に導出す
ることを特徴とする帯状物の処理方法を主要な構成とす
る。
【0012】また、本発明は、帯状物の導出入口を有
し、連続走行する帯状物を処理室内において多様な処理
を行う処理装置であって、処理室内の上下いずれかの同
一水平面内に平行に配され帯状物の走行方向に直交して
延設された2本一組の自由回転する案内ローラーと、処
理室内の前記案内ローラーに相対する上下いずれかに同
案内ローラーと直交して配され、導出入口(24,22) の
向に沿って水平に並設された複数本の駆動ローラー(41,
42…) とを備え、導入口から導入された帯状物は隣合う
駆動ローラーと2本一組の前記案内ローラーとを、走行
方向を90°転向させながら交互に順次跨がせながら走
行させ、その垂直方向の走行途中でそれぞれ90°捩じ
られ、各ローラーに対する帯状物の接触面が片面とされ
てなることを特徴とする帯状物の処理装置を他の主要な
構成とする。
【0013】好適な実施態様によれば、前記処理装置
は、隣り合う前記駆動ローラー間の一部にはダンサーロ
ーラーが配されてなる。
【0014】また、好ましくは前記処理装置が乾燥装
置、洗浄装置、染色装置、又は蒸熱装置であり、各処理
装置が単独で、或いは前記各装置が組合せて使用され
る。前記乾燥装置は、前記処理室が密閉室からなり、同
処理室内に加熱ダクト及び排気ファンとを備えることが
好ましい。前記洗浄装置は、前記案内ローラー又は駆動
ローラーに近接してシャワーノズル及び超音波振動子が
設けられ、前記案内ローラー又は駆動ローラーに対向し
て配された駆動ローラー又は案内ローラー間に吸引パイ
プが臨設されてなることが好ましい。前記蒸熱装置は、
処理室外に自動給水装置を備え、ヒーターを内蔵する再
沸騰槽を有することが好ましい。
【0015】いま、上記帯状物として片面に多数のフッ
クを有する面ファスナーに洗浄処理を施す場合を例にと
れば、長尺の面ファスナーは本発明の好適な一態様であ
る上記洗浄装置に導入される。同洗浄装置は処理室が密
閉室からなり、同処理室の上流側側壁面の下方に導入口
を有し、下流側側壁面の下方に導出口を有することが好
ましい。上記案内ローラーは処理室内の上部に延設さ
れ、前記複数本の駆動ローラーが処理室内の下部に並設
される。
【0016】導入口から処理室内へ導入された面ファス
ナーには、同室内を走行させる途中で、室内の上部側で
振動を与えながらシャワー洗浄を行うと同時に、室内の
下部側で前記付与された洗浄水を吸引除去する。このと
き、面ファスナーは上述の走行形態をとるため、各ロー
ラーに対する面ファスナーの接触面は片面のみとなり、
フックを有する面はローラーに接触することがなくフッ
クの変形がなくなることに加えて、同一の駆動ローラー
に掛け回される逆行する面ファスナー同士が走行途中で
接触することもなく、面ファスナーに損傷を招くことが
ない。更には、走行する面ファスナーはダンサーローラ
ーによって張力変動に対して即座に追随させることがで
きるため、洗浄水による噴射圧力が面ファスナーに作用
しても走行形態を崩すことがない。
【0017】このように、本発明装置によれば、適宜、
張力を付与しその大きさを調整することができるため、
上述の洗浄装置のように液状物を噴射する他にも、気流
が激しく生じる処理室や液状物で満たされた処理室内を
走行させることが可能となり、乾燥、染色、蒸熱処理の
多様な処理装置に適用できる。例えば、本発明の処理装
置には、浸染、ジェット染色、各種発色処理等の従来の
多様な染色方法が適用できるため、レーヨン繊維素材、
ポリエステル繊維素材又はポリアミド繊維素材等、それ
ぞれの繊維の染色特性に合わせた染色法を採用でき、あ
らゆる繊維の染色に適用可能である。また、前記乾燥装
置、洗浄装置、染色装置、又は蒸熱装置を単一の処理室
内に組合せて設置し、例えば洗浄装置と蒸熱装置とを組
合わせ、同一処理室内で洗浄及び蒸熱処理を施すことも
可能であり、省スペース化を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図示実施例に基づいて具体的に説明する。図1乃至図
3は本発明の好適な実施例である布帛乾燥装置50を示
し、図1は同乾燥装置50の内部を透視して示す側面
図、図2は同正面図、図3は布帛の走行路を示す斜視図
である。
【0019】図示実施例の布帛乾燥装置50は密閉した
処理室2の内部を走行する帯状物である布帛1に乾燥処
理を施すものである。処理室2の上流側側壁21の略中
央部には布帛1の導入口22が設けられており、処理室
2の下流側側壁23の略中央部には布帛1の導出口24
が設けられている。
【0020】処理室2内の下部の同一水平面内に平行に
2本1組の第1及び第2案内ローラー31,32が配さ
れ、各案内ローラー31,32は布帛1の走行方向に延
設されており、これらの案内ローラー31,32は自由
回転する。処理室2内の上部には前記第1及び第2案内
ローラー31,32と直交する方向で、且つ布帛1の移
送方向に沿って水平に第1駆動ローラー41,第2駆動
ローラー42,…と複数本の駆動ローラー4が並設され
ている。第1駆動ローラー41と第2駆動ローラー42
との間、第3駆動ローラー43と第4駆動ローラー44
との間、…、とそれぞれ隣り合う駆動ローラー4間の上
方にはそれぞれモーター8が配されており、各モーター
8は隣り合う2本一組の駆動ローラー4を駆動し、各モ
ーター8は駆動速度を上流側から下流側にかけて順次設
定されている。更に同一駆動される駆動ローラー組同士
の間、即ち走行する布帛1に張力変動が生じる部位には
それぞれダンサーローラー5が配されており、これらの
ダンサーローラー5は布帛1の上面に載置され、布帛1
の張力変動に追随して昇降し張力を一定に維持する。
【0021】更に、処理室2内の駆動ローラー41,4
2,…の上方、及び第1及び第2案内ローラー31,3
2の下方には、それぞれ布帛1の走行面に向けて吹出ノ
ズル61を有する加熱ダクト6が設置されており、処理
室2の天井部には排気ファン7が設置され、処理室2内
に充満する熱気を循環、排気させて乾燥効率を向上させ
ている。
【0022】布帛1は、導入口22から処理室2内に斜
め上方に向けて導入され、第1駆動ローラー41を介し
て垂直下方に案内される。その途中で布帛1を反時計方
向に90°捩りながら、下部に延設された第1案内ロー
ラー31に掛け回し、布帛1を水平方向に90°転向す
る。次いで第1案内ローラー31と同一水平面内に平行
に延設された第2案内ローラー32を掛け回して垂直上
方に転向させ、その走行途中で時計方向に90°捩じり
ながら前記第1駆動ローラー41と隣接する第2駆動ロ
ーラー42を跨いで垂直下方に90°転向させる。そ
の走行途中で再び時計方向に90°捩じりながら今度は
第2案内ローラー32に掛け回し、布帛1を水平方向に
90°転向してから第1案内ローラー31を掛け回して
垂直上方へと転向させる。その後、走行途中で反時計方
向に90°捩じりながら前記第2駆動ローラー42に掛
け回し、水平方向に90°転向した後、ダンサーローラ
ー5を介して第3駆動ローラー43に掛け回す。以降、
布帛1を同様に走行させ、最下流に配された駆動ローラ
ー4に掛け回して斜め下方に転向した後、布帛1は導出
口24から処理室2の外部へ導出される。
【0023】即ち、導入口22から導入された布帛1は
隣合う2本の駆動ローラー4,4と2本一組の案内ロー
ラー31、32とを90°転向させながら交互に順次跨
がせながら走行させ、その垂直方向の走行途中でそれぞ
れ90°捩じられて案内される。そのため、走行する布
帛1は駆動ローラー4及び案内ローラー31,32に片
面だけが接触する。従って、例えば前記布帛1が一表面
にフック片やループ片等の多数の雄雌係合素子を有する
面ファスナーテープ等を洗浄する場合にも、同面ファス
ナーテープの雄雌係合素子を有する面を各駆動ローラー
4及び案内ローラー31,32に接触させずに済み、前
記雄雌係合素子に損傷を与えることがない。更には、布
帛は各ローラーに垂直方向から掛け回される際に、隣合
う駆動ローラー4,4又は2本一組の案内ローラー3
1、32を跨いで走行するため、同一の駆動ローラー4
に掛け回される逆行する布帛1同士が走行途中で接触す
ることがなく、布帛1に損傷を招くことがない。
【0024】また、本実施例では隣り合う2本の駆動ロ
ーラー4,4を1個のモーター8でそれぞれ駆動するた
め、上流から下流にかけて走行する布帛1の走行を順次
設定できるようになり、布帛1の張力を順次綿密に調整
することができる。更に、同一のモータ8により駆動さ
れる駆動ローラー組間にダンサーローラー5が設置され
ているため、布帛の伸縮等による張力変動をも同時に吸
収され、全体的な張力調整が円滑化される。
【0025】図4及び図5は本発明の他の好適な実施例
である布帛蒸熱洗浄装置60を示し、図4は同乾燥装置
60の内部を透視して示す側面図、図5は同正面図であ
る。
【0026】図示実施例の布帛蒸熱洗浄装置60は、例
えば染料が付与された布帛1を密閉した処理室2の内部
に導入して蒸熱処理を施し連続的に発色させると同時
に、同布帛1を洗浄するものである。処理室2の上流側
側壁21及び下流側側壁23の下部には、それぞれ布帛
1の導入口22及び導出口24が設けられ、同導出口2
4の手前には変向ローラー9及びウォーターシール槽1
5が設置されている。
【0027】処理室2の上部の同一水平面内に平行に2
本1組の第1及び第2案内ローラー31,32が布帛1
の走行方向に延設されており、これらの案内ローラー3
1,32は自由に回転する。処理室2の下部には前記第
1及び第2案内ローラー31,32と直交して、布帛1
の移送方向に沿って水平に第1駆動ローラー41,第2
駆動ローラー42,…と複数本の駆動ローラー4が並設
されている。駆動ローラー4は蒸熱洗浄装置Bの処理室
2外に設置されたパワーコントロール付トルクモーター
8′により駆動されており、布帛1に対する自動張力調
整が可能である。
【0028】前記第1案内ローラー31の直下の側方に
は、布帛1の走行面に向けて多数のシャワーノズル10
が設置されると共に、同じく布帛1の走行面に向けて一
個の超音波振動子11が横設されている。また、上記各
駆動ローラー4間には、周面にスリット状の吸引口を有
する多数の吸引パイプ12が前記駆動ローラー4と平行
に設置されている。なお、図示実施例によればシャワー
ノズル10は第1案内ローラー31の近傍にのみ設けら
れているが、第2案内ローラー32の近傍、又は各案内
ローラー31,32の近傍にそれぞれ設けることもで
き、両ローラー31,32の近傍に設ける場合には、洗
浄効率が向上する。
【0029】更に、処理室2内の複数の駆動ローラー4
1,42,…の下方には、布帛1の走行面に向けて吹出
ノズル61を有する加熱ダクト6が設置されると共に、
内部にヒーター14−1を備えた再沸騰槽14が、前記
加熱ダクト6の側部に並設されている。更に、再沸騰槽
14は処理室2の外部に設置された自動給水装置13に
連結され、処理室2の天井部に設置された排気ファン7
により処理室2内に充満する蒸気を排気、循環させて蒸
熱効率を向上させている。
【0030】本蒸熱洗浄装置60は、加熱ダクト6と再
沸騰槽14とを同時に運転し、処理室2内を約103℃
の蒸熱室としている。同装置60の上流側で染料が付与
された布帛1は、導入口22から処理室2内に水平に導
入され、第1駆動ローラー4を介して垂直上方に案内さ
れる。その後、先の実施例と同様に、隣合う2本の駆動
ローラー4,4と2本一組の案内ローラー31、32と
90°転向させながら交互に順次跨がせながら走行さ
せ、その垂直方向の走行途中でそれぞれ90°捩じられ
て案内され、走行途中で発色する。このとき、シャワー
ノズル10、超音波振動子11及び吸引パイプ12を作
動させ、走行する布帛1に処理室2の上部側で振動を与
えながらシャワー洗浄を行うと同時に、処理室2の下部
側で前記付与された洗浄水を吸引除去し、布帛1は変向
ローラー9を介して転向された後ウォーターシール槽1
5を通って導出口24から外部へと導出される。
【0031】これら処理が施される間、走行する布帛1
は各駆動ローラー4及び案内ローラー31,32に片面
だけが接触し、他面はそれらローラーに全く接触するこ
とがないため、発色むらや洗浄むらが生じない。また、
布帛は各ローラーに垂直方向から掛け回される際に、隣
合う駆動ローラー4又は2本一組の案内ローラー31、
32を跨いで走行するため、同一の駆動ローラー4に掛
け回される逆行する布帛1同士が走行途中で接触するこ
とがなく、すれや捲くれによる布帛1の損傷を招くこと
がない。更には、同一の処理室内で蒸熱と洗浄の2つの
処理を施すことができるため、省スペース化を図ること
もできる。
【0032】上述のように、本発明による布帛の処理方
法は、上述の実施例による乾燥装置のごとく乾燥処理、
洗浄処理、染色処理、又は蒸熱処理を単独で行うことが
できることは当然として、更には蒸熱洗浄装置のように
乾燥処理、洗浄処理、染色処理、又は蒸熱処理を組合せ
て行うこともできる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
の帯状体処理装置は簡単な構造でるためコストの低減を
図ることができ、また処理時における帯状体の移送形態
を、上下に配された複数の駆動ローラーと2本一組の案
内ローラーとの間を垂直方向に走行する途中で90°捩
じられて案内されるため、走行中に帯状物は片面しか案
内部材に接触しないため、帯状物の非接触面には無理な
押圧力がかからず同表面を変形させたり損傷させること
がない。更に、帯状物は隣合う駆動ローラーと2本一組
の案内ローラーとを交互に跨ぐとき、その走行方向を9
0°転向して順次走行させるため、走行する帯状物同士
が接触することはなく帯状物が損傷する恐れもない。ま
た、走行する帯状物の張力変動が大きい部分にダンサー
ローラーを設置する場合には、同張力変動がダンサーロ
ーラーにより吸収されるため、布帛処理時における布帛
に張力変動を効率的に低減させ、安定した処理が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施例である布帛の乾燥装置
を示す内部側面図である。
【図2】同乾燥装置の内部正面図である。
【図3】同乾燥装置の布帛の走行路を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例である布帛の蒸熱洗浄装置
を示す内部側面図である。
【図5】同蒸熱洗浄装置の内部正面図である。
【符号の説明】
1 布帛 2 処理室 21 上流側側壁 22 導入口 23 下流側側壁 24 導出口 31 第1案内ローラー 32 第2案内ローラー 4 駆動ローラー 41,42,… 第1,第2…駆動ローラー 5 ダンサーローラー 6 加熱ダクト 61 吹出ノズル 7 排気ファン 8 モーター 8′ パワーコントロール付トルクモーター 9 変向ローラー 10 シャワーノズル 11 超音波振動子 12 吸引パイプ 13 自動給水装置 14 再沸騰槽 14−1 ヒーター 50 乾燥装置 60 蒸熱洗浄装置

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続走行する帯状物(1) を処理室(2) 内
    において処理するにあたり、処理室(2) 内に前記帯状物
    (1) を導入したあと、第1駆動ローラー(41)を介して垂
    直方向に案内し、その途中で一方向に90°捩りなが
    ら、前記第1駆動ローラー(41)と上下方向に相対する水
    平面内に平行に配され帯状物(1) の走行方向に延設され
    た2本一組の案内ローラー(31,32) を跨いで垂直方向に
    転向させ、その走行途中で反対方向に90°捩じりなが
    ら前記第1駆動ローラー(41)及び同ローラー(41)に隣接
    する第2駆動ローラー(42)を跨いで垂直方向に転向さ
    せ、その走行途中で前回と同一方向に90°捩じりなが
    ら前記一組の案内ローラー(31,32) を跨いで垂直方向に
    転向させるとともに、2本一組の案内ローラ(31,32) 及
    び第1及び第2駆動ローラ(41,42) を跨いで走行する帯
    状物(1) の走行方向を順次90°転向させ、第3駆動ロ
    ーラー(43)以降は同様の帯状物走行態様を繰り返し、処
    理室(2) 外に導出することを特徴とする帯状物の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 帯状物(1) の導出入口(24,22) を有し、
    連続走行する帯状物(1) を処理室(2) 内において多様な
    処理を行う処理装置であって、 処理室(2) 内の上下いずれかの同一水平面内に平行に配
    され帯状物(1) の走行方向に直交して延設された2本一
    組の自由回転する案内ローラー(31,32) と、処理室(2)
    内の前記案内ローラー(31,32) に相対する上下いずれか
    に同案内ローラー(31,32) と直交して配され、導出入口
    (24,22) の方向に沿って水平に並設された複数本の駆動
    ローラー(41,42…) とを備え、 導入口(22)から導入された帯状物(1) は隣合う駆動ロー
    ラー(4) と2本一組の前記案内ローラー(31,32) とを、
    走行方向を90°転向させながら交互に順次跨がせなが
    ら走行させ、その垂直方向の走行途中でそれぞれ90°
    捩じられ、各ローラーに対する帯状物(1) の接触面が片
    面とされてなることを特徴とする帯状物の処理装置。
  3. 【請求項3】 隣り合う前記駆動ローラー(4) 間の一部
    にはダンサーローラー(5) が配されてなる請求項2記載
    の処理装置。
  4. 【請求項4】 前記処理装置が乾燥装置、洗浄装置、染
    色装置、又は蒸熱装置であり、各処理装置が単独で、或
    いは前記各装置が組合せて使用されてなる請求項2記載
    の処理装置。
  5. 【請求項5】 前記乾燥装置の前記処理室(2) が密閉室
    からなり、同処理室(2) 内に加熱ダクト(6) 及び排気フ
    ァン(7) とを備えてなる請求項4記載の処理装置。
  6. 【請求項6】 前記洗浄装置が、前記案内ローラー(31,
    32) 又は駆動ローラー(4) に近接してシャワーノズル(1
    0)及び超音波振動子(11)が設けられ、前記案内ローラー
    (31,32) 又は駆動ローラー(4) に対向して配された駆動
    ローラー(4) 又は案内ローラー(31,32) 間に吸引パイプ
    (12)が臨設されてなる請求項4記載の処理装置。
  7. 【請求項7】 前記蒸熱装置は、処理室外に自動給水装
    置(13)を備え、ヒーター(14-1)を内蔵する再沸騰槽(14)
    を有することを特徴とする請求項4記載の処理装置。
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