JP3257944B2 - 汚水処理方法および汚水処理装置 - Google Patents
汚水処理方法および汚水処理装置Info
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- JP3257944B2 JP3257944B2 JP01801796A JP1801796A JP3257944B2 JP 3257944 B2 JP3257944 B2 JP 3257944B2 JP 01801796 A JP01801796 A JP 01801796A JP 1801796 A JP1801796 A JP 1801796A JP 3257944 B2 JP3257944 B2 JP 3257944B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、生活系汚水などの
汚水を活性汚泥法と膜分離法とにより処理する汚水処理
方法および汚水処理装置に関する。
汚水を活性汚泥法と膜分離法とにより処理する汚水処理
方法および汚水処理装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、生活系汚水などの汚水は、次のよ
うな処理フローで処理している。たとえば、図４に示し
たように、砂や夾雑物を除去した汚水を流量調整槽１内
へ流入させて適当流量にて流出させ、流量調整槽１より
流出した汚水２を活性汚泥槽３へ流入させて、槽内に投
入した活性汚泥により処理しつつ、槽内の活性汚泥混合
液の一部４を沈殿槽５へ送っている。そして、沈殿槽５
内の上澄液６を滅菌槽７に送って消毒した後に処理水８
として放流するとともに、沈殿槽５内で沈降した汚泥９
は適宜引き抜き、濃縮槽（図示せず）に送って濃縮させ
るなどの処理を施した後に搬出処分している。
うな処理フローで処理している。たとえば、図４に示し
たように、砂や夾雑物を除去した汚水を流量調整槽１内
へ流入させて適当流量にて流出させ、流量調整槽１より
流出した汚水２を活性汚泥槽３へ流入させて、槽内に投
入した活性汚泥により処理しつつ、槽内の活性汚泥混合
液の一部４を沈殿槽５へ送っている。そして、沈殿槽５
内の上澄液６を滅菌槽７に送って消毒した後に処理水８
として放流するとともに、沈殿槽５内で沈降した汚泥９
は適宜引き抜き、濃縮槽（図示せず）に送って濃縮させ
るなどの処理を施した後に搬出処分している。
【０００３】あるいは、図５に示したように、流量調整
槽１より流出した汚水２を膜分離活性汚泥槽１０へ流入
させて、槽内に投入した活性汚泥により処理しつつ、槽
内の活性汚泥混合液を槽内に浸漬設置した膜分離装置
（図示せず）により固液分離し、膜分離装置の膜面を透
過した膜透過水１１を滅菌槽７に送るとともに、槽内に
残留した汚泥１２を適宜引き抜くようにしている。この
ような、活性汚泥法と膜分離法とを組み合わせた処理方
法は、上記した処理方法に比べて、槽内に高濃度の活性
汚泥を維持できるため槽容量を縮小することができ、か
つ沈殿槽が不要になるなど、処理施設全体をコンパクト
にできるという長所がある。
槽１より流出した汚水２を膜分離活性汚泥槽１０へ流入
させて、槽内に投入した活性汚泥により処理しつつ、槽
内の活性汚泥混合液を槽内に浸漬設置した膜分離装置
（図示せず）により固液分離し、膜分離装置の膜面を透
過した膜透過水１１を滅菌槽７に送るとともに、槽内に
残留した汚泥１２を適宜引き抜くようにしている。この
ような、活性汚泥法と膜分離法とを組み合わせた処理方
法は、上記した処理方法に比べて、槽内に高濃度の活性
汚泥を維持できるため槽容量を縮小することができ、か
つ沈殿槽が不要になるなど、処理施設全体をコンパクト
にできるという長所がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図５に
示した処理方法は、上記したような長所がある反面、設
計水量を大幅に上回る量の汚水が流量調整槽１内へ流入
した場合には、流量調整槽１よりオーバーフローした汚
水２が膜分離活性汚泥槽１０内へ流入するため、一定の
処理量で固液分離する膜分離装置では対応できずに活性
汚泥混合液が槽上部より溢れ出し、槽の周囲を汚した
り、槽外に配設されたポンプやブロワーを冠水させて施
設全体の処理の停止を招くおそれがある。これらを防止
するためには、流量調整槽１を大きくするか、膜分離装
置に余裕をみて設計しなければならない。
示した処理方法は、上記したような長所がある反面、設
計水量を大幅に上回る量の汚水が流量調整槽１内へ流入
した場合には、流量調整槽１よりオーバーフローした汚
水２が膜分離活性汚泥槽１０内へ流入するため、一定の
処理量で固液分離する膜分離装置では対応できずに活性
汚泥混合液が槽上部より溢れ出し、槽の周囲を汚した
り、槽外に配設されたポンプやブロワーを冠水させて施
設全体の処理の停止を招くおそれがある。これらを防止
するためには、流量調整槽１を大きくするか、膜分離装
置に余裕をみて設計しなければならない。
【０００５】この点、図４に示した処理方法では、汚水
は順次、流量調整槽１、活性汚泥槽３、沈殿槽５、滅菌
槽７へと自然流下方式で流れるので、設計水量を大幅に
上回る量の汚水が流量調整槽１内へ流入した場合も処理
の停止には至らない。しかし、このような時には、活性
汚泥槽３内で十分に活性汚泥処理が行われないだけでな
く、沈殿槽５内で沈降すべき活性汚泥が沈降せずに流出
してしまい、処理水質の悪化を招く。
は順次、流量調整槽１、活性汚泥槽３、沈殿槽５、滅菌
槽７へと自然流下方式で流れるので、設計水量を大幅に
上回る量の汚水が流量調整槽１内へ流入した場合も処理
の停止には至らない。しかし、このような時には、活性
汚泥槽３内で十分に活性汚泥処理が行われないだけでな
く、沈殿槽５内で沈降すべき活性汚泥が沈降せずに流出
してしまい、処理水質の悪化を招く。
【０００６】本発明は上記問題を解決するもので、膜分
離法の長所は維持しながら、設計水量を大幅に上回る量
の汚水が処理系に流入する緊急事態が生じたときにも、
処理の停止や、処理水質の悪化を防止できる汚水処理方
法および汚水処理装置を提供ことを目的とするものであ
る。
離法の長所は維持しながら、設計水量を大幅に上回る量
の汚水が処理系に流入する緊急事態が生じたときにも、
処理の停止や、処理水質の悪化を防止できる汚水処理方
法および汚水処理装置を提供ことを目的とするものであ
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の汚水処理方法は、生活系汚水などの汚水を
流量調整槽内へ流入させて適当流量にて流出させ、前記
流量調整槽より流出した汚水を膜分離活性汚泥槽内へ流
入させて活性汚泥により処理しつつ、槽内の活性汚泥混
合液を槽内に浸漬設置した膜分離装置により固液分離
し、膜分離装置の膜面を透過した膜透過水を槽外へ取り
出す汚水処理方法において、通常時は、前記膜透過水を
接触酸化槽内へ流入させて槽内の担持体に担持された活
性汚泥によりさらに処理し、前記流量調整槽内の汚水が
上限水位を越えた時は、上限水位を越えた汚水をオーバ
ーフローさせて前記膜透過水とともに接触酸化槽内へ流
入させるようにしたものである。
に、本発明の汚水処理方法は、生活系汚水などの汚水を
流量調整槽内へ流入させて適当流量にて流出させ、前記
流量調整槽より流出した汚水を膜分離活性汚泥槽内へ流
入させて活性汚泥により処理しつつ、槽内の活性汚泥混
合液を槽内に浸漬設置した膜分離装置により固液分離
し、膜分離装置の膜面を透過した膜透過水を槽外へ取り
出す汚水処理方法において、通常時は、前記膜透過水を
接触酸化槽内へ流入させて槽内の担持体に担持された活
性汚泥によりさらに処理し、前記流量調整槽内の汚水が
上限水位を越えた時は、上限水位を越えた汚水をオーバ
ーフローさせて前記膜透過水とともに接触酸化槽内へ流
入させるようにしたものである。
【０００８】本発明の汚水処理装置は、生活系汚水など
の汚水を内部に流入させて適当流量にて流出させる流量
調整槽と、内部に活性汚泥を投入するとともに膜分離装
置を浸漬設置した膜分離活性汚泥槽と、内部に活性汚泥
を担持する担持体を設けた接触酸化槽とをこの順に配列
し、流量調整槽の上限水位の位置と接触酸化槽の流入部
とに連通して、流量調整槽内の上限水位を越えた汚水を
接触酸化槽へ導くオーバーフロー管を設けたものであ
る。
の汚水を内部に流入させて適当流量にて流出させる流量
調整槽と、内部に活性汚泥を投入するとともに膜分離装
置を浸漬設置した膜分離活性汚泥槽と、内部に活性汚泥
を担持する担持体を設けた接触酸化槽とをこの順に配列
し、流量調整槽の上限水位の位置と接触酸化槽の流入部
とに連通して、流量調整槽内の上限水位を越えた汚水を
接触酸化槽へ導くオーバーフロー管を設けたものであ
る。
【０００９】また本発明の汚水処理装置は、接触酸化槽
の底部に連通して、担持体より剥離して槽内底部に堆積
した活性汚泥を引き抜く汚泥引抜管を設けたものであ
る。さらに本発明の汚水処理装置は、接触酸化槽を、Ｂ
ＯＤ容積負荷が０．３〜１．０ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日と
なる槽容量を有して構成したものである。
の底部に連通して、担持体より剥離して槽内底部に堆積
した活性汚泥を引き抜く汚泥引抜管を設けたものであ
る。さらに本発明の汚水処理装置は、接触酸化槽を、Ｂ
ＯＤ容積負荷が０．３〜１．０ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日と
なる槽容量を有して構成したものである。
【００１０】上記した汚水処理方法および汚水処理装置
によれば、通常時は、活性汚泥による生物処理と膜分離
装置による固液分離処理とを経て放流基準を十分下回る
水質となった膜透過水が接触酸化槽内に通水され、接触
酸化槽内の担持体に付着した活性汚泥によってさらに生
物処理される。流量調整槽内に上限水位を越える多量の
汚水が流入した時は、上限水位を越えた汚水がオーバー
フロー管を通って接触酸化槽内へ流入し、ともに流入し
た膜透過水や槽内の高度処理水によって希釈され、かつ
活性汚泥により生物処理されて、放流基準以下の水質と
なって流出する。
によれば、通常時は、活性汚泥による生物処理と膜分離
装置による固液分離処理とを経て放流基準を十分下回る
水質となった膜透過水が接触酸化槽内に通水され、接触
酸化槽内の担持体に付着した活性汚泥によってさらに生
物処理される。流量調整槽内に上限水位を越える多量の
汚水が流入した時は、上限水位を越えた汚水がオーバー
フロー管を通って接触酸化槽内へ流入し、ともに流入し
た膜透過水や槽内の高度処理水によって希釈され、かつ
活性汚泥により生物処理されて、放流基準以下の水質と
なって流出する。
【００１１】また接触酸化槽の底部に汚泥引抜管を設け
た汚水処理装置によれば、担持体より剥離して槽内底部
に堆積した活性汚泥を直接引き抜くことができる。さら
に、接触酸化槽を、ＢＯＤ容積負荷が０．３〜１．０ｋ
ｇＢＯＤ／ｍ3 ・日となる槽容量を有して構成した汚水
処理装置によれば、比較的小さい接触酸化槽でありなが
ら、流量調整槽よりオーバーフロー管を通って流入して
くる汚水を収容し、放流基準以下の水質として流出させ
ることができる。
た汚水処理装置によれば、担持体より剥離して槽内底部
に堆積した活性汚泥を直接引き抜くことができる。さら
に、接触酸化槽を、ＢＯＤ容積負荷が０．３〜１．０ｋ
ｇＢＯＤ／ｍ3 ・日となる槽容量を有して構成した汚水
処理装置によれば、比較的小さい接触酸化槽でありなが
ら、流量調整槽よりオーバーフロー管を通って流入して
くる汚水を収容し、放流基準以下の水質として流出させ
ることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。図１および図２において、汚水処理装置は、生活系
汚水などの汚水を内部に流入させて適当流量にて流出さ
せる流量調整槽２１と、内部に活性汚泥を投入するとと
もに膜分離装置２２を浸漬設置した膜分離活性汚泥槽２
３と、内部に充填材層２４などの担持体を設けた接触酸
化槽２５と、滅菌槽２６とをこの順に配列することによ
り構成されている。
る。図１および図２において、汚水処理装置は、生活系
汚水などの汚水を内部に流入させて適当流量にて流出さ
せる流量調整槽２１と、内部に活性汚泥を投入するとと
もに膜分離装置２２を浸漬設置した膜分離活性汚泥槽２
３と、内部に充填材層２４などの担持体を設けた接触酸
化槽２５と、滅菌槽２６とをこの順に配列することによ
り構成されている。
【００１３】流量調整槽２１の上限水位ＨＬの位置に
は、接触酸化槽２５の流入部に至るオーバーフロー管２
７が設けられている。膜分離活性汚泥槽２３は、嫌気性
部２８と好気性部２９とで構成されていて、好気性部２
９内に上記した膜分離装置２２が設けられており、槽内
の活性汚泥混合液２３ａを嫌気性部２８と好気性部２９
とにわたって循環させる循環管３０，３１と汚泥引抜管
３２とを備えている。
は、接触酸化槽２５の流入部に至るオーバーフロー管２
７が設けられている。膜分離活性汚泥槽２３は、嫌気性
部２８と好気性部２９とで構成されていて、好気性部２
９内に上記した膜分離装置２２が設けられており、槽内
の活性汚泥混合液２３ａを嫌気性部２８と好気性部２９
とにわたって循環させる循環管３０，３１と汚泥引抜管
３２とを備えている。
【００１４】膜分離装置２２は、箱枠状ケーシング２２
ａ内の上部に、有機濾過膜を両面に設けた平板状の膜カ
ートリッジ２２ｂを配列して構成されており、膜カート
リッジ２２ｂの下方に曝気装置２２ｃが設けられてい
る。
ａ内の上部に、有機濾過膜を両面に設けた平板状の膜カ
ートリッジ２２ｂを配列して構成されており、膜カート
リッジ２２ｂの下方に曝気装置２２ｃが設けられてい
る。
【００１５】接触酸化槽２５は、ＢＯＤ容積負荷が０．
３〜１．０ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日となる槽容量を有して
構成されており、底部に汚泥引抜管３３が設けられてい
る。流量調整槽２１と膜分離活性汚泥槽２３との間には
汚水供給管３４が設けられ、膜分離装置２２の膜透過側
と接触酸化槽２５との間には透過水管３５が設けられ、
接触酸化槽２５の流出部と滅菌槽２６との間には処理水
管３６が設けられている。
３〜１．０ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日となる槽容量を有して
構成されており、底部に汚泥引抜管３３が設けられてい
る。流量調整槽２１と膜分離活性汚泥槽２３との間には
汚水供給管３４が設けられ、膜分離装置２２の膜透過側
と接触酸化槽２５との間には透過水管３５が設けられ、
接触酸化槽２５の流出部と滅菌槽２６との間には処理水
管３６が設けられている。
【００１６】上記した構成における作用を説明する。設
計水量以下の汚水が流量調整槽２１内に流入し、槽内の
汚水２１ａが上限水位ＨＬ以下となっている通常時は、
流量調整槽２１より適当流量の汚水２１ｂが膜分離活性
汚泥槽２３へ送られて活性汚泥により処理されるととも
に、槽内の活性汚泥混合液２３ａが膜分離装置２２によ
り固液分離され、ＢＯＤ等が放流基準を十分下回る良好
な水質の膜透過水２３ｂが取り出される。
計水量以下の汚水が流量調整槽２１内に流入し、槽内の
汚水２１ａが上限水位ＨＬ以下となっている通常時は、
流量調整槽２１より適当流量の汚水２１ｂが膜分離活性
汚泥槽２３へ送られて活性汚泥により処理されるととも
に、槽内の活性汚泥混合液２３ａが膜分離装置２２によ
り固液分離され、ＢＯＤ等が放流基準を十分下回る良好
な水質の膜透過水２３ｂが取り出される。
【００１７】取り出された膜透過水２３ｂは接触酸化槽
２５内へ流入し、充填材層２４に付着した活性汚泥によ
りさらに処理されて、ＢＯＤ５ｍｇ／Ｌ以下の高度な処
理水２５ａとなって流出する。
２５内へ流入し、充填材層２４に付着した活性汚泥によ
りさらに処理されて、ＢＯＤ５ｍｇ／Ｌ以下の高度な処
理水２５ａとなって流出する。
【００１８】一方、設計水量を大きく上回る多量の汚水
が流量調整槽２１内に流入し、槽内の汚水２１ａが上限
水位ＨＬを越えた緊急時は、上限水位ＨＬを越えた汚水
２１ｃがオーバーフロー管２７を通って接触酸化槽２５
内へ流入し、ともに流入した膜透過水２３ｂや槽内に存
在する処理水によって希釈され、かつ充填材層２４に付
着した活性汚泥により処理されて、ＢＯＤ２０ｍｇ／Ｌ
以下の放流基準以下の処理水２５ａとなって流出する。
が流量調整槽２１内に流入し、槽内の汚水２１ａが上限
水位ＨＬを越えた緊急時は、上限水位ＨＬを越えた汚水
２１ｃがオーバーフロー管２７を通って接触酸化槽２５
内へ流入し、ともに流入した膜透過水２３ｂや槽内に存
在する処理水によって希釈され、かつ充填材層２４に付
着した活性汚泥により処理されて、ＢＯＤ２０ｍｇ／Ｌ
以下の放流基準以下の処理水２５ａとなって流出する。
【００１９】接触酸化槽２５より流出した処理水２５ａ
は、滅菌槽２６へ送られて滅菌された後に、放流水２６
ａとして放流される。接触酸化槽２５内で充填材層２４
より剥離して槽底部に堆積した剥離汚泥２５ｂは、定期
的に汚泥引抜管３３より引き抜かれ、流量調整槽２１な
どへ返送される。これは、通常時は膜透過水２３ｂが通
水されるだけなので、活性汚泥の肥厚は小さく、剥離汚
泥２５ｂの発生量が少ないためである。したがって、剥
離汚泥２５ｂを沈降分離する沈殿槽は不要である。
は、滅菌槽２６へ送られて滅菌された後に、放流水２６
ａとして放流される。接触酸化槽２５内で充填材層２４
より剥離して槽底部に堆積した剥離汚泥２５ｂは、定期
的に汚泥引抜管３３より引き抜かれ、流量調整槽２１な
どへ返送される。これは、通常時は膜透過水２３ｂが通
水されるだけなので、活性汚泥の肥厚は小さく、剥離汚
泥２５ｂの発生量が少ないためである。したがって、剥
離汚泥２５ｂを沈降分離する沈殿槽は不要である。
【００２０】なお、接触酸化槽２５の槽容量を大きくす
るほど緊急時の対応時間を長くできるが、一方では槽容
量の増大は槽設置スペースや汚水滞留時間の長大化につ
ながるため、上記したような、ＢＯＤ容積負荷が０．３
〜１．０ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日となる槽容量に設定する
ことにより、比較的小さい槽でありながら、流量調整槽
２１より流入してくる汚水２１ｂを収容して、放流基準
以下の水質まで処理できる。
るほど緊急時の対応時間を長くできるが、一方では槽容
量の増大は槽設置スペースや汚水滞留時間の長大化につ
ながるため、上記したような、ＢＯＤ容積負荷が０．３
〜１．０ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日となる槽容量に設定する
ことにより、比較的小さい槽でありながら、流量調整槽
２１より流入してくる汚水２１ｂを収容して、放流基準
以下の水質まで処理できる。
【００２１】以下、接触酸化槽２５の必要容量の計算方
法を具体的に説明する。まず、下記の表１に示したよう
な、流量調整槽からオーバーフローして接触酸化槽へ流
入するオーバーフロー汚水量Ｘ（ｍ3 ／日）と、処理水
のＢＯＤ濃度２０ｍｇ／Ｌ以下を満足させるに必要な接
触酸化槽でのＢＯＤ除去率Ｙ（％）との関係を求める。
法を具体的に説明する。まず、下記の表１に示したよう
な、流量調整槽からオーバーフローして接触酸化槽へ流
入するオーバーフロー汚水量Ｘ（ｍ3 ／日）と、処理水
のＢＯＤ濃度２０ｍｇ／Ｌ以下を満足させるに必要な接
触酸化槽でのＢＯＤ除去率Ｙ（％）との関係を求める。
【００２２】ここで、オーバーフロー汚水量Ｘ（ｍ3 ／
日）および接触酸化槽でのＢＯＤ除去率Ｙ（％）は、た
とえば、汚水は通常時は流量調整槽、合併浄化槽である
膜分離活性汚泥槽、接触酸化槽の順に流入して処理され
るものであり、計画処理水量：１００ｍ3 ／日、流入汚
水のＢＯＤ濃度：２００ｍｇ／Ｌ、膜分離水のＢＯＤ濃
度：５ｍｇ／Ｌである場合には、以下の計算式のように
して求められる。
日）および接触酸化槽でのＢＯＤ除去率Ｙ（％）は、た
とえば、汚水は通常時は流量調整槽、合併浄化槽である
膜分離活性汚泥槽、接触酸化槽の順に流入して処理され
るものであり、計画処理水量：１００ｍ3 ／日、流入汚
水のＢＯＤ濃度：２００ｍｇ／Ｌ、膜分離水のＢＯＤ濃
度：５ｍｇ／Ｌである場合には、以下の計算式のように
して求められる。
【００２３】（計画処理水量×膜分離水のＢＯＤ濃度＋
オーバーフロー汚水量×流入汚水のＢＯＤ濃度×（１−
接触酸化槽でのＢＯＤ除去率／１００））／（計画処理
水量＋オーバーフロー汚水量）＝処理水のＢＯＤ濃度 （１００×５＋Ｘ×２００×（１−Ｙ／１００））／
（１００＋Ｘ）＝２０
オーバーフロー汚水量×流入汚水のＢＯＤ濃度×（１−
接触酸化槽でのＢＯＤ除去率／１００））／（計画処理
水量＋オーバーフロー汚水量）＝処理水のＢＯＤ濃度 （１００×５＋Ｘ×２００×（１−Ｙ／１００））／
（１００＋Ｘ）＝２０
【００２４】
【表１】 表１から、処理水のＢＯＤ濃度２０ｍｇ／Ｌを達成する
ためには、オーバーフロー汚水量Ｘが１０ｍ3 ／日程度
である場合は、希釈効果が高いために接触酸化槽でのＢ
ＯＤ除去率Ｙは１５％程度でよく、オーバーフロー汚水
量Ｘが５０ｍ3／日以下である場合は、接触酸化槽での
ＢＯＤ除去率Ｙは１５〜７５％でよいことがわかる。
ためには、オーバーフロー汚水量Ｘが１０ｍ3 ／日程度
である場合は、希釈効果が高いために接触酸化槽でのＢ
ＯＤ除去率Ｙは１５％程度でよく、オーバーフロー汚水
量Ｘが５０ｍ3／日以下である場合は、接触酸化槽での
ＢＯＤ除去率Ｙは１５〜７５％でよいことがわかる。
【００２５】次に、図３に示したような、接触酸化槽に
おけるＢＯＤ容積負荷（ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日）とＢＯ
Ｄ除去率（％）との関係を実験的に求める。図３から、
ＢＯＤ容積負荷０．３〜１．０（ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・
日）において、ＢＯＤ除去率８０〜２０％が期待できる
ことがわかる。
おけるＢＯＤ容積負荷（ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日）とＢＯ
Ｄ除去率（％）との関係を実験的に求める。図３から、
ＢＯＤ容積負荷０．３〜１．０（ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・
日）において、ＢＯＤ除去率８０〜２０％が期待できる
ことがわかる。
【００２６】これらより、たとえばオーバーフロー汚水
量が３０ｍ3 ／日以下であると予測した場合には、表１
からオーバーフロー汚水量３０ｍ3 ／日に対応するＢＯ
Ｄ除去率６５％を見いだし、安全のためにＢＯＤ除去率
７０％として、図３からＢＯＤ除去率７０％に対応する
ＢＯＤ容積負荷０．５ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日を見いだ
す。そして、オーバーフロー汚水量３０ｍ3 ／日と、流
入汚水のＢＯＤ濃度２００ｍｇ／Ｌ（＝２００／１００
０（ｋｇ／ｍ3 ））と、ＢＯＤ容積負荷０．５ｋｇ／ｍ
3 ・日とより、以下のようにして接触酸化槽の必要容量
１２（ｍ3 ）を算出する。
量が３０ｍ3 ／日以下であると予測した場合には、表１
からオーバーフロー汚水量３０ｍ3 ／日に対応するＢＯ
Ｄ除去率６５％を見いだし、安全のためにＢＯＤ除去率
７０％として、図３からＢＯＤ除去率７０％に対応する
ＢＯＤ容積負荷０．５ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日を見いだ
す。そして、オーバーフロー汚水量３０ｍ3 ／日と、流
入汚水のＢＯＤ濃度２００ｍｇ／Ｌ（＝２００／１００
０（ｋｇ／ｍ3 ））と、ＢＯＤ容積負荷０．５ｋｇ／ｍ
3 ・日とより、以下のようにして接触酸化槽の必要容量
１２（ｍ3 ）を算出する。
【００２７】 必要容量（ｍ3 ）＝（３０×２００／１０００）／０．５ ＝１２
【００２８】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、膜分離
活性汚泥槽の下流に接触酸化槽を設けて、通常時は、膜
分離活性汚泥槽において処理された膜透過水をさらに接
触酸化槽内へ流入させて担持体に付着した活性汚泥によ
って処理し、設計水量より多量の汚水が流入した緊急時
は、流量調整槽内において上限水位を越えた汚水をオー
バーフローさせて膜透過水とともに接触酸化槽内へ流入
させるようにしたことにより、膜分離法の長所を維持し
ながら、緊急時においても処理の停止や公共水域の汚濁
を防止できる。
活性汚泥槽の下流に接触酸化槽を設けて、通常時は、膜
分離活性汚泥槽において処理された膜透過水をさらに接
触酸化槽内へ流入させて担持体に付着した活性汚泥によ
って処理し、設計水量より多量の汚水が流入した緊急時
は、流量調整槽内において上限水位を越えた汚水をオー
バーフローさせて膜透過水とともに接触酸化槽内へ流入
させるようにしたことにより、膜分離法の長所を維持し
ながら、緊急時においても処理の停止や公共水域の汚濁
を防止できる。
【図１】本発明の汚水処理方法の一実施形態を説明する
フローチャートである。
フローチャートである。
【図２】本発明の汚水処理装置の一実施形態を示した説
明図である。
明図である。
【図３】同汚水処理装置を構成する接触酸化槽における
ＢＯＤ容積負荷とＢＯＤ除去率との関係を示したグラフ
である。
ＢＯＤ容積負荷とＢＯＤ除去率との関係を示したグラフ
である。
【図４】従来の汚水処理方法を説明するフローチャート
である。
である。
【図５】従来の他の汚水処理方法を説明するフローチャ
ートである。
ートである。
21 流量調整槽 21b 汚水 21c 汚水 22 膜分離装置 23 膜分離活性汚泥槽 23a 活性汚泥混合液 23b 膜透過水 24 充填材層 25 接触酸化槽 25a 処理水 25b 剥離汚泥 27 オーバーフロー管 33 汚泥引抜管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭55−107300（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C02F 1/44,3/06,3/12
Claims (4)
- 【請求項１】 生活系汚水などの汚水を流量調整槽内へ
流入させて適当流量にて流出させ、前記流量調整槽より
流出した汚水を膜分離活性汚泥槽内へ流入させて活性汚
泥により処理しつつ、槽内の活性汚泥混合液を槽内に浸
漬設置した膜分離装置により固液分離し、膜分離装置の
膜面を透過した膜透過水を槽外へ取り出す汚水処理方法
において、通常時は、前記膜透過水を接触酸化槽内へ流
入させて槽内の担持体に担持された活性汚泥によりさら
に処理し、前記流量調整槽内の汚水が上限水位を越えた
時は、上限水位を越えた汚水をオーバーフローさせて前
記膜透過水とともに接触酸化槽内へ流入させることを特
徴とする汚水処理方法。 - 【請求項２】 生活系汚水などの汚水を内部に流入させ
て適当流量にて流出させる流量調整槽と、内部に活性汚
泥を投入するとともに膜分離装置を浸漬設置した膜分離
活性汚泥槽と、内部に活性汚泥を担持する担持体を設け
た接触酸化槽とをこの順に配列し、流量調整槽の上限水
位の位置と接触酸化槽の流入部とに連通して、流量調整
槽内の上限水位を越えた汚水を接触酸化槽へ導くオーバ
ーフロー管を設けたことを特徴とする汚水処理装置。 - 【請求項３】 接触酸化槽の底部に連通して、担持体よ
り剥離して槽内底部に堆積した活性汚泥を引き抜く汚泥
引抜管を設けたことを特徴とする請求項２記載の汚水処
理装置。 - 【請求項４】 接触酸化槽を、ＢＯＤ容積負荷が０．３
〜１．０ｋｇＢＯＤ／ｍ3 ・日となる槽容量を有して構
成したことを特徴とする請求項２または請求項３のいず
れかに記載の汚水処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01801796A JP3257944B2 (ja) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | 汚水処理方法および汚水処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01801796A JP3257944B2 (ja) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | 汚水処理方法および汚水処理装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09206793A JPH09206793A (ja) | 1997-08-12 |
| JP3257944B2 true JP3257944B2 (ja) | 2002-02-18 |
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ID=11959911
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3257944B2 (ja) |
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| JP4670221B2 (ja) * | 2003-02-25 | 2011-04-13 | 栗田工業株式会社 | 排水処理装置 |
| JP5091515B2 (ja) * | 2007-03-26 | 2012-12-05 | メタウォーター株式会社 | 下水処理方法及び下水処理装置 |
| JP5922406B2 (ja) | 2011-12-28 | 2016-05-24 | 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 | 排水処理装置 |
| JP5612005B2 (ja) * | 2012-03-12 | 2014-10-22 | 株式会社東芝 | 水処理システム及び水処理方法 |
-
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- 1996-02-05 JP JP01801796A patent/JP3257944B2/ja not_active Expired - Fee Related
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