JP2000093992A - 排水処理システム - Google Patents
排水処理システムInfo
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- Activated Sludge Processes (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
の水質変動などで安定した効率的なリン除去が行えず、
また、窒素やリンを十分に除去するため、廃水処理施設
を新設もしくは従来の標準活性汚泥処理施設を改造する
場合、反応槽容積を従来より大きくしなければならない
ので、建設費が嵩むなど経済性が悪く、また広いスペー
スが必要であった。 【解決手段】 流入する被処理水中の懸濁物質を固液分
離する濾過装置10と、この濾過装置10から濾過水を
導入する無酸素槽4と、この無酸素槽4から混合液を導
入する好気槽5と、この好気槽5の混合液の一部を無酸
素槽4に循環させる循環手段6と、好気槽5から混合液
を導入して処理水と汚泥とに固液分離する固液分離装置
7と、濾過装置10から汚泥を導入して調質する汚泥調
質槽13と、この汚泥調質槽13から分離液を且つ固液
分離槽装置7から分離汚泥の一部を導入する嫌気槽3
と、この嫌気槽3の流出水を無酸素槽4に導入する導入
手段33とからなるものである。
Description
中に含まれる有機物のみならず、窒素やリンをも同時に
効率よく除去するための排水処理システムに関するもの
である。
ローシート図であり、同図において、1は流入する被処
理水中の固形物(懸濁物質)を重力沈降させて固液分離
する最初沈殿池、2は最初沈殿池1から分離液を導入
し、該分離液中のBODを利用して脱窒・脱リンを同時
に行うための浮遊汚泥方式の反応槽であり、この反応槽
2は、嫌気槽3と無酸素槽4と好気槽5とを備えた構成
となっている。かかる反応槽2において、嫌気槽3と無
酸素槽4のそれぞれの槽内には攪拌手段(図示せず)が
配置され、且つ、好気槽5内には曝気手段(図示せず)
が配置されている。
環させるための循環手段、7は好気槽5から流出する混
合液を導入して処理水と汚泥とに固液分離する最終沈殿
池、8は最終沈殿池7で固液分離された汚泥の一部を嫌
気槽3に返送するための返送汚泥管路であり、前記最終
沈殿池7は固液分離された汚泥の一部を余剰汚泥として
引き抜くための余剰汚泥引抜手段(図示せず)を有して
いる。
殿池1に被処理水が流入することにより、その最初沈殿
池1では被処理水中の固形物が重力沈降して固液分離さ
れ、その分離液が嫌気槽3に導入される。この嫌気槽3
には、最終沈殿池7から返送汚泥管路8を介して汚泥の
一部が返送されていることにより、その返送汚泥と前記
分離液が接触する。この際、前記返送汚泥に含まれるリ
ン蓄積菌は、被処理水中の溶解性BOD(主に揮発性有
機酸)を取り込むと同時に、菌体内に蓄積していたリン
を放出する。その後、嫌気槽3の流出水は無酸素槽4に
導入され、ここでは、後段の好気槽5で酸化された酸化
態窒素を含む混合液が循環されて無酸素状態で接触させ
る。この際、汚泥中に含まれる脱窒細菌が被処理水中の
BODを利用して脱窒を行い、酸化態窒素は窒素ガスと
して除去される。さらに、無酸素槽4の流出水は好気槽
5に導入され、好気状態下で被処理水中のBODは酸化
分解されると共に、汚泥中に含まれる硝化細菌によりア
ンモニア態窒素が硝化され、また、リンはリン蓄積菌に
より過剰に再摂取され液相中から除去される。
池7に導入されて処理水と汚泥とに固液分離され、処理
水は消毒後に放流され、汚泥は返送汚泥管路8を介して
嫌気槽3に一部返送される。なお、最終沈殿池7で固液
分離された汚泥の一部は余剰汚泥として汚泥処理工程で
処理される。この際、前記余剰汚泥を一旦最初沈殿池1
に移送し、初沈汚泥と共に汚泥処理工程で処理してもよ
い。かかる廃水処理方法は、いわゆる嫌気・無酸素・好
気法と呼ばれ、近年、国内外を問わず多く実用化されて
いる。
好気法を利用した排水処理システムは以上にように構成
され、窒素の除去は比較的安定で且つ高効率に達成でき
る。しかしながら、リン除去に関しては、嫌気槽3での
リン蓄積菌のリン放出が不安定で好気槽5での十分なリ
ン除去が得られないという課題があった。その原因とし
ては、流入する排水の有機物(BOD)濃度が低い、排
水水質の変動が大きい、好気槽での酸化が進み返送汚泥
を介して酸化態窒素が嫌気槽に持ち込まれる、雨水の流
入により排水が希薄になるなどが挙げられる。さらに
は、嫌気・無酸素・好気法を利用した場合、反応槽2の
容積が従来の標準活性汚泥法の数倍必要となり、処理施
設の建設費が大きく嵩み、より広いスペースが必要にな
るという課題があった。また、上記従来の排水処理シス
テムでは、まず、最初沈殿池1において、被処理水中の
固形物を重力沈降により自然分離させるので、流出水質
が安定せず、最初沈殿池1での被処理水の滞留時間を必
要以上に長くしなければならず、このため、システム全
体が大型化すると共に、処理効率が悪いという課題があ
った。また、嫌気槽におけるリン蓄積菌のリン放出に有
効なBOD(有機炭素源)を、いかに効率よく確保して
供給できるかという課題があった。
になされたもので、とくに既存の標準活性汚泥処理施設
において増設することなく、容易な改造を行うことによ
り、BODのみならず窒素・リンをも合わせて効率よく
同時除去が行える排水処理システムを提供することを目
的とする。
ステムは、濾材洗浄手段を備え、流入する被処理水中の
懸濁物質を固液分離する濾過装置と、攪拌手段を備え、
前記濾過装置から濾過水を導入する無酸素槽と、曝気手
段を備え、前記無酸素槽から流出する混合液を導入して
活性汚泥処理を行う好気槽と、この好気槽内の混合液の
一部を前記無酸素槽に循環させる循環手段と、前記好気
槽から流出する混合液を導入して処理水と汚泥とに固液
分離する固液分離装置と、前記濾過装置から排出される
汚泥を導入して調質する汚泥調質槽と、攪拌手段を備
え、前記汚泥調質槽から排出される分離液および前記固
液分離装置で分離された分離汚泥の一部を導入する嫌気
槽と、この嫌気槽からの流出水を前記無酸素槽に導入す
る導入手段とからなるものである。
は、汚泥調質槽から調質汚泥の一部を導入するようにな
っているものである。
は、浮遊性濾材が充填され、且つ、被処理水を上向流で
濾過する高速固液分離装置から成っているものである。
は、微生物を担持する担体を用いた活性汚泥処理槽から
成っているものである。
明する。 実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1による排水
処理システムを示すフローシートであり、図5と同一ま
たは相当部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。図1において、10は被処理水を受け入れて当該被
処理水中の懸濁物質を固液分離するための濾過装置、1
1はその濾過装置10から固液分離後の濾過水を無酸素
槽4に導入する濾過水管路、12は前記濾過装置10か
ら固液分離により生じる汚泥(汚泥混合液)を汚泥調質
槽13に導入するための汚泥管路であり、前記汚泥調質
槽13は、前記濾過装置10から導入した汚泥を酸発酵
させる汚泥酸発酵槽、もしくは前記汚泥を濃縮する汚泥
濃縮槽から成るもので、要するに、濾過装置10からの
導入汚泥を酸発酵させたり濃縮したりして嫌気状態下で
調質するものである。14は汚泥調質槽13から汚泥調
質後の分離液を嫌気槽3に導入する分離液管路、15は
汚泥調質槽13から調質汚泥を汚泥処理工程に導くため
の調質汚泥管路である。
示す断面図であり、同図において、21は濾過装置10
の本体となる固液分離槽であり、この固液分離槽21内
は、被処理水の流入ゾーンを兼ねた槽内下部の沈殿ゾー
ン22と、この沈殿ゾーン22の上部に濾材支持用のグ
レーチング23で仕切られた濾材充填ゾーン24と、こ
の濾材充填ゾーン24の上部に濾材押え用のグレーチン
グ25で仕切られた槽内上部の上澄ゾーン26とが形成
されている。
給するための原水供給手段であり、この原水供給手段2
7は、原水流入管27aと原水ポンプ27bと原水弁2
7cとから成っている。なお、27dは前記沈殿ゾーン
22における前記原水流入管27aの下向き開口端の下
方に配置された邪魔板である。
た汚泥を図1中の汚泥調質槽13に導入させるための汚
泥管路12に設けられた排泥弁、29は前記濾材充填ゾ
ーン24に充填された浮遊性濾材であり、この濾材29
としては、例えばプラスチック製など比重1以下で中空
状の浮遊性濾材が用いられる。また、前記濾材29は単
なる貫通円筒中空状をなしたプラスチック製の浮遊性濾
材、もしくは、その浮遊性濾材の内外全面がネジ状や凹
凸状に形成されて表裏面積の拡大を図ったものの何れで
あってもよい。
の濾材洗浄手段であり、この濾材洗浄手段30は、沈殿
ゾーン22における濾材支持用のグレーチング23の下
部近傍に配置された洗浄空気管30aと、この洗浄空気
管30aに設けられた洗浄弁30bと、前記洗浄空気管
30aが接続された洗浄ブロア30cとを備え、前記洗
浄弁30bの開弁時における前記洗浄ブロア30cの稼
動によって、前記洗浄空気管30aが濾材充填ゾーン2
4に向って洗浄空気を吹き出す構成となっている。
ーン26)に配置されて濾過水を流入させる越流トラフ
であり、この越流トラフ31内は前記濾過水管路11に
よって図1中の無酸素槽2内に接続されている。
原水供給手段27によって固液分離槽21の槽内下部に
被処理水が供給されることにより、その被処理水は、前
記固液分離槽21内で上向流となって濾材充填ゾーン2
4を上昇通過し、該通過時に被処理水中の懸濁物質が浮
遊性濾材29で効率よく捕捉されるようになっている。
従って、前記濾過装置10は被処理水を上向流で濾過す
る高速固液分離装置となっている。
す断面図であり、同図において、32は嫌気槽3内に配
置された攪拌手段、33は嫌気槽3から流出する混合液
を無酸素槽4に導入する導入手段、41は無酸素槽4内
に配置された攪拌手段、42は無酸素槽4から流出する
混合液を好気槽5に導入するための導入手段、51は好
気槽5内に配置された曝気手段、52は好気槽5内に充
填されて微生物を担持する微生物担体である。
アルコールなどに代表されるように微生物を包括して固
定化する担体材料、もしくは浮遊性を有する多孔性の素
材など、微生物の担持機能を有するものを用いるが、そ
の形状は特定されるものでなく、また、担体材質は無機
性物質および有機性物質のいずれも適用可能である。か
かる微生物担体52を用いて好気槽5で活性汚泥処理を
行うが、この好気槽5の混合液は循環手段6によって微
生物担体52と共に無酸素槽4に循環されるようになっ
ている。循環手段6は主にエアリフトポンプや水中ポン
プなどの移送装置と移送管路とからなるものである。
担体52を個別的に利用するようにしてもよく、また、
無酸素槽4では微生物担体52を利用しなくてもよく、
そのいずれの場合も、好気槽5の微生物担体52が無酸
素槽4に循環しないようにして、好気槽5の混合液のみ
を無酸素槽4に循環させるようにすればよい。
まず濾過装置10に流入する。即ち、被処理水は、図2
中の原水ポンプ27bによって固液分離槽21の槽内下
部に供給されることにより、その固液分離槽21内に流
入した被処理水は、上向流となって濾材充填ゾーン24
を上昇通過し、その通過時に被処理水中の懸濁物質が浮
遊性濾材29で効率よく捕捉される。そして、前記濾材
充填ゾーン24を上昇通過した上澄ゾーン26の濾過水
は、越流トラフ31から濾過水管路11を介して無酸素
槽4に流入する。この無酸素槽4には、後段の好気槽5
からNOX −N(酸化態窒素)を含んだ混合液が循環手
段6を介して循環していることにより、その無酸素槽4
では、攪拌手段41による無酸素攪拌状態下で、前記循
環混合液中のNOX −Nが微生物の作用によって脱窒さ
れる。
当該無酸素槽4内に混合液中の酸化還元電位ORPを測
定するORPセンサーを設置し、この値(ORPの範囲
は概ね±0〜−300mV)に基づいてORP計、コン
ピュータによって循環水量を制御し、槽内を無酸素状態
に保持させることが望ましい。循環水量は流入する廃水
量の2倍量を基本としたが、ORPが高くなる(好気状
態)と、循環水量を減少させ、ORPが低くなる(嫌気
状態)と、循環水量を増加させる。概ね循環水量は流入
する廃水量の1.5〜4.0倍が目安となる。また、循
環水量ではなく好気槽5の曝気風量をコントロールし
て、無酸素状態を保持させてもよい。なお、嫌気槽3及
び無酸素槽4に設けられた攪拌手段32,41は、主に
攪拌羽根を備えた機械攪拌装置を用いるが、酸素供給を
抑えて水流を発生させるものであればよい。
混合液は好気槽5に導入される。ここでの移流方法もオ
ーバーフローを基本とするが、微生物担体52を循環さ
せる場合には、当該微生物担体52が移流できる方式で
あれば、これにとらわれるものではない。好気槽5に導
入された混合液は、無酸素槽4からの残存BODの酸化
分解、硝化細菌による窒素成分の硝化及びリン蓄積菌に
よるリンの過剰摂取を行わせるために、曝気手段51で
曝気されて好気性処理される。
にDOセンサー(溶存酸素濃度計)を設置し、この測定
値(DO値の範囲は概ね0.5〜5mg/L)に基づい
てDO計、コンピュータによって曝気ブロアの回転数を
自動的に制御し、送風量を調整する。つまり、DO濃度
が低い場合は送風量を増加させ、高い場合は送風量を減
少させる。また、この指標はORP及びpHでも行うこ
とができる。ORPの場合は概ね+50〜+300mV
の範囲で、DOと同様に低い場合は送風量を増加させ、
高い場合は送風量を減少させる。pHの場合は概ね6.
4〜7.2の範囲で、DO、ORPとは逆に低い場合は
送風量を減少させ、高い場合は送風量を増加させること
が望ましい。このような操作を行うことにより、好気槽
5内で安定した効率的な残存BODの酸化分解、窒素の
硝化及びリンの過剰摂取除去が行えるわけである。な
お、送風量は曝気ブロアの回転数と限らず、電動弁の操
作やブロアの運転台数で調整してもよい。
る目的で、無酸素槽4及び好気槽5での微生物保持量を
高めるため上述のように微生物担体52を利用してい
る。ここで、前記微生物担体52の利用により、無酸素
槽4と好気槽5の両槽における浮遊汚泥MLSS濃度を
1500〜2000mg/Lに保持した場合、微生物担
体52に付着した汚泥(担体への汚泥付着量7000〜
15000mg/L)を加味した全体(実質)のMLS
S濃度は4000〜5000mg/Lに保持できる。ま
た、前記微生物担体52がスポンジ担体の場合における
無酸素槽4及び好気槽5での全(実質)MLSS濃度の
計算例を以下に示す。 例 浮遊汚泥濃度 :2000mg/L スポンジ担体保持汚泥濃度:10000mg/L(スポンジ容積当り) スポンジ担体投入率 :30%(無酸素槽+好気槽容積比) 全MLSS濃度=2000×(1-30/100)+10000×30/100 =4400mg/L
槽4及び好気槽5の全MLSS濃度は2倍以上保持でき
るため、汚泥滞留時間(SRT)を十分に確保でき、硝
化菌のような増殖速度の遅い微生物を多く保持すること
が可能となった。さらに、脱窒工程においても汚泥濃度
が高いことから、流入水や好気槽5内の混合液が流入し
ても無酸素槽4では短時間で無酸素状態になり、脱窒処
理の効率が図れる。
は、微生物担体52が分離された後、固液分離装置7で
汚泥と上澄水に分離される。そのため、固液分離槽7に
流入する好気槽5からの混合液のMLSSは1500〜
2000mg/Lであり、従来の標準活性汚泥施設での
沈殿池で十分に固液分離できる。そして、前記固液分離
槽装置7で固液分離された上澄水は消毒槽で滅菌処理さ
れて系外に放流される。なお、前記固液分離装置7とし
ては、重さを利用した沈殿機構のほかに膜を利用した分
離機構を採用してもよい。
の一部は、水中ポンプやエアリフトポンプなどにより返
送汚泥管路8を介して嫌気槽3に返送すると共に、余剰
汚泥は引き抜かれて汚泥処理・処分される。
置10の汚泥を導入して調質する汚泥調質槽13からの
調質分離液が適宜導入される。返送汚泥と調質分離液は
嫌気槽3内で攪拌手段32により攪拌混合された後、順
次導入手段33を介して無酸素槽4に導入される。導入
手段33としては、水中ポンプやエアリフトポンプなど
を用いてもよいし、嫌気槽3と無酸素槽4が隣接する場
合には、オーバーフローさせたり隔壁の開口を利用して
移流させてもよい。ただし、いずれの方式においても嫌
気槽3を十分に嫌気状態に保つため、無酸素槽4の混合
液が嫌気槽3に逆流することは避けなければならない。
前記濾過装置10の固液分離槽21では、図2中の原水
ポンプ27bの運転を停止し、濾材洗浄手段30を稼動
させて洗浄空気管30aから吹き出す洗浄空気で濾材2
9を洗浄することにより、当該濾材29で捕捉された懸
濁物質が濾材29から分離し、排泥弁28を開けること
により、濾過装置10内に残存する懸濁液と共に当該懸
濁物質を含む汚泥(汚泥混合液)が汚泥管路12から汚
泥調質槽13に導入され、この汚泥調質槽13では、導
入汚泥を嫌気状態下で調質する。この調質には、処理汚
泥減量化のための濃縮や汚泥成分(有機物)の低分子化
を目的とした酸発酵が含まれる。その調質により、有機
物を低分子化させる有機酸発酵が行われ、その結果、V
FA(主に炭素数2〜5の揮発性有機酸)が分離して水
中に溶出する。そして、このVFAを含む調質分離水を
嫌気槽3に導入し、嫌気槽3の汚泥中に含まれるリン蓄
積菌のリン放出に利用される。
SS除去率が高いので、その固液分離槽21から汚泥を
導入する汚泥調質槽13では多量の溶解性有機物及び有
機酸が生成され、その溶解性有機物や有機酸を含む酸発
酵液が嫌気槽3に送られることにより、嫌気槽3では、
前記溶解性有機物や有機酸を利用してリン蓄積菌が多量
のリンを放出する。
反応は、添加される有機酸の影響を受けるので、リン放
出を十分に行わせるには如何に多量の溶解性有機物、と
りわけ有機酸を添加できるかが重要なポイントである。
また、本発明では、被処理水(汚水)を上述のように濾
過装置10に流入させて嫌気槽3には投入しないので、
MLSS濃度を高く保持でき、また流入水質の変動によ
る影響を受けないので安定した嫌気状態が保たれ、この
ためリン放出が容易となるのも本発明の特徴である。加
えて、本発明は、被処理水を濾過装置10で十分に固液
分離するため、通常の最初沈殿池に比べSS除去率が高
く、その分、汚泥量が増えることになる。また、濾過装
置10の洗浄や汚泥引抜は頻繁に行われないため、濾過
装置10内の汚泥は滞留している間に嫌気状態となる。
これにより、汚泥調質槽13では多量で嫌気状態にある
濾過装置10の汚泥を導入するため、有機酸発酵が促進
されやすく、VFAも十分に確保できるという特徴があ
る。
させた場合と本発明の濾過装置10(高速固液分離装置
21)に流入させた場合の実験結果による性能比較を以
下に示す。 最初沈殿池 高速固液分離装置 濾過速度 30 〜 50m/d 200 〜 250m/d HRT 1.5 〜 2.0hr 0.4 〜 0.7hr SS除去率 50 〜 60% 60 〜 80%
理水を先ず濾過装置(高速固液分離装置)10に流入さ
せ、流入した被処理水を上向流で濾過するので、被処理
水の固液分離を高速で効率よく行うことができ、排水処
理システム全体のコンパクト化が実現できるという効果
がある。また、前記濾過装置10ではSS除去率が高く
なるので、その濾過装置10から汚泥を導入する汚泥調
質槽13では多量の有機酸などの溶解性有機物を生成さ
せることができるという効果がある。さらには、前記汚
泥調質槽13から嫌気槽3に多量の有機酸などの溶解性
有機物を流入させ、且つ、前記嫌気槽3には被処理水
(汚水)を流入させないので、嫌気槽3を高MLSS濃
度に保持でき、また流入水質の変動による影響を受けな
いので安定して嫌気状態が保たれ、このため、嫌気槽3
でのリン放出が安定して行われ、リン除去効率が大幅に
向上するという効果がある。
2による排水処理システムを示すフローシートであり、
図1および図3と同一または相当部分については同一符
号を付して重複説明を省略する。図4において、15a
は調質汚泥管路15から分岐して汚泥調質槽13からの
調質汚泥の一部を嫌気槽3に導入する調質汚泥導入管路
である。即ち、上述した実施の形態1では、汚泥調質槽
13の調質分離液のみを嫌気槽3に導入するようにした
が、この実施の形態2では、前記調質分離液と共に調質
汚泥の一部をも嫌気槽3に導入するようにしたものであ
る。
泥調質槽13から調質汚泥を導入することによって、そ
の調質汚泥は低分子化した有機物質を豊富に含有してい
るため、嫌気槽3でのリン蓄積菌のリン放出を安定して
効率よく行わせることができるという効果がある。
・無酸素槽・好気槽を備えた排水処理システムにおい
て、被処理水を嫌気槽には流入させずに濾過装置に流入
させるので、その濾過装置では被処理水の滞留時間を従
来の最初沈殿池の場合に比して大幅に短縮でき、このた
め、システム全体のコンパクト化が実現できるという効
果がある。また、前記濾過装置ではSS除去率が高くな
り、その汚泥を汚泥調質槽に導入するので、汚泥調質槽
では多量の溶解性有機物や有機酸が生成されるという効
果がある。さらには、前記汚泥調質槽から前記多量の溶
解性有機物や有機酸を嫌気槽に流入させ、当該嫌気槽に
は上述のように被処理水を流入させないので、嫌気槽を
高MLSS濃度に保持でき、また流入水質の変動による
影響を受けないので安定して嫌気状態が保たれ、このた
め、リン放出を安定して行わせることができ、その結
果、リン除去効率を大幅に向上させることができるとい
う効果がある。
調質汚泥の一部を導入することによって、その調質汚泥
は低分子化した有機物質を豊富に含有しているため、嫌
気槽でのリン蓄積菌のリン放出を一層効率的に行わせる
ことができるという効果がある。
且つ、被処理水を上向流で濾過する高速固液分離装置か
ら成る濾過装置としたことにより、被処理水中に含まれ
る懸濁物質を前記濾材で効率よく捕捉除去することがで
き、高速固液分離機能を一層高めることができるという
効果がある。また、前記濾材は洗浄時において自由に流
動するので、大きな濾材洗浄効果を得ることができる。
担体を用いた活性汚泥処理槽によって好気槽が構成され
ていることにより、混合液(MLSS)濃度を通常より
低くしても十分に好気性生物学的水処理を行うことがで
き、後段の固液分離装置への負荷を軽減でき、また好気
槽の混合液を無酸素槽へ循環させることにより、効率よ
く窒素除去することができるという効果がある。
を示すフローシートである。
る。
る。
を示すフローシートである。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 濾材洗浄手段を備え、流入する被処理水
中の懸濁物質を固液分離する濾過装置と、攪拌手段を備
え、前記濾過装置から濾過水を導入する無酸素槽と、曝
気手段を備え、前記無酸素槽から流出する混合液を導入
して活性汚泥処理を行う好気槽と、この好気槽内の混合
液の一部を前記無酸素槽に循環させる循環手段と、前記
好気槽から流出する混合液を導入して処理水と汚泥とに
固液分離する固液分離装置と、前記濾過装置から排出さ
れる汚泥を導入して調質する汚泥調質槽と、攪拌手段を
備え、前記汚泥調質槽から排出される分離液および前記
固液分離装置で分離された分離汚泥の一部を導入する嫌
気槽と、この嫌気槽からの流出水を前記無酸素槽に導入
する導入手段とからなることを特徴とする排水処理シス
テム。 - 【請求項2】 嫌気槽は汚泥調質槽から調質汚泥の一部
を導入するようになっていることを特徴とする請求項1
記載の排水処理システム。 - 【請求項3】 濾過装置は、浮遊性濾材が充填され、且
つ、被処理水を上向流で濾過する高速固液分離装置から
成っていることを特徴とする請求項1記載の排水処理シ
ステム。 - 【請求項4】 好気槽は、微生物を担持する担体を用い
た活性汚泥処理槽から成っていることを特徴とする請求
項1記載の排水処理システム。
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