JP3257727B2 - 包装用フィルム - Google Patents
包装用フィルムInfo
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- JP3257727B2 JP3257727B2 JP20970693A JP20970693A JP3257727B2 JP 3257727 B2 JP3257727 B2 JP 3257727B2 JP 20970693 A JP20970693 A JP 20970693A JP 20970693 A JP20970693 A JP 20970693A JP 3257727 B2 JP3257727 B2 JP 3257727B2
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- Japan
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- resin
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- acid
- polypropylene
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/30—Extrusion nozzles or dies
- B29C48/305—Extrusion nozzles or dies having a wide opening, e.g. for forming sheets
- B29C48/307—Extrusion nozzles or dies having a wide opening, e.g. for forming sheets specially adapted for bringing together components, e.g. melts within the die
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/03—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
- B29C48/07—Flat, e.g. panels
- B29C48/08—Flat, e.g. panels flexible, e.g. films
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Wrappers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品包装用等に用いられ
る包装用フィルムに関する。詳しくは、本発明はカット
性、透明性、耐熱性、層間接着性、粘着性、水蒸気バリ
ア性、非熱収縮性及び食品安全性に優れた包装用フィル
ムに関する。
る包装用フィルムに関する。詳しくは、本発明はカット
性、透明性、耐熱性、層間接着性、粘着性、水蒸気バリ
ア性、非熱収縮性及び食品安全性に優れた包装用フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品包装用に用いられるラップ用
フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレ
ン、或いはポリ塩化ビニルを主原料とするものが知られ
ている。
フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレ
ン、或いはポリ塩化ビニルを主原料とするものが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリ塩
化ビニリデン系のフィルムは、加熱時の収縮が大きいと
いう不都合があり、ポリエチレン系のフィルムは油物
(例えば、食肉やてんぷら等)に接触しかつ高熱となっ
た場合は、フィルムが溶融してしまうという欠点があ
り、さらにポリ塩化ビニル系のフィルムは、沸騰熱湯に
接触すると白化現象を起すという問題がある。
化ビニリデン系のフィルムは、加熱時の収縮が大きいと
いう不都合があり、ポリエチレン系のフィルムは油物
(例えば、食肉やてんぷら等)に接触しかつ高熱となっ
た場合は、フィルムが溶融してしまうという欠点があ
り、さらにポリ塩化ビニル系のフィルムは、沸騰熱湯に
接触すると白化現象を起すという問題がある。
【0004】他方、包装用フィルムとして耐熱性を有す
る樹脂としては脂肪族ポリアミド樹脂が知られている。
脂肪族ポリアミド樹脂は、優れた耐熱性及び機械的強度
を具備しているが、吸湿性が高いため、本来の物性を保
つことが難しい。特にナイロン−6およびナイロン−6
/6,6、ナイロン−6/6,10等の共重合ナイロン
は、そのモノマー成分であるε−カプロラクタムがフィ
ルム表面へブリードするため、食品安全性の面より食品
包装用の用途への使用が制限されている。
る樹脂としては脂肪族ポリアミド樹脂が知られている。
脂肪族ポリアミド樹脂は、優れた耐熱性及び機械的強度
を具備しているが、吸湿性が高いため、本来の物性を保
つことが難しい。特にナイロン−6およびナイロン−6
/6,6、ナイロン−6/6,10等の共重合ナイロン
は、そのモノマー成分であるε−カプロラクタムがフィ
ルム表面へブリードするため、食品安全性の面より食品
包装用の用途への使用が制限されている。
【0005】また、かかるラップ用フィルムは、カット
性(切断のし易さ)において次のような問題点がある。
即ち、ラップ用フィルムは通常、紙箱などのケースに収
納してあり、このケースに取付けられた「のこ刃」と呼
ばれる切断刃に当ててフィルムを引き取って適宜の長さ
に切断するものである。フィルムの切断に利用される
「のこ刃」としては、一般に0.2mm厚程度の鉄板を
のこぎり型に打ち抜いただけの簡単な刃が使用されてお
り、また、この「のこ刃」を支えるケースについても、
350〜700g/m2 程度のコートボール紙製の紙箱
が使われており、剛性は極く低い。
性(切断のし易さ)において次のような問題点がある。
即ち、ラップ用フィルムは通常、紙箱などのケースに収
納してあり、このケースに取付けられた「のこ刃」と呼
ばれる切断刃に当ててフィルムを引き取って適宜の長さ
に切断するものである。フィルムの切断に利用される
「のこ刃」としては、一般に0.2mm厚程度の鉄板を
のこぎり型に打ち抜いただけの簡単な刃が使用されてお
り、また、この「のこ刃」を支えるケースについても、
350〜700g/m2 程度のコートボール紙製の紙箱
が使われており、剛性は極く低い。
【0006】この種のフィルムは、このような簡単な切
断機構によっても、使用者の意志に従って容易に切断さ
れることが要請されるのであるが、実際は、ケースや
「のこ刃」が変形したりするばかりでなく、フィルムが
変形したり、「のこ刃」から外れた位置で切断が起こっ
たりする場合がある。具体的に述べると、従来のポリ塩
化ビニリデン系のフィルムは、切断の際、フィルムの一
部に裂け目ができると、この裂け目が広がって、「のこ
刃」に沿って切断されることなく斜めに切れてしまう傾
向がある。また従来のポリエチレン系のフィルムは、切
断時にかなりの引張力を要し、ケースが曲折したりする
ばかりでなく、フィルムが変形したりすることがある。
断機構によっても、使用者の意志に従って容易に切断さ
れることが要請されるのであるが、実際は、ケースや
「のこ刃」が変形したりするばかりでなく、フィルムが
変形したり、「のこ刃」から外れた位置で切断が起こっ
たりする場合がある。具体的に述べると、従来のポリ塩
化ビニリデン系のフィルムは、切断の際、フィルムの一
部に裂け目ができると、この裂け目が広がって、「のこ
刃」に沿って切断されることなく斜めに切れてしまう傾
向がある。また従来のポリエチレン系のフィルムは、切
断時にかなりの引張力を要し、ケースが曲折したりする
ばかりでなく、フィルムが変形したりすることがある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は従来のラップ
用フィルムの上記問題点の解決されたフィルムを製造す
べく鋭意検討を重ねた結果、脂肪族ポリアミド樹脂の両
側にポリプロピレン系樹脂を特定の条件下で共押出法で
積層したものを、フィルムの引取方向に延伸することに
より、上記問題点が解消され、かつポリアミド樹脂本来
の特性(耐熱性及び機械的強度)を損うことなく、カッ
ト性、透明性、粘着性、耐熱性、層間接着性、水蒸気遮
断性、非熱収縮性、食品安全性に優れた包装用フィルム
が得られることを見い出して本発明に到達した。
用フィルムの上記問題点の解決されたフィルムを製造す
べく鋭意検討を重ねた結果、脂肪族ポリアミド樹脂の両
側にポリプロピレン系樹脂を特定の条件下で共押出法で
積層したものを、フィルムの引取方向に延伸することに
より、上記問題点が解消され、かつポリアミド樹脂本来
の特性(耐熱性及び機械的強度)を損うことなく、カッ
ト性、透明性、粘着性、耐熱性、層間接着性、水蒸気遮
断性、非熱収縮性、食品安全性に優れた包装用フィルム
が得られることを見い出して本発明に到達した。
【0008】以下本発明につき詳細に説明する。本発明
の包装用フィルムは少なくとも5層以上の層構成を有
し、例えばポリプロピレン層/接着層/中間層/接着層
/ポリプロピレン層の5層から成っている。該フィルム
のポリプロピレンからなる外層及び内層はポリプロピレ
ン系樹脂100重量部、または、該ポリプロピレン系樹
脂100重量部に対し(A)ポリブテン又はポリイソブ
チレン3〜40重量部、及び(B)炭素数2〜6のアシ
ル基及び炭素数8〜22のアシル基を有するグリセリド
0.1〜10重量部を添加した組成物から構成される。
の包装用フィルムは少なくとも5層以上の層構成を有
し、例えばポリプロピレン層/接着層/中間層/接着層
/ポリプロピレン層の5層から成っている。該フィルム
のポリプロピレンからなる外層及び内層はポリプロピレ
ン系樹脂100重量部、または、該ポリプロピレン系樹
脂100重量部に対し(A)ポリブテン又はポリイソブ
チレン3〜40重量部、及び(B)炭素数2〜6のアシ
ル基及び炭素数8〜22のアシル基を有するグリセリド
0.1〜10重量部を添加した組成物から構成される。
【0009】ポリプロピレン系樹脂の種類は特に限定は
なく、プロピレン単独重合体はもちろんエチレン等とプ
ロピレンとの共重合体であってもよい。プロピレン単独
重合体としては、アイソタクチックポリプロピレン、シ
ンジオタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプ
ロピレンをあげることができるが、アイソタクチックポ
リプロピレンが特に好ましい。さらにプロピレンとエチ
レン等他成分との共重合体はランダム共重合体、ブロッ
ク共重合体のいずれであってもよい。例えばプロピレン
と1〜5重量%のエチレンとのランダム又は、ブロック
共重合体やプロピレンと1〜10重量%のC4 以上のα
オレフィンとのランダム又はブロック共重合体が挙げら
れる。なお、このプロピレン系樹脂の物性は、各種用
途、条件等に応じて選定すればよいが、通常、メルトフ
ローレート(MFR)0.5〜30g/10分、好まし
くは2〜15g/10分、密度0.89〜0.91g/
cm 3 のものが好適である。メルトフローレートはAS
TM−D1238に準拠し、230℃、2.16kg荷
重で測定したものである。
なく、プロピレン単独重合体はもちろんエチレン等とプ
ロピレンとの共重合体であってもよい。プロピレン単独
重合体としては、アイソタクチックポリプロピレン、シ
ンジオタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプ
ロピレンをあげることができるが、アイソタクチックポ
リプロピレンが特に好ましい。さらにプロピレンとエチ
レン等他成分との共重合体はランダム共重合体、ブロッ
ク共重合体のいずれであってもよい。例えばプロピレン
と1〜5重量%のエチレンとのランダム又は、ブロック
共重合体やプロピレンと1〜10重量%のC4 以上のα
オレフィンとのランダム又はブロック共重合体が挙げら
れる。なお、このプロピレン系樹脂の物性は、各種用
途、条件等に応じて選定すればよいが、通常、メルトフ
ローレート(MFR)0.5〜30g/10分、好まし
くは2〜15g/10分、密度0.89〜0.91g/
cm 3 のものが好適である。メルトフローレートはAS
TM−D1238に準拠し、230℃、2.16kg荷
重で測定したものである。
【0010】(A)成分であるポリブテン又はポリイソ
ブチレンは、増粘剤として作用し、フィルムに優れた粘
着性を付与する。このポリブテン又はポリイソブチレン
の配合量はポリプロピレン系樹脂100重量部に対して
3〜40重量部、好ましくは、10〜25重量部とす
る。配合量が3重量部より少ないと、充分な粘着性を示
さず、逆に40重量部を超えると多量のブリーディング
によるべとつきが生じ、また、耐熱性が低下するので好
ましくない。なお、ここで用いるポリブテン又はポリイ
ソブチレンの物性は、配合量、他成分の種類、目的とす
る組成物の用途等に応じて適宜定めることができるの
で、特に制限はないが、通常は数平均分子量200〜5
000、好ましくは400〜4000、更に好ましくは
500〜2000の範囲のものが好ましい。
ブチレンは、増粘剤として作用し、フィルムに優れた粘
着性を付与する。このポリブテン又はポリイソブチレン
の配合量はポリプロピレン系樹脂100重量部に対して
3〜40重量部、好ましくは、10〜25重量部とす
る。配合量が3重量部より少ないと、充分な粘着性を示
さず、逆に40重量部を超えると多量のブリーディング
によるべとつきが生じ、また、耐熱性が低下するので好
ましくない。なお、ここで用いるポリブテン又はポリイ
ソブチレンの物性は、配合量、他成分の種類、目的とす
る組成物の用途等に応じて適宜定めることができるの
で、特に制限はないが、通常は数平均分子量200〜5
000、好ましくは400〜4000、更に好ましくは
500〜2000の範囲のものが好ましい。
【0011】(B)成分である炭素数2〜6のアシル基
及び炭素数8〜22のアシル基を有するグリセリドの3
個の水酸基のうち1個は炭素数2〜6の低級脂肪酸で、
他の1個は炭素数8〜22の高級脂肪酸でエステル化さ
れていることが必要であり、さらに他の1個は水酸基の
ままであるか、或は炭素数2〜6低級脂肪酸もしくは炭
素数8〜22の高級脂肪酸でエステル化されたジアセチ
ン化合物またはトリアセチン化合物(以下「混成グリセ
リド」という)である。トリアセチン化合物のアシル基
は、勿論全て異なっていてもよい。上記高級脂肪酸とし
ては、炭素数8〜22の脂肪酸であれば飽和でも不飽和
でもよく、通常炭素数10〜18の脂肪酸であることが
好ましい。また、低級脂肪酸は炭素数2〜6のものであ
ればいずれであってもよい。
及び炭素数8〜22のアシル基を有するグリセリドの3
個の水酸基のうち1個は炭素数2〜6の低級脂肪酸で、
他の1個は炭素数8〜22の高級脂肪酸でエステル化さ
れていることが必要であり、さらに他の1個は水酸基の
ままであるか、或は炭素数2〜6低級脂肪酸もしくは炭
素数8〜22の高級脂肪酸でエステル化されたジアセチ
ン化合物またはトリアセチン化合物(以下「混成グリセ
リド」という)である。トリアセチン化合物のアシル基
は、勿論全て異なっていてもよい。上記高級脂肪酸とし
ては、炭素数8〜22の脂肪酸であれば飽和でも不飽和
でもよく、通常炭素数10〜18の脂肪酸であることが
好ましい。また、低級脂肪酸は炭素数2〜6のものであ
ればいずれであってもよい。
【0012】本発明のグリセリドの例としては、例えば
ジアセチルモノラウリルグリセリン、ジアセチルモノパ
ルミチルグリセリン、ジアセチルモノオレイルグリセリ
ン、モノアセチルジラウリルグリセリン、モノアセチル
モノパルミチルグリセリン、モノアセチルジオレイルグ
リセリン、モノアセチルモノラウリルグリセリン、モノ
アセチルモノオレイルグリセリン、ジプロピオニルモノ
ラウリルグリセリン、ジカプロイルモノラウリルグリセ
リン、ジカプロイルモノパルミチルグリセリン、モノア
セチルモノカプリルグリセリン、モノアセチルモノブラ
シジルグリセリン、モノプロピオニルモノブラシジルグ
リセリン、モノアセチルモノエルシルグリセリンなどを
挙げることができる。特に、ジアセチルモノラウリルグ
リセリン又はジアセチルモノオレイルグリセリンが好ま
しい。
ジアセチルモノラウリルグリセリン、ジアセチルモノパ
ルミチルグリセリン、ジアセチルモノオレイルグリセリ
ン、モノアセチルジラウリルグリセリン、モノアセチル
モノパルミチルグリセリン、モノアセチルジオレイルグ
リセリン、モノアセチルモノラウリルグリセリン、モノ
アセチルモノオレイルグリセリン、ジプロピオニルモノ
ラウリルグリセリン、ジカプロイルモノラウリルグリセ
リン、ジカプロイルモノパルミチルグリセリン、モノア
セチルモノカプリルグリセリン、モノアセチルモノブラ
シジルグリセリン、モノプロピオニルモノブラシジルグ
リセリン、モノアセチルモノエルシルグリセリンなどを
挙げることができる。特に、ジアセチルモノラウリルグ
リセリン又はジアセチルモノオレイルグリセリンが好ま
しい。
【0013】これらの混成グリセリドは、勿論2種以上
併用してもよい。本発明のグリセリドを含むポリプロピ
レン系樹脂組成物から形成されたフィルムは、粘着性が
良好であり、圧着しなくても容易に対象物に密着するこ
とができる。それと共にフィルム同士の剥離性も改良さ
れ、フィルム使用時の繰出がし易くなる。また透明性も
改良される。
併用してもよい。本発明のグリセリドを含むポリプロピ
レン系樹脂組成物から形成されたフィルムは、粘着性が
良好であり、圧着しなくても容易に対象物に密着するこ
とができる。それと共にフィルム同士の剥離性も改良さ
れ、フィルム使用時の繰出がし易くなる。また透明性も
改良される。
【0014】本発明のグリセリドの配合量は、ポリプロ
ピレン系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量
部、好ましくは1.0〜5重量部である。配合量が0.
1重量部未満では、粘着性付与の効果が充分でなく、逆
に10重量部を超えると得られるフィルムにべとつきや
著しい滑りが生じ、作業性を低下させることとなる。ま
た必要によりポリグリセリン脂肪酸エステルを添加して
性能を改良する事もできる。
ピレン系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量
部、好ましくは1.0〜5重量部である。配合量が0.
1重量部未満では、粘着性付与の効果が充分でなく、逆
に10重量部を超えると得られるフィルムにべとつきや
著しい滑りが生じ、作業性を低下させることとなる。ま
た必要によりポリグリセリン脂肪酸エステルを添加して
性能を改良する事もできる。
【0015】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、(A)
成分であるポリブテン又はポリイソブチレンと併用する
ことにより、フィルムの粘着性を増大させる。また蒸気
が付着しても曇りにくい、防曇性の効果もある。このポ
リグリセリン脂肪酸エステルとは、グリセリンの縮合重
合体の水酸基のうち、少なくとも1個が炭素数8〜22
の高級脂肪酸等の脂肪酸でエステル化された化合物であ
る。ここでグリセリン縮合体は重合度が通常2〜10、
好ましくは2〜6の縮合重合体である。グリセリンの縮
合重合体の水酸基のうち、エステル化した水酸基の数は
1個以上であり、好ましくは1個以上かつ水酸基の数の
70%以下、より好ましくは1個以上かつ水酸基の数の
60%以下である。高級脂肪酸は炭素数8〜22の脂肪
酸であれば、飽和でも不飽和でもよく、通常炭素数10
〜18の脂肪酸であることが好ましい。ポリグリセリン
脂肪酸エステルとしては、例えば、ジグリセリンモノラ
ウレート、ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリ
ンモノオレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグ
リセリンジオレート、トリグリセリンモノオレートなど
を挙げることができる。特にジグリセリンモノラウレー
ト、ジグリセリンモノオレートが好ましい。
成分であるポリブテン又はポリイソブチレンと併用する
ことにより、フィルムの粘着性を増大させる。また蒸気
が付着しても曇りにくい、防曇性の効果もある。このポ
リグリセリン脂肪酸エステルとは、グリセリンの縮合重
合体の水酸基のうち、少なくとも1個が炭素数8〜22
の高級脂肪酸等の脂肪酸でエステル化された化合物であ
る。ここでグリセリン縮合体は重合度が通常2〜10、
好ましくは2〜6の縮合重合体である。グリセリンの縮
合重合体の水酸基のうち、エステル化した水酸基の数は
1個以上であり、好ましくは1個以上かつ水酸基の数の
70%以下、より好ましくは1個以上かつ水酸基の数の
60%以下である。高級脂肪酸は炭素数8〜22の脂肪
酸であれば、飽和でも不飽和でもよく、通常炭素数10
〜18の脂肪酸であることが好ましい。ポリグリセリン
脂肪酸エステルとしては、例えば、ジグリセリンモノラ
ウレート、ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリ
ンモノオレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグ
リセリンジオレート、トリグリセリンモノオレートなど
を挙げることができる。特にジグリセリンモノラウレー
ト、ジグリセリンモノオレートが好ましい。
【0016】これらのポリグリセリン脂肪酸エステル
は、勿論2種以上併用してもよい。このポリグリセリン
脂肪酸エステルの配合量は、ポリプロピレン系樹脂10
0重量部に対して0.2〜10重量部、好ましくは1〜
6重量部とする。配合量が0.2重量部より少ないと、
(A)成分であるポリブテン又はポリイソブチレンとの
相乗効果が起こらず、逆に10重量部を超えると、多量
のブリーディングによるべとつきや臭いが生じ、又、ゲ
ルが多発するので好ましくない。
は、勿論2種以上併用してもよい。このポリグリセリン
脂肪酸エステルの配合量は、ポリプロピレン系樹脂10
0重量部に対して0.2〜10重量部、好ましくは1〜
6重量部とする。配合量が0.2重量部より少ないと、
(A)成分であるポリブテン又はポリイソブチレンとの
相乗効果が起こらず、逆に10重量部を超えると、多量
のブリーディングによるべとつきや臭いが生じ、又、ゲ
ルが多発するので好ましくない。
【0017】本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂
組成物は、上述の(A)(B)成分更に必要によりポリ
グリセリン脂肪酸エステルを加えて充分に混合すること
によって得られる。例えばドライブレンド或いはドライ
ブレンド後にバンバリーミキサー又はペレタイザー等で
ペレット化する等の方法によって行なうことができる。
組成物は、上述の(A)(B)成分更に必要によりポリ
グリセリン脂肪酸エステルを加えて充分に混合すること
によって得られる。例えばドライブレンド或いはドライ
ブレンド後にバンバリーミキサー又はペレタイザー等で
ペレット化する等の方法によって行なうことができる。
【0018】一方、本発明の包装用フィルムの中間層を
構成する脂肪族ポリアミドとしては、例えば、ヘキサメ
チレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレ
ンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,
3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタン)、m−ま
たはp−キシリレンジアミン等の脂肪族、脂環族、芳香
族のジアミンとアジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸等の脂肪族、脂環族、芳香族ジカルボン酸との重縮
合によって得られるポリアミド、ε−アミノカプロン
酸、II−アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸の縮
合によって得られるポリアミド、ε−カプロラクタム、
ε−ラウロラクタム等のラクタムから得られるポリアミ
ドまたはこれらの共重合ポリアミドが挙げられる。具体
的には、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−
6,10、ナイロン−9、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン6/66、ナイロン6,6/6,10、ナ
イロン−6/11等が挙げられる。
構成する脂肪族ポリアミドとしては、例えば、ヘキサメ
チレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレ
ンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,
3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタン)、m−ま
たはp−キシリレンジアミン等の脂肪族、脂環族、芳香
族のジアミンとアジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸等の脂肪族、脂環族、芳香族ジカルボン酸との重縮
合によって得られるポリアミド、ε−アミノカプロン
酸、II−アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸の縮
合によって得られるポリアミド、ε−カプロラクタム、
ε−ラウロラクタム等のラクタムから得られるポリアミ
ドまたはこれらの共重合ポリアミドが挙げられる。具体
的には、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−
6,10、ナイロン−9、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン6/66、ナイロン6,6/6,10、ナ
イロン−6/11等が挙げられる。
【0019】成形性の観点からは、融点が170〜28
0℃、好ましくは190〜240℃のものが好適であ
る。本発明においては、特に、ナイロン−6、ナイロン
−6,6が好適である。また成形性の点から、280
℃、せん断速度100sec-1での溶融粘度が5×10
2 〜5×104 ポイズ(poise)、好ましくは1×
103 〜1×10 4 poiseが適当である。
0℃、好ましくは190〜240℃のものが好適であ
る。本発明においては、特に、ナイロン−6、ナイロン
−6,6が好適である。また成形性の点から、280
℃、せん断速度100sec-1での溶融粘度が5×10
2 〜5×104 ポイズ(poise)、好ましくは1×
103 〜1×10 4 poiseが適当である。
【0020】また本発明の接着層を構成する酸変性樹脂
組成物としては、酸変性ポリオレフィン樹脂を主体とす
るが、適当量のポリアミド樹脂を含むことにより層間接
着力が向上する。またその際、酸変性ポリオレフィンと
ポリアミド樹脂の混合はポリアミド樹脂が細かく分散す
る様に行なう事が重要である。
組成物としては、酸変性ポリオレフィン樹脂を主体とす
るが、適当量のポリアミド樹脂を含むことにより層間接
着力が向上する。またその際、酸変性ポリオレフィンと
ポリアミド樹脂の混合はポリアミド樹脂が細かく分散す
る様に行なう事が重要である。
【0021】以下詳細を述べる。本発明で用いられる酸
変性ポリオレフィン樹脂は、任意の方法により、ポリプ
ロピレン及び/またはポリエチレン等に不飽和カルボン
酸またはその誘導体をグラフト反応させることにより得
られる。例えば、ポリオレフィンと不飽和カルボン酸類
とを、溶融状態で反応させる方法(例えば特公昭43−
27421号)、溶液状態で反応させる方法(例えば特
公昭44−15422号)、スラリー状態で反応させる
方法(例えば特公昭43−18144号)、気相状態で
反応させる方法(例えば特開昭50−77493号)な
どがある。これらの方法の中で押出機を用いる溶融混練
法が操作上簡便であるため好ましく用いられる。
変性ポリオレフィン樹脂は、任意の方法により、ポリプ
ロピレン及び/またはポリエチレン等に不飽和カルボン
酸またはその誘導体をグラフト反応させることにより得
られる。例えば、ポリオレフィンと不飽和カルボン酸類
とを、溶融状態で反応させる方法(例えば特公昭43−
27421号)、溶液状態で反応させる方法(例えば特
公昭44−15422号)、スラリー状態で反応させる
方法(例えば特公昭43−18144号)、気相状態で
反応させる方法(例えば特開昭50−77493号)な
どがある。これらの方法の中で押出機を用いる溶融混練
法が操作上簡便であるため好ましく用いられる。
【0022】酸変性ポリオレフィン樹脂の原料として
は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンのホモポリ
マーおよびコポリマーが使用される。コポリマーとして
は、プロピレンと1〜5重量%のエチレンとのランダム
またはブロック共重合体、エチレンと、1〜10重量%
のプロピレンとのランダムまたはブロック共重合体、プ
ロピレンまたはエチレンと1〜10重量%のC4 以上の
α−オレフィンとの共重合体、およびこれらの混合物等
が用いられる。これらのうち特にMFRが0.5乃至3
0g/10分、特に、5乃至10g/10分のホモポリ
プロピレンおよびプロピレン−エチレンランダム共重合
体及びMFRが0.3乃至30g/10分のポリエチレ
ン及びエチレン−αオレフィン共重合体が好ましく用い
られる。
は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンのホモポリ
マーおよびコポリマーが使用される。コポリマーとして
は、プロピレンと1〜5重量%のエチレンとのランダム
またはブロック共重合体、エチレンと、1〜10重量%
のプロピレンとのランダムまたはブロック共重合体、プ
ロピレンまたはエチレンと1〜10重量%のC4 以上の
α−オレフィンとの共重合体、およびこれらの混合物等
が用いられる。これらのうち特にMFRが0.5乃至3
0g/10分、特に、5乃至10g/10分のホモポリ
プロピレンおよびプロピレン−エチレンランダム共重合
体及びMFRが0.3乃至30g/10分のポリエチレ
ン及びエチレン−αオレフィン共重合体が好ましく用い
られる。
【0023】ここでいうMFRとはASTM−D123
8の規格に基づきポリプロピレンの場合230℃、ポリ
エチレンの場合190℃で測定した値である。また、不
飽和カルボン酸類としては、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、またはそれらの酸無水物、エステル、アミド、イ
ミド、金属塩等であり、これらのうち、無水マレイン酸
を用いるのが最も好ましい。
8の規格に基づきポリプロピレンの場合230℃、ポリ
エチレンの場合190℃で測定した値である。また、不
飽和カルボン酸類としては、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、またはそれらの酸無水物、エステル、アミド、イ
ミド、金属塩等であり、これらのうち、無水マレイン酸
を用いるのが最も好ましい。
【0024】またポリオレフィンと不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために有機過酸化物が用いられる。
有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロ
ニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,α′−ビス
(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒ
ドロパーオキサイドなどが挙げられる。有機過酸化物の
添加量は特に制限されないが、ポリオレフィン10重量
部に対して通常0.005乃至5重量部、好ましくは
0.01乃至1重量部である。
との反応を促進するために有機過酸化物が用いられる。
有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロ
ニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,α′−ビス
(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒ
ドロパーオキサイドなどが挙げられる。有機過酸化物の
添加量は特に制限されないが、ポリオレフィン10重量
部に対して通常0.005乃至5重量部、好ましくは
0.01乃至1重量部である。
【0025】不飽和カルボン酸類をグラフトした酸変性
ポリオレフィン樹脂は、上記に示したポリオレフィン、
不飽和カルボン酸類、有機過酸化物をタンブラーミキサ
ー、ヘンシェルミキサー等で充分に混合し、ポリオレフ
ィンの融点以上、一般には融点以上280℃以下の温度
で溶融混練してグラフト化反応を行なわせる。溶融混練
する方法は特に制限されず、例えばスクリュー押出機、
バンバリーミキサー、ミキシングロールなどを用いて行
うことができるが、操作の簡便さのためスクリュー押出
機が好ましく使用される。溶融混練の温度および時間は
用いる有機過酸化物の分解温度により変化するが、一般
に160乃至280℃で0.3乃至30分間、好ましく
は170乃至250℃で1乃至10分間が適当である。
ポリオレフィン樹脂は、上記に示したポリオレフィン、
不飽和カルボン酸類、有機過酸化物をタンブラーミキサ
ー、ヘンシェルミキサー等で充分に混合し、ポリオレフ
ィンの融点以上、一般には融点以上280℃以下の温度
で溶融混練してグラフト化反応を行なわせる。溶融混練
する方法は特に制限されず、例えばスクリュー押出機、
バンバリーミキサー、ミキシングロールなどを用いて行
うことができるが、操作の簡便さのためスクリュー押出
機が好ましく使用される。溶融混練の温度および時間は
用いる有機過酸化物の分解温度により変化するが、一般
に160乃至280℃で0.3乃至30分間、好ましく
は170乃至250℃で1乃至10分間が適当である。
【0026】本発明においては、上記酸変性ポリオレフ
ィン樹脂は少なくとも2重量%以上、好ましくは、4〜
50重量%、特に好ましくは、4〜25重量%の酸変性
ポリオレフィンエラストマーを含有させることにより、
接着強度が向上するので好適である。酸変性ポリオレフ
ィンエラストマーの原料としては、例えば、エチレンと
炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合エラストマー
が使用される。中でも、密度が0.91g/cm3 未
満、好ましくは0.85〜0.90g/cm3 で、MF
Rが0.1〜50g/10分(ASTM−D1238,
190℃)、好ましくは、1〜20g/10分のものが
好適である。
ィン樹脂は少なくとも2重量%以上、好ましくは、4〜
50重量%、特に好ましくは、4〜25重量%の酸変性
ポリオレフィンエラストマーを含有させることにより、
接着強度が向上するので好適である。酸変性ポリオレフ
ィンエラストマーの原料としては、例えば、エチレンと
炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合エラストマー
が使用される。中でも、密度が0.91g/cm3 未
満、好ましくは0.85〜0.90g/cm3 で、MF
Rが0.1〜50g/10分(ASTM−D1238,
190℃)、好ましくは、1〜20g/10分のものが
好適である。
【0027】エチレンと共重合させる炭素数3以上のα
−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等が
挙げられ、これらと共に1,4−ヘキサジエン、ジシク
ロペンタジエン、エチリデンノルボルネン等の非共役ジ
エンを使用することもできる。上記エチレン−α−オレ
フィン共重合エラストマーは、チーグラー型触媒、中で
もオキシ三塩化バナジウム、四塩化バナジウム等のバナ
ジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒
を用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合させる
ことにより製造することができ、エラストマー中のエチ
レン含有量が40〜90モル%の範囲であり、α−オレ
フィンの含有量が10〜60モル%の範囲であるのが望
ましい。上記エチレン−α−オレフィン共重合エラスト
マーの市販品としては、例えば、CdF Chimie
E.P.社のNORSOFLEX(FW1600,F
W1900,MW1920,SMW2440,LW22
20,LW2500,LW2550);日本ユニカー社
のフレックスレジン(DFDA1137,DFDA11
38,DFFD1210,DFFD9042);三井石
油化学社のタフマー(A4085,A4090,P01
80,P0480)、日本合成ゴム社のJSR−EP
(EP02P,EP07P,EP57P)などが挙げら
れる。
−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等が
挙げられ、これらと共に1,4−ヘキサジエン、ジシク
ロペンタジエン、エチリデンノルボルネン等の非共役ジ
エンを使用することもできる。上記エチレン−α−オレ
フィン共重合エラストマーは、チーグラー型触媒、中で
もオキシ三塩化バナジウム、四塩化バナジウム等のバナ
ジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒
を用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合させる
ことにより製造することができ、エラストマー中のエチ
レン含有量が40〜90モル%の範囲であり、α−オレ
フィンの含有量が10〜60モル%の範囲であるのが望
ましい。上記エチレン−α−オレフィン共重合エラスト
マーの市販品としては、例えば、CdF Chimie
E.P.社のNORSOFLEX(FW1600,F
W1900,MW1920,SMW2440,LW22
20,LW2500,LW2550);日本ユニカー社
のフレックスレジン(DFDA1137,DFDA11
38,DFFD1210,DFFD9042);三井石
油化学社のタフマー(A4085,A4090,P01
80,P0480)、日本合成ゴム社のJSR−EP
(EP02P,EP07P,EP57P)などが挙げら
れる。
【0028】これらのエラストマーの酸変性は、上述の
ポリオレフィン樹脂の酸変性と同様に行うことができ
る。本発明においては、未変性のポリオレフィン樹脂と
エラストマーを混練しながら同時に酸変性処理を施して
もよい。酸変性ポリオレフィン樹脂中の不飽和カルボン
酸類のグラフト量は、0.01〜3重量%、好ましくは
0.03〜1重量%である。不飽和カルボン酸類のグラ
フト量が0.01重量%以下では接着性が低下し、3重
量%以上ではゲル化物が増大し易くなるため好ましくな
い。
ポリオレフィン樹脂の酸変性と同様に行うことができ
る。本発明においては、未変性のポリオレフィン樹脂と
エラストマーを混練しながら同時に酸変性処理を施して
もよい。酸変性ポリオレフィン樹脂中の不飽和カルボン
酸類のグラフト量は、0.01〜3重量%、好ましくは
0.03〜1重量%である。不飽和カルボン酸類のグラ
フト量が0.01重量%以下では接着性が低下し、3重
量%以上ではゲル化物が増大し易くなるため好ましくな
い。
【0029】本発明においては、酸変性ポリオレフィン
樹脂は、該樹脂100重量部に対して、最大2000重
量部までの未変性ポリオレフィン樹脂を混合してもよ
い。その際、最終混合物中の不飽和カルボン酸類のグラ
フト量が上記範囲内になるように混合するのがよい。か
かる未変性ポリオレフィン樹脂としては、上述した酸変
性ポリオレフィン樹脂の原料であるポリプロピレンやポ
リエチレンが挙げられる。
樹脂は、該樹脂100重量部に対して、最大2000重
量部までの未変性ポリオレフィン樹脂を混合してもよ
い。その際、最終混合物中の不飽和カルボン酸類のグラ
フト量が上記範囲内になるように混合するのがよい。か
かる未変性ポリオレフィン樹脂としては、上述した酸変
性ポリオレフィン樹脂の原料であるポリプロピレンやポ
リエチレンが挙げられる。
【0030】上記酸変性ポリオレフィン樹脂に混合する
ポリアミド樹脂としては先に説明したものが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂とポリアミド樹脂との混合
は、200〜300℃でスクリュー押出機、バンバリー
ミキサー、ミキシングロール等で溶融混合する。ポリア
ミド樹脂は、得られる樹脂組成物中、2〜30重量%、
好ましくは、10〜25重量%となるように混合する。
これらの範囲外だと接着性、透明性の改良効果が低下す
るのであまり好ましくない。また酸変性ポリオレフィン
樹脂とポリアミド樹脂との混合の技術上のポイントはポ
リアミド樹脂が細かく分散される様に行なう事であり、
これにより良好な透明性が得られる。
ポリアミド樹脂としては先に説明したものが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂とポリアミド樹脂との混合
は、200〜300℃でスクリュー押出機、バンバリー
ミキサー、ミキシングロール等で溶融混合する。ポリア
ミド樹脂は、得られる樹脂組成物中、2〜30重量%、
好ましくは、10〜25重量%となるように混合する。
これらの範囲外だと接着性、透明性の改良効果が低下す
るのであまり好ましくない。また酸変性ポリオレフィン
樹脂とポリアミド樹脂との混合の技術上のポイントはポ
リアミド樹脂が細かく分散される様に行なう事であり、
これにより良好な透明性が得られる。
【0031】即ち、得られるフィルムの透明性は、接着
層中のおける分散されたポリアミド樹脂による光散乱に
影響され、透明性がほぼ90%以上である中間層や内外
のポリプロピレン層は実質的に影響されないからであ
る。本発明においては、例えば、酸変性ポリオレフィン
樹脂層に分散されるポリアミド樹脂が、フィルムをその
縦方向に切断したときの断面において、フィルムの長さ
方向の大きさが0.3〜15μ(平均値)、好ましく
は、0.3〜10μで、厚さ方向の大きさが0.05〜
2μ(平均値)、好ましくは、0.05〜1μの長楕円
形であって、且つ、フィルムをその横(幅)方向に切断
したときの断面において、フィルムの幅方向の大きさ
が、0.1〜5μ(平均値)、好ましくは、0.1〜2
μで、厚さ方向の大きさが0.05〜2μ(平均値)、
好ましくは、0.05〜1μの楕円形となるようにする
ことにより良好な透明性が得られる。本発明において、
酸変性ポリオレフィン樹脂中に分散しているポリアミド
樹脂の大きさは、フィルムの長さ方向に平行な断面およ
びフィルムの横方向に平行な断面の電子顕微鏡写真をそ
れぞれ5枚撮影して、ポリアミド樹脂の断面の大きさ
(長さ、幅、厚み)をそれぞれ測定し、該測定値の平均
値から求めることができる。また、酸変性ポリオレフィ
ン樹脂中に分散しているポリアミド樹脂の体積は、上記
のようにして得られたポリアミド樹脂の断面の長さ、幅
および厚みと同じ長さ(タテ)、幅(ヨコ)および厚み
(高さ)を有する直方体の体積として近似して求めるこ
とができる。
層中のおける分散されたポリアミド樹脂による光散乱に
影響され、透明性がほぼ90%以上である中間層や内外
のポリプロピレン層は実質的に影響されないからであ
る。本発明においては、例えば、酸変性ポリオレフィン
樹脂層に分散されるポリアミド樹脂が、フィルムをその
縦方向に切断したときの断面において、フィルムの長さ
方向の大きさが0.3〜15μ(平均値)、好ましく
は、0.3〜10μで、厚さ方向の大きさが0.05〜
2μ(平均値)、好ましくは、0.05〜1μの長楕円
形であって、且つ、フィルムをその横(幅)方向に切断
したときの断面において、フィルムの幅方向の大きさ
が、0.1〜5μ(平均値)、好ましくは、0.1〜2
μで、厚さ方向の大きさが0.05〜2μ(平均値)、
好ましくは、0.05〜1μの楕円形となるようにする
ことにより良好な透明性が得られる。本発明において、
酸変性ポリオレフィン樹脂中に分散しているポリアミド
樹脂の大きさは、フィルムの長さ方向に平行な断面およ
びフィルムの横方向に平行な断面の電子顕微鏡写真をそ
れぞれ5枚撮影して、ポリアミド樹脂の断面の大きさ
(長さ、幅、厚み)をそれぞれ測定し、該測定値の平均
値から求めることができる。また、酸変性ポリオレフィ
ン樹脂中に分散しているポリアミド樹脂の体積は、上記
のようにして得られたポリアミド樹脂の断面の長さ、幅
および厚みと同じ長さ(タテ)、幅(ヨコ)および厚み
(高さ)を有する直方体の体積として近似して求めるこ
とができる。
【0032】更には、ポリアミド樹脂の平均体積が2×
10-8mm3 以下、好ましくは1×10-8mm3 以下、
更に好ましくは5×10-9mm3 以下になるようにする
のがよい。このようにポリアミド樹脂を細かく分散させ
ることによって得られるフィルムの透明性としては70
%以上、特に、75%以上の良好な包装用フィルムが得
られる。
10-8mm3 以下、好ましくは1×10-8mm3 以下、
更に好ましくは5×10-9mm3 以下になるようにする
のがよい。このようにポリアミド樹脂を細かく分散させ
ることによって得られるフィルムの透明性としては70
%以上、特に、75%以上の良好な包装用フィルムが得
られる。
【0033】このような分散の状態にするための混合条
件としては、用いるスクリュー押出機、バンバリーミキ
サー、ミキシングロール等の設備の状況、混合条件によ
って異なるが、一般的には練りを強い方向にして行う。
例えば、酸変性ポリオレフィン樹脂およびポリアミド樹
脂、さらに酸変性ポリオレフィン樹脂を、樹脂に対する
比エネルギーが0.3kW・hr/kg以上、好ましく
は0.4〜2.0kW・hr/kg、特に好ましくは
0.5〜1.の条件に溶融混合する。ここで、比エネル
ギーとは、樹脂を溶融混練する際に、単位重量当たり
(1kg)の樹脂に混練設備から混練の効果のために与
えられるエネルギーをいい、数値が大きい場合が練りの
効果が高いことになる。例えば押出機の場合、1kgの
樹脂を押し出すのに必要なスクリュー駆動用モーターの
消費電力で似的に表される。また、バンバリーミキサー
等のロール式混練機の場合は、樹脂1kg処理するのに
必要なロールの駆動用モーターの消費電力で近似的に表
される。具体的には、押出機のモーターに電流計、電圧
計等を取り付け、これからモーターの消費電力を得、こ
れにモーターの力率(通常0.85程度)を掛け、1k
gの樹脂に加えられる混練力(kW・hr/kg)を求
めることができる。
件としては、用いるスクリュー押出機、バンバリーミキ
サー、ミキシングロール等の設備の状況、混合条件によ
って異なるが、一般的には練りを強い方向にして行う。
例えば、酸変性ポリオレフィン樹脂およびポリアミド樹
脂、さらに酸変性ポリオレフィン樹脂を、樹脂に対する
比エネルギーが0.3kW・hr/kg以上、好ましく
は0.4〜2.0kW・hr/kg、特に好ましくは
0.5〜1.の条件に溶融混合する。ここで、比エネル
ギーとは、樹脂を溶融混練する際に、単位重量当たり
(1kg)の樹脂に混練設備から混練の効果のために与
えられるエネルギーをいい、数値が大きい場合が練りの
効果が高いことになる。例えば押出機の場合、1kgの
樹脂を押し出すのに必要なスクリュー駆動用モーターの
消費電力で似的に表される。また、バンバリーミキサー
等のロール式混練機の場合は、樹脂1kg処理するのに
必要なロールの駆動用モーターの消費電力で近似的に表
される。具体的には、押出機のモーターに電流計、電圧
計等を取り付け、これからモーターの消費電力を得、こ
れにモーターの力率(通常0.85程度)を掛け、1k
gの樹脂に加えられる混練力(kW・hr/kg)を求
めることができる。
【0034】比エネルギーを0.3kW・hr/kg以
上とするための手段は、溶融混合に用いるスクリュー押
出機や、バンバリーミキサー、ミキシングロール等のロ
ール式混練機等の設備の状況、混合条件により種々異な
るが、一般的には練りを強い方向にして行う。例えば、
スクリュー押出機を用いる場合はスクリューの圧縮比や
L/Dを大きくしたり、スクリューを(強制)冷却した
り、シリンダーの温度設定を調整したり、ミキシング部
を調整したり、シリンダー先端に設置するオリフィスの
口径を小さくしたりする。バンバリーミキサーやミキシ
ングロールを用いる場合はロール間のギャップを狭くし
たり、ロールの回転を高く設定したり、ロールを(強
制)冷却したり、ミキシング時間を長くしたりする。例
えば、32mmクラスの単軸押出機を使用する場合に
は、押出機シリンダーの先端にオリフィスをセットし、
スクリューのL/Dを25〜35程度に設定してオリフ
ィス径を2〜10mm程度の範囲にすることにより、上
記比エネルギー値を達成することができる。後述の実施
例においては、成形条件として、32mmφの押出機を
用い、スクリューのL/Dを32に設定し、オリフィス
径を3mmに設定するという成形条件とした。
上とするための手段は、溶融混合に用いるスクリュー押
出機や、バンバリーミキサー、ミキシングロール等のロ
ール式混練機等の設備の状況、混合条件により種々異な
るが、一般的には練りを強い方向にして行う。例えば、
スクリュー押出機を用いる場合はスクリューの圧縮比や
L/Dを大きくしたり、スクリューを(強制)冷却した
り、シリンダーの温度設定を調整したり、ミキシング部
を調整したり、シリンダー先端に設置するオリフィスの
口径を小さくしたりする。バンバリーミキサーやミキシ
ングロールを用いる場合はロール間のギャップを狭くし
たり、ロールの回転を高く設定したり、ロールを(強
制)冷却したり、ミキシング時間を長くしたりする。例
えば、32mmクラスの単軸押出機を使用する場合に
は、押出機シリンダーの先端にオリフィスをセットし、
スクリューのL/Dを25〜35程度に設定してオリフ
ィス径を2〜10mm程度の範囲にすることにより、上
記比エネルギー値を達成することができる。後述の実施
例においては、成形条件として、32mmφの押出機を
用い、スクリューのL/Dを32に設定し、オリフィス
径を3mmに設定するという成形条件とした。
【0035】またポリアミド樹脂を接着層の中に混合す
る事により、従来の酸変性ポリオレフィン樹脂単独では
充分とは言えなかった接着層とポリアミド樹脂で成り立
っている中間層との間の接着強度が向上する効果も得ら
れる。本発明の酸変性ポリオレフィン樹脂組成物には通
常使用する程度の酸化防止剤、熱安定剤、等の添加物を
含有させてもよい。
る事により、従来の酸変性ポリオレフィン樹脂単独では
充分とは言えなかった接着層とポリアミド樹脂で成り立
っている中間層との間の接着強度が向上する効果も得ら
れる。本発明の酸変性ポリオレフィン樹脂組成物には通
常使用する程度の酸化防止剤、熱安定剤、等の添加物を
含有させてもよい。
【0036】本発明の包装用フィルムは上記ポリプロピ
レン樹脂とポリアミド樹脂及び接着層とを特定の共押出
成形によって3種5層以上の層構成、例えば〔ポリプロ
ピレン系樹脂/接着層/脂肪族ポリアミド樹脂/接着層
/ポリプロピレン系樹脂〕の多層フィルムを成形し、次
いで該フィルムをその引取方向(縦方向)に一軸延伸す
ることにより成形される。
レン樹脂とポリアミド樹脂及び接着層とを特定の共押出
成形によって3種5層以上の層構成、例えば〔ポリプロ
ピレン系樹脂/接着層/脂肪族ポリアミド樹脂/接着層
/ポリプロピレン系樹脂〕の多層フィルムを成形し、次
いで該フィルムをその引取方向(縦方向)に一軸延伸す
ることにより成形される。
【0037】該共押出成形としては、Tダイ成形法又
は、水冷式インフレーション成形法が採用される。すな
わち、溶融押出しされた樹脂を上記成形法を用いて急冷
することにより、通常よく用いられる空冷式インフレー
ション成形法(徐冷)と比較してより透明性に優れたフ
ィルムが得られる。上記共押出成形により得られた未延
伸多層フィルムは、次いでフィルムの引取方向(縦方
向)に延伸倍率2〜5倍、好ましくは2.5〜4倍に一
軸延伸する。該延伸倍率が2倍未満ではフィルムのカッ
ト性が不十分であり、また5倍より大きいと延伸性が低
下し、破断もしくはフィルムに延伸むらができるので望
ましくない。該延伸処理は上記未延伸フィルムをそのま
ま或は所定の幅にスリットしたものを加熱し、例えば延
伸ロールの周速度を変化させることによりフィルムの引
取方向即ち縦方向に延伸させる方法等により行なわれ
る。該延伸処理における予熱温度としては、通常〔ポリ
プロピレン系樹脂の融点−20℃〕以下、望ましくは4
0〜120℃の範囲で行なうのが好適である。一軸延伸
することで切断時に裂け目が延伸方向と直交する方向、
すなわちフィルムの横(幅)方向にスムーズに入る効果
が得られる。
は、水冷式インフレーション成形法が採用される。すな
わち、溶融押出しされた樹脂を上記成形法を用いて急冷
することにより、通常よく用いられる空冷式インフレー
ション成形法(徐冷)と比較してより透明性に優れたフ
ィルムが得られる。上記共押出成形により得られた未延
伸多層フィルムは、次いでフィルムの引取方向(縦方
向)に延伸倍率2〜5倍、好ましくは2.5〜4倍に一
軸延伸する。該延伸倍率が2倍未満ではフィルムのカッ
ト性が不十分であり、また5倍より大きいと延伸性が低
下し、破断もしくはフィルムに延伸むらができるので望
ましくない。該延伸処理は上記未延伸フィルムをそのま
ま或は所定の幅にスリットしたものを加熱し、例えば延
伸ロールの周速度を変化させることによりフィルムの引
取方向即ち縦方向に延伸させる方法等により行なわれ
る。該延伸処理における予熱温度としては、通常〔ポリ
プロピレン系樹脂の融点−20℃〕以下、望ましくは4
0〜120℃の範囲で行なうのが好適である。一軸延伸
することで切断時に裂け目が延伸方向と直交する方向、
すなわちフィルムの横(幅)方向にスムーズに入る効果
が得られる。
【0038】また延伸後の熱固定温度は該予熱温度より
高い温度とし、さらにフィルムのシワ防止、横強度向上
のためには、出来るだけ高い温度とすることが好まし
く、通常は〔ポリプロピレン系樹脂の融点−20℃〕以
下、望ましくは80〜150℃の範囲で行なうのが好適
である。該予熱及び熱固定温度が〔ポリプロピレン系樹
脂の融点−20℃〕より高い場合は、延伸ロールにフィ
ルムが溶融付着し、また、予熱温度が40℃未満では、
脂肪族ポリアミド樹脂が予熱不十分のために延伸困難と
なり、フィルム破断が起こるので望ましくない。
高い温度とし、さらにフィルムのシワ防止、横強度向上
のためには、出来るだけ高い温度とすることが好まし
く、通常は〔ポリプロピレン系樹脂の融点−20℃〕以
下、望ましくは80〜150℃の範囲で行なうのが好適
である。該予熱及び熱固定温度が〔ポリプロピレン系樹
脂の融点−20℃〕より高い場合は、延伸ロールにフィ
ルムが溶融付着し、また、予熱温度が40℃未満では、
脂肪族ポリアミド樹脂が予熱不十分のために延伸困難と
なり、フィルム破断が起こるので望ましくない。
【0039】本発明のフィルムの厚みとしては40μm
以下、好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは5〜
20μmの範囲であり、また中間層の厚みはフィルム全
体の厚みに対し10〜80%、好ましくは10〜50%
の範囲である。該フィルムの厚みが40μmより大きい
とフィルム切断時の引裂強度が大きくなりすぎ、ラップ
フィルムの用途には不適である。
以下、好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは5〜
20μmの範囲であり、また中間層の厚みはフィルム全
体の厚みに対し10〜80%、好ましくは10〜50%
の範囲である。該フィルムの厚みが40μmより大きい
とフィルム切断時の引裂強度が大きくなりすぎ、ラップ
フィルムの用途には不適である。
【0040】中間層の厚みが全体厚みの10%より小さ
いとポリアミド樹脂本来の耐熱性、機械的強度等を維持
することはできず、また一軸延伸ポリプロピレンフィル
ムとしての物性が支配的になるので、延伸方向に裂け易
くなる。中間層の厚みは全体厚みの15%以上であるの
が好ましい。逆に80%より大きいと、ポリプロピレン
層の厚みが薄くなり、共押出成形により均一に中間層を
覆うことが困難となる。2つの接着層の合計の厚みは、
フィルム全体の厚みに対し、10〜70%、好ましく
は、10〜50%の範囲から選ばれる。
いとポリアミド樹脂本来の耐熱性、機械的強度等を維持
することはできず、また一軸延伸ポリプロピレンフィル
ムとしての物性が支配的になるので、延伸方向に裂け易
くなる。中間層の厚みは全体厚みの15%以上であるの
が好ましい。逆に80%より大きいと、ポリプロピレン
層の厚みが薄くなり、共押出成形により均一に中間層を
覆うことが困難となる。2つの接着層の合計の厚みは、
フィルム全体の厚みに対し、10〜70%、好ましく
は、10〜50%の範囲から選ばれる。
【0041】本発明のフィルムは食品包装用等の種々の
包装用途に用いられる。特に、本発明のフィルムは、両
表面層を構成するポリプロピレンの外層及び内層が、良
好な自己粘着性を有するので、ラップフィルムとして好
適に使用される。また本発明の技術を適用する事により
以下に示す様に生産性に優れたフィルム構成にできる。
包装用途に用いられる。特に、本発明のフィルムは、両
表面層を構成するポリプロピレンの外層及び内層が、良
好な自己粘着性を有するので、ラップフィルムとして好
適に使用される。また本発明の技術を適用する事により
以下に示す様に生産性に優れたフィルム構成にできる。
【0042】通常、この種のフィルムでは、成形したフ
ィルム両端の肉厚の厚い部分(耳)をスリットして取り
除く。また、厚み等の規格が外れて発生した不良品等も
発生する。このため、これらのロスを回収、リサイクル
できるか否かが生産性に大きく関係し、コストにも影響
が大きい。即ち多層の透明フィルムのリサイクルについ
ては特に透明性の低下が問題となって実施が非常に困難
と言われていた。しかし本発明では、ポリプロピレンと
ポリアミド、酸変性ポリオレフィンの混合物からなるト
リムロスを回収、利用し、かつ透明性等の性能も良好な
フィルムが得られる。
ィルム両端の肉厚の厚い部分(耳)をスリットして取り
除く。また、厚み等の規格が外れて発生した不良品等も
発生する。このため、これらのロスを回収、リサイクル
できるか否かが生産性に大きく関係し、コストにも影響
が大きい。即ち多層の透明フィルムのリサイクルについ
ては特に透明性の低下が問題となって実施が非常に困難
と言われていた。しかし本発明では、ポリプロピレンと
ポリアミド、酸変性ポリオレフィンの混合物からなるト
リムロスを回収、利用し、かつ透明性等の性能も良好な
フィルムが得られる。
【0043】また本来ならばリサイクル物を用いた回収
層を層中に別途設定する必要があるが本発明によりポリ
プロピレン内外層と中間層の間にリサイクル物を用いる
事で、接着層が回収層を兼ねた事になる。すなわち、接
着層にリサイクル物を混ぜる。これにより層構成が単純
化され、共押出成形に必要な押出機の数も削減できる効
果もある。
層を層中に別途設定する必要があるが本発明によりポリ
プロピレン内外層と中間層の間にリサイクル物を用いる
事で、接着層が回収層を兼ねた事になる。すなわち、接
着層にリサイクル物を混ぜる。これにより層構成が単純
化され、共押出成形に必要な押出機の数も削減できる効
果もある。
【0044】
【実施例】以下、本発明の具体的態様について実施例に
より更に詳しく説明するが、本発明はその要旨を越えな
い限りこれら実施例によって限定されるものではない。
より更に詳しく説明するが、本発明はその要旨を越えな
い限りこれら実施例によって限定されるものではない。
【0045】実施例中の測定は下記の方法で行なった。 (1)透湿性 JIS Z0208に準じ、40℃、90%RHの条件
で測定した。
で測定した。
【0046】(2)透明性 (株)村上色彩技術研究所製の透明度測定器(光源波
長:546nm)を用いて測定した。測定値はMAX
値、MIN値、AVE値と3種類得られるが、目視感と
最も対応するMAX値で表示した。
長:546nm)を用いて測定した。測定値はMAX
値、MIN値、AVE値と3種類得られるが、目視感と
最も対応するMAX値で表示した。
【0047】(3)ポリアミド樹脂平均体積 得られたフィルムの断面顕微鏡写真をケースにより50
00倍と1万倍の倍率から選択して観察して接着層に分
散しているポリアミド樹脂の大きさを測定した。写真撮
影は、フィルムをランダムな位置10ヶ所で切った断面
(フィルムのタテ方向に平行に切った断面5ヶ所とヨコ
方向に平行に切った断面5ヶ所)について行い、ポリア
ミド樹脂断面のタテ方向の長さ、ヨコ方向の幅および厚
みの平均値を求めた。分散しているポリアミド樹脂の形
状は縦一軸延伸しているために縦方向に細長くしかも平
坦な形になっている。従って、ポリアミド樹脂の体積
は、上記ポリアミド樹脂断面のタテ方向の長さ、ヨコ方
向の幅および厚みの平均値と同じタテ方向の長さ、ヨコ
方向の幅および厚みを有する直方体の体積として近似し
て求めた。
00倍と1万倍の倍率から選択して観察して接着層に分
散しているポリアミド樹脂の大きさを測定した。写真撮
影は、フィルムをランダムな位置10ヶ所で切った断面
(フィルムのタテ方向に平行に切った断面5ヶ所とヨコ
方向に平行に切った断面5ヶ所)について行い、ポリア
ミド樹脂断面のタテ方向の長さ、ヨコ方向の幅および厚
みの平均値を求めた。分散しているポリアミド樹脂の形
状は縦一軸延伸しているために縦方向に細長くしかも平
坦な形になっている。従って、ポリアミド樹脂の体積
は、上記ポリアミド樹脂断面のタテ方向の長さ、ヨコ方
向の幅および厚みの平均値と同じタテ方向の長さ、ヨコ
方向の幅および厚みを有する直方体の体積として近似し
て求めた。
【0048】(4)耐熱温度 幅30mm、長さ14cmの短冊状フィルム、試料片の
上下25mmに紙をあて10gの重りを下げる。1時間
で切れない最高雰囲気温度を10℃刻みで測定した。
上下25mmに紙をあて10gの重りを下げる。1時間
で切れない最高雰囲気温度を10℃刻みで測定した。
【0049】(5)熱収縮率 打抜き治具によりフィルムを直径10mmの試料にし、
これをシリコンオイルを入れたアルミパン中に浸し、こ
のアルミパンを140℃のホットプレート上に置く。ア
ルミパンに熱を奪われるため一旦ホットプレートの温度
は下がるが、これが、140℃になってから45秒後に
サンプルを取り出し、そのサイズ変化を測定する。
これをシリコンオイルを入れたアルミパン中に浸し、こ
のアルミパンを140℃のホットプレート上に置く。ア
ルミパンに熱を奪われるため一旦ホットプレートの温度
は下がるが、これが、140℃になってから45秒後に
サンプルを取り出し、そのサイズ変化を測定する。
【0050】(6)カット性 フィルムを芯管に巻き、ラップフィルム用ケースに収納
し、のこ刃による切断テストを行ない、4段階レベル
(良好、普通、やや不良、不良)によって評価した。な
お、評価の基準として市販のラップフィルムのカットレ
ベルを普通として評価した。
し、のこ刃による切断テストを行ない、4段階レベル
(良好、普通、やや不良、不良)によって評価した。な
お、評価の基準として市販のラップフィルムのカットレ
ベルを普通として評価した。
【0051】(7)接着強度 本発明のフィルムで問題となる接着層(変性樹脂)と中
間層(ポリアミド)の間の接着強度を評価した。
間層(ポリアミド)の間の接着強度を評価した。
【0052】(8)粘着強度 軽く2枚のフィルムを重ね合せ、そのフィルム上を25
mmφ、幅150mmのロールにて線圧0.3kg/c
m2 で3回加圧し、5分以内に2枚のフィルムを剪断剥
離する場合と、180℃方向に剥離する場合に要する力
をインストロンタイプの引張試験機で測定した。
mmφ、幅150mmのロールにて線圧0.3kg/c
m2 で3回加圧し、5分以内に2枚のフィルムを剪断剥
離する場合と、180℃方向に剥離する場合に要する力
をインストロンタイプの引張試験機で測定した。
【0053】
【表1】
【0054】(9)防曇性 200ccのビーカーに水を100cc注いだ後、フィ
ルムで口をラッピングする。それを電子レンジで3分間
加熱調理し水を沸騰させて水蒸気を発生させる。その際
フィルム下面に付着した水滴による曇り方を観察する。
ルムで口をラッピングする。それを電子レンジで3分間
加熱調理し水を沸騰させて水蒸気を発生させる。その際
フィルム下面に付着した水滴による曇り方を観察する。
【0055】実施例1 450mm幅3種5層共押出Tダイ成形機を用いて表1
に示す樹脂を3台の押出機よりダイス温度270℃で同
時に押出し、チルロール温度30℃、引取速度20m/
分の条件で製膜し、外層(ポリプロピレン)/接着層
(変性樹脂)/中間層(ナイロン−6)/接着層(変性
樹脂)/内層(ポリプロピレン)からなる3種5層フィ
ルム(厚み30μm、層比3:1:2:1:3)を成形
した。
に示す樹脂を3台の押出機よりダイス温度270℃で同
時に押出し、チルロール温度30℃、引取速度20m/
分の条件で製膜し、外層(ポリプロピレン)/接着層
(変性樹脂)/中間層(ナイロン−6)/接着層(変性
樹脂)/内層(ポリプロピレン)からなる3種5層フィ
ルム(厚み30μm、層比3:1:2:1:3)を成形
した。
【0056】なお、内外層の樹脂組成物は、表1に示す
成分を夫々表1に示す量ブレンダーにて混合した後、直
径30mmの2軸ペレタイザーを用いて220℃の押出
条件にてペレット化して調製した。次いで該フィルムを
ロール延伸により、予熱温度60℃、熱固定温度120
℃で縦方向に3.0倍延伸した。得られたフィルムの評
価結果を表2に示す。
成分を夫々表1に示す量ブレンダーにて混合した後、直
径30mmの2軸ペレタイザーを用いて220℃の押出
条件にてペレット化して調製した。次いで該フィルムを
ロール延伸により、予熱温度60℃、熱固定温度120
℃で縦方向に3.0倍延伸した。得られたフィルムの評
価結果を表2に示す。
【0057】この時の縦方向断面における分散したポリ
アミドの形状はフィルムの長さ方向の大きさが0.5〜
5μで、厚さ方向の大きさが0.2〜0.7μの長楕円
形であり、かつ、フィルムの横方向断面における形状
が、フィルムの幅方向の大きさが0.3〜1.5μで厚
さ方向の大きさが0.2〜0.7μの楕円形であった。
アミドの形状はフィルムの長さ方向の大きさが0.5〜
5μで、厚さ方向の大きさが0.2〜0.7μの長楕円
形であり、かつ、フィルムの横方向断面における形状
が、フィルムの幅方向の大きさが0.3〜1.5μで厚
さ方向の大きさが0.2〜0.7μの楕円形であった。
【0058】実施例2 実施例1において、多層フィルムの各層比を1:1:
1:1:1にすること以外は同様にした。その結果を表
2に示す。この時の縦方向断面における分散したポリア
ミドの形状はフィルムの長さ方向の大きさが0.5〜4
μで、厚さ方向の大きさが0.3〜1.0μの長楕円形
であり、かつ、フィルムの横方向断面における形状が、
フィルムの幅方向の大きさが0.3〜1.3μで、厚さ
方向の大きさが0.3〜1.0μの楕円形であった。
1:1:1にすること以外は同様にした。その結果を表
2に示す。この時の縦方向断面における分散したポリア
ミドの形状はフィルムの長さ方向の大きさが0.5〜4
μで、厚さ方向の大きさが0.3〜1.0μの長楕円形
であり、かつ、フィルムの横方向断面における形状が、
フィルムの幅方向の大きさが0.3〜1.3μで、厚さ
方向の大きさが0.3〜1.0μの楕円形であった。
【0059】実施例3 実施例1において、原反成形を水冷式インフレーション
成形としたこと以外は同様にして行なった。その結果を
表2に示す。なお、原反成形条件は、ダイス径75mm
φ、ダイス温度250℃、ブローアップ比1.8、引き
取り速度17m/minとし、折幅210mm、厚さ3
0μmのフィルムを成形した。
成形としたこと以外は同様にして行なった。その結果を
表2に示す。なお、原反成形条件は、ダイス径75mm
φ、ダイス温度250℃、ブローアップ比1.8、引き
取り速度17m/minとし、折幅210mm、厚さ3
0μmのフィルムを成形した。
【0060】実施例4 接着層に用いる変性ポリオレフィンを以下のものにした
事以外は実施例1と同様に行なった。その結果を表2に
示す。変性ポリオレフィンとして、ポリプロピレン(三
菱ポリプロ6500J)を100重量部、無水マレイン
酸を1重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3を0.15重量部用い、
50mmφ押出機にて210℃で溶融混練してペレット
化を行ない変性ポリプロピレンを得た。この変性ポリプ
ロピレンの無水マレイン酸グラフト量は0.35重量%
であった。
事以外は実施例1と同様に行なった。その結果を表2に
示す。変性ポリオレフィンとして、ポリプロピレン(三
菱ポリプロ6500J)を100重量部、無水マレイン
酸を1重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3を0.15重量部用い、
50mmφ押出機にて210℃で溶融混練してペレット
化を行ない変性ポリプロピレンを得た。この変性ポリプ
ロピレンの無水マレイン酸グラフト量は0.35重量%
であった。
【0061】実施例5 実施例1において、第1押出機の原料に関して、ポリグ
リセリン脂肪酸エステルを添加しない原料樹脂とした事
以外は同様にして行なった。その結果を表2に示す。
リセリン脂肪酸エステルを添加しない原料樹脂とした事
以外は同様にして行なった。その結果を表2に示す。
【0062】実施例6 実施例1において第3押出機の原料に用いた変性ポリオ
レフィンを以下の物に変えた以外は同様にして行なっ
た。その結果を表2に示す。変性ポリオレフィンを製造
する際に用いる無水マレイン酸の添加量を1.0重量部
として、最終的にグラフトした量は0.75重量%であ
った。
レフィンを以下の物に変えた以外は同様にして行なっ
た。その結果を表2に示す。変性ポリオレフィンを製造
する際に用いる無水マレイン酸の添加量を1.0重量部
として、最終的にグラフトした量は0.75重量%であ
った。
【0063】比較例1〜3 実施例1において、表2に示す様なフィルム厚さ、延伸
倍率にしたこと以外は同様にして行なった。その結果を
表2に示す。
倍率にしたこと以外は同様にして行なった。その結果を
表2に示す。
【0064】比較例4 実施例1において、原反成形を空冷式インフレーション
成形とした以外は同様にして行なった。その結果を表2
に示す。なお、原反成形条件は、ダイス径100mm
φ、ダイス温度250℃、ブローアップ比1.8、引き
取り速度23m/minとし、折幅280mm、厚さ3
0μmのフィルムを成形した。これは空冷式で冷却速度
が低い為透明性が悪かった。
成形とした以外は同様にして行なった。その結果を表2
に示す。なお、原反成形条件は、ダイス径100mm
φ、ダイス温度250℃、ブローアップ比1.8、引き
取り速度23m/minとし、折幅280mm、厚さ3
0μmのフィルムを成形した。これは空冷式で冷却速度
が低い為透明性が悪かった。
【0065】比較例5 実施例4において接着層の原料樹脂をペレット混合した
ものを直接第3押出機に投入したこと以外は同様にして
行なった。その結果を表2に示す。この時の縦方向断面
における分散したポリアミド形状はフィルムの長さ方向
の大きさが3〜5μの小さいものも少しあるが、大半は
15μ以上で、厚さ方向の大きさが0.3〜1.5μの
長楕円形であり、かつ、フィルムの横方向断面における
形状が、フィルムの幅方向の大きさが0.5〜2μの小
さいものも少しあるが、大半は5μ以上であり厚さ方向
の大きさが0.3〜1.5μの楕円形であった。
ものを直接第3押出機に投入したこと以外は同様にして
行なった。その結果を表2に示す。この時の縦方向断面
における分散したポリアミド形状はフィルムの長さ方向
の大きさが3〜5μの小さいものも少しあるが、大半は
15μ以上で、厚さ方向の大きさが0.3〜1.5μの
長楕円形であり、かつ、フィルムの横方向断面における
形状が、フィルムの幅方向の大きさが0.5〜2μの小
さいものも少しあるが、大半は5μ以上であり厚さ方向
の大きさが0.3〜1.5μの楕円形であった。
【0066】比較例6 実施例1において、第3押出機に用いる接着層の原料に
以下の物を用いた事以外は同様にして行なった。 原料構成:ポリプロピレン/変性ポリオレフィン=8/
2重量比の混合物を溶融混練ペレット化したもの その結果を表2に示す。
以下の物を用いた事以外は同様にして行なった。 原料構成:ポリプロピレン/変性ポリオレフィン=8/
2重量比の混合物を溶融混練ペレット化したもの その結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】ポリプロピレン:プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体、三菱化成(株)製、三菱ポリプロ65
00J、MFR;9g/10分(230℃)、密度
(ρ);0.9g/cm3 、 ポリブテン:平均分子量;550 ポリグリセリン脂肪酸エステル:ジグリセリンモノオレ
ート グリセリド:ジアセチルモノラウリルグリセリン ポリアミド樹脂:ナイロン−6、三菱化成(株)製、ノ
バミッド1020、融点224℃ 変性ポリオレフィン:三菱ポリプロ6500Jを80重
量部とタフマーA20090(三井石油化学工業(株)
製、MFR=18g/10分(190℃測定)、エチレ
ン−ブテンランダム共重合エラストマー)を20重量部
と無水マレイン酸を1.5重量部と2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を
0.15重量部用いた。50mmφ押出機にて210℃
で溶融混練してペレット化を行ない、エラストマー含有
酸変性ポリオレフィン樹脂を得た。このエラストマー含
有酸変性ポリオレフィン樹脂中の無水マレイン酸のグラ
フト量は1.2重量%であった。
ンダム共重合体、三菱化成(株)製、三菱ポリプロ65
00J、MFR;9g/10分(230℃)、密度
(ρ);0.9g/cm3 、 ポリブテン:平均分子量;550 ポリグリセリン脂肪酸エステル:ジグリセリンモノオレ
ート グリセリド:ジアセチルモノラウリルグリセリン ポリアミド樹脂:ナイロン−6、三菱化成(株)製、ノ
バミッド1020、融点224℃ 変性ポリオレフィン:三菱ポリプロ6500Jを80重
量部とタフマーA20090(三井石油化学工業(株)
製、MFR=18g/10分(190℃測定)、エチレ
ン−ブテンランダム共重合エラストマー)を20重量部
と無水マレイン酸を1.5重量部と2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を
0.15重量部用いた。50mmφ押出機にて210℃
で溶融混練してペレット化を行ない、エラストマー含有
酸変性ポリオレフィン樹脂を得た。このエラストマー含
有酸変性ポリオレフィン樹脂中の無水マレイン酸のグラ
フト量は1.2重量%であった。
【0069】
【表3】
【0070】
【発明の効果】本発明の包装用フィルムは、透明性、カ
ット性、耐熱性、水蒸気バリヤ性等に優れ、加熱されて
も収縮しないので電子レンジ等で用いるラップフィルム
として大変好適に用いられる。
ット性、耐熱性、水蒸気バリヤ性等に優れ、加熱されて
も収縮しないので電子レンジ等で用いるラップフィルム
として大変好適に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 23/26 C08L 23/26 77/00 77/00 // B29K 23:00 B29K 23:00 B29L 9:00 B29L 9:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 27/32 B29B 7/12 B29C 47/38 B65D 65/40 C08L 23/26 C08L 77/00
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリアミド樹脂から形成される中間層の
両側に、酸変性ポリオレフィン樹脂およびポリアミド樹
脂、更に酸変性ポリオレフィン樹脂100重量部に対し
て最大2000重量部までの未変性ポリオレフィンを加
えて溶融混合して得られる樹脂組成物から形成され、ポ
リアミド樹脂が酸変性ポリオレフィン樹脂層中に細かく
分散している接着層を介して、ポリプロピレン系樹脂か
らなるポリプロピレン層を設けた、少なくとも5層構造
の積層フィルムであって、Tダイ成形法または水冷式イ
ンフレーション成形法により多層共押出し成形した後、
フィルムの引取り方向に2〜5倍の延伸倍率で延伸して
なり、該フィルムの全体の厚さが40μm以下で、しか
も、中間層の厚さがフィルム全体の厚さの10〜80%
で、2つの接着層の合計の厚さがフィルム全体の厚さの
10〜70%であり、酸変性ポリオレフィン樹脂層に分
散しているポリアミド樹脂のフィルムの縦方向断面にお
ける形状が、該縦方向断面5個の平均値で、フィルムの
長さ方向の大きさが0.3〜15μ、厚さ方向の大きさ
が0.05〜2μの長楕円形であって、且つ、フィルム
の横方向断面における形状が、該横方向断面5個の平均
値で、フィルムの幅方向の大きさが0.1〜5μ、厚さ
方向の大きさが0.05〜2μの楕円形であることを特
徴とする包装用フィルム。 - 【請求項2】 透明度が70%以上の請求項1又は2に
記載の包装用フィルム。 - 【請求項3】 140℃での熱収縮率がタテ方向が20
%以下、ヨコ方向が10%以下である事を特徴とする請
求項1乃至3のいずれかに記載の包装用フイルム。 - 【請求項4】 ポリプロピレン層を構成するポリプロピ
レン樹脂100重量部に対して(A)ポリブテン又はポ
リイソブチレン3〜40重量部、(B)炭素数2〜6の
アシル基及び炭素数8〜22のアシル基を有するグリセ
リド0.1〜10重量部を添加した事を特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載の包装用フィルム。 - 【請求項5】 せん断剥離強度が0.4kg/cm2以
上、180°剥離強度が4g/50ミリ以下である事を
特徴とする請求項5に記載の包装用フィルム。
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JP20970693A JP3257727B2 (ja) | 1993-08-17 | 1993-08-24 | 包装用フィルム |
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JP20970693A Expired - Fee Related JP3257727B2 (ja) | 1993-08-17 | 1993-08-24 | 包装用フィルム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102837476A (zh) * | 2012-08-31 | 2012-12-26 | 海南赛诺实业有限公司 | 一种三层共挤双向拉伸聚丙烯聚酰胺阻隔薄膜及其制造方法 |
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