JP3257269B2 - 車両旋回挙動制御装置 - Google Patents

車両旋回挙動制御装置

Info

Publication number
JP3257269B2
JP3257269B2 JP20240394A JP20240394A JP3257269B2 JP 3257269 B2 JP3257269 B2 JP 3257269B2 JP 20240394 A JP20240394 A JP 20240394A JP 20240394 A JP20240394 A JP 20240394A JP 3257269 B2 JP3257269 B2 JP 3257269B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering angle
turning behavior
vehicle
target
target steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20240394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07257337A (ja
Inventor
豊 大沼
悟 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP20240394A priority Critical patent/JP3257269B2/ja
Publication of JPH07257337A publication Critical patent/JPH07257337A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3257269B2 publication Critical patent/JP3257269B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両旋回挙動制御装置に
関し、車両の旋回挙動を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、旋回時にブレーキ、サスペン
ション等を制御して旋回性能を向上させる技術が知られ
ている。
【0003】例えば、特開平2−109711号公報に
記載のものは、車体スリップ角βと車体スリップ角速度
dβ/dtを求め、車体スリップ角が増大する方向に車
体スリップ角速度が変化する場合にはコーナリング限界
と判定してステア特性がアンダーステアとなるようにロ
ール剛性配分を変更している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来装置は車体スリッ
プ角βと車体スリップ角速度dβ/dtのみにより、車
両旋回挙動つまりスピン傾向かドリフトアウト傾向かを
判定しているが、β,dβ/dtが同一の状態、つま
り、同一の車両旋回挙動状態であっても運転者の技量に
よって危険の度合いは大きく異なる。この運転者の技量
を考慮せずに従来の如く車両旋回挙動のみを検出して制
御を行なうと、技量の高い運転者が車両旋回挙動に応じ
た適確な修正操舵を行なっている場合にもステア特性が
変更されてしまい、この結果、操縦性が低下してしまう
という問題があった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
運転者が行なっている操舵操作を考慮して車両旋回挙動
を制御することにより、操縦性が低下することなく安定
した旋回を行なうことのできる車両旋回挙動制御装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、図1に示す如く、車両の実際の車両旋回挙動状態を
取得する車両旋回挙動状態取得手段M1と、運転者によ
る車両の操舵操作を取得する操舵操作取得手段M2と、
前記車両旋回挙動状態取得手段によって取得された車両
旋回挙動状態に基いて、前記車両旋回挙動状態に応じて
変化する値である目標操舵操作を演算する目標操舵操作
演算手段M3と、該目標操舵操作演算手段によって演算
された目標操舵操作と、前記操舵操作取得手段によって
取得された操舵操作との偏差を演算する操舵操作偏差演
算手段M4と、該操舵操作偏差演算手段によって演算さ
れた操舵操作偏差に起因する車両の旋回挙動を抑制すべ
く車両の旋回挙動特性を制御する車両旋回挙動特性制御
手段M5とを有する。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
車両旋回挙動制御装置において、前記車両旋回挙動取得
手段M1はスピン状態量を取得し、前記操舵操作取得手
段M2は舵角を取得し、前記目標操舵操作演算手段M3
はスピン状態量に基き目標舵角を演算し、前記操舵操作
偏差演算手段M4は目標舵角と舵角との偏差である舵角
偏差を演算し、前記車両旋回挙動特性制御手段M5は上
記舵角偏差が所定値以上の場合に車両の旋回挙動特性の
制御を行うよう不感帯を有するものであり、更に、上記
スピン状態が発散方向か収束方向かを判定するスピン方
向判定手段と、上記スピン状態が発散方向の場合に、目
標操舵角に対して位相が進んだ向きの不感帯を大きくす
る不感帯設定手段とを有する。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
車両旋回挙動制御装置において、前記不感帯設定手段
は、スピン状態が発散方向の場合に、目標操舵角に対し
て位相が遅れる向きの不感帯を小さくする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項2記載の
車両旋回挙動制御装置において、目標舵角の変化速度で
ある目標舵角速度を演算する目標舵角速度演算手段と、
舵角の変化速度である舵角速度を演算する舵角速度演算
手段と、上記目標舵角速度と舵角速度の偏差に応じ、舵
角が目標舵角から離れる向きの場合にゲインを大きく設
定し、上記舵角が目標舵角に近付く向きの場合にゲイン
を小さく設定するゲイン設定手段とを有する。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明においては、車両旋回挙
動状態取得手段M1によって車両の実際の車両旋回挙動
状態が取得され、この車両旋回挙動状態に基いて、目標
操舵操作演算手段M3によって車両旋回挙動状態に応じ
て変化する値である目標操舵操作が演算される。一方、
操舵操作取得手段M2によって運転者による車両の操舵
操作が取得される。次に、操舵操作偏差演算手段M4に
よって目標操舵操作と操舵操作との偏差が演算され、こ
の操舵操作偏差に起因する車両の旋回挙動は車両旋回挙
動特性制御手段M5によって車両の旋回挙動特性が制御
されて抑制される。
【0011】請求項2に記載の発明においては、車両旋
回挙動取得手段M1でスピン状態量を取得し、操舵操作
取得手段M2で舵角を取得し、目標操舵操作演算手段M
3でスピン状態量に基き目標舵角を演算し、操舵操作偏
差演算手段M4で目標舵角と舵角との偏差である舵角偏
差を演算する。また、車両旋回挙動特性制御手段M5は
上記舵角偏差が所定値以上の場合に車両の旋回挙動特性
の制御を行うよう不感帯を有している。更に、スピン方
向判定手段はスピン状態が発散方向か収束方向かを判定
し、不感帯設定手段はスピン状態が発散方向の場合に、
目標操舵角に対して位相が進んだ向きの不感帯を大きく
する。これにより、スピン状態が発散方向における目標
操舵角に対して位相の進んだ操舵では車両の旋回挙動特
性の制御に入りにくくなる。
【0012】請求項3に記載の発明においては、不感帯
設定手段は、スピン状態が発散方向の場合に、目標操舵
角に対して位相が遅れる向きの不感帯を小さくする。こ
れにより、スピン状態が発散方向における目標舵角に対
して位相の遅れた操舵では車両の旋回挙動特性の制御に
入り易くなる。
【0013】請求項4に記載の発明においては、目標舵
角速度演算手段で、目標舵角の変化速度である目標舵角
速度を演算し、舵角速度演算手段で、舵角の変化速度で
ある舵角速度を演算する。
【0014】また、ゲイン設定手段は、目標舵角速度と
舵角速度の偏差に応じ、舵角が目標舵角から離れる向き
の場合にゲインを大きく設定し、上記舵角が目標舵角に
近付く向きの場合にゲインを小さく設定する。これによ
り、目標舵角に舵角を近付ける操舵時には旋回挙動特性
の制御のゲインが小さくされ、運転者の意思によるカウ
ンターステア操作でスピン状態の収束が可能となり、目
標舵角から舵角が離れる操舵時には旋回挙動特性の制御
のゲインが大きくされて応答性が高くなり、スピン状態
の収束が良好となる。
【0015】
【実施例】図2は本発明装置の一実施例の構成図を示
す。同図中、ブレーキペダル10の踏込みによりマスタ
シリンダ12の2つの加圧室夫々に液圧が発生する。マ
スタシリンダ12の各加圧室は2位置切換弁14,15
夫々に接続されている。2位置切換弁14は主通路16
により右左夫々の前輪に対応する2位置切換弁17,1
8夫々に接続され、2位置切換弁15は主通路19によ
り右左夫々の後輪に対応する2位置切換弁20,21夫
々に接続されている。
【0016】ポンプ25は一端をリザーバ26に接続さ
れると共に、他端を逆止弁27を介してアキュムレータ
28に接続されており、リザーバ26から液圧アキュム
レータ28にブレーキ液が供給されて蓄えられる。な
お、ポンプ25及び逆止弁27の間にはリリーフ弁29
が備えられている。
【0017】上記の液圧アキュムレータ28はリニア液
圧制御弁31,32,33,34夫々に接続され、ま
た、これらの制御弁31〜34夫々の吐出ブレーキ液は
通路35によりリザーバ26に戻される。リニア液圧制
御弁31〜34夫々は2位置切換弁17,18,20,
21夫々に接続されており、2位置切換弁17,18,
20,21夫々は右前輪36,左前輪37,右後輪3
8,左後輪39夫々のホイールシリンダ41,42,4
3,44夫々に接続されている。
【0018】電子制御装置(ECU)50には車輪36
〜39夫々の車輪速を検出した車輪速信号、ステアリン
グホイールの舵角を検出した舵角信号、車両10の踏力
を検出した踏力信号、横すべりする車両のスリップ角を
検出した車体スリップ角信号夫々が供給されている。と
ころで、車体スリップ角は、対地センサ等で車体の前後
方向対地速度Vxと横方向対地速度Vyとを検出し、t
an-1(Vy/Vx)を演算して得られる。ECU50
は上記信号に基づき各種演算を行ない、必要に応じて駆
動回路51,52夫々に駆動制御信号を供給する。
【0019】駆動回路51は駆動制御信号に基づきリニ
ア液圧制御弁31〜34夫々に駆動信号を供給して夫々
のブレーキ液圧を可変し、また駆動回路52は駆動制御
信号に基づき2位置切換弁14,15,17,18,2
0,21夫々に駆動信号を供給して夫々の位置切換えを
行なう。
【0020】通常走行時にはECU50の制御により2
位置切換弁14,15,17,18,20,21は図2
に示す位置に切換えられ、ブレーキペダル10の踏力に
応じたマスタシリンダ12の液圧がホイールシリンダ4
1〜44に供給されて車輪36〜39夫々の制動が行な
われる。
【0021】また、アンチロックブレーキ(ABS)制
御時及び旋回制御時にはECU50の制御により2位置
切換弁14,15,17,18,20,21夫々を図2
に示す位置とは逆側に切換えられ、ECU50に制御さ
れたリニア液圧制御弁31〜34夫々の液圧がホイール
シリンダ41〜44に供給されて車輪36〜39夫々の
制動が行なわれる。
【0022】図3は本発明装置のECU50が実行する
旋回制動処理の第1実施例のフローチャートを示す。こ
の処理は例えば6〜10msec毎に実行される。同図中、
ステップS10では各センサで検出された舵角θ,踏力
F,車体スリップ角β夫々を読み込む。このステップS
10が車両旋回挙動状態取得手段M1及び操舵操作取得
手段M2に対応している。ここで、車両旋回挙動状態と
は車体スリップ角、車体スリップ角速度、ヨー角、ヨー
レイト等のスピン状態量である。例えば車体スリップ角
及び車体スリップ角速度に基けば、車速や路面μに拘ら
ず目標操舵操作を決定できる。また、操舵操作とは運転
者が行なっている操舵の操作であり、パラメータとして
は操舵角だけでも良いが操舵角速度を含む方が良い。こ
の後、ステップS12で舵角θ、車体スリップ角β夫々
の前回処理からの増分を求めることにより舵角速度dθ
/dt及び車体スリップ角速度dβ/dtを算出する。
【0023】次のステップS14でブレーキペダル10
の踏力Fから各車輪の目標制動力Bfr,Bfl,Br
r,Brlを算出する。この目標制動力は踏力Fに1対
1に対応して求められる。
【0024】ところで、図4に示す如く、舵角θは車両
に対して左回りを正とし、車体スリップ角βも左回りを
正としている。目標操舵操作演算手段M3としてのステ
ップS16では車体スリップ角βを用いて図5に示すマ
ップを参照して目標舵角θ*を算出し、更に、車体スリ
ップ角速度dβ/dtを用いて図6に示すマップを参照
して目標舵角速度dθ/dt* を算出する。ここで、目
標操舵操作とは行なわれるべき操舵操作であり、そのパ
ラメータは操舵操作と同じである。図5のマップは車体
スリップ角βに対して操舵する理想的なカウンタステア
の舵角を目標舵角θ* として登録したものである。ま
た、図6のマップは車体スリップ角速度dβ/dtに対
して操舵する理想的なカウンタステアの舵角速度を目標
舵角速度dθ/dt* として登録したものである。
【0025】次に操舵操作偏差演算手段M4に対応する
ステップS18で目標舵角θ* と舵角θとの偏差(θ*
−θ)で図7に示すマップを参照して補正量K1を算出
し、目標舵角速度dθ/dt* と舵角速度dθ/dtと
の偏差(dθ/dt* −dθ/dt)で図8に示すマッ
プを参照して補正量K2を算出する。図7,図8夫々の
マップでは偏差の絶対値が所定値未満のときに補正量を
零とすることで不感帯を設けている。この後、ステップ
S20で補正量K1,K2を加算して補正量Kを得る。
【0026】次にステップS24でABS制御中か否か
を判別し、ABS制御中でなければステップS26に進
み、ABS制御中であればステップS34に進む。
【0027】ステップS26では上記の補正量Kを用い
て図9(A)に示すマップを参照し、制動力左右差B1
(=左輪制動力−右輪制動力)を求める。次にステップ
S28で次式により各車輪の目標制動力Bfr,Bf
l,Brr,Brlを補正する。
【0028】Bfr=Bfr−B1 Bfl=Bfl+B1 Brr=Brr−B1 Brl=Brl+B1 次にステップS30で補正量Kで図10(A)に示すマ
ップを参照し、修正制動力の前後差B2(=前輪制動力
−後輪制動力)を求める。次にステップS32で次式に
より各車輪の目標制動力Bfr,Bfl,Brr,Br
lを補正し、ステップS44に進む。
【0029】Bfr=Bfl+B2 Bfl=Bfl+B2 Brr=Brr−B2 Brl=Brl−B2 上記のステップS26,S28では補正量Kから必要と
される修正モーメントが右回りか左回りかを求め、これ
が左回り(又は右回り)であれば左の前後輪の目標制動
力を増加(又は減少)し、かつ右の前後輪の目標制動力
を減少(又は増加)している。また、ステップS30,
S32では補正量Kの絶対値が大なるほど修正モーメン
トが大きくなるように左右の前輪の目標制動力を増加さ
せ、かつ左右の後輪の目標制動力を減少させている。
【0030】ステップS24でABS制御中であると判
定されればステップS34に進み、ステップS34で上
記の補正量Kを用いて図9(B)に示すマップを参照
し、スリップ率左右差S1(=左輪スリップ率−右輪ス
リップ率)を求める。次にステップS36で次式により
ABS制御で求めた踏力Fに対応した目標スリップ率S
0にスリップ率左右差S1を加減算して各車輪の目標ス
リップ率Sfr,Sfl,Srr,Srlを補正する。
【0031】Sfr=S0−S1 Sfl=S0+S1 Srr=S0−S1 Srl=S0+S1 次にステップS38で補正量Kで図10(B)に示すマ
ップを参照し、スリップ率前後差B2(=前輪スリップ
率−後輪スリップ率)を求める。次にステップS32で
次式により各車輪の目標スリップ率Sfr,Sfl,S
rr,Srlを補正する。
【0032】Sfr=Sfr+S2 Sfl=Sfl+S2 Srr=Srr−S2 Srl=Srl−S2 上記のステップS26,S28では補正量Kから必要と
される修正モーメントが右回りか左回りかを求め、これ
が左回り(又は右回り)であれば左の前後輪の目標スリ
ップ率を増加(又は減少)し、かつ右の前後輪の目標ス
リップ率を減少(又は増加)している。また、ステップ
S30,S32では補正量Kの絶対値が大なるほど修正
モーメントが大きくなるように左右の前輪の目標スリッ
プ率を増加させ、かつ左右の後輪の目標スリップ率を減
少させている。
【0033】また、補正量Kに応じて後側の左右輪の目
標スリップ率を前側の左右輪の目標スリップ率より小さ
く設定すると、横力はスリップ率が大きくなるほど低下
するため、後側の左右輪に発生する横力を前側の左右輪
に発生する横力よりも大きくして旋回方向とは逆向きの
モーメントを生じさせ、車両の旋回挙動特性をアンダー
ステア特性に制御している。車両の旋回挙動特性をアン
ダーステア特性とすることにより、車体スリップ角の増
加を抑制することができる。
【0034】次にステップS42で各車輪の目標スリッ
プ率Sfr,Sfl,Srr,Srlを得るための各車
輪の目標制動力Bfr,Bfl,Brr,Brl夫々を
算出しステップS44に進む。
【0035】ステップS44では目標制動力Bfr,B
fl,Brr,Brl夫々に応じて各車輪36〜39の
ホイールシリンダ41〜44夫々にブレーキ液圧が印加
されるよう2位置切換弁14,15,17,18,2
0,21及びリニア液圧制御弁31〜34を駆動し、処
理を終了する。上記のステップS26〜S42が車両旋
回挙動特性制御手段M5に対応する。この車両旋回挙動
特性制御手段M5は、制動力配分制御に限らず、後輪操
舵制御、ロール剛性配分制御等によって操舵操作偏差に
起因する車両の旋回挙動を抑制すべく制御を行なうもの
で、かならずしも完全に抑制できなくとも良い。
【0036】なお、ABS制御中でないときステップS
26〜S32で制動力を算出するのは、車両の前後方向
の制動力が最大となるまでのスリップ率が小さい領域で
はスリップ率の増加に対する制動力の増加の傾きが急で
あり、スリップ率に対応する目標制動力を求めるとき際
に誤差が大きくなり、このため高精度の制動力制御が困
難となるために直接制動力を求めている。
【0037】図11は図3に示す処理のブロックダイヤ
グラムを示す。同図中、車両150の車体スリップ角β
に応じてマップ151から目標舵角θ* が読み出され、
混合器152で舵角θとの偏差が求められる。マップ1
53はこの偏差に応じて補正量K1を読み出す。また車
両150の車体スリップ角速度dβ/dtに応じてマッ
プ154から目標舵角速度dθ/dt* が読み出され、
混合器155で舵角速度dθ/dtとの偏差が求められ
る。マップ156はこの偏差に応じて補正量K2を読み
出す。
【0038】混合器57は補正量K1,K2を加算混合
して補正量Kを得る。マップ158は補正量Kに応じて
制動力又はスリップ率の左右差を読み出し、マップ15
9は補正量Kに応じて制動力又はスリップ率の前後差を
読み出す。また、マップ160は踏力Fに応じて各車輪
の目標制動力又は目標スリップ率を読み出す。
【0039】上記マップ158,159,160夫々か
ら読み出された左右差、前後差、目標値は混合器161
で加算混合されて各車輪の目標制動力が得られ、この目
標制動力に応じて車両150の各車輪の制動力アクチュ
エータが制御される。
【0040】図12は上記実施例の動作を説明するため
の図である。同図中、車体スリップ角β及び車体スリッ
プ角速度dβ/dtから得られる目標舵角θ* 及び目標
舵角速度dθ/dt* により点Aが決定される。また、
検出された舵角θ及び舵角速度dθ/dtにより点Bが
決定される。
【0041】ここで、舵角の偏差(θ* −θ)と舵角速
度の偏差(dθ/dt* −dθ/dt)との所定の重み
付けで決まる傾きを持ち点A,B夫々を通る直線I,II
を考えると、直線Iから所定距離K0の範囲が不感帯で
あり、直線I,II間の距離から不感帯の所定距離K0を
差引いた距離が補正量Kとして表わされる。
【0042】このように、上記実施例では目標舵角と実
舵角との偏差及び目標舵角速度と自舵角速度との偏差に
応じて各車輪の制動力を制御して修正操舵を行なうた
め、操縦性を損うことなく車両の旋回挙動を安定させる
ことができる。
【0043】なお、実施例としては、ブレーキbyワイ
ヤシステムを示したが、ABS制御中においては従来の
ABSシステムにも適用出来る。また、ABS制御前に
おいては、プロポーショニング・バルブ、またはLSP
V(ロード・センシング・プロポーショニング・バル
ブ)の特性を可変にする等により、前後あるいは左右の
制動力配分を制御可能なシステムであれば同様に適用出
来る。
【0044】また、実施例には前後及び左右の制動力あ
るいはスリップ率を制御する例を示したが、前後のみ、
または左右のみの制動力あるいはスリップ率を制御する
システムにも適用出来る。
【0045】更に、各車輪の制動力を制御するだけでな
く、後輪舵角を前輪とは独立に制御する4WS,又は各
車輪のロール剛性配分を独立に制御することによりステ
ア特性つまり旋回挙動特性を可変制御しても良く、上記
実施例に限定されない。
【0046】ところで、図13の実線で示す理想的な目
標舵角θ* に対して熟練した上級運転者は車両挙動に対
して早め早めの操舵操作を行なうために目標舵角θ*
り位相の進んだ図13の破線に示す舵角θ1 如き操舵を
行ない、また未熟な下級運転者は車両挙動に対して操舵
操作が遅れるために目標舵角θ* より位相の遅れた図1
3の一点鎖線に示す舵角θ2 如き操舵を行なう。
【0047】このように運転者の熟練度に応じた制御を
行なうのが次の実施例である。
【0048】図14,15は本発明装置のECU50が
実行する旋回制動処理の第2実施例のフローチャートを
示す。この処理は例えば6〜10msec毎に実行される。
図14中、ステップS110では各センサで検出された
舵角θ,踏力F,及びスピン状態量としての車体スリッ
プ角β夫々を読み込む。この後、ステップS112で舵
角θ、車体スリップ角β夫々の前回処理からの増分を求
めることにより舵角速度dθ/dt及び車体スリップ角
速度dβ/dtを算出する。
【0049】次のステップS114でブレーキペダル1
0の踏力Fから各車輪の目標制動力Bfr,Bfl,B
rr,Brlを算出する。この目標制動力は踏力Fに1
対1に対応して求められる。ステップS116では車体
スリップ角βを用いて図5に示すマップを参照して目標
舵角θ* を算出し、更に、車体スリップ角速度dβ/d
tを用いて図6に示すマップを参照して目標舵角速度d
θ/dt* を算出する。図5のマップは車体スリップ角
βに対する理想的なカウンタステアの舵角を目標舵角θ
* として登録したものである。また、図6のマップは車
体スリップ角速度dβ/dtに対する理想的なカウンタ
ステアの舵角速度を目標舵角速度dθ/dt* として登
録したものである。
【0050】次にステップS118では車体スリップ角
βと車体スリップ角速度dβ/dtとの積が0を越えて
いるか否かによりスピンが発散方向にあるか収束方向に
あるかを判別する。ここで、図16に示すドリフト状態
において第1領域はβ≧0かつdβ/dt>0でスピン
発散方向にあり、第2領域はβ>0かつdβ/dt≦0
でスピン収束方向にあり、第3領域はβ≦0かつdβ/
dt<0でスピン発散方向にあり、第4領域はβ<0か
つdβ/dt≧0でスピン収束方向にある。
【0051】β×dβ/dt>0の場合はステップS1
20で車体スリップ角βが0を越えるか否かを判別す
る。
【0052】ここでβ>0の場合、つまり図16の第1
領域にある場合はステップS122に進み、目標舵角θ
* と舵角θとの偏差(θ* −θ)で図17の一点鎖線で
示すマップを参照して補正量K1を算出する。この一点
鎖線のマップはスピン発散方向の第1領域で位相進み側
の不感帯(−c)を大きくし、位相遅れ側の不感帯
(a)を小さくしている。
【0053】次にステップS124でK1=0か否かを
判別し、K1≠0の場合はステップS126でK1が0
を越えるか否かを判別する。K1>0の場合はステップ
S128で目標舵角速度dθ/dt* と舵角速度dθ/
dtとの偏差(dθ/dt*−dθ/dt)を用いて図
18の三点鎖線(第1象限)で示すマップを参照して補
正量K2(K2>0)を算出する。また、K1<0の場
合はステップS130で偏差(dθ/dt* −dθ/d
t)を用いて図18の一点鎖線(第3象限)で示すマッ
プを参照して補正量K2を算出する。なお、K1=0の
場合はステップS132で補正量K2を0とする。
【0054】一方、ステップS120でβ<0の場合、
つまり図16の第3領域にある場合はステップS142
に進み、目標舵角θ* と舵角θとの偏差(θ* −θ)で
図17の二点鎖線で示すマップを参照して補正量K1を
算出する。この二点鎖線のマップはスピン発散方向の第
3領域で位相進み側の不感帯(c)を大きくし、位相遅
れ側の不感帯(−a)を小さくしている。
【0055】次にステップS144でK1=0か否かを
判別し、K1≠0の場合はステップS146でK1が0
を越えるか否かを判別する。K1>0の場合はステップ
S148で目標舵角速度dθ/dt* と舵角速度dθ/
dtとの偏差(dθ/dt*−dθ/dt)を用いて図
18の四点鎖線(第1象限)で示すマップを参照して補
正量K2(K2>0)を算出する。また、K1<0の場
合はステップS150で偏差(dθ/dt* −dθ/d
t)を用いて図18の二点鎖線(第3象限)で示すマッ
プを参照して補正量K2を算出する。なお、K1=0の
場合はステップS152で補正量K2を0とする。
【0056】一方、ステップS118でβ×dβ/dt
≦0の場合、つまり図16の第2領域又は第4領域にあ
る場合はステップS162に進み、目標舵角θ* と舵角
θとの偏差(θ* −θ)で図17の実線で示すマップを
参照して補正量K1を算出する。この実線のマップはス
ピン収束方向の第2,4領域で位相進み側の不感帯(b
と位相遅れ側の不感帯(−b)とを同一としている。
【0057】次にステップS164でK1=0か否かを
判別し、K1≠0の場合はステップS166でK1が0
を越えるか否かを判別する。K1>0の場合はステップ
S168で目標舵角速度dθ/dt* と舵角速度dθ/
dtとの偏差(dθ/dt*−dθ/dt)を用いて図
18の実線(第1象限)で示すマップを参照して補正量
K2(K2>0)を算出する。また、K1<0の場合は
ステップS170で偏差(dθ/dt* −dθ/dt)
を用いて図18の破線(第3象限)で示すマップを参照
して補正量K2を算出する。なお、K1=0の場合はス
テップS172で補正量K2を0とする。
【0058】上記のステップS118,S120がスピ
ン方向判定手段に対応し、ステップS122,S142
が不感帯設定手段に対応する。また、ステップS116
が目標舵角速度演算手段及び舵角速度演算手段に対応
し、ステップS128,S130,S148,S15
0,S168,S170がゲイン設定手段に対応する。
【0059】上記のステップS122,S142,S1
62では、図19に実線で示すドリフト状態において、
実線の上下に示す破線の範囲を不感帯として設定してお
り、第1領域では実線から上側の破線までの距離を大き
く、かつ下側の破線までの距離を小さくし、第3領域で
は逆に実線から上側の破線までの距離を大きく、かつ下
側の破線までの距離を小さくし、第2,第4領域では実
線から上下の破線までの距離を中間の値としている。
【0060】また、例えばステップS128,S130
では図20において実線で示す目標舵角θ* 上のベクト
ルV0 で示す目標舵角速度dθ/dt* に対して一点鎖
線で示す舵角θ1 ,θ2 夫々の上の舵角速度dθ/dt
がベクトルV1 又はV4 の如く目標舵角θ* に近付く向
きの場合は舵角速度による補正が運転者の意思に反する
ため、補正量K2の絶対値を0としており、舵角速度d
θ/dtがベクトルV 2 又はV3 の如く目標舵角θ*
ら離れる向きの場合は予測制御が有効なため補正量K2
により制御ゲインの調整を可能としている。
【0061】つまり、スピンが発散方向にある第1領域
又は第3領域で、かつ舵角θが目標舵角θ* に比べ車両
のスピンを助長する状態(第1領域かつθ* −θ>a、
又は第3領域かつθ* −θ<−a)、かつ舵角θの位相
が目標舵角θ* に対して遅れている下級運転者の操舵で
は図18の三点鎖線又は二点鎖線のマップを用いてK2
の絶対値が大きくなるように設定する。
【0062】また、スピンが発散方向にある第1領域又
は第3領域で、かつ舵角θが目標舵角θ* に比べ車両の
スピンを収束させる状態(第1領域かつθ* −θ>−
c、又は第3領域かつθ* −θ<c)、かつ舵角θ*
位相が目標舵角θ* に対して進んでいる上級運転者の操
舵では図18の四点鎖線又は一点鎖線のマップを用いて
K2の絶対値が小さくなるように設定する。
【0063】また、スピンが収束方向にある第2領域又
は第4領域で舵角θが目標舵角θ*に近付く状態(第
2,第4領域かつθ* −θ>b、又は第2,第4領域か
つθ*−θ<−b)では位相の進み遅れは考慮せず図1
8の実線又は破線のマップを用いてK2の絶対値を中間
の値に設定する。
【0064】更に、上記以外の状態ではK2=0に設定
する。なお、上記の値a,b,cは図17で不感帯を表
わす値と同一である。
【0065】これによって、スピンが発散方向にあり、
かつ操舵角が目標操舵角から遠ざかる傾向の場合には制
御ゲインが大きく(制御量が大きく)なり、車両挙動を
速やかに収束させることができる。そして、この制御ゲ
インは下級運転者ではより大きく設定され、より速やか
に車両挙動を抑制でき、上級運転者では制御ゲインが小
さいので、運転者によるコントロールとの干渉を少なく
できる。また、スピンが収束方向にある場合でも、操舵
角が目標操舵角から遠ざかる傾向の時には制御ゲイン
(制御量)が大きくなるので、速やかにスピンを収束で
きる。それ以外(操舵角が目標操舵角に近付く方向)で
はK2を0として過剰な制御がなされるのを防止して、
車両挙動の収束性を高めることができる。
【0066】図14のステップS128〜S132,S
148〜S152、S168〜S172のいずれかを実
行した後、図15のステップS180に進んで、補正量
K1,K2を加算して補正量Kを得る。この後、ステッ
プS182では上記の補正量Kを用いて図9(A)に示
すマップを参照し、制動力左右差B1(=左輪制動力−
右輪制動力)を求める。次にステップS184で次式に
より各車輪の目標制動力Bfr,Bfl,Brr,Br
lを補正する。
【0067】Bfr=Bfr−B1 Bfl=Bfl+B1 Brr=Brr−B1 Brl=Brl+B1 次にステップS186で補正量Kで図10(A)に示す
マップを参照し、修正制動力の前後差B2(=前輪制動
力−後輪制動力)を求める。次にステップS188で次
式により各車輪の目標制動力Bfr,Bfl,Brr,
Brlを補正する。
【0068】Bfr=Bfl+B2 Bfl=Bfl+B2 Brr=Brr−B2 Brl=Brl−B2 ステップS190では目標制動力Bfr,Bfl,Br
r,Brl夫々に応じて各車輪36〜39のホイールシ
リンダ41〜44夫々にブレーキ液圧が印加されるよう
2位置切換弁14,15,17,18,20,21及び
リニア液圧制御弁31〜34を駆動し、処理を終了す
る。
【0069】なお、図14,図15の実施例ではABS
制御は行なっていないが、これは図3の実施例と同様に
ABS制御のスリップ率制御を実行しても良いことは勿
論である。
【0070】
【発明の効果】上述の如く、請求項1に記載の発明によ
れば、目標操舵操作と運転者の操舵操作との操舵操作偏
差に起因する車両の旋回挙動を抑制すべく車両の旋回挙
動特性が制御されるので、運転者により適確な操舵がな
されていない場合には自動的に車両の旋回挙動特性が制
御され、運転者により適確な操舵がなされている場合に
は自動的な車両の旋回挙動特性制御が行なわれない。従
って、操縦性が低下することなく安定した旋回を行なう
ことができ、実用上きわめて有用である。
【0071】また、請求項2に記載の発明によれば、目
標舵角に対して上級運転者では舵角が進み、下級運転者
では遅れることから、スピン状態が発散方向の場合に目
標操舵角に対して位相が進んだ向きの不感帯を大きくす
ることにより、上級運転者の操舵に関しては旋回挙動特
性の制御に入りにくくなり、操縦性が向上する。
【0072】また、請求項3に記載の発明によれば、目
標舵角に対して上級運転者では舵角が進み、下級運転者
では遅れることから、スピン状態が発散方向の場合に目
標操舵角に対して位相が遅れた向きの不感帯を小さくす
ることにより、下級運転者の操舵に関しては旋回挙動特
性の制御に入り易くなり、確実な旋回挙動特性の制御を
実行できる。
【0073】また、請求項4に記載の発明によれば、舵
角が目標舵角から離れる向きの場合にゲインを大きく設
定し、上記舵角が目標舵角に近付く向きの場合にゲイン
を大きく設定するため、目標舵角に舵角を近付ける操舵
時には旋回挙動特性の制御のゲインが小さくされ、運転
者の意思によるカウンターステア操作でスピン状態の収
束が可能となり、目標舵角から舵角が離れる操舵時には
旋回挙動特性の制御のゲインが大きくされて応答性が高
くなり、スピン状態の収束が良好となり、確実な車両挙
動制御を実行することができ、実用上きわめて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明装置の構成図である。
【図3】旋回制動処理のフローチャートである。
【図4】車体スリップ角及び舵角を説明するための図で
ある。
【図5】マップを示す図である。
【図6】マップを示す図である。
【図7】マップを示す図である。
【図8】マップを示す図である。
【図9】マップを示す図である。
【図10】マップを示す図である。
【図11】図3の処理のブロックダイヤグラムである。
【図12】本発明動作を説明するための図である。
【図13】目標舵角と運転者の操舵との関係を示す図で
ある。
【図14】旋回制動処理のフローチャートである。
【図15】旋回制動処理のフローチャートである。
【図16】ドリフト状態を示す図である。
【図17】マップを示す図である。
【図18】マップを示す図である。
【図19】補正量K1の不感帯を説明するための図であ
る。
【図20】補正量K2を説明するための図である。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル 12 マスタシリンダ 14,15,17,18,20,21 2位置切換弁 25 ポンプ 26 リバーサ 27 逆止弁 28 液圧アキュムレータ 31〜34 リニア液圧制御弁 36〜39 車輪 41〜44 ホイールシリンダ 50 電子制御装置 51,52 駆動回路 M1 車両旋回挙動状態取得手段 M2 操舵操作取得手段 M3 目標操舵操作演算手段 M4 操舵操作偏差演算手段 M5 車両旋回挙動特性制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−199157(JP,A) 特開 平6−199156(JP,A) 特開 平3−217362(JP,A) 特開 平4−81351(JP,A) 特開 平4−193658(JP,A) 特開 平4−362471(JP,A) 特開 平2−77360(JP,A) 特開 昭63−49(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/58 B62D 6/00 B60G 17/015

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の実際の車両旋回挙動状態を取得す
    る車両旋回挙動状態取得手段と、 運転者による車両の操舵操作を取得する操舵操作取得手
    段と、 前記車両旋回挙動状態取得手段によって取得された車両
    旋回挙動状態に基いて、前記車両旋回挙動状態に応じて
    変化する値である目標操舵操作を演算する目標操舵操作
    演算手段と、 該目標操舵操作演算手段によって演算された目標操舵操
    作と、前記操舵操作取得手段によって取得された操舵操
    作との偏差を演算する操舵操作偏差演算手段と、 該操舵操作偏差演算手段によって演算された操舵操作偏
    差に起因する車両の旋回挙動を抑制すべく車両の旋回挙
    動特性を制御する車両旋回挙動特性制御手段とを有する
    ことを特徴とする車両旋回挙動制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両旋回挙動制御装置に
    おいて、 前記車両旋回挙動取得手段はスピン状態量を取得し、 前記操舵操作取得手段は舵角を取得し、 前記目標操舵操作演算手段はスピン状態量に基き目標舵
    角を演算し、 前記操舵操作偏差演算手段は目標舵角と舵角との偏差で
    ある舵角偏差を演算し、 前記車両旋回挙動特性制御手段は上記舵角偏差が所定値
    以上の場合に車両の旋回挙動特性の制御を行うよう不感
    帯を有するものであり、 更に、上記スピン状態が発散方向か収束方向かを判定す
    るスピン方向判定手段と、 上記スピン状態が発散方向の場合に、目標操舵角に対し
    て位相が進んだ向きの不感帯を大きくする不感帯設定手
    段とを有することを特徴とする車両旋回挙動制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両旋回挙動制御装置に
    おいて、 前記不感帯設定手段は、スピン状態が発散方向の場合
    に、目標操舵角に対して位相が遅れる向きの不感帯を小
    さくすることを特徴とする車両旋回挙動制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の車両旋回挙動制御装置に
    おいて、 目標舵角の変化速度である目標舵角速度を演算する目標
    舵角速度演算手段と、舵角の変化速度である舵角速度を
    演算する舵角速度演算手段と、 上記目標舵角速度と舵角速度の偏差に応じ、舵角が目標
    舵角から離れる向きの場合にゲインを大きく設定し、上
    記舵角が目標舵角に近付く向きの場合にゲインを小さく
    設定するゲイン設定手段とを有することを特徴とする車
    両旋回挙動制御装置。
JP20240394A 1994-02-04 1994-08-26 車両旋回挙動制御装置 Expired - Lifetime JP3257269B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20240394A JP3257269B2 (ja) 1994-02-04 1994-08-26 車両旋回挙動制御装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-12802 1994-02-04
JP1280294 1994-02-04
JP20240394A JP3257269B2 (ja) 1994-02-04 1994-08-26 車両旋回挙動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07257337A JPH07257337A (ja) 1995-10-09
JP3257269B2 true JP3257269B2 (ja) 2002-02-18

Family

ID=26348473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20240394A Expired - Lifetime JP3257269B2 (ja) 1994-02-04 1994-08-26 車両旋回挙動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3257269B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3758352B2 (ja) * 1998-01-28 2006-03-22 日産自動車株式会社 車両挙動制御装置
JP5115276B2 (ja) * 2008-03-31 2013-01-09 株式会社アドヴィックス 車両の操舵制御装置
JP2008179365A (ja) * 2008-04-22 2008-08-07 Toyota Motor Corp 車輌の挙動制御装置
FR2955943B1 (fr) * 2010-01-29 2012-06-15 Renault Sa Systeme et procede de suivi de la trajectoire d'un vehicule

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07257337A (ja) 1995-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5134352A (en) Vehicle turning behavior control system
JP2932589B2 (ja) 車両の運動制御装置
CN109693663B (zh) 基于主动干预转向系统的车辆稳定性控制系统
US6205375B1 (en) Vehicle stability control apparatus
US5667286A (en) Brake control system
JP2000185658A (ja) 前車軸かじ取りにより車両の横運動を制御する方法
US6131688A (en) Driftout control device of four wheel steered vehicle by combination of brake/traction control and rear wheel steering
WO2006068693A2 (en) Active front steer control for vehicle stability enhancement
JPH1159364A (ja) 車輪スリップ制御装置付き車両の挙動制御装置
JP3161206B2 (ja) 車両の旋回挙動制御装置
US7097262B2 (en) Braking force control apparatus and method for vehicle
JP2572860B2 (ja) 車両の旋回挙動制御装置
JP3257269B2 (ja) 車両旋回挙動制御装置
JP4718706B2 (ja) 車輌の走行制御装置
JPH06321077A (ja) 駆動・制動力配分制御装置
JPH06115418A (ja) 駆動・制動力配分制御装置
JP3324347B2 (ja) 車両の挙動制御装置
JP2623840B2 (ja) 車両の旋回挙動制御装置
JPH04372446A (ja) 自動車用制動装置
US11208144B2 (en) Vehicle behavior stabilization system
JPH07117645A (ja) 制動制御装置
JPH07144653A (ja) 車両のヨーイング運動量制御装置
JP4590789B2 (ja) 自動車の姿勢制御装置
JP3149814B2 (ja) 車両の旋回制御装置
JP2611460B2 (ja) 車両用制動装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081207

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081207

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091207

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131207

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term