JP3256275B2 - 浸漬管の冷却装置 - Google Patents

浸漬管の冷却装置

Info

Publication number
JP3256275B2
JP3256275B2 JP13825992A JP13825992A JP3256275B2 JP 3256275 B2 JP3256275 B2 JP 3256275B2 JP 13825992 A JP13825992 A JP 13825992A JP 13825992 A JP13825992 A JP 13825992A JP 3256275 B2 JP3256275 B2 JP 3256275B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
water
immersion tube
diameter
cooling medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13825992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05331525A (ja
Inventor
完二 相沢
清志 高橋
信元 高柴
道弘 桑山
政人 水藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP13825992A priority Critical patent/JP3256275B2/ja
Publication of JPH05331525A publication Critical patent/JPH05331525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3256275B2 publication Critical patent/JP3256275B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶鋼脱ガス処理、溶
鋼の成分調整または精錬などを行う設備で使用される浸
漬管の冷却装置に関し、とくに安全な冷却を実現しよう
とするものである。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の脱ガス処理設備あるいは溶鋼成分
調整設備、精錬設備等においては、基体となる鋼板製筒
状の芯金とこれを取り囲む耐火物との組合せからなる浸
漬管を用い、これを溶鋼中に浸漬することによって脱ガ
スや成分調整などの処理を行うのが通例である。そし
て、溶鋼の処理温度は1600℃前後であるため、処理時間
が20〜40分にも及ぶような溶鋼の脱ガス処理では、処理
を繰り返すうちに芯金の温度が1000℃を越える高温とな
る。このため、浸漬管においては、芯金の高温クリープ
現象に由来した耐火物目地部への地金の差し込み、溶鋼
による芯金の溶損あるいは芯金の膨張に伴う耐火物の縦
割れが発生し、その寿命は極めて短く、高温状態におけ
る過酷な条件の下で頻繁に補修する必要があった。
【0003】かかる問題に対処する試みとして、特開昭
58−96813 号公報には、浸漬管の芯金付近に配置した、
二重管や冷却管に、空気、窒素等のガス体と被霧化液体
である水を送り込み、芯金を冷却する方法が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の冷却方法では、
気体に霧化した水を混合することによって、冷却能を向
上することが可能であるが、霧化した水を浸漬管の下部
まで移動するには、その水滴が冷却管等の内壁に衝突お
よび付着しながらも霧状の形態を保っている必要があ
る。しかしながら、水滴が管壁に衝突および付着するこ
とが繰り返されるうちに、水滴はより大きな水滴に成長
し、さらには水滴が集合して水流となるため、所期した
冷却能が得られず、また冷却媒体の通路が溶損した場合
の、水蒸気爆発の危険は、依然として解消されてはいな
かった。
【0005】そこでこの発明は、冷却効果が高く、また
水蒸気爆発などの危険性のない、浸漬管の冷却装置につ
いて、提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記した問
題について種々検討したところ、霧化した水を冷却媒体
として用いるに当たっては、その水滴径に好適範囲が存
在することを見出し、この発明を完成するに到った。
【0007】すなわちこの発明は、浸漬管の芯金の周り
に設けた通路に水滴を混合した冷却媒体を供給して浸漬
管を冷却する浸漬管の冷却装置であって、該浸漬管の一
方の開口4aから水滴分級機7を介して分級した水滴を
混合した冷却媒体5を搬送管6へ導入し、他方の開口4
bから大気中へ放出する冷却構造に成り、前記水滴分級
機7は、その内部に配置したフォッグ発生ノズル8にて
水を気体により微細化して発生させたフォッグを、径:
30μmを境に分級し、水滴径:30μm以下のフォッグを
冷却媒体5として搬送管6へ送り込む構造を有すること
を特徴とする浸漬管の冷却装置である。 ここで、気体に
は、空気、窒素および水蒸気のうちから選ばれる少なく
とも1種を用いることができる。
【0008】さて、図1に、この発明で用いる浸漬管の
冷却装置について示す。まず、図示の浸漬管1は、芯金
2の周りに耐火物3を配置した、一般的な構造で、さら
に芯金2の周壁に半割りのパイプを固着してなる冷却通
路4を配置し、この冷却通路4の一方の開口4aから冷却
媒体5を導入し、この冷却媒体5は、通路4に案内され
て芯金2に沿って移動した後、他方の開口4bから大気中
へ放出される。一方冷却媒体5は、搬送管6を介して、
水滴分級機7から供給される。
【0009】この水滴分級機7は、その内部に配置した
フォッグ発生ノズル8に浄水9および気体10を導き、該
ノズル8の先端で浄水9を気体10により微細化して発生
させたフォッグを、その水滴径に応じて径:30μmを境
に分級し、大きな水滴は分級機7の下部に沈降させ、水
滴径:30μm以下のフォッグを冷却媒体5として搬送管
6へ送り込むためのものである。なお、水滴分級機7の
下部に沈降した大径の水滴は、ドレン抜き11を開くこと
によって、排水溝12へと導かれる。
【0010】ここで、水滴分級機7における分級の仕組
みについて詳述する。30μm 径の水滴が大気中で沈降す
る速度は約4cm/s である。従って、分級機内を上昇す
るガスの流速をこれと同程度にすれば、30μm 径を越え
る水滴は同分級機内で沈降し、30μm 径以下の水滴は上
昇ガスと共に分級機外に導き出されるわけである。
【0011】また、フォッグ発生ノズル8には、平均径
が50μm前後の水滴を発生する、一般的なものではな
く、噴出ガスの剪断作用によって微細化された液滴を内
包するジェット同志を衝突させ、相互剪断作用とその時
発生する数万ヘルツの超音波を利用して液滴をさらに微
細化する形式になる、平均径が6μm前後の水滴を発生
するものを用いることが好ましい。
【0012】なお、冷却通路4は図1に示した半割りの
パイプを固着してなる構成のほか、通常の円筒状パイプ
を固着したり、あるいは芯金自体を2重壁構造とし、そ
の内壁と外壁との間に、冷却通路を構成してもよい。
【0013】
【作用】浸漬管の冷却通路に導入する冷却媒体に、微細
径の水滴と気体との混合流体を用いると、浸漬管の冷却
効率は格段に向上する。しかし、冷却媒体が冷却通路の
直線部やベンド部を経由して進む過程で、冷却媒体中の
水滴の径が大きいと、冷却通路の壁面に付着したり衝突
したりして、その場に止まるため、水滴を浮遊させたま
ま輸送することが難しい。ここに、冷却効率の低下およ
び水蒸気爆発の危険性が存在するわけで、これらの不利
を回避するには、水滴を浮遊させたまま輸送することが
必要となる。
【0014】そこで、冷却通路の形状に拘らずに、浮遊
状態での輸送が可能となる水滴径について検討したとこ
ろ、水滴径を30μm以下にすれば浮遊状態を維持できる
ことが、新たに判明した。すなわち、径が30μm以下の
水滴は、気流に乗って移動して気流の方向の変化にも追
随できるため、冷却通路の始端から終端に到るまで浮遊
状態での輸送が可能となる。
【0015】また、径が30μm以下の水滴を含む気体
は、水滴の混入によって気体の見掛けの比熱が増加する
ため、大きな冷却効果を期待でき、これは水滴が壁面に
衝突して直接冷却する、スプレーやミスト冷却とは本質
的に異なるものである。さらに、大きな蒸発潜熱を有す
る水滴がほぼ全て蒸発するため、少量の水滴の混入です
み、この蒸発後の気体の体積膨張は、同温度の気体の2
倍未満となり急激な体積膨張は生じない。従って、漏鋼
などと接触して1000倍に体積膨張して水蒸気爆発を起こ
す、水と比較して、高い安全性を付与することができ
る。
【0016】なお、冷却媒体における、気体と水滴との
比率は、フォッグ発生用ノズルの特性に影響されるとこ
ろが大きいが、歩留りよく微細水滴を発生させるために
は、ジェットのエネルギーと所定量の水を微細化するた
めに必要なエネルギーとのバランスから混水率を設定す
る必要がある。この理由から、混水率を重量比で 1 (kg
-H2O/kg-Air) 以下とすることが好ましい。
【0017】
【実施例】溶鋼の環流速度180t/min, 1回当たりの処理
量が285tになるRH式真空脱ガス設備の真空槽に、内
径:1100mmφ, 厚さ16mmおよび高さ:600 mmの芯金に耐
火物を組合わせてなる、図1に示した構造の浸漬管(内
径:750 mmφ)を配置して溶鋼の脱ガス処理を行うに当
たり、図1に示したところに従って、水:0.5 Nl/minお
よび空気:1.2 Nm3/min をフォッグ発生ノズル8に供給
して得られた、30μm径以下の水滴を99重量%含む空気
(フォッグ)を冷却媒体として、浸漬管の冷却を行っ
た。この処理を62時間行ったところで、分級ノズルを変
更し水滴径を平均50μm (20〜100 μm )に変更した空
気(ミスト)を冷却媒体とする処理に切替えて、この処
理を10時間続行し、次いでフォッグ発生ノズルへの水の
供給を中止し、空気のみによる浸漬管の冷却を行い、そ
の8時間後には空気の供給も中止した。
【0018】上記の(1) フォッグ冷却工程、(2) ミスト
冷却工程、(3) 空気冷却工程および(4) 冷却中止後にお
ける、芯金の温度を、図1に示すA(芯金下端から80m
m)、B(芯金下端から190 mm)およびC(芯金下端か
ら300 mm)の位置で測定した結果を、図2に示す。同図
から、フォッグを用いる冷却での冷却効果が、その他の
工程に比較して、極めて高いことがわかる。
【0019】また、上記の (1)〜(3) の冷却工程を適用
した処理を、同じ処理時間行ったときに、芯金の温度を
一定温度に保つのに用いた冷却媒体にかかるコストを、
(3)空気冷却工程の場合を100 としたときの指数にて、
表1に示す。さらに、上記の(1) 〜(3) の冷却工程を適
用した処理における、浸漬管の下部がラッパ状に変形す
るかもしくは縦割れ補修の限界により使用不能となるま
での寿命を調査した結果についても、(3) 空気冷却工程
の場合を 100としたときの指数にて、表1に併記する。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】この発明によれば、冷却効果が高くかつ
水蒸気爆発などの危険性のない、浸漬管の冷却を実現で
き、浸漬管の寿命を飛躍的に、しかも低コストで向上し
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に従う浸漬管の冷却装置を示す図
ある。
【図2】 浸漬管の冷却効果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑山 道弘 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所内 (72)発明者 水藤 政人 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭58−96813(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21C 7/10 F27D 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浸漬管の芯金の周りに設けた通路に水滴
    を混合した冷却媒体を供給して浸漬管を冷却する浸漬管
    の冷却装置であって、該浸漬管の一方の開口4aから水
    滴分級機7を介して分級した水滴を混合した冷却媒体5
    を搬送管6へ導入し、他方の開口4bから大気中へ放出
    する冷却構造に成り、前記水滴分級機7は、その内部に
    配置したフォッグ発生ノズル8にて水を気体により微細
    化して発生させたフォッグを、径:30μmを境に分級
    し、水滴径:30μm以下のフォッグを冷却媒体5として
    搬送管6へ送り込む構造を有することを特徴とする浸漬
    管の冷却装置。
JP13825992A 1992-05-29 1992-05-29 浸漬管の冷却装置 Expired - Fee Related JP3256275B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13825992A JP3256275B2 (ja) 1992-05-29 1992-05-29 浸漬管の冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13825992A JP3256275B2 (ja) 1992-05-29 1992-05-29 浸漬管の冷却装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05331525A JPH05331525A (ja) 1993-12-14
JP3256275B2 true JP3256275B2 (ja) 2002-02-12

Family

ID=15217763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13825992A Expired - Fee Related JP3256275B2 (ja) 1992-05-29 1992-05-29 浸漬管の冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3256275B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05331525A (ja) 1993-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1324929C (zh) 精炼和铸造的装置与方法
US4897111A (en) Method for the manufacture of powders from molten materials
JP6686837B2 (ja) 高清浄鋼の製造方法
JP2004523359A5 (ja)
JP6477919B2 (ja) 高温金属の冷却方法及び溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法
JP3256275B2 (ja) 浸漬管の冷却装置
JPS5693809A (en) Slag-cut steel discharging process
JP4830825B2 (ja) 転炉型精錬炉における精錬方法
JP3598536B2 (ja) ランス
KR100983947B1 (ko) 구형미세마그네슘분말 제조장치
EP0633324A1 (de) Verfahren zum Entfernen von Zinn, Arsen und Antimon aus schmelzflüssigem Blei
CN116802002A (zh) 生产金属粉末的装置和方法
JP2017206719A (ja) 溶鋼の脱硫方法
DE69937786T2 (de) Verfahren zur einfachen pfannenraffination
CN114619129B (zh) 一种基于熔体冲击法连接铝合金厚板的方法、一体化连接的铝合金厚板材料和其应用
JP3065218B2 (ja) 冷却対象物への冷却用フォグ搬送方法および装置
CN114669722B (zh) 一种提升铸坯纯净度的避渣方法
JP3293023B2 (ja) 溶鋼の真空吹酸方法
US20240066593A1 (en) Metallic powders and methods therefor
JP2019073780A (ja) 溶鋼の精錬方法
JPS6234809B2 (ja)
SU939054A1 (ru) Струйный аппарат дл гранул ции расплава
JP2019206744A (ja) 溶鋼の精錬方法
JP2988737B2 (ja) 極低炭素鋼の製造方法
SU1636464A1 (ru) Способ рафинировани алюмини и его сплавов

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees