JP3256173B2 - 超音波洗浄装置 - Google Patents
超音波洗浄装置Info
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- JP3256173B2 JP3256173B2 JP34088897A JP34088897A JP3256173B2 JP 3256173 B2 JP3256173 B2 JP 3256173B2 JP 34088897 A JP34088897 A JP 34088897A JP 34088897 A JP34088897 A JP 34088897A JP 3256173 B2 JP3256173 B2 JP 3256173B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレームを
代表とする薄膜長尺物の洗浄に用いて好適な超音波洗浄
装置に関する。
代表とする薄膜長尺物の洗浄に用いて好適な超音波洗浄
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リードフレームの表面に付着した
メッキ液などの付着液体を洗浄して除去するには、図5
あるいは図6に示すような方法が用いられていた。すな
わち、図5の洗浄方法は、スポンジローラ・バキューム
方式と呼ばれているもので、回転支軸51をバキューム
吸引管とした一対のスポンジローラ52,52の間に洗
浄対象とするリボン状のリードフレーム1をくぐらせて
いくことにより、リードフレーム1の表面に付着してい
るメッキ液などをバキューム吸引して回収するものであ
る。
メッキ液などの付着液体を洗浄して除去するには、図5
あるいは図6に示すような方法が用いられていた。すな
わち、図5の洗浄方法は、スポンジローラ・バキューム
方式と呼ばれているもので、回転支軸51をバキューム
吸引管とした一対のスポンジローラ52,52の間に洗
浄対象とするリボン状のリードフレーム1をくぐらせて
いくことにより、リードフレーム1の表面に付着してい
るメッキ液などをバキューム吸引して回収するものであ
る。
【0003】また、図6の洗浄方法は、エアブロー・バ
キューム方式と呼ばれているもので、洗浄対象とするリ
ードフレーム1の表面に向けてエアブラシ61から高圧
の洗浄用エアを吹き付けることによりリードフレーム1
の表面に付着しているメッキ液などを吹き飛ばし、この
吹き飛ばされたメッキ液などをバキューム式の回収ノズ
ル62で回収するようにしたものである。
キューム方式と呼ばれているもので、洗浄対象とするリ
ードフレーム1の表面に向けてエアブラシ61から高圧
の洗浄用エアを吹き付けることによりリードフレーム1
の表面に付着しているメッキ液などを吹き飛ばし、この
吹き飛ばされたメッキ液などをバキューム式の回収ノズ
ル62で回収するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た図5の洗浄方法によるときは、洗浄対象物としては表
面に凹凸のないものに限られ、コネクタなどのリードフ
レームや、トランジスタなどの足のついた折り返しのあ
るリードフレームなどでは使用できないという問題があ
った。また、図6の洗浄方法によるときは、エアブラシ
で吹き飛ばされたメッキ液などがミスト状になって舞い
上がって飛散し、その回収率が低下するという問題があ
った。また、ミスト状のため外部へ漏れやすく、環境汚
染の原因にもなりやすいという問題があった。さらに、
この種の作業を行なう工場ではそれ以外にも大量の高圧
エアを使用しており、現状以上の高圧エアの消費はでき
るだけ避けたいという要望もあった。
た図5の洗浄方法によるときは、洗浄対象物としては表
面に凹凸のないものに限られ、コネクタなどのリードフ
レームや、トランジスタなどの足のついた折り返しのあ
るリードフレームなどでは使用できないという問題があ
った。また、図6の洗浄方法によるときは、エアブラシ
で吹き飛ばされたメッキ液などがミスト状になって舞い
上がって飛散し、その回収率が低下するという問題があ
った。また、ミスト状のため外部へ漏れやすく、環境汚
染の原因にもなりやすいという問題があった。さらに、
この種の作業を行なう工場ではそれ以外にも大量の高圧
エアを使用しており、現状以上の高圧エアの消費はでき
るだけ避けたいという要望もあった。
【0005】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたもので、表面に凹凸のある被洗浄物であっ
ても洗浄することができ、しかも洗浄時にメッキ液など
の付着液体がミスト状に舞い上がって飛散することのな
い超音波洗浄装置を提供することを目的とする。
めになされたもので、表面に凹凸のある被洗浄物であっ
ても洗浄することができ、しかも洗浄時にメッキ液など
の付着液体がミスト状に舞い上がって飛散することのな
い超音波洗浄装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の超音波洗浄装置は、洗浄対象物たる薄膜長
尺物を中に挟んで超音波振動ホーンと超音波反射板を対
向配置し、該対向配置した超音波振動ホーンの先端面と
超音波反射板との距離を超音波の音圧が最大となる距離
に設定するとともに、前記洗浄対象物たる薄膜長尺物を
前記ホーン先端面と超音波反射板との間の音圧最大位置
に配置することにより構成したものである。
め、本発明の超音波洗浄装置は、洗浄対象物たる薄膜長
尺物を中に挟んで超音波振動ホーンと超音波反射板を対
向配置し、該対向配置した超音波振動ホーンの先端面と
超音波反射板との距離を超音波の音圧が最大となる距離
に設定するとともに、前記洗浄対象物たる薄膜長尺物を
前記ホーン先端面と超音波反射板との間の音圧最大位置
に配置することにより構成したものである。
【0007】
【作用】超音波振動ホーンの先端面と超音波反射板との
間に発生する超音波の音圧最大位置に洗浄対象物たるリ
ードフレームなどの薄膜長尺物が配置される。このた
め、音圧最大位置に配置されたリードフレームなどの薄
膜長尺物の表裏面は大きな音圧を受けて振動され、表裏
面に付着しているメッキ液などの液体が振り落とされ、
超音波洗浄が行なわれる。超音波を用いた場合、振り落
とされた液体はミスト状になって舞い上がることがない
ので、容易に回収することができる。
間に発生する超音波の音圧最大位置に洗浄対象物たるリ
ードフレームなどの薄膜長尺物が配置される。このた
め、音圧最大位置に配置されたリードフレームなどの薄
膜長尺物の表裏面は大きな音圧を受けて振動され、表裏
面に付着しているメッキ液などの液体が振り落とされ、
超音波洗浄が行なわれる。超音波を用いた場合、振り落
とされた液体はミスト状になって舞い上がることがない
ので、容易に回収することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1および図2に、本発明
に係る超音波洗浄装置の一実施形態を示す。図1は超音
波洗浄装置の一部切欠斜視図、図2はその縦断面図であ
る。
て図面を参照して説明する。図1および図2に、本発明
に係る超音波洗浄装置の一実施形態を示す。図1は超音
波洗浄装置の一部切欠斜視図、図2はその縦断面図であ
る。
【0009】図において、1は洗浄対象とするリボン状
のリードフレーム、2は本発明になる超音波洗浄装置で
ある。リボン状のリードフレーム1は、超音波洗浄装置
2のケース3の両側端面に形成された入口スリット4と
出口スリット5との間に差し通され、図示を略したフレ
ーム送り機構によって矢印方向に一定速度で送るように
構成されている。なお、入口スリット4と出口スリット
5は、挿通されるリードフレーム1の幅に合わせてその
スリット幅を自在に調節できるように構成されている。
のリードフレーム、2は本発明になる超音波洗浄装置で
ある。リボン状のリードフレーム1は、超音波洗浄装置
2のケース3の両側端面に形成された入口スリット4と
出口スリット5との間に差し通され、図示を略したフレ
ーム送り機構によって矢印方向に一定速度で送るように
構成されている。なお、入口スリット4と出口スリット
5は、挿通されるリードフレーム1の幅に合わせてその
スリット幅を自在に調節できるように構成されている。
【0010】一方、超音波洗浄装置2内には、超音波振
動ユニット6が設置されている。この超音波振動ユニッ
ト6は、超音波振動子7、振動振幅を拡大する例えば逆
円錐形の第1の超音波振動ホーン8、四角形の第2の超
音波振動ホーン9から構成されており、第2の超音波振
動ホーン9の先端面10をリードフレーム1に対向させ
た状態で、ユニット支持板11によって定位置に固設さ
れている。第2の超音波振動ホーン9の中間位置には、
ホーンとのすきまをゴムなどのシーリング材12によっ
て水密にシーリングされた防水壁13が設けられてお
り、超音波洗浄時にリードフレーム1の表裏面から振り
落とされたメッキ液などが超音波振動子7側に侵入しな
いように保護している。
動ユニット6が設置されている。この超音波振動ユニッ
ト6は、超音波振動子7、振動振幅を拡大する例えば逆
円錐形の第1の超音波振動ホーン8、四角形の第2の超
音波振動ホーン9から構成されており、第2の超音波振
動ホーン9の先端面10をリードフレーム1に対向させ
た状態で、ユニット支持板11によって定位置に固設さ
れている。第2の超音波振動ホーン9の中間位置には、
ホーンとのすきまをゴムなどのシーリング材12によっ
て水密にシーリングされた防水壁13が設けられてお
り、超音波洗浄時にリードフレーム1の表裏面から振り
落とされたメッキ液などが超音波振動子7側に侵入しな
いように保護している。
【0011】リードフレーム1の裏面側には、ジュラル
ミンやステンレス鋼などで構成された超音波反射板14
が、前記第2の超音波振動ホーン9の先端面10と対向
して配置されている。さらに、この超音波反射板14と
前記防水壁13との間のリードフレーム1の下方には、
超音波洗浄によってリードフレーム1の表裏面から振り
落とされたメッキ液などを回収するための液受け槽15
が配置され、排液ホース16によって外部へ排出するよ
うに構成されている。
ミンやステンレス鋼などで構成された超音波反射板14
が、前記第2の超音波振動ホーン9の先端面10と対向
して配置されている。さらに、この超音波反射板14と
前記防水壁13との間のリードフレーム1の下方には、
超音波洗浄によってリードフレーム1の表裏面から振り
落とされたメッキ液などを回収するための液受け槽15
が配置され、排液ホース16によって外部へ排出するよ
うに構成されている。
【0012】本発明の場合、前記第2の超音波振動ホー
ン9の先端面10と超音波反射板14との距離d1 と、
リードフレーム1との距離d2 が極めて重要な役割を果
たしており、距離d1 は第2の超音波振動ホーン9の先
端面10から放射された超音波が超音波反射板14との
間で反射を繰り返すことによって先端面10と超音波反
射板14の面がそれぞれ音圧最大となるような超音波が
発生する距離に設定される。また、距離d2 は、第2の
超音波振動ホーン9の先端面10と超音波反射板14と
の間の超音波の音圧が最も大きくなる位置に設定されて
いる。d1 とd2 をこのような関係に設定することによ
り、後述動作説明から明らかとなるように、1つの超音
波ユニット6を用いるだけでリードフレーム1の表裏面
を同時に超音波洗浄することが可能となる。
ン9の先端面10と超音波反射板14との距離d1 と、
リードフレーム1との距離d2 が極めて重要な役割を果
たしており、距離d1 は第2の超音波振動ホーン9の先
端面10から放射された超音波が超音波反射板14との
間で反射を繰り返すことによって先端面10と超音波反
射板14の面がそれぞれ音圧最大となるような超音波が
発生する距離に設定される。また、距離d2 は、第2の
超音波振動ホーン9の先端面10と超音波反射板14と
の間の超音波の音圧が最も大きくなる位置に設定されて
いる。d1 とd2 をこのような関係に設定することによ
り、後述動作説明から明らかとなるように、1つの超音
波ユニット6を用いるだけでリードフレーム1の表裏面
を同時に超音波洗浄することが可能となる。
【0013】なお、図中、17は超音波振動子7を空冷
するための冷却ファン、18は超音波振動子7に超音波
振動用の高周波電流を供給するための配線コード、1
9,20はコードホルダ、21は図示しない高周波発振
器への接続コネクタである。
するための冷却ファン、18は超音波振動子7に超音波
振動用の高周波電流を供給するための配線コード、1
9,20はコードホルダ、21は図示しない高周波発振
器への接続コネクタである。
【0014】次に、上記構成になる超音波洗浄装置の動
作を説明する。まず、洗浄対象とするリードフレーム1
を、図示するように入口スリット4から出口スリット5
に差し通し、図示を略したフレーム送り機構によって所
定の速度で矢印方向に送り開始する。
作を説明する。まず、洗浄対象とするリードフレーム1
を、図示するように入口スリット4から出口スリット5
に差し通し、図示を略したフレーム送り機構によって所
定の速度で矢印方向に送り開始する。
【0015】これと同時に、図示を略した高周波発振器
から接続コネクタ20、配線コード17を介して超音波
振動ユニット6の超音波振動子7に所定の高周波電流を
供給開始する。これによって、超音波振動子7が振動を
開始する。この超音波振動子7の振動は、第1の超音波
振動ホーン8によって振幅を拡大した後、四角形の第2
の超音波振動ホーン9に送られ、その先端面10から超
音波となって対向配置された超音波反射板14に向けて
放射される。
から接続コネクタ20、配線コード17を介して超音波
振動ユニット6の超音波振動子7に所定の高周波電流を
供給開始する。これによって、超音波振動子7が振動を
開始する。この超音波振動子7の振動は、第1の超音波
振動ホーン8によって振幅を拡大した後、四角形の第2
の超音波振動ホーン9に送られ、その先端面10から超
音波となって対向配置された超音波反射板14に向けて
放射される。
【0016】超音波反射板14に向けて放射された超音
波はリードフレーム1の表面に直接当たるとともに、薄
い膜状のリードフレーム1を透過して裏面側の超音波反
射板14で反射される。また、リードフレーム1には、
半導体チップを載せるための種々のパターンからなる抜
き穴が開けられており、放射された超音波はこの抜き穴
を通って超音波反射板14で反射される。このようにし
て、放射された超音波が超音波反射板14と第2の超音
波振動ホーンの先端面10との間で反射を繰り返して干
渉する結果、先端面10と超音波反射板14との間に
は、先端面10と超音波反射板14のそれぞれの位置で
最大音圧となるような超音波が発生する。
波はリードフレーム1の表面に直接当たるとともに、薄
い膜状のリードフレーム1を透過して裏面側の超音波反
射板14で反射される。また、リードフレーム1には、
半導体チップを載せるための種々のパターンからなる抜
き穴が開けられており、放射された超音波はこの抜き穴
を通って超音波反射板14で反射される。このようにし
て、放射された超音波が超音波反射板14と第2の超音
波振動ホーンの先端面10との間で反射を繰り返して干
渉する結果、先端面10と超音波反射板14との間に
は、先端面10と超音波反射板14のそれぞれの位置で
最大音圧となるような超音波が発生する。
【0017】図示しないフレーム送り機構によって一定
の速度で送られているリードフレーム1は、この先端面
10と超音波反射板14との間の音圧の最大となる位置
d2に配置されている。したがって、リードフレーム1
の表裏面に付着しているメッキ液などはこの超音波の大
きな音圧で振り飛ばされ、リードフレーム1の表裏面に
付着しているメッキ液などの付着液体の洗浄が効果的に
行なわれる。しかも、超音波によって振り飛ばされたメ
ッキ液など付着液体は、従来のエアブラシを用いた洗浄
方法の場合のようにミスト状とはならず、大きな粒子の
ままで吹き飛ばされる。したがって、吹き飛ばされたメ
ッキ液はその自重によって速やかに落下し、リードレー
ム下方に配置した液受け槽15で回収されて排液ホース
16から排出される。
の速度で送られているリードフレーム1は、この先端面
10と超音波反射板14との間の音圧の最大となる位置
d2に配置されている。したがって、リードフレーム1
の表裏面に付着しているメッキ液などはこの超音波の大
きな音圧で振り飛ばされ、リードフレーム1の表裏面に
付着しているメッキ液などの付着液体の洗浄が効果的に
行なわれる。しかも、超音波によって振り飛ばされたメ
ッキ液など付着液体は、従来のエアブラシを用いた洗浄
方法の場合のようにミスト状とはならず、大きな粒子の
ままで吹き飛ばされる。したがって、吹き飛ばされたメ
ッキ液はその自重によって速やかに落下し、リードレー
ム下方に配置した液受け槽15で回収されて排液ホース
16から排出される。
【0018】上記のように、本発明では、超音波を放射
する第2の超音波振動ホーン9の先端面10と超音波反
射板14との間の音圧最大位置にリードフレーム1を配
置してその表裏面を同時かつ効果的に洗浄する。このた
め、洗浄のための超音波振動ユニット6はただ1つ設け
るだけでよく、また、たとえリードフレーム1の表裏面
に凹凸があったり、あるいはコネクタなどのリードフレ
ームや、トランジスタなどの足のついた折り返しのある
リードフレームの場合であってもこれらに何ら邪魔され
ることなく確実に洗浄を行なうことができる。さらに、
メッキ液などがミスト状になって飛散することがないの
で、回収率が低下するというようなこともなく、メッキ
液が外部へ漏れて環境汚染を引き起こすというようなこ
とも防止できる。
する第2の超音波振動ホーン9の先端面10と超音波反
射板14との間の音圧最大位置にリードフレーム1を配
置してその表裏面を同時かつ効果的に洗浄する。このた
め、洗浄のための超音波振動ユニット6はただ1つ設け
るだけでよく、また、たとえリードフレーム1の表裏面
に凹凸があったり、あるいはコネクタなどのリードフレ
ームや、トランジスタなどの足のついた折り返しのある
リードフレームの場合であってもこれらに何ら邪魔され
ることなく確実に洗浄を行なうことができる。さらに、
メッキ液などがミスト状になって飛散することがないの
で、回収率が低下するというようなこともなく、メッキ
液が外部へ漏れて環境汚染を引き起こすというようなこ
とも防止できる。
【0019】次に、図3を参照して、前述した第2の超
音波振動ホーン9の先端面10と超音波反射板14との
距離d1 と、リードフレム1との距離d2 の設定方法に
ついて説明する。超音波の音圧測定を容易とするため、
前述した第2の超音波振動ホーン9の代わりに平板状の
振動板Aを用いる。そして、この振動板Aを第1の超音
波振動ホーン8に接続し、所定の周波数で振動を起こさ
せ、対向配置した超音波反射板14に向けて超音波を放
射する。一方、超音波反射板14の中央位置には穴を開
け、この穴に音圧測定用のマイクロホン31を挿入して
おき、振動板Aの位置を前後方向に変えながら各位置に
おける超音波の音圧をマイクロホン31で測定し、増幅
器32から出力する。
音波振動ホーン9の先端面10と超音波反射板14との
距離d1 と、リードフレム1との距離d2 の設定方法に
ついて説明する。超音波の音圧測定を容易とするため、
前述した第2の超音波振動ホーン9の代わりに平板状の
振動板Aを用いる。そして、この振動板Aを第1の超音
波振動ホーン8に接続し、所定の周波数で振動を起こさ
せ、対向配置した超音波反射板14に向けて超音波を放
射する。一方、超音波反射板14の中央位置には穴を開
け、この穴に音圧測定用のマイクロホン31を挿入して
おき、振動板Aの位置を前後方向に変えながら各位置に
おける超音波の音圧をマイクロホン31で測定し、増幅
器32から出力する。
【0020】図3の音圧測定装置を用い、距離dをパラ
メータとして振動板A表面における音圧の変化を測定し
た結果を図4に示す。なお、測定条件は次の通りであ
る。 振動板Aの大きさ :434×178×3mm 超音波の発振周波数:19.185KHz 振動板Aの振動振幅:44μmp−p 反射板14の大きさ:240×255×5mm
メータとして振動板A表面における音圧の変化を測定し
た結果を図4に示す。なお、測定条件は次の通りであ
る。 振動板Aの大きさ :434×178×3mm 超音波の発振周波数:19.185KHz 振動板Aの振動振幅:44μmp−p 反射板14の大きさ:240×255×5mm
【0021】図4から明らかなように、超音波反射板1
4を設けない場合には、すべての距離で音圧がほぼ一定
となり、弱い音圧となることが分かる。一方、超音波反
射板14を設けた場合には、d=12、22、32、4
2、……(mm)というように、約10mm間隔毎に音
圧の極大値が周期的に現れ、これらの位置で振動板Aと
超音波反射板14との間に非常に強い音圧が発生してい
ることが分かる。そこで、例えば、図2中のd1 =22
(mm)、d2 =12(mm)に設定すれば、第2の超
音波振動ホーン9の先端面10と超音波反射板14の間
で極大の音圧が生じるとともに、音圧最大の位置に洗浄
対象物たるリードフレーム1を位置せしめることがで
き、これによって所期の効果を上げることができるよう
になる。
4を設けない場合には、すべての距離で音圧がほぼ一定
となり、弱い音圧となることが分かる。一方、超音波反
射板14を設けた場合には、d=12、22、32、4
2、……(mm)というように、約10mm間隔毎に音
圧の極大値が周期的に現れ、これらの位置で振動板Aと
超音波反射板14との間に非常に強い音圧が発生してい
ることが分かる。そこで、例えば、図2中のd1 =22
(mm)、d2 =12(mm)に設定すれば、第2の超
音波振動ホーン9の先端面10と超音波反射板14の間
で極大の音圧が生じるとともに、音圧最大の位置に洗浄
対象物たるリードフレーム1を位置せしめることがで
き、これによって所期の効果を上げることができるよう
になる。
【0022】なお、前述した実施の形態は、洗浄対象物
としてリードフレームを用いた場合について例示した
が、これに限定されるものではなく、超音波が透過可能
な薄膜長尺物であれば適用可能である。
としてリードフレームを用いた場合について例示した
が、これに限定されるものではなく、超音波が透過可能
な薄膜長尺物であれば適用可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波洗
浄装置によるときは、洗浄対象物たる薄膜長尺物を中に
挟んで超音波振動ホーンと超音波反射板を対向配置し、
該対向配置した超音波振動ホーンの先端面と超音波反射
板との距離を超音波の音圧が最大となる距離に設定する
とともに、前記洗浄対象物たる薄膜長尺物を前記ホーン
先端面と超音波反射板との間の音圧最大位置に配置した
ので、洗浄対象物たるリードフレームなどの薄膜長尺物
の表裏面に付着したメッキ液などの付着液体を効果的に
振り落とすことができる。このため、表面に凹凸のある
被洗浄物であっても確実かつ容易に洗浄することができ
るとともに、洗浄時にメッキ液などの付着液体がミスト
状に舞い上がって飛散することも防止することができ
る。また、振り落とされた付着液体がミスト状に舞い上
がって飛散することがないので、その回収率も向上し、
外部へ漏れて環境汚染の原因となるようなこともなくす
ことができる。さらに、洗浄エネルギーとして超音波を
用いているので、高圧エアの消費量も低減することがで
きる。
浄装置によるときは、洗浄対象物たる薄膜長尺物を中に
挟んで超音波振動ホーンと超音波反射板を対向配置し、
該対向配置した超音波振動ホーンの先端面と超音波反射
板との距離を超音波の音圧が最大となる距離に設定する
とともに、前記洗浄対象物たる薄膜長尺物を前記ホーン
先端面と超音波反射板との間の音圧最大位置に配置した
ので、洗浄対象物たるリードフレームなどの薄膜長尺物
の表裏面に付着したメッキ液などの付着液体を効果的に
振り落とすことができる。このため、表面に凹凸のある
被洗浄物であっても確実かつ容易に洗浄することができ
るとともに、洗浄時にメッキ液などの付着液体がミスト
状に舞い上がって飛散することも防止することができ
る。また、振り落とされた付着液体がミスト状に舞い上
がって飛散することがないので、その回収率も向上し、
外部へ漏れて環境汚染の原因となるようなこともなくす
ことができる。さらに、洗浄エネルギーとして超音波を
用いているので、高圧エアの消費量も低減することがで
きる。
【図1】本発明の一実施形態を示す一部切欠斜視図であ
る。
る。
【図2】同上装置の横断面図である。
【図3】超音波振動ホーンの先端面と超音波反射版およ
びリードフレームの位置を設定するための実験装置の構
成を示す図である。
びリードフレームの位置を設定するための実験装置の構
成を示す図である。
【図4】図3の実験装置による音圧測定結果を示す図で
ある。
ある。
【図5】従来のスポンジローラ・バキューム方式洗浄法
の説明図である。
の説明図である。
【図6】従来のエアブロー・バキューム方式洗浄法の説
明図である。
明図である。
1 リードフレーム(薄膜長尺物) 2 超音波洗浄装置 3 ケース 4 入口スリット 5 出口スリット 6 超音波振動ユニット 7 超音波振動子 8 第1の超音波振動ホーン 9 第2の超音波振動ホーン 10 第2の超音波振動ホーンの先端面 11 ユニット支持板 12 シーリング材 13 防水壁 14 超音波反射板 15 液受け槽 16 排液ホース 17 冷却ファン 18 配線コード 19,20 コードホルダ 21 接続コネクタ d1 第2の超音波振動子の先端面と超音波反射板との
距離 d2 第2の超音波振動子の先端面とリードフレーム
(薄膜長尺物)との距離
距離 d2 第2の超音波振動子の先端面とリードフレーム
(薄膜長尺物)との距離
Claims (1)
- 【請求項1】 洗浄対象物たる薄膜長尺物を中に挟んで
超音波振動ホーンと超音波反射板を対向配置し、 該対向配置した超音波振動ホーンの先端面と超音波反射
板との距離を超音波の音圧が最大となる距離に設定する
とともに、前記洗浄対象物たる薄膜長尺物を前記ホーン
先端面と超音波反射板との間の音圧最大位置に配置した
ことを特徴とする超音波洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34088897A JP3256173B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 超音波洗浄装置 |
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JP34088897A JP3256173B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 超音波洗浄装置 |
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JPH11156315A JPH11156315A (ja) | 1999-06-15 |
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ID=18341242
Family Applications (1)
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JP34088897A Expired - Fee Related JP3256173B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 超音波洗浄装置 |
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JP (1) | JP3256173B2 (ja) |
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WO2009096347A1 (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-06 | Mitsubishi Electric Corporation | 超音波発生装置及びそれを備えた設備機器 |
-
1997
- 1997-11-27 JP JP34088897A patent/JP3256173B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11156315A (ja) | 1999-06-15 |
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