JP3255046B2 - 溶接条件適応制御方法 - Google Patents

溶接条件適応制御方法

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JP3255046B2 JP30137796A JP30137796A JP3255046B2 JP 3255046 B2 JP3255046 B2 JP 3255046B2 JP 30137796 A JP30137796 A JP 30137796A JP 30137796 A JP30137796 A JP 30137796A JP 3255046 B2 JP3255046 B2 JP 3255046B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速回転アーク溶
接を行う際に、開先のルートギャップ毎に定められた最
適な溶接条件で溶接するように制御する溶接条件適応制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高速回転アーク溶接は、回転アークセン
サの情報を利用して、溶接線自動ならい制御、トーチ高
さ制御等を行うものであることは良く知られている(特
開昭57−91877号、特開昭62−248571
号)。一方、被溶接材に形成される開先は、適用される
規格に従って精度よく加工されているが、3次元的な曲
率のある長尺部材になると、ワークの加工精度等が主な
原因となってルートギャップの変化が生じる。従来は、
溶接作業者がルートギャップの変化を目で確認し、溶接
条件を調整(制御)していたが、自動溶接の場合には、
目に代わるセンサがなかったため、溶接条件をルートギ
ャップに応じて制御することができず、ルートギャップ
が変化すると溶接欠陥が発生し、自動化の妨げとなって
いた。
【0003】このルートギャップを皆無にすることは特
に大形・曲率のある長尺部材では非常に難しいため、何
らかのセンサにより、ルートギャップを検出し、ルート
ギャップに対応した適正な溶接条件を適用しなければな
らない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、高速回転アーク
溶接では、回転アークセンサの情報がリアルタイムに得
られる。そこで、本発明者らは、回転アークセンサの出
力情報とルートギャップの関係を調べた結果、ある相関
があることがわかった。
【0005】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
もので、高速回転アーク溶接時の回転アークセンサの出
力情報に基づいて、ルートギャップに対応した適正な溶
接条件を適用するようにスムーズな溶接条件制御を行う
ための溶接条件適応制御方法を提供することを課題とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶接条件適
応制御方法は、開先のルートギャップ毎の適正溶接条件
と、及び適正溶接条件における前記ルートギャップと回
転アークセンサの情報から得られる所定の2つの領域の
面積の差に基づく出力(以後、これをアークセンサ出力
と呼ぶ)との関係をデータベースとして設定登録し、高
速回転アーク溶接時に得られる回転アークセンサの出力
情報に基づいて、ルートギャップを演算により推定し、
その推定結果に基づくルートギャップに対応する適正溶
接条件となるように制御することを特徴とするものであ
る。
【0007】ルートギャップ毎の適正溶接条件は、例え
ば、0〜5mmの1mm毎のルートギャップに対して溶
接パラメータの適正値が定められる。溶接パラメータと
しては、溶接速度、溶接電流、アーク電圧、アーク回転
速度、アーク回転径、ワイヤ送給速度等々である。これ
らのルートギャップ毎の溶接パラメータの適正値をデー
タベースとして設定登録しておく。
【0008】次に、ルートギャップと回転アークセンサ
の出力との関係は、以下に述べるように比例関係となっ
ている。まず、回転アークセンサの溶接進行方向前方の
回転位置Cf におけるアーク電圧または溶接電流の変化
に着目する。例えば、図2は隅肉溶接におけるアークセ
ンサの回転位置とアーク電圧の関係を示すものである。
図3は回転アークによる隅肉溶接を示すものであり、1
は立板、2は下板、3はアーク、4は溶接ワイヤ、Gは
ルートギャップで、(a)図はルートギャップ無し(G
=0)の場合、(b)図はルートギャップ有り(G>
0)の場合である。また、アークセンサの回転位置は図
2に付記してある。溶接進行方向に対して前方をCf
点、後方をCr点、左側の90゜の点をL点、右側の9
0゜の点をR点としている。
【0009】図2のCf 点のアーク電圧波形をみると、
G=0のときと、G>0のときとでは明らかにアーク電
圧波形が変化している。これは、図3に示すように、G
>0のときは、G=0のときに比べて、Cf 点から立板
側R点にかけてアーク3がルートギャップGの中に進入
する結果、アーク3の長さが長くなるためである。従っ
て、G>0のときのCf 点でのアーク電圧波形Bは、G
=0のときのCf 点でのアーク電圧波形Aよりピーク値
が高くなる。そこで、Cf からRの領域並びにRからC
r の領域に着目し、それぞれの面積をSCfR 並びにSRC
r とする。A、Bそれぞれの波形におけるSCfR とSRC
r の面積の差ΔSG (ΔSG =SCfR −SRCr)がルー
トギャップの大きさと相関関係にあることがわかった。
【0010】従って、本発明においては、上式によるΔ
SG とルートギャップGとの関係をデータベースとして
設定登録しておき、高速回転アーク溶接時の回転アーク
センサの出力信号ΔSG から、ルートギャップGを演算
してその大きさを推定し、その推定結果より、現在の適
正溶接条件から将来のルートギャップの適正溶接条件と
なるようにルートギャップの変動に対応させる制御を行
うものである。この結果、ルートギャップの変動に伴う
溶接欠陥の発生を防止することができ、かつ、大形・長
尺部材の自動溶接に資するものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】表1は、脚長6mmにおけるギャ
ップ別適正溶接条件データベースの一例を示すものであ
る。表中の数値は一例であり、経験値または実験値であ
る。また、このデータベースは、溶接線傾斜別、脚長
別、立板取付角度別など、多層階層のデータベースとす
ることもできる。
【0012】
【表1】
【0013】図1は、隅肉溶接におけるルートギャップ
Gと回転アークセンサの出力信号ΔSG の関係、並びに
本発明の溶接条件適応制御方法の原理を示すグラフであ
る。横軸にルートギャップG(mm)をとり、縦軸に回
転アークセンサの出力信号ΔSG をとって表し、さら
に、適正溶接条件におけるルートギャップGが、例え
ば、G=0mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5
mmのときと回転アークセンサの出力信号ΔSG との関
係を表している。これらの関係はデータベースとして設
定登録されているものである。
【0014】図1を参照して、本発明の溶接条件適応制
御方法の原理を説明する。図1の実線Wはルートギャッ
プ別適正溶接条件の場合を示しており、点Pが現在の溶
接点である。この時には、ルートギャップGが2mmの
ときの適正溶接条件が適用されており、その溶接条件に
おける回転アークセンサの出力信号はΔSG =So であ
る。しかし、ルートギャップが何らかの原因で変化し、
実際に検出された回転アークセンサの出力信号ΔSG は
Sd であったとすると、Sd はルートギャップG=4m
mになったことを意味する。しかしながら、制御の方法
として表1に示すテーブルよりギャップを推定するので
はなく、G=2mmのときの適正溶接条件が適用される
べきものである。そこで、G=2mmのときのSo を基
準値として、So とSd の大小関係を比較する。Sd >
So ならば、ルートギャップ大と判定し、Sd <So な
らば、ルートギャップ小と判定する。いま、Sd >So
であるから、G=2mmのときの適正溶接条件(点Q)
からG=4mmのときの適正溶接条件(点R)へ、適正
溶接条件を修正し、かつ、回転アークセンサの出力信号
も点PでのSo から点RでのSd となるように制御する
わけであるが、溶接条件変化を行わせるために1回の修
正では最大ルートギャップ1mm分の溶接条件修正しか
行わない。従って、常にルートギャップに対応した適正
な溶接条件で高速回転アーク溶接が行われるので、高い
溶接品質を確保することが可能となる。
【0015】図4は溶接条件適応制御装置のブロック図
である。図4において、10はルートギャップ別適正溶
接条件(表1参照)が設定登録されているデータベー
ス、11は適正溶接条件におけるルートギャップと回転
アークセンサの出力との関係(図1参照)が設定登録さ
れているデータベースである。12は演算器であり、回
転アークセンサ13の出力情報Ea からルートギャップ
を図1の関係に基づき推定演算する。14は回転アーク
センサの出力の現在値Sd と基準値So を比較・判定す
る比較判定器、15はルートギャップ補正量を演算する
補正演算器である。
【0016】この制御装置におけるルートギャップの推
定演算の制御アルゴリズムは次のようになっている。 (1)前回のギャップ推定値をGo と設定する。溶接開
始時は設定値(初期値)とする。 (2)上記Go に対応する回転アークセンサの出力So
図1のGとΔSG の関係から求める。 (3)現在の回転アークセンサ信号Sd を移動平均処理
により求める。例えば、現在値から(n−1)回転前ま
でのn個のデータの平均を取る。また、移動平均を求め
る際に、重み付けをする場合もある。 (4)Sd とSo を比較し、ギャップ推定値を補正す
る。基本的には、 Sd >So ならば、ギャップ推定量は増加 Sd <So ならば、ギャップ推定量は減少 と判定し、ギャップ推定値Go を次式で修正する。 ギャップ推定値Go =前回値Go +ΔG ただし、ギャップ補正量ΔGは(Sd −So )の関数で
あり、例えば図5に示すように、不感帯と上下限値±Δ
Gmaxを有する簡単な関係で求める。 (5)上記ギャップ推定値Go に対応する適正溶接条件
をデータベース10から読み出し、その溶接パラメータ
を溶接電源、自動溶接機の各駆動制御装置に出力する。
【0017】本発明は、橋梁、造船などの大形・長尺部
材の隅肉溶接に適用することにより自動溶接に大いに貢
献する。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
開先のルートギャップと回転アークセンサの情報から得
られる所定の2つの領域の面積の差に基づく出力との間
に一定の関係があることから、回転アークセンサの出力
情報に基づいてルートギャップの変動の状態、傾向を推
定することができ、そのルートギャップに適正な溶接条
件をあらかじめ定められているルートギャップ別適正溶
接条件より適用することができるので、ルートギャップ
の変動に伴う溶接欠陥の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接条件適応制御方法の原理を示すグ
ラフである。
【図2】アークセンサの回転位置とアーク電圧の関係
を、ルートギャップ無し・有りの場合について示す原理
図である。
【図3】隅肉溶接における回転アークの状況を示す図
で、(a)はルートギャップ無しの場合、(b)はルー
トギャップ有りの場合である。
【図4】溶接条件適応制御装置のブロック図である。
【図5】ルートギャップ推定値の補正量の制限を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 立板 2 下板 3 アーク 4 溶接ワイヤ 10、11 データベース 12 演算器 13 回転アークセンサ 14 比較判定器 15 補正演算器 G ルートギャップ
フロントページの続き (72)発明者 杉谷 祐司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−109170(JP,A) 特開 昭60−210357(JP,A) 特開 昭63−192562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/095 B23K 9/02 B23K 9/127

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開先のルートギャップ毎の適正溶接条件
    と、及び前記適正溶接条件における前記ルートギャップ
    と回転アークセンサの情報から得られる所定の2つの領
    域の面積の差に基づく出力との関係をデータベースとし
    て設定登録し、高速回転アーク溶接時に得られる前記回
    転アークセンサの出力情報に基づいて、前記ルートギャ
    ップを演算により推定し、その推定結果に基づく前記ル
    ートギャップに対応する前記適正溶接条件となるように
    制御することを特徴とする溶接条件適応制御方法。
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