JP3254747B2 - 縦型熱処理炉および熱処理方法 - Google Patents

縦型熱処理炉および熱処理方法

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JP3254747B2
JP3254747B2 JP23569492A JP23569492A JP3254747B2 JP 3254747 B2 JP3254747 B2 JP 3254747B2 JP 23569492 A JP23569492 A JP 23569492A JP 23569492 A JP23569492 A JP 23569492A JP 3254747 B2 JP3254747 B2 JP 3254747B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子デバイスや半導体
デバイスを形成するために用いる縦型熱処理炉および熱
処理方法に関し、特に炉内の温度の均一性と安定性を向
上させるのに好適な縦型熱処理炉および熱処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子デバイスや半導体デバイスの製造プ
ロセスにおいては、酸化、拡散、再膜およびアニール工
程等、多数の熱処理や熱を用いた反応工程が必要であ
る。熱処理を行なう場合、工程ごとに適切な熱処理炉を
用いる。この熱処理炉としては、例えば、「電子材料別
冊(1990年)、第47頁」に記載されているよう
に、基板やウェハの大型化、プロセス時の雰囲気制御性
から縦型炉が注目されている。また、温度の均一性、安
定性、および炉製作の容易性等から熱容量の大きいホッ
トウォール型、電気抵抗加熱ヒータ型の熱処理炉が広く
用いられている。また、熱処理炉の加熱方法には、同一
雰囲気の中で一度低い温度で予備加熱を行ない、その
後、追加加熱を必要とするプロセス(ステップキュア)
があり、特に、有機膜を固めるときに用いられる。この
プロセスでは、予備加熱にて溶剤を飛ばし、追加加熱に
て有機膜を固めることにより、ピンホールの少ない膜が
得られる。同様に、冷却についても、高温で加熱後、低
い温度で熱歪を取るため、アニールするプロセスを用い
る。このように、加熱プロセスは、一定温度で加熱する
のではなく、幾つかの温度を組み合わせた温度プロファ
イルを用いる。さらに、幾つかの温度を含むプロセスで
は、昇温速度や降温速度も加熱温度と同じように制御す
る必要がある。また、加熱するときの熱処理炉の雰囲気
により特性が異なるため、雰囲気を制御することが必要
である。例えば、ポリイミド膜を大気中で加熱したとき
の膜伸び率は6.8%であるが、窒素中で加熱すると、
伸び率は9.7%と大きく変化するため、炉内の雰囲気
を一定にする必要がある。また、薄膜抵抗や拡散抵抗を
用いている素子においては、熱処理温度のばらつきがデ
バイスのばらつきに関係するため、デバイスの温度制御
は必須である。従来は、同一雰囲気で複数の温度を用
い、縦型炉で熱処理を行なう場合、例えば、図2に示す
ような炉を用いていた。この場合、基板上下機構9によ
って、架台12上のカセット11にセットされた基板1
0を所定位置に移動させ、ヒータ7を制御して、被熱処
理者(基板10)に必要な温度が得られるように、炉内
温度を変化させる。なお、図2において、1は反応管、
8はガス導入口、23はガス排気口を示す。このような
装置では、図3の点線部分が示すように、基板の温度が
変動したり、変化時間の遅れが発生する。これを改善し
て、炉内の温度を均一安定化させるためには、炉体の熱
容量を大きくする方法が考えられるが、熱容量を大きく
すると、温度を移動するのに長時間を要し、作業効率が
低下する。逆に、短時間で大幅な温度移動を行なうと、
炉内温度が変動して温度の均一性が損なわれ、デバイス
の特性や歩留まりの低下をまねく。この対策として、例
えば、特開昭62−122123号公報に記載されてい
るように、上下に連なる炉体の間にゲート弁を設け、上
下の干渉を低減させることによって、上下に連続した熱
処理部を形成する装置が提案されている。このゲート弁
は移動体であり、かつ炉体間を仕切るため、装置は大型
化する。また、温度や雰囲気をシールするためのシール
部や、処理温度に耐えるための冷却機構が必要であり、
ガスの種類によってはシール材が制限される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、図
3に示したように、希望する温度プロファイルと基板が
受ける温度プロファイルとの間にずれが生じていた。ま
た、特開昭62−122123号公報に記載されている
装置では、装置が大型化し、コストアップにつながる。
また、ゲート弁の開閉時に異物が混入して、デバイスの
品質を低下させる恐れがある。本発明の目的は、このよ
うな問題点を改善し、温度プロファイルを持つ熱処理プ
ロセスにおいて、安価な構成で、温度の均一性を保ち、
装置の小型化が可能な縦型熱処理炉および熱処理方法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の縦型熱処理方法は、電気抵抗加熱ヒータの
内側に配置した反応管と、その反応管およびヒータを貫
通してガスを導入するガス導入管と、反応管内のガスを
排気するガス排気管と、被熱処理物を設置する床板およ
び天井板とを有する架台と、炉下部より炉外および反応
管内部にわたり、架台を移動させる手段(例えば、基板
上下機構)と、熱処理部へのガス供給量を制御する手段
(例えば、ガス供給制御器等)を備え、異なる熱処理プ
ロセスを行なう熱処理部を複数連続して上下方向に配置
し、炉内の圧力を大気圧より高く設定して熱処理を行な
う縦型熱処理炉を用いた熱処理方法において、架台の移
動に連動させて、熱処理部ごとにガス供給量を制御する
ことを特徴としている。また、本発明のの縦型熱処理炉
は、電気抵抗加熱ヒータの内側に配置した反応管と、該
反応管およびヒータを貫通してガスを該反応管に導入す
るガス導入管と、反応管内のガスを排気するガス排気管
と、被熱処理物を設置する床板と該処理物を蓋う天井板
とを有する架台と、炉下部に設けた炉口より炉外および
反応管内部にわたり、該架台を移動させる手段(例え
ば、基板上下機構)とを備え、異なる熱処理プロセスを
行なう熱処理部を複数連続して上下方向に配置し、炉内
の圧力を大気圧より高く設定して熱処理を行なう縦型熱
処理炉において、炉内の圧力を熱処理部ごとに検知する
手段(例えば、温度センサ)と、該圧力検知手段から得
た値を用い、炉内の圧力を制御する手段(例えば、中央
制御器など)を設けたことを特徴としている。さらに、
本発明の縦型熱処理方法は、上記の縦型熱処理炉を用
い、圧力検知手段から得た値を用い、架台の移動に連動
させて、熱処理部ごとに炉内圧力を制御することを特徴
としている。
【0005】
【作用】本発明においては、縦型炉を複数連ね、炉ごと
のヒータに温度センサを設けて、各温度センサから得ら
れた温度を基に、基板の移動に連動させて炉ごとにヒー
タを制御する。これにより、基板温度を精度よく適確に
制御することができる。また、炉ごとに圧力センサを設
け、基板の移動に連動させて各炉に導入するガス供給量
や排気量を制御することにより、炉間の干渉を低減し、
温度や雰囲気を炉ごとに独立に制御することができる。
これにより、各プロセスのガス流量の変化で生じる基板
温度の分布を低減するとともに、炉内圧力が低下して大
気が炉内に逆流することを防いで、雰囲気を安定化させ
ることができる。すなわち、複数の熱処理部を上下に配
置し、各々にガス導入管とガス排気管を設けて、基板の
移動に連動させてガス供給量や排気量を制御することに
より、必要な温度プロファイルを形成することができ
る。このように、従来のゲート弁は不要となるため、炉
体の小型化およびコスト低下が可能であり、雰囲気と温
度が安定な縦型炉を実現できる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。 (第1の実施例)図1は、本発明の第1の実施例におけ
る縦型熱処理炉の構成図である。図1において、1はス
テンレスや石英で形成した炉体を上下方向に接続して構
成した反応管、2は上炉ヒータ(電気抵抗ヒータ)、3
は上炉のガス導入口、5は下炉ヒータ(電気抵抗ヒー
タ)、6は下炉のガス導入口、9は、基板10を載せた
架台13を移動する基板上下機構、10は熱処理対象の
基板、11はカセット、13は、基板10を含む被熱処
理物を設置する床板とその上方に設けた天井板とを有す
る架台、14は下炉温度センサA(熱伝対)、15は下
炉温度センサB(熱伝対)、16は下炉温度センサA,
Bの切替器、17は下炉ヒータ制御器、18はヒータの
温度制御、基板の移動制御等を行なう中央制御機、24
は上炉のガス排気口、25は下炉のガス排気口、26は
上炉ヒータ制御器、27は上炉温度センサ(熱伝対)で
ある。本実施例では、反応管1を被うよう配置したヒー
タ2,5は、それぞれ上下別々の制御系(上炉ヒータ制
御器26、下炉ヒータ制御器17等)に接続し、上炉、
下炉は独自の温度調節が可能な構造とする。また、個々
の温度の分布を良くするため、ヒータ2,5はそれぞれ
複数のヒータから構成する。なお、図3に示したような
温度プロファイルを形成するには、各炉の均熱部が基板
10より大きくなるように設定する必要がある。また、
炉内に反応ガスを供給するための導入管は、ヒータ2,
5と炉体の間に配置し、ガス導入口3,6でのガス温度
が炉内の温度と同じになるようにする。また、導入管
は、反応室とヒータを貫通して炉体ごとに形成し、ガス
が炉内に均一に流れるようにリング状にして、複数の場
所からガスを導入できるように構成する。さらに、炉体
ごとにガス排気管を設け、炉内に導入されたガスを炉体
下部に設けたガス排気口24,25から排気する。この
場合も、均一に排気するように、複数の場所から排出す
るように構成する。また、上炉ヒータ2の制御に用いる
上炉温度センサ27は、ヒータ近くに一箇所設け、上炉
ヒータ制御器26にて制御する。一方、下炉ヒータ5に
対しては、ヒータ近くと架台13の基板近くとの二箇所
に、それぞれ下炉温度センサA14およびB15を設
け、これらは、切替器16を介して切り替え可能とし、
ヒータ制御器17に接続する。さらに、各制御器26,
17は、中央制御機(パソコン等の計算機、シーケンサ
等)18にて制御する。なお、本実施例では、上下の炉
体を接続して構成したが、炉体を一体型とすることも可
能である。この場合、上炉と下炉のヒータが連続しない
ように隙間を空ける。また、下炉温度センサA,Bと下
炉ヒータ制御器17の間に切替器16を設けたが、この
他の構成方法として、例えば、下炉温度センサA,Bと
下炉ヒータ制御器とを直接結び、下炉ヒータ制御器と下
炉ヒータの間に切替器を配置し、下炉ヒータ制御器を介
して下炉温度センサを選択することも考えられる。
【0007】次に、本実施例の縦型熱処理炉を用いた熱
処理方法について述べる。本実施例では、まず、上炉に
反応ガスを流し、一定温度(400℃)、一定雰囲気に
する。一方、下炉は、下炉温度センサA14を用いて一
定温度(50℃)にし、所定のガスを流して炉内を一定
温度、一定雰囲気にする。次に、架台13上に基板10
をセットして、下炉に架台13を移動させ、下炉温度セ
ンサA14を下炉温度センサB15に切り替える。この
温度センサBにて下炉ヒータ5を制御し、200℃に昇
温させる。このように、温度センサBを用いることによ
って、図4の点線部分が示すようにセンサ温度と所望の
基板温度との差が小さくなり、制御性が向上する。な
お、温度センサAを継続して用いた場合には、一点鎖線
部分が示すように、基板温度の上昇時間が長くなり、温
度変化に遅れを生じる。こうして、一定時間基板を加熱
した後、さらに温度を上げ、上炉温度(400℃)まで
昇温させる。次に、架台13を上炉に移動する。この
時、温度センサBは、架台13の移動に伴って上炉にあ
るため、下炉ヒータ5を制御できない。そこで、再び下
炉温度センサをBからAに切り替え、下炉の温度管理を
行なう。これにより、下炉の温度変動による、上炉の温
度変動を低減できる。この場合、下炉の温度は、上炉よ
り低い温度がよく、例えば、300℃とする。さらに、
上炉にて、一定温度の熱処理を行なった後、架台13を
下炉に移動して、熱処理をする。この時は、下炉温度セ
ンサをAからBに切り替えて下炉ヒータ5を制御する。
こうして熱処理が終わり、架台13を炉外に移動してか
ら、下炉温度センサをBからAに切り替えて、次処理の
準備をする。このように、一つのヒータに複数のヒータ
制御用センサを設け、基板の移動に連動してセンサを切
り替えながら制御することにより、温度制御性のよい炉
を形成することができる。この結果、本実施例では、温
度ばらつきを±2℃以下に低減でき、薄膜で形成した抵
抗体の温度処理による変動を低減することができた。ま
た、雰囲気も制御でき、本実施例の炉でキュアしたポリ
イミド膜の伸び率は9.7%と、従来の扉付き炉でキュ
アした場合の伸び率と同様であった。
【0008】(第2の実施例)本実施例では、第1の実
施例で示した温度制御に加えて、基板の移動に伴い、ガ
ス供給量および排気量を制御、変化させて上炉と下炉の
干渉を低減する方法について述べる。図5は、本発明の
第2の実施例における縦型熱処理炉の構成図、図6は本
発明の第2の実施例におけるガス排気制御装置の構成図
である。図5において、18はヒータの温度制御、基板
の移動制御、ガス供給量および排気量の制御等を行なう
中央制御機、19は上炉ガス供給制御器、20は下炉ガ
ス供給制御器、21は上炉ガス排気制御部、22は下炉
ガス排気制御部、31は上炉のガス排気圧を測定する圧
力センサ、32は下炉のガス排気圧を測定する圧力セン
サである。このガス供給制御器19,20は、図示しな
い流量測定手段の計測値をもとに中央制御機18が指示
した値となるように、ガス供給量を制御する。また、ガ
ス排気制御部21,22は、図6に示すように、圧力セ
ンサ33(図5の圧力センサ31あるいは32)のセン
ス結果を中央制御機18に送り、その指示によって排気
量を可変に制御するファン制御器29と、その制御によ
り排気口28に適切な排気圧を与える排気ファン30と
を有する。なお、説明を簡略にするため、第1の実施例
で示したヒータ制御器、切替器、温度センサ等は図示し
ない。
【0009】次に、本実施例におけるガス供給量の制御
を伴う熱処理方法について述べる。本実施例では、図7
に示す温度プロファイルを実現するための制御を行な
う。なお、図7において、(a)は基板位置、(b)は
ガス排気口のバルブの開閉状態、(c)は上下各炉にお
けるガス流量(供給量)のプロファイル、(d)は温度
プロファイルをそれぞれ示す。まず、上炉は、400
℃、10l/secとし、下炉は、50℃、10l/secと
して、安定化させ、基板10を架台13に載せる必要が
あるが、この準備時に、ガス量が多いと、電気使用料が
多くなり、基板10が加熱されてしまう。そこで、本実
施例では、下炉のガス流量を80l/secにして、架台
13を下炉に入れ、下炉温度を200℃に制御して1時
間予備加熱する。その後、下炉を400℃に加熱し、そ
の温度に近づいたら、上炉の流量を100l/sec、下
炉の流量を10l/secにし、架台13を上炉に移動し
て1時間熱処理をする。この後、下炉のガス流量を80
l/sec、上炉のガス流量を10l/secにして、架台1
3を下炉に移動し、基板10の冷却および後熱処理をす
る。さらに、架台13を炉外に出し、下炉の流量を10
l/secにして、次処理の準備に入る。なお、本実施例
では、(b)に示すように、ガス排気制御は行なわず、
上下ともガス排気口は開いたままとする。このように、
基板10の移動に応じてガス供給量を変更することによ
り、上炉と下炉の温度および雰囲気の干渉を低減でき、
上炉と下炉間の温度および雰囲気の可変量を拡大するこ
とができる。さらに、基板10を冷却するときに、下炉
のガス流量を例えば100l/secから200l/secに
増加させることにより、冷却時間を短縮できる。
【0010】次に、上記ガス供給量の制御に加え、ガス
排気量の制御を伴う熱処理方法について述べる。本実施
例では、炉内の最高温度の分布を適切に行なうため、中
央制御機18の指示により、図6に示したガス排気制御
装置を用いてガス排気量を調節する。これは、炉内の温
度分布が反応ガスの流れ方に影響され、通常の熱処理で
は、最高温度の炉内分布が重要なためである。つまり、
排気量をコントロールすることによって、ガス導入量を
変化に伴い、一時的に圧力の急激な変化が起こってガス
流の乱れができ、温度や雰囲気が変動するのを避けるも
のである。また、基板の炉内移動に連携させて、上炉と
下炉の圧力を変化させることにより、ガスの流れを制御
して、炉間の雰囲気や温度の干渉をなくすとともに、炉
内の基板温度分布を安定させるように制御するものであ
る。例えば、図8に示す温度プロファイルを実現する場
合、上記のように、架台13が上炉にあるときの温度分
布が重要である。そこで、図8(b)に示すように、架
台13が上炉にある間、上炉ガス排気制御部21を動作
させて排気バルブを閉じ、上炉のガスが下炉を通過し
て、下炉の排気口から排気されるようにする。この制御
を実施した結果、上炉のガスは排気管で絞られることな
く、そのまま下炉に流れるため、炉内の基板温度分布は
±2℃から±0.5℃に向上した。また、(d)に示す
ように、下炉温度の変化は、第1の実施例(図7)に比
べて急になり、降温時間が短縮されるとともに、温度お
よび雰囲気を速かに安定化する。なお、本実施例では、
(c)に示すように、ガス流量(供給量)の制御も合わ
せて行ない、温度および雰囲気について、より精密な制
御を実現したものである。また、本実施例の装置を有機
膜のキュアに用いると、次の効果が得られる。すなわ
ち、予備加熱によりピンホールをなくし、上炉で均一性
のよい熱処理により膜質の均一な膜を得、冷却速度を制
御することにより、膜応力の小さい膜を得ることができ
る、また、温度の制御性が向上し、薄膜抵抗等、温度に
敏感なデバイスの歩留まりや品質を向上できる。さら
に、希望する温度を直接実現できるため、間接的な作業
に比較して、作業時間の短縮が可能である。さらに、本
実施例の縦型熱処理炉は、熱処理ばかりでなく、拡散
炉、CVD炉、焼結炉、反応炉やシンター炉としても用
いることができる。なお、上記実施例では、二炉の場合
について述べたが、三炉でも同様の効果を得ることがで
きる。また、制御性をより向上させる必要がある場合に
は、炉口に開閉扉を設けてもよい。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、温度センサ等を設け、
基板を載せる架台に連動させて、炉の温度、ガス流量
(供給量、排気量)を制御することにより、ゲート弁を
省くことができ、従来に比べて安価かつ小型の設備で、
雰囲気と温度が安定な縦型熱処理炉を実現することがで
きる。
【0012】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における縦型熱処理炉の
構成図である。
【図2】従来の縦型炉の構成例図である。
【図3】従来の縦型炉を用いた場合の温度プロファイル
例図である。
【図4】本発明の第1の実施例における温度プロファイ
ルを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例における縦型熱処理炉の
構成図である。
【図6】本発明の第2の実施例におけるガス排気制御装
置の構成図である。
【図7】本発明の第2の実施例における温度およびガス
供給量のプロファイルを示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例における温度、ガス供給
量、および排気量のプロファイルを示す図である。
【符号の説明】 1 反応管 2 上炉ヒータ 3 ガス導入口 5 下炉ヒータ 6 ガス導入口 7 ヒータ 8 ガス導入口 9 基板上下機構 10 基板 11 カセット 12 架台 13 架台 14 下炉温度センサA 15 下炉温度センサB 16 切替器 17 下炉ヒータ制御器 18 中央制御機 19 上炉ガス供給制御器 20 下炉ガス供給制御器 21 上炉ガス排気制御部 22 下炉ガス排気制御部 23 ガス排気口 24 上炉ガス排気口 25 下炉ガス排気口 26 上炉ヒータ制御器 27 上炉温度センサ 28 ガス排気口 29 ファン制御器 30 排気ファン 31 上炉圧力センサ 32 下炉圧力センサ 33 圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/324 H01L 21/324 T G06F 15/46 (72)発明者 大竹 久二 埼玉県新座市野火止8丁目11番16号 株 式会社忍足研究所内 (56)参考文献 特開 平2−69932(JP,A) 特開 昭63−260016(JP,A) 実開 昭61−92050(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気抵抗加熱ヒータの内側に配置した反
    応管と、該反応管およびヒータを貫通してガスを該反応
    管に導入するガス導入管と、反応管内のガスを排気する
    ガス排気管と、被熱処理物を設置する床板と該処理物を
    蓋う天井板とを有する架台と、炉下部に設けた炉口より
    炉外および反応管内部にわたり、該架台を移動させる手
    段と、熱処理部へのガス供給量を制御する手段を備え、
    異なる熱処理プロセスを行なう熱処理部を複数連続して
    上下方向に配置し、炉内の圧力を大気圧より高く設定し
    て熱処理を行なう縦型熱処理炉を用いた熱処理方法にお
    いて、架台の移動に連動させて、熱処理部ごとにガス供
    給量を制御することを特徴とする熱処理方法。
  2. 【請求項2】 電気抵抗加熱ヒータの内側に配置した反
    応管と、該反応管およびヒータを貫通してガスを該反応
    管に導入するガス導入管と、反応管内のガスを排気する
    ガス排気管と、被熱処理物を設置する床板と該処理物を
    蓋う天井板とを有する架台と、炉下部に設けた炉口より
    炉外および反応管内部にわたり、該架台を移動させる手
    段とを備え、異なる熱処理プロセスを行なう熱処理部を
    複数連続して上下方向に配置し、炉内の圧力を大気圧よ
    り高く設定して熱処理を行なう縦型熱処理炉において、
    炉内の圧力を熱処理部ごとに検知する手段と、該圧力検
    知手段から得た値を用い、炉内の圧力を制御する手段と
    を設けたことを特徴とする縦型熱処理炉。
  3. 【請求項3】 請求項記載の縦型熱処理炉を用いた熱
    処理方法において、上記圧力検知手段から得た値を用
    い、架台の移動に連動させて、熱処理部ごとに炉内圧力
    を制御することを特徴とする熱処理方法。
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