JP3254555B2 - ガラス用ウェザストリップ - Google Patents
ガラス用ウェザストリップInfo
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- JP3254555B2 JP3254555B2 JP32884096A JP32884096A JP3254555B2 JP 3254555 B2 JP3254555 B2 JP 3254555B2 JP 32884096 A JP32884096 A JP 32884096A JP 32884096 A JP32884096 A JP 32884096A JP 3254555 B2 JP3254555 B2 JP 3254555B2
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- JP
- Japan
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- urethane
- glass
- weather strip
- resin
- lubricant
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- Seal Device For Vehicle (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出部に型成形部が型
成形接続されてなり、ガラスが摺動等して接触するガラ
ス接触部にウレタン系樹脂からなるウレタン滑性層が形
成されてなるエチレンプロピレン系ゴム(EPR)製の
ガラス用ウェザストリップに関する。
成形接続されてなり、ガラスが摺動等して接触するガラ
ス接触部にウレタン系樹脂からなるウレタン滑性層が形
成されてなるエチレンプロピレン系ゴム(EPR)製の
ガラス用ウェザストリップに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車ドア等に装着されるガラス用ウェ
ザストリップの一例を、図1に示す。
ザストリップの一例を、図1に示す。
【0003】押出物を所定長に裁断したルーフサイド側
ガラスラン部12、前下ピラー側ガラスラン部14、後
ピラー側ガラスラン部16、及び、インナー部18、ア
ウター部20がそれぞれ、前型成形部・後型成形部2
2、24及び分岐型成形部26で型成形接続されたもの
である(各型成形部は斜線部で示されている。)。ここ
で、ルーフサイド側ガラスラン部12、前下ピラー側ガ
ラスラン部14、後ピラー側ガラスラン部16は、それ
ぞれ、内側に対向して摺動リップ28、29を備え、溝
底摺動部30を備えたチャンネル断面を備えた構成であ
る(図2・3参照)。また、インナー部18及びアウタ
ー部20は、取り付け部32から分岐した摺動リップ3
4を備えた断面を有している(図3参照)。
ガラスラン部12、前下ピラー側ガラスラン部14、後
ピラー側ガラスラン部16、及び、インナー部18、ア
ウター部20がそれぞれ、前型成形部・後型成形部2
2、24及び分岐型成形部26で型成形接続されたもの
である(各型成形部は斜線部で示されている。)。ここ
で、ルーフサイド側ガラスラン部12、前下ピラー側ガ
ラスラン部14、後ピラー側ガラスラン部16は、それ
ぞれ、内側に対向して摺動リップ28、29を備え、溝
底摺動部30を備えたチャンネル断面を備えた構成であ
る(図2・3参照)。また、インナー部18及びアウタ
ー部20は、取り付け部32から分岐した摺動リップ3
4を備えた断面を有している(図3参照)。
【0004】従来、上記押出部の摺動リップ28、2
9、及び溝底摺動部30の各ガラス摺動面には、通常、
ウレタン系樹脂からなるウレタン滑性層36を形成して
いた(図2・3参照)。
9、及び溝底摺動部30の各ガラス摺動面には、通常、
ウレタン系樹脂からなるウレタン滑性層36を形成して
いた(図2・3参照)。
【0005】各ウレタン滑性層36の形成は、通常、プ
ライマーコート後、ウレタン樹脂コートを行う、いわゆ
る、2コートタイプのウレタン塗料を使用し、更に、表
面硬度及び密着性を確保するために、押出物(基体)の
加硫工程で加熱硬化(例えば、180℃×5分)させて
いた。これは、ウレタン塗料自体(極性材料)がEPR
基体(非極性材料)と直接的に接着が困難であり、接着
のためにプライマー層を必要とするためである。
ライマーコート後、ウレタン樹脂コートを行う、いわゆ
る、2コートタイプのウレタン塗料を使用し、更に、表
面硬度及び密着性を確保するために、押出物(基体)の
加硫工程で加熱硬化(例えば、180℃×5分)させて
いた。これは、ウレタン塗料自体(極性材料)がEPR
基体(非極性材料)と直接的に接着が困難であり、接着
のためにプライマー層を必要とするためである。
【0006】そして、型成形部のガラス接触部には、ウ
レタン滑性層は形成していないことが多かった。特に、
型成形部の溝底部の滑性処理は、摺動リップを拡開して
行う必要があり、面倒であるとともに、ガラス摺動距離
が短いため、その必然性も小さかった。
レタン滑性層は形成していないことが多かった。特に、
型成形部の溝底部の滑性処理は、摺動リップを拡開して
行う必要があり、面倒であるとともに、ガラス摺動距離
が短いため、その必然性も小さかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、昨今のガラス
摺動抵抗の低減の要請から、型成形部の溝底部や摺動リ
ツプにも滑性処理をする要請が強くなってきている。
摺動抵抗の低減の要請から、型成形部の溝底部や摺動リ
ツプにも滑性処理をする要請が強くなってきている。
【0008】この場合、押出部に使用するウレタン塗料
をそのまま型成形部にも使用することが考えられる。と
ころが、2コートタイプの塗料では、手間が増大して望
ましくないとともに、180℃もの高温で硬化させる必
要があり、型成形部が熱変形するおそれがある。
をそのまま型成形部にも使用することが考えられる。と
ころが、2コートタイプの塗料では、手間が増大して望
ましくないとともに、180℃もの高温で硬化させる必
要があり、型成形部が熱変形するおそれがある。
【0009】そこで、低温で硬化可能なものとして、シ
リコーン系でプライマー含有の1コートタイプの市販の
塗料を使用することが考えられる。しかし、上記のもの
では、所定値以下の摩擦係数を長期間維持することが困
難、即ち、耐摩耗性が十分でないことが分かった。特
に、基材がソリッドゴムの場合顕著であった。
リコーン系でプライマー含有の1コートタイプの市販の
塗料を使用することが考えられる。しかし、上記のもの
では、所定値以下の摩擦係数を長期間維持することが困
難、即ち、耐摩耗性が十分でないことが分かった。特
に、基材がソリッドゴムの場合顕著であった。
【0010】本発明は、上記にかんがみて、型成形部の
ガラス接触部において、所定値以下の摩擦係数を長期間
維持することができる1コート、低温硬化形のウレタン
滑性層を有するガラス用ウェザストリップを提供するこ
とを目的とする。
ガラス接触部において、所定値以下の摩擦係数を長期間
維持することができる1コート、低温硬化形のウレタン
滑性層を有するガラス用ウェザストリップを提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、鋭意開発に努力をする過程で、ウレ
タン滑性層の表面硬度を所定範囲に調製すれば、耐摩耗
性が向上することを見出し、下記構成のガラス用ウェザ
ストリップに想到した。
を解決するために、鋭意開発に努力をする過程で、ウレ
タン滑性層の表面硬度を所定範囲に調製すれば、耐摩耗
性が向上することを見出し、下記構成のガラス用ウェザ
ストリップに想到した。
【0012】 押出部に型成形部が型成形接続されてな
り、ガラス接触部にウレタン滑性層が形成されてなるエ
チレンプロピレン系ゴム製のガラス用ウエザストリップ
であって、型成形部におけるウレタン滑性層が、1コー
トタイプの塗料で形成され、且つ、鉛筆硬度B以上H未
満の範囲に調整されてなり、1コートタイプの塗料が、
分子量1万〜9万のポリエステルポリオールをポリオー
ル成分とするベースポリマーと、プライマーとを含有し
てなり、100℃以下で硬化可能なことを特徴とする。
り、ガラス接触部にウレタン滑性層が形成されてなるエ
チレンプロピレン系ゴム製のガラス用ウエザストリップ
であって、型成形部におけるウレタン滑性層が、1コー
トタイプの塗料で形成され、且つ、鉛筆硬度B以上H未
満の範囲に調整されてなり、1コートタイプの塗料が、
分子量1万〜9万のポリエステルポリオールをポリオー
ル成分とするベースポリマーと、プライマーとを含有し
てなり、100℃以下で硬化可能なことを特徴とする。
【0013】ここで、ウレタン滑性層は、前記ウレタン
滑性層を形成するウレタン系樹脂と熱融着可能な極性樹
脂材料を樹脂製滑剤として含有させることが、更には、
該樹脂製滑剤の設定粒径が、ウレタン滑性層の塗膜厚よ
り、5〜25μm大きいことが、より望ましい。
滑性層を形成するウレタン系樹脂と熱融着可能な極性樹
脂材料を樹脂製滑剤として含有させることが、更には、
該樹脂製滑剤の設定粒径が、ウレタン滑性層の塗膜厚よ
り、5〜25μm大きいことが、より望ましい。
【0014】
【手段の詳細な説明】次に、上記手段の各構成について
詳細な説明をおこなう。配合割り合いは、特に断らない
限り、重量単位とする。
詳細な説明をおこなう。配合割り合いは、特に断らない
限り、重量単位とする。
【0015】(1)本発明のガラス用ウェザストリップ
は、押出部12、14、16等に型成形部22、24が
型成形接続されてなり、ガラス摺動部28、29、34
等にウレタン滑性層36が形成されてなるエチレンプロ
ピレン系ゴム製のものであることを前提的要件とする。
は、押出部12、14、16等に型成形部22、24が
型成形接続されてなり、ガラス摺動部28、29、34
等にウレタン滑性層36が形成されてなるエチレンプロ
ピレン系ゴム製のものであることを前提的要件とする。
【0016】ここで、エチレンプロピレン系ゴムには、
エチレンプロピレン共重合体ゴム(EPM)、エチレン
プロピレン非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)、更
には、プロピレンの一部を他のα−オレフィンで置換し
た共重合体ゴムを含む。また加硫系は、過酸化物加硫
系、硫黄加硫系を問わない。
エチレンプロピレン共重合体ゴム(EPM)、エチレン
プロピレン非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)、更
には、プロピレンの一部を他のα−オレフィンで置換し
た共重合体ゴムを含む。また加硫系は、過酸化物加硫
系、硫黄加硫系を問わない。
【0017】また、押出部におけるウレタン滑性層とし
ては、従来と同様に、2コートタイプのものが塗布され
ている。
ては、従来と同様に、2コートタイプのものが塗布され
ている。
【0018】 (2) 上記において、型成形部におけるウ
レタン滑性層が、1コートタイプの塗料で形成され、且
つ、鉛筆硬度B以上H未満の範囲に調整されてなり、1
コートタイプの塗料が、分子量1万〜9万のポリエステ
ルポリオールをポリオール成分とするベースポリマー
と、プライマーとを含有してなり、100℃以下で硬化
可能なことを特徴的要件とする。
レタン滑性層が、1コートタイプの塗料で形成され、且
つ、鉛筆硬度B以上H未満の範囲に調整されてなり、1
コートタイプの塗料が、分子量1万〜9万のポリエステ
ルポリオールをポリオール成分とするベースポリマー
と、プライマーとを含有してなり、100℃以下で硬化
可能なことを特徴的要件とする。
【0019】ここでポリエステルポリオールの分子量
が、1万未満では、100℃以下での十分な硬化をさせ
難く、また、9万を越えると、塗膜硬度で、鉛筆硬度B
以上のものを得難くなる。
が、1万未満では、100℃以下での十分な硬化をさせ
難く、また、9万を越えると、塗膜硬度で、鉛筆硬度B
以上のものを得難くなる。
【0020】また、ポリエステルポリオールは、グリコ
ールとジカルボン酸を当量づつ反応させて調製する。こ
のとき、グリコールとジカルボン酸の炭素数を適宜選択
することにより、塗膜物性(強度)の調整が可能とな
る。このとき、通常、塗膜物性が下記範囲内にあるよう
にすることが望ましい。即ち、押出部と型成形部との硬
度差に加えて、剛性及び強度の差が小さい程、滑らかな
ガラス摺動が可能となり望ましい。
ールとジカルボン酸を当量づつ反応させて調製する。こ
のとき、グリコールとジカルボン酸の炭素数を適宜選択
することにより、塗膜物性(強度)の調整が可能とな
る。このとき、通常、塗膜物性が下記範囲内にあるよう
にすることが望ましい。即ち、押出部と型成形部との硬
度差に加えて、剛性及び強度の差が小さい程、滑らかな
ガラス摺動が可能となり望ましい。
【0021】引張強度(JIS K 6301)…2
4.5〜44.1MPa(250〜450kgf/cm
2) 100%モジュラス(M100%)(JIS K 63
01)…9.8〜29.4MPa(100〜300kg
f/cm2) なお、上記の値は、押出部に塗布されている2コートタ
イプのウレタン滑性層の塗膜物性と略等しく、例えば、
引張強度:44.1MPa(450kgf/cm2)、
M100%:34.3MPa(350kgf/cm2)
である。
4.5〜44.1MPa(250〜450kgf/cm
2) 100%モジュラス(M100%)(JIS K 63
01)…9.8〜29.4MPa(100〜300kg
f/cm2) なお、上記の値は、押出部に塗布されている2コートタ
イプのウレタン滑性層の塗膜物性と略等しく、例えば、
引張強度:44.1MPa(450kgf/cm2)、
M100%:34.3MPa(350kgf/cm2)
である。
【0022】 なお、イソシアナート成分としては、芳
香族系及び脂肪族系を問わないが、ヘキサメチレンジイ
ソシアナート(HMDI) 、ヘキサヒドロメタキシリレ
ンジイソシアナート(HXDI)、ジシクロヘキシルメ
タン4,4’ジイソシアナート(HMDI)等の脂肪族
系のものが望ましい。
香族系及び脂肪族系を問わないが、ヘキサメチレンジイ
ソシアナート(HMDI) 、ヘキサヒドロメタキシリレ
ンジイソシアナート(HXDI)、ジシクロヘキシルメ
タン4,4’ジイソシアナート(HMDI)等の脂肪族
系のものが望ましい。
【0023】プライマーとしては、通常、EPDMまた
はEPMにカルボキシル基、水酸基、アミノ基等のイソ
シアネートと反応可能な官能基を導入したものを使用で
きる。ウレタン樹脂100部に対するプライマー成分の
添加量は、5〜50部、望ましくは、10〜30部とす
る。
はEPMにカルボキシル基、水酸基、アミノ基等のイソ
シアネートと反応可能な官能基を導入したものを使用で
きる。ウレタン樹脂100部に対するプライマー成分の
添加量は、5〜50部、望ましくは、10〜30部とす
る。
【0024】塗膜硬度が、鉛筆硬度B未満では、所定の
耐摩耗性を得難く、また、ウレタン塗料だけでは、H以
上の硬度が得難い。ちなみに、押出部の2コートタイプ
のウレタン滑性層の硬度は、通常、略Hである。
耐摩耗性を得難く、また、ウレタン塗料だけでは、H以
上の硬度が得難い。ちなみに、押出部の2コートタイプ
のウレタン滑性層の硬度は、通常、略Hである。
【0025】上記範囲の硬度を得るには、ウレタン滑性
層を形成するウレタン系樹脂と熱融着可能な極性樹脂材
料の樹脂製滑剤をその一部として含有させることが望ま
しい。当該樹脂製滑剤としては、6ナイロン、66ナイ
ロン、ポリカーボネート等を挙げることができる。この
樹脂製滑剤の添加量は、ウレタン樹脂100部に対し
て、2〜20部、望ましくは、5〜15部とする。
層を形成するウレタン系樹脂と熱融着可能な極性樹脂材
料の樹脂製滑剤をその一部として含有させることが望ま
しい。当該樹脂製滑剤としては、6ナイロン、66ナイ
ロン、ポリカーボネート等を挙げることができる。この
樹脂製滑剤の添加量は、ウレタン樹脂100部に対し
て、2〜20部、望ましくは、5〜15部とする。
【0026】なお、その他、樹脂製滑剤としてフッ素樹
脂、また、二硫化モリブデン等の固体滑剤、更には、シ
リコーンオイル(例えば10万cSt)等の液体滑剤を
適宜配合することもできる。
脂、また、二硫化モリブデン等の固体滑剤、更には、シ
リコーンオイル(例えば10万cSt)等の液体滑剤を
適宜配合することもできる。
【0027】滑剤の配合量は、合計量で、ウレタン樹脂
100部に対して、100部未満、望ましくは、20〜
80部とする。
100部に対して、100部未満、望ましくは、20〜
80部とする。
【0028】上記において、極性樹脂材料からなる樹脂
製滑剤の設定粒径が、ウレタン滑性層の塗膜厚より、5
〜25μm大きいことが望ましい。その理由は、下記の
如くであると推定される。なお、ウレタン滑性層の塗膜
厚は、通常、5〜20μmである。
製滑剤の設定粒径が、ウレタン滑性層の塗膜厚より、5
〜25μm大きいことが望ましい。その理由は、下記の
如くであると推定される。なお、ウレタン滑性層の塗膜
厚は、通常、5〜20μmである。
【0029】ウレタン滑性層の耐摩耗性向上の理由は、
下記の如くであると推定される。
下記の如くであると推定される。
【0030】初期においては、粒径が大きな樹脂製滑剤
38の存在により、表面にウレタン塗膜40が存在して
おり、ガラスとの接触面積が小さくなり、低い摩擦係数
を達成できる(図4)。
38の存在により、表面にウレタン塗膜40が存在して
おり、ガラスとの接触面積が小さくなり、低い摩擦係数
を達成できる(図4)。
【0031】ウレタン塗膜40が摩耗して樹脂製滑剤3
8が露出した時点においては、耐摩耗性の良好な樹脂製
滑剤(特に、ポリアミド)38上を、ガラスが滑り、塗
膜40の耐摩耗性向上に寄与する(図4)。
8が露出した時点においては、耐摩耗性の良好な樹脂製
滑剤(特に、ポリアミド)38上を、ガラスが滑り、塗
膜40の耐摩耗性向上に寄与する(図4)。
【0032】更に、樹脂製滑剤38が摩耗してきても、
塗膜40であるウレタン塗料と滑剤38である極性樹脂
とが強固に接着しているため、樹脂製滑剤38が耐摩耗
性の大部分を担い、塗膜40自体の摩耗量が小さくな
る。
塗膜40であるウレタン塗料と滑剤38である極性樹脂
とが強固に接着しているため、樹脂製滑剤38が耐摩耗
性の大部分を担い、塗膜40自体の摩耗量が小さくな
る。
【0033】上記塗膜の形成は、通常、上記ウレタン成
分(ポリエステルポリオール及びイソシアナート)、滑
剤成分の他に、分散剤、カーボンブラック、触媒等を塗
布直前に溶剤存在下で混ぜ合わせ、溶剤で適宜粘度に調
整して塗料を調製する。該塗料を、刷毛等により型成形
部の所要部位に塗布する。そして、その後、100℃以
下の温度で、例えば、80℃×5分の条件で乾燥・硬化
させる。
分(ポリエステルポリオール及びイソシアナート)、滑
剤成分の他に、分散剤、カーボンブラック、触媒等を塗
布直前に溶剤存在下で混ぜ合わせ、溶剤で適宜粘度に調
整して塗料を調製する。該塗料を、刷毛等により型成形
部の所要部位に塗布する。そして、その後、100℃以
下の温度で、例えば、80℃×5分の条件で乾燥・硬化
させる。
【0034】
【発明の作用・効果】 本発明のガラス用ウェザストリ
ップは、上記の如く、型成形部におけるウレタン滑性層
が、1コートタイプの塗料で形成され、且つ、鉛筆硬度
B以上H未満の範囲に調整されてなり、1コートタイプ
の塗料が、分子量1万〜9万のポリエステルポリオール
をポリオール成分とするベースポリマーと、プライマー
とを含有してなる100℃以下で硬化可能な構成により
下記の作用効果を奏するものである。
ップは、上記の如く、型成形部におけるウレタン滑性層
が、1コートタイプの塗料で形成され、且つ、鉛筆硬度
B以上H未満の範囲に調整されてなり、1コートタイプ
の塗料が、分子量1万〜9万のポリエステルポリオール
をポリオール成分とするベースポリマーと、プライマー
とを含有してなる100℃以下で硬化可能な構成により
下記の作用効果を奏するものである。
【0035】表面硬度が、押出部のそれと近く、滑り抵
抗(摩擦係数)にほとんど差がないため、滑り抵抗差が
小さいことに基づき、摩耗が促進されない。
抗(摩擦係数)にほとんど差がないため、滑り抵抗差が
小さいことに基づき、摩耗が促進されない。
【0036】また、シリコーン系プライマー含有の1コ
ートタイプの塗料を塗布したものと比べて、押出部と型
成形部との硬度差が小さいことに基づき、摩耗の促進、
さらには、塗膜の剥れ等の増大が促進されない。
ートタイプの塗料を塗布したものと比べて、押出部と型
成形部との硬度差が小さいことに基づき、摩耗の促進、
さらには、塗膜の剥れ等の増大が促進されない。
【0037】更に、ウレタン系樹脂と熱融着可能な極性
樹脂材料を樹脂製滑剤として含有させた場合は、耐摩耗
性の大部分を、ウレタン塗料自体より、通常、耐摩耗性
に優れ、かつ摩擦係数の小さな該樹脂製滑剤が担うた
め、ウレタン滑性層の耐摩耗性、即ち、耐久性が向上す
る。
樹脂材料を樹脂製滑剤として含有させた場合は、耐摩耗
性の大部分を、ウレタン塗料自体より、通常、耐摩耗性
に優れ、かつ摩擦係数の小さな該樹脂製滑剤が担うた
め、ウレタン滑性層の耐摩耗性、即ち、耐久性が向上す
る。
【0038】また、極性樹脂材料の設定粒径を大きくし
た場合は、上記傾向はより確実となり、更に、ウレタン
滑性層の耐久性が向上するが、粒子径が40μmを超え
ると、外観上凹凸が目立ちやすい。
た場合は、上記傾向はより確実となり、更に、ウレタン
滑性層の耐久性が向上するが、粒子径が40μmを超え
ると、外観上凹凸が目立ちやすい。
【0039】
【実施例】(1)本発明の効果を確認するために、表示
の各ウレタン滑性塗膜形成用の、塗料を使用してEPD
M基材上に塗布(1コートまたは2コート)して、表示
の条件で乾燥硬化させた。各塗膜について、膜厚、動摩
擦係数、及び、塗膜硬さ(鉛筆硬度;但し、鉄板上塗膜
について測定)を測定するとともに、耐摩耗性試験を下
記方法で行った。なお、各ウレタン塗料自体の仕様強度
物性も参考のために付記する。
の各ウレタン滑性塗膜形成用の、塗料を使用してEPD
M基材上に塗布(1コートまたは2コート)して、表示
の条件で乾燥硬化させた。各塗膜について、膜厚、動摩
擦係数、及び、塗膜硬さ(鉛筆硬度;但し、鉄板上塗膜
について測定)を測定するとともに、耐摩耗性試験を下
記方法で行った。なお、各ウレタン塗料自体の仕様強度
物性も参考のために付記する。
【0040】<耐摩耗性試験> 摩耗試験機(染色堅牢度試験用摩擦試験機;JIS L
0823)を用いて、下記条件で行い、表面処理層が
摩耗して、基材が露出するまでの往復摩耗回数を求め
た。
0823)を用いて、下記条件で行い、表面処理層が
摩耗して、基材が露出するまでの往復摩耗回数を求め
た。
【0041】ガラス摩耗子:幅20mm(下端R10m
m)、厚さ4mm(下端R2mm)摩耗荷重:3kg、
往復距離:140mm、往復スピード:60往復/mi
n. (2)試験結果を示す表1から、本実施例においては、
硬度が2Bの比較例に比して格段に優れた耐摩耗性を示
すとともに、2コートの従来例の場合と、ほとんど変わ
らない耐摩耗性を示すことが分かる。
m)、厚さ4mm(下端R2mm)摩耗荷重:3kg、
往復距離:140mm、往復スピード:60往復/mi
n. (2)試験結果を示す表1から、本実施例においては、
硬度が2Bの比較例に比して格段に優れた耐摩耗性を示
すとともに、2コートの従来例の場合と、ほとんど変わ
らない耐摩耗性を示すことが分かる。
【0042】
【表1】
【図1】本発明を適用するガラス用ウェザストリップの
一例を示す概略斜視図
一例を示す概略斜視図
【図2】図1のA部における型成形部を示す斜視図
【図3】図1のB部における型形成部を示す斜視図
【図4】ウレタン滑性層の摩耗の経過状態を示す説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬木 真琴 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 ト ヨタ車体株式会社内 (72)発明者 辻 泰典 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 ト ヨタ車体株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−226346(JP,A) 特開 昭60−92363(JP,A) 特開 昭60−166518(JP,A) 実開 昭63−77814(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 10/04 C09D 167/00 C09D 175/04 C08L 23/16
Claims (5)
- 【請求項1】 押出部に型成形部が型成形接続されてな
り、ガラス接触部にウレタン滑性層が形成されてなるエ
チレンプロピレン系ゴム製のガラス用ウエザストリップ
であって、前記 型成形部における前記ウレタン滑性層が、1コート
タイプの塗料で形成され、且つ、鉛筆硬度B以上H未満
の範囲に調整されてなり、 前記1コートタイプの塗料 が、分子量1万〜9万のポリ
エステルポリオールをポリオール成分とするベースポリ
マーと、プライマーとを含有してなり、100℃以下で
硬化可能なものであり、 さらに、 ウレタン系樹脂と熱融着可能な極性樹脂材料を
樹脂製滑剤として含有することを特徴とするガラス用ウ
エザストリップ。 - 【請求項2】 前記極性樹脂材料が、ポリアミド(ナイ
ロン)であることを特徴とする請求項1記載のガラス用
ウエザストリップ。 - 【請求項3】 前記ナイロンが6ナイロンまたは66ナ
イロンであることを特徴とする請求項2記載のガラス用
ウエザストリップ。 - 【請求項4】 前記極性樹脂材料が、ポリカーボネート
であることを特徴とする請求項1記載のガラス用ウエザ
ストリップ。 - 【請求項5】 前記樹脂製滑剤の設定粒径が、前記ウレ
タン滑性層の塗膜厚より、5〜25μm大きいことを特
徴とする請求項1記載のガラス用ウェザストリップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32884096A JP3254555B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | ガラス用ウェザストリップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32884096A JP3254555B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | ガラス用ウェザストリップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10166868A JPH10166868A (ja) | 1998-06-23 |
JP3254555B2 true JP3254555B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18214679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32884096A Expired - Lifetime JP3254555B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | ガラス用ウェザストリップ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP5273485B2 (ja) * | 2010-02-25 | 2013-08-28 | 豊田合成株式会社 | ウエザストリップの製造方法 |
-
1996
- 1996-12-09 JP JP32884096A patent/JP3254555B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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