JP3254480B2 - 自己架橋性樹脂 - Google Patents
自己架橋性樹脂Info
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Description
応基であるブロックイソシアネート基と水酸基とを併存
する、特に水に溶解もしくは分散させてなる水性タイプ
の接着剤、塗料などに有用な新規な自己架橋性樹脂に関
する。
等の水酸基含有ポリマーをイソシアネート系架橋剤で硬
化させる二液型または一液型塗料は、硬化塗膜が耐薬品
性、物性、耐候性等に優れており、自動車用塗料等の分
野で幅広く使用されている。
ート系架橋剤配合時および塗装時等の安全衛生上の問題
や該両成分を混合した後の塗料液のポットライフ(可使
時間)が短く塗装作業中に増粘したり、塗装機器の洗浄
が困難になる等の欠陥がある。また、一液型では、架橋
剤のブロックイソシアネートと基本樹脂であるアクリル
ポリオールとの相溶性が必ずしも十分とは言えず、相溶
した場合でも、硬化塗膜を微視的に見れば表面とその内
部とで組成を異にし、硬化性、光沢および平滑性が劣化
するという欠陥がある。
シアネート基を含有する重合性単量体またはそのイソシ
アネート基をブロックしたものと水酸基含有重合性単量
体とを共重合して同一分子内に相補性反応基を導入した
自己架橋性樹脂が特開昭63−186722号公報に開
示されている。
る。即ち、上記製造方法では、未ブロックのイソシアネ
ート基含有ラジカル重合性単量体と水酸基含有ラジカル
重合性単量体との共重合反応を可能な限り低温で行なっ
てもイソシアネート基と水酸基との反応を防ぐことは困
難であり、重合反応中にゲル化しやすい。また、開始剤
についてみると特に上記公報ではイソシアネート基含有
単量体はα−メチルスチレンの誘導体であるので、アゾ
系の重合開始剤では十分な重合率が得られず、また、過
酸化物系やカーボネート系の開始剤を用いても高い重合
率を得るためには100℃以上の温度での重合が必要で
ある。
有重合性単量体を用いると重合反応中にゲル化の恐れは
少ないが、特に、フェノール系やオキシム系のブロック
剤でブロックしたイソシアネート基含有重合性単量体を
用いると比較的高温(120〜140℃)で重合反応を
行う必要があるため生成物が著しく着色するという欠点
がある。また、これら以外のブロック剤では解離温度が
高くなるため、得られた自己架橋性樹脂の硬化のために
は高温(170℃以上)加熱が必要になり、低温(例え
ば、120℃以下)硬化性のものが得られにくい。
等の観点から水系塗料の重要性は益々増してきている。
しかし、水系塗料の架橋剤は、依然として水溶性のメラ
ミン樹脂が主として使用されており、硬化性および耐薬
品性の面で問題がある。また、従来のブロックイソシア
ネート架橋剤は水系で使用すると、前記の通り高温加熱
が必要であり、しかも塗膜の着色が著しく実用困難であ
る。
うな事情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、硬化塗膜の耐
薬品性等にすぐれ、合成反応中のゲル化、着色、重合率
低下等を起こすことがなく、しかも、低温硬化性にする
ことも可能な同一分子中にブロックイソシアネート基と
水酸基を有するカチオン型の特に水系として有用な自己
架橋性樹脂の開発に至った。
ート基含有樹脂と、水酸基並びに3級アミノ基又は/及
び4級アンモニウム基を含有する樹脂とを、ウレタン結
合を介して結合してなる自己架橋性樹脂に係る。
ト基含有ビニル単量体(以下、「NCO基含有単量体」
と略称する)を必須成分とし、さらに必要に応じて他の
ビニル単量体を重合させてなる1分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するビニル重合体(以下、「NCO
基含有重合体」と略称する)を用い、これを好ましくは
後記(A)〜(D)法に基いて反応させることによって
製造することができる。
ロックイソシアネート基とラジカル重合性二重結合とを
それぞれ少なくとも1個ずつ有する化合物であって、例
えば、メタクリロイルイソシアネート、2−イソシアネ
ートエチルメタクリレート、m−またはp−イソプロペ
ニル−α,α′−ジメチルベンジルイソシアネート、ま
たは、水酸基含有ビニル単量体とジイソシアネート化合
物との1:1(モル比)付加物などから選ばれた1種ま
たは2種以上が用いられる。
酸基含有ビニル単量体は1分子中に水酸基とラジカル重
合性二重結合とをそれぞれ1個以上有する化合物であ
り、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシブチルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−エトキシエチル
アクリレートなどがあげられる。さらにアクリル酸また
はメタクリル酸とグリコール(炭素数2〜20)との等
モル付加物などがあげられる。
上記ジイソシアネート化合物は1分子中に2個のイソシ
アネート基を有するものであり、例えばトリレンジイソ
シアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネート、4,4´−
メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチ
ルシクロヘキサン−2,4(2,6)−ジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートおよびトリメチルヘキ
サンジイソシアネートなどの芳香族系、脂環族系および
脂肪族系のジイソシアネート化合物があげられる。
好ましいのは、2−イソシアネートエチルメタクリレー
ト、m−イソプロペニル−α,α´−ジメチルベンジル
イソシアネート、2−ヒドロキシエチルアクリレートと
イソホロンジイソシアネートとの等モル付加物などであ
る。
単量体のみを重合するかまたは他のビニル単量体と共重
合せしめることによって得られる。
合性二重結合を有し、かつイソシアネート基と反応する
活性水素を有さない化合物が好ましく、具体的にはスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族
ビニル系単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリル酸エステル類;ビスコース3F、
同3MF、同8F、同8MF(以上、大阪有機化学社
製、商品名)、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、N−2−プロピルパーフルオロオクタンス
ルホン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、フッ化ビ
ニル、フッ化ビニリデン等の含フッ素ビニル系単量体;
N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N′−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N′−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N′−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド等の含窒素ビニル系単量体;ビニルエチル
エーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル系
単量体;および、(メタ)アクリル酸グリシジル、3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレー
ト、アリールグリシジルエーテル、メチロールアクリル
アミドのアルキルエーテル化物、(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリル酸クロライド、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、γ−メタクリ
ロキシアルキルトリメトキシシラン等が挙げられ、これ
らは1種もしくは2種以上混合されて用いる。
の比率は、NCO基含有重合体1分子中に遊離イソシア
ネート基を2個以上有する範囲であれば特に制限されな
いが、NCO基含有単量体/他のビニル単量体(重量
比)に基づいて100/0〜1/99、好ましくは70
/30〜10/90の範囲が適している。
CO基含有単量体と他のビニル単量体との混合系の重合
反応は通常活性水素を有しない不活性有機溶剤中で行な
うことが好ましい。活性水素を有しない不活性有機溶剤
とは、イソシアネート基と反応する活性水素を有しない
溶剤を意味し、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
等の脂肪族炭化水素系、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族系、エステル系、ケトン系等の単一、また
は、混合溶剤が用いられる。
の接着剤や塗料などに適用する場合には、重合時におい
て、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールジメチルエーテル、N−メチル−2−
ピロリドン、ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブ
アセテート等の活性水素を有しない親水性又は水溶性溶
剤を使用すると、水性タイプに転換しやすいので好まし
い。これらの親水性の溶剤は水分を含有していることが
多いので、予め脱水等の処理をするか、又は脱水剤を使
用するのが好ましい。これらの親水性溶剤を重合時に用
いて得た自己架橋性樹脂は、そのまま水で希釈できる。
も、反応終了後減圧等で該非水溶性溶剤を除去もしくは
濃縮するか、又はスプレードライ法等により除去し、粉
末化したものを、水又は水と親水性有機溶剤との混合液
中に溶解又は分散させる方法、又は共沸法等によって水
系液体中に転換させることによって水性組成物にするこ
とができる。
例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケト
ン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
チルアミルケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ア
ミル、セロソルブアセテート、カルビトールアセテート
等が使用できる。
記のような活性水素を有しない溶剤が使用されるが、本
発明の樹脂を得る途中工程以降、NCO基含有重合体中
のイソシアネート基がブロック剤および水酸基含有ビニ
ル単量体との反応に供され、つまり遊離のNCO基が存
在しない系では活性水素を有する溶剤を使用してもかま
わない。かかる溶剤として例えば、セロソルブ、ブチル
セロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、メチルセロソルブ、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールがあげられ、これらはいずれも水
への溶解性が大きく水性組成物とするのに好適である。
℃の温度でラジカル重合開始剤を用いて行なわれ、該重
合体の分子量は反応濃度、開始剤量等によって調整でき
る。反応濃度は重合体として20〜80重量%の範囲で
行なわれる。
ゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化カプロイル、ter
t−ブチルパーオクトエート、過酸化ジアセチル等の有
機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2′
−アゾイソブチレート等のアゾ系触媒;ジイソプロピル
ペルオキシカルボネート、t−ブチルペルオキシイソプ
ロピルカーボネート等のカーボネート系触媒、および、
レドックス系開始剤等が使用できる。重合開始剤の濃度
は全単量体の0.01〜15重量%の範囲内で使用され
得るが、0.1〜10重量%の範囲内が好ましい。
線、紫外線等を利用しても重合可能である。
グループトランスファポリメリゼーション法も利用でき
る。
体として、m−イソプロペニル−α,α′−ジメチルベ
ンジルイソシアネートを用いる場合には、重合率を上げ
るために、過酸化物系またはカーボネート系の開始剤を
用い、反応温度は100℃以上で行なうのが好ましい。
より好ましくは、アクリレート系ビニル単量体を併用す
ると重合率の高いポリマーを得やすい。
れるNCO基含有重合体の重量平均分子量は、500〜
50000程度、好ましくは1000〜30000の範
囲が良い。
離のイソシアネート基を2個以上有しているが、活性水
素を全く有していないことが好ましい。
含有重合体を用い、これを好ましくは以下の(A法)、
(B法)、(C法)または(D法)により、重合反応中
にゲル化、着色、重合率低下等を起こすことなく、好適
に調製できる。
ソシアネート基の一部に水酸基含有ビニル単量体を反応
させ、重合性二重結合を導入し、次いで、該重合体骨格
中に残存する上記イソシアネート基をブロック剤で完全
ブロックしたのち、水酸基含有ビニル単量体、3級アミ
ノ基又は/及び4級アンモニウム基含有ビニル単量体を
必須成分とする不飽和単量体成分(1)を上記導入した
重合性二重結合に重合せしめる方法。
ソシアネート基の一部をブロック剤でブロックし、次い
で該重合体骨格中に残存する上記イソシアネート基に水
酸基含有ビニル単量体を反応させて重合性二重結合を導
入したのち、水酸基含有ビニル単量体、3級アミノ基又
は/及び4級アンモニウム基含有ビニル単量体を必須成
分とする不飽和単量体成分(1)を上記導入した重合性
二重結合に重合せしめる方法。
ソシアネート基の一部に水酸基含有ビニル単量体を反応
させて重合性二重結合を導入し、次いで、該重合体骨格
中に残存する上記イソシアネート基をブロック剤で完全
ブロックしたのち、水酸基含有ビニル単量体及びグリシ
ジル基含有ビニル単量体を必須成分とする不飽和単量体
成分(2)を、上記導入した重合性二重結合に重合せし
め、次に該グリシジル基に第2級アミンを反応させて第
3級アミノ基を導入する方法。
ソシアネート基の一部をブロック剤でブロックし、次い
で該重合体骨格中に残存する上記イソシアネート基に水
酸基含有ビニル単量体を反応させて重合性二重結合を導
入したのち、水酸基含有ビニル単量体及びグリシジル基
含有ビニル単量体を必須成分とする不飽和単量体成分
(2)を、上記導入した重合性二重結合に重合せしめ、
次に該グリシジル基に第2級アミンを反応させて第3級
アミノ基を導入する方法。
法においてNCO基含有重合体に反応させる水酸基含有
ビニル単量体としては、前記NCO基含有単量体の製造
において例示したものが好適である。
重合体と水酸基含有ビニル単量体との反応は、イソシア
ネート基と水酸基とのウレタン化反応であり、具体的に
はNCO基含有重合体の有機溶液中に水酸基含有ビニル
単量体を配合し、通常40〜100℃の温度でウレタン
化反応が行なわれる。またこの反応において必要に応じ
てスズ系などの触媒を用いても良い。水酸基含有ビニル
単量体の配合量は、NCO基含有重合体の重量平均分子
量で500〜50000程度の各一分子あたり少なくと
も0.1個とするが、好ましくは重量平均分子量で10
00〜30000程度の範囲で1.5〜0.5個が好ま
しく、特にNCO基含有重合体1分子あたり1個の重合
性二重結合が導入されるのが最も好ましい。
く水酸基含有ビニル単量体を反応せしめてなる重合性二
重結合が導入されたNCO基含有重合体に含まれる残り
の遊離のイソシアネート基をブロック剤と反応させて残
存イソシアネート基を完全にブロックする。ブロック剤
としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノ
ール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノ
ール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert
−オクチルフェノール、チモール、p−ナフトール、p
−ニトロフェノール、p−クロロフェノールなどのフェ
ノール系;メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、エチレングリコール、メチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ、メチルカルビトール、ベンジルアルコ
ール、フェニルセロソルブ、フルフリルアルコール、シ
クロヘキサノールなどのアルコール系;マロン酸ジメチ
ル、アセト酢酸エチルなどの活性メチレン系;ブチルメ
ルカプタン、チオフェール、tert−ドデシルメルカ
プタン等のメルカプタン系;アセトアニリド、アセトア
ニシジド、酢酸アミド、ベンズアミドなどの酸アミド
系;コハク酸イミド、マレイン酸イミドなどのイミド
系;ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、アニ
リン、カルバゾールなどのアミン系;イミダゾール、2
−エチルイミダゾールなどのイミダゾール系;尿素、チ
オ尿素、エチレン尿素などの尿素系;N−フェニルカル
バミン酸フェニル、2−オキサゾリドンなどのカルバミ
ン酸塩系;エチレンイミンなどのイミン系;ホルムアル
ドオキシム、アセトアルドオキシム、メチルエチルケト
オキシム、メチルイソブチルケトオキシム、シクロヘキ
サノンオキシムなどのオキシム系;重亜硫酸ソーダ、重
亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩系;ε−カプロラクタ
ム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プ
ロピオラクタムなどのラクタム系などのものがあげら
れ、特に好ましいのはフェノール系、ラクタム系、アル
コール系、オキシム系のものである。
体とブロック剤との反応は、NCO基含有重合体の有機
溶液中にブロック剤を配合し、通常20〜100℃の温
度で行なわれる。また必要に応じてスズ系の触媒を用い
ても良い。
して、重合性二重結合を導入したNCO基含有重合体に
残存している遊離のイソシアネート基のすべてにブロッ
ク剤が反応するように必要な量を配合することが好まし
い。
有重合体へのブロック剤の配合量は、次工程における水
酸基含有ビニル単量体のウレタン化反応に基づく重合性
二重結合の導入量が前記A法と同程度になるように遊離
イソシアネート基を残存させるのに必要な量であれば良
く、特に好ましいのは、NCO基含有重合体1分子あた
り1個の重合性二重結合が導入できるだけの遊離イソシ
アネート基を残存させ、残りの遊離イソシアネート基を
完全にブロックさせるのに必要な量のブロック剤を配合
するのが最も好ましい。
遊離イソシアネート基のすべてに水酸基含有ビニル単量
体を反応せしめるのである。B法およびD法における上
記反応は、前記A法と同様にして行なうことができる。
橋性樹脂は、重合性二重結合を有するブロックイソシア
ネート基含有重合体の有機溶剤中で、水酸基含有ビニル
単量体、3級アミノ基又は/及び4級アンモニウム基含
有ビニル単量体を必須成分とする不飽和単量体成分
(1)を上記重合性二重結合に重合せしめることによっ
て得られ、このものはブロックイソシアネート基含有樹
脂分子と、水酸基並びに3級アミノ基又は/及び4級ア
ンモニウム基を含有する樹脂分子とが、ウレタン結合を
介して結合してなっている。従って、該両樹脂分子のグ
ラフトポリマーともいえる。
例えば、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソ
ルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、ベンジルアルコール、ヘキシレングリ
コール等の活性水素含有有機溶剤を好適に使用でき、こ
れらはそれぞれ単独で使用しても良く、2種以上混合し
て用いてもよい。
ニル単量体、3級アミノ基又は/及び4級アンモニウム
基含有ビニル単量体を必須成分とし、さらに必要に応じ
てカルボキシル基含有ビニル単量体及び/又はこれら以
外のその他のビニル単量体を使用することも可能であ
る。
その他のビニル単量体としては前記したものが好適に用
いられる。
例えばN,N′−ジメチルアミノエチルアクリレート、
N,N′−ジメチルアミノエチルメタクリレート等のジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;N,
N′−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド
等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド
類;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等のエポキシ基含有ビニル単量体と2級アミンの反応
生成物;等が挙げられる。エポキシ基との反応に用いら
れる2級アミンとしては、ジエチルアミン、ジプロピル
アミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン等が挙げ
られる。
は、通常3級アミノ基含有単量体を4級化することによ
り得られる。この4級化は3級アミノ基含有単量体を酸
と反応させて3級アミノ基を4級アンモニウム基とすれ
ば良い。用いられる酸としては、例えば乳酸、蟻酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等の有機酸、塩酸、燐
酸、硫酸、硝酸等の無機酸が挙げられる。
別法として、上記のように3級アミノ基含有ビニル単量
体を用いて導入した3級アミノ基含有自己架橋性樹脂に
上記のごとく酸を反応させて4級アンモニウム基とした
ものも本発明において有用である。これらの酸は、4級
化した窒素原子と塩を形成する。酸の使用割合は、樹脂
中の3級アミノ基の割合によって変わるが、通常3級ア
ミノ基の約50〜100%をアンモニウム塩とするのに
十分な量である。3級アミノ基を4級化する際に、例え
ば水、親水性有機溶剤、その他各種添加剤等を添加して
も良い。
中にカルボキシル基とラジカル重合性不飽和結合とをそ
れぞれ少くとも1個有する化合物であって、例えばアク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、
シトラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
などがあげられる。
ル単量体の構成比率は特に制限がないが、該単量体成分
の全重量に基づき、水酸基含有ビニル単量体が1〜90
重量%、特に10〜60重量%、3級アミノ基または4
級アンモニウム基含有ビニル単量体が0.5〜50重量
%、特に1〜30重量%、カルボキシル基含有ビニル単
量体が0〜5重量%、特に0〜3重量%、およびその他
のビニル単量体が0〜99重量%、特に20〜80重量
%が好ましい。
性樹脂は、重合性二重結合を有するブロックイソシアネ
ート基含有重合体の有機溶剤中で、水酸基含有ビニル単
量体及びグリシジル基含有ビニル単量体を必須成分とす
る不飽和単量体成分(2)を、上記導入した重合性二重
結合に重合せしめ、次にこれに第2級アミンを反応させ
て第3級アミノ基を導入することによって得られ、この
ものはブロックイソシアネート基含有樹脂分子と、水酸
基並びに3級アミノ基を含有する樹脂分子とが、ウレタ
ン結合を介して結合してなっている。従って、該両樹脂
分子のグラフトポリマーともいえる。
(2)は、水酸基含有ビニル単量体、グリシジル基含有
ビニル単量体を必須成分とし、さらに必要に応じてカル
ボキシル基含有ビニル単量体及び/又はこれら以外のそ
の他のビニル単量体を使用することも可能である。
ボキシル基含有ビニル単量体およびその他のビニル単量
体としては前記したものが好適に用いられる。グリシジ
ル基含有ビニル単量体としては、1分子中にグリシジル
基と重合性二重結合とをそれぞれ1個以上有するもの
で、例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリ
シジルメタクリレートなどが特に好ましい。
ニル単量体の構成比率は特に制限はないが、該単量体成
分の全重量に基づき、水酸基含有ビニル単量体が1〜9
0重量%、特に5〜60重量%、グリシジル基含有ビニ
ル単量体が0.5〜50重量%、特に1〜30重量%、
カルボキシル基含有ビニル単量体が0〜5重量%、およ
びその他のビニル単量体が0〜99重量%、特に20〜
80重量%が好ましい。
合を有するブロックイソシアネート基含有重合体と不飽
和単量体成分(1)又は(2)との重合は、通常ラジカ
ル重合開始剤を用いて行なわれる。使用可能なラジカル
重合開始剤は、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロ
イル、過酸化カプロイル、tert−ブチルパーオクト
エート、過酸化ジアセチル等の有機過酸化物;アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾイソブチレート
等のアゾ系触媒;ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等
のカーボネート系触媒;および、レドックス系開始剤等
が使用できる。重合開始剤の濃度は全単量体の0.01
〜15重量%の範囲内で使用され得るが、0.1〜10
重量%の範囲内が好ましい。
分(1)又は(2)の使用割合は、該樹脂の種類等に応
じて広い範囲から選択できるが、一般には重合性二重結
合を有するブロックイソシアネート基含有重合体100
重量部に対して不飽和単量体(1)又は(2)を5〜5
00重量部程度好ましくは10〜350重量部とするの
が適当である。さらに有機液体中における重合性二重結
合を有するブロックイソシアネート基含有重合体と不飽
和単量体成分(1)又は(2)との合計濃度は、一般に
30〜80重量%程度好ましくは40〜70重量%とす
るのが適当である。
ができ、重合時の温度としては通常50〜100℃程度
の範囲内とするのが適当であるが、必要以上の高温で反
応を進めると、重合性二重結合を有するブロックイソシ
アネート基含有重合体中のブロックイソシアネート基の
ブロック剤が一部解離してイソシアネート基と水酸基の
反応が起こり増粘したり、ゲル化したりすることがある
ので、70℃以下の温度で行なうのが好ましい。
量体成分(2)を重合性二重結合を有するブロックイソ
シアネート基含有重合体に重合させた後、得られた共重
合体中のグリシジル基に約40〜100℃、好ましくは
約60〜90℃で2級アミンを反応させて3級アミノ基
を含有した共重合体とすることができる。グリシジル基
との反応に用いられる2級アミンとしては、ジエチルア
ミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルブチ
ルアミン等が挙げられる。
性樹脂は、少くとも1個のブロックイソシアネート基を
有する樹脂と、少くとも1個の水酸基及び少くとも1個
の3級アミノ基又は/及び4級アンモニウム基を有する
樹脂とがウレタン結合を介して結合してなり、その重量
平均分子量は1000〜100000程度好ましくは、
5000〜50000程度である。
応じて上記3級アミノ基を酸で中和した後、水又は水と
親水性有機液体との混合液中に該重合体を溶解又は分散
せしめることにより、水性自己架橋性樹脂組成物とする
ことができる。
換せしめることによって、カチオン型水系自己架橋性樹
脂が得られる。用いる中和剤としては、酸であれば特に
制限はないが、例えば乳酸、蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸等の有機酸、塩酸、リン酸、硫酸、硝
酸等の無機酸が挙げられる。
で、4級アンモニウム基のみを有する場合は、必ずしも
中和をする必要はない。又、4級アンモニウム基を有す
る場合には、それ自体水に対する溶解性乃至分散性が優
れているので、通常、酸で中和する必要はない。
割合によって変わるが、通常3級アミノ基の約10〜1
00モル%を中和するのに十分な量である。中和する際
に、例えば水、親水性有機液体又はその他各種添加剤等
を予め又は同時に添加してもよい。
するか、又は該樹脂中に攪拌下に水系液体を配合するこ
とによって、任意の樹脂固形分含有率の水性組成物が得
られる。該組成物の樹脂固形分含有率は、特に限定され
ないが、通常5〜90重量%程度の範囲とするのが良
い。
自己架橋性樹脂組成物は、少くとも1個のブロックイソ
シアネート基及び少くとも1個の水酸基を有する樹脂を
含むので、これを加熱することによりイソシアネート基
を再生し、このイソシアネート基が水酸基と反応し、一
液型の架橋化が可能である。
にブロックイソシアネート基と水酸基の量が等量になる
ようにすれば自己架橋性塗膜としての架橋度は最も高く
なるが、塗料や接着剤に用いる場合には素地、層間との
密着性等を考慮してどちらか一方の官能基が過剰になる
ようにすることが好ましく、水酸基価(mgKOH/g樹
脂)が20〜250、イソシアネート基価(g/100
0g樹脂)は15〜250の範囲が適している。
の調製に関し、NCO基含有単量体の重合反応系におい
てイソシアネート基と反応する活性水素を有する重合性
単量体や有機溶剤などを使用することがないのでゲル化
することが全くない。また、本発明ではNCO基含有重
合体にブロック剤を反応させるには、目的とするブロッ
ク剤がイソシアネート基と反応するのに必要な最適温度
で行なうことができ、例えばフェノール系やオキシム系
などの高温で着色しやすいブロック剤は高熱に加熱する
ことなく約100℃以下でイソシアネート基をブロック
できるので、着色することが全くない。特に低温硬化性
が要求される場合は、NCO基含有単量体としてm−イ
ソプロペニル−α,α´−ジメチルベンジルイソシアネ
ート(TMI)を用いると、ブロック剤が低温(100
℃以下)で解離するので、これを使用することが最も望
ましい。また、解離温度が高いブロック剤であっても、
該ブロック剤とNCO基含有重合体との反応は容易に行
なわれゲル化することは全くない。
基と水酸基の両方を含有する自己架橋性樹脂の水系組成
物は、塗料、接着剤等に用いられる。
料、メタリック顔料、フィラー、表面調整剤、劣化防止
剤等を添加して、一液型塗料として使用できる。また、
必要に応じて、その他のポリオール、反応性希釈剤、お
よび、他の架橋剤(例えば、メラミン樹脂、ブロックポ
リイソシアネート、エポキシ樹脂、酸化合物、アルコキ
シシラン化合物等)を配合することもできる。また、各
種の硬化触媒も使用しうる。
ロピルチタネート、テトラブチルチタネート、酢酸リチ
ウム、アセチルアセトン鉄(III )、2−エチルヘキソ
ン酸亜鉛、酢酸銅、三塩化バナジウム、オクチル酸錫、
ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート等の金
属触媒をあげることができる。これら金属触媒は単独
で、または2種以上の混合物として用いてもよい。更に
また、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジ
メチルシクロヘキシルアミン、N−テトラメチルヘキサ
ン−1,6−ジアミン、N−ペンタメチルジエチレント
リアミン、2−メチル−1,4−ジアザビシクロ[2,
2,2]オクタンなどの3級アミンも好ましく用いるこ
とができる。特に、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレ
ート等の有機錫化合物が好ましく用いられる。硬化触媒
の量はその種類により異なるが、通常、約0.05〜5
重量%程度である。
200℃、好ましくは、80〜150℃の温度下で加熱
あるいは硬化触媒によりブロックイソシアネート基より
イソシアネート基が再生し、この再生したイソシアネー
ト基が水酸基と反応してウレタン結合を形成し、三次元
架橋体をあたえる。
型であって、電着浴に入れた被塗物を陰極として約10
0〜300Vで約1〜10分通電することにより、被塗
物側に樹脂が析出する。この被塗物を浴から引上げ、水
洗後、約100〜150℃で10〜60分焼き付けるこ
とにより樹脂中のブロックイソシアネート基よりイソシ
アネート基が再生し、水酸基と反応してウレタン結合を
形成し、三次元架橋被膜が得られる。被塗物としては、
導体であればいずれでも良く、特に鉄、スチール、アル
ミニウム、銅等の金属が好ましい。
に相補性反応基であるブロックイソシアネート基と水酸
基とを併有しており、又ゲル化や着色等を生じることな
く容易に重合等して製造でき、そして、3級アミノ基又
は/及び4級アンモニウム基を有するので容易に水系と
することができ、しかも低温硬化性にすることもでき
る。さらに、その硬化塗膜は、耐薬品性、物理的性能お
よび耐候性などにすぐれている。
が、本発明はこれによって何等限定されるものではな
い。なお、製造例、実施例および比較例における「部」
はすべて「重量部」であり、「%」はすべて「重量%」
である。
ルイソブチルケトン35部を入れ、110℃に加熱保持
して、2−イソシアネートエチルメタクリレート23.
1部、スチレン20部、n−ブチルメタクリレート35
部、メチルメタクリレート10部、2−エチルヘキシル
メタクリレート11.9部およびアゾビスイソブチロニ
トリル2.5部の混合物を3時間かけて滴下した。
部、アソビスイソブチロニトリル0.5部の混合液を1
時間かけて滴下し、さらに1時間熟成した(この反応液
をNCO基含有重合体液[a−1]と称する。)。
で無色透明な液であった。イソシアネート基価は62.
6g/1000g樹脂であり、ガードナー粘度(25
℃)はPであり、重量平均分子量約9000であった。
0℃に加熱保持して、攪拌しながら2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート1.3部を加えて、1時間熟成した後、
40℃まで冷却した。メチルエチルケトオキシム12.
6部を30分かけて滴下し3時間熟成した後、イソプロ
パノール5.95部を加えて、固形分含有率70%に調
整した(この反応液を二重結合導入重合体液[a−2]
と称する。)。
プロパノール40部を入れ、70℃に加熱保持して、メ
チルメタクリレート38部、スチレン10部、エチルア
クリレート10部、2−エチルヘキシルメタクリレート
15部、2−ヒドロキシエチルアクリレート15部、
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド12
部、二重結合導入重合体液[a−2]123.1部およ
び2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)4部の混合液を3時間かけて滴下した。
´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.
5部の混合液を1時間かけて滴下し、さらに1時間熟成
した。反応終了後、反応液を40℃に冷却し、液温を保
ちながら酢酸4.5部とイソプロパノール11.2部の
混合溶液を1時間で滴下し、更に1時間反応させて本発
明の自己架橋性樹脂を得た。該樹脂液は、ほぼ無色透明
で、ヘリーゲ色数は1であった。この溶液に脱イオン水
336.4部を加え、水溶化された樹脂を得た。固形分
含有率は、30%であった。樹脂の水酸基価は、38.
9mgKOH/g樹脂であり、イソシアネート基価は2
4.9g/1000g樹脂であり、重量平均分子量は約
18000であった(この反応液を自己架橋性樹脂液
[A]と称する。)。
%であった。
化塗膜が20μmになるように塗装し、160℃で30
分間加熱硬化させてから、該塗膜を水銀アマルガム法に
よって剥離し、300メッシュのステンレススチール製
の網状容器に入れてソックスレー抽出器でアセトン/メ
タノール(1/1)溶媒を用いて還流温度で7時間抽出
した後、下式に従ってゲル分率の算出を行なった。
/抽出前の塗膜重量)×100 実施例2 NCO基含有重合体の合成 撹拌機、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、メチ
ルイソブチルケトン35部を入れ、118℃に加熱保持
して、m−イソプロペニル−α,α´−ジメチルベンジ
ルイソシアネート40部、スチレン15部、nーブチル
アクリレート35部、2−エチルヘキシルアクリレート
10部およびtーブチルペキオキシイソプロピルカーボ
ネート4部の混合物を3時間かけて滴下した。次いで、
メチルイソブチルケトン7.9部、t−ブチルペルオキ
シイソプロピルカーボネート1.0部の混合液を1時間
かけて滴下し、さらに1時間熟成した(この反応液をN
CO基含有重合体液[b−1]と称する。)。得られた
重合体液は、固形分含有率70%で無色透明な液であっ
た。イソシアネート基価は80.9g/1000g樹脂
であり、ガードナー粘度(25℃)はNであり、重量平
均分子量は約10000であった。
調整してからメチルエチルケトオキシム16.8部を3
0分かけて滴下し1時間熟成した。その後、80℃に加
熱して、攪拌しながら2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト1.2部を加えて、3時間熟成した後、イソプロパノ
ールを7.1部加え、固形分含有率70%に調整した
(この反応液を二重結合導入重合体液[b−2]と称す
る。)。
プロパノール40部を入れ、70℃に加熱保持して、メ
チルメタクリレート37部、n−ブチルアクリレート2
3部、スチレン10部、エチルメタクリレート5部、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、N,N′−
ジメチルアミノエチルメタクリレート15部、二重結合
導入重合体液[b−2]79.2部および2,2´−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4部の混合
物を3時間かけて滴下した。次いで、ブチルセロソルブ
10部、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)0.5部の混合液を1時間かけて滴下し、さ
らに2時間熟成した。反応終了後、反応液を40℃に冷
却し、液温を保ちながら酢酸5.7部とイソプロパノー
ル6.3部の混合溶液を1時間で滴下し、更に1時間反
応させた。この樹脂液はほぼ無色透明で、ヘリーゲ色数
は1であった。この溶液に脱イオン水277部を加え、
水溶化された樹脂を得た。
H/g樹脂であり、イソシアネート基価は24.5g/
1000g樹脂であり、重量平均分子量は約20000
であった(この反応液を自己架橋性樹脂液[B]と称す
る。)。
であり、ゲル分率(注1)は82%であった。
ルイソブチルケトン35部を入れ、110℃に加熱保持
して、イソホロンジイソシアネート/2−ヒドロキシエ
チルアクリレートの等モル付加物35部、スチレン15
部、n−ブチルメタクリレート35部、2−エチルヘキ
シルメタクリレート15部およびアゾビスイソブチロニ
トリル2.5部の混合物を3時間かけて滴下した。
部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部の混合液を1
時間かけて滴下し、さらに1時間熟成した(この反応液
をNCO基含有重合体液[c−1]と称する。)。
の無色透明な液で、イソシアネート基価は43.4g/
1000g樹脂であり、重量平均分子量は約10000
であった。
して、攪拌しながら2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト1.2部を加えて、1時間熟成した後、40℃まで冷
却した。次いで、メチルイソブチルケトオキシム10.
9部を30分かけて滴下し3時間熟成した。その後、イ
ソプロパノールを5.2部加えて、固形分含有率70%
に調整した(この反応液を二重結合導入重合体液[c−
2]と称する。)。
プロパノール40部を入れ、70℃に加熱保持して、メ
チルメタクリレート22部、n−ブチルアクリレート1
3部、スチレン10部、エチルメタクリレート30部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、N,N′
−ジメチルアミノエチルアクリレート15部、二重結合
導入重合体液[c−2]110.6部および2,2´−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4部の混
合物を3時間かけて滴下した。次いで、ブチルセロソル
ブ10部、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.5部の混合液を1時間かけて滴下し、
さらに1時間熟成した。反応終了後、反応液を40℃に
冷却し、液温を保ちながら酢酸6.3部とイソプロパノ
ール11.2部の混合溶液を1時間で滴下し、更に1時
間反応させた。この樹脂液はほぼ無色透明で、ヘリーゲ
色数は1であった。この溶液に脱イオン水313.3部
を加え、水溶化された樹脂を得た。
H/g樹脂であり、イソシアネート基価は16g/10
00g樹脂であり、重量平均分子量は約20000であ
った(この反応液を自己架橋性樹脂液[C]と称す
る。)。
であり、また、ゲル分率(注1)は81%であった。
プロパノール40部を入れ、70℃に加熱保持して、メ
チルメタクリレート38部、スチレン10部、エチルア
クリレート10部、2−エチルヘキシルメタクリレート
15部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15部、
グリシジルアクリレート12部、前記二重結合導入重合
体液[a−2]123.1部および2,2´−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)4部の混合物を3
時間かけて滴下した。
´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.
5部の混合液を1時間かけて滴下し、さらに2時間熟成
した。さらに、ジブチルアミン12部を加え、80℃に
おいて1時間反応させて3級アミノ基を導入した。反応
終了後、反応液を40℃に冷却し、液温を保ちながら酢
酸4.5部とイソプロパノール11.5部の混合溶液を
1時間で滴下し、更に1時間反応させて本発明の自己架
橋性樹脂を得た。このものはほぼ無色透明で、ヘリーゲ
色数は1であった。この溶液に脱イオン水361部を加
え、水溶化された樹脂を得た。
った。また、樹脂の水酸基価は38.5mgKOH/g樹
脂であり、イソシアネート基価は24.9g/1000
g樹脂であり、重量平均分子量は約19000であった
(この反応液を自己架橋性樹脂液[D]と称する。)。
であり、また、ゲル分率(注1)は82%であった。
プロパノール40部を入れ、70℃に加熱保持して、メ
チルメタクリレート37部、n−ブチルアクリレート2
3部、スチレン10部、エチルメタクリレート5部、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、グリシジル
メタクリレート15部、前記二重結合導入重合体液[b
−2]79.2部および2,2´−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)4部の混合物を3時間かけて
滴下した。次いで、ブチルセロソルブ25部、2,2´
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5
部の混合液を1時間かけて滴下し、さらに1時間熟成し
た。その後、ジエチルアミン13部を加え、80℃にお
いて1時間反応させて3級アミノ基を導入した。反応終
了後、反応液を40℃に冷却し、液温を保ちながら酢酸
5.7部とイソプロパノール6.3部の混合溶液を1時
間で滴下し、更に1時間反応させた。このものはほぼ無
色透明で、ヘリーゲ色数は1であった。この溶液に脱イ
オン水292.5部を加え、水溶化された樹脂を得た。
H/g樹脂であり、イソシアネート基価は24.5g/
1000g樹脂であり、重量平均分子量は約21000
であった(この反応液を自己架橋性樹脂液[E]と称す
る。)。
であり、また、ゲル分率(注1)は80%であった。
レン35部を入れ、90℃に加熱保持して、2−イソシ
アネートエチルメタクリレートメチルイソブチルケトオ
キシムブロック体20部、スチレン15部、2−エチル
ヘキシルメタクリレート15部、n−ブチルメタクリレ
ート20部、2−ヒドロキシエチルアクリレート15
部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート15
部、およびアゾビスイソブチロニトリル1.5部の混合
物を3時間かけて滴下した。ついで、ブチルセロソルブ
10部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部の混合液
を1時間かけて滴下し、さらに1時間熟成した。このよ
うにして得られた比較用樹脂液(1)は、不揮発分67
%で赤褐色に着色した液であった。共重合体の水酸基価
は29.1mgKOH/g樹脂であり、重量平均分子量は
22000であった。このものは赤褐色で、ヘリーゲ色
数8であった。この溶液に酢酸5.5部を加えて中和
し、さらに脱イオン水を配合して、固形分含有率30%
の水性液とした。
0%、またゲル分率(注1)は55%であった。
レン35部を入れ、90℃に加熱保持して、m−イソプ
ロペニル−α,α´−ジメチルベンジルイソシアネート
のエタノールブロック体15部、メチルメタクリレート
15部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15部、
2−エチルヘキシルメタクリレート20部、n−ブチル
アクリレート20部、N,N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート15部、およびα,α′−アゾビスイソブ
チロニトリル2部の混合物を3時間かけて滴下した。つ
いで、ブチルセロソルブ10部、アゾビスイソブチロニ
トリル0.5部の混合液を1時間かけて滴下し、さらに
1時間熟成した。得られた樹脂液は、不揮発分59%で
黄色に着色した液であった。共重合体の水酸基価は29
mgKOH/g樹脂であり、重量平均分子量は20000
であった。このものは黄色で、ヘリーゲ色数7であっ
た。この溶液に酢酸5部及び脱イオン水を加え、固形分
含有率30%の水溶液[比較用樹脂液(2)]にした。
0%、またゲル分率(注1)は57%であった。
レン35部を入れ、70℃に加熱保持して、m−イソプ
ロペニル−α,α´−ジメチルベンジルイソシアネート
15部、スチレン15部、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート15部、n−ブチルメタクリレート35部、2−
エチルヘキシルメタクリレート10部、N,N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート10部およびα,α´−
アゾビスイソブチロニトリル2.5部の混合物を3時間
かけて滴下し、重合しようとしたが滴下を開始して40
分後にゲル化した。
レン35部を入れ、90℃に加熱保持して、イソホロン
ジイソシアネート/2−ヒドロキシエチルアクリレート
の等モル付加物のメチルエチルケトオキシムブロック体
40部、スチレン8部、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート15部、n−ブチルメタクリレート14部、2−エ
チルヘキシルメタクリレート10部、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート13部およびアゾビスイソ
ブチロニトリル2部の混合物を3時間かけて滴下した。
ついで、ブチルセロソルブ10部、アゾビスイソブチロ
ニトリル0.5部の混合液を1時間かけて滴下し、さら
に1時間熟成した。得られた樹脂液は、不揮発分66%
で黄褐色に着色した液であった。このものは黄褐色で、
ヘリーゲ色数8であった。この溶液に酢酸4.2部及び
脱イオン水を加え、固形分含有率30%の水溶液にした
[比較用樹脂液(3)]。
0%、またゲル分率(注1)は55%であった。
樹脂[A]固形分100部当り1.0部加えた。
樹脂[B]固形分100部当り0.5部加えた。
形分100部当り1.0部加えた。
形分100部当り1.0部加えた。
樹脂[E]固形分100部当り1.0部加えた。
脂固形分100部当り1.0部加えた。
脂固形分100部当り1.0部加えた。
脂固形分100部当り1.0部加えた。
方法で塗装し、形成した塗膜の性能を評価した。
になるように塗装した。
シ系カチオン電着塗料を硬化塗膜が20μmとなるよう
に電着塗装し、170℃で20分間焼き付け、次いで#
400サンドペーパーにて塗面を研磨した後、石油ベン
ジンをしめしたガーゼで塗面を拭き、脱脂した。その
後、アミノアルキド系自動車用中塗り塗料を硬化塗膜が
30μmとなるように塗装し、140℃で30分間焼き
付けた。次いで、#600サンドペーパーにて塗面を水
研し、水切り、乾燥し石油ベンジンで塗面を拭き、塗装
素材とした。該塗装素材に硬化膜厚が20μmとなるよ
うにスプレー塗装した。
電時間3分、浴液温度30℃の条件でカチオン電着塗装
した。
間加熱して硬化せしめ、平滑性、着色性などについて目
視評価した。平滑性がすぐれ、着色が認められないもの
を良とした。
較例で得た組成物を乾燥膜厚が20μmとなるように塗
装し、120℃で30分間、140℃で30分間又は1
60℃で30分間焼き付け硬化させた。この塗膜を水銀
アマルガム法によってブリキ板から剥離し、300メッ
シュのステンレススチール製の網状容器に入れソックス
レー抽出器でアセトン/メタノール(1/1)溶媒を用
いて還流温度で7時間抽出した後、次式に従ってゲル分
率の算出を行なった。
出前の重量)×100 (4)黄変性:アミノ・アクリル樹脂系白色熱硬化性塗
料による硬化塗膜面に、実施例及び比較例で得た組成物
を硬化塗膜が20μmとなるように塗装し、160℃で
30分間焼き付け硬化させた。一方、ブランクとして、
上記素材自体も160℃で30分間焼き付け硬化させ
た。次に、実施例及び比較例の組成物を塗装したものと
ブランクとの色差(Δb)を調べ、黄変性の指標とし
た。
K−5400に準じて60゜鏡面反射率を測定した。
S K−5400に準じて測定した。
硫酸0.5mlを滴下し、60℃で15分乾燥後、水洗
してから塗面を観察した。
クレ多く発生。
ロールを湿らせたガーゼで、10cmの長さを強く押し
付けながら20往復擦った後の膜面を調べた。評価基準
は、次の通りである。
×:ツヤビケ多く発生。
の水中に240時間浸漬した後の膜面を調べた。評価基
準は、次の通りである。
×:ツヤビケ、フクレ発生。
候性試験器を用いたQUV促進バクロ試験による。試験
条件としては、紫外線照射16hr/60℃と水凝結9
hr/50℃とを1サイクルとして1000時間(40
サイクル)試験した後の塗膜の60゜鏡面反射率を測定
し、バクロ前のものと比べ、次式に従って光沢保持率を
算出した。
バクロ前の反射率)×100 (11)付着性:ゴバン目(1×1mm、100個)に粘
着テープを貼着し、それを急激に剥離した後の塗膜残存
ゴバン目の数を調べた。
剥離(残存80個以下)
Claims (5)
- 【請求項1】 ブロックイソシアネート基含有樹脂と、
水酸基並びに3級アミノ基又は/及び4級アンモニウム
基を含有する樹脂とを、ウレタン結合を介して結合して
なる自己架橋性樹脂であって、1分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するビニル重合体骨格中の該イソシ
アネート基の一部に水酸基含有ビニル単量体を反応させ
て重合性二重結合を導入し、次いで、該重合体骨格中に
残存する上記イソシアネート基をブロック剤で完全ブロ
ックしたのち、水酸基含有ビニル単量体、3級アミノ基
又は/及び4級アンモニウム基含有ビニル単量体を必須
成分とする不飽和単量体成分を、上記導入した重合性二
重結合に重合せしめて得られたものである自己架橋性樹
脂。 - 【請求項2】 ブロックイソシアネート基含有樹脂と、
水酸基並びに3級アミノ基又は/及び4級アンモニウム
基を含有する樹脂とを、ウレタン結合を介して結合して
なる自己架橋性樹脂であって、1分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するビニル重合体骨格中の該イソシ
アネート基の一部をブロック剤でブロックし、次いで該
重合体骨格中に残存する上記末ブロックイソシアネート
基に水酸基含有ビニル単量体を反応させて重合性二重結
合を導入したのち、水酸基含有ビニル単量体、3級アミ
ノ基又は/及び4級アンモニウム基含有ビニル単量体を
必須成分とする不飽和単量体成分を、上記導入した重合
性二重結合に重合せしめて得られたものである自己架橋
性樹脂。 - 【請求項3】 ブロックイソシアネート基含有樹脂と、
水酸基並びに3級アミノ基を含有する樹脂とを、ウレタ
ン結合を介して結合してなる自己架橋性樹脂であって、
1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するビニル
重合体骨格中の該イソシアネート基の一部に水酸基含有
ビニル単量体を反応させて重合性二重結合を導入し、次
いで、該重合体骨格中に残存する上記イソシアネート基
をブロック剤で完全ブロックしたのち、水酸基含有ビニ
ル単量体及びグリシジル基含有ビニル単量体を必須成分
とする不飽和単量体成分を、上記導入した重合性二重結
合に重合せしめ、次にこれに第2級アミンを反応させて
第3級アミノ基を導入して得られたものである自己架橋
性樹脂。 - 【請求項4】 ブロックイソシアネート基含有樹脂と、
水酸基並びに3級ア ミノ基を含有する樹脂とを、ウレタ
ン結合を介して結合してなる自己架橋性樹脂であって、
1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するビニル
重合体骨格中の該イソシアネート基の一部をブロック剤
でブロックし、次いで該重合体骨格中に残存する上記末
ブロックイソシアネート基に水酸基含有ビニル単量体を
反応させて重合性二重結合を導入したのち、水酸基含有
ビニル単量体及びグリシジル基含有ビニル単量体を必須
成分とする不飽和単量体成分を、上記導入した重合性二
重結合に重合せしめ、次にこれに第2級アミンを反応さ
せて第3級アミノ基を導入して得られたものである自己
架橋性樹脂。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の自己架
橋性樹脂を、必要に応じて酸で中和した後、水又は水と
親水性有機液体との混合液中に該重合体を溶解又は分散
せしめて得られたものであることを特徴とする水性自己
架橋性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16081992A JP3254480B2 (ja) | 1991-06-20 | 1992-06-19 | 自己架橋性樹脂 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-148889 | 1991-06-20 | ||
JP14888991 | 1991-06-20 | ||
JP16081992A JP3254480B2 (ja) | 1991-06-20 | 1992-06-19 | 自己架橋性樹脂 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05178959A JPH05178959A (ja) | 1993-07-20 |
JP3254480B2 true JP3254480B2 (ja) | 2002-02-04 |
Family
ID=26478944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16081992A Expired - Lifetime JP3254480B2 (ja) | 1991-06-20 | 1992-06-19 | 自己架橋性樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3254480B2 (ja) |
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JP5394003B2 (ja) * | 2007-08-30 | 2014-01-22 | 株式会社ダイセル | 共重合体 |
JP5220525B2 (ja) * | 2008-09-11 | 2013-06-26 | 株式会社シミズ | 熱硬化型アニオン電着塗料組成物および水性電着塗料組成物 |
JP6564653B2 (ja) * | 2015-09-04 | 2019-08-21 | 日本ペイントホールディングス株式会社 | 低温硬化性被覆組成物 |
-
1992
- 1992-06-19 JP JP16081992A patent/JP3254480B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH05178959A (ja) | 1993-07-20 |
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