JP3254290B2 - 単結晶試料の結晶格子面検査装置及び単結晶試料の分類装置 - Google Patents
単結晶試料の結晶格子面検査装置及び単結晶試料の分類装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶試料内の結晶格
子面の傾斜角度の偏差を測定する結晶格子面検査装置に
関する。また、その結晶格子面検査装置を用いて単結晶
試料を結晶格子面の傾斜角度偏差ごとに分類する単結晶
試料の分類装置に関する。
子面の傾斜角度の偏差を測定する結晶格子面検査装置に
関する。また、その結晶格子面検査装置を用いて単結晶
試料を結晶格子面の傾斜角度偏差ごとに分類する単結晶
試料の分類装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、単結晶材料が工業的に広く用いら
れている。例えば、電子機器の発振源として用いられる
水晶板や、半導体として用いられるSi(シリコン)単
結晶ウエハ等が単結晶材料として知られている。これら
の単結晶材料は、一般に、棒状の原材料を例えば0.2
mm程度の薄さに切断することによって形成される。
れている。例えば、電子機器の発振源として用いられる
水晶板や、半導体として用いられるSi(シリコン)単
結晶ウエハ等が単結晶材料として知られている。これら
の単結晶材料は、一般に、棒状の原材料を例えば0.2
mm程度の薄さに切断することによって形成される。
【0003】今、例えば水晶板を例に挙げて考えてみる
ことにすると、水晶板内部の結晶格子面に対する水晶板
のカット面の傾斜角度が種々に変化すると、それに応じ
て水晶板の特性が変化する。水晶の原材料をカット装置
によって一定の設備条件でカットしたとしても、実際
上、各水晶板のカット面の内部結晶格子面に対する傾斜
角度はかなりの偏差を持っている。従って、カットされ
た複数の水晶板を選別することなく無秩序に使用する場
合には、各水晶板に関して均一な出力特性を得ることは
できない。よって通常は、カットされた各水晶板につい
てカット面の傾斜角度を測定し、それらの水晶板を所定
範囲の角度偏差ごとに分類して、使用している。
ことにすると、水晶板内部の結晶格子面に対する水晶板
のカット面の傾斜角度が種々に変化すると、それに応じ
て水晶板の特性が変化する。水晶の原材料をカット装置
によって一定の設備条件でカットしたとしても、実際
上、各水晶板のカット面の内部結晶格子面に対する傾斜
角度はかなりの偏差を持っている。従って、カットされ
た複数の水晶板を選別することなく無秩序に使用する場
合には、各水晶板に関して均一な出力特性を得ることは
できない。よって通常は、カットされた各水晶板につい
てカット面の傾斜角度を測定し、それらの水晶板を所定
範囲の角度偏差ごとに分類して、使用している。
【0004】上記のように水晶板等の単結晶材料に関し
カット面の結晶格子面に対する傾斜角度を測定するため
の装置として、X線の回折を利用した結晶格子面検査装
置が広く用いられている。このような結晶格子面検査装
置として、図4及び図5に示すような装置がある。この
装置においては、図4に示す状態で粗測定、すなわち単
結晶材料内の結晶格子面の傾き方向を一定方向に揃える
ための測定を行い、そして図5に示す状態で精密測定、
すなわち結晶格子面の傾斜角度を定量的に測定する。
カット面の結晶格子面に対する傾斜角度を測定するため
の装置として、X線の回折を利用した結晶格子面検査装
置が広く用いられている。このような結晶格子面検査装
置として、図4及び図5に示すような装置がある。この
装置においては、図4に示す状態で粗測定、すなわち単
結晶材料内の結晶格子面の傾き方向を一定方向に揃える
ための測定を行い、そして図5に示す状態で精密測定、
すなわち結晶格子面の傾斜角度を定量的に測定する。
【0005】図9に示すように、単結晶試料1内の結晶
格子面Qが入射X線R1に対して所定のブラッグ角をな
すとき、回折条件が満足されて回折X線R2が発生す
る。単結晶試料1は多くの場合ほぼ正方形状に形成され
るが、その場合、単結晶試料1が図9の状態から90゜
(図8)、180゜(図7)又は270゜(図6)だけ
回転した状態にあると、外観上は図9の状態と変わるこ
とはないが、結晶格子面Qが入射X線R1に対して回折
条件を満足しなくなるので、回折X線は生じない。従っ
て、X線回折を利用して結晶格子面の傾斜角度の検査を
しようとしても、単結晶試料1の向きが図6、図7又は
図8の状態にある場合には、そのX線回折測定を行うこ
とはできず、必ず単結晶試料1を入射X線R1に対して
図9に示す向きにセットしなければならない。図4に示
した粗測定は、上記のように、単結晶試料1内の結晶格
子面Qを入射X線R1に対して一定の方向に揃えるため
に行われるものである。
格子面Qが入射X線R1に対して所定のブラッグ角をな
すとき、回折条件が満足されて回折X線R2が発生す
る。単結晶試料1は多くの場合ほぼ正方形状に形成され
るが、その場合、単結晶試料1が図9の状態から90゜
(図8)、180゜(図7)又は270゜(図6)だけ
回転した状態にあると、外観上は図9の状態と変わるこ
とはないが、結晶格子面Qが入射X線R1に対して回折
条件を満足しなくなるので、回折X線は生じない。従っ
て、X線回折を利用して結晶格子面の傾斜角度の検査を
しようとしても、単結晶試料1の向きが図6、図7又は
図8の状態にある場合には、そのX線回折測定を行うこ
とはできず、必ず単結晶試料1を入射X線R1に対して
図9に示す向きにセットしなければならない。図4に示
した粗測定は、上記のように、単結晶試料1内の結晶格
子面Qを入射X線R1に対して一定の方向に揃えるため
に行われるものである。
【0006】粗測定は、例えば図4に示すように、支持
台6から突出する3本の円柱状ピン2によって単結晶試
料1を3点支持した状態で真空吸引によってそれを固定
保持し、X線源5から放射されたX線を幅の広い開口3
を備えたラフ・シャッター4によって比較的広い発散角
に制限して単結晶試料1の広い範囲に照射する。そし
て、支持台6を軸線L1のまわりに回転させることによ
り単結晶試料1を面内回転、例えば90゜ごとに間欠回
転させる。この間欠回転の際、単結晶試料1内の結晶格
子面Qが入射X線R1に対して図6、図7又は図8に示
すような回折条件を満足しない傾斜角度状態にあると、
回折X線は生じない。単結晶試料1が図9に示す状態に
セットされると、回折X線R2が発生し、それがX線カ
ウンタ7によって検出され、このとき支持台6の回転が
止まる。これにより、単結晶試料1内の結晶格子面Qの
入射X線R1に対する傾きが常に一定方向に揃えられ
る。
台6から突出する3本の円柱状ピン2によって単結晶試
料1を3点支持した状態で真空吸引によってそれを固定
保持し、X線源5から放射されたX線を幅の広い開口3
を備えたラフ・シャッター4によって比較的広い発散角
に制限して単結晶試料1の広い範囲に照射する。そし
て、支持台6を軸線L1のまわりに回転させることによ
り単結晶試料1を面内回転、例えば90゜ごとに間欠回
転させる。この間欠回転の際、単結晶試料1内の結晶格
子面Qが入射X線R1に対して図6、図7又は図8に示
すような回折条件を満足しない傾斜角度状態にあると、
回折X線は生じない。単結晶試料1が図9に示す状態に
セットされると、回折X線R2が発生し、それがX線カ
ウンタ7によって検出され、このとき支持台6の回転が
止まる。これにより、単結晶試料1内の結晶格子面Qの
入射X線R1に対する傾きが常に一定方向に揃えられ
る。
【0007】こうして単結晶試料1が一定方向に揃えら
れると、図5に示すように、支持台6による単結晶試料
1の真空吸引が解除され、支持台6の上方位置に予め配
置された、あるいは支持台6の上方位置に持ち運ばれた
ブリッジ8によって単結晶試料1が真空吸引によって吸
着保持される。この場合も、ブリッジ8から垂下する3
本の円柱状ピン9によって単結晶試料1が3点支持され
る。
れると、図5に示すように、支持台6による単結晶試料
1の真空吸引が解除され、支持台6の上方位置に予め配
置された、あるいは支持台6の上方位置に持ち運ばれた
ブリッジ8によって単結晶試料1が真空吸引によって吸
着保持される。この場合も、ブリッジ8から垂下する3
本の円柱状ピン9によって単結晶試料1が3点支持され
る。
【0008】一方、広い開口3を備えたラフ・シャッタ
ー4(図4)に代えて狭い開口10を備えたスリット部
材11が入射X線光路上に配置され、X線源5から放射
され、さらに狭い開口10を通過した細径のX線ビーム
R1が単結晶試料1に入射する。ブリッジ8は、単結晶
試料1の表面、すなわちカット面に含まれていて紙面垂
直方向へ延びる軸線L2を中心として適宜の微少角度範
囲で矢印ωのように回転、いわゆるω回転する。ブリッ
ジ8のω回転に応じて単結晶試料1も同様にω回転し、
このω回転の間、X線カウンタ7によって検出される回
折X線R2の強度は、図10に示すような回折線図形を
描く。この回折線図形のピーク位置が基準のゼロ位置か
らどのくらいずれているかを測定することにより、単結
晶試料1内の結晶格子面Qの傾斜角度ズレを検出するこ
とができる。
ー4(図4)に代えて狭い開口10を備えたスリット部
材11が入射X線光路上に配置され、X線源5から放射
され、さらに狭い開口10を通過した細径のX線ビーム
R1が単結晶試料1に入射する。ブリッジ8は、単結晶
試料1の表面、すなわちカット面に含まれていて紙面垂
直方向へ延びる軸線L2を中心として適宜の微少角度範
囲で矢印ωのように回転、いわゆるω回転する。ブリッ
ジ8のω回転に応じて単結晶試料1も同様にω回転し、
このω回転の間、X線カウンタ7によって検出される回
折X線R2の強度は、図10に示すような回折線図形を
描く。この回折線図形のピーク位置が基準のゼロ位置か
らどのくらいずれているかを測定することにより、単結
晶試料1内の結晶格子面Qの傾斜角度ズレを検出するこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の結
晶格子面検査装置においては、粗測定(図4)及び精密
測定(図5)が同じ場所で交互に行われていた。そのた
め、多数の単結晶試料を続けて検査する場合、検査時間
が非常に長くなるという問題があった。
晶格子面検査装置においては、粗測定(図4)及び精密
測定(図5)が同じ場所で交互に行われていた。そのた
め、多数の単結晶試料を続けて検査する場合、検査時間
が非常に長くなるという問題があった。
【0010】本発明はその問題点を解消するためになさ
れたものであって、多数の単結晶試料に関する結晶格子
面の方位測定をきわめて短時間の間に行うことを目的と
する。
れたものであって、多数の単結晶試料に関する結晶格子
面の方位測定をきわめて短時間の間に行うことを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明に係る単結晶試料の結晶格子面検査装置は、X
線源から放射されるX線ビームを第1X線ビーム及び第
2X線ビームの少なくとも2方向に分割するX線ビーム
分割手段と、第1X線ビームをX線源とする第1X線光
学系と、第2X線ビームをX線源とする第2X線光学系
と、そして単結晶試料を搬送する試料搬送手段とを有し
ている。
め本発明に係る単結晶試料の結晶格子面検査装置は、X
線源から放射されるX線ビームを第1X線ビーム及び第
2X線ビームの少なくとも2方向に分割するX線ビーム
分割手段と、第1X線ビームをX線源とする第1X線光
学系と、第2X線ビームをX線源とする第2X線光学系
と、そして単結晶試料を搬送する試料搬送手段とを有し
ている。
【0012】第1X線光学系は第1X線ビームの光路上
に位置する試料保持ステージを有しており、そのステー
ジ上に保持された単結晶試料を面内回転させながらその
単結晶試料に第1X線ビームを照射し、その単結晶試料
で回折する回折X線を検出することにより、単結晶試料
内の結晶格子面の傾き方向を一定に揃える。第2X線光
学系は第2X線ビームの光路上に位置する試料保持ステ
ージを有しており、そのステージ上に保持された単結晶
試料をω回転させながらその単結晶試料に第2X線ビー
ムを照射し、その単結晶試料で回折する回折X線の強度
を検出することにより、単結晶試料内の結晶格子面の傾
斜角度を測定する。試料搬送手段は、単結晶試料を第1
X線光学系内の試料保持ステージから第2X線光学系内
の試料保持ステージへと搬送する。
に位置する試料保持ステージを有しており、そのステー
ジ上に保持された単結晶試料を面内回転させながらその
単結晶試料に第1X線ビームを照射し、その単結晶試料
で回折する回折X線を検出することにより、単結晶試料
内の結晶格子面の傾き方向を一定に揃える。第2X線光
学系は第2X線ビームの光路上に位置する試料保持ステ
ージを有しており、そのステージ上に保持された単結晶
試料をω回転させながらその単結晶試料に第2X線ビー
ムを照射し、その単結晶試料で回折する回折X線の強度
を検出することにより、単結晶試料内の結晶格子面の傾
斜角度を測定する。試料搬送手段は、単結晶試料を第1
X線光学系内の試料保持ステージから第2X線光学系内
の試料保持ステージへと搬送する。
【0013】上記構成中、ω回転というのは、単結晶試
料に入射するX線の入射角度を変化させるために、単結
晶試料の表面内に含まれる軸線を中心として単結晶試料
を適宜の微少角度だけ往復回転させることである。
料に入射するX線の入射角度を変化させるために、単結
晶試料の表面内に含まれる軸線を中心として単結晶試料
を適宜の微少角度だけ往復回転させることである。
【0014】
【作用】1つのX線源から放射されたX線はX線ビーム
分割手段によって2つのX線ビームに分割され、それら
のX線ビームは、それぞれ、第1X線光学系内の試料保
持ステージ及び第2X線光学系内の試料保持ステージの
2つのステージに分けて導かれる。これら両方のステー
ジには、試料搬送手段によって搬送された単結晶試料が
セットされており、よって、第1X線光学系による粗測
定と、第2X線光学系による精密測定が同時に行われ
る。その結果、多数の単結晶試料を順次検査する場合の
検査時間を大幅に短縮化できる。
分割手段によって2つのX線ビームに分割され、それら
のX線ビームは、それぞれ、第1X線光学系内の試料保
持ステージ及び第2X線光学系内の試料保持ステージの
2つのステージに分けて導かれる。これら両方のステー
ジには、試料搬送手段によって搬送された単結晶試料が
セットされており、よって、第1X線光学系による粗測
定と、第2X線光学系による精密測定が同時に行われ
る。その結果、多数の単結晶試料を順次検査する場合の
検査時間を大幅に短縮化できる。
【0015】
【実施例】図1は、単結晶試料の結晶格子面検査装置の
一実施例及びその結晶格子面検査装置を用いた単結晶試
料の分類装置の一実施例を示している。まず、結晶格子
面検査装置は、X線を放射するX線源5と、X線源5か
ら放射されたX線を下側の第1X線ビームR11と上側
の第2X線ビームR12の上下2つのX線ビームに分割
するX線ビーム分割手段としてのスリット部材12と、
第1X線ビームR11の光路上に配置された面内回転装
置13と、面内回転装置13に対応して設けられたX線
カウンタ14と、第2X線ビームR12の光路上に配置
されたω回転ゴニオメータ15と、ω回転ゴニオメータ
15に対応して設けられたX線カウンタ16と、そして
単結晶試料1を搬送するための3本の搬送アーム17
a,17b,17cとを有している。本実施例では、各
搬送アーム17a〜17cが水平面で回転し、スリット
部材12がX線ビームを垂直上下方向、すなわち各搬送
アーム17a〜17cの回転中心軸線L3と平行の方向
に分割するようになっている。
一実施例及びその結晶格子面検査装置を用いた単結晶試
料の分類装置の一実施例を示している。まず、結晶格子
面検査装置は、X線を放射するX線源5と、X線源5か
ら放射されたX線を下側の第1X線ビームR11と上側
の第2X線ビームR12の上下2つのX線ビームに分割
するX線ビーム分割手段としてのスリット部材12と、
第1X線ビームR11の光路上に配置された面内回転装
置13と、面内回転装置13に対応して設けられたX線
カウンタ14と、第2X線ビームR12の光路上に配置
されたω回転ゴニオメータ15と、ω回転ゴニオメータ
15に対応して設けられたX線カウンタ16と、そして
単結晶試料1を搬送するための3本の搬送アーム17
a,17b,17cとを有している。本実施例では、各
搬送アーム17a〜17cが水平面で回転し、スリット
部材12がX線ビームを垂直上下方向、すなわち各搬送
アーム17a〜17cの回転中心軸線L3と平行の方向
に分割するようになっている。
【0016】また、単結晶試料の分類装置は、上記の各
要素に加えて、単結晶試料1が置かれる試料供給ステー
ジ18と、同じく単結晶試料1が置かれる試料回収ステ
ージ19と、試料供給ステージ18に単結晶試料1を1
個づつ供給する試料供給装置20と、そして試料回収ス
テージ19上に置かれた単結晶試料1を分類して収容す
る試料分類装置21とを有している。
要素に加えて、単結晶試料1が置かれる試料供給ステー
ジ18と、同じく単結晶試料1が置かれる試料回収ステ
ージ19と、試料供給ステージ18に単結晶試料1を1
個づつ供給する試料供給装置20と、そして試料回収ス
テージ19上に置かれた単結晶試料1を分類して収容す
る試料分類装置21とを有している。
【0017】スリット部材12は、広い幅のスリット2
2を下側に、そして狭い幅のスリット23を上側に有し
ている。よって、下側スリット22によって制限された
第1X線ビームR11は比較的大きい発散角を有し、上
側スリット23によって制限された第2X線ビームR1
2は狭い発散角を有している。
2を下側に、そして狭い幅のスリット23を上側に有し
ている。よって、下側スリット22によって制限された
第1X線ビームR11は比較的大きい発散角を有し、上
側スリット23によって制限された第2X線ビームR1
2は狭い発散角を有している。
【0018】面内回転装置13は、図2及び図3に示す
ように、パルスモータ24と、そのパルスモータ24に
よって回転駆動される支持台25と、支持台25から上
方へ突出する4本の円柱状ピン26とによって構成され
ている。4本のピン26の内部には細径の貫通孔が開け
られていて、それらの孔を介して空気吸引が行われる。
この空気吸引により各ピン26の上端に単結晶試料1が
吸着されて4点支持により固定保持される。図1に示す
ように、パルスモータ24にはコンピュータを内蔵した
制御装置27が電気的に接続されており、その制御装置
27から送られるパルス信号に基づいてパルスモータ2
4が作動して支持台25、従って単結晶試料1が縦方向
軸線L1を中心として回転、すなわち面内回転する。実
施例の場合は、0゜、90゜、180゜、そして270
゜の90゜間隔で間欠的に回転する。
ように、パルスモータ24と、そのパルスモータ24に
よって回転駆動される支持台25と、支持台25から上
方へ突出する4本の円柱状ピン26とによって構成され
ている。4本のピン26の内部には細径の貫通孔が開け
られていて、それらの孔を介して空気吸引が行われる。
この空気吸引により各ピン26の上端に単結晶試料1が
吸着されて4点支持により固定保持される。図1に示す
ように、パルスモータ24にはコンピュータを内蔵した
制御装置27が電気的に接続されており、その制御装置
27から送られるパルス信号に基づいてパルスモータ2
4が作動して支持台25、従って単結晶試料1が縦方向
軸線L1を中心として回転、すなわち面内回転する。実
施例の場合は、0゜、90゜、180゜、そして270
゜の90゜間隔で間欠的に回転する。
【0019】ω回転ゴニオメータ15は、例えば図2及
び図3に示すように、支持台28と、その支持台28か
ら下方へ延びるサインバー29と、支持台28の上面か
ら突出する3本の円柱状ピン30と、そしてパルスモー
タ31によって駆動される直進微動機構43、いわゆる
マイクロメータヘッドとによって構成されている。図3
に示すように、各ピン30の間のには支持台28を貫通
する空気吸引用の3つの貫通穴44が開けられており、
この空気吸引により単結晶試料1がピン30の上端に吸
着されて3点支持により固定保持される。
び図3に示すように、支持台28と、その支持台28か
ら下方へ延びるサインバー29と、支持台28の上面か
ら突出する3本の円柱状ピン30と、そしてパルスモー
タ31によって駆動される直進微動機構43、いわゆる
マイクロメータヘッドとによって構成されている。図3
に示すように、各ピン30の間のには支持台28を貫通
する空気吸引用の3つの貫通穴44が開けられており、
この空気吸引により単結晶試料1がピン30の上端に吸
着されて3点支持により固定保持される。
【0020】パルスモータ31は、図1に示すように、
制御装置27から送られるパルス信号に基づいて作動し
てその出力軸が回転する。今、単結晶試料1の下面、す
なわちカット面に含まれていて図2の紙面垂直方向へ延
びる横方向軸線をL2と呼ぶことにすると、パルスモー
タ31の出力軸の回転により、サインバー29が横方向
軸線L2を中心として回転し、その結果、ピン30上に
支持された単結晶試料1も軸線L2のまわりを回転す
る。この回転は、単結晶試料1に入射するX線R12の
入射角度を変化させるためのものであって、一般的にω
回転と呼ばれている。
制御装置27から送られるパルス信号に基づいて作動し
てその出力軸が回転する。今、単結晶試料1の下面、す
なわちカット面に含まれていて図2の紙面垂直方向へ延
びる横方向軸線をL2と呼ぶことにすると、パルスモー
タ31の出力軸の回転により、サインバー29が横方向
軸線L2を中心として回転し、その結果、ピン30上に
支持された単結晶試料1も軸線L2のまわりを回転す
る。この回転は、単結晶試料1に入射するX線R12の
入射角度を変化させるためのものであって、一般的にω
回転と呼ばれている。
【0021】図1において、3本の搬送アーム17a〜
17cはそれらの中心端において回転盤32によって支
持されている。回転盤32は図示しない駆動源、例えば
パルスモータによって駆動されて回転軸線L3を中心と
して正逆回転する。各搬送アーム17a〜17cは図3
に示すように、互いに90゜間隔で放射状に配列されて
いる。また、各搬送アーム17a〜17cの内部には貫
通孔が設けられていてその貫通孔を通して空気吸引が行
われる。この空気吸引により、各搬送アーム17a〜1
7cの先端部45a〜45cの下端に単結晶試料1を吸
着保持できるようになっている。
17cはそれらの中心端において回転盤32によって支
持されている。回転盤32は図示しない駆動源、例えば
パルスモータによって駆動されて回転軸線L3を中心と
して正逆回転する。各搬送アーム17a〜17cは図3
に示すように、互いに90゜間隔で放射状に配列されて
いる。また、各搬送アーム17a〜17cの内部には貫
通孔が設けられていてその貫通孔を通して空気吸引が行
われる。この空気吸引により、各搬送アーム17a〜1
7cの先端部45a〜45cの下端に単結晶試料1を吸
着保持できるようになっている。
【0022】なお、中央の搬送アーム17bにはモータ
回転機構46が固定設置されている。この機構46は、
制御装置27からの指令に基づいて作動して、1回の作
動によりアーム17bの先端部45bをアーム17bの
回転方向と逆方向に90゜だけ回転させる。この回転に
より、その先端部45bに吸着保持された単結晶試料1
が図3において正時計方向へ90゜回転する。
回転機構46が固定設置されている。この機構46は、
制御装置27からの指令に基づいて作動して、1回の作
動によりアーム17bの先端部45bをアーム17bの
回転方向と逆方向に90゜だけ回転させる。この回転に
より、その先端部45bに吸着保持された単結晶試料1
が図3において正時計方向へ90゜回転する。
【0023】図1において試料供給装置20は、例え
ば、多数の単結晶試料1を無秩序に収納した逆円錐形状
のホッパ33を有する周知の円形パーツフィーダ34
と、その円形パーツフィーダ34と試料供給ステージ1
8との間に配置されたリニアパーツフィーダ35とによ
って構成されている。パーツフィーダ34はホッパ33
を高周波振動させることによってそのホッパ33内に収
納された多数の単結晶試料1を一列の渦巻状に搬送して
上端部まで1個づつ搬送し、そしてさらに、リニアパー
ツフィーダ35によって試料供給ステージ18へ単結晶
試料1が1個づつ搬送される。
ば、多数の単結晶試料1を無秩序に収納した逆円錐形状
のホッパ33を有する周知の円形パーツフィーダ34
と、その円形パーツフィーダ34と試料供給ステージ1
8との間に配置されたリニアパーツフィーダ35とによ
って構成されている。パーツフィーダ34はホッパ33
を高周波振動させることによってそのホッパ33内に収
納された多数の単結晶試料1を一列の渦巻状に搬送して
上端部まで1個づつ搬送し、そしてさらに、リニアパー
ツフィーダ35によって試料供給ステージ18へ単結晶
試料1が1個づつ搬送される。
【0024】試料分類装置21は、例えば、円環状に配
列された複数の分類箱42と、それらの分類箱42の中
心位置を上下方向に延びる軸線L4のまわりに回転可能
に配置された回転搬送路37と、試料回収ステージ19
と回転搬送路37との間に固定設置された固定搬送路3
8と、そして回転搬送路37を回転駆動するパルスモー
タ40とを有している。パルスモータ40は制御装置2
7から送られるパルス信号に基づいて作動する。
列された複数の分類箱42と、それらの分類箱42の中
心位置を上下方向に延びる軸線L4のまわりに回転可能
に配置された回転搬送路37と、試料回収ステージ19
と回転搬送路37との間に固定設置された固定搬送路3
8と、そして回転搬送路37を回転駆動するパルスモー
タ40とを有している。パルスモータ40は制御装置2
7から送られるパルス信号に基づいて作動する。
【0025】以下、上記の構成より成る単結晶試料の分
類装置についてその動作を説明する。
類装置についてその動作を説明する。
【0026】(単結晶試料の供給) 図1において、円形パーツフィーダ34及びリニアパー
ツフィーダ35の働きにより、ホッパ33内の単結晶試
料1が1個づつ試料供給ステージ18まで搬送され、そ
こに置かれる。ステージ18上に置かれた単結晶試料1
は、その後、1つの搬送アーム17aの先端部45aの
下端に吸着保持され、さらにその搬送アーム17aの図
3における反時計方向への回転(矢印A)によって面内
回転装置13の試料保持ステージ、すなわち4本のピン
26の所まで搬送される。
ツフィーダ35の働きにより、ホッパ33内の単結晶試
料1が1個づつ試料供給ステージ18まで搬送され、そ
こに置かれる。ステージ18上に置かれた単結晶試料1
は、その後、1つの搬送アーム17aの先端部45aの
下端に吸着保持され、さらにその搬送アーム17aの図
3における反時計方向への回転(矢印A)によって面内
回転装置13の試料保持ステージ、すなわち4本のピン
26の所まで搬送される。
【0027】(粗測定:結晶格子面の傾斜方向を一定方向に揃える) 単結晶試料1がピン26の直上位置まで搬送されると、
図2において、搬送アーム17aによる単結晶試料1の
空気吸引が解除され、代わって支持台25から突出する
ピン26による空気吸引が行われる。これにより、単結
晶試料1が面内回転装置13のピン26の上に保持され
る。なお搬送アーム17aは、図3に示すように、ピン
26上に置かれた単結晶試料1の各辺がX線源5から出
た第1X線ビームR11に対して直角及び平行になるよ
うにその単結晶試料1を搬送するようになっている。
図2において、搬送アーム17aによる単結晶試料1の
空気吸引が解除され、代わって支持台25から突出する
ピン26による空気吸引が行われる。これにより、単結
晶試料1が面内回転装置13のピン26の上に保持され
る。なお搬送アーム17aは、図3に示すように、ピン
26上に置かれた単結晶試料1の各辺がX線源5から出
た第1X線ビームR11に対して直角及び平行になるよ
うにその単結晶試料1を搬送するようになっている。
【0028】面内回転装置13の上に単結晶試料1が置
かれると、図2において、X線源5から出てスリット部
材12で分割された第1X線ビームR11が単結晶試料
1の下面、すなわちカット面に照射される。第1X線ビ
ームR11を生成するスリット22の幅は広いから、第
1X線ビームR11は単結晶試料1の広い範囲に照射さ
れる。支持台25はパルスモータ24によって駆動され
て軸線L1のまわりに90゜の角度間隔で間欠的に回転
し、これに応じて単結晶試料1は図6〜図9に示すよう
に第1X線ビームR11に対して90゜ごとに間欠面内
回転する。
かれると、図2において、X線源5から出てスリット部
材12で分割された第1X線ビームR11が単結晶試料
1の下面、すなわちカット面に照射される。第1X線ビ
ームR11を生成するスリット22の幅は広いから、第
1X線ビームR11は単結晶試料1の広い範囲に照射さ
れる。支持台25はパルスモータ24によって駆動され
て軸線L1のまわりに90゜の角度間隔で間欠的に回転
し、これに応じて単結晶試料1は図6〜図9に示すよう
に第1X線ビームR11に対して90゜ごとに間欠面内
回転する。
【0029】この面内回転の間に単結晶試料1から回折
X線R2(図9)が発生し、それがX線カウンタ14に
よって検出されると、支持台25すなわち単結晶試料1
の面内回転が停止される。この停止した状態で、単結晶
試料1内の結晶格子面が第1X線ビームR11に対して
常に図9に示す一定方向に揃えられる。
X線R2(図9)が発生し、それがX線カウンタ14に
よって検出されると、支持台25すなわち単結晶試料1
の面内回転が停止される。この停止した状態で、単結晶
試料1内の結晶格子面が第1X線ビームR11に対して
常に図9に示す一定方向に揃えられる。
【0030】(精密測定:結晶格子面の傾斜角度のズレの測定) 粗測定が終了して単結晶試料1の方向が一定方向に揃え
られると、図3において、面内回転装置13上の単結晶
試料1が中央の搬送アーム17bによって吸着保持さ
れ、さらにその搬送アーム17bが矢印Bで示すように
反時計方向へ90゜だけ回転し、単結晶試料1をω回転
ゴニオメータ15の上方位置まで回転搬送する。そし
て、搬送アーム17bによる空気吸引が解除されて支持
台28に設けた貫通穴44を通して空気吸引が行われ、
その空気吸引により図2に示すように単結晶試料1が3
本のピン30の上に吸引保持される。
られると、図3において、面内回転装置13上の単結晶
試料1が中央の搬送アーム17bによって吸着保持さ
れ、さらにその搬送アーム17bが矢印Bで示すように
反時計方向へ90゜だけ回転し、単結晶試料1をω回転
ゴニオメータ15の上方位置まで回転搬送する。そし
て、搬送アーム17bによる空気吸引が解除されて支持
台28に設けた貫通穴44を通して空気吸引が行われ、
その空気吸引により図2に示すように単結晶試料1が3
本のピン30の上に吸引保持される。
【0031】なお、アーム17bの先端部45bに設け
られたモータ回転機構46は、アーム17bによって単
結晶試料1が搬送される間、その単結晶試料1を図3に
矢印Zで示すように正時計方向へ90゜回転する。この
回転により、面内回転装置13によって揃えられた単結
晶試料1の向きを一定方向に保持したままその単結晶試
料1をω回転ゴニオメータ15まで搬送できる。
られたモータ回転機構46は、アーム17bによって単
結晶試料1が搬送される間、その単結晶試料1を図3に
矢印Zで示すように正時計方向へ90゜回転する。この
回転により、面内回転装置13によって揃えられた単結
晶試料1の向きを一定方向に保持したままその単結晶試
料1をω回転ゴニオメータ15まで搬送できる。
【0032】ω回転ゴニオメータ15に単結晶試料1が
装着されると、そのカット面に第2X線ビームR12が
照射される。第2X線ビームR12を生成するスリット
22の幅は狭いから、第2X線ビームR12は単結晶試
料1の狭い範囲に照射される。この状態で、パルスモー
タ31によってサインバー29が回転駆動され、その結
果、単結晶試料1が軸線L2のまわりに微少角度範囲で
ω回転する。このω回転の間、単結晶試料1から回折す
る回折X線、特にその回折線の強度がX線カウンタ16
によって検出されて、図10に示すような回折線図形が
得られる。
装着されると、そのカット面に第2X線ビームR12が
照射される。第2X線ビームR12を生成するスリット
22の幅は狭いから、第2X線ビームR12は単結晶試
料1の狭い範囲に照射される。この状態で、パルスモー
タ31によってサインバー29が回転駆動され、その結
果、単結晶試料1が軸線L2のまわりに微少角度範囲で
ω回転する。このω回転の間、単結晶試料1から回折す
る回折X線、特にその回折線の強度がX線カウンタ16
によって検出されて、図10に示すような回折線図形が
得られる。
【0033】単結晶試料1内の結晶格子面がカット面に
対して規定の傾斜角度に形成されていると、上記回折線
図形が規定の位置に現れる。しかしながら結晶格子面が
規定の位置からずれていると、それに応じて回折線図形
が規定位置からずれる。このズレ量を測定することによ
り、結晶格子面の角度ズレを知ることができる。この角
度ズレが求められると、図1において、試料分類装置2
1内のパルスモータ40の出力軸が、求められた角度ズ
レに対応した適宜の角度だけ回転して、回転搬送路37
の先端をその角度ズレに対応した分類箱42の所まで回
転移動させる。
対して規定の傾斜角度に形成されていると、上記回折線
図形が規定の位置に現れる。しかしながら結晶格子面が
規定の位置からずれていると、それに応じて回折線図形
が規定位置からずれる。このズレ量を測定することによ
り、結晶格子面の角度ズレを知ることができる。この角
度ズレが求められると、図1において、試料分類装置2
1内のパルスモータ40の出力軸が、求められた角度ズ
レに対応した適宜の角度だけ回転して、回転搬送路37
の先端をその角度ズレに対応した分類箱42の所まで回
転移動させる。
【0034】(単結晶試料の回収及び分類) 精密測定、すなわち単結晶試料1内の結晶格子面の傾斜
角度のズレの測定が終了すると、図3において、ω回転
ゴニオメータ15上の単結晶試料1が搬送アーム17c
によって吸着保持され、さらにその搬送アーム17cが
矢印Cで示すように、さらに反時計方向へ90゜だけ回
転し、単結晶試料1を試料回収ステージ19の上方位置
まで搬送する。そしてその後、搬送アーム17cによる
空気吸引が解除されて単結晶試料1がそのステージ19
の上に落とされる。
角度のズレの測定が終了すると、図3において、ω回転
ゴニオメータ15上の単結晶試料1が搬送アーム17c
によって吸着保持され、さらにその搬送アーム17cが
矢印Cで示すように、さらに反時計方向へ90゜だけ回
転し、単結晶試料1を試料回収ステージ19の上方位置
まで搬送する。そしてその後、搬送アーム17cによる
空気吸引が解除されて単結晶試料1がそのステージ19
の上に落とされる。
【0035】ステージ19上に落とされた単結晶試料1
は、図1において、固定搬送路38の上を流下して回転
搬送路37の回転中心端部に落下する。そしてさらに、
回転搬送路37内を流下して1つの分類箱42内に収納
される。上記の通り、回転搬送路37の先端は、そこを
流下する単結晶試料1内の結晶格子面の傾斜角度の偏差
に応じた分類箱42の所に持ち運ばれているので、単結
晶試料1は結晶格子面の傾斜角度偏差ごとに分類された
各分類箱42内に収納されて分類されることになる。
は、図1において、固定搬送路38の上を流下して回転
搬送路37の回転中心端部に落下する。そしてさらに、
回転搬送路37内を流下して1つの分類箱42内に収納
される。上記の通り、回転搬送路37の先端は、そこを
流下する単結晶試料1内の結晶格子面の傾斜角度の偏差
に応じた分類箱42の所に持ち運ばれているので、単結
晶試料1は結晶格子面の傾斜角度偏差ごとに分類された
各分類箱42内に収納されて分類されることになる。
【0036】これ以降、図3において各搬送アーム17
a〜17cがそれぞれ、矢印A−D、矢印B−E、そし
て矢印C−Fのように、それぞれ、90゜の角度範囲で
垂直軸線L3を中心として往復回転移動し、上述した単
結晶試料の供給、粗測定、精密測定、そして単結晶試料
の回収及び分類の各作業が多数の単結晶試料1に関して
順々に連続して繰り返して行われる。その結果、多数の
単結晶試料1が各分類箱42の中に結晶格子面の傾斜角
度の角度偏差ごとに分類されて収納される。
a〜17cがそれぞれ、矢印A−D、矢印B−E、そし
て矢印C−Fのように、それぞれ、90゜の角度範囲で
垂直軸線L3を中心として往復回転移動し、上述した単
結晶試料の供給、粗測定、精密測定、そして単結晶試料
の回収及び分類の各作業が多数の単結晶試料1に関して
順々に連続して繰り返して行われる。その結果、多数の
単結晶試料1が各分類箱42の中に結晶格子面の傾斜角
度の角度偏差ごとに分類されて収納される。
【0037】以上、好ましい実施例をあげて本発明を説
明したが、本発明はその実施例に限定されるものでな
く、種々に改変可能である。
明したが、本発明はその実施例に限定されるものでな
く、種々に改変可能である。
【0038】例えば、X線を分割するためのX線ビーム
分割手段は、2つのスリット22,23を備えたスリッ
ト部材12以外の他のX線光学要素とすることができ
る。
分割手段は、2つのスリット22,23を備えたスリッ
ト部材12以外の他のX線光学要素とすることができ
る。
【0039】粗測定を行うための第1X線光学系とし
て、90゜の角度間隔で面内間欠回転する試料保持機構
を用いたが、これは単結晶試料1の形状が正方形状のた
めであり、単結晶試料1の形状が正方形以外の形状であ
る場合には、その形状に応じた角度間隔で間欠回転又は
連続回転する試料保持機構が用いられる。
て、90゜の角度間隔で面内間欠回転する試料保持機構
を用いたが、これは単結晶試料1の形状が正方形状のた
めであり、単結晶試料1の形状が正方形以外の形状であ
る場合には、その形状に応じた角度間隔で間欠回転又は
連続回転する試料保持機構が用いられる。
【0040】精密測定を行うための第2X線光学系とし
て、回転揺動可能に支持されたサインバー29と、それ
を回転駆動するパルスモータ31とによって構成される
ω回転機構を用いたが、これ以外の任意の回転揺動機構
を用いることもできる。
て、回転揺動可能に支持されたサインバー29と、それ
を回転駆動するパルスモータ31とによって構成される
ω回転機構を用いたが、これ以外の任意の回転揺動機構
を用いることもできる。
【0041】単結晶試料1を試料供給ステージ18、面
内回転装置13、ω回転ゴニオメータ15、そして試料
回収ステージ19の間で搬送するための手段として、回
転移動する3本の搬送アーム17a〜17cによって単
結晶試料1を吸着保持する方法を用いたが、他の任意の
単結晶試料保持方法を採用できる。
内回転装置13、ω回転ゴニオメータ15、そして試料
回収ステージ19の間で搬送するための手段として、回
転移動する3本の搬送アーム17a〜17cによって単
結晶試料1を吸着保持する方法を用いたが、他の任意の
単結晶試料保持方法を採用できる。
【0042】単結晶試料1を試料供給ステージ18へ供
給するための手段は、円形パーツフィーダ34及びリニ
アパーツフィーダ35から成る部品搬送機構に限定され
ない。また、試料回収ステージ19から単結晶試料1を
回収してさらにそれを分類するための手段も、固定搬送
路38及び回転搬送路37を用いた図示の実施例に限ら
れない。
給するための手段は、円形パーツフィーダ34及びリニ
アパーツフィーダ35から成る部品搬送機構に限定され
ない。また、試料回収ステージ19から単結晶試料1を
回収してさらにそれを分類するための手段も、固定搬送
路38及び回転搬送路37を用いた図示の実施例に限ら
れない。
【0043】図1に示した実施例では、スリット部材1
2によってX線を垂直上下方向へ分割した。しかしなが
らこれに代えて、水平方向又は垂直及び水平以外の他の
任意の方向へ分割することもできる。
2によってX線を垂直上下方向へ分割した。しかしなが
らこれに代えて、水平方向又は垂直及び水平以外の他の
任意の方向へ分割することもできる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、粗測定及び精密測定の
2つの測定を行うようになっている結晶格子面の方位測
定に関して、それらの粗測定及び精密測定を時間的に同
時に行うことができるので、多数の単結晶試料に関して
その方位測定を行う場合、その測定をきわめて短時間の
間に行うことができる。
2つの測定を行うようになっている結晶格子面の方位測
定に関して、それらの粗測定及び精密測定を時間的に同
時に行うことができるので、多数の単結晶試料に関して
その方位測定を行う場合、その測定をきわめて短時間の
間に行うことができる。
【0045】
【図1】本発明に係る単結晶試料の結晶格子面検査装置
及び単結晶試料の分類装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
及び単結晶試料の分類装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1における矢印IIに従った側面図である。
【図3】図1における矢印IIIに従った平面図であ
る。
る。
【図4】従来の結晶格子面検査装置の粗測定時の構成を
示す側面断面図である。
示す側面断面図である。
【図5】同従来の結晶格子面検査装置の精密測定時の構
成を示す側面断面図である。
成を示す側面断面図である。
【図6】結晶格子面検査装置によって実行される粗測定
の一態様を模式的に示す図である。
の一態様を模式的に示す図である。
【図7】結晶格子面検査装置によって実行される粗測定
の他の一態様を模式的に示す図である。
の他の一態様を模式的に示す図である。
【図8】結晶格子面検査装置によって実行される粗測定
のさらに他の一態様を模式的に示す図である。
のさらに他の一態様を模式的に示す図である。
【図9】結晶格子面検査装置によって実行される粗測定
のさらに他の一態様、特に単結晶試料が回折条件を満足
する位置におかれた状態を模式的に示す図である。
のさらに他の一態様、特に単結晶試料が回折条件を満足
する位置におかれた状態を模式的に示す図である。
【図10】結晶格子面検査装置によって行われる精密測
定の測定結果の一例を示す回折X線図形のグラフであ
る。
定の測定結果の一例を示す回折X線図形のグラフであ
る。
1 単結晶試料 5 X線源 12 スリット部材(X線ビーム分割手段) 13 面内回転装置(第1X線光学系) 14 X線カウンタ(第1X線光学系) 15 ω回転ゴニオメータ(第2X線光学系) 16 X線カウンタ(第2X線光学系) 17 搬送アーム(試料搬送手段) 18 試料供給ステージ 19 試料回収ステージ 20 試料供給装置 21 試料分類搬送装置 22 スリット 23 スリット 26 円柱状ピン(試料保持ステージ) 30 円柱状ピン(試料保持ステージ) Q 結晶格子面 R11 第1X線ビーム R12 第2X線ビーム
Claims (4)
- 【請求項1】 単結晶試料の内部の結晶格子面の方位を
検査する検査装置において、 X線源から放射されるX線ビームを第1X線ビーム及び
第2X線ビームの少なくとも2方向に分割するX線ビー
ム分割手段と、 第1X線ビームの光路上に位置する試料保持ステージを
有しており、そのステージ上に保持された単結晶試料を
面内回転させながらその単結晶試料に第1X線ビームを
照射し、その単結晶試料で回折する回折X線を検出する
ことにより、単結晶試料内の結晶格子面の傾き方向を一
定に揃える第1X線光学系と、 第2X線ビームの光路上に位置する試料保持ステージを
有しており、そのステージ上に保持された単結晶試料を
ω回転させながらその単結晶試料に第2X線ビームを照
射し、その単結晶試料で回折する回折X線の強度を検出
することにより、単結晶試料内の結晶格子面の傾斜角度
を測定する第2X線光学系と、 単結晶試料を第1X線光学系内の試料保持ステージから
第2X線光学系内の試料保持ステージへと搬送する試料
搬送手段とを有することを特徴とする単結晶試料の結晶
格子面検査装置。 - 【請求項2】 試料搬送手段は単結晶試料を保持して回
転移動する搬送アームを有し、X線ビーム分割手段は搬
送アームの回転中心軸線に対して平行の方向にX線ビー
ムを分割することを特徴とする請求項1記載の単結晶試
料の結晶格子面検査装置。 - 【請求項3】 X線ビーム分割手段は、少なくとも2個
のスリットを有するスリット部材によって構成されるこ
とを特徴とする請求項1記載の単結晶試料の結晶格子面
検査装置。 - 【請求項4】 単結晶試料をその内部の結晶格子面の傾
き偏差ごとに分類する単結晶試料の分類装置において、 X線源から放射されるX線ビームを第1X線ビーム及び
第2X線ビームの少なくとも2方向に分割するX線ビー
ム分割手段と、 第1X線ビームの光路上に位置する試料保持ステージを
有しており、そのステージ上に保持された単結晶試料を
面内回転させながらその単結晶試料に第1X線ビームを
照射し、その単結晶試料で回折する回折X線を検出する
ことにより、単結晶試料内の結晶格子面の傾き方向を一
定に揃える第1X線光学系と、 第2X線ビームの光路上に位置する試料保持ステージを
有しており、そのステージ上に保持された単結晶試料を
ω回転させながらその単結晶試料に第2X線ビームを照
射し、その単結晶試料で回折する回折X線の強度を検出
することにより、単結晶試料内の結晶格子面の傾斜角度
を測定する第2X線光学系と、 第1X線光学系へ供給される単結晶試料が載置される試
料供給ステージと、 第2X線光学系による測定を完了した単結晶試料が載置
される試料回収ステージと、 単結晶試料を保持して回転移動する搬送アームを有して
おり、試料供給ステージ、第1X線光学系内の試料保持
ステージ、第2X線光学系内の試料保持ステージ、そし
て試料回収ステージの各ステージ間で単結晶試料を回転
搬送する試料搬送手段と、 単結晶試料を順次1個づつ試料供給ステージに供給する
試料供給手段と、 試料回収ステージ上に載置された単結晶試料を取って結
晶格子面の傾斜角度の偏差ごとに分類する試料分類搬送
手段とを有することを特徴とする単結晶試料の分類装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06294893A JP3254290B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 単結晶試料の結晶格子面検査装置及び単結晶試料の分類装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06294893A JP3254290B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 単結晶試料の結晶格子面検査装置及び単結晶試料の分類装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06249801A JPH06249801A (ja) | 1994-09-09 |
JP3254290B2 true JP3254290B2 (ja) | 2002-02-04 |
Family
ID=13215048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06294893A Expired - Fee Related JP3254290B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 単結晶試料の結晶格子面検査装置及び単結晶試料の分類装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3254290B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6404849B1 (en) * | 1999-08-11 | 2002-06-11 | Abbott Laboratories | Automated sample handling for X-ray crystallography |
KR101034770B1 (ko) * | 2008-07-29 | 2011-05-17 | 한국기계연구원 | 투과전자현미경의 고니오미터를 이용한 결정립계의법선벡터 측정장치 및 그에 의한 결정립계 법선벡터측정방법 |
AT523121B1 (de) * | 2019-10-21 | 2021-12-15 | Anton Paar Gmbh | Röntgenvorrichtung mit mehreren Strahlpfaden |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP06294893A patent/JP3254290B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06249801A (ja) | 1994-09-09 |
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