JP3253528B2 - 脱水兼用洗濯機 - Google Patents

脱水兼用洗濯機

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JP3253528B2
JP3253528B2 JP16641896A JP16641896A JP3253528B2 JP 3253528 B2 JP3253528 B2 JP 3253528B2 JP 16641896 A JP16641896 A JP 16641896A JP 16641896 A JP16641896 A JP 16641896A JP 3253528 B2 JP3253528 B2 JP 3253528B2
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勝之 島影
嘉幸 牧野
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱水速度制御につ
いて改良した脱水兼用洗濯機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、脱水兼用洗
濯機においては、脱水槽と洗い槽とを兼用する回転槽を
備えると共に、この回転槽を回転させるモータ(誘導モ
ータ)を備えていて、脱水運転時に、回転槽の回転速度
を設定回転速度に速度制御するようにしたものがある。
この速度制御手段は、回転速度検出手段により検出され
たモータの回転速度を、設定回転速度と比較してモータ
への供給電力を制御して回転速度を制御するものであ
る。この速度制御手段としては、従来、次の二つの方式
がある。
【0003】一つの方式は、交流電源の交流電圧を位相
制御する位相制御手段を設け、検出回転速度が設定回転
速度より低いときには、モータの回転速度を上げるべく
通電角を大きくして(点弧角を小さくして)大きな電力
を供給し、検出回転速度が設定回転速度より高いときに
は、モータの回転速度を下げるべく通電角を小さくして
小さな電力を供給するようにしている。
【0004】他の方式は、モータの主コイルおよび補助
コイルのうち全コイルに交流電源を通電する全コイル通
電パターンと、主コイルのみあるいは補助コイルのみに
交流電源を通電する単コイル通電パターンとを、電力供
給パターンとして有し、検出回転速度が設定回転速度よ
り低いときには、モータの回転速度を上げるべく全コイ
ル通電パターンにて電力を供給し、検出回転速度が設定
回転速度より高いときには、モータの回転速度を下げる
べく単コイル通電パターンにて電力を供給するようにし
ている。
【0005】しかしながら、前者の方式(位相制御によ
る方式)では、モータに流れる交流波形が歪むために、
モータから電磁音が発生し、洗濯機の槽と共鳴し大きな
騒音が発生する不具合がある。また、後者の方式(コイ
ル切換え方式)では、全コイル通電パターンと単コイル
通電パターンと切換制御するために、各コイルに対応し
てスイッチング素子を設ける必要があると共に、各スイ
ッチング素子を駆動制御する制御回路も要し、総じて回
路構成が複雑となると共にコスト高を来す。
【0006】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、脱水槽を回転させるモータの速度
制御を行なうについて、騒音の低減を図りつつ回路構成
の簡単化も図ることができる脱水兼用洗濯機を提供する
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、脱水槽を回転
させるモータと、このモータの回転速度を検出する回転
速度検出手段と、この回転速度検出手段による検出回転
速度と目標回転速度との比較に基づいて前記モータに対
する電力供給を制御してこのモータを速度制御する速度
制御手段とを備え、この速度制御手段は、前記交流電源
の交流電圧を位相制御する位相制御手段を有し、目標回
転速度まで加速するときにはモータに前記交流電源を全
通電し、目標回転速度到達後の該目標回転速度制御時に
おいて、モータの回転速度を高める方向に制御するとき
にはモータに前記交流電源を全通電し、モータの回転速
度を低める方向に制御するときにはモータに位相制御手
段により前記交流電源を位相制御した電力を与えるよう
になっているところに特徴を有する。
【0008】上述した構成においては、目標回転速度ま
で加速するときにはモータに交流電源を全通電し、目標
回転速度到達後の該目標回転速度制御時において、モー
タに対して交流電源を全通電するパターンと、モータに
対して位相制御手段により前記交流電源を位相制御した
電力を与えるパターンとを切換えるようにしているか
ら、速度制御全般について位相制御のみを行なう場合に
比して位相制御機会が減少し、その分電磁音の発生を少
なくでき、しかもコイル切換え方式とは違い、回路構成
の簡単化およびコストの低廉化が図れる。
【0009】また上記構成においては、交流電源を全通
電するパターンを、モータの回転速度を高める方向に制
御するときに用い、位相制御パターンを、モータの回転
速度を低める方向に制御するときに用いるから、騒音の
低減を一層有効に図ることができるようになる。
【0010】すなわち、速度制御全般について位相制御
のみを行なう場合、特にモータの回転速度を高める方向
に制御するときには、位相制御における通電角も大きく
なるから、モータの回転速度を弱める方向に制御する場
合に比して騒音の発生度合いも大きい。しかるに上述し
た構成においては、位相制御パターンを、モータの回転
速度を低める方向に制御するときにのみ用いるから、騒
音の低減に一層有効であり、そして交流電源を全通電す
るパターンを、モータの回転速度を高める方向に制御す
るときに用いることで、回転上昇に必要なモータトルク
を十分に得ることができるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例につ
き図1ないし図5を参照しながら説明する。まず、全自
動形の脱水兼用洗濯機の概略全体構成を示す図2におい
て、外箱1内には、外槽2が弾性吊持機構3を介して揺
動可能に配設されている。上記外槽2内には、洗濯槽と
脱水槽とを兼用する回転槽4が回転可能に設けられてお
り、この回転槽4の内底部に洗濯用の撹拌体5が回転可
能に設けられている。上記回転槽4は、周壁部の上部に
だけ脱水孔4aが形成されており、他の周壁部には脱水
孔が形成されていない。
【0012】また、外槽2の内底部には、中心部から後
部側へ延びるように排水通路6が設けられている。この
排水通路6の端部が排水口7となっており、この排水口
7には水位検知用のエアトラップ8が設けられている。
上記排水口7は、例えばモータ式の排水弁9により開閉
される構成となっている。上記排水弁9の下部には、排
水ホース10が連結されている。なお、撹拌体5には、
多数の通水孔が形成されている。
【0013】この構成の場合、排水弁9が開放される
と、回転槽4内の水は排水通路6および排水ホース10
を通って外部へ排出されるように構成されている。ま
た、外槽1の底部の前部には、回転槽4から溢水した水
を排水するための補助排水口11が形成されている。こ
の補助排水口11は、図示しないホースを介して排水ホ
ース10に連通されている。この構成の場合、脱水運転
時等に回転槽4内の水が脱水孔4aを通って外槽2内へ
排出されると、この排水は補助排水口11および排水ホ
ース10を通って外部へ排出されるように構成されてい
る。なお、エアトラップ8には、圧力センサからなる水
位センサ(図示せず)がエアパイプ12を介して連結さ
れており、該水位センサにより回転槽4内の水位を検知
するように構成されている。
【0014】また、回転槽4の上部には、バランスリン
グ13が配設されている。そして、回転槽4の内周部に
は、ほぼドラム状をなす内バスケット14が配設されて
おり、この内バスケット14はステンレス鋼板製である
と共に周壁部に多数の通水孔が形成されている。上記回
転槽4の内周部の下部には、底カバー15が配設されて
いる。上記内バスケット14と回転槽4との間、並び
に、底カバー15と回転槽4との間には、通水用の所定
間隙が設けられている。この構成の場合、排水時または
脱水運転時に回転槽4内の水は上記通水用の所定間隙を
通って下方または上方へ流れるようになっている。
【0015】一方、外槽2の外底部には、洗濯及び脱水
運転用のモータ16及び駆動機構部17が配設されてい
る。モータ16は、誘導モータからなり、このモータ1
6の回転力は、ベルト伝達機構18を介して駆動機構部
17へ伝達されるようになっている。ベルト伝達機構1
8は、モータ16側に設けられたプーリー18aと駆動
機構部17側に設けられたプーリー18bとの間にベル
ト18cを張設して構成されている。
【0016】上記駆動機構部17は、周知構成のもので
あり、クラッチ機構、減速装置及びブレーキ装置等を有
して構成されている。この駆動機構部17のブレーキ装
置は、回転槽4を制動して停止させる機能を有するバン
ドブレーキ装置であり、回転槽4の槽軸にこれと一体に
回転するように設けられたブレーキドラムと、このブレ
ーキドラムの外側に設けられたブレーキバンドとから構
成されている。また、駆動機構部17のクラッチ機構
は、モータ16の回転力を撹拌体5だけへ減速装置を介
して減速して伝える状態と、回転槽4及び撹拌体5へ伝
える状態とを切り替える機能を有している。そして、上
記ブレーキ装置及びクラッチ機構は、排水弁9の駆動源
(モータや復帰ばね等から構成されたもの)によって該
排水弁9の開閉動作に連動して駆動されるように構成さ
れている。
【0017】具体的には、排水弁9が閉塞された洗濯時
には、駆動機構部17は、ブレーキ装置により回転槽4
を制動して停止した状態でモータ16の回転力を撹拌体
5だけへ減速して伝えて該撹拌体5を回転させる。そし
て、排水弁9が開放された排水及び脱水時には、駆動機
構部17は、ブレーキ装置による回転槽4の制動を解除
した状態でモータ16の回転力を回転槽4及び撹拌体5
へ伝えて両者を高速回転させる構成となっている。
【0018】また、外箱1の上部には、トップカバー1
9が取付けられており、このトップカバー19内の後板
19aの裏側には、電磁式の給水弁20が配設されてい
ると共に、洗剤投入器等を有する注水器21が配設され
ている。この注水器21は、洗剤投入器に洗剤を予め収
容しておくことにより、給水弁20による給水時にその
水によって槽内に移送されるようになっている。
【0019】上記トップカバー19には、洗濯物の出入
れ口を開閉する例えば二つ折り式の蓋22が開閉可能に
設けられている。尚、外槽2の上部には、槽カバー23
が取付けられており、この槽カバー23に内蓋24が開
閉可能に設けられている。この内蓋24には、注水器2
1から流出する水を受ける水受け部25が形成されてお
り、この水受け部25には図示しないが小孔が形成され
て、この小孔から水が回転槽4内へ供給されるようにな
っている。
【0020】図1には、前記モータ16の駆動および制
御のための回路構成を示している。交流電源26の一方
の電源ライン26aと他方の電源ライン26bとの間に
は、交流電源26の電源電圧や交流電圧波形のゼロクロ
スさらには電源周波数を検出する電圧・波形検出回路2
7が接続されている。また、モータ16の正転端子16
aおよび逆転端子16bは、それぞれトライアック28
および29を介して一方の電源ライン26aに接続さ
れ、モータ16の共通端子16cは他方の電源ライン2
6bに接続されている。
【0021】上記トライアック28および29は、スイ
ッチング素子たるトランジスタ30および31によりオ
ンオフ(オフは自然消弧)制御されるものであり、この
トランジスタ30および31はマイクロコンピュータを
含んで構成される制御回路32によりオンオフ制御され
る。この制御回路32は、洗濯運転のプログラムに従っ
てモータ16以外、他の負荷(給水弁20や排水弁9
等)を制御すると共に、次に述べるホール素子33から
与えられるパルスに基づいて、モータ16の回転速度を
検出する回転速度検出手段として機能し、さらに、洗濯
物量検出手段、速度制御手段および位相制御手段として
も機能するようになっている。
【0022】モータ16の回転軸には図示しないが速度
検出用の永久磁石(図示せず)が設けられており、この
永久磁石に対応する静止部位にこの磁極を検出するホー
ル素子33が設けられている。
【0023】さて、上記制御回路32は、図示しない各
種スイッチの操作により、全自動コースが選択されてス
タート指令が与えられると、概略的に述べると、次の順
序で各種制御・処理を実行する。 1:洗濯物量検出…回転槽4内に洗濯物を予め収容した
状態で、モータ16に例えば位相制御により一定の電力
を供給することを間欠的に行なって撹拌体5を間欠的に
回転駆動する。そして、この時、ホール素子33から与
えられるパルス信号に基づいて回転速度の変化度合いを
検出し、その変化度合いに基づいて洗濯物量を「大」、
「中」および「小」のいずれかに検出するようになって
いる。
【0024】2:洗い行程制御…これは給水制御と、撹
拌制御と、排水制御とを実行する。給水制御は、回転槽
4内に設定された水量の水を供給すべく、給水弁20を
開放し、水位センサからの検出信号に基づいて設定され
た水位が検出された時に給水弁20を閉鎖制御する。撹
拌制御は、所定時間、モータ16に交流電源26を全通
電して正逆回転させる。排水制御は、排水弁9を開放す
る。
【0025】3:脱水すすぎ行程制御…所定時間におい
て、排水弁9を開放した状態で、回転槽4を間欠的もし
くは連続的に回転させつつ、回転槽4内に間欠的もしく
は連続的に給水する。この後排水弁9を閉鎖する。
【0026】4:すすぎ行程制御…洗い行程制御の場合
と同様に、給水制御と、撹拌制御と、排水制御とを実行
する。
【0027】5:脱水行程制御…回転槽4をモータ16
により回転させるが、この場合、回転槽4の回転速度を
図4に示すように、第1の目標回転速度N2、第2の目
標回転速度N5、第3の目標回転速度N8に制御するよ
うにしており、以下、この脱水行程制御について図5も
参照して述べる。なお、第1の目標回転速度N2につい
ては、このN2より若干低い下限設定速度N1と若干高
い上限設定速度N3とが設けられており、第2の目標回
転速度N5についても下限設定速度N4と上限設定速度
N6とが、また、第3の目標回転速度N8についても下
限設定速度N7と上限設定速度N9とがそれぞれ設けら
れている。
【0028】まず、ステップS1で示すようにタイムカ
ウントを開始し、次いでステップS2に示すように、モ
ータ16に交流電源26を全通電する(図3(a)参
照)。この全通電は次のようにして行なう。制御回路3
2は、電圧・波形検出回路27からの信号に基づいて、
交流電源26のゼロクロスを検出し、そのほぼゼロクロ
ス点で逐次トライアック28をオンする(この場合トラ
イアック29はオフのままとする)。これにて、モータ
16が全通電されて回転槽4が一方向へ回転される。
【0029】次に、ステップS3で第1の設定時間t1
が経過したか否かを判断し、経過していなければ、ステ
ップS4で示すように、ホール素子33から与えられる
パルス信号に基づいて回転速度を検出する。ステップS
5では、検出回転速度Nxが下限設定速度N1以下であ
るか否かを判断し、N1以下であれば、ステップS6に
移行して、上述の全通電をそのまま実行する。検出回転
速度NxがN1以下でなければステップS7に移行して
上限設定速度N3以上であるか否かを判断する。N3以
上でなければステップS3に戻り、N3以上であれば、
ステップS8に移行して交流電源26の交流電圧を図3
(b)に示すように位相制御して全通電の場合より低い
電力をモータ16に供給する。この場合通電角αを15
%(全通電の半波に対する時間的割合)としている。
【0030】ここでモータ16の回転状況の一例を図4
に示している。脱水行程の開始時にはモータ16に交流
電源26が全通電されるから、その回転速度(検出回転
速度Nx)は順次立上がってゆき、そして、上限設定回
転速度N3以上となると、上述した位相制御による電力
W1を供給する。この電力はW1は全通電の場合の15
%の電力(通電角15%の電力)とされている。これに
てモータ16の回転速度が低下してゆき、下限設定速度
N1以下となると、再び全通電パターンに切換えられ
る。このような全通電と位相制御による低電力との切換
えによりモータ16の回転速度が第1の目標回転速度N
2に制御される。
【0031】しかして、脱水行程開始からt1が経過す
ると、ステップS3による判断が「Y」となり、ステッ
プS9に移行し、全通電パターンとする。そして、ステ
ップS10に示すように脱水行程開始からt2が経過し
たか否かを判断し、経過していなければ、ステップS1
1で示すように、ホール素子33から与えられるパルス
信号に基づいて回転速度を検出する。ステップS12で
は、検出回転速度Nxが第2の目標回転速度N5につい
ての下限設定速度N4以下であるか否かを判断し、N4
以下であれば、ステップS13に移行して、上述の全通
電をそのまま実行する。検出回転速度NxがN4以下で
なければステップS14に移行して上限設定速度N6以
上であるか否かを判断する。N6以上でなければステッ
プS10に戻り、N6以上であれば、ステップS15に
移行して交流電源26の交流電圧を図3(b)に示すよ
うに位相制御して全通電の場合より低い電力W2をモー
タ16に供給する。この場合の電力W2は20%電力
(通電角α20%の電力)としている。このような全通
電パターンと位相制御パターンとの繰返しにより、第2
の目標回転速度N5に制御される。
【0032】そして、脱水行程開始から時間t2が経過
すると(ステップS10にて判断する)、ステップS1
6に移行して全通電パターンとする。次いで、ステップ
S17に示すように、予め設定された脱水時間を満了し
たか否かを判断し、満了していなければ、ステップS1
8に移行して回転速度を検出する。ステップS19で
は、検出回転速度Nxが第3の目標回転速度N8につい
ての下限設定速度N7以下であるか否かを判断し、N7
以下であれば、ステップS20に移行して、上述の全通
電をそのまま実行する。検出回転速度NxがN7以下で
なければステップS21に移行して上限設定速度N9以
上であるか否かを判断する。N9以上でなければステッ
プS17に戻り、N9以上であれば、ステップS22に
移行して、交流電源26の交流電圧を位相制御し、全通
電の場合より低い電力W3をモータ16に供給する。こ
の場合の電力W3は30%(通電角α30%の電力)と
している。
【0033】このような全通電パターンと位相制御パタ
ーンとの繰返しにより、第3の目標回転速度N8に制御
される。そして、脱水行程開始から設定脱水時間が満了
すると(ステップS17にて判断)、ステップS23に
移行して断電する。
【0034】このように本実施例によれば、目標回転速
度まで加速するときには、モータ16に対して交流電源
26を全通電し、目標回転速度到達後には、モータ16
に対して交流電源26を全通電するパターンと、モータ
16に対して交流電源26を位相制御して電力を与える
位相制御パターンとを切換えることによりモータ16の
回転速度を制御するようにしているから、速度制御全般
について位相制御のみを行なう場合に比して位相制御機
会が減少し、その分電磁音の発生を少なくでき、しかも
コイル切換え方式とは違い、回路構成の簡単化およびコ
ストの低廉化を図ることができる。
【0035】また本実施例によれば、交流電源を全通電
するパターンを、モータ16の回転速度を高める方向に
制御するときに用い、位相制御パターンを、モータ16
の回転速度を低める方向に制御するときに用いるから、
騒音の低減を一層有効に図ることができるようになる。
【0036】すなわち、速度制御全般について位相制御
のみを行なう場合、特にモータ16の回転速度を高める
方向に制御するときには、位相制御における通電角も大
きくなるから、モータの回転速度を弱める方向に制御す
る場合に比して騒音の発生度合いも大きい。しかるに上
述した構成においては、位相制御パターンを、モータ1
6の回転速度を低める方向に制御するときにのみ用いる
から、騒音の低減に一層有効であり、そして交流電源2
6を全通電するパターンを、モータ16の回転速度を高
める方向に制御するときに用いることで、回転上昇に必
要なモータトルクを十分に得ることができるものであ
る。
【0037】なお、速度制御するについて、全通電パタ
ーンと全断電パターンとを切換えることも考えられる
が、この場合、特にモータの回転速度が急激に低下する
ことからモータのオンオフ回数が多く、騒音も高くて回
転脈動が大きくなってしまう。その点本願は、モータ1
6の回転速度を下げる場合に全断電パターンとするので
はなく、低電力とするからモータのオンオフ回数を少な
くできて静かで安定した回転状態を得ることができる。
【0038】特に、本実施例では、モータ16の回転速
度を第1の目標回転速度N2に制御するについては、位
相制御による電力W1を全通電の15%電力(通電角1
5%)とし、第2の目標回転速度N5では、位相制御に
よる電力W2を20%電力とし、第3の目標回転速度N
8では、位相制御による電力W3を30%電力としたか
ら、低い回転速度領域ないし高い回転速度領域のいずれ
でも過不足のないモータトルクを得ることができる。こ
の場合、高い回転速度領域では通電角が大きくなること
から、低回転速度領域の場合よりも電磁音が大きくなる
が、洗濯機全体の騒音レベルも上がるので、いわゆる電
磁音による不快感は少ない。ただしこの場合でも、全体
的には、位相制御のみで速度制御を行なう場合に比して
騒音は小さい。なお、目標回転速度に応じて位相制御に
よる電力を変更するようにしたが、検出回転速度に応じ
て位相制御による電力を変更するようにしても良い。
【0039】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。上記実施例では、第1の目標回転速度N2に制御す
る場合における位相制御での電力W1、第2の目標回転
速度N5に制御する場合における位相制御での電力W
2、第3の目標回転速度N8に制御する場合における位
相制御での電力W3をそれぞれ「15%電力」、「20
%電力」、「30%電力」に固定したが、各電力W1,
W2,W3を第2の実施例では、交流電源26の電源電
圧、電源周波数、洗濯物量に応じて変更するようにして
いる。その変更内容を下記表1に示している。すなわ
ち、電源周波数が「60Hz」に場合には、電源電圧が
「100V」で、洗濯物量が「中」であれば、W1は
「15%電力」、W2は「20%電力」、W3は「30
%電力」であるが、洗濯物量が「大」であるときには各
電力W1,W2,W3は減少方向に変更し、洗濯物量が
「小」である時には増加方向に変更する。つまり、洗濯
物量が「大」(多い)と、脱水負荷の回転慣性が大き
く、電力を減少しても、急激に速度低下を来すことがな
く、逆に洗濯物量が「小」であると回転慣性が小さいか
ら、電力を増加した方が良いという考え方である。これ
にて安定した回転状態を得ることができる。
【0040】
【表1】
【0041】また、電源周波数が低い「50Hz」の場合
には、各電力W1,W2,W3はそれぞれ増加方向に変
更する。これにより、電源周波数が低いことでモータ1
6の回転速度が「60Hz」の場合より低くなることに対
処し、その分回転速度の減少がないように電力を増加す
るものである。これにより、位相制御パターンから全通
電パターンへの切換えが頻繁になされることがなくて安
定した回転状態を得ることができる。
【0042】電源電圧が低い「90V」の時には各電力
W1,W2,W3はそれぞれ増加方向に変更し、電源電
圧が高い「110V」の時には各電力W1,W2,W3
はそれぞれ減少方向に変更する。これは、位相制御によ
る通電角が同じ場合には電源電圧が高いときには供給電
力も高くなるから、それを見越して電源電圧が高い「1
10V」の時には各電力W1,W2,W3はそれぞれ減
少方向に変更するものである。これにて、安定した回転
状態を得ることができるものである。
【0043】次に図6は本発明の第3の実施例を示して
いる。すなわち、この実施例では、はベルト伝達機構1
8のベルト18cに滑りが発生する虞があることを考慮
している。すなわち、図6に示すフローチャートのステ
ップGA〜ステップGNは、第1の実施例における図5
のステップS1〜ステップS8に代わるものであり、ス
テップGDの「Y」は第1の実施例におけるステップS
9に移行するものとする。この第3の実施例の特徴的な
部分について述べる。ステップGCにおいては、モータ
16断電状態もしくは位相制御状態からモータ16全通
電への切換えがあったか否かを示すパラメーターFを
「1」とする。ステップGDにおいては、第1の実施例
のステップS3と同様に、第1の設定時間t1が経過し
たか否かを判断し、経過していなければ、ステップGE
で示すように、上記パラメーターFが「1」であるか否
かを判断し、この場合ステップGBにおいて全通電への
切換えが成されているので、ステップGCでパラメータ
ーFは「1」とされており、従って、ステップGFに移
行して所定時間例えば「2秒間」待機し、次いでステッ
プGGに移行して上記パラメーターFを「0」とする。
【0044】この後、ステップGHに移行して、ホール
素子33から与えられるパルス信号に基づいて回転速度
を検出する。ステップGIでは、検出回転速度Nxが下
限設定速度N1以下であるか否かを判断し、N1以下で
あれば、ステップGJに移行して、全通電とする。次の
ステップGKでは、前のステップGJにおける全通電
が、モータ16断電状態もしくは位相制御状態からモー
タ16全通電への切換えであったのか、否か(全通電継
続であったのか)を判断し、切換えであったのであれば
ステップGLに移行してパラメーターFを「1」とす
る。この後、ステップGDに戻る。
【0045】この後、ステップGDで「N」となってス
テップGEに移行すると、このときパラメーターFは
「0」であるので、ステップGF、ステップGGは実行
せずにステップGH、ステップGIに移行する。ステッ
プGIで、検出回転速度NxがN1以下でないと判断さ
れれば、ステップGMに移行して上限設定速度N3以上
であるか否かを判断する。N3以上でなければステップ
GDに戻り、N3以上であれば、交流電源26の交流電
圧を位相制御して全通電の場合より低い電力W1をモー
タ16に供給する。なお、この位相制御状態から全通電
に切換えられるとステップGLにてパラメーターFが
「1」とされ、この後、ステップGD、ステップGEの
「Y」を経てステップGFの「2分間」待機が実行され
る。
【0046】ここで、この「2分間」待機の趣旨は次に
ある。すなわち、モータ16への供給電力が全通電パタ
ーンであると、モータ16の急激なトルクによりベルト
18cが滑りを起こすことがある。滑りが発生すると、
回転槽4の回転が上昇しないばかりか、モータ16の回
転速度が急に立上がり、一気に上限設定速度N3以上と
なってしまう。すると、全通電パターンから位相制御パ
ターンに切換えられてしまい、モータ16のトルク不足
を来し、回転槽4のさらに回転が上がらなくなってしま
うといった不具合が懸念される。
【0047】しかるに、この第3の実施例では、モータ
16断電状態もしくは位相制御状態からモータ16全通
電への切換えがあった時には、ベルト18cの滑りが発
生してモータ16の回転速度が急上昇する虞があること
を見越して所定時間(2秒間)は回転速度検出動作を停
止するから、その間においては速度制御動作が停止さ
れ、モータ16への供給電力が無駄に切換えられること
がなく、しかもその所定時間においてベルト18cのス
リップが解消するものであり、回転槽4は良好に回転が
立上がるようになる。
【0048】図7は本発明の第4の実施例を示してお
り、この実施例においては、位相制御による電力W1
を、位相制御パターン開始時点から全通電パターン切換
えまでの持続時間に応じて変更するようにした点に特徴
を有する。すなわち、この実施例では、図7に示すフロ
ーチャートのステップQA〜ステップQJは、第1の実
施例における図5のステップS1〜ステップS8に代わ
るものであり、ステップQCの「Y」は第1の実施例に
おけるステップS9に移行するものとする。この第4の
実施例の特徴的な部分について述べる。
【0049】ステップQEにおいて、検出回転速度Nx
が下限設定速度N1以下であるか否かを判断する。以下
であれば、ステップQFにて全通電パターンとした後、
ステップQGで、タイムカウント値tq(時間tq)に
基づいて、次の位相制御による電力W1の値を設定す
る。このタイムカウント値tqは、後述するステップQ
Iにおけるタイマリセット動作でカウント開始されるも
のであり、最初はタイムカウント値tqはクリアされて
おり、この時には電力W1は例えば15%電力に設定さ
れている。
【0050】しかして、今、検出回転速度Nxが上限設
定速度N3以上に達すると(ステップQHの「Y」)、
ステップQIにてタイマリセットが実行されタイムカウ
ントが開始され、そしてステップQJにて、モータ16
への供給電力が、位相制御による電力W1に切換えられ
る。
【0051】そして、検出回転速度Nxが低下して下限
設定速度N1以下になったところで、ステップQFに移
行して、全通電パターンに切換え、次のステップQGで
は、タイムカウント値tq(位相制御パターン開始時点
から全通電パターン切換えまでの時間)に応じて、下記
表2に示すように位相制御による電力W1を設定する。
つまり、tqが「2秒」以下のときには、電力W1を前
回の電力Wzに対して1%アップの電力とし、「2秒」
を超え「10秒」未満のときには前回の電力Wzのまま
とし、「10秒」以上であるときには前回の電力Wzに
対して1%ダウンとする。
【0052】
【表2】
【0053】このような第4の実施例によれば、位相制
御による電力W1を常に適正値に制御できるものであ
る。すなわち、位相制御パターン開始時点から全通電パ
ターン切換えまでの持続時間が短いということは、モー
タ16に対する供給電力がやや不足し、上記時間が長い
ということはモータ16に対する供給電力がやや過剰気
味であり、位相制御による電力W1が適正でないといえ
る。しかるにこの実施例によれば、位相制御パターン開
始時点から全通電パターン切換えまでの持続時間をタイ
ムカウントし、そのタイムカウント値tqに応じて位相
制御による電力W1を変更するから、この電力W1を常
に適正値に制御できる。
【0054】図8は本発明の第5の実施例を示してお
り、この実施例においては、位相制御時にモータ16の
回転速度が上昇する場合に対処するようにした点に特徴
を有する。この実施例では、図7に示すフローチャート
のステップUA〜ステップUJは、第1の実施例におけ
る図5のステップS1〜ステップS8に代わるものであ
り、ステップUCの「Y」は第1の実施例におけるステ
ップS9に移行するものとする。
【0055】このフローチャートで特徴的なところは、
ステップUEとステップUJとにある。すなわち、ステ
ップUEでは、検出回転速度Nxが変更基準速度N3′
(これは上限設定速度N3より若干高い値に設定されて
いる)以上となったか否かを判断し、未満であれば、ス
テップUFに移行し、以上であればステップUJに移行
して位相制御による電力W1を初期値の15%電力から
10%電力に変更する。すなわち、通常の場合には、モ
ータ16の回転速度(検出回転速度Nx)はほぼ下限設
定速度N1と上限設定速度N3との間にあるが、モータ
16への供給電力を位相制御による電力W1としても、
負荷との関係でモータ16の回転速度が増加する虞も懸
念される。
【0056】しかるにこの実施例では、位相制御時にモ
ータ16の回転速度が上昇すると、ステップUEの判断
が「Y」となり、ステップUJにて、位相制御による電
力W1が10%電力に変更される。これにて、モータ1
6の回転速度が高くなり過ぎることを防止できる。
【0057】次に図9は本発明の第6の実施例を示して
おり、この実施例においては、制御回路32がベルト1
8cの滑りを検出する滑り検出手段としての機能を有
し、その検出結果に応じて位相制御による電力W1を上
げるようにしたところに特徴を有するものである。この
実施例では、図9に示すフローチャートのステップRA
〜ステップRKは、第1の実施例における図5のステッ
プS1〜ステップS8に代わるものであり、ステップR
Cの「Y」は第1の実施例におけるステップS9に移行
するものとする。
【0058】このフローチャートで特徴的なところは、
ステップRG〜ステップRIにある。すなわち、ステッ
プRGにおいては、その前段のステップRFで全通電パ
ターンとされた時点から所定時間後の回転速度を検出す
る(その検出回転速度をNx′とする)。そして、ステ
ップRHでは今回の検出回転速度Nx′からその直前の
検出回転速度Nxを差し引いた差が所定値以上であるか
否かを判断する。つまり、全通電パターンに切換えた今
回の検出回転速度Nx′が、切換える前の検出回転速度
Nxより所定値以上増加しているか否かを判断する。か
なり増加しているとすると、これをもってベルト18c
に滑りが発生したと判断するものである。すなわち、ベ
ルト18cの滑りはモータ16に対する供給電圧が増加
したときに発生しやすく、発生するとモータ16の回転
が急激に増加するものであり、もって、モータ16の供
給電圧切換え時におけるモータ16の回転速度の上昇度
合いをみることによってベルト18cの滑りを検出でき
るものである。
【0059】しかして、検出回転速度Nx′が、検出回
転速度Nxより所定値以上増加していると(滑りが検出
されると)、ステップRIに移行して、次の位相制御に
よる電力W1を現在の電力から例えば1%アップする。
つまり、位相制御によるモータ16への供給電力の小さ
いと、全通電パターンへの上げ幅(電力増加度合)が大
きくなってベルト18cの滑りが発生しやすくなること
から、これを防止すべく、位相制御による電力W1を上
げるように制御する。
【0060】この第6の実施例によれば、ベルト18c
の滑りを検出して、位相制御による電力W1を上げるよ
うにしたから、滑りがあったときには、次の位相制御へ
の切換え時におけるベルト18cの滑りの発生を防止で
きる。
【0061】図10および図11は本発明の第7の実施
例を示しており、この実施例においては、制御回路32
がアンバランス回転検出手段としての機能を有する点に
特徴を有する。図10のフローチャートのステップVA
〜ステップVSは、第1の実施例における図5のステッ
プS17〜ステップS23に代わるものであり、そして
ステップVAは第1の実施例におけるステップS16の
後段となるステップである。
【0062】このフローチャートで特徴的なところは、
ステップVA〜ステップVLにあり、ステップVM〜ス
テップVSは第1の実施例のステップS17〜ステップ
S23と同様である。すなわち、ステップVAではアン
バランス回転検出完了か否かを示すパラメーターAnが
「0」であるか否かを判断する。このパラメーターAn
は「0」でアンバランス回転検出完了を示すものであ
る。ステップVAの最初の判断時にはパラメーターAn
は一義的に「1」とされており、ステップVBに移行す
る。このステップVBでは、検出回転速度Nxがアンバ
ランス回転検出用の第1の基準速度NK1(この場合こ
れは上限設定速度N9(図11参照)と同じ値としてい
る)に達したか否かを判断する。なお、このNK1はこ
の場合900r.p.m (回転槽4の回転速度)に設定され
ている。達したことが判断されると、ステップVCに移
行して上記パラメーターAnを「1」とし、ステップV
Dに移行して位相制御による電力WAを40%電力と
し、そして、ステップVEにてタイムカウント(時間t
q)を開始する。
【0063】次のステップVFでは、パラメーターAn
が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときに
は、ステップVGに移行して検出回転速度Nxが第2の
基準速度NK2(これは下限設定速度N7と同じ値とし
ており、例えば800r.p.m である)未満となったか否
かを判断し、未満でなければ、ステップVAに戻り、未
満であれば、ステップVHに移行してパラメーターAn
を「0」とする。そして、ステップVIに移行して全通
電パターンに切換える。この後、ステップVJでは、こ
の時点までのタイムカウント値tp(位相制御パターン
に切換えた時点から第1の基準速度NK2に到達するま
での時間)が所定値以下であるか否かを判断する。この
判断によりアンバランス回転の有無が検出される。すな
わち、回転槽4がアンバランス回転となっていると直ぐ
に回転速度が第2の基準速度NK2まで低下し、回転槽
4が正常な回転状態となっていると回転速度がなかなか
第2の基準速度NK2まで低下しないから、上記のタイ
ムカウント値tpに長短によってアンバランス回転が検
出できるものである。
【0064】しかして、タイムカウント値tpが所定時
間以下であると(アンバランス回転発生が検出される
と)、ステップVKに移行して第3の目標回転速度N8
を900r.p.m に設定し(これに応じて上限設定速度N
9および下限設定速度N7も設定される)、タイムカウ
ント値tpが所定時間を超えると(アンバランス回転発
生が検出されないと)、ステップVLに移行して第3の
目標回転速度N8を950r.p.m に設定する(これに応
じて上限設定速度N9および下限設定速度N7も設定さ
れる)。この後、ステップVAに戻るが、このときパラ
メーターAnが「0」であるので、ステップVMに移行
する。
【0065】なお、上記アンバランス回転検出動作での
位相制御での電力WAを40%電力としたのは、アンバ
ランス回転検出精度と電磁音発生とを考慮して設定して
ある。すなわち、アンバランス回転検出精度を高めよう
とすれば、電力WAは高い方が良いが、反面、電磁音発
生が大きくなる。これらを考慮すると40%電力が適正
といえる。この実施例によれば、位相制御を用いてアン
バランス回転検出ができ、アンバランス検出についての
制御構成の簡素化に寄与できる。
【0066】図12および図13は本発明の第8の実施
例を示している。この実施例においては、位相制御パタ
ーンから全通電パターンへ切換えるときに、位相制御に
よる電力を段階的に増加させるようにしている。すなわ
ち、図12には、20%電力の位相制御パターンから全
通電パターンへ切換える場合において、増加の様子を示
している。すなわち、0.1秒ごとに電力を5%づつ増
加させた後10%づつ増加させている。図13の場合に
は、30%電力の位相制御パターンから全通電パターン
へ切換える場合において、増加の様子を示している。す
なわち、最初と次の0.1秒間では電力を5%アップさ
せるが、その後は10%づつ増加させている。この実施
例によれば、位相制御パターンから段階的に電力を増加
させて全通電パターンとするので、ベルト18cの滑り
の防止に寄与できると共に、急激な電力増加時にみられ
る衝撃音の発生をなくすことができる。
【0067】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、次の効果を得ることができる。請求項1の発明によ
れば、目標回転速度まで加速するときにはモータに交流
電源を全通電し、目標回転速度到達後の該目標回転速度
制御時において、モータに対して交流電源を全通電する
パターンと、モータに対して位相制御手段により交流電
源を位相制御した電力を与える位相制御パターンとを切
換えるようにしているから、速度制御全般について位相
制御のみを行なう場合に比して位相制御機会が減少し、
その分電磁音の発生を少なくでき、しかもコイル切換え
方式とは違い、回路構成の簡単化およびコストの低廉化
を図ることができる。
【0068】また、交流電源を全通電するパターンを、
モータの回転速度を高める方向に制御するときに用い、
位相制御パターンを、モータの回転速度を低める方向に
制御するときに用いるから、騒音の低減を一層有効に図
ることができると共に、回転上昇に必要なモータトルク
を十分に得ることができる。
【0069】請求項2の発明によれば、速度制御手段
が、目標回転速度あるいは検出回転速度に応じて位相制
御手段による電力を変更するようになっているから、低
い回転速度領域ないし高い回転速度領域のいずれでも過
不足のないモータトルクを得ることができる。請求項3
の発明によれば、速度制御手段が、交流電源の電源周波
数に応じて位相制御手段による電力を変更するようにな
っているから、交流電源の電源周波数が異なる場合で
も、位相制御パターンから全通電パターンへの切換えが
頻繁になされることがなくて安定した回転状態を得るこ
とができる。
【0070】
【0071】請求項の発明によれば、速度制御手段
が、位相制御による電力供給時から全通電へ切換えると
きに、位相制御による電力を段階的に増加させるように
なっているから、ベルト滑りの防止に寄与できると共
に、急激な電力増加時にみられる衝撃音の発生をなくす
ことができる。
【0072】請求項の発明によれば、回転速度検出手
段が、速度制御手段が全通電へ切換えたときにその切換
え時点から所定時間は回転速度検出動作を停止するよう
になっているから、ベルト滑りが発生してモータの回転
速度が急上昇する虞がある期間は速度制御動作を停止す
ることとなり、ベルト滑りに起因してモータへの供給電
力が無駄に切換えられるようなことはない。請求項
発明によれば、速度制御手段が、位相制御による電力供
給の持続時間に応じて位相制御による電力を変更するよ
うになっているから、その電力を常に適正値に制御でき
る。
【0073】請求項の発明によれば、速度制御手段
が、位相制御による電力供給へ切換えた状態で回転速度
が上昇したときには、この位相制御による電力を下げる
ようになっているから、モータの回転速度が高くなり過
ぎることを防止できる。請求項の発明によれば、速度
制御手段が、交流電源の電源電圧に応じて位相制御手段
による電力を変更するようになっているから、電源電圧
が異なっても安定した回転状態を得ることができる。
【0074】
【0075】請求項の発明によれば、モータから脱水
槽までの回転伝達経路にベルト伝達機構を備えると共
に、このベルト伝達機構におけるベルトの滑りを検出す
る滑り検出手段を備え、速度制御手段が、この滑り検出
手段によりベルトの滑りが検出された時には位相制御手
段による電力を上げるようになっているから、ベルトの
滑りを検出できると共に、ベルトの滑りが検出されたと
きには、次の位相制御への切換え時におけるベルトの滑
りの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す電気回路図
【図2】脱水兼用洗濯機の縦断側面図
【図3】交流電圧の波形制御を示す図
【図4】回転速度の変化および供給電力の変化の一例を
示す図
【図5】脱水時の制御内容を示すフローチャート
【図6】本発明の第3の実施例を示すフローチャート
【図7】本発明の第4の実施例を示すフローチャート
【図8】本発明の第5の実施例を示すフローチャート
【図9】本発明の第6の実施例を示すフローチャート
【図10】本発明の第7の実施例を示すフローチャート
【図11】回転速度の変化および供給電力の変化の一例
を示す図
【図12】本発明の第8の実施例に関わる、所定モード
の供給電力の変化を示す図
【図13】他のモードの供給電力の変化を示す図
【符号の説明】
4は回転槽(脱水槽)、5は撹拌体、16はモータ、1
7は駆動機構部、18はベルト伝達機構、18cはベル
ト、26は交流電源、27は電圧・波形検出回路、28
および29はトライアック、32は制御回路(速度制御
手段、位相制御手段、回転速度検出手段、アンバランス
回転検出手段)を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−327891(JP,A) 特開 平7−677(JP,A) 特開 平7−39674(JP,A) 特開 平7−112094(JP,A) 特開 平1−195896(JP,A) 特開 平6−304378(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 33/02 H02P 5/402 301

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱水槽を回転させるモータと、このモー
    タの回転速度を検出する回転速度検出手段と、この回転
    速度検出手段による検出回転速度と目標回転速度との比
    較に基づいて前記モータに対する電力供給を制御してこ
    のモータを速度制御する速度制御手段とを備え、 この速度制御手段は、前記交流電源の交流電圧を位相制
    御する位相制御手段を有し、目標回転速度まで加速する
    ときにはモータに前記交流電源を全通電し、目標回転速
    度到達後の該目標回転速度制御時において、モータの回
    転速度を高める方向に制御するときにはモータに前記交
    流電源を全通電し、モータの回転速度を低める方向に制
    御するときにはモータに位相制御手段により前記交流電
    源を位相制御した電力を与えるようになっていることを
    特徴とする脱水兼用洗濯機。
  2. 【請求項2】 速度制御手段は、目標回転速度あるいは
    検出回転速度に応じて位相制御手段による電力を変更す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の脱水兼用
    洗濯機。
  3. 【請求項3】 速度制御手段は、交流電源の電源周波数
    に応じて位相制御手段による電力を変更するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の脱水兼用洗濯機。
  4. 【請求項4】 速度制御手段は、位相制御による電力供
    給時から全通電へ切換えるときに、位相制御による電力
    を段階的に増加させるようになっていることを特徴とす
    る請求項1記載の脱水兼用洗濯機。
  5. 【請求項5】 回転速度検出手段は、速度制御手段が全
    通電へ切換えたときにその切換え時点から所定時間は回
    転速度検出動作を停止するようになっていることを特徴
    とする請求項1記載の脱水兼用洗濯機。
  6. 【請求項6】 速度制御手段は、位相制御による電力供
    給の持続時間に応じて位相制御による電力を変更するよ
    うになっていることを特徴とする請求項1記載の脱水兼
    用洗濯機。
  7. 【請求項7】 速度制御手段は、位相制御による電力供
    へ切換えた状態で回転速度が上昇したときには、この
    位相制御による電力を下げるようになっていることを特
    徴とする請求項1記載の脱水兼用洗濯機。
  8. 【請求項8】 速度制御手段は、交流電源の電源電圧に
    応じて位相制御手段による電力を変更するようにした
    とを特徴とする請求項1記載の脱水兼用洗濯機。
  9. 【請求項9】 モータから脱水槽までの回転伝達経路に
    ベルト伝達機構を備えると共に、このベルト伝達機構に
    おけるベルトの滑りを検出する滑り検出手段を備え、速
    度制御手段は、この滑り検出手段によりベルトの滑りが
    検出された時には位相制御手段による電力を上げるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の脱水兼用洗濯
    機。
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