JP3253184B2 - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置Info
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Description
ッドおよびインクジェット記録装置に関し、詳しくは記
録ヘッドのインク温度制御に関するものである。
調ともいう)方法の一従来例は、温度センサと温調用の
電気発熱素子を記録ヘッド基板内に別々に設け、それぞ
れをプリンタ本体における温度センサ用のアナログ電圧
変換器と電気発熱素子用ドライバ回路を介して温調を行
うものである。
オードセンサを用いた例を図1に示す。
はダイオードセンサ107および2個の温調用発熱体
(サブヒータ)108−1,108−2が設けられる。
アナログ電圧変換器,この変換された値を増幅する増幅
器,増幅器からの出力を閾値Vthと比較する比較器およ
び比較結果に基づいてサブヒータを駆動するサブヒータ
ドライバを、それぞれ個々の部品として設けられる。温
度センサ107の固体差による出力値のばらつきは、可
変抵抗VR1で調整し、また、制御目標温度である温調
温度は、比較器における可変抵抗VR2によって調整す
る。
度より低い場合、ドライバ109においてトランジスタ
109がオンとなり、サブヒータ108−1,108−
2による加熱を行い温調温度に調整され、また、温調温
度より高い場合は、ドライバにおけるトランジスタ10
9がオフとなる。
来例では、プリンタ本体側で温度センサの信号処理と閾
値調整,温調用サブヒータの駆動を行うため、次のよう
な問題点があった。
るため、記録ヘッド単体を低コストで実現できた場合で
も、プリンタ全体としては、図1に示す電気部品を必要
とするため、部品コストおよびアセンブリコストの分だ
けコストアップになる他、プリンタ本体側にアセンブリ
面積を必要とし、本体小型化の障害となる。
記録ヘッドとの間に、センサ用配線2本およびサブヒー
タ駆動用配線4本を必要とする。ところで、本体と記録
ヘッドとの間は、一般にフレキシブルケーブル基板を用
いるため、上記6本分のフレキシブルケーブルを備える
必要があり、その分コストアップになるばかりでなく、
記録ヘッドとフレキシブルケーブルとの接続は圧接によ
るため、コンタクト数の増加に応じた信頼性の低下を招
くことになる。
は、図2に示すように、バイポーラ型とC−MOS型ト
ランジスタが混在し、ヒータ素子群H1〜H64、バイ
ポーラプロセスの素子駆動トランジスタT1〜T64、
およびC−MOSプロセスの記録信号処理回路を一体と
したICとして構成されている。
なされたものであり、その目的とするところは、温度セ
ンサのアナログ電圧変換器,増幅器,比較器およびサブ
ヒータ駆動トランジスタを記録ヘッド側に構成すること
により記録装置の小型化や信頼性を向上させることが可
能なインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記
録装置を提供することにある。
インクを吐出するための記録ヘッドにおいて、前記記録
ヘッドの温度を検出するための温度センサと、前記記録
ヘッドを加熱するためのヒータと、所定温度に対応した
閾値の設定を行うための設定手段と、前記温度センサの
出力と前記設定手段によって設定された閾値との比較を
行う比較手段と、該比較手段の比較結果に基づいて、前
記ヒータの駆動を前記記録ヘッド内部で制御する制御部
と、を具えたことを特徴とする。
を用い、該記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出し
て記録を行うインクジェット記録装置において、前記記
録ヘッドは、前記記録ヘッドの温度を検出するための温
度センサと、前記記録ヘッドを加熱するためのヒータ
と、所定温度に対応した閾値の設定を行うための設定手
段と、前記温度センサの出力と前記設定手段によって設
定された閾値との比較を行う比較手段と、該比較手段の
比較結果に基づいて、前記ヒータの駆動を前記記録ヘッ
ド内部で制御する制御部と、を具えたことを特徴とす
る。
が検出したヘッド温度にかかる出力と記録ヘッドの設定
手段を介して設定された所定温度に対応する閾値との比
較結果に基づき、同様に記録ヘッド内に設けられた制御
部によって記録ヘッド加熱用ヒータの駆動が制御され
る。すなわち、温度センサからのヘッド温度値信号を装
置本体側へ送る必要はなく、また、装置本体側から設定
温度情報やヘッド加熱用ヒータの駆動制御信号を必要と
せずに、自身のヘッド温度の制御を行なうことができ
る。
に説明する。
101に、さらに図1に示した温調回路が作り込まれて
いる。すなわち、センサ107のアナログ電圧変換器,
変換器出力を増幅する増幅器,増幅器出力を所定の閾値
と比較し、上記出力が閾値より大か否かに応じてオンま
たはオフ信号を出力する比較器および比較器からのオン
/オフ信号によりスイッチングするトランジスタを含む
サブヒータドライバが基板101上に形成される。この
ようにサブヒータの制御部を比較器、サブヒータドライ
バを有して構成し、これによりセンサ107が検出する
温度に応じてサブヒータ108−1,108−2による
加熱がオン/オフされ、温調が行われる。
に、オペアンプと駆動トランジスタで構成されているた
め、バイポーラプロセスで作り込むことができ、従って
従来の記録ヘッド基板と同様な製造過程により得ること
ができる。このような製造過程によれば、新たな上記回
路を追加した場合でも記録ヘッドのコストを上昇させず
に済む。
温度センサの個体差による出力値のばらつき調整用抵抗
VR1と、温調設定抵抗VR2とを記録ヘッド側に組み
込むこともでき、これにより、記録ヘッド側で調整可能
となる。
る。ヘッド基板に作り込まれたダイオードセンサ107
に対して、オペアンプIC1で定電流源を作り、センサ
107のセンシング出力を電圧Vfで得る。このVf
は、個体差があり、これを可変抵抗VR1でセンサ10
7に流れる電流を変化させるようにし、これにより、全
てのダイオードセンサ107のIC1出力電圧を一定の
Vf1に調整することができる。
3に入力する。ダイオードセンサ107の温度係数とア
ンプの増幅率と、温調温度により決定される閾値Vth
は可変抵抗VR2によって調整できる。因みに、閾値V
thよりIC2の出力が小さいときは駆動トランジスタ
109はオフとなり、閾値VthよりIC2の出力が大
きいときは駆動トランジスタ109はオンとなる。
を記録ヘッドの支持板102上に配設した図である。
イヤボンディングにより接続し、プリント配線基板10
5上には、上述の可変抵抗VR1,VR2が設けられて
いる。また、符号106は、フレキシブル基板の接続端
子と圧接されるパッドを示す。
7とサブヒータは、従来例と同様、ヘッド基板101に
設け、図3に示す他の温調回路をプリント回路基板10
5内にハイブリッドICとして構成してもよい。
し、これには図3に示すセンサのリニア出力,増幅器お
よび比較器が構成される。温調用ヒータドライバトラン
ジスタ109,センサ個体差調整用抵抗VR1および温
調式値調整抵抗VR2は、共に厚膜抵抗であり、調整は
レーザ等によるトリミングによって行われる。
10の斜視図である。
電力を供給するための電極が接続し、また、基板101
上には各ヒータHnに対応したインク路を形成するため
の隔壁501が形成される。基板101には、隔壁50
1と接合するよう天板502が接合され、これにより、
吐出口,インク路および共通液室が形成される。
きるインクジェット記録装置700の概観図である。
駆動力伝達ギヤ702,703を介して回転するリード
スクリュー704のら線溝721に対して係合するキャ
リッジHCはピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に
往復移動される。705は紙押え板であり、キャリッジ
移動方向にわたって紙をプラテン706に対して押圧す
る。707,708はフォトカプラでキャリッジのレバ
ー709のこの域での存在を確認してモータ701の回
転方向切換等を行うためのホームポジション検知手段で
ある。710は記録ヘッドの前面をキャップするキャッ
プ部材711を支持する部材で、712はこのキャップ
内を吸引する吸引手段でキャップ内開口713を介して
記録ヘッドの吸引回復を行う。714はクリーニングブ
レードで、715はこのブレードを前後方向に移動可能
にする部材であり、本体支持板716にこれらは支持さ
れている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニ
ングブレードが本例に適用できることはいうまでもな
い。また、717は、吸引回復の吸引を開始するための
レバーで、キャリッジと係合するカム718の移動に伴
なって移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切換
等の公知の伝達手段で移動制御される。
引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきた
ときにリードスクリュー704の作用によってそれらの
対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例には何れも適用できる。上述における各構成は
単独でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明にと
って好ましい構成例を示している。
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
記録ヘッドの温度センサが検出したヘッド温度にかかる
出力と記録ヘッドの設定手段を介して設定された所定温
度に対応する閾値との比較結果に基づき、同様に記録ヘ
ッド内に設けられた制御部によって記録ヘッド加熱用ヒ
ータの駆動が制御される。すなわち、温度センサからの
ヘッド温度値信号を装置本体側へ送る必要はなく、ま
た、装置本体側から設定温度情報やヘッド加熱用ヒータ
の駆動制御信号を必要とせずに、自身のヘッド温度の制
御を行なうことができる。
る。
構成した部品がなくなるため記録ヘッドのコストを上昇
させることなくプリンタ本体の製造コストを下げること
ができる。
ため、プリンタが小型化できる。
接点数が減るため、中継用のフレキシブル基板を小さく
できる他、この基板と記録ヘッドの圧接接点数が減るた
め、接続の信頼性を向上させることができる。
図である。
される温調回路を示す回路図である。
側構成を示す斜視図である。
板側構成を示す斜視図である。
を説明するための一部切欠き斜視図である。
なインクジェット記録装置の構成例を示す斜視図であ
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 インクを吐出するための記録ヘッドにお
いて、 前記記録ヘッドの温度を検出するための温度センサと、 前記記録ヘッドを加熱するためのヒータと、所定温度に対応した閾値の設定を行うための設定手段
と、 前記温度センサの出力と前記設定手段によって設定され
た閾値との比較を行う比較手段と、 該比較手段の比較結果に基づいて 、前記ヒータの駆動を
前記記録ヘッド内部で制御する制御部と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項2】 前記記録ヘッドには、前記温度センサの
出力を調整するための抵抗を有したセンサ出力調整回路
が設けられることを特徴とする請求項1に記載のインク
ジェット記録ヘッド。 - 【請求項3】 前記温度センサの出力値を増幅して前記
比較手段に出力するための増幅器を有することを特徴と
する請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項4】 前記制御部は、前記ヒータの駆動を行う
か否かを判断する制御部であることを特徴とする請求項
1に記載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項5】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
してインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成に伴なって
インクを吐出する吐出ヒータを有することを特徴とする
請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェット記録
ヘッド。 - 【請求項6】 インクを吐出するための記録ヘッドを用
い、該記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記
録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録ヘッドは、 前記記録ヘッドの温度を検出するための温度センサと、 前記記録ヘッドを加熱するためのヒータと、所定温度に対応した閾値の設定を行うための設定手段
と、 前記温度センサの出力と前記設定手段によって設定され
た閾値との比較を行う比較手段と、 該比較手段の比較結果に基づいて 、前記ヒータの駆動を
前記記録ヘッド内部で制御する制御部と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項7】 前記記録ヘッドには、前記温度センサの
出力を調整するための抵抗を有したセンサ出力調整回路
が設けられることを特徴とする請求項6に記載のインク
ジェット記録装置。 - 【請求項8】 前記温度センサの出力値を増幅して前記
比較手段に出力するための増幅器を有することを特徴と
する請求項6に記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項9】 前記制御部は、前記ヒータの駆動を行う
か否かを判断する制御部であることを特徴とする請求項
6に記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項10】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
用してインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成に伴なっ
てインクを吐出するためのヒータを有することを特徴と
する請求項6乃至9のいずれかに記載のインクジェット
記録装置。
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