JP3252998B2 - 半導体発光素子 - Google Patents
半導体発光素子Info
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Description
され、かつ量子効率の高い半導体発光素子に関するもの
である。
よび図8を用いて説明する。
加し、かつバイアスした場合のバンド構造を説明するた
めの図である。図8は、バンド構造を説明するためのも
ので、(a)は発光層とクラッド層の間にバンド構造を
滑らかにするような半導体グレーディング層を挿入した
構造のフラットバンド状態のバンド図、(b)は発光層
とクラッド層の間に発光層とクラッド層の中間組成の半
導体層を挿入した構造のフラットバンド状態のバンド図
である。
電子および正孔を発光層に閉じ込めるために伝導帯不連
続および価電子帯不連続が正となるクラッド層、すなわ
ち発光層がクラッド層に対し井戸となるようなバンド構
造となるクラッド層を用いてきた。このため、半導体素
子に対して順方向に電圧を印加して電流注入を行ってい
る状態でも、図7に示すような電子および正孔に対する
バリア78が残り、キャリアの注入が効率よく行われて
いない。そこで、一部の素子では、図8(a)に示すよ
うな発光層とクラッド層の間にバンド構造を滑らかにす
るような半導体傾斜組成層801または図8(b)のよ
うな発光層802とクラッド層803の間に中間組成の
半導体層804を挿入し、バリアの発生を抑制する方法
が採られている。
斜組成層の成長には、極めて精密な成長制御が必要であ
り、また、中間組成の半導体層の挿入では完全にバンド
不連続の影響を除去できない。また、これらの層でのキ
ャリアの再結合が発生するため、量子効率が低下すると
言う問題があった。本発明の目的は、ポテンシャルバリ
アの発生によるダブルヘテロ接合型半導体発光素子の電
流注入の非効率性および量子効率の低下を解消できる半
導体発光素子を提供することにある。
とづく第1の半導体発光素子は、発光層と、該発光層の
両側に設けられたp形クラッド層およびn形クラッド層
とを有する半導体発光素子において、前記p形クラッド
層およびn形クラッド層のそれぞれは異種半導体材料で
構成され、上記p形クラッド層に、上記発光層からみて
正孔に対する価電子帯不連続が零もしくは負の値であ
り、かつ電子に対する伝導帯不連続が正の値を有する半
導体材料が用いられることを特徴とする。
は、発光層と、該発光層の両側に設けられたp形クラッ
ド層およびn形クラッド層とを有する半導体発光素子に
おいて、前記p形クラッド層およびn形クラッド層のそ
れぞれは異種半導体材料で構成され、上記n形クラッド
層に、上記発光層からみて電子に対する伝導帯不連続が
零もしくは負の値であり、かつ正孔に対する価電子帯不
連続が正の値を有する半導体材料が用いられることを特
徴とする。
は、InGaAsP発光層と、該発光層の両側に設けら
れたp形クラッド層およびn形クラッド層とを有する半
導体発光素子において、上記p形クラッド層に、上記発
光層からみて正孔に対する価電子帯不連続が零もしくは
負の値であり、また伝導帯不連続は電子に対する正の値
を有する、InGaAlAsを有することを特徴とす
る。
は、InGaAlAsまたはInGaAsSb発光層
と、該発光層の両側に設けられたp形クラッド層および
n形クラッド層とを有する半導体発光素子において、上
記n形クラッド層に、上記発光層からみて電子に対する
伝導帯不連続が零もしくは負の値であり、また価電子帯
不連続は正孔に対して障壁となる正の値を有する、In
PまたはInGaAsPを有することを特徴とする。
する半導体発光素子において、図1に示すようにp形ク
ラッド層に発光層に対し価電子帯不連続がほとんど零も
しくは負の値を有し、伝導帯不連続は正の値を有する半
導体材料、またはn形クラッド層に発光層に対し伝導帯
不連続がほとんど零もしくは負の値を有し、価電子帯不
連続は正の値を有する半導体材料を用いたことを主な特
徴とする。したがって、上記従来の技術とは、発光層と
クラッド層との間に傾斜組成層や、発光層とクラッド層
の中間組成の半導体層を必要とせずに高いキャリア注入
効率および量子効率が得られる点が異なる。このような
層をクラッド層として用いることにより、キャリアの通
過の妨げとなるポテンシャルバリアが存在しなくなり、
キャリアがスムーズに効率よく発光層に注入されること
になる。また、従来のような半導体傾斜組成ないしは半
導体中間組成層を必要としないので、これらの層に起因
する量子効率の低下がない。
に説明する。
を説明する図である。参照符号41はn−InPクラッ
ド層、42はInGaAsP(λ=1.1μm組成)セ
パレートコンファインメント(SCH)層、43はIn
GaAsP(λ=1.3μm組成)発光層、44はp−
InGaAlAsクラッド層、45はp高濃度ドープI
nGaAs/InGaAlAs傾斜組成コンタクト層、
46,47はそれぞれnおよびp電極である。図3は、
バイアス状態でのバンド図を模式図に示したものであ
る。pクラッドに発光層に対し、スタガード(千鳥)形
のバンド構造を与えるInGaAlAs(伝導帯不連続
ΔEc>0、価電子帯不連続ΔEv〜0)を用いること
により正孔に対するバイアがなくなりp側のSCH層な
しに発光素へ効率よく正孔が注入されると同時にΔEc
が大きい(〜0.45eV)ため電子のpクラッド側へ
の漏れが極めて少なくなり効率よく発光する。ここで、
対照構造として、従来のバンド図を図6に示す。従来の
ものでは正孔の注入に対し、ΔEvに起因したバリア7
8が存在するため正孔の注入が効率よく行われない。ま
た、発光層側に注入された電子も64のSCH層に漏れ
出しているため、この部分での発光および非発光の再結
合が存在し、量子効率が減少している。このように、p
形クラッド層にInGaAlAsを用いることにより量
子効率が増大し、リッジ幅3μmのレーザとした場合の
発振しきい値も従来の層構造の素子の30mAに対し、
本実施例では20mA以下の値が得られた。また、しき
い値および効率の温度特性の向上もみられた。本実施例
は、リッジ型半導体レーザの例であるが、素子構造は埋
め込み形など各種構造でも同様に効果が得られる。ま
た、価電子帯不連続は完全に零でなくてもよく、InG
aAsP発光層の組成を変化させたりまたは、p形In
GaAlAsクラッド層組成を変化させたりして、価電
子帯不連続が数十meV程度でも同様の結果が得られ
る。また、本実施例ではInGaAsP(λ=1.3μ
m組成)発光層を例に示しているが、p形クラッド層
に、発光層に対しスタガード(千鳥)形のバンド構造を
与えるInGaAlAs(伝導帯不連続ΔEc>0、価
電子帯不連続ΔEv〜0)を用いればよいわけで、In
GaAsP発光層の組成を変化させても、それに応じて
p形InGaAlAsクラッド層組成を変化させれば同
様の効果が得られることは言うまでもない。
置いているが、面型の発光素子を作るときは必ずしもセ
パレートコンファインメント層42は必要でない。
体発光素子の第2実施例を説明するための図である。参
照符号71はp−InGaAlAs(λ<1.0μm組
成)クラッド層、72はInGaAlAs(λ=1.0
μm組成)セパレートコンファインメント(SCH)
層、73はInGaAlAs(λ=1.15μm組成)
発光層、74はn−InPクラッド層、75はp高濃度
ドープInGaAs/InGaAlAs傾斜組成コンタ
クト層、76,77はそれぞれnおよびp電極である。
的に示したものである。nクラッドにInGaAlAs
発光層に対し、スタガード(千鳥)形のバンド構造を与
えるInP(伝導帯不連続ΔEc〜0、価電子帯不連続
ΔEv>0)を用いることにより電子に対するバリアが
なくなり、n側のSCH層なしに発光層へ効率よく電子
が注入されると同時に正のΔEvにより正孔のn形クラ
ッド層側への漏れが少なく効率よく発光する。従来のも
のでは図6のように電子の注入に対し、ΔEcに起因し
たバリアが存在するため電子の注入効率がよくない。ま
た、正孔も62のSCH層に漏れ出しているためこの部
分での発光および非発光の再結合が存在し、量子効率が
減少している。このように、発光量のInGaAlAs
に対しn形クラッド層にInPを用いることにより量子
効率が増大し、リッジ幅3μmのレーザとした場合の発
振しきい値も従来の層構造の素子の30mAに対し、本
実施例では24mA以下の値が得られた。また、しきい
値および効率の温度特性の向上もみられた。本実施例
は、リッジ型半導体レーザの例であるが、素子構造は埋
め込み形など各種構造でも同様に効果が得られる。ま
た、伝導帯不連続は完全に零でなくてもよく、InGa
AlAs発光層の組成を変化させたりまたは、n形クラ
ッド層をInGaAsPにして組成を変化させたりし
て、伝導帯不連続を数十meV程度にしても同様の結果
が得られる。また、InGaAlAs発光層のかわりに
同様のバンド構造が得られるInGaAsSbなどの材
料でも同様に効果が得られる。
ク組成の半導体層を用いているが、これは、多重量子井
戸構造や歪を有するような構造でもよい。また、上記実
施例以外にも本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変
更が可能であることはいうまでもない。
光素子は、発光層とその両側にクラッド層を有する半導
体発光素子において、p形クラッド層に発光層に対し価
電子帯不連続がほとんど零もしくは負の値を有し、伝導
帯不連続は正の値を有する半導体材料、またはn形クラ
ッド層に発光層に対し伝導帯不連続がほとんど零もしく
は負の値を有し、価電子帯不連続は正の値を有する半導
体材料を用いる。したがって、キャリアの通過の妨げと
なるポテンシャルバリアが存在せず、かつキャリアがス
ムーズに効率よく発光層に注入され、さらに半導体傾斜
組成ないしは半導体中間組成層に起因する量子効率の低
下がない半導体発光素子を提供することが可能となる。
図である。
のバンド図を模式的に示したものである。
のバンド図を模式的に示したものである。
である。
スして行った時のバンド構造図である。
ためのもので、(a)は発光層とクラッド層の間にバン
ド構造を滑らかにするような半導体グレーディング層を
挿入した構造のフラットバンド状態のバンド図、(b)
は発光層とクラッド層の間に発光層とクラッド層の中間
組成の半導体層を挿入した構造のフラットバンド状態の
バンド図である。
トコンファインメント(SCH)層 43 InGaAsP(λ=1.3μm組成)発光層 44 p−InGaAlAsクラッド層 45 p高濃度ドープInGaAs/InGaAlAs
傾斜組成コンタクト層 46 n電極 47 p電極 71 p−InGaAlAs(λ<1.0μm組成)ク
ラッド層 72 InGaAlAs(λ=1.0μm組成)セパレ
ートコンファインメント(SCH)層 73 InGaAlAs(λ=1.15μm組成)発光
層 74 n−InPクラッド層 75 p高濃度ドープInGaAs/InGaAlAs
傾斜組成コンタクト層 76 n電極 77 p電極 78 電子および正孔に対するバリア
Claims (4)
- 【請求項1】 発光層と、該発光層の両側に設けられた
p形クラッド層およびn形クラッド層とを有する半導体
発光素子において、前記p形クラッド層およびn形クラッド層のそれぞれは
異種半導体材料で構成され、 前記p形クラッド層に、前
記発光層からみて正孔に対する価電子帯不連続が零もし
くは負の値であり、かつ電子に対する伝導帯不連続が正
の値を有する半導体材料が用いられることを特徴とする
半導体発光素子。 - 【請求項2】 発光層と、該発光層の両側に設けられた
p形クラッド層およびn形クラッド層とを有する半導体
発光素子において、前記p形クラッド層およびn形クラッド層のそれぞれは
異種半導体材料で構成され、 前記n形クラッド層に、前
記発光層からみて電子に対する伝導帯不連続が零もしく
は負の値であり、かつ正孔に対する価電子帯不連続が正
の値を有する半導体材料が用いられることを特徴とする
半導体発光素子。 - 【請求項3】 InGaAsP発光層と、該発光層の両
側に設けられたp形クラッド層およびn形クラッド層と
を有する半導体発光素子において、 前記p形クラッド層に、前記発光層からみて正孔に対す
る価電子帯不連続が零もしくは負の値であり、また伝導
帯不連続は電子に対する正の値を有する、InGaAl
Asを有する半導体材料を用いたことを特徴とする半導
体発光素子。 - 【請求項4】 InGaAlAsまたはInGaAsS
b発光層と、該発光層の両側に設けられたp形クラッド
層およびn形クラッド層とを有する半導体発光素子にお
いて、 前記n形クラッド層に、前記発光層からみて電子に対す
る伝導帯不連続が零もしくは負の値であり、また価電子
帯不連続は正孔に対して障壁となる正の値を有する、I
nPまたはInGaAsPを有する半導体材料を用いた
ことを特徴とする半導体発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13052595A JP3252998B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 半導体発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13052595A JP3252998B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 半導体発光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08330622A JPH08330622A (ja) | 1996-12-13 |
JP3252998B2 true JP3252998B2 (ja) | 2002-02-04 |
Family
ID=15036389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13052595A Expired - Fee Related JP3252998B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 半導体発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
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---|---|---|---|---|
JP2012118168A (ja) | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Mitsubishi Electric Corp | 電界吸収型変調器及び光半導体装置 |
-
1995
- 1995-05-29 JP JP13052595A patent/JP3252998B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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