JP3252902B2 - 温度制御ユニット - Google Patents

温度制御ユニット

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

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  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信用デバイス
において、温度制御を必要とするデバイスに適用され
る、温度制御ユニット関するものである。
【0002】
【従来の技術】温度制御用部品として一般的に用いられ
ているペルチェモジュールは、P型半導体とN型半導体
によるPN素子対から構成されており、電流を供給する
ことにより端部間に温度差を与えるペルチェ効果を利用
して温度制御を行う部品である。このペルチェモジュー
ルは、結露によりショートを引き起こす等、湿気に対し
て耐性が十分でないため、気密封止を必要とする。
【0003】これまで、ペルチェモジュールを使用した
光デバイスでは、実開平6−17260号公報に見られ
るように、デバイス全体をシーム溶接等で完全に気密す
る構造が取られていた。
【0004】しかし、この様な構造では、シーム溶接等
を行う必要があることから、ケースに使用する材料や処
理にコストがかさみ、またケースに対する形状やサイズ
の自由度が小さい。
【0005】一方、樹脂により簡易に気密封止を行う構
造として、特開平9−186379号公報や実開平4−
105572号公報がこれまで提案されてきているが、
ケース全体で気密封止する構造であるため、広い容積の
気密を取る必要があり、気密の維持が困難であった。さ
らに、シリコン接着剤やシール材等が外に剥き出しの構
造となっているため、傷等の欠陥を引き起こしやすい。
また上記の構造同様、ケースに対する設計の自由度が小
さい構造であった。
【0006】なお、シリコン樹脂は水分を透過してしま
うため、特開平9−186379号公報の構造では、湿
気の侵入を阻止することはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの欠点を解決す
るため、部分的に気密封止を行うことを目的として、ペ
ルチェモジュール自体を封止用樹脂で覆ってしまった場
合、本来空間的に分離されるべき、高温側と低温側が熱
的に結合されてしまい、熱循環を起こしてしまうという
別の欠陥が生じる。そのため、放熱特性が極端に悪くな
るという問題を避けることができない。
【0008】本発明は、上述した問題を解決するため
に、簡易で、かつ放熱性が高く、さらに確実なペルチェ
モジュールの気密封止構造を提供することを目的とし、
特に、光導波路型デバイス等において、温度制御を必要
とするデバイスの温度制御ユニットを簡易に気密封止す
る構造を備えた温度制御ユニットを提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、光通信用デバ
イスの温度制御ユニット等として用いられているペルチ
ェモジュールを、熱伝導性が低く吸湿性の低い樹脂を用
いて、ケース内部に、簡易的に気密封止することができ
る構造を備えた温度制御ユニットを提供するものであ
る。
【0010】すなわち本発明の温度制御ユニットは、温
度制御を行うペルチェモジュールと、このペルチェモジ
ュールを挟むように配置された熱伝導性の高い金属製の
ケース及びチップホルダと、ペルチェモジュールの周囲
において、ケースとチップホルダの隙間に充填された吸
湿性の低い気密封止用の樹脂とを備えたことを特徴とす
る。
【0011】好ましくは、ケースは、ペルチェモジュー
ルを収容するために中央部が窪んだ形状を有しており、
さらにペルチェモジュールを取り囲むように、ペルチェ
モジュールの厚みよりも低い防波堤状の周壁が全周に形
成され、気密封止用の樹脂は、ケース内部の側面との周
壁との間に形成された溝の内部に全周に渡って充填され
る第一の樹脂と、チップホルダとケースの間に形成され
る溝に充填される第二の樹脂とからなる。
【0012】第一の樹脂は、好ましくは弾性変形率が高
い樹脂であり、第二の樹脂は吸湿性が低い樹脂である。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施の形態によ
る温度制御ユニットを示す。
【0014】本発明の温度制御ユニットは、基本構成と
して、温度制御を行うペルチェモジュール1を、熱伝導
性の高い金属製のケース2とチップホルダ3で挟み込ん
だ構成となっており、ケース2とチップホルダ3の隙間
には、熱伝導性が低く、吸湿性の低い樹脂4,5が、チ
ップホルダ3の全周に渡って充填され、ペルチェモジュ
ール1が搭載されている空間が外気から遮断されるよう
になっている。
【0015】ペルチェモジュール1は、熱電半導体素子
6を2枚のセラミック基板7及び8で挟み込んだ構造と
なっており、セラミック基板7,8の各々は、熱伝導性
の高い金属製のケース2及びチップホルダ3に、半田ま
たは熱伝導性の高い樹脂で固定されている。また、ペル
チェモジュール1に給電するためのリード線9は、その
外周を絶縁物質により覆われている。
【0016】金属製のケース2は、ペルチェモジュール
1が搭載される上面の中央部が窪んだ形状を有してお
り、さらにペルチェモジュール1を取り囲むように、ペ
ルチェモジュール1の厚みよりも低い防波堤状の周壁1
0が全周に形成されている。
【0017】気密封止用の樹脂は、ケース2内部の側面
2aと前記の周壁10との間に形成された溝2bの内部
に、全周に渡って充填される第一の樹脂4と、チップホ
ルダ3とケース2の間に形成される溝2cに充填される
第二の樹脂5とからなる。これらの第一及び第二の樹脂
4,5は、熱伝導性が低く、吸湿性、吸水性のないもの
が望まれ、さらに弾性変形率が高く、熱による収縮率が
低いものがより望ましい。
【0018】特に第一の樹脂4は、硬化時の収縮等によ
りペルチェモジュール1に過大な圧縮応力をかけないよ
うに、弾性変形率が高い樹脂が適しており、第二の樹脂
5は、内部への湿気の侵入を防ぐために、吸湿性が低い
樹脂が適している。
【0019】例として、ケース2及びチップホルダ3
は、熱伝導性の高い銅(熱伝導率390W/m・℃程
度)、あるいはアルミニウム(220W/m・℃程度)
等で形成されている。また第一の樹脂4は、熱伝導性が
低く、弾性変形率が高いシリコン樹脂が用いられ、第
二の樹脂5は、熱伝導性が低く、吸湿性が低いエポキシ
樹脂が用いられる。これらの樹脂の熱伝導率は0.1〜
0.9W/m・℃程度である。なお、空気の熱伝導率は
0.03W/m・℃程度であり、これらの樹脂よりさら
に断熱効果は高い。
【0020】次に、本発明の温度制御ユニットの簡易気
密封止構造を構成する工程を、図2(a)〜(d)及び
それらの断面図である図3(a)〜(d)により説明す
る。
【0021】まず、図2(a)及び図3(a)に示す様
に、ペルチェモジュール1は、リード線9を周壁10に
形成されたスリット11に合わせてケース2の内部に搭
載し、半田または熱伝導性樹脂で貼り合わせて固定す
る。
【0022】次に、図2(b),(c)及び図3
(b),(c)に示す様に、リード線9が挿入されたス
リット11を、樹脂12によって隙間なく埋め、チップ
ホルダ3をペルチェモジュール1の上面に半田または熱
伝導性樹脂で貼り合わせて固定する。この時に、図3
(c)に示すように、ケース2の内部に形成された周壁
10が、チップホルダ3の下面13に接触することな
く、さらにチップホルダ3の外周の下面14が第一の樹
脂4の上面15よりも低くできるように、それぞれの寸
法を設定しておく。
【0023】ついで、側面2aと周壁10との間に形成
された溝2bの全周に渡って、気密封止用の第一の樹脂
4を充填し、硬化させる。
【0024】さらに、図3(d)のように、チップホル
ダ3の外周3aとケース2内部の側壁2aにより形成さ
れる溝2cに、第一の樹脂4を上面から覆う形で、第二
の樹脂5を全周に渡って充填し、硬化させて、本発明の
温度制御ユニットの簡易機密封止構造が形成される。
【0025】図4に、この温度制御ユニットを使用した
例として、チップホルダの上面に光導波路を固定した構
成を示す。光導波路16は、あらかじめファイバアレイ
端末17,18が光軸調心固定されており、熱伝導性樹
脂等(図示せず)により、光導波路16の裏面でチップ
ホルダ3の上面に固定されている。
【0026】このように構成された本発明の温度制御ユ
ニットは、LDやPDの樹脂封止構造で見られるよう
に、ペルチェモジュール自体を樹脂で覆う構造となって
いるのではなく、熱伝導性が最も低い乾燥空気や乾燥窒
素等により覆われるようにしているため、温度差を与え
る相互のセラミック基板7,8へ熱が回り込むことがな
い。
【0027】また、ケース2とチップホルダ3は直接接
触しておらず、熱伝導性の低い樹脂4,5を介して接触
しているため、ケース2から放熱される熱が樹脂に遮ら
れ、チップホルダ3に伝わり難くい構造となっており、
かつ、ペルチェモジュール1が搭載されている空間を気
密封止することを可能としている。なお、気密が取り難
いペルチェモジュール1のリード線9についても、気密
用の樹脂4,5で完全に覆う構造としており、気密の保
持を可能としている。
【0028】また、第1及び第2の樹脂4,5は、ペル
チェモジュール1上部に半田で固定されたチップホルダ
3を機械的に保持する働きも兼ね備え、振動や衝撃から
ペルチェモジュール1に加えられる応力を緩和する。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
気密封止する範囲をペルチェモジュール近傍だけに絞
り、溶接等の装置を必要とせず、必要最小限の範囲だけ
を樹脂により封止しているため、十分な気密が行え、簡
易にかつ確実に気密封止することができる。
【0030】またペルチェモジュールに直接樹脂が触れ
ない構造としており、さらに熱伝導性の低い樹脂で封止
を行っていることにより、ケースからの熱の回り込みが
少ない構造としているため、冷却効率を損なうことな
く、簡易な気密封止が行える。
【0031】さらに、ホルダ周辺部を樹脂により固定し
ているため、振動衝撃に優れ、かつ熱応力を受け難い構
造とすることができる。
【0032】本発明のさらに重要な効果として、デバイ
スの実装構造に自由度が高いということが挙げられる。
これは、ペルチェモジュール近傍で気密を取る構造とし
ているため、他に気密を必要としている部品がないデバ
イスでは、デバイスの実装構造に制限がなくなることに
よって得られる。
【0033】さらに、個々の部品にシーム溶接で必要と
する材料や処理、さらに溶接装置等が不用となり、安価
な樹脂により気密封止が行えるため、コストを低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による温度制御ユニット
を示す縦断面図。
【図2】図1に示した温度制御ユニットを製造する工程
を示す斜視図。
【図3】図1に示した温度制御ユニットを製造する工程
を示す断面図。
【図4】光導波路に本発明の温度制御ユニットを適用し
た例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 ペルチェモジュール 2 ケース 2a 側面 2b,2c 溝 3 チップホルダ 4,5 樹脂 6 熱電半導体素子 7,8 セラミック基板 9 リード線 10 周壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 35/32 F25B 21/02 H01L 31/02 H01L 35/30 H01S 5/024

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度制御を行うペルチェモジュールと、
    このペルチェモジュールを挟むように配置された銅また
    はアルミニウム製のケース及びチップホルダと、前記ペ
    ルチェモジュールの周囲において外気から隔絶されるよ
    うに、前記ケースと前記チップホルダの隙間に充填され
    るシリコーン系樹脂である第一の樹脂及びエポキシ系樹
    脂である第二の樹脂からなる気密封止用の樹脂とを備え
    たことを特徴とする温度制御ユニット。
  2. 【請求項2】 前記ケースは、前記ペルチェモジュール
    を収容するために中央部が窪んだ形状を有しており、さ
    らに前記ペルチェモジュールを取り囲むように、ペルチ
    ェモジュールの厚みよりも低い防波堤状の周壁が全周に
    形成され、前記気密封止用の樹脂は、前記ケース内部の
    側面と前記の周壁との間に形成された溝の内部に全周に
    渡って充填される第一の樹脂と、前記チップホルダとケ
    ースの間に形成される溝に充填される第二の樹脂とから
    なる請求項1に記載の温度制御ユニット。
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