JP3252872B2 - 1,5−ジメチルテトラリン製造用固体酸触媒の再生法 - Google Patents

1,5−ジメチルテトラリン製造用固体酸触媒の再生法

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JP3252872B2 JP20400493A JP20400493A JP3252872B2 JP 3252872 B2 JP3252872 B2 JP 3252872B2 JP 20400493 A JP20400493 A JP 20400493A JP 20400493 A JP20400493 A JP 20400493A JP 3252872 B2 JP3252872 B2 JP 3252872B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、側鎖のα位に1個以上
の水素原子が結合している芳香族炭化水素化合物の側鎖
を炭素数4又は5の共役ジエン類を用いてアルケニル化
して得られるモノアルケニルベンゼン類の一つである5
ー(O−トリル)ー2ーペンテンの環化による1、5ー
ジメチルテトラリンの製造法に関する。モノアルケニル
ベンゼン類は高分子モノマー、医薬品を始めとする種々
の有機化合物の中間原料として有用であり、例えばO−
キシレンと1,3−ブタジエンから製造される5ー(O
−トリル)ー2ーペンテンは、環化、脱水素、異性化、
酸化等の工程を経て工業的に有用な2、6ーナフタレン
ジカルボン酸に変換することができる。
【0002】2、6−ナフタレンジカルボン酸の原料と
なる2、6−ジメチルナフタレンの合成法としては、O
−キシレンと1,3−ブタジエンから側鎖アルケニル化
により5−(O−トリル)−2−ペンテンを合成し、続
いて環化して1、5−ジメチルテトラリンを合成、脱水
素により1、5−ジメチルナフタレンを合成、更に異性
化、結晶化分離して高純度の2、6−ジメチルナフタレ
ンを得る方法が知られている。 このうち5−(O−ト
リル)−2−ペンテンの環化による1、5−ジメチルテ
トラリンの合成については、特開昭49−93348で
は固体燐酸を、特表平3−500052では白金及び銅
で修飾した超安定化Y型ゼオライト(USY)等を触媒
として用いる方法が開示されている。しかしこれらの方
法においては、触媒寿命と云う点では不十分なものであ
る。この原因は主に触媒のコーキングによるものであ
り、長期に亘り5−(O−トリル)−2−ペンテンの高
い反応率を維持することができない。更に又、原料の反
応率が低下すると、目的の1、5−ジメチルテトラリン
の収率が低くなるのにとどまらず、未反応の5−(O−
トリル)−2−ペンテンが次の脱水素工程での触媒毒と
もなり、脱水素触媒の寿命をより縮めることとなる。固
体燐酸、ゼオライト、シリカアルミナ等の固体酸を触媒
とした場合に充分な環化収率が得られない原因は、原料
5−(O−トリル)−2−ペンテンの重合が起ることが
最も大きいが、原料5−(O−トリル)−2−ペンテン
の分解の併発がある。5−(O−トリル)−2−ペンテ
ンの重合が起ると、副生した高沸点成分による触媒活性
点の被毒が起り、長時間反応を継続することが不可能と
なる。
【0003】本発明者らは、5ー(O−トリル)ー2ー
ペンテンを環化し、高反応率、高収率を以て1、5ージ
メチルテトラリンを長期間安定して製造する方法につい
て検討し、結晶性アルミノシリケートと実質的に不活性
な担体とを組合わせ、結晶性アルミノシリケートを良好
に分散させると共に、担体成分との量比を調節した触媒
により、分解、重合等の副反応が著しく抑制されること
を見出し、本反応に有効な触媒として先に提案した(特
願平4−206476)。しかしながら、更に経済的工
業プロセスとして完成させるための検討を行っていたと
ころ、長期に亘り触媒性能を維持するには不充分な結果
であった。その原因を究明したところ、やはり触媒上で
のタールの生成が認められた。タールの生成は、触媒の
性能由来によるものだけではなく、原料中の微量不純物
の混入にも左右されることが判った。厳密に反応生成液
の処理を行った後に精密蒸留により得た高純度の原料を
反応に使用した場合には、このタールの生成は極微量と
なり、触媒の性能低下はかなり抑制されるが、長期に亘
り反応を継続するとやはり触媒の性能低下は避けられな
いことが判った。そのため、何らかの方法でこのタール
を除去し、触媒性能を回復してやる必要がある。
【0004】固体燐酸を触媒として用いた場合の触媒再
生法として、特開昭49−131990では515〜8
00゜Cの温度で酸素を含有する不活性ガスと接触させ
る方法、又特開昭49−8483では常温における沸点
が35〜270゜Cの有機溶剤で洗浄する方法が提案さ
れている。しかしこれらの方法は、本発明に用いられる
固体酸触媒と触媒系が異なっているため、酸素を含有す
る不活性ガスと接触させる温度や洗浄する有機溶剤の種
類をそのまま適用することができない。また、特表平3
−500052では白金及び銅で修飾した超安定化Y型
ゼオライト(USY)等を触媒として用いる場合の触媒
再生法として、酸素を含有する不活性ガスと接触させる
方法が示されている。しかし、この方法を結晶性アルミ
ノシリケートと担体及び/又は成形助剤からなる触媒に
適用し、反応器を500゜Cに加熱し空気を接触させる
と、触媒上のタールの燃焼熱により反応器が高温にな
り、固体酸である結晶性アルミノシリケートの変質を引
き起こし、満足な触媒性能の回復は認められなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、5ー(O
−トリル)ー2ーペンテンを環化して対応する1、5ー
ジメチルテトラリンを得るために、結晶性アルミノシリ
ケートと担体及び/又は成形助剤からなる触媒を用い、
気相状態で希釈媒の存在下で5ー(O−トリル)ー2ー
ペンテンを環化して1、5ージメチルテトラリンを製造
するに際して、本触媒に適用しうる触媒の再生法は提案
されていないのが現状であった。本発明は、結晶性アル
ミノシリケートと担体及び/又は成形助剤からなる触媒
に対して有効な触媒再生方法を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、結晶性
アルミノシリケートと担体及び/又は成形助剤からなる
触媒を用い、気相状態で希釈媒の存在下で5ー(O−ト
リル)ー2ーペンテンを環化して1、5ージメチルテト
ラリンを製造するに際して、活性の低下した触媒を、有
機溶剤を用いて液相で接触させて洗浄し再生することを
特徴とする1,5−ジメチルテトラリン製造用固体酸触
媒の再生法である。即ち、本発明は、活性の低下した触
媒を有機溶剤を用いて液相で接触させて洗浄し再生する
方法である。本発明方法により活性の低下した触媒は完
全に再生でき、初期の触媒性能に回復し、更に反応を長
期に亘り進行させ得ることを見いだし、本発明方法を完
成するに至った。
【0007】本発明に用いられる有機溶剤は、炭化水素
化合物、含酸素炭化水素化合物から選ばれる一種類以上
であり、含窒素炭化水素化合物、含硫黄炭化水素化合
物、含燐炭化水素化合物は本発明の有機溶剤としては不
適当である。炭化水素化合物としては、脂肪族炭化水素
としてペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン等が、脂環式炭化水素としてシクロヘキサ
ン、ジメチルシクロヘキサン、デカリン等が、芳香族炭
化水素としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、5ー(O−トリル)ー2ーペンテン、5ー
(O−トリル)ーペンタン、テトラリン、1、5ージメ
チルテトラリン等のジアルキルテトラリン等が好適に使
用される。含酸素炭化水素化合物としては、エーテルと
してジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、エチルメ
チルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等が、アルコールとして、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール等が、ケトンと
して、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等が、グリコールとして、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン等が、カーボネートとし
て、炭酸ジメチル、プロピレンカーボネート等が、エス
テルとして、ギ酸メチル、酢酸メチル等が、カルボン酸
として、酢酸、プロピオン酸等が、フェノール類とし
て、フェノール、アルキルフェノール等が好適に使用で
きる。
【0008】含窒素炭化水素化合物、含硫黄炭化水素化
合物、含燐炭化水素化合物は特に固体酸を被毒するので
不適当である。例えば、含窒素炭化水素化合物であるピ
リジンは固体酸である結晶性アルミノシリケートの活性
点であるブレンスデット酸点やルイス酸点に強く吸着し
反応を阻害し全く環化反応を停止させてしまう。また、
N,N−ジメチルホルムアミドのようなアミド類は直接
固体酸を被毒することはないが、熱分解によりアミン類
を発生し酸点に強く吸着し反応を阻害してしまう。同様
に、チオフェン、チオール、スルホオキサイド等の含硫
黄炭化水素化合物、アルキルホスフィン、ホスフェート
等の含燐炭化水素化合物は再生用有機溶剤として不適当
である。
【0009】本発明に用いられる有機溶剤の炭化水素化
合物および含酸素炭化水素化合物の沸点は、室温である
20゜Cから270゜C以下の広い範囲で選択できる。
沸点が20゜C以下の化合物は液相を保つことが困難な
ので好ましくなく、又沸点が270゜C以上の化合物は
洗浄後触媒から溶剤を除去するのが困難となるので好ま
しくない。
【0010】触媒の洗浄は必ず液相で行う必要がある。
気相で行った場合、触媒上に付着したタールは上記有
機溶剤によっては除去できず、洗浄を液相で行うことに
よりはじめて触媒上に付着したタールは除去できるもの
である。触媒の洗浄処理の方法は、バッチ方式、連続方
式等のいかなる方式でも実施できるが、環化反応を固定
床流通方式で行った場合、触媒を管型反応器に充填した
まま有機溶剤を反応管上部あるいは下部より流すことに
よって実施できる。本触媒の再生法は、環化反応を液
相、又は気相で行ったいずれの触媒にも適用できる。ま
た本触媒の再生法は、シリカーアルミナや各種ゼオライ
トを用いた触媒に適用できるが、特に以下の結晶性アル
ミノシリケートと担体により構成される触媒を用いた気
相反応プロセスへの適用が好適である。
【0011】本発明で使用される結晶性アルミノシリケ
ートと担体により構成される触媒において、結晶性アル
ミノシリケートとしては、モルデナイト、X型ゼオライ
ト、Y型ゼオライト等の結晶性アルミノシリケートであ
り、モルデナイト、Y型ゼオライト、超安定型Y型ゼオ
ライト(USY)が好ましく、更にはモルデナイトが好
ましい。 これらの結晶性アルミノシリケートは、いず
れもH型が好ましい。担体は、結晶性アルミノシリケー
トを良く分散させるものである必要がある。また活性ア
ルミナ等の酸性の強いものは、重合、分解等の副反応を
起こし易く、5ー(O−トリル)ー2ーペンテンの反応
性が低いものである必要がある。そのような担体とし
て、炭素、酸化ケイ素、酸化チタニウム、酸化ジルコニ
ウム等の酸性でないもの、又は酸性の弱いものが好まし
く、中でも酸化ケイ素が特に好ましい。
【0012】結晶性アルミノシリケートと担体との量比
は、担体1重量部に対して結晶性アルミノシリケート
0.01〜0.5倍重量、好ましくは0.02〜0.3
倍重量である。結晶性アルミノシリケートの量が多い
と、分解、重合等の副反応が起きやすく、少ないと5ー
(O−トリル)ー2ーペンテンの反応性が低下する。触
媒の調製方法としては、調製された触媒中で結晶性アル
ミノシリケートと担体とが良く分散されるような方法で
あればよく、特に制限はない。例えば、結晶性アルミノ
シリケートと担体とをスラリー状態で混合し乾燥焼成し
て調製する方法が挙げられる。この触媒は、粉末でも使
用可能であるが、反応形式によっては成型して用いる方
が好適な場合がある。成型のため上記以外の成分を用い
る場合は、その成型助剤はアルミナが好適である。一般
に結晶性アルミノシリケートの成型にはアルミナ、シリ
カ以外に粘土類が広く用いられるが、本発明の触媒に対
しては粘土類の使用は不適当である。粘土類を用いて成
型した場合には長時間触媒の高活性を維持できないが、
アルミナを用いて成型した触媒の場合には長時間安定し
て高活性を維持できる。但しアルミナの使用量が多いと
副反応を起こし易くなる。成型助剤としてのアルミナの
量は、結晶性アルミノシリケートおよび担体の20重量
%以下が好ましい。
【0013】この触媒は、非常に高活性、高選択性であ
り、高収率で5−(O−トリル)−2−ペンテンから対
応する1,5−ジメチルテトラリンを得ることができる
が、環化反応を気相で実施するのが必須の条件となる。
即ち、本反応を液相状態で実施した場合は、環化反応
と共に5ー(O−トリル)ー2ーペンテンの二量化反応
がかなり起こるが、気相状態で実施した場合には、環化
反応と共に5ー(O−トリル)ー2ーペンテンの二量化
がほぼ完全に抑制され、高収率で1,5−ジメチルテト
ラリンを得ることができる。 反応を液相で行うことに
より、生成するコークあるいは前駆体のタールを、原料
あるいは生成物により洗い流す効果により、一般的に触
媒寿命の点からは反応を液相で実施することが好ましい
と考えられるが、本発明の触媒の場合には、液相法は適
用されず、気相で実施することによって5ー(O−トリ
ル)ー2ーペンテンの二量化がほぼ完全に抑制され、同
時に長期間高活性を安定に維持させることができるもの
である。
【0014】反応を気相状態で行う方法としては、希釈
剤を用いて原料及び生成物の分圧を下げて実施する方
法、あるいは減圧下実施する方法があり、いずれの方法
も採用できる。希釈剤としては、反応条件下で不活性で
あり、反応系を気相状態に保ち得るものであれば特に制
限はなく、例えば、窒素、二酸化炭素、水素、アルゴ
ン、ヘリウム等のガス、またはプロパン、ブタン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙
げられる。これらの希釈剤中の酸素濃度は100ppm
以下、好ましくは10ppm以下にする必要がある。こ
れらの希釈剤の量は、反応系を気相に保つに必要な量で
あればよく、特に制限は無いが、反応圧力、反応温度、
希釈剤の種類により適宜決められる。例えば、窒素を希
釈剤として、常圧下、170゜Cで反応を行う場合に
は、原料の10倍モル以上の窒素を用いる必要がある。
本反応は、約22Kcal/molの発熱反応であ
り、除熱の面からも希釈剤の使用は好ましい。このよう
に希釈剤量は多くとも、系を気相に保つ面、除熱の面か
らは問題ないが、必要以上に多くすることは希釈剤の循
環量が増えることとなり、プロセスの経済面から好まし
くはなく、実際の使用量はこれらの点を考慮して決めら
れるべきものである。
【0015】この触媒を用いて5ー(O−トリル)ー2
ーペンテンの環化反応を行う場合、その反応方式には特
に制限はなく、バッチ法、連続法いずれも採用できる。
また、反応装置にも特に制限はなく、固定床、スラリー
懸濁移動床、流動床等いずれも採用できるが、操作性の
面から固定床流通式による方法が好ましい。反応温度は
100〜400゜C、好ましくは150〜300゜Cの
範囲が好ましい。反応温度がこの範囲より高くなると5
ー(O−トリル)ー2ーペンテンの重合が併発しやすく
なり、また生成した1,5−ジメチルテトラリンの異性
化が起こり易くなり、1,5−ジメチルテトラリンを高
収率で得ることができなくなる。反応温度がこの範囲よ
り低いと5ー(O−トリル)ー2ーペンテンの反応率が
低下し、1,5−ジメチルテトラリンを高収率で得るこ
とができなくなる。単位触媒当りの原料供給量は、反応
形式により変化するが、例えば固定床流通系で実施する
場合には、WHSVで0.1〜5hr-1、好ましくは
0.3〜2.5hr-1である。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、5ー(O−トリル)ー
2ーペンテンを環化して1、5ージメチルテトラリンを
得るために、結晶性アルミノシリケートと担体及び/又
は成形助剤からなる触媒を用い、気相状態で希釈媒の存
在下、5ー(O−トリル)ー2ーペンテンを環化して
1、5ージメチルテトラリンを製造するに際して、本触
媒に適した触媒の再生法を提案するもであり、目的とす
る1,5−ジメチルテトラリンを高収率を以て長期に亘
り安定的に得ることができ、その工業的意義は極めて大
きい。
【0017】
【実施例】以下に、実施例、及び比較例にて本発明の方
法を詳細に説明する。尚、本発明は以下の実施例の範囲
に限定されるものではない。実施例1 高純度5ー(O−トリル)ー2ーペンテンを原料として
環化反応を行った。触媒は、市販モルデナイト(東ソー
製H型)15g,シリカ270g,及びバインダーとし
てアルミナ含有率70重量%のアルミナゾル21gをス
テンレス製容器に採り純水500gを加えて室温下よく
混合撹拌し、その後押出し成形機を用いて成形後、11
0゜Cで乾燥し、480゜Cで3時間焼成し調製した。
反応は、触媒20gを内径20mmの石英製反応管に充
填し、常圧下、反応温度170゜C、原料5ー(O−ト
リル)ー2ーペンテン供給速度毎時80g、及び希釈剤
の窒素供給速度毎分2000mlなる条件で行った。但
し、本原料供給速度は触媒の寿命を予測するための加速
寿命試験であり、通常の原料供給速度よりも大きい。希
釈剤の原料に対するモル比は11であり、使用した窒素
は高純度品(酸素濃度10ppm以下)である。新触媒
を用いての性能試験結果を表1に示す。 反応開始から
5621時間経過した時点で反応率90.2%,収率8
9.5%となった。この時点で、原料の供給を停止し希
釈剤の窒素を4時間流し続け反応器内の原料をパージし
た。次に、反応器を100゜Cに降温し、窒素を停止
し、洗浄用有機溶剤としてオルソキシレンを液相で供給
速度毎時80gで8時間、反応器上部より流し再生処理
を行った。触媒の再生後、オルソキシレン供給を止め、
再び窒素ガスを供給し170゜Cに昇温、原料を供給し
新触媒のときと同じ条件で反応を行った。再生触媒を用
いての性能試験結果を表2に示す。 再生触媒の性能は
ほぼ新触媒と同等であった。
【0018】実施例2 実施例1において、触媒の洗浄再生処理をイソプロパノ
ールを用いて50゜Cで行った。 再生触媒を用いての
性能試験結果を表3に示す。再生触媒の性能はほぼ新触
媒と同等であった。実施例3 実施例1において、触媒の洗浄再生処理をアセトンを用
い25゜Cで行った。再生触媒を用いての性能試験結果
を表4に示す。再生触媒の性能はほぼ新触媒と同等であ
った。
【0019】比較例1 実施例1において、新触媒を用いての性能試験を反応開
始から5621時間経過した時点で、原料の供給を停止
し希釈剤の窒素を4時間流し続け反応器内の原料をパー
ジした。次に、反応器を170゜Cに加熱したまま、窒
素を停止し、洗浄用有機溶剤としてオルソキシレンを気
相で供給速度毎時80gで8時間、反応器上部より供給
し再生処理を行った。触媒の再生後、オルソキシレン供
給を止め、再び窒素ガスを供給し170゜Cで原料を供
給し新触媒のときと同じ条件で反応を行った。再生触媒
を用いての性能試験結果を表5に示す。 再生触媒は、
新触媒を用いての性能試験を反応開始から5621時間
経過した時点での成績しか得られず、触媒の再生が行わ
れていないこのが判った。
【0020】比較例2 実施例1において、触媒の洗浄再生処理をピリジンを用
い50゜Cで行った。再生触媒を用いて反応を行った
が、全く反応しなかった。比較例3 実施例1において、触媒の洗浄再生処理をN,N−ジメ
チルアセトアミドを用いて180゜Cで行った。 再生
触媒を用いて反応を行ったが、全く反応しなかった。
【0021】
【表1】 表ー1(実施例1:新触媒使用) ──────────────────────────────────── 触媒再生法 新触媒 ──────────────────────────────────── 反応開始より の経過時間hr 203 1604 2352 5621 ──────────────────────────────────── OTP反応率 100.0 98.7 95.6 90.2 mol% DMTとDMN 99.6 97.9 94.1 89.5 の収率の和 mol% ────────────────────────────────────
【0022】
【表2】 表ー2(実施例1:再生触媒使用) ──────────────────────────────────── 触媒再生法 オルソキシレン洗浄、100゜C ──────────────────────────────────── 反応開始より の経過時間hr 190 1585 2238 5480 ──────────────────────────────────── OTP反応率 100.0 98.6 95.4 90.1 mol% DMTとDMN 99.6 97.8 94.0 89.4 の収率の和,mol% ────────────────────────────────────
【0023】
【表3】 表ー3(実施例2) ──────────────────────────────────── 触媒再生法 イソプロパノール洗浄、50゜C ──────────────────────────────────── 反応開始より の経過時間hr 180 1483 2136 4805 ──────────────────────────────────── OTP反応率 100.0 98.7 95.5 90.2 mol% DMTとDMN 99.7 97.8 94.2 89.5 の収率の和,mol% ────────────────────────────────────
【0024】
【表4】 表ー4(実施例3) ──────────────────────────────────── 触媒再生法 アセトン洗浄、25゜C ──────────────────────────────────── 反応開始より の経過時間hr 204 1684 2423 6102 ──────────────────────────────────── OTP反応率 100.0 98.5 95.3 90.0 mol% DMTとDMN 99.5 97.7 93.9 89.3 の収率の和,mol% ────────────────────────────────────
【0025】
【表5】 表ー5(比較例1) ──────────────────────────────────── 触媒再生法 オルソキシレン洗浄、170゜C ──────────────────────────────────── 反応開始より の経過時間hr 3 24 ──────────────────────────────────── OTP反応率 92.2 90.1 mol% DMTとDMN 90.2 89.5 の収率の和,mol% ───────────────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 C07C 5/31 C07C 13/48 C07B 61/00 300

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性アルミノシリケートと担体及び/又
    は成形助剤からなる触媒を用い、気相状態で希釈媒の存
    在下、5−(O−トリル)−2−ペンテンを環化して
    1,5−ジメチルテトラリンを製造するに際して、活性
    の低下した触媒を実質的に窒素、硫黄および燐を含有し
    ない芳香族炭化水素化合物および/または含酸素炭化水
    素化合物と液相で接触させて洗浄し再生することを特徴
    とする1,5−ジメチルテトラリン製造用固体酸触媒の
    再生法。
  2. 【請求項2】結晶性アルミノシリケートが、モルデナイ
    ト、X又はY型ゼオライト、超安定化Y型ゼオライト
    (USY)である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】担体が、炭素、酸化ケイ素、酸化チタン、
    酸化ジルコニウムから選ばれる一種類以上である請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】結晶性アルミノシリケートが、担体の0.
    01〜0.5倍重量である請求項1記載の方法。
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