JPH07309789A - 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 - Google Patents
2,6−ジメチルナフタレンの製造方法Info
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- JPH07309789A JPH07309789A JP6107001A JP10700194A JPH07309789A JP H07309789 A JPH07309789 A JP H07309789A JP 6107001 A JP6107001 A JP 6107001A JP 10700194 A JP10700194 A JP 10700194A JP H07309789 A JPH07309789 A JP H07309789A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法の提
供 【構成】 パラキシレン及びブタジエンから固体酸触媒
の存在下反応蒸留法により反応させてブテニルパラキシ
レンを合成し、次いでこれを脱水素環化させて2,6−
ジメチルナフタレンを製造する。 【効果】 工業的に容易に入手できるブタジエンとパラ
キシレンを用いて副生成物も少なく、高収率で2,6−
ジメチルナフタレンを製造することができる。
供 【構成】 パラキシレン及びブタジエンから固体酸触媒
の存在下反応蒸留法により反応させてブテニルパラキシ
レンを合成し、次いでこれを脱水素環化させて2,6−
ジメチルナフタレンを製造する。 【効果】 工業的に容易に入手できるブタジエンとパラ
キシレンを用いて副生成物も少なく、高収率で2,6−
ジメチルナフタレンを製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2,6−ジメチルナフ
タレンの製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、
パラキシレン及びブタジエンから固体酸触媒の存在下で
ブテニルパラキシレンを合成するアルケニル化工程、次
いでブテニルパラキシレンを脱水素環化して2,6−ジ
メチルナフタレンを合成する脱水素環化工程を経て、
2,6−ジメチルナフタレンを工業的に有利に製造する
方法に関するものである。2,6−ジメチルナフタレン
は酸化することにより、2,6−ナフタレンジカルボン
酸を得ることが出来る。2,6−ナフタレンジカルボン
酸はエンジニアリングプラスチックの原料として工業的
に重要である。例えば、2,6−ナフタレンジカルボン
酸とエチレングリコールより得られるPEN樹脂は、耐
熱性、強度に優れており、工業的に多くの重要な用途が
ある。
タレンの製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、
パラキシレン及びブタジエンから固体酸触媒の存在下で
ブテニルパラキシレンを合成するアルケニル化工程、次
いでブテニルパラキシレンを脱水素環化して2,6−ジ
メチルナフタレンを合成する脱水素環化工程を経て、
2,6−ジメチルナフタレンを工業的に有利に製造する
方法に関するものである。2,6−ジメチルナフタレン
は酸化することにより、2,6−ナフタレンジカルボン
酸を得ることが出来る。2,6−ナフタレンジカルボン
酸はエンジニアリングプラスチックの原料として工業的
に重要である。例えば、2,6−ナフタレンジカルボン
酸とエチレングリコールより得られるPEN樹脂は、耐
熱性、強度に優れており、工業的に多くの重要な用途が
ある。
【0002】
【従来の技術】2,6−ジメチルナフタレンを得る方法
としてはコールタールあるいはFCCサイクルオイル中
から分離精製する方法があるが、2,6−ジメチルナフ
タレンの濃度が低く、多くの異性体からの分離が困難な
うえ、可採量が少く、工業的に安定に得る方法としては
問題が多い。
としてはコールタールあるいはFCCサイクルオイル中
から分離精製する方法があるが、2,6−ジメチルナフ
タレンの濃度が低く、多くの異性体からの分離が困難な
うえ、可採量が少く、工業的に安定に得る方法としては
問題が多い。
【0003】また、合成的に2,6−ジメチルナフタレ
ンを得る方法としては独特許公開第3334084号公
報にはペンタシル型のゼオライト触媒を用いてメタノー
ル又はジメチルエーテルによりナフタレン又はメチルナ
フタレンをメチル化して2,6−ジメチルナフタレンを
得る方法が提案されている。
ンを得る方法としては独特許公開第3334084号公
報にはペンタシル型のゼオライト触媒を用いてメタノー
ル又はジメチルエーテルによりナフタレン又はメチルナ
フタレンをメチル化して2,6−ジメチルナフタレンを
得る方法が提案されている。
【0004】また、特開昭60−94926号公報には
同一環内にメチル基のあるジメチルナフタレンを主空洞
の入口が酸素10員環よりなるゼオライトと接触させ、
同一環内にあるメチル基の少なくとも一つを隣接環に移
行させることにより2,6−異性体を得る方法が提案さ
れている。
同一環内にメチル基のあるジメチルナフタレンを主空洞
の入口が酸素10員環よりなるゼオライトと接触させ、
同一環内にあるメチル基の少なくとも一つを隣接環に移
行させることにより2,6−異性体を得る方法が提案さ
れている。
【0005】また、米国特許第3,244,758号明
細書にはブタジエンによりオルトキシレンのメチル基を
アルケニル化した後、環化、脱水素して1,5−ジメチ
ルナフタレンを製造する方法が提案されている。1,5
−ジメチルナフタレンは別途2,6−ジメチルナフタレ
ンへ異性化することができる。
細書にはブタジエンによりオルトキシレンのメチル基を
アルケニル化した後、環化、脱水素して1,5−ジメチ
ルナフタレンを製造する方法が提案されている。1,5
−ジメチルナフタレンは別途2,6−ジメチルナフタレ
ンへ異性化することができる。
【0006】また、特開平4−95035号公報にはト
ルエンとn−ブテンと一酸化炭素とを原料としてアシル
化反応によりpートリル−sec−ブチルケトンを合成
し、次いで該ケトンのカルボニル基を水素化し、この水
素化生成物を脱水素環化して2,6−ジメチルナフタレ
ンを合成する方法が提案されている。
ルエンとn−ブテンと一酸化炭素とを原料としてアシル
化反応によりpートリル−sec−ブチルケトンを合成
し、次いで該ケトンのカルボニル基を水素化し、この水
素化生成物を脱水素環化して2,6−ジメチルナフタレ
ンを合成する方法が提案されている。
【0007】一方、反応蒸留法については、特開昭61
−161230号公報には触媒が蒸留構造体としても働
く触媒床での、C2 〜C20オレフィンによる有機芳香族
化合物の同時アルキル化および蒸留法が提案されてい
る。
−161230号公報には触媒が蒸留構造体としても働
く触媒床での、C2 〜C20オレフィンによる有機芳香族
化合物の同時アルキル化および蒸留法が提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゼオラ
イト触媒を用いてメタノール等によりナフタレン又はメ
チルナフタレンをメチル化する方法では工業的に満足で
きる選択性で2,6−ジメチルナフタレンを得ることが
できない。また、特殊なゼオライトを用いてジメチルナ
フタレンを異性化させる方法でも2,6−異性体のみを
選択的に得るには至っていない。また、ブタジエンによ
るオルトキシレンのブテニル化後、環化、脱水素、異性
化させる方法は工程が複雑で、ブタジエンの重合も起こ
り工業的に有利ではない。また、トルエンとn−ブテン
と一酸化炭素とを原料として三反応工程を経て2,6−
ジメチルナフタレンを合成する方法の場合、2,6−ジ
メチル体を選択的に得るという点では興味深いが、工程
が複雑な上、アシル化反応工程においてHF、BF3 等
の腐食性の物質を用いる等必ずしも工業的に有利ではな
く、収率も満足すべきものではないという問題点があ
る。一方、オレフィンによる有機芳香族化合物のアルキ
ル化を反応蒸留する方法の場合、ブタジエン等の共役ジ
エンによるアルケニル化については何ら触れられていな
い。
イト触媒を用いてメタノール等によりナフタレン又はメ
チルナフタレンをメチル化する方法では工業的に満足で
きる選択性で2,6−ジメチルナフタレンを得ることが
できない。また、特殊なゼオライトを用いてジメチルナ
フタレンを異性化させる方法でも2,6−異性体のみを
選択的に得るには至っていない。また、ブタジエンによ
るオルトキシレンのブテニル化後、環化、脱水素、異性
化させる方法は工程が複雑で、ブタジエンの重合も起こ
り工業的に有利ではない。また、トルエンとn−ブテン
と一酸化炭素とを原料として三反応工程を経て2,6−
ジメチルナフタレンを合成する方法の場合、2,6−ジ
メチル体を選択的に得るという点では興味深いが、工程
が複雑な上、アシル化反応工程においてHF、BF3 等
の腐食性の物質を用いる等必ずしも工業的に有利ではな
く、収率も満足すべきものではないという問題点があ
る。一方、オレフィンによる有機芳香族化合物のアルキ
ル化を反応蒸留する方法の場合、ブタジエン等の共役ジ
エンによるアルケニル化については何ら触れられていな
い。
【0009】本発明は、上記した従来技術の問題点を解
決し、工業的に安価で入手し得る原料を用いて工業的に
満足し得る成績で2,6−ジメチルナフタレンを製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
決し、工業的に安価で入手し得る原料を用いて工業的に
満足し得る成績で2,6−ジメチルナフタレンを製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、パラキシレン
をブタジエンによりアルケニル化してブテニルパラキシ
レンを合成し、次いでこれを脱水素環化して2,6−ジ
メチルナフタレンを製造する際に、アルケニル化工程に
おいて生成したブテニルパラキシレンをいわゆる反応蒸
留により速やかに反応系外に移動させることにより選択
的にブテニルパラキシレンを合成できることを見い出
し、本発明を完成した。
を解決するために鋭意研究を行った結果、パラキシレン
をブタジエンによりアルケニル化してブテニルパラキシ
レンを合成し、次いでこれを脱水素環化して2,6−ジ
メチルナフタレンを製造する際に、アルケニル化工程に
おいて生成したブテニルパラキシレンをいわゆる反応蒸
留により速やかに反応系外に移動させることにより選択
的にブテニルパラキシレンを合成できることを見い出
し、本発明を完成した。
【0011】即ち、本発明は、2,6−ジメチルナフタ
レンを製造する方法において、パラキシレン及びブタジ
エンからブテニルパラキシレンを合成するアルケニル化
工程、次いでブテニルパラキシレンを脱水素環化して
2,6−ジメチルナフタレンを合成する脱水素環化工程
を経ること且つアルケニル化工程において該反応と同時
に蒸留を行うことを特徴とする2,6−ジメチルナフタ
レンの製造方法である。本発明の方法によれば、アルケ
ニル化工程において反応蒸留により生成したブテニルパ
ラキシレンを速やかに反応系外に移動させることにより
選択的にブテニルパラキシレンを合成することができ
る。また、原料側から見ればブタジエン、パラキシレン
と共に工業的に大量に得ることのできる原料であり、か
つ安価な原料である。一方、生成物側から見ても本発明
の方法により2,6−ジメチルナフタレンを得る場合に
生成し得るジメチルナフタレン異性体は少なく、1,4
−ジメチルナフタレンのみである。更にこの1,4−ジ
メチルナフタレンが生成した場合でも2,6−ジメチル
ナフタレンと1,4−ジメチルナフタレンはその大きな
融点差により容易に分離することが可能であり、従来法
の欠点を解決することができる。以下、本発明方法につ
いて更に詳しく説明する。
レンを製造する方法において、パラキシレン及びブタジ
エンからブテニルパラキシレンを合成するアルケニル化
工程、次いでブテニルパラキシレンを脱水素環化して
2,6−ジメチルナフタレンを合成する脱水素環化工程
を経ること且つアルケニル化工程において該反応と同時
に蒸留を行うことを特徴とする2,6−ジメチルナフタ
レンの製造方法である。本発明の方法によれば、アルケ
ニル化工程において反応蒸留により生成したブテニルパ
ラキシレンを速やかに反応系外に移動させることにより
選択的にブテニルパラキシレンを合成することができ
る。また、原料側から見ればブタジエン、パラキシレン
と共に工業的に大量に得ることのできる原料であり、か
つ安価な原料である。一方、生成物側から見ても本発明
の方法により2,6−ジメチルナフタレンを得る場合に
生成し得るジメチルナフタレン異性体は少なく、1,4
−ジメチルナフタレンのみである。更にこの1,4−ジ
メチルナフタレンが生成した場合でも2,6−ジメチル
ナフタレンと1,4−ジメチルナフタレンはその大きな
融点差により容易に分離することが可能であり、従来法
の欠点を解決することができる。以下、本発明方法につ
いて更に詳しく説明する。
【0012】(1) アルケニル化工程 パラキレシンをブタジエンによりアルケニル化しブテニ
ルパラキシレンを合成する工程である。一般に酸化触媒
下においてオレフィンによる芳香族のアルキル化を行っ
た場合オレフィンの第2級炭素が芳香族を攻撃する為目
的生成物を得にくいが、本方法の様にブタジエンの様な
共役ジエンを用いた場合、目的生成物を選択的に得るこ
とができる。アルケニル化反応において原料として用い
られるパラキシレン及びブタジエンは通常の市販品を使
用することができる。また、反応においてはパラキシレ
ンを過剰に用いることが好ましい。
ルパラキシレンを合成する工程である。一般に酸化触媒
下においてオレフィンによる芳香族のアルキル化を行っ
た場合オレフィンの第2級炭素が芳香族を攻撃する為目
的生成物を得にくいが、本方法の様にブタジエンの様な
共役ジエンを用いた場合、目的生成物を選択的に得るこ
とができる。アルケニル化反応において原料として用い
られるパラキシレン及びブタジエンは通常の市販品を使
用することができる。また、反応においてはパラキシレ
ンを過剰に用いることが好ましい。
【0013】アルケニル化反応においては触媒として各
種酸触媒を用いることができる。例えばHCl−AlC
l3 、HF−BF3 、HCl−SnCl4 等のフリーデ
ルクラフト型触媒、SiO2 −Al2 O3 、SiO2 −
ZrO2 、γ−Al2 O3 、等の酸化物触媒、X型、Y
型、モルデナイト型、ZSM−5型等のゼオライト触
媒、ヘテロポリ酸、イソポリ酸、固型化ホウ酸、リン
酸、更にモンモリロナイト等の層状化合物、ナフィオン
H(デュポン社 商品名)等のイオン交換樹脂等固体酸
触媒を挙げることができる。
種酸触媒を用いることができる。例えばHCl−AlC
l3 、HF−BF3 、HCl−SnCl4 等のフリーデ
ルクラフト型触媒、SiO2 −Al2 O3 、SiO2 −
ZrO2 、γ−Al2 O3 、等の酸化物触媒、X型、Y
型、モルデナイト型、ZSM−5型等のゼオライト触
媒、ヘテロポリ酸、イソポリ酸、固型化ホウ酸、リン
酸、更にモンモリロナイト等の層状化合物、ナフィオン
H(デュポン社 商品名)等のイオン交換樹脂等固体酸
触媒を挙げることができる。
【0014】アルケニル化工程においては、反応態様と
して、反応と反応生成物の分離を同時に行う、いわゆる
反応蒸留方式を採用することが重要である。反応蒸留と
は、蒸留塔に供給した反応原料が反応するのと同時に原
料及び反応生成物の沸点差を利用して、連続的に生成物
を蒸留分離させる方法をいう(平田光穂編「最新蒸留工
学」207〜247頁(昭和46年)日刊工業新聞社発
行参照)。アルケニル化反応を通常のバッチ式で行った
場合、転化率の低い状態ではブテニルパラキシレンを高
い選択率で得ることができるが、転化率を上げると、逐
次反応による選択率の低下が見られた。反応蒸留法を用
いると本反応を高い選択率を維持して実施できる。
して、反応と反応生成物の分離を同時に行う、いわゆる
反応蒸留方式を採用することが重要である。反応蒸留と
は、蒸留塔に供給した反応原料が反応するのと同時に原
料及び反応生成物の沸点差を利用して、連続的に生成物
を蒸留分離させる方法をいう(平田光穂編「最新蒸留工
学」207〜247頁(昭和46年)日刊工業新聞社発
行参照)。アルケニル化反応を通常のバッチ式で行った
場合、転化率の低い状態ではブテニルパラキシレンを高
い選択率で得ることができるが、転化率を上げると、逐
次反応による選択率の低下が見られた。反応蒸留法を用
いると本反応を高い選択率を維持して実施できる。
【0015】具体的には、本発明におけるアルケニル化
工程において、前記酸触媒よりなる触媒構造物を蒸留反
応器の反応蒸留ゾーンに充填し、P−キシレンとブタジ
エンを接触させ、これによって目的物を生成させ、同時
に固定層において、目的生成物を未反応物質から分離蒸
留するという方法である。目的物はより高い沸点を有し
ているので、固定層より下の箇所にて蒸留塔反応器より
取り出され、未反応P−キレシンとブタジエンはオーバ
ーヘッドとして取り出され再循環される。
工程において、前記酸触媒よりなる触媒構造物を蒸留反
応器の反応蒸留ゾーンに充填し、P−キシレンとブタジ
エンを接触させ、これによって目的物を生成させ、同時
に固定層において、目的生成物を未反応物質から分離蒸
留するという方法である。目的物はより高い沸点を有し
ているので、固定層より下の箇所にて蒸留塔反応器より
取り出され、未反応P−キレシンとブタジエンはオーバ
ーヘッドとして取り出され再循環される。
【0016】P−キシレンのブタジエンによるアルキル
化反応において、副生物は、主としてジアルキルP−キ
シレン、ジ(P−キシレン)ブタンが挙げられる。これ
は生成した目的物であるモノアルケニル体が触媒層に滞
留し、更にアルキル化又はP−キシレンと反応した逐次
生成物である。本方法を採用することにより、生成した
モノアルケニル体が沸点差によりすみやかに触媒層より
下層に沈降し、触媒層にはP−キシレン、ブタジエンの
みが滞留することにより極力副生物の生成を抑制できる
ことを見いだした。
化反応において、副生物は、主としてジアルキルP−キ
シレン、ジ(P−キシレン)ブタンが挙げられる。これ
は生成した目的物であるモノアルケニル体が触媒層に滞
留し、更にアルキル化又はP−キシレンと反応した逐次
生成物である。本方法を採用することにより、生成した
モノアルケニル体が沸点差によりすみやかに触媒層より
下層に沈降し、触媒層にはP−キシレン、ブタジエンの
みが滞留することにより極力副生物の生成を抑制できる
ことを見いだした。
【0017】本方法の利点は、触媒活性を長時間維持で
きる為に定期的な再生を行う必要がないこと、反応熱が
効率的に使用されること、反応効率が良い為、少ない供
給量で良いこと、副生物(高次アルキル化物等)を抑制
できる点にある。また更なる利点として、長期にわたり
高い触媒活性を維持することができる。従来技術を本反
応に採用すると、触媒が徐々に失活してゆく傾向が観察
された。その原因は触媒上にブタジエン重合物及び高次
アルキル化物の蓄積が徐々にコーク状物質となり活性点
が覆われ失活してゆくものである。本法を採用すること
によりこの失活プロセスを回避又は非常に遅いものとす
ることができる。つまり触媒層は常にフレッシュなP−
キシレンで洗われている状態にあり若干生成してくる高
沸物はその沸点差故に触媒層から取り除かれ、ボトムに
沈降することにより、触媒構造物が上記高沸物に覆われ
ることなく活性が維持できる。
きる為に定期的な再生を行う必要がないこと、反応熱が
効率的に使用されること、反応効率が良い為、少ない供
給量で良いこと、副生物(高次アルキル化物等)を抑制
できる点にある。また更なる利点として、長期にわたり
高い触媒活性を維持することができる。従来技術を本反
応に採用すると、触媒が徐々に失活してゆく傾向が観察
された。その原因は触媒上にブタジエン重合物及び高次
アルキル化物の蓄積が徐々にコーク状物質となり活性点
が覆われ失活してゆくものである。本法を採用すること
によりこの失活プロセスを回避又は非常に遅いものとす
ることができる。つまり触媒層は常にフレッシュなP−
キシレンで洗われている状態にあり若干生成してくる高
沸物はその沸点差故に触媒層から取り除かれ、ボトムに
沈降することにより、触媒構造物が上記高沸物に覆われ
ることなく活性が維持できる。
【0018】アルケニル化工程における好ましい反応温
度は、通常0〜600℃、好ましくは0〜500℃の範
囲である。反応圧力は、減圧、常圧、加圧のいずれでも
行うことができる。反応形式は回分系、流通系、半回分
系のいずれも利用することができ、液相反応、気相反応
のいずれでも実施できる。
度は、通常0〜600℃、好ましくは0〜500℃の範
囲である。反応圧力は、減圧、常圧、加圧のいずれでも
行うことができる。反応形式は回分系、流通系、半回分
系のいずれも利用することができ、液相反応、気相反応
のいずれでも実施できる。
【0019】(2) 脱水素環化工程 ブテニルパラキシレンを環化脱水素して2,6−ジメチ
ルナフタレンを合成する工程である。環化脱水素反応は
固体触媒を用いて気相で行うことができる。触媒として
は例えばCr、Co、Fe、Ni等の酸化物触媒、クロ
ミアアルミナ等の複合酸化物触媒、アルミナ、シリカ、
活性炭等にVIII族金属を担持した触媒等を使用すること
ができる。反応温度は触媒活性に依存するが、一般に3
00℃〜800℃好ましくは400℃〜650℃の範囲
である。反応圧力は特に規定するものではなく、常圧、
加圧、減圧のいずれでもよい。反応型式は固定床流通
式、流動床式、移動床式等の反応型式を利用することが
できる。
ルナフタレンを合成する工程である。環化脱水素反応は
固体触媒を用いて気相で行うことができる。触媒として
は例えばCr、Co、Fe、Ni等の酸化物触媒、クロ
ミアアルミナ等の複合酸化物触媒、アルミナ、シリカ、
活性炭等にVIII族金属を担持した触媒等を使用すること
ができる。反応温度は触媒活性に依存するが、一般に3
00℃〜800℃好ましくは400℃〜650℃の範囲
である。反応圧力は特に規定するものではなく、常圧、
加圧、減圧のいずれでもよい。反応型式は固定床流通
式、流動床式、移動床式等の反応型式を利用することが
できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
【0021】実施例1(アルケニル化工程) 300mlの容積を有するボトム器に内径2cmの蒸留
塔を反応器として用いて、これにシリカアルミナ触媒を
ガラス布につめて触媒構造物として充填した。塔内の温
度、圧力はブタジエン及びP−キシレンが沸騰するよう
な値とした。簡易的に、まず最初にP−キシレンを導入
し、塔底、触媒層において沸騰状態とし、塔頂において
refluxするように温度、圧力を設定した。次にブ
タジエンを触媒層より下のゾーンから10ml/分で導
入し反応を行なった。(工業的には連続的にブタジエ
ン、P−キシレンを触媒層より下のゾーンから導入し、
順次塔底より目的生成物、塔頂より軽沸物を抜き出すの
が好ましい。)2時間後、ボトムより反応液を抜きだし
たところ、ブテニルP−キシレン収率は芳香族基準で1
9%、選択率は99%であった。副生物は主としてジ
(P−キシレン)ブタンであり、若干の高沸物が含まれ
ていた。
塔を反応器として用いて、これにシリカアルミナ触媒を
ガラス布につめて触媒構造物として充填した。塔内の温
度、圧力はブタジエン及びP−キシレンが沸騰するよう
な値とした。簡易的に、まず最初にP−キシレンを導入
し、塔底、触媒層において沸騰状態とし、塔頂において
refluxするように温度、圧力を設定した。次にブ
タジエンを触媒層より下のゾーンから10ml/分で導
入し反応を行なった。(工業的には連続的にブタジエ
ン、P−キシレンを触媒層より下のゾーンから導入し、
順次塔底より目的生成物、塔頂より軽沸物を抜き出すの
が好ましい。)2時間後、ボトムより反応液を抜きだし
たところ、ブテニルP−キシレン収率は芳香族基準で1
9%、選択率は99%であった。副生物は主としてジ
(P−キシレン)ブタンであり、若干の高沸物が含まれ
ていた。
【0022】実施例2(脱水素環化工程) 内径20mm、長さ500mmのステンレス製反応管に
Cr2 O3 /Al2 O 3 触媒20mlを充填し、触媒層
を500℃とした。この触媒層に、実施例1で得たブテ
ニルパラキシレンを20%濃度にトルエン溶媒で希釈
し、20ml/時(LHSV=1)流量で気化器で気化
した後、窒素ガス3リットル/時と共に送り込み反応を
行った。反応開始2時間後の反応生成物をガスクロマト
グラフィーで分析した。ブテニルパラキシレンの転化率
94%、2,6−ジメチルナフタレンの選択率は32%
であった。
Cr2 O3 /Al2 O 3 触媒20mlを充填し、触媒層
を500℃とした。この触媒層に、実施例1で得たブテ
ニルパラキシレンを20%濃度にトルエン溶媒で希釈
し、20ml/時(LHSV=1)流量で気化器で気化
した後、窒素ガス3リットル/時と共に送り込み反応を
行った。反応開始2時間後の反応生成物をガスクロマト
グラフィーで分析した。ブテニルパラキシレンの転化率
94%、2,6−ジメチルナフタレンの選択率は32%
であった。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法により工業的に容易に入手
できるブタジエンとパラキシレンを用いて副生成物も少
なく、高収率で2,6−ジメチルナフタレンを製造する
ことができる。
できるブタジエンとパラキシレンを用いて副生成物も少
なく、高収率で2,6−ジメチルナフタレンを製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300
Claims (3)
- 【請求項1】 2,6−ジメチルナフタレンを製造する
方法において、パラキシレン及びブタジエンからブテニ
ルパラキシレンを合成するアルケニル化工程、次いでブ
テニルパラキシレンを脱水素環化して2,6−ジメチル
ナフタレンを合成する脱水素環化工程を経ること且つア
ルケニル化工程において該反応と同時に蒸留を行うこと
を特徴とする2,6−ジメチルナフタレンの製造方法。 - 【請求項2】 アルケニル化反応を固体酸触媒の存在下
で行う請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 脱水素環化反応を固体触媒の存在下気相
で行う請求項1又は2記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6107001A JPH07309789A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6107001A JPH07309789A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07309789A true JPH07309789A (ja) | 1995-11-28 |
Family
ID=14447974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6107001A Pending JPH07309789A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07309789A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5952534A (en) * | 1995-07-05 | 1999-09-14 | Optatech Oy | Manufacturing of 2,6-dimethylnaphthalene |
-
1994
- 1994-05-20 JP JP6107001A patent/JPH07309789A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5952534A (en) * | 1995-07-05 | 1999-09-14 | Optatech Oy | Manufacturing of 2,6-dimethylnaphthalene |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040316 |