JP3252341B2 - 食物繊維添加膨化食品およびその製造法 - Google Patents

食物繊維添加膨化食品およびその製造法

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紀史 井戸本
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征夫 高辻
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但馬屋食品株式会社
株式会社ホーネンコーポレーション
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、健康増進に役立ち、且
つ低カロリーである膨化食品とその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】これまで一般に、大豆蛋白質を主原料に
して、栄養的にも1日の必要量の最低3分の1量の栄養
素を含むように調整したパン、クッキー、ケーキ状のダ
イエット食品が商品化されてきている。これらは朝食に
おいて食することにより、空腹感をなくして過食による
栄養の採り過ぎを防止し、且つ栄養的には最低量を満た
していることにより、貧血、肌あれ等を防止することを
目的とした商品である。しかし従来市販されているもの
は、味覚上での美味しさや食物繊維などの栄養的配慮は
必ずしも充分なものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、健康
増進に役立ち、且つ低カロリーで味覚上も満足できる食
品の出現が期待され従来の食品の改善が要望されてきて
いる。
【0004】この種のダイエット食品に関しては、従来
から、1)マイクロ波加熱装置により製造した膨化食品
(特開昭61−265075号、特開昭63−2215
8号、特開平01−144936号、特開昭63−17
7753号、特開平01−30544号、特開平2−5
828号、特開平2−171155号、特公平5−37
010号等)、2)二軸エクストルーダー処理した食品
(特開昭61−119155号、特開昭61−1191
57号、特開昭61−119159号、特開昭62−2
08242号、特公平4−49388号等)、3)酵素
分解大豆蛋白使用の食品(特公平5−37010号)等
が提案されている。
【0005】しかしながら、1)、2)、3)の製造法
で得られた食品は、食感の上で物足りないとか、また
は、栄養的に食物繊維が不足するといった欠点があり、
改善要望に充分応えているとは言い難いものであった。
【0006】本発明の目的は、食感の上での物足りなさ
や栄養的に食物繊維が不足するといった欠点を改善し、
健康増進に役立ち、且つ低カロリーである膨化食品と、
その製造法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、未変成大豆蛋白質より既知の化学的条件下で製造さ
れたゲル化性大豆蛋白質と非ゲル化性大豆蛋白質という
大豆蛋白質の種類の選択と量比の適正なバランス、重
曹、ベーキングパウダー、および生卵白という起泡剤の
選択、加水量の調節、練り条件の調整(緩速5〜10
分、急速5〜15分、最高速度1〜5分の併用)、マイ
クロ波加熱条件の変更(出力1kw〜5kw/h)、食物繊
維の選択等について、本発明者らは鋭意検討を重ねた結
果、膨化、食感共に優れ、且つ低カロリーで健康増進に
役立つ膨化食品を得ることに成功し、本発明を完成し
た。なお、本発明において大豆蛋白質は、ゲル化性およ
び非ゲル化性のいづれを問はず、分離蛋白質および非分
離蛋白質のいづれをも使用できるが、より良好な製品を
得るためには大豆分離蛋白質の使用が好ましい。
【0008】すなわち、本発明は、重量比(以下同じ)
で、大豆蛋白質40〜85部と小麦粉15〜60部を配
合してなる混合物に平均粒径30μm以下の食物繊維、
起泡剤および水を加えた生地をマイクロ波加熱すること
を特徴とする膨化食品およびその製造法である。
【0009】本発明における大豆蛋白質としては、ゲル
化性大豆蛋白質と非ゲル化性大豆蛋白質を使用でき、そ
の混合比率はゲル化性大豆蛋白質3〜7部と非ゲル化性
大豆蛋白質7〜3部の範囲で選択され、その混合物を加
水、混練することが適している。これ以外の比率では膨
化の保持が難しくなる。
【0010】本発明におけるゲル化性大豆蛋白質とは、
加水加熱処理によってゲルを形成することができる大豆
蛋白質を意味し、ゲル化性大豆蛋白質としては、例えば
「フジプロ1200、E、G、J、K、V」不二製油
(株)などが使用できる。又、非ゲル化性大豆蛋白質と
は、加水加熱処理をしてもゲルを形成しないか、又はゲ
ル形成能が小さい大豆蛋白質を意味し、非ゲル化性大豆
蛋白質としては、例えば「ミラプロNVP、121」ス
テレー社、「プロミンDS、HV」セントラルソーヤ
社、「フジプロCL」不二製油(株)などが使用でき
る。
【0011】本発明において大豆蛋白質は、小麦粉と配
合されて使用される。小麦粉は特に限定されることなく
通常製パンなどに使用されるものや、薄力粉、強力粉な
どいづれのものも使用できる。大豆蛋白質と小麦粉は合
わせて100部となるように、大豆蛋白質40〜85部
と小麦粉60〜15部の範囲で使用される。小麦粉は1
5部以下では生地の成形が難しくまた膨化が容易でな
く、60部以上ではソフトな食感で且つ均一な組織を有
する膨化食品を得ることはむづかしい。
【0012】本発明における食物繊維としては、水溶性
または非水溶性の植物性食物繊維、動物性食物繊維およ
び合成食物繊維が使用できる。植物性食物繊維として
は、、海藻多糖類(アルギン酸およびその塩、カラギー
ナン)、植物粘質物(ペクチン)、微生物産生多糖類
(キサンタンガム、プルラン)、難消化性多糖類(マル
チトール、ガラクトオリゴ糖)、植物細胞壁(コーンブ
ラン、大豆皮)等が使用できる。動物性食物繊維および
合成食物繊維としてはキチン、キトサン、ポリデキスト
ロース、カルボキシメチルセルロース等が使用できる。
本発明において、使用する食物繊維は、人間の舌に感知
できない程度に超微粉砕し、平均粒径30μ以下に調製
したものである。食物繊維は、大豆蛋白質と小麦粉との
混合物100部に対して、1〜15部の範囲で配合され
る。1部以下では繊維量が不足し、15部以上では膨化
の度合いが不充分となる。
【0013】本発明で得られる膨化食品には、所望する
形態の賦与、栄養価のバランスを目的として一般的に食
品の副資材として利用されているものを使用することが
できる。例えば、澱粉類、調味料類、砂糖等の甘味料、
卵黄等が挙げられる。澱粉類としては、起源はいづれの
澱粉でも良いが、とうもろこし由来のワキシスターチが
好ましい。調味料類としてはビーフ、ポーク、チキン等
のエキスが挙げられる。砂糖類としては甘味調整に利用
できるものであれば良く、砂糖、ブドウ糖、果糖、異性
化糖等が使用できる。卵黄等としてはレシチンを含有し
ているものであれば良く、卵黄、大豆レシチン等が使用
できる。
【0014】本発明の膨化食品の製造に際しては、ま
づ、大豆蛋白質と小麦粉を所定の割合で秤取しこれに適
量の調味料等を添加して良く混合し、この混合物に卵
白、ベーキングパウダー等の起泡剤、砂糖、卵黄等の助
剤、食物繊維および適量の水を加えて混練して生地を作
成し、これを所定形状に成形したのち加熱膨化させる。
生地調製のための混練は、二軸エクストルーダー等通常
使用される混練装置を使用することができる。生地の加
熱膨化処理は、マイクロ波加熱によって行うが、その際
炉内に風を送り加熱膨化時に生ずる蒸気を膨化食品表面
に滞留しないようにする。マイクロ波加熱条件は生地の
質によって多少異なるが、従来この種の方法で使用され
ている条件で行うことができる。加熱時の送風は発生す
る蒸気が膨化食品表面に滞留しない程度に行えば良く、
特に限定されない。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明の主
旨はもとより、これに限定されるものではない。
【0016】実施例 ゲル化性大豆分離蛋白質40部、非ゲル化性大豆質30
部、小麦粉30部、澱粉20部、調味料1.0部を予め
混合し、これに泡立てておいた卵白3.5部を加えた
後、ベーキングパウダー0.3部、砂糖0.4部、卵黄
1.5部、食物繊維1.0部を加え、更に冷水110部
を加え、混練する。これを、成型後連続した四つの部屋
からなるマイクロ波照射装置(2450MHz)を第一
室から第四室迄通過させることにより、膨化、蒸発、乾
燥させる。それぞれの第一室から第四室迄の出力は1か
ら5kwの間で適当な出力に調節する。送風温度は80
℃にし、生地のマイクロ波加熱処理での加熱時間は7.
5分とした。処理製品は生地に対する膨化度3〜4倍程
度で膨化食品として好ましい特性を備えたものであっ
た。
【0017】比較例 食物繊維を除いた他は実施例と同様の組成とし、同様に
処理して調製したものを比較例とした。
【0018】これら実施例および比較例で製造した膨化
食品について、比較した結果を表1に示す。
【表1】 (注) .硬さ、凝集性、ガム性はテクスチュロメーターでの
測定結果である。(全研製モデルGTX−2型、測定条
件:測定試験片20ml、プランジャー(円柱)径50mm、受
け皿は平皿、クリアランス2mm) .官能試験は専門官能パネル10名(22才から29
才迄の男女各5名づつ、計10名による10点満点評価
の平均点を示す。 .**は有意水準1%で有意差あり。*は有意水準5
%で有意差あり。
【0019】本発明の実施例で得られた膨化食品は比較
例のものと較べ、膨化度で遜色なく、製品の硬さは、や
や柔らかいがスポンジ構造をしているため組織の凝集性
が高く組織がしっかりしており、ガム性が低いため食し
た時に口蓋と舌との空間周辺にいつまでも粘り付くとい
った欠点がない。摂取カロリーが低く、しかも食感が優
れているため官能検査での総合評価が高い。
【0020】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
は、食感の上で物足りなさや栄養的には食物繊維が不足
するといった欠点を改善し、美味しくて健康増進に役立
ち、且つ低カロリーである膨化食品と、その製造法を提
供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A23L 1/307 A23L 1/307 (72)発明者 新保 喜久雄 神奈川県横浜市戸塚区影取町19−24 (56)参考文献 特開 平2−5828(JP,A) 特開 昭63−177753(JP,A) 特開 昭60−156361(JP,A) 特開 昭51−51554(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/307 - 1/308 A23J 3/16 A23L 1/00 - 1/01 A23G 3/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆蛋白質40〜85部と小麦粉15〜
    60部との混合物に平均粒径30μm以下の食物繊維、
    起泡剤および水を加えてなる生地をマイクロ波加熱する
    ことを特徴とする膨化食品の製造法。
  2. 【請求項2】 大豆蛋白質と小麦粉との混合物100部
    に対して、平均粒径30μm以下の食物繊維1〜15
    部、起泡剤10〜30部および水50〜200部を配合
    することを特徴とする請求項1に記載の膨化食品の製造
    法。
  3. 【請求項3】 大豆蛋白質がゲル化性大豆蛋白質と非ゲ
    ル化性大豆蛋白質であり、この混合物を加水、混練する
    ことを特徴とする請求項1に記載の膨化食品の製造法。
  4. 【請求項4】 ゲル化性大豆蛋白質3〜7部と非ゲル化
    性大豆蛋白質7〜3部の割合で混合することを特徴とす
    る請求項3に記載の膨化食品の製造法。
  5. 【請求項5】 マイクロ波加熱にあたり、生地の加熱、
    膨化時に発生する蒸気を迅速に除去するための送風を行
    うことを特徴とする請求項1に記載の膨化食品の製造
    法。
  6. 【請求項6】 大豆蛋白質40〜85部と小麦粉15〜
    60部との混合物に平均粒径30μm以下の食物繊維、
    起泡剤および水を加えてなる生地をマイクロ波加熱する
    ことによって得られる膨化食品。
  7. 【請求項7】 大豆蛋白質と小麦粉との混合物100部
    に対して、平均粒径30μm以下の食物繊維1〜15
    部、起泡剤10〜30部および水50〜200部の割合
    で配合してなることを特徴とする請求項6に記載の膨化
    食品。
  8. 【請求項8】 大豆蛋白質がゲル化性大豆蛋白質と非ゲ
    ル化性大豆蛋白質であることを特徴とする請求項6に記
    載の膨化食品の製造法。
  9. 【請求項9】 大豆蛋白質がゲル化性大豆蛋白質3〜7
    部と非ゲル化性大豆蛋白質7〜3部の割合であることを
    特徴とする請求項8に記載の膨化食品
  10. 【請求項10】 マイクロ波加熱にあたり、生地の加
    熱、膨化時に発生する蒸気を迅速に除去するための送風
    を行うことを特徴とする請求項6に記載の膨化食品。
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