JP3252002B2 - 多素子型焦電検出器における分岐・集光素子の製造方法 - Google Patents

多素子型焦電検出器における分岐・集光素子の製造方法

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JP3252002B2 JP04186693A JP4186693A JP3252002B2 JP 3252002 B2 JP3252002 B2 JP 3252002B2 JP 04186693 A JP04186693 A JP 04186693A JP 4186693 A JP4186693 A JP 4186693A JP 3252002 B2 JP3252002 B2 JP 3252002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は多素子型焦電検出器に
おける分岐・集光素子の製造方法に関し、たとえば、多
成分の非分散型赤外線分析計(Non Dispersive Infrare
d Analyzer,以下NDIRという)の分析セル中で被測
定ガスの種類や濃度に応じた特性吸収を受けた赤外光を
多素子型焦電検出器のそれぞれの受光部に入射させるに
際し、分析セルと焦電検出器の間に配置され、分析セル
からの赤外光を分岐して各受光部へ効率的に集光するた
めの分岐・集光素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】NDIRの多素子型焦電検出器のそれぞ
れの受光部に、三成分ガスとして、例えば、HC,C
O,CO2 の3個のガス種を受光するには、参照出力用
ガス(比較ガス)用受光部1個を含めて計4個の受光部
が必要である。そして、装置を小型化し、構造の簡素化
を図る上においては、4個の受光部を一つの検出器に集
積化することが有効である。この際、検出器内の一つの
焦電部材上に4つの受光電極を形成するから、感度やそ
の温度係数等の諸特性のバラツキを低減できるという利
点がある。
【0003】一方、多素子化する上においては、受光電
極間のクロストークを考慮する必要がある。このため、
各受光電極に分岐・集光させるために、複数枚のスリッ
トや、赤外光の通過後に4個の焦点位置を形成する、い
わゆる、4分割フレネルレンズを用いたものが提案され
ている。
【0004】前者では、各受光電極面に分析セルからの
赤外光を分岐・案内するよう、複数枚のスリットを受光
電極面に平行に積層することによって、赤外光入射方向
である高さ方向に各受光電極面に至る分岐・案内通路が
形成されている。また、後者のものは、通常、単一のS
i平面基板を用い、その平面に同心円状に形成された溝
をそれぞれ複数有する4個のフレネルレンズを形成して
4つの焦点位置を形成する4分割フレネルレンズを構成
している。
【0005】しかし、前者のものでは、受光電極面上に
分岐・案内通路をスリットの積み重ねで形成するという
複雑な構造を有し、ある程度のスリット占有面積も必要
であり、しかも、複数枚のスリットを使用するから組立
工程に時間を費やすおそれがある。さらに、分岐・案内
通路は、その入口から出口の受光電極面上方に至るにつ
れて狭い形状になっているから、分析セルから入口に入
射した赤外光の平行光成分の内、一部が出口寄りのスリ
ットで反射され、結局、受光電極面に受光されるのが、
残りの赤外光だけとなったり、また、スリットの積み重
ねの形態にバラツキが発生したりするおそれもある。
【0006】また、後者では、フレネルレンズの溝をS
i平面基板をエッチングにより同心円状に加工して形成
するけれども、この種の加工としては有利な異方性エッ
チングではなく加工精度の不利な等方性エッチングを用
いなければならず、そのため、アスペクト比を高くとり
難い。また、機械加工により、同心円状の溝を形成する
ことは一般に難しく、しかも、溝形成にあたっては、機
械加工の場合は多くの工数が必要であり、結果的に量産
に向かないおそれがある。
【0007】要するに、これら分岐・集光素子では、各
受光電極面に均一に分析セルからの赤外光を分岐・集光
するのが難しい。
【0008】そこで、本発明者らは、簡単な構造で、各
受光電極に均一に分析セルからの赤外光を分岐・集光で
きる多素子型焦電検出器の分岐・集光素子を提案した。
【0009】この分岐・集光素子を図13〜図19に示
す。すなわち、まず、図13〜図16において、多素子
型焦電検出器の分岐・集光素子Sは、分析セル1中で、
HC,CO,CO2 の3個のガス種を含む被測定ガスの
種類や濃度に応じた特性吸収を受けた分析セル1からの
赤外光の平行光成分を分岐して、多素子型焦電検出器7
のそれぞれの受光部に集光させるものであって、一方向
に直線状に溝加工された矩形平面部からなる一対のマイ
クロフレネルレンズ2,3で構成されている。
【0010】更に、一対のマイクロフレネルレンズ2,
3が2つの矩形平面部2a,3a上にそれぞれ形成さ
れ、マイクロフレネルレンズ2として溝Mを有する第1
の矩形平面部2aには2分割されたフレネルシリンドリ
カルレンズ2が形成され、かつ、マイクロフレネルレン
ズ3として、溝mを有する第2の矩形平面部3aにも2
分割されたフレネルシリンドリカルレンズ3が形成され
ている。そして、使用にあたっては、これら2枚のフレ
ネルシリンドリカルレンズ2,3の溝M,mが相互に直
交するよう貼り合わされている。この溝間の間隔は、溝
ごとに異なっており、例えば、図17、図18に示すよ
うに、各矩形平面部2a,3a上に疎な部分4,5と密
な部分6,7,8を形成してなる。この疎密部分は、赤
外光通過後に、焦点位置が、直線状に形成された溝に平
行な直線上(所望の受光部)にくるよう予め設定されて
いる。
【0011】2枚のフレネルシリンドリカルレンズ2,
3の使用時には、溝M,mが相互に直交するように、フ
レネルシリンドリカルレンズ2を縦型レンズとして、縦
方向に直線溝Mを配置し、フレネルシリンドリカルレン
ズ3を横型レンズとして、横方向に直線溝を配置して公
知の直接接合法や陽極接合法で貼り合わされる。
【0012】この分岐・集光の形態は、図20〜図22
に示す原理に基づいている。図20、図21において、
一方向に直線状に溝加工された矩形平面部からなる2面
フレネルシリンドリカルレンズ2,3が、例えば、2枚
用意されており(図13、図14参照)、どちらも同じ
ように直線状に溝M,m加工され、それぞれ、2分割フ
レネルシリンドリカルレンズとして機能できるようにな
っている。すなわち、どちらの2面フレネルシリンドリ
カルレンズ2,3も一方向に集光する特性を有し、これ
らは、赤外光通過後に、焦点位置が、直線状に形成され
た溝M,mに平行な直線T,t上にくるよう機能するも
のである。しかも、セット時には、縦型レンズと横型レ
ンズを通過した赤外光の平行光成分は、図22に示すよ
うに、同一平面上に焦点f1 ,f2 ,f3 ,f4 を結ぶ
ことが可能である。このようにして、2枚のフレネルシ
リンドリカルレンズ2,3を互いに90°の角度で組み
合わせることにより、分析セルからの赤外光の平行光成
分を均一に4(=2×2)つに分岐・集光できる。ま
た、図31に示すように、両面に、それぞれ、2分割さ
れたフレネルシリンドリカルレンズおよび2分割された
フレネルシリンドリカルレンズを形成した1枚の分岐・
集光素子でも同様のことが可能である。
【0013】そして、この分岐・集光素子を赤外光の光
軸上に各フレネルレンズが矩形平面部の溝が相互に直交
するよう配置して分岐・集光を行うことができる。すな
わち、図15、図16において、光源4より発生した赤
外光は、分析セル1を通り、被測定ガスの種類や濃度に
応じた特性吸収を受けた後、光チョッパ5、光学フィル
タ6を通して多素子型焦電検出器7のそれぞれの受光部
に入射する。
【0014】この際、これら溝加工がこの種の加工とし
ては有利な異方性エッチングを用いて行われる。
【0015】そして、上記したような分岐・集光素子を
赤外光の光軸上に各フレネルレンズ矩形平面部の溝が
相互に直交するよう配置して分岐・集光を行うことがで
きる。すなわち、上記構成によれば、P分割されたフレ
ネルシリンドリカルレンズおよびQ分割されたフレネル
シリンドリカルレンズをそれぞれ構成する矩形平面部の
溝が相互に直交するよう配置したことから、分析セル中
で被測定ガスの種類や濃度に応じた特性吸収を受けた分
析セルからの赤外光の平行光成分を多素子型焦電検出器
に形成される特定の受光電極に偏ることなく均一に分岐
・集光でき、受光電極間のクロストークを簡単な構造で
低減できる。
【0016】以下、フレネルシリンドリカルレンズ2,
3の製造方法について説明する。まず、図23、図24
に示すように、n型Si基板10を(1 0 0)面を
用いて結晶軸に沿いパターニングを行う。この際、所望
の溝ピッチを有するよう設計された公知のフォトマスク
11を使用して選択露光を行う。続いて、未露光部分を
除去して溝パターン12を残存させる(図25参照)。
次に、溝M(又はm)加工を異方性エッチングを用いて
行う。これにより、加工精度の良好な所望の溝ピッチを
有する疎な部分4,5と密な部分6,7,8を形成でき
る(図26参照)。この際、図19に示すように、Si
基板10上に複数のレンズチップ12,12…が格子状
に形成されるが、異方性エッチングを用いたことから、
レンズチップ12,12間のバラツキを小さくできる。
その後、図27に示すように、表面反射を低減させるた
めに、疎な部分4,5と密な部分6,7,8を有するS
i基板10の両面に無反射コーティング膜13,13を
形成してもよい。
【0017】しかる後、片面に直線状に溝加工が施され
た上記Si基板10を2枚貼り合わせる。貼り合わせ
後、ダイシング装置を用いてレンズチップ12,12…
をサイの目状にダイシングして、それぞれ、図13、図
14に示したようなフレネルシリンドリカルレンズ2,
3の溝M,mが相互に直交する分岐・集光素子Sを得る
ことができる。
【0018】また、1つの矩形平面部20aの両面に、
それぞれ、2分割されたフレネルシリンドリカルレンズ
および2分割されたフレネルシリンドリカルレンズを得
るには、まず、図28に示すようなn型Si基板10を
(1 0 0)面を用いて結晶軸に沿い両面パターニン
グを行う(図29参照)。この際、所望の溝ピッチを有
するよう設計された公知のフォトマスク11を使用して
両面の選択露光を行う。 続いて、両面の未露光部分を
除去して両面に溝形成用パターン12を残存させる(図
30参照)。次に、溝M,m加工を異方性エッチングを
用いて行う。これにより、加工精度の良好な所望の溝ピ
ッチを有する疎な部分4,5と密な部分6,7,8を形
成できる(図31参照)。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Siウエハ1
0への溝加工がこの種の加工としては有利な異方性エッ
チングを用いて行われているから、加工精度、アスペク
ト比ともに高くとれ、しかも、製作し易いという利点が
あるものの、 (1)材質がSiや水晶など異方性エッチング特性を示
す材料に限られており、材料選択の幅が狭いこと、 (2)溝M(又はm)の加工にフォトマスク11を必要
とし、小ロットの生産には向かないこと、等の不都合が
ある。
【0020】この発明は、フォトマスクを必要としなく
ても、また、異方性エッチング特性を持たない材料を用
いても、アスペクト比の高い加工ができる多素子型焦電
検出器における分岐・集光素子の製造方法を提供するも
のである。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明は、分析セル中
で被測定ガスの種類や濃度に応じた特性吸収を受けた赤
外光を分岐して、多素子型焦電検出器のそれぞれの受光
部に集光させるために一方向に直線状に溝加工された矩
形平面部からなり2分割レンズとして機能する2面フレ
ネルシリンドリカルレンズを2枚用いて構成され、分析
セルからの赤外光を4つに分岐・集光できる分岐・集光
素子を形成するに際して、薄状の赤外透過材料のウエハ
の片面に直線溝加工を施して所望の溝パターンに形成
し、続いて、前記溝パターンが形成された2枚のウエハ
を、直線溝が相互に直交するよう貼り合わせ、その後、
ダイシング加工を施して前記2枚のウエハから複数の分
岐・集光素子を形成することからなることを特徴とする
多素子型焦電検出器における分岐・集光素子の製造方法
を提供する。また、この発明は別の観点から、分析セル
中で被測定ガスの種類や濃度に応じた特性吸収を受けた
赤外光を分岐して、多素子型焦電検出器のそれぞれの受
光部に集光させるために一方向に直線状に溝加工された
矩形平面部からなり2分割レンズとして機能する2面フ
レネルシリンドリカルレンズを前記矩形平面部の両面に
構成し、分析セルからの赤外光を4つに分岐・集光でき
る分岐・集光素子を形 成するに際して、薄状の赤外透過
材料のウエハの両面に直線溝が相互に直交するよう直線
溝加工を施して所望の溝パターンに形成し、続いて、前
記溝パターンが形成されたウエハにダイシング加工を施
してウエハから複数の分岐・集光素子を形成することか
らなることを特徴とする多素子型焦電検出器における分
岐・集光素子の製造方法を提供する。
【0022】この発明においては、直線溝加工は、公知
のダイヤモンドブレード31を溝入れ刃とするマイクロ
フォーミング・スライシングマシンを用いて行われるの
が好ましい。そのため、刃先の形状を取り替えることに
よって、直線溝M,mの形状を任意に選択できる(図9
〜図12参照)。また、直線溝加工の際、溝の深さやピ
ッチは、それらがマイクロフレネルレンズとして機能す
るように、例えば、溝ごとにピッチを変えたりして予め
設計された値でプログラムされ得る。一方、この発明で
は、ダイシング加工も公知のダイヤモンドブレードを切
削刃とするマイクロフォーミング・ダイシングマシンを
用いて行われるのが好ましい。また、直線溝加工がウエ
ハ表面30aの両面に施されることによって分岐・集光
素子を作製しても良いし、直線溝加工がウエハ表面の片
面だけに施され、直線溝が相互に直交するよう貼り合わ
されても分岐・集光素子を形成できる。
【0023】そして、異方性エッチングにより製作した
ものに比べて、この発明で用いる上記ダイヤモンドブレ
ードによりウエハ表面に形成される所望の溝パターン、
すなわち、切削面は、多少粗くなり、切削面の平滑性が
損なわれることによって生じる切削面の細かな凹凸によ
る表面散乱が問題となる。そこで、この発明では、切削
面の平滑性を向上させて表面での散乱損失を低減するた
めに、直線溝加工が施された後、ウエハの表面エッチン
グをウエハ表面に施すのが好ましい。この表面エッチン
グは、溝加工されたウエハを酸性溶液やアルカリ性溶液
に浸析し、ウエハ表面を軽くエッチングするものであ
る。この際、この表面エッチングが、ダイシング加工の
前に行われても良いし、ダイシング加工の後に行われて
も良い。
【0024】この発明における赤外透過材料としては、
中赤外域(2〜10μm)を透過するものであれば良
く、Siや水晶など異方性エッチング特性を示す材料に
限らず、BaF2 ,Al2 3 、あるいは、例えば、固
体シンチレーターに使用されるCsI(ヨウ化セシウ
ム)なども挙げることができる。
【0025】
【作用】上記構成により、フォトマスクを必要としなく
ても、また、異方性エッチング特性を持たない材料を用
いても、分岐・集光素子をアスペクト比の高い加工がで
きる分岐・集光素子を得ることができ、この分岐・集光
素子によって、分析セル中で被測定ガスの種類や濃度に
応じた特性吸収を受けた赤外光を多素子型焦電検出器に
形成される特定の受光電極に偏ることなく均一に分岐・
集光でき、受光電極間のクロストークを簡単な構造で低
減できる。
【0026】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面(図1〜図
8)に基づいて詳細に説明する。なお、この発明は、そ
れによって限定を受けるものではない。分岐・集光素子
の製造方法は、まず、図1に示すように、BaF2 の赤
外透過材料を厚さ0.5〜1.0mmの薄板に加工して
ウエハ30を形成し、刃先幅30〜100μmのダイヤ
モンドブレード31を用いて直線溝M(又はm)の加工
を施し、図4に示すように、ウエハ表面30aを所望の
溝パターンに形成する。この際、直線溝加工が、ウエハ
表面の両面に施される(図2、図3参照)。続いて、ウ
エハ30の表面エッチングをウエハ表面に施す(図5参
照)。この際、溝加工されたウエハ30を所望の濃度に
希釈されたHCl溶液32に浸析し、ウエハ表面が軽く
エッチングされる。次に、図6、図7に示すように、ウ
エハ30をダイヤモンドブレード31を用いてサイの目
にダイシングして1つ1つの分岐・集光素子33,34
…に分離する。
【0027】このように本実施例では、フォトマスクを
必要としなくても、また、異方性エッチング特性を持た
ない材料を用いても、アスペクト比の高い加工ができる
分岐・集光素子33,34…を得ることができ(図8参
照)、この分岐・集光素子33,34…によって、分析
セルからの赤外光の平行光成分を多素子型焦電検出器に
形成される特定の受光電極に偏ることなく均一に分岐・
集光でき、受光電極間のクロストークを簡単な構造で低
減できる。
【0028】また、溝加工されたウエハを酸性溶液に浸
析し、ウエハ表面を軽くエッチングしたので、切削面の
平滑性を向上させて表面での散乱損失を低減でき、異方
性エッチング特性を持たないBaF2 のような赤外透過
材料を用いても、異方性エッチングにより製作したよう
に、アスペクト比の高い加工が可能であることを補償で
きる。
【0029】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、薄状の
赤外透過材料のウエハに直線溝加工を施してウエハ表面
を所望の溝パターンに形成し、続いて、溝パターンが形
成されたウエハにダイシング加工を施してウエハから複
数の分岐・集光素子を形成するようにしたので、フォト
マスクを必要としなくても、また、異方性エッチング特
性を持たない材料を用いても、分岐・集光素子をアスペ
クト比の高い加工ができる分岐・集光素子を得ることが
できる効果がある。また、フォトマスクを必要としない
ことから、初期費用を低減できるとともに、小ロットの
生産にも適合できる利点を有する。さらに、製造工程の
数も低減できる。しかも、この発明では、上記したよう
に、赤外透過材料の選択の幅を加工精度を低下させるこ
となく広くできるのみならず、刃先の形状を取り替える
ことによって、直線溝の形状を任意に選択できる利点も
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における製造工程の第1ス
テップを示す図である。
【図2】上記実施例における製造工程の第2ステップを
示す図である。
【図3】同製造工程の第3ステップを示す図である。
【図4】同製造工程の第4ステップを示す図である。
【図5】同製造工程の第5ステップを示す図である。
【図6】同製造工程の第6ステップを示す図である。
【図7】同製造工程の第7ステップを示す図である。
【図8】同製造工程によって得られた分岐・集光素子を
示す構成説明図である。
【図9】上記実施例における直線溝加工を示す構成説明
図である。
【図10】上記実施例における直線溝形状を示す構成説
明図である。
【図11】上記実施例における直線溝加工の変形例を示
す構成説明図である。
【図12】上記実施例における直線溝形状の変形例を示
す構成説明図である。
【図13】上記実施例よって得られた分岐・集光素子の
構成説明図である。
【図14】同じく分岐・集光素子の構成説明図である。
【図15】上記実施例よって得られた分岐・集光素子を
含む分析計の全体構成説明図である。
【図16】上記実施例よって得られた分岐・集光素子を
含む分析計の部分構成説明図である。
【図17】上記実施例における部分構成説明図である。
【図18】同じく上記実施例における部分構成説明図で
ある。
【図19】上記実施例における要部構成説明図である。
【図20】上記実施例における原理を説明するための説
明図である。
【図21】同じく上記実施例における原理を説明するた
めの説明図である。
【図22】同じく上記実施例における原理を説明するた
めの説明図である。
【図23】異方性エッチングを用いた従来例における製
造工程の第1ステップを示す図である。
【図24】同製造工程の第2ステップを示す図である。
【図25】同製造工程の第3ステップを示す図である。
【図26】同製造工程の第4ステップを示す図である。
【図27】同製造工程の第5ステップを示す図である。
【図28】異方性エッチングを用いたもう1つの従来例
における製造工程の第1ステップを示す図である。
【図29】上記もう1つの従来例における製造工程の第
2ステップを示す図である。
【図30】同じく上記もう1つの従来例における製造工
程の第3ステップを示す図である。
【図31】同じく上記もう1つの従来例における製造工
程の第4ステップを示す図である。
【符号の説明】
1…分析セル、2,3…一対のフレネルレンズ、2a,
3a…矩形平面部、7…多素子型焦電検出器、30…B
aF2 の薄状ウエハ、30a…ウエハ表面、31…ダイ
ヤモンドブレード、33,34…分岐・集光素子、M,
m…溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−147019(JP,A) 特開 昭60−53073(JP,A) 特開 平6−221919(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/00 - 1/60

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析セル中で被測定ガスの種類や濃度に
    応じた特性吸収を受けた赤外光を分岐して、多素子型焦
    電検出器のそれぞれの受光部に集光させるために一方向
    に直線状に溝加工された矩形平面部からなり2分割レン
    ズとして機能する2面フレネルシリンドリカルレンズを
    2枚用いて構成され、分析セルからの赤外光を4つに分
    岐・集光できる分岐・集光素子を形成するに際して、薄
    状の赤外透過材料のウエハの片面に直線溝加工を施し
    望の溝パターンに形成し、続いて、前記溝パターンが
    形成された2枚のウエハを、直線溝が相互に直交するよ
    う貼り合わせ、その後、ダイシング加工を施して前記2
    枚のウエハから複数の分岐・集光素子を形成することか
    らなることを特徴とする多素子型焦電検出器における分
    岐・集光素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 分析セル中で被測定ガスの種類や濃度に
    応じた特性吸収を受けた赤外光を分岐して、多素子型焦
    電検出器のそれぞれの受光部に集光させるために一方向
    に直線状に溝加工された矩形平面部からなり2分割レン
    ズとして機能する2面フレネルシリンドリカルレンズを
    前記矩形平面部の両面に構成し、分析セルからの赤外光
    を4つに分岐・集光できる分岐・集光素子を形成するに
    際して、薄状の赤外透過材料のウエハの両面に直線溝が
    相互に直交するよう 直線溝加工を施して所望の溝パター
    ンに形成し、続いて、前記溝パターンが形成されたウエ
    ハにダイシング加工を施してウエハから複数の分岐・集
    光素子を形成することからなることを特徴とする多素子
    型焦電検出器における分岐・集光素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 直線溝加工が施された後、ウエハの表面
    エッチングが付される請求項1または請求項2に記載の
    多素子型焦電検出器における分岐・集光素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 直線溝加工が、ダイヤモンドブレードを
    溝入れ刃とするマイクロフォーミング・スライシングマ
    シンを用いて行われる請求項1または請求項2に記載の
    多素子型焦電検出器における分岐・集光素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ダイシング加工が、ダイヤモンドブレー
    ドを切削刃とするマイクロフォーミング・ダイシングマ
    シンを用いて行われる請求項1ないし請求項4のいずれ
    に記載の多素子型焦電検出器における分岐・集光素子
    の製造方法。
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