JP3251664B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP3251664B2
JP3251664B2 JP29610192A JP29610192A JP3251664B2 JP 3251664 B2 JP3251664 B2 JP 3251664B2 JP 29610192 A JP29610192 A JP 29610192A JP 29610192 A JP29610192 A JP 29610192A JP 3251664 B2 JP3251664 B2 JP 3251664B2
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雅一 中里
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧シリンダのロッド
などアクチュエータのストローク位置を高精度で検出す
る装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧シリンダのピストンロッドなどのス
トローク位置を検出する装置として、ピストンロッドの
表面に軸方向の一定の間隔で弱磁性部を形成した磁気ス
ケールを構成し、シリンダ側に取り付けた磁気センサの
検出信号がピストンロッドの変位によって正弦波形で変
化することを利用して、変位の増分値から分解能の高い
位置検出を行う相対位置検出型のものが知られており、
本願出願人も特開平4−136713号公報に高精度の
測定が行えるものを提案している。
【0003】これら相対位置検出型の位置検出装置では
ストロークの絶対位置を得るためにピストンロッドの最
収縮位置などにリミットスイッチを設け、ピストンロッ
ドの先端がこのリミットスイッチを通過した位置をスト
ロークの基準点としてリセットする。このため、油圧シ
リンダを起動させる毎に最収縮位置まで変位させる必要
があった。
【0004】このリセット動作を短縮する位置検出装置
として、実開平4−71114号公報に開示されるよう
に、増分値を検出するためのメインスケールと、基準点
を計測するためのサブスケールとをそれぞれ備えて、油
圧シリンダの任意のストローク位置から2つの基準点を
通過させることにより絶対位置を得るものが知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では1つのアクチュエータに2つの磁気スケー
ルを配設するために、装置の部品点数が増大してコスト
を上昇させるとともに、メインスケールとサブスケール
の位置関係を保持する必要があるため、ロッドが回転す
るアクチュエータには適用できないという問題があっ
た。
【0006】そこで本発明は、簡易な構成の磁気スケー
ルにより基準点を容易に検出でき、ロッドが回転するア
クチュエータにも使用可能な位置検出装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明は、図1におい
て、複数の深さM1、M2、M3で形成された弱磁性部
をアクチュエータの移動方向の所定のピッチで配設し
ッチ数を順次増加させた位置の弱磁性部をそれ以外の
同一深さM1の弱磁性部とは異なる同一深さM2、若し
くは、M3に形成した基準点として備える複数の基準点
グループをアクチュエータの移動方向に隣接して配置
し、各基準点グループは他の基準点グループと基準点の
弱磁性部の深さM2、M3、または、基準点以外の弱磁
性部の深さM1の少なくともいずれか一方の深さを異な
らせて形成した磁気スケール51と、前記磁気スケール
51のピッチに対応して90°の位相差をもった正弦波
を出力する一対の磁気センサ52と、これら磁気センサ
52の出力から相対位置を演算する手段58と、前記磁
気センサ52の出力振幅レベルから基準点を検出する手
段53と、前記基準点の検出信号に基づいて振幅レベル
を判定する手段54と、前記基準点と直前に検出した基
準点との間隔を算出する手段55と、前記磁気スケール
の基準点に対応した絶対位置を格納する手段57と、前
記振幅レベルの判定結果と基準点の間隔とから前記格納
手段57の絶対位置信号を制御する手段56と、前記絶
対位置信号制御手段56が読み出す基準点の絶対位置と
前記算出された相対位置とから絶対位置を演算する手段
59とを備える。
【0008】
【作用】したがって、アクチュエータの起動時には、磁
気スケールの弱磁性部を通過する際に磁気センサが出力
する正弦波の振幅レベルと所定の深さの弱磁性部に対応
する振幅レベルとを比較して基準点を検出し、さらに、
算出される相対位置より直前に検出した基準点と現在の
基準点との間隔を演算する。前記基準点の振幅レベル、
基準点の間隔、基準点の間隔の符号に基づくアクチュエ
ータの変位方向をパラメータとして絶対位置を格納する
手段のアドレスを演算し、算出されたアドレスの絶対位
置を現在の基準点の絶対位置としてセットし、以降この
基準点の絶対位置に相対変位量を加算したものを絶対位
置として出力する。
【0009】
【実施例】図2〜3に本発明の実施例を示す。
【0010】図2において、1は図示しない油圧シリン
ダを構成する磁性材料(強磁性部)で形成されたピスト
ンロッドで、このピストンロッド1の表面には軸方向に
所定のピッチPをもって深さM1〜M3の弱磁性部3を形
成し、これにより磁気スケール2を構成する。
【0011】この弱磁性部3の幅はピッチPの半分であ
るP/2を備え、磁気スケール2の弱磁性部3と強磁性
部4はともにP/2の幅を備えてピッチPで配設され
る。
【0012】磁気スケール2の所定の位置の弱磁性部3
には基準点h1〜h8が設けられて、基準点h1〜h4
の弱磁性部3は深さM2に形成され、基準点h5〜h8
の弱磁性部3の深さはM3に形成される一方、基準点h
1〜h8以外の弱磁性部3の深さはM1に形成される。
即ち、基準点h1〜h4は一方の基準点グループであ
り、同様に、基準点h5〜h8は他方の基準点グループ
である。互いの基準点グループは、隣接した基準点h
4、h5がある。また、基準点(h1〜h4)および基
準点(h5〜h8)の基準点グループは、互に他の基準
点グループとは、基準点の深さがM2、M3と異なって
いる。なお、これら弱磁性部3の深さはM1<M2<M
3の関係を満たしている。
【0013】基準点h1、h2、h3、h4の間隔はそ
れぞれ、4P、3P、2Pの間隔を備え、同様にして基
準点h5、h6、h7、h8の間隔はそれぞれ2P、3
P、4Pを備えて基準点h4、h5との間はピッチPを
備えて配設される。即ち、一方の基準点グループの基準
点h1、h2、h3、h4の間隔は、基準点h4から順
次ピッチ数を増加させた位置に位置する。同様に、他方
の基準点グループの基準点h5、h6、h7、h8の間
隔は、基準点h5から順次ピッチ数を増加させた位置に
位置する。
【0014】図示しない油圧シリンダの一端にはピスト
ンロッド1の変位に伴って磁気スケール2の1ピッチを
1周期とし、互いに90゜の位相差を備えた2相の正弦
波を出力する一対の磁気センサ5が備えられる。
【0015】磁気センサ5からの2相の出力信号はA、
Bは、図3に示すようにマイクロコンピュータなどで構
成されるコントローラ7に入力されて、これに基づいて
ピストンロッド1のストロークの相対位置が演算され
る。この相対位置の演算は、例えば、磁気センサ5の
A、B相それぞれのピーク値に基づいて求めた正規化係
数に基づいて1/2P単位の位置と、各ピッチ間を所定
数に分割した位置を求め、これらを合算することでスト
ロークの相対位置が求められる。
【0016】磁気センサ5の出力信号A、Bはサンプル
ホールド回路SHA、SHB、及びアナログ・デジタル
コンバータADCを介してコントローラ7の中央演算処
理部CPUに入力される。
【0017】コンパレータCA、CBはCPUにおいて
演算された磁気センサ5の出力信号A、Bの各ピッチに
おける最大値と最小値との中央値である振央レベルを基
準値として出力信号A、Bと比較して、振央レベルより
も大きいときにHレベル、小さいときにLレベルの信号
を出力する。なお、DACA、DACBはCPUで演算
された各振央レベルをアナログ変換するデジタル・アナ
ログコンバータである。
【0018】コンパレータCZは磁気センサ5の出力信
号Bから基準点h1〜h8を判定するもので、デジタル
・アナログコンバータDACZからの基準点制定レベル
と出力信号Bとを比較して、出力信号Bが基準点判定レ
ベルより大きいときにHレベル、小さいときにLレベル
の信号を出カする。
【0019】この基準点の判定はコンパレータCAの出
力が変化したとき、すなわち出力信号Aが振央レベルを
通過したときに割り込み処理が発生し、後述するソフト
ウェアにより基準点の判定が行われる。
【0020】メモリRAMには磁気センサ5の出力信号
A、Bの各ピッチごとのピーク値が格納されるととも
に、各基準点における絶対位置情報も格納される。な
お、このメモリRAMはバッテリでバックアップされて
おり、装置の電源が遮断されても記憶内容が保持され
る。
【0021】ここで、図4を参照して基準点の判定方法
について説明する。
【0022】ピストンロッド1が変位すると磁気センサ
5の出力信号A、Bはそれぞれ図4に示すsigA、sigB
のように90゜の位相差をもつ正弦波として出力され、
出力信号A、Bは深さM1の弱磁性部3を通過する際に
は振幅レベルlev1を、深さM2、M3の基準点である弱磁
性部3を通過する際には振幅レベルlev2、lev3をそれぞ
れ出力する。したがって、基準点h1〜h4における振幅
レベルはlev2となり、基準点h5〜h8における振幅レベ
ルはlev3となる。
【0023】各基準点は出力信号Aが振央レベルcenA
となったときに検出するが、出力信号Bが基準点判定レ
ベルbasZ以下であることを条件としているため、基準
点以外の弱磁性部3を通過する際の振央レベルcenAを
除外することができる。
【0024】あらかじめ設定された基準点判定レベルba
sZは、出力信号Bの振央レベルcenBと前記出力信号B
の振幅レベルから次式のように設定することができる。
【0025】 basZ=cenB−(lev1+lev2)/2 出力信号Aが振央レベルcenAとなったときに出力信号
BがbasZ以下であれば基準点であることが判定され
る。
【0026】さらに、磁気スケール2の基準点は2種類
の深さM2、M3を備えているから、検出した出力信号B
と(lev2+lev3)/2とを比較して、出力信号Bが(lev
2+lev3)/2より大きければ深さM3の基準点であり、
小さければ深さM2の基準点であると判定することがで
きる。なお、相対位置の演算は詳述はしないが、ピッチ
Pごとに相対位置の演算が行われ、出力信号Aが振央レ
ベルcenAとなったときの出力信号Bのすべての振幅レ
ベルlev1〜lev3について行われる。
【0027】次に、コントローラ7における基準点を判
定した以降の処理を図5のフローチャートを参照しなが
ら説明する。なお、図5は装置の電源を再投入してから
基準点の絶対位置がセットされるまでの流れを示す。
【0028】まず、図示しない制御手段によってピスト
ンロッド1を任意の方向に駆動させ、S1で前記出力信
号Aが振央レベルcenAかつ出力信号BがbasZ以下であ
るかの判定により第1の基準点の判定を行う。
【0029】第1の基準点が検出されると、S2ではそ
のときのストローク位置、すなわち、相対位置をX
1に、出力信号Bの振幅レベルをA1にそれぞれ保持す
る。さらにピストンロッド1を駆動させて、S3ではS
1と同様にして第2の基準点を判定する。S3で第2の
基準点が判定されると、S4ではS2と同様にして、そ
のときの相対位置をX2に、出力信号Bの振幅レベルを
2に保持し、S5において検出された第1及び第2の
基準点の距離Lを演算する。
【0030】S6では前記演算した距離Lの絶対値と弱
磁性部3のピッチPとを比較して、距離LがピッチPよ
り大きければS8の処理へ進む一方、小さければS7の
処理を経由して再び第2の基準点の検出を行う。距離L
がピッチP未満となる場合は、ピストンロッド1の伸縮
によって磁気センサ5が第1の基準点を2回通過した状
態であり、正確に絶対位置を設定できないため,S7に
おいて最新の基準点の相対位置及び振幅レベルを第1の
基準点のデータとしてX1、A1に転送するとともに、S
3の処理に戻る。
【0031】一方、S6の判定で距離LがピッチPより
大きければ、S8で第2の基準点での振幅レベルA2が
1ev2であるかを判定する。すなわち、基準点h1〜
h4は一方の基準点グループを構成し、基準点h1〜h
4は他方の基準点グループを構成する。そして、検出し
た第2の基準点がh1〜h4またはh5〜h8のいずれ
のグループに属するかを判定する。
【0032】このS9の判定でYES、すなわち、第2
の基準点は基準点h1〜h4のいずれかであると判定され
てS10の処理へ進む一方、NOの場合には第2の基準
点は基準点h5〜h8のいずれかであると判定されてS9
の処理へ進む。
【0033】S9及びS10では基準点の距離Lの正負
よりストロークの方向を判定し、距離Lが正であればS
11、13へ、負であればS12、14へそれぞれ進
む。
【0034】S11〜14はそれぞれ分類された基準点
のグループと、ピストンロッド1の変位方向、現在の基
準点における振幅レベルとから、所定の変換係数base1
〜4をそれぞれ与えられ、現在の基準点(前記第2の基
準点)と以前の基準点(前記第1の基準点)の距離Lに
所定の変換定数mを乗じたものに変換係数base1〜4を
加算したものが、現在の基準点の絶対位置を格納するメ
モリRAMのアドレスADとして得られる。なお、変換
定数mは基準点間の距離LをメモリRAMのアドレスに
変換するための定数である。
【0035】ここで、メモリRAMの内容は、図6のメ
モリマップに示すように出力信号Bの振幅レベル、スト
ロークの方向、変換係数base1〜4、基準点の距離(P
〜4P)の順位で基準点h1〜h8の絶対位置が格納され
ている。なお、このメモリマップにおいて同一の基準点
の絶対位置が異なるアドレスに重複して格納されるが、
各アドレスの重複する基準点の絶対位置は必ずしも等し
くなく、これは、ピストンロッド1の変位方向によって
基準点の検出位置(出力信号Aが振央レベルcenAと等
しくなる位置)が微妙にずれるためである。したがっ
て、各基準点h1〜h8の絶対位置はピストンロッド1の
変位方向ごとにアドレスを変えて正確な絶対位置を格納
する。
【0036】S15ではS11〜14で得られたアドレ
スADに基づいて格納された絶対位置を読み出し、S1
6で現在の基準点におけるメモリRAMから読み出され
た絶対位置をセットするとともに、以降算出される相対
位置を加算することで絶対位置を出力することが可能と
なり、さらにコントローラ7からは絶対位置セット完了
信号が出力され、図示しない油圧シリンダの制御手段は
ピストンロッド1に所望の駆動を行うことができる。
【0037】したがって、装置の休止中にピストンロッ
ド1が油漏れなどにより変位しても、任意の基準点を2
箇所通過すれば自動的に絶対位置を設定することが可能
となり、起動時のストローク量を低減して稼働までの時
間を短縮することができ、一つの磁気スケール2に弱磁
性部3の深さを複数で構成して基準点を所定の深さに設
定するとともに、弱磁性部3の深さが同一の基準点同士
の間隔を順次ずらして配設したため、1組の磁気スケー
ルと磁気センサにより構成することが可能となって、部
品点数を増大させることなく絶対値型の高精度な位置検
出装置を構成することが可能となり、所定のピッチPで
配設した弱磁性部3をピストンロッド1の全周に配設す
ることによってピストンロッド1の回転を許容すること
ができる。
【0038】一方、メモリRAMの所定のアドレスに各
基準点h1〜h8の絶対位置を再設定するには、ピストン
ロッド1を図1に示す最収縮位置まで変位させ、このと
きの相対位置をゼロにセットした後に、図7に示すフロ
ーチャートにしたがって自動的に絶対位置を設定するこ
とができる。
【0039】図7において、S21で第1の基準点を検
出した後は、前記図5のフローチャートと同様にして、
第2の基準点を検出してから基準点間の距離Lを求め
(S22〜26)、磁気センサ5の出力信号Bの振幅レ
ベルとストローク方向に応じて(S28〜30)現在の
基準点に対応するメモリRAMのアドレスADをS31
〜34で得る。なお、S21〜34は前記図5のフロー
チャートにおけるS1〜14と同一である。
【0040】S35では得られたRAMのアドレスAD
に現在の基準点における相対位置X2を絶対位置として
記憶させ、次の基準点の絶対位置を設定するために、現
在の基準点の相対位置X2、振幅レベルA2をそれぞれ前
記第1の基準点としてのX1、A1にそれぞれ代入すると
ともにS23へ戻り、最収縮位置から最伸長位置までの
間を往復させて上記処理を行う。
【0041】ピストンロッド1の最収縮位置で相対位置
をゼロにセットするため、検出した基準点の相対位置は
絶対位置と等価となり、上記処理を行うことにより容易
かつ正確に各基準点の絶対位置を設定することができ
る。
【0042】図8は他の実施例を示し、前記第1の実施
例における基準点を9カ所とし、隣接する基準点h5、
h6を同一の深さM3の弱磁性部3で構成し、さらに基
準点h4〜h6の間隔をそれぞれ最小単位であるピッチ
Pで等間隔に配設したものであり、その他の構成は前記
第1の実施例と同様である。即ち、一方の基準点グルー
プには基準点h1〜h4があり、他方の基準点グループ
には基準点h5〜h9がある。そして、基準点h1〜h
9以外の弱磁性部は深さM1に形成されている。この実
施例においても、各基準点グループの基準点の深さは、
互に他の基準点グループの基準点と深さがM2、M3と
異なっている。
【0043】これら等間隔のピッチPで配設された基準
点h4〜h6の識別は、直前に検出した基準点の振幅レベ
ルより前記図5のフローチャートに従って容易に識別す
ることができる。
【0044】図9はさらに他の実施例を示し、基準点h
1〜h8の深さをすべて同一のM3とする一方、基準点
h1〜h4間の相対位置検出用の弱磁性部3を深さM1
で形成し、基準点h5〜h8間の相対位置検出用の弱磁
性部3を深さM2で形成したものであり、その他の構成
は上記第1の実施例と同様である。即ち、一方の基準点
グループの基準点h1〜h4と他方の基準点グループの
基準点h5〜h8の弱磁性部の深さを全て同一のM3に
形成している。また、基準点h1〜h8以外の弱磁性部
3の深さを、一方の基準点グループにおいては深さM1
で形成し、他方の基準点グループにおいては深さM2で
形成して、両基準点グループでは互に他の基準点グルー
プと異ならせている。
【0045】同一深さの基準点の識別を基準点の間に配
設された相対位置検出用の弱磁性部3の深さを変え、相
対位置を検出する振幅レベルによって行ってもよい。
【0046】なお、上記実施例において、任意の2カ所
の基準点を検出した時点で、現在のストローク位置をR
AMに格納された絶対位置に置き換えたが、この置き換
えは複数回行ってもよく、例えば、電源再投入時に現在
位置をRAMに格納された絶対位置に置き換えた後、基
準点の間隔を常時演算するとともに、各基準点で演算さ
れたストロークの絶対位置とRAMの格納値とを比較し
て、演算されたストローク量の絶対位置が異なっている
場合などにRAMに格納された絶対位置を読み出して置
き換えてもよい。
【0047】また、ピストンロッド1が最収縮位置また
は最伸長位置で衝突するのを防止するため、これらスト
ロークエンド近傍の基準点を通過するのを検出し、この
検出信号に基づいて図示しない警報装置を駆動すること
ができる。
【0048】また、上記実施例において弱磁性部3の深
さをM1〜M3の3通りとしたが、さらに多数の深さに分
類してもよい。
【0049】
【発明の効果】 以上のように本発明によれば、アクチ
ュエータが休止中に変位しても、任意の基準点を2箇所
通過すれば自動的に絶対位置を設定することが可能とな
り、起動時のストローク量を低減して稼働までの時間を
短縮することができ、1つの磁気スケールに弱磁性部の
深さを複数で構成し、ピッチ数を順次増加させた位置の
弱磁性部をそれ以外の同一深さの弱磁性部とは異なる同
一深さに形成した基準点として備える複数の基準点グル
ープをアクチュエータの移動方向に隣接して配置し、各
基準点グループは他の基準点グループと基準点の弱磁性
部または基準点以外の弱磁性部の少なくともいずれか一
方の深さを異ならせて形成したため、より少ないストロ
ークで絶対位置を検出することが可能となって、部品点
数を増大させることなく絶対値型の位置検出装置を構成
することが可能となり、所定の間隔で配設した弱磁性部
をアクチュエータのロッドなどの全周に配設することに
よってロッドの回転を許容しながら位置計測を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の実施例を示す磁気スケールの拡大図で
ある。
【図3】コントローラのブロック図である。
【図4】各ピッチにおける磁気センサの出力信号の変化
を示す図である。
【図5】制御の一例を示すフローチャートである。
【図6】メモリの内容を示す図である。
【図7】制御の一例を示すフローチャートである。
【図8】他の実施例を示す磁気スケールの説明図であ
る。
【図9】さらに他の実施例を示す磁気スケールの説明図
である。
【符号の説明】
1 ピストンロッド 2 磁気スケール 3 弱磁性部 4 強磁性部 5 磁気センサ 7 コントローラ 51 磁気スケール 52 磁気センサ 53 基準点検出手段 54 振幅レベル判定手段 55 基準点間隔演算手段 56 絶対位置信号制御手段 57 絶対位置格納手段 58 相対位置演算手段 59 位置信号演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−203656(JP,A) 特開 昭57−173716(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/62 G01B 7/00 - 7/32 G01P 1/00 - 3/80

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の深さで形成された弱磁性部をアク
    チュエータの移動方向の所定のピッチで配設し、ピッチ
    数を順次増加させた位置の弱磁性部をそれ以外の同一深
    さの弱磁性部とは異なる同一深さに形成した基準点とし
    て備える複数の基準点グループをアクチュエータの移動
    方向に隣接して配置し、各基準点グループは他の基準点
    グループと基準点の弱磁性部または基準点以外の弱磁性
    部の少なくともいずれか一方の深さを異ならせて形成し
    た磁気スケールと、 前記磁気スケールのピッチに対応して90゜の位相差を
    もった正弦波を出力する一対の磁気センサと、 これら磁気センサの出力から相対位置を演算する手段
    と、 前記磁気センサの出力振幅レベルから基準点を検出する
    手段と、 前記基準点の検出信号に基づいて振幅レベルを判定する
    手段と、 前記基準点と直前に検出した基準点との間隔を算出する
    手段と、 前記磁気スケールの基準点に対応した絶対位置を格納す
    る手段と、 前記振幅レベルの判定結果と基準点の間隔とから前記格
    納手段の絶対位置信号を制御する手段と、 前記絶対位置信号制御手段が読み出す基準点の絶対位置
    と前記算出された相対位置とから絶対位置を演算する手
    段とを備えたことを特徴とする位置検出装置。
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