JP3250746B2 - 研削研磨用砥石の製造方法および研削研磨用砥石 - Google Patents
研削研磨用砥石の製造方法および研削研磨用砥石Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学部品や機械部品、
その他セラミックス、金属等からなる部品類の研削研磨
加工に適した研削研磨用砥石の製造方法および研削研磨
用砥石に関する。
その他セラミックス、金属等からなる部品類の研削研磨
加工に適した研削研磨用砥石の製造方法および研削研磨
用砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、研削研磨用砥石の製造方法には、
例えば特開昭53−63692号公報に開示される方法
が知られている。その方法は、研削研磨液に可溶な粒子
(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、炭
酸ナトリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等)を内
部に含む研削研磨用砥石の製造方法であり、図6にその
工程を示す。この方法では、まず可溶性粒子を必要量調
合し、熱硬化性樹脂に必要量加えて混合し結合材とす
る。そして、この結合材に所望の集中度になるように秤
量した砥粒を混合する。次に、この混合物質を金型で所
定形状にした後に所定の温度・圧力条件で焼成すること
により、ペレット(研削研磨用砥石)を製造する。
例えば特開昭53−63692号公報に開示される方法
が知られている。その方法は、研削研磨液に可溶な粒子
(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、炭
酸ナトリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等)を内
部に含む研削研磨用砥石の製造方法であり、図6にその
工程を示す。この方法では、まず可溶性粒子を必要量調
合し、熱硬化性樹脂に必要量加えて混合し結合材とす
る。そして、この結合材に所望の集中度になるように秤
量した砥粒を混合する。次に、この混合物質を金型で所
定形状にした後に所定の温度・圧力条件で焼成すること
により、ペレット(研削研磨用砥石)を製造する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の製造方法に
よると、熱硬化性樹脂中に可溶性粒子を分散させたもの
を結合材とするため、研削研磨用砥石としたときの可溶
性粒子は殆どのものが樹脂に囲まれた状態で存在し、ま
た、いくつかのものは砥粒と接した状態で存在すること
になる。可溶性粒子の効果は、主として可溶性粒子が研
削研磨液中に溶出することで砥石加工面に発生するチッ
プポケットが、研削研磨屑の逃げ場となることである。
このチップポケットが研削研磨屑の発生源である砥粒近
傍に生じた場合、研削研磨屑の逃げ場として最大の効果
を発揮する。
よると、熱硬化性樹脂中に可溶性粒子を分散させたもの
を結合材とするため、研削研磨用砥石としたときの可溶
性粒子は殆どのものが樹脂に囲まれた状態で存在し、ま
た、いくつかのものは砥粒と接した状態で存在すること
になる。可溶性粒子の効果は、主として可溶性粒子が研
削研磨液中に溶出することで砥石加工面に発生するチッ
プポケットが、研削研磨屑の逃げ場となることである。
このチップポケットが研削研磨屑の発生源である砥粒近
傍に生じた場合、研削研磨屑の逃げ場として最大の効果
を発揮する。
【0004】しかし、従来の製造方法による砥石では、
可溶性粒子は殆ど樹脂に囲まれて存在しているために、
その溶出によって生成する研削研磨屑の逃げ場が砥粒近
傍に存在するとは限らない。周囲を樹脂にて囲まれた可
溶性粒子が溶出することによって生じるチップポケット
は、砥粒近傍に発生したチップポケットに比べて、研削
研磨屑の逃げ場としての効果は小さい。また、研削研磨
砥粒近傍に可溶性粒子が存在せず、砥粒近傍にチップポ
ケットが存在しない場合、研削研磨屑の発生源である砥
粒近傍から目詰まりを生じる可能性がある。
可溶性粒子は殆ど樹脂に囲まれて存在しているために、
その溶出によって生成する研削研磨屑の逃げ場が砥粒近
傍に存在するとは限らない。周囲を樹脂にて囲まれた可
溶性粒子が溶出することによって生じるチップポケット
は、砥粒近傍に発生したチップポケットに比べて、研削
研磨屑の逃げ場としての効果は小さい。また、研削研磨
砥粒近傍に可溶性粒子が存在せず、砥粒近傍にチップポ
ケットが存在しない場合、研削研磨屑の発生源である砥
粒近傍から目詰まりを生じる可能性がある。
【0005】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、可溶性粒子の配置を砥粒周囲に限定させ
ることにより、可溶性粒子が溶出した際のチップポケッ
トを砥粒近傍に配置させて、目詰まりの発生を低減さ
せ、切れ味の良い砥石を得ることができる研削研磨用砥
石の製造方法および研削研磨用砥石を提供することを目
的とする。
されたもので、可溶性粒子の配置を砥粒周囲に限定させ
ることにより、可溶性粒子が溶出した際のチップポケッ
トを砥粒近傍に配置させて、目詰まりの発生を低減さ
せ、切れ味の良い砥石を得ることができる研削研磨用砥
石の製造方法および研削研磨用砥石を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の研削研磨用砥石の製造方法は、研削研磨液
に可溶な可溶性粒子を溶媒に溶解して溶液とし、この溶
液に研削研磨用砥粒を混合して混合物とし、この混合物
を乾燥させて粉体とし、この粉体を結合材にて固定して
研削研磨用砥石を得ることとした。
に、本発明の研削研磨用砥石の製造方法は、研削研磨液
に可溶な可溶性粒子を溶媒に溶解して溶液とし、この溶
液に研削研磨用砥粒を混合して混合物とし、この混合物
を乾燥させて粉体とし、この粉体を結合材にて固定して
研削研磨用砥石を得ることとした。
【0007】すなわち、例えば、図1に示すように、研
削研磨用砥石に研削研磨液に可溶な粒子を含む研削研磨
用砥石の製造方法において、研削研磨の目的に合わせて
選択した可溶性粒子を溶媒に溶かしたもの(溶液)に、
研削研磨の目的に合わせて選択した砥粒を分散、混合攪
拌する工程と、その砥粒と可溶性粒子の溶液との混合物
を乾燥粉体化する工程と、上記の工程によって得られた
粉体を結合材にて固定する工程とを備え、その後ペレッ
ト化して研削研磨用砥石を得ている。また、本発明の研
削研磨用砥石は、研削研磨液によって可溶な粒子を含む
研削研磨用砥石において、前記研削研磨液によって可溶
な粒子が砥粒表面に付着した研削研磨用砥粒と、前記砥
粒の多数個を固定する樹脂からなる結合材と、を有して
いる。
削研磨用砥石に研削研磨液に可溶な粒子を含む研削研磨
用砥石の製造方法において、研削研磨の目的に合わせて
選択した可溶性粒子を溶媒に溶かしたもの(溶液)に、
研削研磨の目的に合わせて選択した砥粒を分散、混合攪
拌する工程と、その砥粒と可溶性粒子の溶液との混合物
を乾燥粉体化する工程と、上記の工程によって得られた
粉体を結合材にて固定する工程とを備え、その後ペレッ
ト化して研削研磨用砥石を得ている。また、本発明の研
削研磨用砥石は、研削研磨液によって可溶な粒子を含む
研削研磨用砥石において、前記研削研磨液によって可溶
な粒子が砥粒表面に付着した研削研磨用砥粒と、前記砥
粒の多数個を固定する樹脂からなる結合材と、を有して
いる。
【0008】
【作用】上記本発明の製造方法によれば、砥粒を可溶性
粒子の溶液に浸漬、乾燥粉体化することで、砥粒表面ま
たはポーラスを有するものは砥石内部にまで可溶性粒子
を晶出配置させることができるため、砥粒表層という限
られた部分に可溶性粒子が配置することになる。これに
より、研削研磨用砥石としたときの砥石内部における可
溶性粒子の配置が砥粒近傍に限定され、加工時に可溶性
粒子の溶出によるチップポケットが砥粒近傍に配置す
る。また、本発明の研削研磨用砥石によれば、研削研磨
液に可溶な粒子が研削研磨用砥粒の表面に配置させた状
態となっているので、加工時の可溶性粒子溶出によるチ
ップポケットが砥粒近傍に形成(すなわち、砥粒とチッ
プポケットの一部が接した状態で形成)され、砥粒周囲
からの研削研磨層がチップポケットに逃げやすい。
粒子の溶液に浸漬、乾燥粉体化することで、砥粒表面ま
たはポーラスを有するものは砥石内部にまで可溶性粒子
を晶出配置させることができるため、砥粒表層という限
られた部分に可溶性粒子が配置することになる。これに
より、研削研磨用砥石としたときの砥石内部における可
溶性粒子の配置が砥粒近傍に限定され、加工時に可溶性
粒子の溶出によるチップポケットが砥粒近傍に配置す
る。また、本発明の研削研磨用砥石によれば、研削研磨
液に可溶な粒子が研削研磨用砥粒の表面に配置させた状
態となっているので、加工時の可溶性粒子溶出によるチ
ップポケットが砥粒近傍に形成(すなわち、砥粒とチッ
プポケットの一部が接した状態で形成)され、砥粒周囲
からの研削研磨層がチップポケットに逃げやすい。
【0009】
【実施例1】本実施例の研削研磨用砥石の製造方法によ
る製造工程図を図2に示す。本実施例では、研削抵抗の
減少を目的としたチップポケットを生成させるために、
水溶性物質を砥石内に配置させた研削研摩用砥石の製造
方法について説明する。
る製造工程図を図2に示す。本実施例では、研削抵抗の
減少を目的としたチップポケットを生成させるために、
水溶性物質を砥石内に配置させた研削研摩用砥石の製造
方法について説明する。
【0010】まず、チップポケットを生成させるための
水溶性物質として選択した塩化ナトリウム粒子を溶媒と
なる60℃の水100ccに飽和するように溶解させ
た。次に、この溶液に#800の合成ダイヤモンド粒2
0gを浸漬させて撹拌し混合物を得た。液温を40℃ま
で下げた後、これを濾過してこの濾過物を乾燥して粉体
化し、粉体となった合成ダイヤモンド粒を収集した。そ
して、この合成ダイヤモンド粒の粉体をポリイミド樹脂
の粉末に集中度が75となるように粉体とポリイミド樹
脂とをそれぞれ秤量して混合し、所定形状に固定して5
00℃、0.5kg/cm2、20minの焼成条件で
ペレットに成形した。本実施例においては、このペレッ
トからなる研削研磨用砥石を所望の砥石形状に加工し
て、ガラスを研削する研削砥石として使用した。
水溶性物質として選択した塩化ナトリウム粒子を溶媒と
なる60℃の水100ccに飽和するように溶解させ
た。次に、この溶液に#800の合成ダイヤモンド粒2
0gを浸漬させて撹拌し混合物を得た。液温を40℃ま
で下げた後、これを濾過してこの濾過物を乾燥して粉体
化し、粉体となった合成ダイヤモンド粒を収集した。そ
して、この合成ダイヤモンド粒の粉体をポリイミド樹脂
の粉末に集中度が75となるように粉体とポリイミド樹
脂とをそれぞれ秤量して混合し、所定形状に固定して5
00℃、0.5kg/cm2、20minの焼成条件で
ペレットに成形した。本実施例においては、このペレッ
トからなる研削研磨用砥石を所望の砥石形状に加工し
て、ガラスを研削する研削砥石として使用した。
【0011】上記本実施例の製造方法によれば、塩化ナ
トリウム飽和水溶液中に合成ダイヤモンド粒を分散させ
た後に液温を下げることで、合成ダイヤモンド粒を核と
した塩化ナトリウムの晶出がおこり、濾過された状態に
おいては、図3に示すように、合成ダイヤモンド粒1の
周囲に塩化ナトリウム粒2が付着した状態になってい
る。この合成ダイヤモンド砥粒3を結合材となるポリイ
ミド樹脂4を用いて成形したものの断面図を図4に示
す。この研削研磨用砥石は加工中に水溶性粒子である塩
化ナトリウムが研削研磨液中に溶出することで研削研磨
屑の逃げ場5を形成する。この研削研磨屑の逃げ場5は
合成ダイヤモンド砥粒3近傍にあるため、研削研磨屑に
よる合成ダイヤモンド砥粒3周囲からの目詰まりに特に
有効である。また、製造方法による砥石の加工性能への
影響を調べるために、本実施例にて製造した砥石と従来
法のように結合材中に水溶性粒子を分散配置させて製造
した砥石とを用いて、光学ガラスBK−7を同一条件に
て加工し、研削代を測定したところ、従来法の砥石に対
して本実施例で製造した砥石では、約112%の研削代
が得られた。
トリウム飽和水溶液中に合成ダイヤモンド粒を分散させ
た後に液温を下げることで、合成ダイヤモンド粒を核と
した塩化ナトリウムの晶出がおこり、濾過された状態に
おいては、図3に示すように、合成ダイヤモンド粒1の
周囲に塩化ナトリウム粒2が付着した状態になってい
る。この合成ダイヤモンド砥粒3を結合材となるポリイ
ミド樹脂4を用いて成形したものの断面図を図4に示
す。この研削研磨用砥石は加工中に水溶性粒子である塩
化ナトリウムが研削研磨液中に溶出することで研削研磨
屑の逃げ場5を形成する。この研削研磨屑の逃げ場5は
合成ダイヤモンド砥粒3近傍にあるため、研削研磨屑に
よる合成ダイヤモンド砥粒3周囲からの目詰まりに特に
有効である。また、製造方法による砥石の加工性能への
影響を調べるために、本実施例にて製造した砥石と従来
法のように結合材中に水溶性粒子を分散配置させて製造
した砥石とを用いて、光学ガラスBK−7を同一条件に
て加工し、研削代を測定したところ、従来法の砥石に対
して本実施例で製造した砥石では、約112%の研削代
が得られた。
【0012】すなわち、本実施例では、可溶性粒子によ
って生じるチップポケットの効果の大きい、切れ味の良
い研削研磨用砥石を提供することができた。
って生じるチップポケットの効果の大きい、切れ味の良
い研削研磨用砥石を提供することができた。
【0013】なお、本実施例では、可溶性粒子に塩化ナ
トリウムを用いたが、塩化カルシウム、炭酸ナトリウ
ム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等の
粒子を用いても良い。
トリウムを用いたが、塩化カルシウム、炭酸ナトリウ
ム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等の
粒子を用いても良い。
【0014】
【実施例2】本実施例の研削研磨用砥石の製造方法によ
る製造工程図を図5に示す。本実施例では、化学的な研
削能力の向上とチップポケットの生成を目的とした水溶
性物質を砥石内に配置させた研削研磨用砥石の製造方法
について説明する。
る製造工程図を図5に示す。本実施例では、化学的な研
削能力の向上とチップポケットの生成を目的とした水溶
性物質を砥石内に配置させた研削研磨用砥石の製造方法
について説明する。
【0015】まず、水溶性物質として選択した硝酸第2
セリウムアンモニウム飽和水溶液に研削研磨用砥粒とし
て酸化セリウム研磨材を浸漬させた。次に、上記混合物
を撹拌しながら真空吸引装置にて真空脱泡を行った。液
温を60℃から40℃に下げた後、これを濾過してこの
濾過物を乾燥して粉体化し、粉体となった酸化セリウム
粒を収集した。この酸化セリウム粒の粉体をポリイミド
樹脂の粉末に集中度が200となるように、粉体とポリ
イミド樹脂とをそれぞれ秤量して混合し、所定形状に固
定し500℃、0.5kg/cm2、20minの焼成
条件でペレットに成形した。本実施例においては、この
ペレットからなる研削研磨用砥石を所望の砥石形状に加
工して、ガラスを研磨する研磨砥石として使用した。
セリウムアンモニウム飽和水溶液に研削研磨用砥粒とし
て酸化セリウム研磨材を浸漬させた。次に、上記混合物
を撹拌しながら真空吸引装置にて真空脱泡を行った。液
温を60℃から40℃に下げた後、これを濾過してこの
濾過物を乾燥して粉体化し、粉体となった酸化セリウム
粒を収集した。この酸化セリウム粒の粉体をポリイミド
樹脂の粉末に集中度が200となるように、粉体とポリ
イミド樹脂とをそれぞれ秤量して混合し、所定形状に固
定し500℃、0.5kg/cm2、20minの焼成
条件でペレットに成形した。本実施例においては、この
ペレットからなる研削研磨用砥石を所望の砥石形状に加
工して、ガラスを研磨する研磨砥石として使用した。
【0016】上記本実施例の製造方法によれば、実施例
1と同様に砥粒周囲に可溶性粒子を付着させることによ
り、研削研磨屑の逃げ場として有効なチップポケットを
生成でき、また、可溶性粒子である硝酸第2セリウムア
ンモニウムの溶出による化学的作用が得られることはも
ちろんのこと、分散、混合撹拌時に同時に真空脱泡を行
うことで、酸化セリウム研磨材のように微粉の集合体が
粒子を形成する場合のあるものや粒子にポーラス・クラ
ックを有するものでは、わずかな間隙にまで可溶性粒子
を付着させることができ、粒子同士の集合体等が存在し
た場合においてもばらつきなく各粒子に可溶性粒子を付
着させられるという利点がある。
1と同様に砥粒周囲に可溶性粒子を付着させることによ
り、研削研磨屑の逃げ場として有効なチップポケットを
生成でき、また、可溶性粒子である硝酸第2セリウムア
ンモニウムの溶出による化学的作用が得られることはも
ちろんのこと、分散、混合撹拌時に同時に真空脱泡を行
うことで、酸化セリウム研磨材のように微粉の集合体が
粒子を形成する場合のあるものや粒子にポーラス・クラ
ックを有するものでは、わずかな間隙にまで可溶性粒子
を付着させることができ、粒子同士の集合体等が存在し
た場合においてもばらつきなく各粒子に可溶性粒子を付
着させられるという利点がある。
【0017】なお、本実施例では可溶性粒子に硝酸第2
セリウムアンモニウムを用いたが、水酸化セリウムやそ
の他被加工物に応じた可溶性物質を用いても良い。ま
た、上記実施例1,2では、砥粒に合成ダイヤモンド、
酸化セリウム、結合材にポリイミド樹脂を用いたが、酸
化ジルコニウム、c−BN、べんがら等の砥粒、フェノ
ール系、ポリアミドイミド系等の熱硬化性樹脂を用いて
も同様の効果が得られる。さらに、可溶性粒子の付着し
た砥粒を結合材にて固定する方法は実施例に述べた方法
以外に、水溶性粒子を周囲に配置させた研磨材を所望の
集中度になるように樹脂で被覆させた後に成形、焼成す
る方法や、所望の集中度になるように秤量した結合材を
溶媒に溶解した後に水溶性粒子を周囲に配置させた研磨
材をその溶液に混合分散させて型に注入し、乾燥、焼成
する方法等の方法においても可能である。
セリウムアンモニウムを用いたが、水酸化セリウムやそ
の他被加工物に応じた可溶性物質を用いても良い。ま
た、上記実施例1,2では、砥粒に合成ダイヤモンド、
酸化セリウム、結合材にポリイミド樹脂を用いたが、酸
化ジルコニウム、c−BN、べんがら等の砥粒、フェノ
ール系、ポリアミドイミド系等の熱硬化性樹脂を用いて
も同様の効果が得られる。さらに、可溶性粒子の付着し
た砥粒を結合材にて固定する方法は実施例に述べた方法
以外に、水溶性粒子を周囲に配置させた研磨材を所望の
集中度になるように樹脂で被覆させた後に成形、焼成す
る方法や、所望の集中度になるように秤量した結合材を
溶媒に溶解した後に水溶性粒子を周囲に配置させた研磨
材をその溶液に混合分散させて型に注入し、乾燥、焼成
する方法等の方法においても可能である。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造方法によれ
ば、研削研磨屑による砥石表面の目詰まりを低減させる
ことができ、切れ味が優れた研削研磨用砥石を製造でき
る。また本発明の研削研磨用砥石によれば、研削研磨層
による砥石表面の目詰まりを低減させ、切れ味が優れた
研削研磨用砥石にすることができる。
ば、研削研磨屑による砥石表面の目詰まりを低減させる
ことができ、切れ味が優れた研削研磨用砥石を製造でき
る。また本発明の研削研磨用砥石によれば、研削研磨層
による砥石表面の目詰まりを低減させ、切れ味が優れた
研削研磨用砥石にすることができる。
【図1】本発明の概念を示す製造工程図である。
【図2】本発明の実施例1を示す製造工程図である。
【図3】同実施例1における合成ダイヤモンド砥粒3を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】同実施例1で得られた砥石の断面図である。
【図5】本発明の実施例2を示す製造工程図である。
【図6】従来例を示す製造工程図である。
1 合成ダイヤモンド粒 2 塩化ナトリウム粒 3 合成ダイヤモンド砥粒 4 ポリイミド樹脂 5 逃げ場
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 3/00 340 B24D 3/00 330 B24D 3/28
Claims (2)
- 【請求項1】 研削研磨液に可溶な可溶性粒子を溶媒に
溶解して溶液とし、この溶液に研削研磨用砥粒を混合し
て混合物とし、この混合物を乾燥させて粉体とし、この
粉体を結合材にて固定して研削研磨用砥石を得ることを
特徴とする研削研磨用砥石の製造方法。 - 【請求項2】 研削研磨液によって可溶な粒子を含む研
削研磨用砥石において、 前記研削研磨液によって可溶な粒子が砥粒表面に付着し
た研削研磨用砥粒と、 前記砥粒の多数個を固定する樹脂からなる結合材と、 を有することを特徴とする研削研磨用砥石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17915892A JP3250746B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 研削研磨用砥石の製造方法および研削研磨用砥石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17915892A JP3250746B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 研削研磨用砥石の製造方法および研削研磨用砥石 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05345279A JPH05345279A (ja) | 1993-12-27 |
JP3250746B2 true JP3250746B2 (ja) | 2002-01-28 |
Family
ID=16060962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17915892A Expired - Fee Related JP3250746B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 研削研磨用砥石の製造方法および研削研磨用砥石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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---|---|---|---|---|
CN106944939B (zh) * | 2017-03-17 | 2019-02-26 | 衢州学院 | 一种添加可溶性树脂材料的自修锐超硬微细磨具丸片及其制备方法 |
-
1992
- 1992-06-12 JP JP17915892A patent/JP3250746B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05345279A (ja) | 1993-12-27 |
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