JPH07156068A - 研削研磨用砥石の製造方法 - Google Patents

研削研磨用砥石の製造方法

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JPH07156068A
JPH07156068A JP33935193A JP33935193A JPH07156068A JP H07156068 A JPH07156068 A JP H07156068A JP 33935193 A JP33935193 A JP 33935193A JP 33935193 A JP33935193 A JP 33935193A JP H07156068 A JPH07156068 A JP H07156068A
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JP
Japan
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grinding
grindstone
soluble
particles
polishing
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JP33935193A
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English (en)
Inventor
Shinji Yokoyama
真司 横山
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 研削屑による砥石表面の目詰まりを防止して
切削力の向上した砥石を製造する。 【構成】 塩化ナトリウム粒子1にポリイミド樹脂2を
被覆してマイクロカプセル3とする。合成ダイヤモンド
粒4とポリイミド樹脂粉体5とを混合し、これにマイク
ロカプセル3を配合して混合する。これをペレット状に
成形し、焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学部品,機械部品,
セラミックスおよび金属等の加工に適した研削研磨用砥
石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図7に示す様に、塩化ナトリウ
ム,塩化カリウム,塩化カルシウム,炭酸ナトリウム,
臭化ナトリウムおよび臭化カリウム等の研削研磨液に可
溶な粒子をその内部に含む研削研磨用砥石の製造方法と
しては、まず研削研磨液に可溶な粒子を必要量調合し、
熱硬化性樹脂に必要量加えて結合材とする。この結合材
に所望の集中度となるように砥粒を混合する。この混合
物質を所定の温度・圧力条件で焼成することにより、研
削研磨用砥石を製作する方法が知られている。
【0003】また、例えば特開昭53−63692号公
報には、ポリイミド,フェノールあるいはポリアミドイ
ミドなどの熱硬化性樹脂を結合剤としたレジンボンドの
ダイヤモンド砥石または立方晶窒化ホウ素砥石におい
て、100〜325メッシュ粒径の塩化ナトリューム,
塩化カリューム,塩化カルシューム,炭酸ナトリュー
ム、臭化ナトリュームおよび臭化カリュームから選ばれ
た水溶性粉末を少なくとも砥粒含有部に10〜30vo
l%添加しており、研削中にこの水溶性粉末が研削液中
に溶出することによって窪みを形成し、これがチップポ
ケットの役割をはたすレジンボンド砥石が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記各従来
の製法によって得られる砥石は、熱硬化性樹脂と砥粒と
可溶性粉末との混合物を成形・焼成することによって作
製されるので、その製法上砥石構造中に連通気孔が生成
される。この連通気孔は、砥石の性能上チップポケット
として作用し、目詰まり防止に大きく寄与する。
【0005】しかし、前記各従来例の砥石では、砥石使
用時にこの連通気孔へ研削研磨液が浸透すると、砥石構
造内に配置された可溶性粒子に接触して溶解させてしま
う。これにより砥石構造内にはチップポケットが増大す
る。
【0006】しかしながら、従来の製法によって製造さ
れた砥石は、可溶性粒子自体が砥石の強度を担う構成要
素の一部となっているため、可溶性粒子が溶出してしま
った部分(空間)が生じることにより砥石強度が低下す
ることになる。そのため、加工の際に砥石へ加工圧力が
加わると砥石が変形しやすくなり、結果として被加工物
の加工形状に歪を生じさせることになる。また、この歪
を生じさせないために加工圧力を低くすることを余儀な
くされるので、結果として加工時間の増大を引き起こす
ことになるという欠点があった。
【0007】因って、本発明は前記各従来技術における
欠点に鑑みて開発されたもので、砥石中に可溶性粒子を
配置させた砥石においても砥石内部からの可溶性粒子の
溶出を防止し、構造の変化や強度の低下が生じない研削
研磨用砥石の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明を示す概念
図である。本発明は、研削研磨液に可溶な粒子を内部に
含む研削研磨用砥石の製造方法において、研削研磨の目
的に合わせて選択された砥粒と熱硬化性樹脂との混合物
粉体を得る工程と、気孔生成,潤滑性向上および加工性
向上等の目的に合わせて選択された研削研磨液に可溶な
粒子をマイクロカプセルに封入する工程と、上記工程に
よって得られた混合物粉体とマイクロカプセルとを混合
する工程と、この物質を圧縮成形・焼成して砥粒および
マイクロカプセルを熱硬化性樹脂で固定する工程とから
なる。
【0009】
【作用】本発明では、研削研磨液に可溶な可溶性粒子が
マイクロカプセルにて完全に密封されているので、加工
時に研削研磨液が砥石中に浸透しても可溶性粒子と接触
することがなく、砥石の内部構造中に気孔を生成するこ
とがない。また、可溶性粒子は砥石表面において被加工
物がマイクロカプセルの殻に接触した際にのみ研削研磨
液に触れて溶解するので、砥石表面にのみチップポケッ
トを配置させることが可能となる。
【0010】
【実施例1】図2〜図5は本実施例を示し、図2は製造
工程を示す説明図、図3は研削研磨用砥石の断面図、図
4は加工状態を示す断面図、図5aおよびbは被加工物
の干渉縞を示す図である。本実施例では、研削抵抗減少
および目詰まり防止を目的としたチップポケットを生成
するたに研削液に可溶な物質を砥石内に配置させた研削
用砥石の製造方法について説明する。
【0011】チップポケットを生成させるための研削液
に可溶な可溶性物質として選択した塩化ナトリウム粒子
(粒径約100μm)1にポリイミド樹脂2を膜材とし
て被覆し、マイクロカプセル3とする。マイクロカプセ
ル3はWurster法(気中懸濁被覆法)やスプレー
ドライ法(噴霧乾燥法)等の周知の方法にて製造され
る。
【0012】砥粒とする合成ダイヤモンド粒4(粒径約
5μm)と結合材となるポリイミド樹脂粉体5と各々成
形品の10vol%,70vol%となるように秤量
し、ボールミルにて混合することにより混合粉体を得
る。さらに、成形品の20vol%になるように前記マ
イクロカプセル3を配合し、振盪することにより混合す
る。このマイクロカプセル3を含んだ混合物を圧縮成形
機により0.8kg/cm2 の圧力でペレット状に成形
し、乾燥炉で250℃,15hの条件で焼成する。
【0013】以下、本実施例の作用を説明する。本実施
例では、自らが溶出してチップポケットを生成させる塩
化ナトリウム粒子1は砥石10内においてポリイミド樹
脂2を膜材としたマイクロカプセル3内に密封されてい
るので、砥石10内に浸透する研削液6に直接触れるこ
とがなく、砥石10内部においてチップポケットを生成
することがない。これにより、研削液6に可溶な粒子が
砥石10の強度を担う構成要素の一部となっているにも
かかわらず、砥石10の強度が低下することがない。
【0014】また、マイクロカプセル3は砥石10表面
に現れて被加工物7と接触すると、膜材であるポリイミ
ド樹脂2が摩擦により除去され、塩化ナトリウム粒子1
が表面に現れる。表面に現れた塩化ナトリウム粒子1は
研削液6と接触し、研削液6中に溶解する。この塩化ナ
トリウム粒子の溶出した痕跡がチップポケット8とな
り、加工により生じる研削屑の逃げ場となって目詰まり
を防止する。この製法では砥石10表面においてのみチ
ップポケット8を生じさせることができ、目詰まり防止
を実現させるだけでなく、砥石10内部ではチップポケ
ト8を生じさせないことにより砥石強度の維持された砥
石10を作製することができる。
【0015】比較例として、従来例の砥石と本実施例の
砥石とを用いて光学硝子BSL7を同一条件で加工した
際の干渉縞を図5aおよびbに示す。図5aは従来の砥
石を用いた加工品の干渉縞、図5bは本実施例の砥石を
用いた加工品の干渉縞である。これより、本実施例によ
る砥石の加工面の方が面のうねりの小さい面精度の高い
面を得られていることがわかる。
【0016】本実施例によれば、研削研磨用砥石の製造
に際し、予め自らが溶出することによってチップポケッ
トを生成する研削液に可溶な粒子を研削液に不溶な樹脂
でマイクロカプセル化して密封してから砥石中に配置さ
せるので、砥石中の可溶な粒子の溶出による砥石強度の
低下を防ぐことができる。因って、目詰まりが防止され
るだけでなく、より面精度の高い加工面を得ることがで
きる。
【0017】
【実施例2】図6は本実施例を示す製造工程の説明図で
ある。本実施例では化学的な研削能力向上とチップポケ
ットの生成を目的とした研削液に可溶な物質を砥石内に
配置させた研磨用砥石の製造方法について説明する。
【0018】研削液に可溶な物質として選択した硝酸第
二セリウムアンモニウム(粒径約50μm)をポリイミ
ド樹脂を膜材として被覆し、マイクロカプセルとする。
結合材とするポリイミド樹脂を成形品の30vol%、
砥粒となる酸化セリウム砥粒を45vol%に成るよう
に秤量し、ポリイミド樹脂をN−メチル−2−ピロリド
ンに溶解した溶液に、酸化セリウム砥粒(粒径約1μ
m)を加え混合攪拌する。この混合物を90℃の乾燥炉
で充分に乾燥させ、自動乳鉢を用いて粉砕する。
【0019】この粉体に対して成形品の25vol%に
なるように前記マイクロカプセルを配合して振盪するこ
とにより混合する。このマイクロカプセルを含んだ混合
物を圧縮成形機により1.2kg/cm2 の圧力でペレ
ット状に成形し、乾燥炉で230℃,18hの条件で焼
成する。
【0020】以下、本実施例の作用を説明する。本実施
例では、前記実施例1と同様に砥石内部の研削液に可溶
な粒子の溶出による砥石強度の低下を防ぎつつ、砥石表
面の目詰まりを有効に防止するチップポケットを生成さ
せることができるのはもちろんのこと、硝材に化学作用
を与えて加工効率を向上させる研削液に可溶な物質が砥
石と被加工物である硝材との界面でのみ研削液に溶解す
ることになるので、高濃度の可溶性物質溶液が硝材に作
用することになる。
【0021】本実施例によれば、可溶性物質の化学作用
能力を充分に生かすことができ、加工効率を向上させら
れるという利点がある。
【0022】尚、前記各実施例では、研削液に可溶な物
質として塩化ナトリウムおよび硝酸第二セリウムアンモ
ニウム、砥粒に合成ダイヤモンドおよび酸化セリウム、
結合材にポリイミド樹脂を用いたが、可溶な物質として
は用途に応じて塩化カルシウム,炭酸ナトリウム,有機
酸・アルカリ,無機酸・アルカリおよびキレート化合物
等の研削研磨液に可溶な粒子を選択することができる。
同様に、砥粒や結合材においても、酸化ジルコニウム,
酸化アルミニウム,CBN,SiCおよびべんがら等の
砥粒、フェノール系およびポリアミドイミド系等の合成
樹脂を用いても同様の効果が得られる。
【0023】また、研削液に可溶な粒子をマイクロカプ
セル化する方法は、可溶な粒子の物性・粒径等により、
可溶な粒子を研削研磨液から確実に隔離・保護できる方
法を気中懸濁法・噴霧乾燥法・噴霧凝固法・液中乾燥法
等の周知の手段より選択することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る研削研
磨用砥石の製造方法によれば、砥石の強度を維持するこ
とにより被加工物の面精度を低下させることなく、研削
屑による砥石表面の目詰まりを防止して切削力の向上し
た砥石を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す概念図である。
【図2】実施例1を示す説明図である。
【図3】実施例1を示す断面図である。
【図4】実施例1を示す断面図である。
【図5】aおよびbはそれぞれ実施例1の干渉縞を示す
図である。
【図6】実施例2を示す説明図である。
【図7】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塩化ナトリウム粒子 2 ポリイミド樹脂皮膜 3 マイクロカプセル 4 合成ダイヤモンド粒 5 ポリイミド樹脂粉体 6 研削液 7 被加工物 8 チップポケット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削研磨液に可溶な粒子を内部に含む研
    削研磨用砥石の製造方法において、砥石と合成樹脂との
    混合物粉体を作製する工程と、研削研磨液に可溶な粒子
    をマイクロカプセルに封入する工程と、前記混合物粉体
    とマイクロカプセルとを混合する工程と、該混合した物
    質を圧縮成形・焼成する工程とからなることを特徴とす
    る研削研磨用砥石の製造方法。
JP33935193A 1993-12-03 1993-12-03 研削研磨用砥石の製造方法 Pending JPH07156068A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6383238B1 (en) 1999-08-17 2002-05-07 Mitsubishi Materials Corporation Resin bonded abrasive tool

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6383238B1 (en) 1999-08-17 2002-05-07 Mitsubishi Materials Corporation Resin bonded abrasive tool

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Legal Events

Date Code Title Description
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020430