JP3250641B2 - 消音器 - Google Patents

消音器

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JP3250641B2
JP3250641B2 JP20639894A JP20639894A JP3250641B2 JP 3250641 B2 JP3250641 B2 JP 3250641B2 JP 20639894 A JP20639894 A JP 20639894A JP 20639894 A JP20639894 A JP 20639894A JP 3250641 B2 JP3250641 B2 JP 3250641B2
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司 藤井
直樹 内田
正成 小林
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Calsonic Kansei Corp
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンから吐き出さ
れた排気ガスに対して、その排気ガスが持っている音響
エネルギーを消耗させて騒音低減を図る消音器に係り、
特に、遮音・遮熱効果に特徴を有する消音器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の消音器の構造は、例えば、図9に
示すように、一端部がエンジン側の排気管50に連通す
ると共に他端部がテールパイプ51に連通する内筒52
の外周側に、所定空間をあけて覆う外筒53が配設され
て構成されている。上記内筒52の外周壁には、全面に
渡って多数の小孔58が開設されている。そして、その
多数の小孔58を介して、内筒52内を通過する排気ガ
ス流が、内筒52と外筒53との間に形成される拡張室
54へ導入可能となっている。
【0003】このとき、上記流通する排気ガスは高温状
態で且つ高い騒音振動をもっているので、消音器の外壁
を構成する外筒53外壁から消音器外部への放射熱や放
射音が問題となる。そこで、従来では、上記内筒52に
開口される各小孔58を、外筒53からの放射熱や放射
音の低減のために小径に絞っている。
【0004】または、上記小孔58を、安定板を備えた
スタビング孔に形成して、外筒53からの放射熱や放射
音の低減を図っている。または、外筒53の外壁を二重
構造として遮熱・遮音効果を上げることも実施されてい
る。また、従来の消音器の構造としては、例えば、図1
0に示すような、Uターンタイプの消音器もある。
【0005】この消音器は、消音器本体である円筒形状
の拡張室54に対して、軸方向の一方の壁部に、排気管
50及びテールパイプ51が連通し、該排気管50及び
テールパイプ51の拡張室54内への延び方向が、拡張
室54内の他方の壁面に対向している。そして、排気管
50から拡張室54内に送られてきた排気ガス流は、該
拡張室54内で拡張することで排気ガス流の音響エネル
ギーが消費された後に、テールパイプ51側に送られ
る。
【0006】このとき、排気管50から拡張室54に吹
き出した排気ガス流は、その排気管50の延び方向に向
けて放射状に拡がりながら、対向する軸方向の他方の壁
部54aに衝突する。このため、該軸方向の他方の壁部
54aからの放射熱が大きいので、従来では、その軸方
向の他方の壁部54aの前に隔壁55を配設することで
2重壁構造とし、該軸方向の他方の壁部54aからの放
射熱を低減している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】内筒52と外筒53と
の間の空間を拡張室54として作用させるためには、内
筒52に設けた小孔58による開口率を30%以上に設
定する必要がある。なお、この開口率とは、内筒52の
表面積に対する全小孔58による開口面積の割合をい
う。
【0008】しかしながら、上記小孔58を小径に絞る
ことは、各小孔58による開口面積が小さくなる。これ
は、上記開口率が減少して内筒52外周と外筒53内周
との間に形成される空間が拡張室54として作用しなく
なる恐れがあり、バリ音が発生するという問題がある。
また、小孔58としてスタビング孔を採用する場合、実
際には、図11のような形状に安定板55を備えた穴形
状に加工したいが、製造上,上記形状が困難なため現実
には図12に示すような安定板56の形状となって、十
分な遮熱・遮音効果を発揮することができない。
【0009】また、外筒53を2重壁構造にすること
は、消音器内の拡張室54の容量が減ってしまい消音効
果が低下する。同様に、図10に示すUターンタイプの
消音器においても、軸方向の他方の壁部を2重壁構造と
するので、拡張室54内の容量が減ってしまい消音効果
が低下する。
【0010】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、消音器内の容量をさほど減らすことな
く遮音・遮熱効果を向上可能な消音器を提供することを
目的としている。
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため
に、 本発明のうち請求項に記載された消音器は、エン
ジン側の排気管及びテールパイプに連通すると共に壁部
の一部に多数の小孔が開口された内筒と、その内筒の外
周側に所定間隔をあけて覆うように配設されると共に壁
部の一部に開口部を有する中間筒と、その中間筒の外周
側に所定間隔をあけて覆うように配設される外筒と、を
備え、上記内筒における小孔が開口した壁部位置と、上
記中間筒における開口部を開口した壁部位置とが、径方
向で対向しないように配設したことを特徴としている。
【0013】このとき、請求項に記載されているよう
に、上記内筒における多数の小孔による開口率を30%
以上に設定すると共に、中間筒の開口部による開口率を
30%未満に設定したことを特徴としてもよい。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【作用】 請求項に示される消音器では、排気管から内
筒内に送られた排気ガス流は、内筒に開設された小孔か
ら、中間筒の内壁に向けて吹出し該中間筒の内壁に衝突
すると共に拡張し、さらに該内筒外壁と中間筒の内壁と
の間の通路を通って中間筒に開口部から中間筒と外筒と
の間の空間に導入される。このように、内筒の小孔から
拡張室内に導入される排気ガス流は、一旦,中間筒の内
壁に衝突してから外筒側に移動するので、小孔から吹き
出した排気ガス流が直接,外筒内壁に衝突することが回
避されて、該外筒からの放射熱・放射音が低減される。
【0018】このとき、小孔からの排気ガス流が直接,
外筒に衝突することが回避されるので、各小孔を従来の
ように絞る必要がなく、該小孔を開設する面積を減らし
ても、該小孔による開口率を30%以上に設定すること
は可能である。また、中間筒を内筒と外筒との間に配設
しても、中間筒に開口部を設けることで、内筒と中間筒
との間の空間と中間筒と外筒間の空間は連通状態となっ
ているので、内筒と外筒との間の拡張室の容積を減少す
ることはない。
【0019】なお、中間筒と外筒との間の空間を拡張室
として使用する場合には、上記中間筒に開設する開口率
を30%以上に設定すればよい。上記構成に加えて、請
求項に記載されているように、内筒における多数の小
孔による開口率を30%以上に設定すると共に、中間筒
の開口部によう開口率を30%未満に設定すると、内筒
と中間筒との間に空間が拡張室として働くと共に、中間
筒と外筒間の空間が共鳴室として働き、該共鳴室が形成
されることで、低周波数領域の騒音低減が向上する消音
器構造となる。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1及び図2に示すように、内
筒1の外周に所定間隔を開けて邪魔板を構成する中間筒
2が同軸に配設され、その中間筒2の左右両端部は、テ
ーパ状に縮径して内筒1外周面に固定されている。ま
た、上記中間筒2の外周には、所定の間隔をあけて同軸
に外筒3が配設されていて、該外筒3外壁によって消音
器の外壁が構成されている。
【0025】上記内筒1の上側半分の壁部には、多数の
小孔1aが開設され、該多数の小孔1aを介して、内筒
1内を流通する排気ガス流が、内筒1と中間筒2との間
の空間から形成される第1拡張室4に導入可能となって
いる。なお、上記多数の小孔1aによる内筒1の開口率
は、30%以上に設定する。また、中間筒2の下側半分
の壁部にも、多数の小孔2aが開設されている。該多数
の小孔2aを介して、内筒1と中間筒2との間の第1拡
張室4に導入された排気ガス流が、中間筒2と外筒3と
の間の空間によって形成される第2拡張室5に導入可能
となっている。なお、上記多数の小孔2aによる中間筒
2の開口率は、30%以上に設定する。
【0026】また、エンジンに連通した排気管6が、上
記内筒1の上流側端開口部に連通し、また、該内筒1の
他端開口部に、テールパイプの下流側端開口部が連通し
ている。該テールパイプ7は車体後方に延びて、その下
流側開口部が外気に開放されている。上記構成の消音器
では、エンジンから吐き出される排気ガス流は、排気管
6を介して内筒1内に送られて、該内筒1の小孔1aを
介して拡張室内に導入されて音響エネルギーの消費が実
施されつつ、テールパイプ7側に送られる。テールパイ
プ7に送られた排気ガス流は、車体後方に案内され、車
体後方から外気に開放される。
【0027】上記内筒1の小孔1aから第1拡張室4に
吹き出した排気ガス流は、一旦,中間筒2の内壁に衝突
し、該中間筒2に開設した小孔2a位置まで該中間筒2
の内壁に案内される。そして、中間筒2に開設した小孔
1aから第2拡張室5側に導入される。このように、排
気ガス流は、第1拡張室4及び第2拡張室5で拡張され
て音響エネルギーが消費されると共に、内筒1の小孔1
aから吹き出す排気ガス流が、一旦,中間筒2の内壁に
衝突してから外筒3の内壁に接触するので、該外筒3か
らの放射熱や放射音が低減する。
【0028】本実施例では、内筒1と外筒3との間に邪
魔板となる中間筒2が設けられるが、上記のように、拡
張室の容積を減少させることがないので、消音効果が低
下することはない。なお、上記実施例では、内筒1に開
口した小径開設部分と中間筒2に開設した小孔1a開設
部分とが、排気ガス流の吹出し方向で対向しないよう
に、内筒1側は周方向に沿って上側に、中間筒2側は周
方向に沿って下側になるように、小孔開設位置の位相を
180度ずらし且つ周方向180度分の位置にそれぞれ
小孔を開設しているが、これに限定されるものではな
く、例えば、各小孔1a,2aの開設位置の位相を90
度ずつずらして各周方向90度分の位置に小孔を開設す
るなど、要は、内筒1に開口した小径開設部分と中間筒
2に開設した小孔開設部分とが径方向で対向しなければ
よい。
【0029】従って、例えば、内筒1の小孔開口位置
を、軸方向の上流側端部側に設定し、且つ、中間筒2の
小孔開口位置を、軸方向の下流側端部側に設定するよう
な配置であってもよい。なお、図3に示すように、内筒
1に開設された小孔1aと径方向で対向する部分に該小
孔1aを覆うように邪魔板8を配設することも考えられ
。なお、図に記載された邪魔板8は断面円弧状に図
示されているが、この形状に限定されるものではなく、
箱型などの形状をしていてもよい。
【0030】また、中間筒2の開口を多数の小孔1aで
形成しているが、軸方向に延びるスリット状の開口等、
他の形状をしていてもよい。次に、第2実施例について
図面に基づいて説明する。なお、第1実施例と同様の部
材には第1実施例と同じ符号をつけて説明する。第2実
施例の基本構成は、第1実施例と同様であり、中間筒2
に開口される開口構造だけが相違している。
【0031】即ち、図4に示すように、中間筒2の下方
位置に対して、軸方向に延びるスリット状の開口部2b
を設け、該開口部2bによる中間筒2の開口率を30%
未満としたものである。この第2実施例の消音器では、
内筒1の小孔1aから吹出した排気ガス流は、内筒1と
中間筒2との間の空間である拡張室4に導入されて拡張
される。
【0032】このとき、中間筒2における開口部2bの
開口率を30パーセント未満に設定したことで、中間筒
2と外筒3との間の空間が共鳴室9となり、該共鳴室9
によって、低周波数領域の音響エネルギーが消費され
る。このように、第2実施例では、第1実施例に比べて
拡張室の容積は低減するものの、共鳴室9が設けられる
ことで、低周波数領域の騒音低減を向上させることがで
きる。
【0033】次に、本発明の範囲ではない参考例につい
て説明する。まず構成を説明すると、図5に示すよう
に、消音器の外壁を構成する略円筒状の外筒20に対し
て、第1の内筒21及び第2の内筒22が、相互の延び
方向を同じくして配設されている。第1の内筒21は、
上流側端部をエンジン側の排気管23に連通し、下流側
端部を、外筒20の軸方向一端部側から該外筒20内に
挿入している。
【0034】第2の内筒22は、下流側端部側をテール
パイプ24に連通し、上流側端部を、外筒20の軸方向
他端部側から該外筒20内に挿入している。上記第1の
内筒21と第2の内筒22の延び方向は同軸に配置され
ている。また、該第2の内筒22における外筒20内の
上流側端部は大径に形成され、その第2の内筒22にお
ける大径部22a内に、上記第1の内筒21の下流側端
部側が遊挿されている。
【0035】これによって、第1の内筒21の下流側端
面21aと、その下流側端面21aに軸方向で対向する
第1の内筒21の内周面位置までの位置との間における
空間、即ち上記大径部22a内の空間が第1拡張室25
を構成する。その第1拡張室25は、第1の内筒21の
下流側端部外周面と該外周面と径方向で対向する大径部
22a内周面との間の空間で構成される連通路26を介
して、第1及び第2の内筒22と外筒20との間の空間
から構成される第2拡張室27に連通している。
【0036】なお、第2拡張室27に排気ガス流を案内
する連通路26の開口面積は、大径部22aの径を大き
く設定したりすることによって、開口率を30%以上に
設定して該第2拡張室27内へ排気ガス流が導入可能に
設定しておく。上記構成の消音器では、エンジンから排
出された排気ガス流が、排気管23を介して第1の内筒
21に供給される。その排気ガス流は、第1の内筒21
の下流側端部から吹出し、第1拡張室25に一旦,拡張
した後に連通路26を介して第2拡張室27に導入され
て拡張して音響エネルギーが消費されつつ、第2の内筒
22を介してテールパイプ24側に送られ、車体後方か
ら外気に開放される。
【0037】このように、第1の内筒21から吹き出し
た排気ガス流は、第2の内筒22における大径部22a
の内周面に衝突した後に、第2拡張室27に導入される
ので、外筒20外壁から発する放射熱や放射音が低減さ
れる。また、上記のように、第2の内筒22の上流側端
部を大径に構成して第1の内筒21の下流側端部を同軸
に覆っても、拡張室の容量は減少しないので、消音効果
は低減しない。
【0038】なお、上記参考例では、第1の内筒21と
第2の内筒22との延在方向の軸を一致させているが、
第1の内筒21と第2の内筒22との延在方向の軸を違
えても構わない。次に、第2の参考例について図面に基
づいて説明する。なお、上記参考例と同様の部材には、
上記参考例と同じ符号を付けて説明する。
【0039】本参考例の消音器における基本構成は、
記参考例の消音器の大径部22aの形成が相違するだけ
である。即ち、第2の参考例の消音器は、図23に示す
ように、大径部22aの径を外筒20の径に近い寸法に
設定すると共に、該大径部22aの開口端部,即ち連通
路26を絞ったものである。
【0040】上記大径部22aに開口端部は、開口率3
0%未満となるように設定することで、該大径部22a
と外筒20との間のの空間を共鳴室28として使用す
る。この消音器では、エンジンから排出された排気ガス
流が、排気管23を介して第1の内筒21に供給され
る。その排気ガス流は、第1の内筒21の下流側端部か
ら吹出し、第1拡張室25で拡張しながら且つ共鳴室2
8によって低周波数領域の音響が低減されつつ、第2の
内筒22を介してテールパイプ24側に送られ、車体後
方から外気に開放される。
【0041】このように、本参考例では、外筒20に直
接,排気ガス流が接触することが回避されて該外筒20
外壁からの放射熱や放射音が低減する。本参考例では、
拡張室の容積が若干、小さくなるものの、共鳴室28が
形成されて低周波数領域の騒音レベルの低減が向上す
る。次に、第3の参考例について図面に基づいて説明す
る。
【0042】まず構成を説明すると、図7に示すよう
に、略円筒形状の拡張室30の軸方向一端面30aに対
して、排気管31とテールパイプ24が連通している。
上記排気管31の開口端部の延び方向は、拡張室の軸方
向他端面30bと対向している。拡張室30内に、上記
排気管31の開口端部と対向するようにして第1の邪魔
板33が配設され、該拡張室30内が第1拡張室30c
と第2拡張室30dに区画されている。
【0043】上記第1の邪魔板33には、上記第1拡張
室30cと第2拡張室30dとを連通する連通路35が
開設されている。この連通路35の開口面積は、第1の
邪魔板33全体の面積の30%以上となるように設定し
ておく。また、該連通路35と拡張室30の軸方向で所
定間隔をあけて対向する位置に第2の邪魔板36が配設
されている。この第2の邪魔板36と第1の邪魔板33
との間隔は、連通路35を流通する排気ガス流の流れを
絞らないだけの広さをもってあけておく。
【0044】上記構成の消音器では、エンジンから吐き
出された排気ガス流は、排気管31によって案内され、
該排気管31の開口端部から第1拡張室30c内に吹き
出されて拡張しつつ、テールパイプ24側に送られる。
排気管31の開口端から吹き出した排気ガス流は、拡張
室30の延在方向に向けて放射状に拡がりながら移動し
て、第1の邪魔板33及び第2の邪魔板36に衝突しつ
つ、該第1拡張室30c内で一旦拡張され、連通路35
によって、第2拡張室30dに導入されて再び拡張され
ることで音響エネルギーを消費して消音される。
【0045】このように、排気管31から吹き出された
排気ガス流は、直接、該排気管31と対向している壁面
30bに衝突することが回避されて、該壁30bからの
放射熱や放射音が低減する。また、上記のように、拡張
室30内に2枚の邪魔板33,36を配設しているが、
拡張室30内の容量を低減することはないので消音効果
を低減することはない。
【0046】なお、本参考例では、第2の邪魔板36を
第1拡張室30c側に配設しているが、図8に示すよう
に第2拡張室30d側に配設してもよい。また、連通路
35の開口面積を開口率30%未満まで絞ることで、該
連通路35による開口率を30%より小さくして、第2
拡張室30dを共鳴室28として使用してもよい。
【0047】
【0048】
【発明の効果】 以上説明してきように、本発明のうち請
求項1 に記載された消音器では、内筒の小孔から吹き出
した排気ガス流が中間筒の内壁に一旦,衝突してから外
筒に接触するので、消音器の外壁を構成する外筒外壁か
らの放射音や放射熱が低減し、もって、消音効果を低減
させることなく遮音・遮熱効果が向上するという効果が
ある。
【0049】なお、この時には、中間筒によって、拡張
室が2つに分けられた構成となる。さらに、上記構成に
加えて、請求項に記載されているように、中間筒に開
設した開口部の開口率を30%未満に設定すると、内筒
と中間筒との間の空間が拡張室として働くと共に、中間
筒と外筒間の空間が共鳴室として働く。この共鳴室が形
成されることによって、低周波数領域の騒音低減が向上
するという効果がある。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の消音器の構造を示す
断面側面図である。
【図2】本発明に係る第1実施例の構成を示す概略正面
図である。
【図3】本発明に係る第1実施例の別の構成例を示す概
略正面図である。
【図4】本発明に係る第2実施例の消音器の構成を示す
概略正面図である。
【図5】参考例の消音器を示す概略構成図である。
【図6】別の参考例の消音器を示す概略構成図である。
【図7】第3の参考例の消音器を示す概略構成図であ
る。
【図8】第3の参考例の別の例の消音器を示す概略構成
図である。
【図9】従来の消音器の例を示す断面側面図である。
【図10】従来の消音器の別の例を示す概略構成図であ
る。
【図11】スタビング孔の形状を示す図である。
【図12】スタビング孔の実際の形状を示す図である。
【符号の説明】
1 内筒 1a 小孔 2 中間筒 2a 小孔 3 外筒 4 第1拡張室 5 第2拡張室 6 排気管 7 テールパイプ 8 邪魔板 9 共鳴室 21 第1の内筒 22 第2の内筒 22a 大径部 33 第1の邪魔板 35 連通路 36 第2の邪魔板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正成 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−160716(JP,U) 実開 昭63−78114(JP,U) 実開 昭54−108837(JP,U) 実開 平1−80615(JP,U) 実公 昭7−10594(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 1/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン側の排気管及びテールパイプに
    連通すると共に壁部の一部に多数の小孔が開口された内
    筒と、その内筒の外周側に所定間隔をあけて覆うように
    配設されると共に壁部の一部に開口部を有する中間筒
    と、その中間筒の外周側に所定間隔をあけて覆うように
    配設される外筒と、を備え、上記内筒における小孔が開
    口した壁部位置と、上記中間筒における開口部を開口し
    た壁部位置とが、径方向で対向しないように配設したこ
    とを特徴とする消音器。
  2. 【請求項2】 上記内筒における多数の小孔による開口
    率を30%以上に設定すると共に、中間筒における開口
    部による開口率を30%未満に設定したことを特徴とす
    る請求項に記載された消音器。
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