JP3248048B2 - 静電荷像現像用正帯電性トナー - Google Patents

静電荷像現像用正帯電性トナー

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JP3248048B2
JP3248048B2 JP33692394A JP33692394A JP3248048B2 JP 3248048 B2 JP3248048 B2 JP 3248048B2 JP 33692394 A JP33692394 A JP 33692394A JP 33692394 A JP33692394 A JP 33692394A JP 3248048 B2 JP3248048 B2 JP 3248048B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真,静電記録およ
び静電印刷等における静電荷像を現像するための新規な
正帯電性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号、特公昭42−23910号公
報、および特公昭43−24748号公報などに種々の
方法が記載されている。それらは要するに光導電性絶縁
体層上に一様な静電荷を与え、該絶縁体層に光像を照射
することによって静電潜像を形成し、次いで該潜像を当
該技術でトナーと呼ばれる微粉末によって現像し、必要
に応じて紙などに粉像を転写した後、加熱,加圧あるい
は溶剤蒸気などによって定着を行うものである。
【0003】これらの電子写真法に適用される現像方法
としては、大別して乾式現像法と湿式現像法とがある。
前者はさらに、二成分系現像剤を用いる方法と、一成分
系現像剤を用いる方法に二分される。
【0004】二成分現像方法に属するものには、トナー
を搬送するキャリアの種類により、鉄粉キャリアを用い
るマグネットブラシ法、ビーズ・キャリアを用いるカス
ケード法、ファーを用いるファーブラシ法等がある。
【0005】また、一成分系現像方法に属するものに
は、トナー粒子を噴霧状態にして用いるパウダークラウ
ド法、トナー粒子を直接的に静電潜像面に接触させて現
像する接触現像法(コンタクト現像またはトナー現像と
もいう)、トナー粒子を静電潜像面に直接接触させず、
トナー粒子を荷電して静電潜像の有する電界により該潜
像面に向けて飛行させるジャンピング現像法、磁性の導
電性トナーを静電潜像面に接触させて現像するマグネド
ライ法等がある。
【0006】これらの現像法に適用するトナーとして
は、従来、天然あるいは合成樹脂中に染料,顔料等を分
散させた微粉末が使用されている。例えば、ポリスチレ
ンなどの結着樹脂中に着色剤を分散させたものを1〜3
0μm程度に微粉砕した粒子がトナーとして用いられて
いる。また、マグネタイトなどの磁性粒子を含有したも
のは磁性トナーとして用いられている。
【0007】これらのトナーは現像される静電潜像の極
性に応じて正または負の電荷が保有せしめられる。
【0008】トナーに電荷を保有せしめるためには、ト
ナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用することもで
きるが、この方法ではトナーの帯電性が小さいので、現
像によって得られる画像はカブリ易く、不鮮明なものと
なる。そこで、所望の摩擦帯電性をトナーに付与する為
に、帯電性を付与する染料,顔料、さらには荷電制御剤
なるものを添加することが行われている。
【0009】今日、当該技術分野で知られている正荷電
制御剤としては、以下のものが挙げられる。
【0010】ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基
を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、
ベンジルメチル−ヘキサデシルアンモニウムクロライ
ド、デシル−トリメチルアンモニウムクロライド等の第
四級アンモニウム塩、ジブチルチンオキサイド等の有機
錫化合物、高級脂肪酸の金属塩、EDTA、アセチルア
セトンの金属錯体等、アミノ基を含有する縮合系ポリマ
ー等のポリアミン樹脂等。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】これらの帯電制御剤
は、通常熱可塑性樹脂に添加され、熱溶融分散し、微粉
砕して必要に応じて適当な粒径に調製され使用される。
【0012】しかしながら、これらの帯電制御剤の多く
は構造が複雑で、一定しておらず安定性に乏しい。ま
た、熱混練時の分解,機械的衝撃,摩擦,温湿度条件な
どの変化により、分解または変質しやすく、帯電制御性
が低下する現象を生じ易い。
【0013】したがって、これらの帯電制御剤を含有し
たトナーを複写機に用いて現像すると、複写回数の増大
に伴い帯電制御剤が分解あるいは変質し、耐久中にトナ
ーの劣化を引き起こすことがある。
【0014】また、これらの帯電制御剤は、熱可塑性樹
脂中に均一に分散することが極めて困難であるため、粉
砕して得られたトナー粒子間の摩擦帯電量に差異を生じ
るという致命的な欠陥を有している。このため、従来、
分散をより均一に行うための種々の方法が行われてい
る。例えば、ニグロシン染料は熱可塑性樹脂の相溶性を
向上させるために高級脂肪酸と造塩して用いられるが、
しばしば未反応の脂肪酸あるいは塩の分散生成物がトナ
ー表面に露出してキャリアあるいはトナー担持体を汚染
し、トナーの流動性や、カブリ,画像濃度の低下を引き
起こす原因となっている。あるいは、これらの帯電制御
剤の分散性向上のために、あらかじめ帯電制御剤粉末と
樹脂粉末とを機械的に粉砕混合してから熱溶融混練する
方法も採られている。しかし、本来の分散性不良は回避
することができず、未だ実用上充分な帯電の均一さは得
られていないのが現状である。
【0015】また帯電制御剤は親水性のものが多く、こ
れらの樹脂中への分散不良のために、溶融混練後、粉砕
したときに帯電制御剤がトナー表面に露出し、高温条件
下でこれら帯電制御剤が親水性であるために良質な画像
が得られないという欠点を有している。
【0016】また、従来知られている正帯電制御剤の多
くは有色であるため黒色以外のカラートナーには不向き
である。
【0017】その他にも、種々の化合物が提案されてい
るが、いづれも帯電制御効果が不十分であるため、実用
に耐えうるものは未だ見いだされていない。
【0018】本発明の目的は、かかる欠点を克服した正
帯電性トナーの帯電制御の新しい技術を提供することに
ある。
【0019】即ち、本発明の目的は、充分な帯電量を有
し、しかも立ち上がりが速く、帯電の経時変化が小さく
安定な正帯電性トナーを提供することにある。
【0020】また、本発明の別の目的は温度,湿度の変
化に影響を受けない長期の保存に耐えうる正帯電性トナ
ーを提供することを目的とする。
【0021】また、本発明の別の目的は鮮やかな有彩色
の正帯電性トナーの提供を目的とする。
【0022】さらに本発明の別の目的は、長期間の保存
でも所期の特性を維持する保存安定性の優れた正帯電性
トナーを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段及び作用】近年、複写機に
対して「高画質化」、「高速化」等の要求が厳しくなっ
ているが、その時、現像剤には「素早く帯電」するこ
と、即ち優れた帯電の立ち上がり性が要求される。しか
しながら単に帯電の立ち上がりが速いだけでは、通紙耐
久においてトナー飛散が発生したり、複写画像にカブリ
が発生したりして鮮明な複写画像を得ることが難しい。
また、高温高湿環境下において安定な画像濃度を得るこ
とも困難である。
【0024】この課題に対して、特開昭61−2170
55号公報においては2−アミノベンゾイミダゾールが
帯電制御剤として開示されていて、熱的・時間的安定
性,帯電安定性に優れると記載されている。しかし以下
本発明の実施例で述べるが、本発明の目的である「素速
く帯電」することと、充分な帯電量を持ちなおかつ帯電
安定性を維持することを同時に満足するには未だ不十分
であった。一方、特開平5−107814号公報におい
ては2−アルキルベンゾイミダゾールが帯電制御剤とし
て開示されていて、実施例において高い帯電量を持ちか
つ帯電安定性を有していることが記載されている。しか
し、以下本発明の実施例で具体的に述べるが、高温高湿
下において長期間にわたって放置すると現像剤の帯電性
が低下する。さらにUSP5,102,765において
1−メチル−2−フェニルベンゾイミダゾールが開示さ
れているが、そのような化合物は特に「素速く帯電」す
ることを満足するには未だ不十分であった。
【0025】本発明者らはこのような事情に鑑み種々の
試験研究を行った結果、新規の帯電制御剤として特に窒
素原子上の置換基が活性水素である下記一般式(I)で
示される化合物を用いることにより所期の静電荷像現像
用正帯電性トナーが得られることを見いだした。
【0026】
【化2】
【0027】(式中、R1およびR2は互いに無関係に水
素原子,アルキル基,アルコキシ基,アリール基を表
す。さらにR1およびR2は互いに結合して芳香族縮合環
を形成してもよい。Ar1はそれぞれ置換されていても
よいフェニル基,シクロヘキシル基,多環芳香族基を表
す。また、nは0または1を示す。)
【0028】一般式(I)において特に高い正帯電性を
与えるものとしては、R1およびR2の少なくともいづれ
か一方がアルキル基であるのが好ましい。そのようなア
ルキル基の具体例としてはメチル基,エチル基,i−プ
ロピル基,t−ブチル基等を挙げることができる。
【0029】アルキル基の導入により正摩擦帯電性が増
加することは一般に知られているが、本発明の一般式
(I)におけるアルキル基の効果は予想以上に大きなも
のである。この原因は必ずしも明らかではないが、アル
キル基の導入により融点が低下し、これが結着樹脂中で
の本発明の一般式(I)で示される化合物の分散状態を
改質させたのかも知れない。
【0030】このようにベンゾイミダゾール環上にアル
キル基を有する上記一般式(I)で示される化合物を用
いることにより所期の目的を充分満足するが、長期間高
温高湿下に放置後も初期からトナー飛散のない鮮明な画
像を安定し得ることを満足するものとしては、上記一般
式(I)においてAr1がアミノ基で置換されたフェニ
ル基であるのが好ましい。ここでのアミノ基の具体例と
しては、モノアルキルアミノ基,ジアルキルアミノ基,
モノアリールアミノ基,ジアリールアミノ基を挙げるこ
とができる。
【0031】アミノ基で置換されたフェニル基を用いる
ことにより、長期間高温高湿下で放置後もただちに鮮明
な画像を安定して得ることのできる理由としては、アミ
ノ基で置換されたフェニル基を導入することで帯電付与
性がさらに向上し、なおかつ極めて帯電速度が速くなっ
たためと考えられる。
【0032】本発明で用いられる前記一般式(I)で示
される化合物は、一般に相当するo−フェニレンジアミ
ン化合物とカルボン酸とを無溶媒下、または希硫酸,ポ
リ燐酸中において加熱し、脱水反応を行うことによって
合成される。
【0033】以下に、これら前記一般式(I)で示され
る化合物の代表的な例を示すが、本発明の化合物はこれ
らに限定されるものではない。
【0034】
【化3】
【0035】
【化4】
【0036】
【化5】
【0037】
【化6】
【0038】本発明にかかる帯電制御剤をトナーに含有
させる方法としては、トナー内部に添加する方法と外添
する方法とがある。これらの化合物の使用量は、結着樹
脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散
方法も含めたトナー製造方法によって決定されるもの
で、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結
着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、より
好ましくは0.1〜5重量部の範囲で用いられ、これら
の配合量が少なすぎると充分な帯電量が得られず、多す
ぎると帯電制御効果が安定しなくなる。また、外添する
場合は、樹脂100重量部に対し、0.01〜10重量
部が好ましく、特にメカノケミカル的にトナー粒子表面
に固着させるのが好ましい。また本発明の帯電制御剤は
従来使用されているニグロシン系染料,第四級アンモニ
ウム塩あるいは高級脂肪酸の金属塩等の正の帯電制御剤
等と併用しても差しつかえない。
【0039】本発明の帯電制御剤を用いたトナーに使用
される結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ
−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレ
ン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルス
チレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、
スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アク
リル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ス
チレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチル
ケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチ
レン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル−インデン共重合体等のスチレン系共重合体;ポリ塩
化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、
天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹
脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラー
ル、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂
等が使用できる。
【0040】また、架橋されたスチレン系共重合体も好
ましい結着樹脂である。
【0041】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のような
二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;
例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
チル、マレイン酸ジメチル等のような二重結合を有する
ジカルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸
ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニルエステル類;
例えばエチレン、プロピレン、ブチレン等のようなエチ
レン系オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトン等のようなビニルケトン類;例えばビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイ
ソブチルエーテル等のようなビニルエーテル類;等のビ
ニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
【0042】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いら
れる。
【0043】特に、GPCにより測定される分子量分布
で、3×103〜5×104の領域に少なくとも一つのピ
ークを有し、105以上の領域に少なくとも一つのピー
クあるいはショルダーを有するスチレン系共重合体が好
ましい。これにより帯電制御剤の結着樹脂中への分散性
が良好となり、その結果帯電量分布が極めてシャープに
なると考えられるので、本発明の目的である特に帯電の
立ち上がりの速いトナーを得ることが可能である。
【0044】GPCによる分子量分布は以下の条件で測
定される。
【0045】40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定
化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラ
ヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、T
HFに溶解した試料溶液を100μl注入して測定す
る。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子
量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成
された検量線の対数値とカウント数との関係から算出し
た。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例
えば、東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が10
2〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標
準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器に
はRI(屈折率)検出器を用いる。なお、カラムとして
は市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせ
るのが良い。例えば、昭和電工社製のshodex G
PC KF−801,802,803,804,80
5,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー
社製のTSKgel G1000H(HXL),G200
0H(HXL),G3000H(HXL),G4000H
(HXL),G5000H(HXL),G6000H
(HXL),G7000H(HXL),TSKguard
columnの組み合わせを挙げることができる。
【0046】また、試料は以下のようにして作成する。
【0047】試料をTHF中に入れ、数時間放置した
後、充分振とうし、試料の合一体がなくなるまでTHF
と良く混合し、さらに12時間以上静置する。この時、
THF中への放置時間が24時間以上となるようにす
る。その後、サンプル処理フィルタ(ポアサイズ0.4
5〜0.5μm、例えば、マイショリディスクH−25
−5東ソー社製、液クロディスク25CR ゲルマン
サイエンス ジャパン社製等が利用できる)を通過させ
たものをGPCの試料とする。また、試料濃度は、樹脂
成分が0.5〜5mg/mlとなるように調製する。
【0048】また、加圧定着方式を用いる場合には、圧
力定着トナー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレ
タンエラストマー、エチレン−エチルアクリレート共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプ
レン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィン等が
ある。さらにポリオレフィン(低分子量ポリエチレン、
低分子量ポリプロピレン、酸化ポリエチレン、ポリ4弗
化エチレンなど)、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
スチレン−ブタジエン共重合体(モノマー比、5〜3
0:95〜70)、オレフィン共重合体(エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー
樹脂)、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル
−無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール
樹脂、フェノール変性テルペン樹脂等がある。
【0049】さらに本発明のトナーは、二成分現像剤と
して用いる場合にはキャリア粉と混合して用いられる。
【0050】本発明に使用されるキャリア粉としては、
公知のものがすべて使用可能であり、例えば、鉄粉,フ
ェライト粉,ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガ
ラスビーズ等、およびこれらの表面を樹脂等で被覆した
ものなどが挙げられる。ここで、キャリア表面を被覆す
る樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合
体、シリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、ポリアミド樹
脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂など、あるいはこれらの混合物を用いることができ
る。
【0051】さらに本発明のトナーは、磁性材料を含有
させ磁性トナーとしても使用しうる。本発明の磁性トナ
ー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマ
タイト、フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケ
ルの様な金属、あるいはこれらの金属のアルミニウム、
コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチ
モン、ベリリウム、ビスマス、カドミニウム、カルシウ
ム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジ
ウム、等の金属との合金、およびその混合物等が挙げら
れる。これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程
度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては
樹脂成分100重量部に対して約40〜150重量部で
あるのが好ましい。
【0052】また、本発明のトナーにおいて帯電安定
性,流動性付与,転写性向上などの目的で無機酸化物微
粉体を添加することは非常に好ましく、負荷電性である
よりは正荷電性無機酸化物微粉体を用いたほうが帯電安
定性を損なうこともなく好ましい。
【0053】正荷電性無機酸化物微粉体を得る方法とし
ては、少なくともいづれか一方が窒素原子を有するオル
ガノ基を少なくとも一つ有するシランカップリング剤お
よび/またはシリコンオイルで処理する方法があり、特
に両者で処理するのが帯電安定性、転写性向上だけでな
く特に長期間高温高湿環境下にトナーを放置した場合の
帯電量の復帰特性をも向上させるので好ましい。
【0054】ここで未処理の無機酸化物微粉体の例とし
てはシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化セリ
ウムなどが挙げられる。
【0055】また、窒素原子を含有するシランカップリ
ング剤の例としては、アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミ
ノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリ
メトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジ
ブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミ
ノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニ
ルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロ
ピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピ
ルベンジルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピル
ピベリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホ
リン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾール
等がある。
【0056】また、窒素原子を含まないシランカップリ
ング剤の例としてはジメチルジクロルシラン、トリメチ
ルクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ヘキサ
メチルジシラザン、アリルフェニルジクロルシラン、ベ
ンジルジメチルクロルシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルクロルシラ
ン、ジメチルビニルクロルシラン等がある。
【0057】また、窒素原子を少なくとも一つ以上有す
るシリコーンオイルとしては、少なくとも下記式で表さ
れる部分構造を有するシリコーンオイルが使用できる。
【0058】
【化7】
【0059】(式中、R1は水素,アルキル基,アリー
ル基またはアルコキシ基を表わし、R2はアルキレン
基,フェニレン基を表わし、R5は含窒素複素環をその
構造に有する化合物を表わし、R3,R4は水素,アルキ
ル基またはアリール基を表わす。ただし、上記のアルキ
ル基,アリール基,アルキレン基,フェニレン基は窒素
原子を有するオルガノ基を有していても良いし、また帯
電性を損なわない範囲でハロゲン等の置換基を有してい
ても良い。)
【0060】また、窒素原子を含まないシリコーンオイ
ルとしては、一般に次の式により示されるものである。
【0061】
【化8】
【0062】(式中、Rはアルキル基(例えばメチル
基)を示し、nは整数を表す。)
【0063】好ましいシリコーンオイルとしては、25
℃における粘度がおよそ5×102〜5×105cm2
sのものが用いられ、例えばメチルシリコーンオイル、
ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーン
オイル、クロルフェニルメチルシリコーンオイル、アル
キル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイ
ル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、アミ
ノ変性シリコーンオイルなどが好ましい。
【0064】本発明において、「帯電の立ち上がり」
性、帯電安定性、および帯電量の復帰特性は以下の方法
により求めることができる。トナー2.5gとキャリア
47.5g(磁性トナーの場合はトナー5gとキャリア
45g)とを50cm3のポリエチレン容器に採取し、
開封状態で2日間放置する。これをターブラミキサーで
240秒間振とう後、約0.5g採取し、ブローオフ法
により摩擦帯電量を測定し、この値を放置前の帯電量と
し、Qとする。残った試料をさらに4日間開封状態で放
置した後ターブラーミキサーによる振とう時間0秒,6
0秒および240秒時の摩擦帯電量を測定し、それぞれ
の値をQ0,Q60,Q240とする。このとき、トナーの帯
電安定性とは放置直後の帯電量の低下幅(Q0−Q)で
表され、この値が小さいほど良い。具体的には0〜−
3.0[mC/kg]の範囲にあるのが好ましい。また
帯電の復帰特性は(Q60−Q)で表され、この値が−
1.0〜+2.0[mC/kg]の範囲であるのが復帰
特性に優れたトナーとして好ましい。特に好ましくは−
0.2〜+0.5[mC/kg]の範囲であるのが良
い。また「帯電の立ち上がり」性とは振とうによる帯電
量の変化量(Q240−Q60)で表され、この値が小さい
ほど良い。具体的には±1.0[mC/kg]の範囲に
あるのが帯電の立ち上がりに優れたトナーとして好まし
い。特に好ましくは±0.3[mC/kg]の範囲にあ
るのが良い。1.0[mC/kg]を超えると帯電のチ
ャージアップが起こり、また−1.0[mC/kg]未
満であると帯電の劣化が起こり、いづれにおいても長期
の通紙耐久において均一で安定な画像を得るのが困難と
なる。
【0065】本発明の帯電量測定装置を図1に示す。底
に500メッシュ(キャリア粒子の通過しない大きさに
適宜変更可能)の導電性スクリーン3のある金属製の測
定容器2に試料を入れ、金属製の蓋をする。次に吸引機
1(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)にお
いて、吸引口7から吸引し風量調節弁を調整して真空計
5の圧力を250mmH2Oとする。この状態で充分
(約一分間)吸引を行う。このときの電位計の電圧をV
(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり、容
量はC(μF)である。これらから得られる電荷量を、
吸引除去したトナー量で除したものが摩擦帯電量(mC
/kg)である。
【0066】また、本発明において転写性とは具体的に
は転写率で表される。即ち、ベタ黒画像を現像,転写
し、感光体上のトナー量(単位面積あたり)と、転写材
上のトナー量とにより次式により表わすことができる。
【0067】転写率(%)=(転写材上のトナー量)/
(感光体上の転写前のトナー量)×100
【0068】また、画質は解像度で表され、解像度の測
定は以下の方法によって行う。即ち、線幅および間隔の
等しい5本の細線よりなるパターンで、1mmの間に
2.8、3.2、3.6、4.0、4.5、5.0、
5.6、6.3、7.1、8.0、9.0、10.0本
あるように描かれているオリジナル画像を作る。この1
2種類の線画像を有するオリジナル原稿を適正なる複写
条件でコピーした画像を、拡大鏡にて観察し、細線間が
明確に分離している画像の本数(本/mm)をもって解
像度の値とする。この数字が高いほど画質が優れること
を示す。
【0069】本発明の帯電制御剤を用いた静電荷像現像
用トナーを製造するにあたっては、必要に応じて前記化
合物の他に画像特性を改良する公知の添加剤を使用する
ことができる。例えばチタン酸ストロンチウムおよび炭
化硅素などの研磨剤、ステアリン酸金属塩などの滑剤、
ならびに酸化スズなどの導電性付与剤などを含有しても
よい。
【0070】本発明にかかる静電荷像現像用トナーは、
前記の本発明にかかる帯電制御剤を結着樹脂、および着
色剤としての顔料または染料、必要に応じて磁性材料,
添加剤等をボールミルその他の混合機により、充分混合
してから加熱ロール,ニーダー,エクストルーダー等の
熱混練機を用いて溶融混練し、次いで粗粉砕および微粉
砕を行う等の公知の方法によって、粒径45μm以下、
望ましくは4〜20μmの粒子を採取して平均粒径7〜
15μmのトナーとして製造することができる。
【0071】あるいは結着樹脂溶液中に材料を分散さ
せ、噴霧乾燥することにより得る方法、あるいは結着樹
脂を構成すべき単量体に所定材料を分散させ乳化懸濁液
とした後に重合させてトナーを得る重合法トナー製造法
等の方法が適用できる。
【0072】本発明のトナーは、従来公知の手段で電子
写真,静電記録および静電印刷等における静電荷像を顕
像化するための現像にはすべて使用可能である。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これは本発明をなんら限定するものではない。
尚、以下の配合における部数はすべて重量部である。
【0074】実施例1 スチレン−アクリル酸−nブチル共重合体 100部 (ピーク1:11,000,ピーク2:230,000) 磁性体(マグネタイト) 80部 低分子量ポリエチレン 2部 化合物(18) 4部
【0075】上記材料をブレンダーで良く混合した後、
130℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機により微粉砕し、得られ
た微粉砕物を固定壁型風力分級機で分級した。さらに得
られた分級粉をコアンダ効果を利用した多分割分級装置
(日鉄工業社製エルボジェット分級機)で微粉および粗
粉を同時に厳密に分級除去して重量平均粒径8.5μm
の微粉体を得た。
【0076】次いで得られた微粉体100部に、ジブチ
ルアミノプロピルトリメトキシシランとジメチルシリコ
ーンオイルとで表面処理されたシリカ粉末0.6部をヘ
ンシェルミキサーで混合して一成分磁性トナーを作製し
た。
【0077】このトナーの帯電の立ち上がりは表1に示
すように非常に速く、しかも帯電量も高いことがわか
る。また帯電安定性にも優れていることが分かる。
【0078】次に、このトナーをキヤノン社製NP−3
525を用いて評価を行った。表1の結果からわかるよ
うに23℃/60%の常温常湿環境下における1万枚通
紙耐久後の画像濃度、画質(解像度)、転写率共に良好
であった。
【0079】また35℃/85%の高温高湿環境下にお
けるトナーの摩擦帯電量の復帰特性は表1から分かるよ
うに極めて良好であった。
【0080】また35℃/85%の高温高湿下における
1万枚通紙耐久後の画像濃度、画質(解像度)、転写率
共に良好であった。
【0081】実施例2 化合物(18)を化合物(15)に変更した以外は実施
例1と同じようにして重量平均8.0μmの微粉体を作
製し、この微粉体100部に、ジブチルアミノプロピル
トリメトキシシランとジメチルシリコーンオイルとで表
面処理されたシリカ粉末0.6部をヘンシェルミキサー
で混合して一成分磁性トナーを作製した。
【0082】このものを実施例1と同様にして評価した
ところ、表1に示すように良好な結果が得られた。
【0083】実施例3 化合物(18)を化合物(2)に変更した以外は実施例
1と同じようにして重量平均8.2μmの微粉体を作製
し、この微粉体100部に、ジブチルアミノプロピルト
リメトキシシランとジメチルシリコーンオイルとで表面
処理されたシリカ粉末0.6部をヘンシェルミキサーで
混合して一成分磁性トナーを作製した。
【0084】このものを実施例1と同様にして評価した
ところ、表1に示すように良好な結果が得られた。
【0085】実施例4 実施例1で得られた微粉体100部に、ジブチルアミノ
プロピルトリメトキシシランのみで表面処理されたシリ
カ粉末0.6部をヘンシェルミキサーで混合して一成分
磁性トナーを作製した。
【0086】このものを実施例1と同様にして評価した
ところ、表1に示すように良好な結果が得られた。
【0087】実施例5 スチレン−アクリル酸−nブチル共重合体をスチレン−
ブチルメタクリレート共重合体(ピーク1:12,10
0,ピーク2:300,000)に変更した以外は実施
例1と同じようにして重量平均8.4μmの微粉体を作
製し、この微粉体100部に、ジブチルアミノプロピル
トリメトキシシランとジメチルシリコーンオイルとで表
面処理されたシリカ粉末0.6部をヘンシェルミキサー
で混合して一成分磁性トナーを作製した。
【0088】このものを実施例1と同様にして評価した
ところ、表1に示すように良好な結果が得られた。
【0089】実施例6 スチレン−ブチルアクリレート共重合体 100部 (ピーク1:9,500,ピーク2:260,000) カーボンブラック 4部 低分子量ポリエチレンワックス 4部 化合物(19) 4部
【0090】上記材料を実施例1と同じ工程によって重
量平均粒径8.7μmの微粉体を得た。
【0091】次いで得られた微粉体100部に、ジブチ
ルアミノプロピルトリメトキシシランとジメチルシリコ
ーンオイルとで表面処理された酸化チタン粉末1.0部
をヘンシェルミキサーで混合して一成分非磁性トナーを
作製した。次いで平均粒径55μmのアクリルコートフ
ェライトキャリア100部に対して前記トナー5部を混
合して現像剤とした。
【0092】この現像剤の帯電の立ち上がりは表1に示
すように非常に速く、しかも帯電量も高いことがわか
る。また帯電安定性にも優れることが分かる。
【0093】次に、この現像剤をキヤノン社製NP−3
525の現像装置を図2に示したものに改造したものを
用いて評価を行った。表1の結果からわかるように23
℃/60%の常温常湿環境下における1万枚通紙耐久後
の画像濃度、画質(解像度)、転写率共に良好であっ
た。
【0094】また35℃/85%の高温高湿環境下にお
けるトナーの摩擦帯電量の復帰特性は表1から分かるよ
うに極めて良好であった。
【0095】また35℃/85%の高温高湿下における
1万枚通紙耐久後の画像濃度、画質(解像度)、転写率
共に良好であった。
【0096】実施例7 化合物(19)を化合物(37)に変更した以外は実施
例6と同じようにして重量平均8.5μmの微粉体を作
製し、この微粉体100部に、ジブチルアミノプロピル
トリメトキシシランとジメチルシリコーンオイルとで表
面処理された酸化チタン粉末1.0部をヘンシェルミキ
サーで混合して一成分磁性トナーを作製した。
【0097】次いで平均粒径55μmのアクリルコート
フェライトキャリア100部に対して前記トナー5部を
混合して現像剤とした。
【0098】このものを実施例6と同様にして評価した
ところ、表2に示すように良好な結果が得られた。
【0099】実施例8 スチレン−アクリル共重合体 100部 (ピーク1:14,800,ピーク2:250,000) 銅フタロシアニンブルー顔料 5部 化合物(18) 4部
【0100】上記材料を実施例1と同じ工程によって重
量平均粒径8.2μmの微粉体を得た。
【0101】次いで得られた微粉体100部に、ジブチ
ルアミノプロピルトリメトキシシランとジメチルシリコ
ーンオイルとで表面処理されたシリカ粉末0.6部をヘ
ンシェルミキサーで混合して青色トナーを作製した。次
いで平均粒径59μmのアクリルコートフェライトキャ
リア100部に対して前記トナー5部を混合して現像剤
とした。
【0102】この現像剤の帯電の立ち上がりは表1に示
すように非常に速く、しかも帯電量も高いことがわか
る。また帯電安定性にも優れることが分かる。
【0103】次に、この現像剤をキヤノン社製CLC5
50のOPC感光体ドラムを非晶質シリコーンドラムに
変えた改造機を用いて評価を行った。表2の結果からわ
かるように23℃/60%の常温常湿環境下における1
万枚通紙耐久後の画像濃度、画質(解像度)、転写率共
に良好であった。
【0104】また35℃/85%の高温高湿環境下にお
けるトナーの摩擦帯電量の復帰特性は表1から分かるよ
うに極めて良好であった。
【0105】また35℃/85%の高温高湿下における
1万枚通紙耐久後の画像濃度、画質(解像度)、転写率
共に良好であった。
【0106】実施例9 化合物(18)を化合物(36)に変更した以外は実施
例8と同じようにして重量平均8.1μmの微粉体を作
製し、この微粉体100部に、ジブチルアミノプロピル
トリメトキシシランとジメチルシリコーンオイルとで表
面処理されたシリカ粉末1.0部をヘンシェルミキサー
で混合してカラートナーを作製した。
【0107】次いで平均粒径59μmのキャリア100
部に対して前記トナー5部を混合して現像剤とした。
【0108】このものを実施例8と同様にして評価した
ところ、表2に示すように良好な結果が得られた。
【0109】実施例10 実施例8においてスチレン−アクリル酸共重合体のGP
Cによる分子量分布で、ピーク:250,000のみに
変更した以外は実施例1と同じ工程によって重量平均
7.8μmの微粉体を作製し、得られた微粉体100部
に、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシランとジメ
チルシリコーンオイルとで表面処理されたシリカ粉末
1.0部をヘンシェルミキサーで混合してカラートナー
を作製した。
【0110】次いで平均粒径59μmのアクリルコート
フェライトキャリア100部に対して前記トナー5部を
混合して現像剤とした。
【0111】このものを実施例8と同様にして評価した
ところ、表2に示すように良好な結果が得られた。
【0112】実施例11 銅フタロシアニンブルー顔料をキナクリドン系顔料
(C.I.ピグメントレッド122)に変更した以外は
実施例8と同じようにして重量平均8.4μmの微粉体
を作製し、この微粉体100部に、ジブチルアミノプロ
ピルトリメトキシシランとジメチルシリコーンオイルと
で表面処理されたシリカ粉末0.6部をヘンシェルミキ
サーで混合して赤色トナーを作製した。
【0113】次いで平均粒径59μmのアクリルコート
フェライトキャリア100部に対して前記トナー5部を
混合して現像剤とした。
【0114】このものを実施例8と同様にして評価した
ところ、表2に示すように良好な結果が得られた。
【0115】実施例12 銅フタロシアニンブルー顔料をC.I.ピグメントイエ
ロー17に変更した以外は実施例8と同じようにして重
量平均8.3μmの微粉体を作製し、この微粉体100
部に、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシランとジ
メチルシリコーンオイルとで表面処理されたシリカ粉末
0.6部をヘンシェルミキサーで混合して黄色トナーを
作製した。
【0116】次いで平均粒径59μmのアクリルコート
フェライトキャリア100部に対して前記トナー5部を
混合して現像剤とした。
【0117】このものを実施例8と同様にして評価した
ところ、表2に示すように良好な結果が得られた。
【0118】比較例1 化合物(18)を4級アンモニウム塩のデシル−トリメ
チルアンモニウムクロライドに変更した以外は実施例1
と同じようにして重量平均7.8μmの微粉体を作製
し、この微粉体100部に、ジブチルアミノプロピルト
リメトキシシランとジメチルシリコーンオイルとで表面
処理されたシリカ粉末0.6部をヘンシェルミキサーで
混合して一成分磁性トナーを作製した。
【0119】このものを実施例1と同様にして評価した
ところ、表3に示すように帯電の立ち上がりは速いが、
高い帯電量および帯電安定性を満足していない。また高
温高湿環境下における帯電の復帰特性をも満足しないの
で、環境条件によらず1万枚通紙耐久後の画像濃度、画
質(解像度)および転写率共に不満足な結果となった。
【0120】比較例2 化合物(18)を2−t−ブチルベンゾイミダゾールに
変更した以外は実施例1と同じようにして重量平均8.
1μmの微粉体を作製し、この微粉体100部に、ジブ
チルアミノプロピルトリメトキシシランとジメチルシリ
コーンオイルとで表面処理されたシリカ粉末0.6部を
ヘンシェルミキサーで混合して一成分磁性トナーを作製
した。
【0121】このものを実施例1と同様にして評価した
ところ、表3に示すように特に高温高湿下での摩擦帯電
量の復帰特性が極めて悪く、それゆえ35℃/85%の
高温高湿下における1万枚通紙耐久後の画像濃度、画質
(解像度)および転写率の劣化が見られた。
【0122】比較例3 化合物(19)を2−アミノベンゾイミダゾールに変更
した以外は実施例6と同じようにして重量平均8.5μ
mの微粉体を作製し、この微粉体100部に、ジブチル
アミノプロピルトリメトキシシランとジメチルシリコー
ンオイルとで表面処理された酸化チタン粉末1.0部を
ヘンシェルミキサーで混合して一成分非磁性トナーを作
製した。次いで平均粒径59μmのアクリルコートフェ
ライトキャリア100部に対して前記トナー5部を混合
して現像剤とした。
【0123】このものを実施例6と同様にして評価した
ところ、表3に示すように帯電量、帯電安定性は満足す
るが、帯電の立ち上がり、特に高温高湿環境下における
帯電の復帰特性を満足しないので、環境条件によらず1
万枚通紙耐久後の画像濃度、画質(解像度)および転写
率の劣化が見られた。
【0124】比較例4 化合物(18)を1−メチル−2−フェニルベンゾイミ
ダゾールに変更した以外は実施例8と同じようにして重
量平均8.7μmの微粉体を作製し、この微粉体100
部に、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシランとジ
メチルシリコーンオイルとで表面処理されたシリカ粉末
0.6部をヘンシェルミキサーで混合してカラートナー
を作製した。次いで平均粒径59μmのアクリルコート
フェライトキャリア100部に対して前記トナー5部を
混合して現像剤とした。
【0125】このものを実施例8と同様にして評価した
ところ、表3に示すように特に帯電の立ち上がりが悪
く、それゆえ環境条件によらず1万枚通紙耐久後の画像
濃度、画質(解像度)および転写率の劣化が見られた。
【0126】
【表1】
【0127】
【表2】
【0128】
【表3】
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、帯電の立ち上がりが速
く、しかも充分な帯電量を持つものであり、鮮やかな有
彩色の画像を長期にわたって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの帯電量測定に用いる装置の概略図であ
る。
【図2】現像装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
11 潜像保持体 12 現像剤担持体 13 ホッパー 14 供給ローラー 15 現像剤塗布ブレード 16 現像剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−52079(JP,A) 特開 昭62−180357(JP,A) 特開 平3−235395(JP,A) 特開 平2−73368(JP,A) 特開 平5−107814(JP,A) 特開 昭61−217055(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される化合物を含
    有することを特徴とする静電荷像現像用正帯電性トナ
    ー。 【化1】 (式中、R1およびR2は互いに無関係に水素原子,アル
    キル基,アルコキシ基,アリール基を表す。さらにR1
    およびR2は互いに結合して芳香族縮合環を形成しても
    よい。Ar1はそれぞれ置換されていてもよいフェニル
    基,シクロヘキシル基,多環芳香族基を表す。また、n
    は0か1を示す。)
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)においてR1およびR2
    の少なくともいづれか一方がアルキル基であることを特
    徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用正帯電性トナ
    ー。
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)において、Ar1はア
    ミノフェニル基であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の静電荷像現像用正帯電性トナー。
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