JP3247995B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP3247995B2 JP24651691A JP24651691A JP3247995B2 JP 3247995 B2 JP3247995 B2 JP 3247995B2 JP 24651691 A JP24651691 A JP 24651691A JP 24651691 A JP24651691 A JP 24651691A JP 3247995 B2 JP3247995 B2 JP 3247995B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用複写装置に
用いるトナーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真用トナーは、結着樹脂、染顔
料、荷電制御剤及びワックス等を含有する原材料を、混
合、溶融混練し、粉砕、分級して得られる。この際重要
な点は、染顔料や荷電制御剤を結着樹脂中に均一な状態
にまで分散させることである。分散不良が生じると、帯
電特性が悪化し、高湿下においてカブリやトナー飛散が
発生する。
【0003】特にカラートナーにおいては、鮮明な色調
を得るためには良好な分散を行う必要がある。また、最
近のカラーコピーはトランスペアレンシーへの複写に多
く使用されるようになったが、顔料の分散が透過性に大
きく影響することが明らかとなった。分散不良の場合に
は透過した時に黒ずんでしまい、画質が著しく悪化す
る。このため、顔料の分散を従来よりもさらに良くする
必要が生じてきた。
【0004】現在では、トナーに使用する結着樹脂に染
顔料をトナーよりも多量に含有するマスターバッチを作
成し、それに同じ結着樹脂及び荷電制御剤、ワックス等
を加えて希釈混練をする方法が一般的である。マスター
バッチの作成は、樹脂と染顔料を前混合し、それを二本
ロール等で混練する製造方法が主である。しかし、この
方法では、顔料が樹脂に十分に濡れず、カラートナーに
要求される鮮明な色調や着色力を満足できていないのが
現状である。類似した方法では、例えば特開昭62−3
0259号公報には、上記の方法で作成したマスターバ
ッチを微粉砕した後に残りの樹脂を配合し、溶融混練を
行う方法が記載されているが、マスターバッチでの分散
の度合いが最終的にトナーの分散性を大きく左右すると
考えられ、効果のほどは疑問である。また、特開昭63
−205664号公報では、マスターバッチ作成時に前
述の方法を用いて強い剪断力をかけ、希釈練りでは弱い
剪断力をかける方法が記載されているが、それだけでは
十分な効果が得られるとは考えられない。
【0005】その他の方法としては、例えば溶剤中に原
材料を溶解し混合した後に溶剤を蒸発させてマスターバ
ッチを作成する方法が特開昭61−156054号公報
に記載されているが、溶液状の混合物を撹拌しただけで
は十分な剪断力がかからないために顔料の十分な分散が
達成できるかどうか疑問である。
【0006】マスターバッチの希釈混練を行う工程に
は、従来ロールミル、ニーダー、押出機等が用いられて
きたが、連続生産が可能なこと等の理由により二軸式の
押出機が広く使用されている。通常トナーの製造に用い
られる押出機は、図2のごとき装置である。中空の構造
を持ち、温度を一定に保つ加熱シリンダー1の中に2本
のパドル2と呼ばれる回転する軸が通っている。原材料
は、加熱シリンダー1の一端から供給され、加熱されて
溶融状態になりつつパドルの回転により混練されてもう
一端排出される。途中に、脱気を主な目的とするベント
口3を設置することもある。
【0007】図3にパドルの模式図を示す。パドルの断
面は、図のようなプロペラ状のものや、三角型のもの等
が使用され、常に一方の先端が他方をこするがごとく回
転するように、位相をずらせてセットされている。この
構造により、混練物をパドル及びシリンダー壁に付着す
ることなしに、前方へ送るセルフクリーニング作用を持
つ。二本のパドルの回転方向は同方向、異方向とも使用
されるが、同方向が一般的である。
【0008】パドルは大別して二種類の部分から成り立
っている。ひとつは送りスクリュー部で、その略図を図
4(a)に示す。この部分はS旋状のスクリューで、混
練物を加熱しつつ前方へ送る機能を持つ。シリンダー内
における混練物の粘度が高い場合には、スクリュー部の
壁と混練物との摩擦による剪断作用により混練される
が、低い場合は混練はほとんど行われない。
【0009】 もう一つはニーディング部で、ここで主
に混練を行う。ここには図4(b)のようなプロペラ状
のブロックを組み合わせたもの、図4(c)のようなパ
イナップル状のもの、排出と逆の方向へ送る戻しスクリ
ュー等が使用される。図3におけるニーディング部は、
図4(b)のものを用いている。ニーディング部の混練
作用を図に示す。この部分は、混練物を前方へ送る効
果がほとんどなく、混練物が滞留し、充満する。そして
パドルの回転に伴って圧縮・引き伸ばしの体積変化を受
けて混練される。また、加熱シリンダー壁とパドル間、
パドルとパドル間での剪断作用によっても混練が行われ
る。
【0010】押出装置の設定条件には、加熱温度、パド
ル構成、パドル回転数及び原料の供給量等がある。通常
トナーを製造する場合、剪断を強く行うため、シリンダ
ー内における混練物の粘度をできるだけ高くする温度条
件で行うのが一般的である。その時、ニーディング部を
長く設定すると、強く滞留が起こり、混練物がつまる状
況が発生するため、ニーディング部は一か所で、且つパ
ドル長の10%以下のパドル構成が用いられている。
【0011】しかしながら、結着樹脂の溶融粘度が低
く、且つシャープメルトである場合、加熱温度を低く設
定し、シリンダー内における混練物の粘度を高め、剪断
を強く行おうとしても、温度に対する粘度の変化が急激
に起こる。このため、加熱シリンダーの温度を非常に狭
い範囲で制御しなければならず、わずかの温度のふれで
シリンダー内の混練物の粘度が増大し、混練装置に過負
荷がかかり停止してしまう状況が多く発生する。それゆ
え、加熱シリンダーの温度をある程度高めに設定し、完
全に溶融した低い粘度の状態で混練せざるをえない。
【0012】しかし、通常のパドル構成では、ニーディ
ング部の混練物を滞留させる効果が少ないため、あたか
も水が流れるがごとくニーディング部を通過してしま
い、混練物の圧縮、引き伸ばしがほとんど起こらず、分
散の悪化が発生する傾向がある。特に、フルカラートナ
ーの場合、イエロー、マゼンダ、シアン及びブラックの
トナーを重ねあわせて定着させる必要があり、混色性を
良くし、表面を平滑にする理由から、溶融粘度が80℃
で2×105 〜1×107 ポイズ、100℃で1×10
3 〜1×105 ポイズのような低粘度で且つ非常にシャ
ープメルトな結着樹脂が使用されるが、通常のパドル構
成では染顔料や荷電制御剤の分散不良を起こし、帯電性
の低下による高湿下におけるカブリの増加が発生した。
また、トナーの着色力が低下し、鮮明な色調が得られな
い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき問題を解決したトナーの製造方法を提供するも
のである。
【0014】即ち、本発明の目的は、染顔料が結着樹脂
中に均一に分散した電子写真用トナーの製造方法を提供
するものである。
【0015】さらに別の目的は、トナー中に溶剤が残存
しないトナーの製造方法を提供するものである。
【0016】また、別の目的は、帯電性が良く、鮮明な
色調のフルカラートナーの製造方法を提供するものであ
る。
【0017】また、別の目的は、トランスペアレンシー
に複写した場合でも十分な透過性を有するフルカラート
ナーの製造方法を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明はマスタ
ーバッチを用いる電子写真用トナーの製造方法であっ
て、該マスターバッチが少なくともトナーに使用する結
着樹脂と染顔料からなる原材料混合物100重量部に対
して沸点が結着樹脂のガラス転移点(Tg)±10℃
である溶剤10〜30重量部を添加して混練し作成さ
れたマスターバッチであり、且つマスターバッチの希釈
混練に用いる混練装置が、原料投入口と排出口とを有
し、管内には軸方向にパドルが設けられた中空管状の混
練装置であって、パドルが送りスクリュー部とニーディ
ング部とに区分され、当該ニーディング部を2ケ所以上
有すると同時に、排出側のニーディング部の長さがパド
ル全長に対して20〜50%であることを特徴とするト
ナーの製造方法に関する。
【0019】本発明の特徴は、第一はマスターバッチの
作成時に溶剤を添加することである。まず初めに樹脂と
顔料を前混合し、それに溶剤を加えて加熱しつつ混練す
る。混練物を粉砕し、加熱乾燥して残溶剤を除去し、マ
スターバッチを得る。これに結着樹脂及び荷電制御剤等
を添加して加熱混練し、粉砕、分級してトナーを得る。
本発明は、溶液中に原材料を溶解し混合してマスターバ
ッチを得る特開昭61−156054号とは明らかに異
なり、この方法を採用することにより、従来の方法で作
成したマスターバッチと比較して良好な分散が得られ
た。
【0020】 しかし、この方法では乾燥工程で溶剤が
十分に抜けず、トナー中に溶剤が多く残存するという問
題点が発生した。乾燥工程では通常マスターバッチを粉
砕し微粒子化して表面積を増大させ、溶剤の沸点以上に
加熱し乾燥を行う。しかし、結着樹脂のTgよりも10
〜20℃以上の温度をかけると表面が溶融状態となり、
粒子の合一により粒子が徐々に大きくなるため、表面積
が減少して溶剤が抜けにくくなる。そこで、本発明では
沸点が結着樹脂のTgに近い溶剤を用いることでその問
題点を解決した。即ち、結着樹脂のTgと溶剤の沸点が
接近しているため、表面が溶融状態になるまで高温をか
ける必要がなくなり、表面積が減少することなく溶剤の
乾燥を行うことが可能となる。溶剤の沸点は結着樹脂の
Tg±10℃以内が望ましい。10℃を超えて低い場合
には、混練時に溶剤が蒸発して混練が著しく困難とな
る。また、10℃を超えて高い場合には、乾燥が困難と
なり、樹脂中の残溶剤が増大する。
【0021】本発明において、上記溶剤はマスターバッ
チの原材料100重量部に対し、10〜30重量部添加
する。
【0022】この製造方法で作成したマスターバッチを
使用したトナーは、トナー中の残溶剤量はほとんど無視
しえるまで減少しており、従来の方法で作成したマスタ
ーバッチと比較して非常に良好な分散が得られた。
【0023】本発明に使用する溶剤は、公知のものが全
て使用可能であるが、例えばメタノール、エタノール等
のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素、エチルエーテル
等のエーテルなどが挙げられる。
【0024】マスターバッチを作成する方法は、ロール
ミル、ニーダー、エクストルーダー等公知のものが使用
可能であるが、溶剤の蒸発を防ぐため、密封式のものが
望ましい。
【0025】一方、着色力の非常に良好なマスターバッ
チが作成可能となっても、希釈混練時に分散不良が発生
しては無意味であると共に、希釈混練時に荷電制御剤を
加えた場合、この時に分散不良が起こるとトナーの帯電
性が悪くなり、特に高温高湿の環境でトナー飛散やカブ
リが発生する。本発明者は、原料投入口と排出口とを有
し、管内には軸方向にパドルが設けられた中空管状の混
練装置であって、パドルが送りスクリュー部とニーディ
ング部とに区分され、当該ニーディング部を2カ所以上
有すると同時に、排出側のニーディング部の長さがパド
ル全長に対して20〜50%である混練装置を用いるこ
とにより、上記のマスターバッチの性能を最大限に引き
出すとともに、良好な帯電性のトナーを得ることに成功
した。
【0026】前述したように、カラートナーのごとく溶
融粘度が80℃で2×105 〜1×107 ポイズ、10
0℃で1×103 〜1×105 ポイズであるような低溶
融粘度で且つシャープメルトな結着樹脂を使用する場
合、シリンダー内では完全に溶融して粘度の非常に低い
状態で混練せざるをえない。このような混練物が水のよ
うな状況では、シリンダーとパドル間、パドルとパドル
間の剪断力は期待できず、パドルを高速で回転させ、混
練物を強力に撹拌する方法が最も効果がある。しかし、
この方法を用いるためには、混練物が高密度でニーディ
ング部に充満していることが必要である。
【0027】本発明においては、図1に示すようにニー
ディング部を2ケ所以上有するが、その理由は、実際に
混練を行う前に、数か所のニーディング部を通過させる
ことにより、混練物を完全に溶融状態にするためであ
る。送りスクリュー部においても溶融は起こるが、完全
に行うためにはスクリュー部を長く設定する必要があ
る。ニーディング部を設けることにより、混練物を溶融
する部分を小さくでき実際の混練を行うニーディング部
を十分な長さに設定することが可能となる。混練物を溶
融状態にすることで、最終段階の排出側のニーディング
部における混練物の充満率を高め、混練を良くすること
ができる。
【0028】次に、混練を行う排出側のニーディング部
は、混練物を十分に充満させるため、パドル全長の少な
くとも20%以上は必要である。しかし、極端に長く設
定すると、混練物の詰まりが発生するため、50%以下
に設定するのが望ましい。
【0029】このパドル構成により、シリンダー内にお
ける混練物の粘度が低い場合でも十分にニーディング部
に充満し、強力な撹拌を行うことができる。
【0030】また、このニーディング部の前にベント口
を設置し、脱気を行うことが好ましい。脱気により混練
物の密度がさらに高くなり、混練が強化される。
【0031】ニーディング部のパドルは、すでに説明し
た、図4(b)、図4(c)等の形状のものや、戻しス
クリュー等、混練物を滞留させる効果のあるものが全て
使用可能であり、それらを数種、組み合わせて使用す
る。シリンダー中の混練物の粘度が特に低い場合は、排
出側に戻しスクリューを使用することが望ましい。ま
た、パドルの断面はプロペラ状のタイプのものである必
要はなく、三角型のもの等全て使用可能である。
【0032】本発明により製造したトナーは、従来のト
ナーと比較して、染顔料や荷電制御剤の分散がはるかに
良好である。その結果、着色力が増大するため同量の染
顔料を使用しても、従来よりも高い濃度を確保すること
ができる。さらに、フルカラートナーにおいては、分散
性が向上したことにより、鮮明な色調のトナーを得るこ
とができ、非常に透過性の良いトランスペアレンシーを
得ることが可能となった。また、高湿下において、帯電
の低下がはるかに少ないため、トナーの飛散が発生せ
ず、カブリの少ない画像が得られる。
【0033】本発明に使用する結着樹脂は、公知のもの
が全て使用可能であるが、例えばポリスチレン、ポリP
−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン
及びその置換体の単重合体、スチレン−P−クロルスチ
レン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレ
ン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタ
リン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリチル酸オクチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−
ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ア
クリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイ
ン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体
などのスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリ
ビニルブチラール、ポリアマイド、ポリアクリル酸樹
脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹
脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹
脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独
或いは混合して使用できる。
【0034】着色剤としては公知の染顔料、例えばフタ
ロシアニンブルー、インダスレンブルー、ピーコックブ
ルー、パーマネントレッド、レーキレッド、ローダミン
レーキ、ハンザイエロー、パーマネントイエロー、ベン
ジジンイエロー等広く使用することができる。
【0035】さらに必要によって加える帯電制御剤とし
ては、アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、及び
有機染料、特に塩基性染料及びその塩、ニグロシン塩
基、サリチル酸キレート化合物等が挙げられる。
【0036】なお、結着樹脂のTgは、示差熱分析測定
装置DSC−7(パーキン エルマー社製)を用い、A
STM D3418−82法に準じて測定した。溶融粘
度の測定法は次の通りである。
【0037】溶融粘度測定方法 フローテスターCFT−500型(島津製作所製)を用
いる。試料は60meshパス品を約1.0〜1.5g
秤量する。この加圧サンプルを下記の条件で常温常湿下
(温度約20〜30℃、湿度30〜70%RH)でフロ
ーテスター測定を行い、温度−見掛け粘度曲線を得る。
得られたスムース曲線により、100℃の見掛け粘度を
求めそれを該試料の温度に対する溶融粘度とする。
【0038】 RATE TENP 6.0 D/M(℃1分) SET TEMP 70.0 DEG(℃) MAX TEMP 200.0 DEG(℃) INTERVAL 3.0 DEG PREHEAT 300.0 SEC(秒) LOAD 20.0 KGF(kg) DIE(DIA) 1.0 MM(mm) DIE(LENG) 1.0 MM(mm) PLUNGER 1.0 CM2 (cm2
【0039】
【実施例】以下、実施例を持って本発明を詳細に説明す
る。処方I、IIでマスターバッチA〜Dを作成し、混
練装置(ア)〜(ウ)を用意した。 処方I: 不飽和ポリエステル樹脂 60重量部 銅フタロシアニン顔料 40重量部 (C.I.Pigment Blue15) 処方II: 不飽和ポリエステル樹脂 70重量部 キナクリドン顔料 30重量部 (C.I.Pigment Red122) I、IIに使用した結着樹脂のTgは58℃であり、溶融粘度は80℃で1. 2×106ポイズ、100℃で1.5×104ポイズである。 マスターバッチA: 処方I 100重量部 アセ卜ン(沸点:56.2℃) 20重量部 マスターバッチB: 処方I 100重量部 メチルエチルケトン(沸点:79.6℃) 20重量部 マスターバッチC: 処方II 100重量部 アセ卜ン(沸点:56.2℃) 20重量部 A〜Cとも同様に密封式ニーダーで混練し、1mmのメ
ッシュをパスするよう粉砕して、A、Bは60℃、Cは
80℃3時間乾燥した。 マスターバッチD: 処方Iを二本ロールを用いて乾式で混練し、1mmのメ
ッシュをパスするよう粉砕した。 混練装置(ア): 図1のパドル構成であり、ニーディング部は2か所で、
投入側はパドル全長の10%の長さであり、図4(b)
の形状のものを用いた。排出側は27%であり、このニ
ーディング部の前部の80%には図4(c)の形状のも
のを、残りの20%には戻しスクリューを使用した。 混練装置(イ): 図1のパドル構成であり、ニーディング部は2か所で、
投入側はパドル全長の10%の長さであり、図4(b)
の形状のものを用いた。排出側は35%であり、このニ
ーディング部の前部の85%には図4(b)の形状のも
のを、残りの15%には戻しスクリューを使用した。 混練装置(): 図2のパドル構成であり、ニーディング部は一か所でか
つパドル全長の10%の長さである。ニーディング部に
は図4(b)の形状のものを用いた。
【0040】実施例1 混練装置(ア) マスターバッチA 12重量部 不飽和ポリエステル樹脂 88重量部 荷電制御剤 4重量部 各原材料をヘンシェルミキサーで混合した後、混練装置
(ア)で混練した。加熱温度100℃、パドル回転数3
00rpmに設定した。この混練物をジェットミルで微
粉砕し、分級し、平均粒径8.5μmの分級品を得た。
これに0.7%の疎水性シリカ(商品名R−972、日
本アエロジル社製)をヘンシェルミキサーで外添してト
ナーを作成した。このトナー中の残溶剤量をガスクロマ
トグラフィーで測定したところ、10ppmしか検出さ
れなかった。このトナーをキャリア(樹脂コートフェラ
イト粉、平均粒径70μm)と混合し、トナー濃度5%
の現像剤とした。この現像剤を使用して、図6に示すO
PC感光ドラムを有した、カラー電子写真装置を具備し
たフルカラー複写機(CLC−1、商品名)キャノン製
を用いて30℃、80%の高温高湿下で1.2万枚の複
写試験を行った。その結果、トナー飛散の発生はなく、
カブリのない鮮明な色調の画像が得られた。また、画像
濃度1.5の画像を得るために、0.61mg/cm2
のトナーしか必要としなかった。さらに、トランスペア
レンシーに複写したところ、非常に透明性が良好であっ
た。
【0041】実施例2 混練装置(イ) マスターバッチA 12重量部 不飽和ポリエステル樹脂 88重量部 荷電制御剤 4重量部 実施例1と同様にしてトナーを作成した。このトナー中
の残溶剤量をガスクロマトグラフィーで測定したとこ
ろ、10ppmしか検出されなかった。実施例1と同様
にして30℃、80%の高温高湿下で1万枚の複写試験
を行った結果、トナー飛散、カブリのない鮮明な色調の
画像が得られ、且つ非常に透明性の良いトランスペアレ
ンシーの画像が得られた。また、画像濃度1.5の画像
を得るために、0.63mg/cm2 のトナーしか必要
としなかった。
【0042】実施例3 混練装置(イ) マスターバッチC 16重量部 不飽和ポリエステル樹脂 84重量部 荷電制御剤 4重量部 実施例1と同様にしてトナーを作成した。このトナー中
の残溶剤量をガスクロマトグラフィーで測定したとこ
ろ、15ppmしか検出されなかった。実施例1と同様
にして30℃、80%の高温高湿下で2万枚の複写試験
を行った結果、トナー飛散、カブリのない鮮明な色調の
画像が得られ、且つ非常に透明性の良いトランスペアレ
ンシーの画像が得られた。また、画像濃度1.5の画像
を得るために、0.62mg/cm2 のトナーしか必要
としなかった。
【0043】比較例1 混練装置(ア) マスターバッチB 12重量部 不飽和ポリエステル樹脂 88重量部 荷電制御剤 4重量部 実施例1と同様にしてトナーを作成した。このトナー中
の残溶剤量をガスクロマトグラフィーで測定したとこ
ろ、200ppmの溶剤が検出された。
【0044】比較例2 混練装置(ウ) マスターバッチA 12重量部 不飽和ポリエステル樹脂 88重量部 荷電制御剤 4重量部 最大粒径80μmになるように調整した、処方Iの各原
材料を、ヘンシェルミキサーで混合して原料混合物を作
成し、混練装置(イ)で、実施例1と同様な条件で混練
してトナーを作成し、30℃、80%の高温高湿下で
1.0万枚の耐刷試験を行った。その結果、5,000
枚でトナー飛散とカブリが発生した。また、反射濃度
1.5の画像濃度を得るために、0.68mg/cm2
のトナーが必要であった。
【0045】比較例3 混練装置(ウ) マスターバッチD 12重量部 不飽和ポリエステル樹脂 88重量部 荷電制御剤 4重量部 最大粒径80μmになるように調整した、処方IIの各
原材料を、ヘンシェルミキサーで混合して原料混合物を
作成し、混練装置(イ)で、実施例1と同様な条件で混
練してトナーを作成し、30℃、80%の高温高湿下で
1.0万枚の耐刷試験を行った。その結果、2,500
枚でトナー飛散とカブリが発生した。また、反射濃度
1.5の画像濃度を得るために、0.74mg/cm2
のトナーが必要であった。さらに、トランスペアレンシ
ーに複写したところ、透明性が悪く、黒ずんだ画像しか
得られなかった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いるこ
とにより、結着樹脂中に溶剤が残存することなく染顔料
及び荷電制御剤の均一な分散が達成され、高温高湿下で
も帯電性の良い色調の優れた画像を与える電子写真用ト
ナーを製造することができ、本発明が工業的に非常に有
用であることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる混練装置の一例を示す図であ
る。
【図2】従来用いられていた混練装置を示す図である。
【図3】図2に示した混練装置の断面図である。
【図4】混練装置のパドルに使用されるブロックを示す
図である。
【図5】混練装置のニーディング部の混練作用を示す図
である。
【図6】本発明の実施例において耐刷試験に使用した複
写機を概略的に示したものである。
【符号の説明】
1 加熱シリンダー 2 パドル 3 ベント口 63 定着装置 64 感光ドラム 65 回転現像装置 66 補給ホッパー 67 補給ケーブル 68 転写ドラム 69 クリーナー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスターバッチを用いる電子写真用トナ
    ーの製造方法であって、該マスターバッチが少なくとも
    トナーに使用する結着樹脂と染顔料からなる原材料混合
    物100重量部に対して沸点が結着樹脂のガラス転移点
    ±10℃以内である溶剤10〜30重量部添加して混練
    し作成されたマスターバッチであり、且つ上記マスター
    バッチの希釈混練に用いる混練装置が原料投入口と排出
    口を有し、管内には軸方向にパドルが設けられた中空管
    状の混練装置であって、パドルが送りスクリュー部とニ
    ーディング部とに区分けされ、当該ニーディング部を2
    ケ所以上有すると同時に、排出側のニーディング部の長
    さがパドル全長に対して20〜50%であることを特徴
    とするトナーの製造方法。
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