JP3247942B2 - 流体流路の防錆などの方法と装置 - Google Patents

流体流路の防錆などの方法と装置

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JP3247942B2 JP01519299A JP1519299A JP3247942B2 JP 3247942 B2 JP3247942 B2 JP 3247942B2 JP 01519299 A JP01519299 A JP 01519299A JP 1519299 A JP1519299 A JP 1519299A JP 3247942 B2 JP3247942 B2 JP 3247942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体流路を流れる
流体を電磁界処理することで、流体流路を構成する壁面
の防錆をする方法、流体流路を構成する壁面に海生物が
付着することを防止する方法、前記流体流路を流れる油
含有排水により前記流路壁面が詰ることを防止する方
法、前記流体流路を流れるアンモニア含有水からのアン
モニア系物質が揮発するのを防止するアンモニア消臭
法、コンクリート使用後の残コンクリート分の処理方
法、分離膜の延命方法及び前記各方法に用いる装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から各種流体、例えば使用済みの工
業用水、工場排水、生活排水などの流体の流路、例えば
配管の壁面にはスケールなどが付着して、場合によって
は流体流路が詰ってしまうことがあった。
【0003】これを防ぐためには従来は、 1)連続的または間欠的に配管内を上水をブローイング
する方法 2)配管内に防錆剤、スケール付着防止剤などの薬剤を
注入する方法 3)疑牲電極法及び外部電源方式により陰極防食を行う
などの電気防食法 などの方法が用いられていた。
【0004】しかし、前記いずれの方法も、コストが高
いとか大掛かりな各種付帯設備を必要とするなどの欠点
があるにもかかわらず。効果的にスケール除去などをす
ることができなかった。また、従来の海生物の配管への
付着防止技術としては、次の表1に示す方法があった。
【0005】
【表1】
【0006】しかし、上記方法は高価な薬品、高価な材
質の配管の使用、毒性のある塗料の使用などが必要であ
り、その海生物付着効果も顕著なものではなかった。ま
た、トイレにはアンモニア臭がつきもので、トイレの清
掃をいくら丁寧に行っても、トイレの臭気は宿命的なも
のであると一般には考えられていた。
【0007】さらに、コンクリートを打設した後に、生
コン車などに残ったコンクリート(残コンクリート)を
生コン車洗車時などに回収して処理するに際して、残コ
ンクリートを骨材と砂利などの固体成分と液状成分に分
離するが、このとき生じる泡が消えにくく、前記固液分
離が難しく、その処理に苦慮しているのが現状である。
【0008】さらに、各種産業分野で使用されている固
液分離膜は、固体成分を液体成分から高能率に分離する
ものであればあるほど、分離膜の目詰りが生じ易くな
り、その寿命が短くなる宿命があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は以上の
従来技術の有する諸問題を一挙に解決することができる
方法と装置を提供することである。また、本発明の課題
は、低コストの装置を用いて、またランニングコトスも
廉価になる、流体流路壁面の浄化、防錆、海生物の付着
防止、付着物による詰まり防止ができ、また、アンモニ
ア系臭気の消臭、残コンクリートの消泡、固液分離膜の
延命のための方法と装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は流体
流路にコイルを巻きつけ、該コイルに20Hz〜1MH
zの帯域で周波数が時間的に変化する方形波の交流電流
を流し、コイルに流れる電流により誘起される電磁界に
より前記流体流路を流れる流体処理することにより、ま
たは前記流体流路に導入する流体(上水を含む)の流路
に前記交流電流を流すコイルを設けて電磁界を生じさせ
て、前記電磁界処理がされていない工場排水、生活排
水、アンモニア含有水などの各種流体が流れる流体流路
を構成する壁面が浄化され、防錆、海生物の付着防止、
配管の付着物による詰まり防止、アンモニア臭気の消
臭、残コンクリートの消泡、固液分離膜の延命作用など
を行うものである。
【0011】本発明は次の方法が含まれる。 (1)経過時間に対して電流値が異なり、かつ周波数が
変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻いたテスト
流路中を結晶化可能な物質を含む被処理流体を流した
後、該流体を乾燥させた際にできる結晶体粒径が小粒子
化することをラボテストで確認し、次に実設備におい
て、前記被処理流体が流れる第一の流体流路又は該第一
の流体流路に導入する前記流体が流れる第二の流体流路
の表面にコイルを巻きつけ、適用するコイル電流値を可
変させ、小粒径結晶体が得られるコイル電流出力を決定
し、前記コイルに20Hz〜1MHzの帯域で周波数が
時間的に変化する方形波の交流電流を流し、コイルに流
れる電流により誘起される電磁界により前記第一の流体
流路又は第二の流体流路を流れる前記被処理流体を処理
することにより前記第一の流体流路を構成する壁面を防
錆する流体流路の防錆方法。 (2)経過時間に対して電流値が異なり、かつ周波数が
変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻いたテスト
流路中を結晶化可能な物質を含む被処理流体を流した
後、該流体を乾燥させた際にできる結晶体粒径が小粒子
化することをラボテストで確認し、次に実設備におい
て、前記被処理流体が流れる第一の流体流路又は該第一
の流体流路に導入する前記流体が流れる第二の流体流路
の表面にコイルを巻きつけ、適用するコイル電流値を可
変させ、小粒径結晶体が得られるコイル電流出力を決定
し、前記コイルに20Hz〜1MHzの帯域で周波数が
時間的に変化する方形波の交流電流を流し、コイルに流
れる電流により誘起される電磁界により前記第一の流体
流路又は第二の流体流路を流れる前記被処理流体を処理
することにより前記第一の流体流路を構成する壁面に海
生物が付着することを防止する流体流路の海生物付着防
止方法。
【0012】(3)経過時間に対して電流値が異なり、
かつ周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを
巻いたテスト流路中に結晶化可能な物質を含む油含有排
水を流した後、該油含有排水を乾燥させた際にできる結
晶体粒径が小粒子化することをラボテストで確認し、次
に実設備において、油含有排水用の流体流路又は前記流
体流路に導入する上水流路の表面にコイルを巻きつけ、
適用するコイル電流値を可変させ、小粒径結晶体が得ら
れるコイル電流出力を決定し、前記コイルに20Hz〜
1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する方形波の交
流電流を流し、コイルに流れる電流により誘起される電
磁界により前記油含有排水用の流体流路又は前記上水流
路を流れる流体を処理することにより前記油含有排水用
の流体流路を構成する壁面にスケールが付着することを
防止する油含有排水による流体流路の詰まり防止方法。
【0013】(4)経過時間に対して電流値が異なり、
かつ周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを
巻いたテスト流路中を結晶化可能な物質を含むアンモニ
ア含有水を流した後、該アンモニア含有水を乾燥させた
際にできる結晶体粒径が小粒子化することをラボテスト
で確認し、次に実設備において、アンモニア含有水の流
体流路又は該流路に導入する上水流路の表面にコイルを
巻きつけ、適用するコイル電流値を可変させ、小粒径結
晶体が得られるコイル電流出力を決定し、前記コイルに
20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する
方形波の交流電流を流し、コイルに流れる電流により誘
起される電磁界により前記アンモニア含有水の流体流路
又は前記上水流路を流れる流体を処理することにより便
器等を含む前記アンモニア含有水の流体流路からのアン
モニア臭気の揮散を防止する流体流路のアンモニア消臭
法。
【0014】(5)経過時間に対して電流が異なり、か
つ周波数が変化する方形波の値交流電流を流すコイルを
巻いたテスト流路中を結晶化可能な物質を含む残コンク
リートから分離された液状成分を流した後、該液状成分
を乾燥させた際にできる結晶体粒径が小粒子化すること
を確認するラボテストを行い、次に実設備において、コ
ンクリート使用後の残コンクリート分を脱水処理により
残コンクリート中の骨材及び砂利成分を液状成分から分
離する過程で残コンクリートから分離された前記液状成
分が流れる流体流路または前記分離過程で使用する上水
が流れる上水流路の表面にコイルを巻きつけ、適用する
コイル電流値を可変させ、小粒径結晶体が得られるコイ
ル電流出力を決定し、前記コイルに20Hz〜1MHz
の帯域で周波数が時間的に変化する方形波の交流電流を
流し、コイルに流れる電流により誘起される電磁界によ
り前記流体流路を流れる液状成分を処理する残コンクリ
ート処理方法。
【0015】(6)経過時間に対して電流値が異なり、
かつ周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを
巻いたテスト流路中を結晶化可能な物質を含む固液混合
流体を流した後、該固液混合流体を乾燥させた際にでき
る結晶体粒径が小粒子化することを確認するラボテスト
を行い、次に実設備において、分離膜を用いて前記固液
混合流体から固体成分と液体成分を分離する過程で、前
記固液混合流体が流れる流体流路の表面にコイルを巻き
つけ、適用するコイル電流値を可変させ、小粒径結晶体
が得られるコイル電流出力を決定し、前記コイルに20
Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する方形
波の交流電流を流し、コイルに流れる電流により誘起さ
れる電磁界により前記流体流路を流れる固液混合流体を
処理する固液分離方法。また、本発明は上記各方法の発
明を実施するための装置も含む。
【0016】本発明の以下の各適用例においては、配管
の内径と該配管に巻き付けるコイルの出力電流との関係
を図1に示す。
【0017】
【作用】防錆技術を代表例として、本発明の大略推定さ
れる機構について説明する。本発明の実施の形態の電磁
界処理装置は図2に示すように、配管1の外側に巻き付
けたコイル2に電圧電流変換器3より20Hz〜1MH
zの帯域で、望ましくは100〜5000Hzの帯域
で、時間とともに周波数が変調させた微小電流を流す。
この様な変調制御技術により配管内に磁場と電場を発生
させる。
【0018】本発明の電磁界処理装置おける周波数変調
制御によって生じた電子エネルギーは、配管1内を通過
する水に対して、水分子及び水中のイオンを媒体とし
て、管径Rを最大とする電解エネルギーを与える。この
作用により配管1内壁へのスケール付着防止あるいは配
管内壁に付着したスケールの除去、更には防食効果を生
じさせる。
【0019】このときの配管1の壁面局部での電池作用
及び置換作用による水中での代表的な鉄の腐食メカニズ
ムは次の図3に示すように進行すると考えられる。 陽極部 Fe→ Fe2++2e 陰極部 2H+2e→ 2H 陽極部での上記反応はイオン化したFe2+が溶出する
ことを示し、陰極部での上記反応は一般的な基本反応を
示す。陰極部での反応は反応条件により以下のようにな
る。
【0020】中性、アルカリ性 4H+O→2H
O→2H+2OH 酸性 2H→H こうして、陰極部では次のように沈殿物(スケール)が
生じる。 Fe2++2OH→Fe(OH) (白色沈殿
物) 2Fe(OH)+1/2O+HO→2Fe(O
H)(赤褐色) 2Fe(OH)→Fe・nHO (赤錆)
【0021】そして、本発明の電磁界処理による黒錆生
成メカニズムは次の通りであると考えられる。まず、配
管1内において発生する渦電流の原因となる誘導電場は
図4のモデルで示される。配管1の内径Rの内壁面にお
いて誘導電場エネルギーEが極大値となる。この領域が
電子供与帯からなる還元状態になり、水中の溶存酸素は
次式にてOHとして働き、赤錆は還元雰囲気では黒錆
となる。
【0022】O+2HO+4e→4OH Fe(赤錆)→ Fe(黒錆) 配管1内壁においては生成した黒錆により、その腐食反
応の進行を防止する。
【0023】図5には黒錆生成の実例を模式図で示す。
図5(a)は電磁界処理をしていない場合にFe
(赤錆)Aが生成した配管1の断面を示し、図5(b)
は電磁界処理した後にFe(黒錆)Bが生成した
状態の配管断面を示す。実際には赤錆Aは赤く、黒錆B
は黒いことが目視で確認できるが、図5には塗りつぶし
の模様の違いでそれらの違いを示す。電磁界処理により
徐々に赤錆Bの除去が進むと共に管内壁部の黒錆Bの生
成が見られる。
【0024】また、配管1の内壁の黒錆Bの生成は、水
中の溶存酸素濃度に大きく左右され、配管1内の水系が
密閉循環系である場合または酸素消費量の大きい水系で
ある場合には、黒錆Bの生成が速く進行する。
【0025】ここで、電磁界処理とその他の防食方法と
の比較を表2に示す。
【表2】
【0026】また、本発明の電磁界処理による海生物付
着防止メカニズムは黒錆生成による防食効果の生ずる箇
所において特に海生物の付着防止効果が見られることに
より次のように推察される。 1)Ca、Mg化合物に含まれるN、P等の必須栄養元
素が電磁界処理により、配管内壁へのスケール付着を防
止することにより海生物の食物が欠乏する。 2)電磁界処理により、水中の酸素がOH化し、防食
反応で配管内壁部への水中溶存酸素の供給を断つことに
より、管壁付近を酸素欠乏状態とすることで、海生物が
壁際に近づくことを忌避する。
【0027】3)電磁界処理による水分子分極効果で陽
イオンが増大し、これにより電解質溶解量の増大が海生
物の細胞膜内浸透圧バランスに影響を与え、この作用に
よって海生物の忌避効果がある。 4)水中の酸素原子に与えられた電子移動に伴う誘電率
の増加に起因する海生物の忌避効果がある。
【0028】以上のような電磁界処理による配管などへ
の貝付着防止は次のような機構により生じているものと
推定される。 1)変調周波数及び励磁渦電流の影響 電磁界処理時にコイルより発生する変調周波数及び水中
に供与される励磁渦電流そのものによる影響で、貝類の
付着防止がなされるものと推定される。
【0029】2)スケール防止効果の影響 電磁界処理によるスケール成分(Ca、Mgその他)の
除去は、生物における栄養塩であるが、そのスケールの
除去が行われた区域では、生物にとって生育に不適な区
域となる。また、窒素源としてのアンモニア及びリン源
であるリン酸イオンもCa等との結合によりスケールと
して区域外へ排出され、生物にとっての栄養塩は欠乏状
態となる。このように、電磁界処理によるスケール防止
効果は貝類の食物源とする微生物群の栄養塩欠乏による
増殖抑制に起因し、貝類の環境不適をもたらすものと推
定される。
【0030】3)腐食防止効果の影響 電磁界処理による腐食効果は、管壁部における還元雰囲
気は水中の酸素分子を水酸基(OH)に変化させる。
すなわち、管壁に付着する好気性微生物群の減少及び抑
制を生じ、貝類にとっても食物欠乏条件となるものと考
えられる。但し、取り込まれる海水中に栄養源が豊富に
ある場合、貝類にとっては上記のような付着微生物の補
給は不要となることも考えられる。
【0031】以上のように貝類の付着防止に供与する電
磁界処理効果は環境不適又は食物欠乏に起因するものと
考えられる。また、電磁界処理を行う配管などの部位の
上流側と下流側のムラサキ貝の付着量に差異があるが、
これは図6にも図示するように、次のような理由による
ものと考えられる。
【0032】電磁界処理を行う配管などの上流側部分
(図6(a))にはエルボ部が多く、直管部が少ないの
で、配管内部の海水などの流体の流れが偏流になりやす
く、貝類が付着あるいは着生しにくい。また、全体にマ
ッドスケール(錆を主成分とするもの)の付着物が平均
化しており、表面が比較的フラットな状態が見受けら
れ、このためにムラサキ貝の着生が起こりにくいことも
ある。
【0033】一方、電磁界処理を行う配管などの部位の
下流側(図6(b))は電磁界処理の効果により、マッ
ドスケールの表面の凹凸がはげしくなり、凹部分にムラ
サキ貝が着生し、成長したものと推定される。電磁界処
理を引き続き継続して行うことにより、マッドスケール
は徐々に除去され、黒錆化した管壁が露出する。この時
点で、配管内壁は黒錆(磁鉄鉱)におおわれ、フラット
な面に変化し、このフラットな内壁面には貝類の付着は
見られなくなる。
【0034】また、図7に示すように電磁界処理水(海
水)は、その表面張力が低下して配管内壁に付着したマ
ッドスケール内面深く浸透する。マッドスケール内面の
突き当たった部分は管壁であり、この部分では電磁界処
理水の効果により還元作用が起こり、赤錆(Fe
)は電子(e)を受け、次式の反応により黒錆
となる。
【0035】Fe・nHO+e→2Fe
+1/2O+3nHO 黒錆(Fe:磁鉄鉱)は、塩酸にもおかされず、
これ以上酸化が進行しない安定な錆となり鉄の保護被膜
を形成し、さらなる配管などの腐食を防止する。また、
この黒錆は管壁から徐々に内面に向かい赤錆を黒錆化さ
せる。
【0036】また、配管内部の接液部は溶存酸素等によ
り、酸化雰囲気が強く、最後に黒錆となるが、一部は剥
離したりする。黒錆は細粒化しやすいため、配管内部の
流体の流れによって流下するので黒錆化した管壁が接液
部側に現れる。また、貝類は磁鉄鉱(マグネタイト)を
好まないので、着床しにくくなる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば低コストの装置を用い
て、しかも操作性の優れた方法で流体流路を構成する壁
面が浄化され、防錆、海生物の付着防止、配管の付着物
による詰まり防止、アンモニア臭気の消臭、残コンクリ
ートの消泡、固液分離膜の延命が可能なる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
とともに説明する。 「腐食防止(防錆)の実施の形態」 電磁界処理水の軟鋼の腐食電位に及ぼす影響についての
試験例について説明する。本試験では電磁界処理した水
と無処理水を用いて軟鋼の腐食電位腐食電位を測定し、
得られた結果から電磁界処理による軟鋼の防食効果を確
認する。
【0039】まず、電磁界処理水と無処理水の比較実験
を次のように行った。電磁界処理水と無処理水(いずれ
も常温の水道水500ml)を各々別のビーカーに満た
し、各々のビーカーに軟鋼のテストピースを浸漬して基
準電極としてAg/AgCl電極を用いて腐食電位を測
定した。なお電位差計は内部インピーダンスが充分高い
ものを用い、測定に伴う電極界面への影響を少なくし
た。
【0040】図8に上記試験結果を示す。電磁界処理水
での軟鋼の腐食電位は無処理水に比べ、浸漬直後約50
mV低く、以後時間の経過と共に両者の差は少なくなっ
た。また両者の電位は徐々に低下して安定化する傾向を
示した。
【0041】次に電磁界処理循環ラインのポリタンク内
の水中の軟鋼の配置位置の違いによる腐食電位の比較試
験を行った。図9に示すように、ポリタンク4に約15
Lの水道水を入れ、全長1.5mの配管ライン5上に電
磁界装置6を取り付け、循環ポンプ7で常温の水道水を
電磁界装置6のコイル部での流速1.0m/秒となるよ
うにして連続循環させた。酸で洗浄した軟鋼のテストピ
ース9a、9bはポリタンク4内の水中の壁面付近と壁
面から約10cm離した位置の2カ所にそれぞれ浸漬し
た。基準電極10としてAg/AgCl電極を用い、ま
た電位差計11は内部インピーダンスの高いものを用い
た。
【0042】なお、試験開始直後は錆の発生していない
軟鋼のテストピース9をポリタンク4内の壁面、壁面か
ら離れた場所、水面にそれぞれ移動して各位置における
腐食電位の違いを測定した。また、試験終了直前は、錆
が多く発生している軟鋼のテストピース9をポリタンク
4の壁面、壁面から離れた場所に移動して各位置におけ
る腐食電位の違いを測定した。
【0043】図10に以上の試験結果を示す。タンク4
の壁面(界面)上での軟鋼の腐食電位は壁面から離して
浸漬した軟鋼テストピース9の腐食電位に比べて低く、
時間の経過と共に両者の差は少なくなった。しかし、電
位が共に低下し安定した後、両者の電位は逆転し、特に
界面の腐食電位は多少上昇傾向を示した。
【0044】同じテストピース9を移動して測定した各
位置における腐食電位の結果は下記の通りである。 a)試験開始直後(腐食の発生していないテストピース
9による測定結果) タンク壁面:−15mV(壁面から離れた位置との比
較) 水面 :−7mV(壁面から離れた位置との比較) b)試験終了直前(腐食が多く発生しているテストピー
ス9による測定結果) タンク壁面:+2mV(壁面から離れた位置との比較)
【0045】また、腐食電位はテストピース9の表面が
腐食生成物で覆われていない状態では、以下の順で低
い。 電磁界処理水(界面)<電磁界処理水(壁面から離れた
位置)< 無処理 テストピース9の表面が腐食生成物で覆われた状態で
は、腐食電位は以下の順で低い。 電磁界処理水(壁面から離れた位置)< 電磁界処理水
(界面)
【0046】以上の結果から次のようなことが分かる。 1)電磁界処理により、軟鋼の腐食電位は表面が腐食生
成物であまり覆われていない状態では無処理に比べ低く
なり、その効果は壁面や水面などの界面で特に顕著に現
れた。これは図11で示す中性での鉄の電位−電流曲線
において、電磁界処理、さらには界面での電磁界処理は
無処理に比べアノード反応が活性化されやすく(図11
のアノード分極曲線の変化→)、カソード反応が抑
制されるため(図11のカソード分極曲線の変化→
)と考えられる。アノード反応が無処理に比べ活性化
されやすい理由は、水中の溶解固形分が無処理の場合は
防食被膜として作用するのに対して、電磁界処理の場合
は溶解固形分が分散されやすく、防食被膜が形成されが
たいためと考えられる。
【0047】カソード反応が無処理に比べ抑制される理
由は、電磁界処理による誘導電場で発生した自由電子が
溶存酸素と反応して水酸化イオンとなるため、鉄金属表
面への酸素の供給が少なくなるためと考えられる。図1
1における→、→の変化によりEcorr.(腐食
電位)はAからBに低下し、また、Icorr.(腐食電
流)は増加する。よって腐食速度は大きくなる。
【0048】2)軟鋼テストピース9の表面が腐食生成
物で覆われた状態では、電磁界処理をした場合の腐食電
位は無処理の場合に比べてわずかに高くなる。これは腐
食生成物が軟鋼の表面への酸素の拡散を妨げる(図12
のカソード分極曲線の変化→と同時に、電磁界処理
の場合は自由電子と溶存酸素との反応により水酸化イオ
ンが得られるため界面近傍が水酸化イオンリッチとな
り、結果としてアノードの酸化反応が抑制されるため
(図12のアノード分極曲線の変化→)と考えられ
る。図12における→、→の変化によりEcor
r.はBからCに低下し、Icorr.は低下する。よって腐
食速度は小さくなる。
【0049】なお、本試験においてはポリタンンク4の
壁面に浸漬したテストピース9に黒錆と思われる現象が
みられた(図13の写真参照)が、以上述べた壁面部溶
存酸素の減少、水酸化イオンの増加、自由電子の発生の
3点が主な原因と推定される。
【0050】実機での適合出力は、ラボテスト(図18
参照)にてスケールと同様結晶粒子の界面変化を以て判
定し、実機における出力選定を行う。本実施の形態の防
錆方法は既存の他の防錆方法との相違点は黒錆(Fe
)を生成し、配管内壁に被膜生成することである。
【0051】上記電磁界処理では、黒錆を含むシリカ結
晶体を小粒子化させるため、生成された微粒子中のシリ
カ主体のものは流下除去され、磁化を帯びた微細Fe
主体粒子はSGP(配管用炭素鋼鋼管)配管内面に
被膜生成する。この被膜生成により配管防食、延命が実
現される。
【0052】「海生物の配管付着防止の実施の形態」海
水系の配管における貝類付着テストを次の試験方法によ
り行った。電磁界処理装置の適合出力は、結晶粒子の界
面変化を以て判定するラボテスト(図18参照)を実施
し、配管の上流域(電磁界処理装置設置位置より上流側
1.5m位置)は「無処理区」とし、電磁界処理装置設
置位置より下流側5.0m位置を「処理区」としてテス
トピース(テスト配管)を使用して貝の付着出現個体数
(個)を比較した。結果を表3に示す。
【0053】なお、ここで、付着した貝類とは、スライ
ム(微生物群)、フジツボ類、その他、イガイ類 ムラ
サキガイ等の足糸によって基盤に付着して生活する。こ
の足糸は高タンパク質からなり、折り重なった群集状態
で付着する。
【0054】
【表3】
【0055】上記表3の結果から次の事が言える。 1)無処理区、処理区ともに同一区におけるスケール付
着量は、電磁界処理区の方が少ない。 2)無処理区では微生物群を示すスライム量が多く付着
し、その付着量に比例して、その他の生物個体数が増加
しているが、処理区では、スライム量が少ない分だけそ
の他の貝類の付着が少なくなっている。ここで、スライ
ムは付着珪藻類、藍藻類を含むものであったので、細菌
類、微生物群を栄養源とするその他の生物群が出現し、
食物連鎖を形成しているものと推定される。
【0056】また、汚染海域における程、配管などへの
貝類の付着防止効果が早いが、これは有機分に汚染され
た海域程、微生物等により溶存酸素が低いためと考えら
れる。
【0057】本発明の電磁界処理は配管に限らず船舶の
船底などへの海生物の付着防止及び船底の防錆技術にも
適用できる。特に船舶の船底の外壁だけでなく、内壁部
分も海水を用いて各種処理がなされており、その防錆と
海生物の付着防止技術の確立が大きな課題になっていた
が、本発明により低コストでそれが可能になった意義は
大きい。
【0058】「油含有排水などの生活排水の処理の実施
の形態」次に農村集落から出る排水などの「油含有排
水」処理事業における本発明の電磁界処理6の適用例に
ついて説明する。動植物油を使用する厨房設備等におい
て排水中には同油分と共に、洗剤が混入している。この
洗剤は食器に付着する油分の分散化という形で水中に混
入させる目的で使用されている。しかし水・食器等に混
入するカルシウム・マグネシウムイオンと洗剤中の界面
活性剤とが塩を生成し、水に溶けない固体となって析出
する。いわゆる石鹸カスと呼ばれているものであり、粘
着性を有する。本実施の形態は、これらの石鹸カスの生
成を電磁界処理により防止する。
【0059】電磁界処理用の装置は前記防食用の処理条
件と同一の条件で行い、具体的には配管外側にまきつけ
たコイルに20Hz〜1MHz、好ましくは100〜
5,000Hzに変調された微小電流を与えて、「磁
場」と「電場」を発生させる。
【0060】実機テストは油分排出源(ラーメン店、洋
食レストラン)から排出される油分によって発生する排
水管路の詰り防止を目的として、電磁界装置をラーメン
店、洋食レストランの上水配給配管に設置した。電磁界
処理することにより図14(a)に示すグリストラップ
内の油分の粒状化により固化を防止している。図14
(b)に示す未処理と比べて清掃しやすい状態となって
いる。カルシウムは無機カルシウム塩として析出し粒子
表面電荷の反発性を有し、付着防止を可能とする。
【0061】ラボテスト(図18参照)に用いる油分含
有模擬排水として水道水500mlにサラダ油2mlと
洗剤(液体洗剤、Kソフト、日本生活共同組合連合会
製)0.1mlと石膏を混合して得られた液体を電磁界
処理しない場合には図15(a)の左のビーカーに示す
ように、ビーカーの底部にスケールが付着し、金属セッ
ケンもビーカーの底部に沈降している。またビーカーの
管壁には図15(b)の左のビーカーに示すように油分
状のものが付着している。
【0062】一方、電磁界処理することにより、図15
(a)(b)の右側のビーカーに示すようにビーカー底
部に沈降したスケール成分は付着していないし、管壁に
も油分状のものは付着していない。このように電磁界処
理による油分含有排水への管壁付着防止効果がある。
【0063】また、図16(a)、(b)に示す顕微鏡
検査写真(×(50)30μm/目盛)によると、電磁
界未処理排水(図16(b))では油滴の内壁にCaス
ケールが付着しており、この油滴がビーカー管壁に付着
するスケールに付着しやすい。一方、電磁界処理した排
水(図16(a))に示すように未処理排水と比べてピ
ーカー内壁面に付着するスケールが少なく、また、スケ
ールは小粒子化されているため、ビーカー管壁からのス
ケール除去により油分も流化しやすい。
【0064】また、図17(a)に示すラボテストの顕
微鏡検査写真(×(100)15μm/目盛)による
と、電磁界処理一回で界面からの粒子が反発しているこ
とがわかる。また、図17(b)に示すように電磁界処
理二回でさらに界面からの粒子の反発が進んでいる事が
わかる。
【0065】ラボテストは図18に示すように、コイル
2を巻いたパイプ1に経過時間に対して電流値の異なる
交流電流(出力0.14Aから25Aの間で変化)を流
して電磁波を変換器3で発生させた状態で、ビーカー1
3内の液をパイプを通過させることにより行う。
【0066】また、図19に示すように家庭下水配管1
3へのスケール、油分の付着防止のために、上水側の配
管14に電磁界処理装置6(内径25mmの塩ビ製上水
配管を用いて出力0.12Aで処理したもの)を取り付
けて下水管13への付着物除去が可能となった。図20
(a)には電磁界処理装置取付前の下水管の下部にべっ
とりとヘドロが付着している様子を示しているが、この
ヘドロは棒などで擦り取らないときれいにならない。
【0067】しかし、電磁界処理水をこの下水管に供給
して一週間が経過すると、図20(b)に示すように、
ヘドロに変化が見られ、ヘドロが水の流れでゆれてい
る。また、さらに、図21(a)に示すように、2ヵ月
後には水の流れでヘドロがなくなっており、図21
(b)の下水配管内部の拡大写真に示すように配管内壁
もきれいになっている。
【0068】このように、油分などの排出源の上水配管
に電磁界処理装置を設置することにより、上下水配管の
防食とスケール付着防止、温水設備などの硬水系のスケ
ール付着防止、食器洗浄機などの配水管詰り防止、グリ
ストラップ内の油固化物の付着防止、農村集落排水設備
などの排水設備の管路の詰り、スケール付着防止、中継
ポンプ詰り防止、スケール付着防止などの排水設備に用
いることができる。
【0069】この生活排水など油含有排水の電磁界処理
用の電磁波の出力は前記防食用の電磁界処理と同一の電
磁波出力で良いが、前記油含有排水配管に電磁界処理装
置を設置するよりも、該排水を発生する上流側の上水配
管へ電磁界処理装置を設置して、処理した上水を各種用
途に用いて排水を得ることが低出力・小型機種を選定す
る上での観点から望ましい。
【0070】このとき、ほぼ配管径に対応する電磁波出
力(配管径と出力電磁波との間には一定の創刊関係があ
る)以下の電磁界処理を行っても、油含有排水を前記防
食用の電磁界処理と同一の電磁波出力で処理する場合と
同等又はそれ以上の効果が見られる。
【0071】前記排水中のSS成分(けんだく物)の濃
度が低いほど、又は導電率が低いほど、電磁波は低出力
でよい。また、上記したように排水よりも上水など、分
極率が高い水に電磁界処理してその電磁界処理水を用い
たほうが排水の浄化効果が良くなる。
【0072】「トイレ排水のアンモニア臭気の除去の実
施の形態」本実施の形態は、電磁界処理水によるトイレ
排水のアンモニア臭気の除去を目的としたもので、神田
駅北口側男子トイレにおける小便器側の洗浄水配管に電
磁界処理装置を設置し、当該装置で得られた処理水でト
イレ排水を洗浄した。上水側に電磁界処理装置を設置し
たのは、他の実施の形態と同様に、生成された電磁界処
理水を用いた方が浄化効果が大きいと推定したためであ
る。適用電磁波出力は配管径に対応する標準出力又はそ
れ以下での出力とした。
【0073】電磁界処理された洗浄水とトイレ使用頻度
との相関性を調査するために、使用頻度の高い構内乗客
数ピークと思われる時間帯において測定を実施した。図
22(a)にアンモニア濃度測定個所を示すトイレ平面
図を示し、表4に各測定個所でのアンモニア濃度の経過
時間に対する推移を示し、図22(b)に表4の各測定
個所でのアンモニア濃度の平均値の経過時間に対する推
移をグラフにして示している。
【0074】表4と図22(b)から明らかなように電
磁界処理することで3週間後にはすべての測定個所でア
ンモニア濃度は検出下限値以下となり、トイレ内のアン
モニア臭に対する良好な消臭効果が得られた。
【0075】
【表4】
【0076】以上の結果から電磁界処理で得られた磁化
水はアンモニアの水への溶解率を上げ、ガス化を防止す
るものと推定される。電磁界未処理側におけるアンモニ
ア濃度は、0.3〜1.0ppmであった事より、電磁
界処理との大きな違いは明らかである。
【0077】便器に付着していた尿石は、明らかな様に
徐々に減少してきた。特に、通常の清掃では困難な排水
管内部に付着する尿石に対して有効な手段となるであろ
う。リン酸カルシウムを主体とする硬質スケールである
尿石は、機械的清掃でも除去は困難であり、従来は酸性
薬品で処理されている。しかし、薬品使用は排水の水質
悪化への影響を配慮する必要があり、今後更にその使用
は制限されると予想される事からも電磁界処理による尿
石除去は有効である。
【0078】電磁界処理によるトイレ内のアンモニア臭
の消臭は次のようなメカニズムによるものと推定され
る。 1)尿石除去に伴うアンモニア消臭効果 Ca(POを主体とする硬質スケールが電磁界
処理水で軟化し、かつ洗浄時に洗い流されて除去され
る。そして、この尿石に付着するアンモニアが同時に除
去されて(尿石結晶表面におけるOH吸着によるNH
OHとしての水への溶解量が増加する)、NHとし
てのガス化の防止が可能となる。 2)尿石スケールに生育するバクテリアを除去すること
によるアンモニア消臭効果
【0079】これは尿石スケールが除去されることでさ
らに、この効果が向上する。また、電磁界処理水は前述
の通り、油分混入排水による排水管詰まり防止効果もあ
ることから、駅構内の飲食店からの排水に対して有効で
ある。
【0080】「残コンクリート骨材処理についての実施
の形態」次に残コンクリートの骨材処理に本発明を適用
した実施の形態に付いて説明する。図18に示すラボテ
スト用のコイル2を巻いたパイプ1に経過時間に対して
電流値の異なる交流電流(出力0.14Aから25Aの
間で変化)を流して電磁波を発生させた状態で、ビーカ
ー17内の液をパイプ1に一回だけ注ぎ(1回パス)、
電磁波を当てた処理液で残コンクリートを処理した場合
の残コンクリートの粒径の変化をみた。
【0081】パイプ1に付着した残コンクリートスケー
ルの粒径は100μm以上であったが、前記条件からな
る電磁界処理では図23に示すように電流値を0.6〜
0.8Aで約20μm粒径に微粒子化した。
【0082】また、図24に示す残コンクリート処理施
設のフロー図に示すように、生コン車21からの残コン
クリートを調整槽22中の洗浄水で洗い出して残コンク
リートシュートからトロンメル23に搬送して、液状成
分を分離して水槽25に溜めた後、残コンクリートをベ
ルトコンベア26で粗骨材置場に排出する。水槽25中
の液はポンプ28で砂分離器30に送られるのが、この
配管31には本発明の電磁界処理装置6を取り付けてい
る。
【0083】前記砂分離器30からクラッシュファイア
ー38に送られた砂利を含む液の上澄み水はクラッシュ
ファイアー38からオーバフローして戻しライン33を
経由して水槽25に循環されるが、その一部は水槽34
を経由してサイクロン35に供給され、さらにここで分
離された液はシックナー36に送られる。サイクロン3
5で分離された固形分はクラッシュファイアー38で、
砂利として分離される。シックナー36から分離した上
澄液は、調整槽22に戻される。従って、残コンクリー
トは電磁界処理水で洗浄されることとなる。
【0084】実機では口径50mm〜150mmの配管
31にコイル(コインケーブル芯1mm2、仕上外径7
mm)を巻き付け、供給電源100V±10%;50/
60Hzと200V±10%;50/60Hz、消費電
力15W、出力電圧6V、制御方式は周波数変調方式、
配管温度最大110℃ で行った。なお、実機での配管
径及び流速に対応した適切な出力を上記のように選定し
た。
【0085】図25(b)には本発明の電磁界処理装置
設置前の戻しライン33であるPVC配管内の状況を示
すが、コンクリートからなるスケールの付着が目立って
いる。これに対して図25(a)に示す電磁界処理装置
設置後45日経過したときの前記度しライン配管内の状
況を示すが、配管内面のスケールは軟化し、剥離除去さ
れている。
【0086】また、図26(b)は電磁界処理装置設置
を停止して31日経過後の砂利山には泡(水)出の砂利
の引っ張りがあり、これは電磁界処理がなされていない
ので、消泡効果がなかったことによる。一方、図26
(a)は電磁界処理装置設置後、110日経過した後の
砂利山の状態を示す写真であるが、泡による引っ張り作
用がなく、扱い易い状態の砂利が得られている。
【0087】図27(a)には電磁界処理装置の運転を
停止して9日後のシックナー36の液表面の状態シック
ナー36の液表面の状態を示す。スケールの付着が多少
目視できる。また、図27(b)には電磁界処理装置の
運転を停止して27日経過後のシックナー36の液表面
の状態を示す。この写真に示されるように、タンク周辺
部(縁)にスケールが付着している状態が確認でき、ま
た、液表面に泡があることも確認できる。
【0088】「分離膜の延命処理の実施の形態」下水処
理場での汚泥を脱水する場合に本発明の電磁界処理を適
用した場合の脱水用分離膜の延命に関する実施の形態に
付いて説明する。図28に示すように汚泥搬送ライン5
に電磁界処理装置6を取り付け、この搬送ライン5には
脱水剤(Ca(OH)+FeCl)を供給した後、
ろ布状のベルトからなる分離膜7上に汚泥を供給し、こ
れを真空ドラム8で脱水して汚泥分と水分とを分離す
る。
【0089】このとき汚泥搬送ライン5に取り付けた電
磁界処理装置6の電流値と汚泥の粒径の関係を図29に
示すが、電流値を0.1〜0.3Aとすることで、水
の表面張力が低下し、分離膜を通過し易くなることで脱
水能力を向上させる又、分離膜と付着粒子表面を負の
同符号帯電を生ずることによる反発力により、付着性を
弱め分離膜の目詰まりを防ぐことができる。
【0090】また、図30には分離膜に対する汚泥の押
込圧力が上昇し、規定圧力に達するまでに処理された汚
泥量を1サイクル(1回)ので汚泥処理量とし、これを
/1サイクルとして表したものであり、右下がりの
傾斜のサイクル数の比較から、電磁界処理した分離膜で
は未電磁界処理の分離膜に比べて汚泥の一回当たり処理
量の低下度合が小さいことはわかる。一方、目詰まりし
た分離膜を汚泥供給側の反対側の面の方向から洗浄する
と、右上がりの傾斜のサイクル数の比較から、電磁界処
理した分離膜では未電磁界処理の分離膜に比べて分離膜
の延命度合(分離能力回復度合)が高いことが分かる。
【0091】また、図31には本発明の電磁界処理をし
た場合としない場合のガラスフィルタ(GF)→濾紙
(5A)→濾紙(5B)の順で目が小さくなっている分
離膜を用いて、分離膜の目の粗さと通液速度の関係を示
したものであるが、本発明の電磁界処理をした場合はし
ない場合に比べて10〜67%も通液速度が向上してい
る事が分かった。特に目の細かい分離膜程、本発明の電
磁界処理による延命効果が高いことも判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の電磁界処理装置の出力
と配管径の関係を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態の電磁界処理装置を示す
図である。
【図3】 本発明の電磁界処理された配管の壁面局部で
の電池作用及び置換作用による水中での代表的な鉄の腐
食メカニズムを説明ずる図である。
【図4】 本発明の電磁界処理された配管内において発
生する渦電流の原因となる誘導電場のモデルを示す図で
ある。
【図5】 本発明の電磁界処理された配管に生成する黒
錆の模式図である。
【図6】 本発明の電磁界処理を行う配管などの部位の
上流側と下流側のムラサキ貝の付着量に差異があること
を説明する図である。
【図7】 本発明の電磁界処理水(海水)が、その表面
張力の低下により配管内壁に付着したマッドスケール内
面深く浸透する様子を説明する図である。
【図8】 本発明の電磁界処理水と無処理水における軟
鋼の腐食電位の違いを示す図である。
【図9】 本発明の電磁界処理処理水を用いて軟鋼の腐
食電位を測定した装置を示す図である。
【図10】 本発明の実施の形態の電磁界処理による軟
鋼テストピースの腐食電位の経時変化
【図11】 中性における軟鋼の電位−電極曲線を示す
図である。
【図12】 中性における軟鋼の電位−電極曲線 を示
す図である。
【図13】 本発明の実施の形態の電磁界処理によるポ
リタンクに浸漬した軟鋼テストピースの外観を示す写真
である。
【図14】 油分排出源(ラーメン店、洋食レストラ
ン)から排出される油分によって発生する排水管路の詰
り防止用に本発明の電磁界処理装置を上水配給配管に設
置した場合(図14(a))と設置しない場合(図14
(b))の示すグリストラップ内の様子を示す写真であ
る。
【図15】 油分含有模擬排水を用いて本発明の電磁界
処理しない場合と電磁界処理した場合のビーカー底部
(図15(a))と側壁部(図15(b))へのスケー
ル付着の様子を示す図である。
【図16】 油含有模擬水の本発明の電磁界処理排水の
油滴内壁では油滴の内壁にCaスケールが付着していな
い様子(図16(a))と電磁界未処理でビーカー管壁
にスケールが付着した様子(図16(b))を示す顕微
鏡検査写真である。
【図17】 油含有模擬排水の本発明の電磁界処理が一
回で界面からの粒子が反発している様子(図17
(a))と電磁界処理二回でさらに界面からの粒子の反
発が進んでいる様子(図17(b))を示す顕微鏡写真
である。
【図18】 本発明のラボテスト用の電磁界処理装置を
示す図である。
【図19】 家庭下水配管へのスケール、油分の付着防
止のために上水側の配管に本発明の電磁界処理装置を取
り付けた構成を示す図である。
【図20】 本発明の電磁界装置取付前の下水管の下部
にべっとりとヘドロが付着している様子(図20
(a))と前記電磁界処理水をこの下水管に供給して一
週間が経過する時の様子(図20(b))を示す写真で
ある。
【図21】 本発明の下水管への電磁界装置設置後2ヵ
月経過後の様子(図21(a))とその時の下水管内部
の拡大写真(図21(b))である。
【図22】 アンモニア濃度測定個所を示すトイレ平面
図(図22(a))と、各測定個所でのアンモニア濃度
の平均値の経過時間に対する推移を示すグラフ(図22
(b))である。
【図23】 本発明のラボテストによる残コンリートの
スケールの電磁界処理での電流値に対する残コンクリー
トの粒径の変化を示すグラフである。
【図24】 残コンクリートの処理施設のフロー図であ
る。
【図25】 本発明の電磁界処理装置設置後45日経過
したときの残コンクリート処理装置の配管内面のスケー
ルが軟化し、剥離除去されている様子を示す写真(図2
5(a))と電磁界処理装置設置前の残コンクリート処
理装置の配管内のコンクリートスケールの付着の様子を
示す写真(図25(b))である。
【図26】 本発明の電磁界処理装置設置後、110日
経過した後の砂利山の状態を示す写真(図26(a))
と電磁界処理装置設置を停止して31日経過後の砂利山
の状態を示す写真(図26(b))である。
【図27】 本発明の電磁界処理装置の運転を停止して
9日後のシックナー36の液表面の状態を示す写真(図
27(a))と電磁界処理装置の運転を停止して27日
経過後のシックナー36の液表面の状態を示す写真(図
27(b))。
【図28】 汚泥脱水用の分離膜に搬送ラインに本発明
の電磁界処理装置を取り付けた汚泥を供給するフローを
示す図である。
【図29】 汚泥搬送ラインに取り付けた本発明の電磁
界処理装置の電流値と汚泥の粒径の関係を示す図であ
る。
【図30】 本発明の電磁界処理した場合としない場合
の分離膜の目詰まりの程度を示す図である。
【図31】 本発明の電磁界処理をした場合としない場
合の分離膜の目の粗さと通液速度の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 配管 2 コイル 3 電磁波変調器 4 ポリタンク 5 配管ライン 6 電磁界処理装
置 7 循環ポンプ 9a、9b テス
トピース 10 基準電極 11 電位差計 13 家庭下水配管 14 上水側の配
管 17 ビーカー 21 生コン車 22 調整槽 23 トロンメル 25、34 水槽 26 ベルトコン
ベア 28 ポンプ 30、36 シッ
クナー 31 配管 33 戻しライン 35 サイクロン 38 クラッシュ
ファイアー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 5/00 610 C02F 5/00 610B 620 620Z (73)特許権者 500045165 Erasmusgracht 29/111 1056 BC Amsterdam T he Netherlands (56)参考文献 特開 平8−42993(JP,A) 特開 平9−316700(JP,A) 特開 平2−43983(JP,A) 特開 昭62−103382(JP,A) 特開 昭62−132587(JP,A) 特開 平8−39050(JP,A) 特開 昭63−4893(JP,A) 特開 昭51−20212(JP,A) 米国特許5074998(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 15/00 B01D 65/08 C02F 1/00 C02F 1/48 C02F 5/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経過時間に対して電流値が異なり、かつ
    周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻い
    たテスト流路中を結晶化可能な物質を含む被処理流体を
    流した後、該流体を乾燥させた際にできる結晶体粒径が
    小粒子化することをラボテストで確認し、次に実設備に
    おいて、前記被処理流体が流れる第一の流体流路又は該
    第一の流体流路に導入する前記流体が流れる第二の流体
    流路の表面にコイルを巻きつけ、適用するコイル電流値
    を可変させ、小粒径結晶体が得られるコイル電流出力を
    決定し、前記コイルに20Hz〜1MHzの帯域で周波
    数が時間的に変化する方形波の交流電流を流し、コイル
    に流れる電流により誘起される電磁界により前記第一の
    流体流路又は第二の流体流路を流れる前記被処理流体を
    処理することにより前記第一の流体流路を構成する壁面
    を防錆する流体流路の防錆方法。
  2. 【請求項2】 経過時間に対して電流値が異なり、かつ
    周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻い
    たテスト流路中を結晶化可能な物質を含む被処理流体を
    流した後、該流体を乾燥させた際にできる結晶体粒径が
    小粒子化することをラボテストで確認し、次に実設備に
    おいて、前記被処理流体が流れる第一の流体流路又は該
    第一の流体流路に導入する前記流体が流れる第二の流体
    流路の表面にコイルを巻きつけ、適用するコイル電流値
    を可変させ、小粒径結晶体が得られるコイル電流出力を
    決定し、前記コイルに20Hz〜1MHzの帯域で周波
    数が時間的に変化する方形波の交流電流を流し、コイル
    に流れる電流により誘起される電磁界により前記第一の
    流体流路又は第二の流体流路を流れる前記被処理流体を
    処理することにより前記第一の流体流路を構成する壁面
    に海生物が付着することを防止する流体流路の海生物付
    着防止方法。
  3. 【請求項3】 経過時間に対して電流値が異なり、かつ
    周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻い
    たテスト流路中に結晶化可能な物質を含む油含有排水を
    流した後、該油含有排水を乾燥させた際にできる結晶体
    粒径が小粒子化することをラボテストで確認し、次に実
    設備において、油含有排水用の流体流路又は前記流体流
    路に導入する上水流路の表面にコイルを巻きつけ、適用
    するコイル電流値を可変させ、小粒径結晶体が得られる
    コイル電流出力を決定し、前記コイルに20Hz〜1M
    Hzの帯域で周波数が時間的に変化する方形波の交流電
    流を流し、コイルに流れる電流により誘起される電磁界
    により前記油含有排水用の流体流路又は前記上水流路を
    流れる流体を処理することにより前記油含有排水用の流
    体流路を構成する壁面にスケールが付着することを防止
    する油含有排水による流体流路の詰まり防止方法。
  4. 【請求項4】 経過時間に対して電流値が異なり、かつ
    周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻い
    たテスト流路中を結晶化可能な物質を含むアンモニア含
    有水を流した後、該アンモニア含有水を乾燥させた際に
    できる結晶体粒径が小粒子化することをラボテストで確
    認し、次に実設備において、アンモニア含有水の流体流
    路又は該流路に導入する上水流路の表面にコイルを巻き
    つけ、適用するコイル電流値を可変させ、小粒径結晶体
    が得られるコイル電流出力を決定し、前記コイルに20
    Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する方形
    波の交流電流を流し、コイルに流れる電流により誘起さ
    れる電磁界により前記アンモニア含有水の流体流路又は
    前記上水流路を流れる流体を処理することにより便器等
    を含む前記アンモニア含有水の流体流路からのアンモニ
    ア臭気の揮散を防止する流体流路のアンモニア消臭法。
  5. 【請求項5】 経過時間に対して電流値が異なり、かつ
    周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻い
    たテスト流路中を結晶化可能な物質を含む残コンクリー
    トから分離された液状成分を流した後、該液状成分を乾
    燥させた際にできる結晶体粒径が小粒子化することを確
    認するラボテストを行い、次に実設備において、コンク
    リート使用後の残コンクリート分を脱水処理により残コ
    ンクリート中の骨材及び砂利成分を液状成分から分離す
    る過程で残コンクリートから分離された前記液状成分が
    流れる流体流路または前記分離過程で使用する上水が流
    れる上水流路の表面にコイルを巻きつけ、適用するコイ
    ル電流値を可変させ、小粒径結晶体が得られるコイル電
    流出力を決定し、前記コイルに20Hz〜1MHzの帯
    域で周波数が時間的に変化する方形波の交流電流を流
    し、コイルに流れる電流により誘起される電磁界により
    前記流体流路を流れる液状成分を処理する残コンクリー
    ト処理方法。
  6. 【請求項6】 経過時間に対して電流値が異なり、かつ
    周波数が変化す る方形波の交流電流を流すコイルを巻い
    たテスト流路中を結晶化可能な物質を含む固液混合流体
    を流した後、該固液混合流体を乾燥させた際にできる結
    晶体粒径が小粒子化することを確認するラボテストを行
    い、次に実設備において、分離膜を用いて前記固液混合
    流体から固体成分と液体成分を分離する過程で、前記固
    液混合流体が流れる流体流路の表面にコイルを巻きつ
    け、適用するコイル電流値を可変させ、小粒径結晶体が
    得られるコイル電流出力を決定し、前記コイルに20H
    z〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する方形波
    の交流電流を流し、コイルに流れる電流により誘起され
    る電磁界により前記流体流路を流れる固液混合流体を処
    理する固液分離方法。
  7. 【請求項7】 結晶化可能な物質を含む被処理流体が流
    れる第一の流体流路又は該第一の流体流路に導入する前
    記流体の第二の流体流路の表面に巻きつけられ、20H
    z〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する方形波
    の交流電流を流す実設備のコイルと、経過時間に対して
    電流値が異なり、かつ周波数が変化する方形波の交流電
    流を流すコイルを巻いたテスト流路中を前記被処理流体
    を流した後、該被処理流体を乾燥させた際にできる結晶
    体粒径が小粒子化することを確認するラボテストに基づ
    き、前記実設備のコイルの電流値を可変させ、小粒径結
    晶体が得られる電流を流すための制御系統を備えた電源
    装置を設置した前記第一の流体流路を構成する壁面を防
    錆する流体流路の防錆装置。
  8. 【請求項8】 結晶化可能な物質を含む被処理流体が流
    れる流体流路又は前記流体流路に導入する上水流路の表
    面に巻きつけられ、20Hz〜1MHzの帯域で周波数
    が時間的に変化する方形波の交流電流を流す実設備のコ
    イルと、経過時間に対して電流値が異なり、かつ周波数
    が変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻いたテス
    ト流路中を前記被処理流体を流した後、該被処理流体を
    乾燥させた際にできる結晶体粒径が小粒子化することを
    確認するラボテストに基づき、前記実設備のコイルの電
    流値を可変させ、小粒径結晶体が得られる電流を流すた
    めの制御系統を備えた電源装置を設置した前記流体流路
    を構成する壁面に海生物が付着することを防止する流体
    流路の海生物付着防止装置。
  9. 【請求項9】 結晶化可能な物質を含む油含有排水用の
    流体流路又は前記流体流路に導入する上水流路の表面に
    巻きつけられ、20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時
    間的に変化する方形波の交流電流を流す実設備のコイル
    と、経過時間に対して電流値が異なり、かつ周波数が変
    化する方形波の交流電流を流すコイルを巻いたテスト流
    路中を前記油含有排水を流した後、該油含有排水を乾燥
    させた際にできる結晶体粒径が小粒子化することとを確
    認するラボテストに基づき、前記実設備のコイルの電流
    値を可変させ、小粒径結晶体が得られる電流を流すため
    の制御系統を備えた電源装置を設置した前記油含有排水
    用の流体流路を構成する壁面にスケールが付着すること
    を防止する油含有排水による流体流路の詰まり防止装
    置。
  10. 【請求項10】 結晶化可能な物質を含むアンモニア含
    有水の流路又は該流路に導入する上水流路の表面に巻き
    つけられ、20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的
    に変化する方形波の交流電流を流す実設備のコイルと、
    経過時間に対して電流値が異なり、かつ周波数が変化す
    る方形波の交流電流を流すコイルを巻いたテスト流路中
    を前記アンモニア含有水を流した後、該アンモニア含有
    水を乾燥させた際にできる結晶体粒径が小粒子化するこ
    ととを確認するラボテストに基づき、前記実設備のコイ
    ルの電流値を可変させ、小粒径結晶体が得られる電流を
    流すための制御系統を備えた電源装置を設置するアンモ
    ニア含有水の流体流路のアンモニア消臭装置。
  11. 【請求項11】 コンクリート使用後の残コンクリート
    分を脱水処理することにより骨材及び砂利を液状成分か
    ら分離する残コンクリート処理装置において、残コンク
    リートから分離された結晶化可能な物質を含む液状成分
    の流路又は前記残コンクリートから前記液状成分を分離
    するために用いる上水の供給流路の表面に巻きつけら
    れ、20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化
    する方形波の交流電流を流す実設備のコイルと、経過時
    間に対して電流値が異なり、かつ周波数が変化する方形
    波の交流電流を流すコイルを巻いたテスト流路中を前記
    液状成分を流した後、該液状成分を乾燥させた際にでき
    る結晶体粒径が小粒子化することとを確認するラボテス
    トに基づき、前記実設備のコイルの電流値を可変させ、
    小粒径結晶体が得られる電流を流すための制御系統を備
    えた電源装置を設置する残コンクリート処理装置。
  12. 【請求項12】 分離膜を用いて結晶化可能な物質を含
    む固液混合流体から固体成分と液体成分を分離する固液
    分離装置において、分離膜上流側の前記固液混合流体流
    路の表面に巻きつけられ、20Hz〜1MHzの帯域で
    周波数が時間的に変化する方形波の交流電流を流す実設
    備のコイルと、経過時間に対して電流値が異なり、かつ
    周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを巻い
    たテスト流路中を前記固液混合流体を流した後、該固液
    混合流体を乾燥させた際にできる結晶体粒径が小粒子化
    することとを確認するラボテストに基づき、前記実設備
    のコイルの電流値を可変させ、小粒径結晶体が得られる
    電流を流すための制御系統を備えた電源装置を設置する
    分離膜を用いる固液分離装置。
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