JP6725312B2 - 排水システム - Google Patents

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本発明は、排水システムに関し、特には、下水道などにおいて好適に使用し得る排水システムに関するものである。
従来、周波数が時間的に変化する交流電流をコイルに流し、発生した電磁波で被処理水を処理することにより、錆びやスケールの発生を防止する技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
具体的には、特許文献1では、流体流路に巻き付けたコイルに20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する方形波の交流電流を流し、コイルに流れる電流により誘起される電磁界により流体流路を流れる流体を処理することで流体流路を構成する壁面を防錆する方法が提案されている。
また、特許文献2では、下水中に浸漬されたコイルまたは下水流路に巻き付けたコイルに対して(−)帯電型変調電磁波発生器から10Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する交流電流を流して下水を電磁波処理することによりスケールの発生を防止すると共に、電磁波処理と同時に下水に硫化水素抑制剤を供給することにより硫化水素の発生を抑制する技術が提案されている。
そして、電磁波処理を利用した上記技術は、例えば下水道などの、排水を所望の位置まで流して排出する排水システムにおいて、排水の流路内で錆び、スケール、硫化水素等が発生するのを有効に防止し得る技術として着目されている。
特開2000−212782号公報 特開2005−296796号公報
ここで、例えば特許文献2に開示されているように、従来、電磁波処理を利用した排水処理技術においては、排水が流れる流路が鉄などの透磁性が高い材料よりなる配管(即ち、電磁波透過量が少ない配管)である場合には、コイルの電流値を増加させることにより排水の電磁波処理に必要な電磁波量を確保していた。従って、透磁性が高い材料よりなる配管中を流れる排水の電磁波処理には、必要な電流量が増加し、コストが増大するという点において改善の余地があった。
そのため、透磁性が高い材料よりなる配管中を流れる排水を効率的に電磁波処理し、錆び、スケール、硫化水素等の発生を抑制することが可能な手段を開発することが求められていた。
本発明者らは、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。その結果、本発明者らは、鉄などの透磁性が高い導電性材料よりなる配管に巻き付けたコイルに交流電流を流して排水を電磁波処理した場合には、コイルを設置した部分を含む幅広い範囲において配管の内表面近傍を流れる排水のみが電磁波処理されることを新たに見出した。そして、本発明者らは、上記新たな知見に基づき、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の排水システムは、透磁性および導電性を有する材料よりなる配管と、前記配管に導線を巻き付けてなるコイルと、前記コイルに交流電流を流す交流電流発生部と、前記配管内または排水の流れ方向で見て前記コイルの設置位置よりも下流側に設けられた撹拌部とを備えることを特徴とする。このように、撹拌部を設ければ、コイルに交流電流を流した結果として配管の延在方向の幅広い範囲において電磁波処理された配管の内表面近傍を流れる排水を配管の中心側を流れる排水と混合し、電磁波処理の影響を配管の中心側まで与えることができる。従って、透磁性が高い材料よりなる配管中を流れる排水を効率的に電磁波処理し、錆び、スケール、硫化水素等の発生を抑制することができる。
ここで、本発明の排水システムにおいて、前記透磁性および導電性を有する材料としては、例えば、鉄、鋳鉄またはステンレス鋼が挙げられる。
そして、本発明の排水システムでは、前記撹拌部は、前記コイルの設置位置よりも下流側に設けられていることが好ましい。コイルの設置位置よりも下流側に撹拌部を設ければ、配管の延在方向の幅広い範囲に亘って電磁波処理された排水を撹拌することができるので、錆び、スケール、硫化水素等の発生を更に抑制することができるからである。
また、本発明の排水システムは、前記撹拌部が、前記配管と他の配管とを接続し、且つ、所定の条件下における流動解析の結果が下記の条件(1)および(2):
(1)継手内の最高流速位置での継手断面における、継手の入口の流速よりも高速化した部分の流速の平均値が、継手の入口における流速の1.5倍以上である
(2)継手内の最高流速位置での継手断面内において、継手の入口の流速よりも高速化した部分の流速の平均値が残部の流速の平均値の5.0倍以上である
の少なくとも一方を満たす継手であることが好ましい。上記条件(1)および(2)の少なくとも一方を満たす継手を撹拌部として使用すれば、配管の内表面近傍を流れる排水と配管の中心側を流れる排水とを良好に混合し、電磁波処理の影響を配管の中心側まで効率的に与えることができるからである。
なお、本発明において、「所定の条件下における流動解析」とは、以下の条件での排水の流動解析を指す。
・モデル:1/2対称モデル
・計算法:非圧縮性定常解析
・計算格子数:20〜75万点
・水の物性値(密度):998.2kg/m3
・水の物性値(粘性係数):0.001002kg/m/s
・汚泥粒子の物性値(密度):1020kg/m3
・境界条件(入口流速):1.0m/s
・乱流モデル:Reynolds Stress Model 方程式モデル
・使用コード:流体解析 FLUENT V16.1
また、本発明において、「継手内の最高流速位置での継手断面」とは、継手内において流速が最高になる位置を含み、継手の中心軸線に直交する断面を指す。
更に、本発明の排水システムは、前記撹拌部が、前記配管と他の配管とをL字型に接続し、且つ、前記配管および他の配管が挿入されていない開口が塞がれた片閉じT字継手であることが好ましい。片閉じT字継手を撹拌部として使用すれば、配管の内表面近傍を流れる排水と配管の中心側を流れる排水とを良好に混合し、電磁波処理の影響を配管の中心側まで効率的に与えることができるからである。
また、本発明の排水システムは、前記撹拌部が、スタティックミキサー、ベンチュリ、邪魔板およびバルブからなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。スタティックミキサー、ベンチュリ、邪魔板およびバルブからなる群から選択される少なくとも一つを撹拌部として使用すれば、配管の内表面近傍を流れる排水と配管の中心側を流れる排水とを良好に混合し、電磁波処理の影響を配管の中心側まで効率的に与えることができるからである。
そして、本発明の排水システムでは、前記撹拌部は、前記コイルの設置位置よりも上流側において前記配管内に設けられており、且つ、スタティックミキサー、ベンチュリおよび邪魔板からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。透磁性および導電性を有する材料よりなる配管ではコイルに交流電流を流した結果としてコイルの設置位置よりも上流側においても配管の内表面近傍を流れる排水が電磁波処理されるところ、スタティックミキサー、ベンチュリおよび邪魔板からなる群から選択される少なくとも一つよりなる撹拌部をコイルの設置位置よりも上流側の配管内に設置すれば、電磁波処理の影響を早期に配管の中心側まで与えることができるからである。また、撹拌後の排水のうち、配管の内表面近傍を流れる排水を更に電磁波処理することができるからである。
本発明の排水システムによれば、透磁性が高い材料よりなる配管中を流れる排水を効率的に電磁波処理し、錆び、スケール、硫化水素等の発生を抑制することができる。
本発明に従う排水システムの一例の概略構成を示す説明図である。 配管に導線を巻き付けてなるコイルに交流電流を流した際に電磁波が印加される領域を示す断面図であり、(a)は配管が透磁性を有する材料よりなる場合を示し、(b)は配管が非透磁性の材料よりなる場合を示す。 各種継手について所定の条件下における流動解析を行った結果を示す図であり、(a)は片閉じT字継手の流動解析結果を示し、(b)は90°エルボ継手の流動解析結果を示す。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一の構成要素を示すものとする。
本発明の排水システムは、特に限定されることなく、産業排水や下水などの排水を所望の場所(例えば、排水処理施設、公共用水域など)へと排出する際に用いられる。中でも、本発明の排水システムは、下水道などにおいて好適に用いることができる。
ここで、本発明の排水システムは、透磁性が高い導電性材料よりなる配管に巻き付けたコイルに交流電流を流した場合には、コイルを設置した部分と、コイルを設置した部分の上流側および下流側の双方とを含む幅広い範囲において配管の内表面近傍を流れる排水のみが電磁波処理されるという新たな知見に基づいてなされたものである。
即ち、例えば図2(b)に配管の中心軸線に直交する断面を示すように、一般に、非透磁性の材料からなる配管10Aに導線を巻き付けて形成したコイル21に交流電流を流すと、電磁波が印加される領域50は、配管10Aの外周部と配管10Aの内周部との双方になる。一方、図2(a)に配管の中心軸線に直交する断面を示すように、透磁性を有する材料からなる配管10に導線を巻き付けて形成したコイル21に交流電流を流すと、コイル21からの電磁波は配管10によって遮蔽されるため、非常に大きな電流を流さない限り、電磁波が印加される領域50は、主として配管10の外周部になる。しかし、本発明者らが検討したところ、配管10が透磁性および導電性を有する材料よりなる場合には、表皮効果に起因すると推察されるが、大きな電流を流さなくても、コイルを設置した部分と、コイルを設置した部分の上流側および下流側の双方とを含む幅広い範囲において配管の内表面近傍にも電磁波が印加され、幅広い範囲において配管の内表面近傍を流れる排水のみが電磁波処理されることが明らかとなった。また、配管の内表面近傍を流れる電磁波処理された排水と、配管の中心側を流れる排水とを混合すれば、電磁波処理の影響を配管内を流れる排水全体へと及ぼし、錆び、スケール、硫化水素等の発生を抑制し得ることも明らかとなった。そこで、本発明者らは、上記知見に基づいて、本発明の排水システムを完成させた。
そして、本発明の排水システムは、排水を電磁波処理することにより錆び、スケール、硫化水素等の発生を十分に抑制するものであり、透磁性および導電性を有する材料よりなる配管と、配管に導線を巻き付けてなるコイルと、コイルに交流電流を流す交流電流発生部と、配管内または排水の流れ方向で見てコイルの設置位置よりも下流側に設けられた撹拌部とを備えることを特徴とする。上述したように、透磁性および導電性を有する材料よりなる配管に巻き付けたコイルに交流電流を流した場合には幅広い範囲において配管の内表面近傍にも電磁波が印加されるところ、このように、配管内または排水の流れ方向で見てコイルの設置位置よりも下流側に撹拌部を設ければ、電磁波処理の影響を配管内の排水全体へと及ぼし、錆び、スケール、硫化水素等の発生を抑制することができる。
そこで、以下に、一例を用いて本発明の排水システムについてより詳細に説明するが、本発明は下記の一例に限定されるものではない。
図1に示す排水システム100は、透磁性および導電性を有する材料よりなる配管10と、配管10に導線を巻き付けてなるコイル21およびコイル21に交流電流を流す交流電流発生部22を有する電磁波発生装置20と、排水の流れ方向で見てコイル21の設置位置よりも下流側(図1では右側)に設けられた撹拌部30と、撹拌部30を介して配管10と接続された他の配管40とを備えている。
ここで、配管10を構成する、透磁性および導電性を有する材料としては、特に限定されることなく、鉄、ダクタイル鋳鉄等の鋳鉄およびステンレス鋼などが挙げられる。
また、配管10に巻き付けられてコイル21を形成する導線としては、特に限定されることなく、絶縁電線やケーブルが挙げられる。
更に、コイル21に交流電流を流す交流電流発生部22としては、排水の電磁波処理に使用し得る既知の交流電流発生器を用いることができ、通常は、排水中に含まれている成分の表面電位(より詳細にはゼータ電位)を配管10の内表面の電位と同じ側に帯電させ得る電磁波を発生させる交流電流発生器が使用される。排水中に含まれている成分を配管10の内表面と同じ側に帯電させれば、静電反発によりスケールの発生や硫化水素の発生などを抑制することができるからである。
中でも、交流電流発生部22としては、排水中に含まれている成分の表面電位(より詳細にはゼータ電位)をマイナスにし得る(−)帯電型の電磁波を発生させる交流電流発生器を用いることが好ましい。
なお、交流電流発生部22は、周波数が連続的または間欠的に変化する変調交流電流を発生させるものであってもよいし、単一周波数の(即ち、周波数が時間的に変化しない)交流電流を発生させるものであってもよい。上述したような交流電流発生器としては、特に限定されることなく、例えば、特開2005−296796号公報に記載の(−)帯電型変調電磁波発生器(10Hz〜1MHzの帯域で連続的に周波数が時間的に変化する方形波の変調交流電流を発生する装置)や、株式会社サイライズ製の「ウォーター・ウォッチャー」などが挙げられる。
そして、コイル21の設置位置よりも下流側において配管10と他の配管40とを接続し得る撹拌部30としては、配管10の内表面近傍を流れる排水と配管10の中心側を流れる排水と混合し得る任意の撹拌機構を使用することができる。具体的には、排水システム100の撹拌部30としては、特に限定されることなく、例えば、ラインミキサー、バタフライ弁、流量調整弁、仕切弁等のバルブ、内表面近傍を流れる排水と中心側を流れる排水とが混合される構成の継手などが挙げられる。
ここで、上述した継手としては、例えば、配管10と他の配管40とをL字型に接続し、且つ、配管10および他の配管40が挿入されていない開口が塞がれた片閉じT字継手や、所定の条件下における流動解析の結果が下記の条件(1)および(2)の少なくとも一方、好ましくは両方を満たす継手が挙げられる。
(1)継手内の最高流速位置での継手断面における、継手の入口の流速よりも高速化した部分の流速の平均値が、継手の入口における流速の1.5倍以上である
(2)継手内の最高流速位置での継手断面内において、継手の入口の流速よりも高速化した部分の流速の平均値が残部の流速の平均値の5.0倍以上である
なお、図3(b)に示す流動解析の結果からも明らかなように、通常、90°エルボ継手は上記条件(1)および(2)を満たさない。
上述した中でも、配管10の内表面近傍を流れていた排水と配管10の中心側を流れていた排水とを簡素な構成で混合する観点からは、撹拌部30としては、上述した所定の構成の継手を用いることが好ましく、片閉じT字継手を用いることがより好ましい。
また、他の配管40としては、任意の材料よりなる配管を用いることができる。なお、他の配管40は、配管10と平行な方向に接続されている必要はなく、撹拌部30を介して任意の方向に接続することができる。
そして、上述した排水システム100では、透磁性および導電性を有する材料よりなる配管10を用いているので、コイル21に交流電流を流した際に、配管10の幅広い領域(具体的には、コイル21を設置した部分、コイル21よりも上流側の部分11およびコイル21よりも下流側の部分12)において、配管10の内周面近傍を流れる排水に電磁波処理を施すことができる。また、上述した排水システム100では、撹拌部30を設けているので、電磁波処理された、配管10の内表面近傍を流れる排水と、電磁波処理されていない中心側を流れる排水とを混合して、排水全体に電磁波処理の効果を効率的に及ぼすことができる。特に、排水システム100では、撹拌部30をコイル21よりも下流側に設けているので、コイル21よりも上流側の部分11を含む幅広い範囲に亘って電磁波処理が施された、配管10の内表面近傍を流れる排水を混合して、排水全体に電磁波処理の効果を十分に与えることができる。
以上、一例を用いて本発明の排水システムについて説明したが、本発明の排水システムは、上記一例に限定されることはなく、本発明の排水システムには、適宜変更を加えることができる。
具体的には、例えば、上記一例の排水システム100では、配管10と他の配管40とを接続し得る撹拌部30を使用したが、撹拌部30は配管10内に設けられていてもよい。そして、配管内に設ける撹拌部としては、特に限定されることなく、例えば、スタティックミキサー、ベンチュリ、邪魔板およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。また、上記一例の排水システム100では、撹拌部30を一箇所のみ設けたが、撹拌部は複数個所に設けられていてもよい。更に、上記一例の排水システム100では、撹拌部30をコイル21よりも下流側に設けたが、撹拌部30はコイル21よりも上流側の配管10内に設けられていてもよい。撹拌部30をコイル21よりも上流側の配管10内に設けた場合には、電磁波処理の影響を早期に配管10の中心側まで与えることができると共に、撹拌後の排水のうち、配管10の内表面近傍を流れる排水を更に電磁波処理することができる。
以下、本発明について実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ダクタイル鋳鉄製の配管Aと、ダクタイル鋳鉄製の配管Bとを片閉じT字継手でL字型に接続して排水流路を形成した。また、配管Aの一部にケーブルを巻き付けてコイルを形成し、当該コイルと交流電流発生器(株式会社サイライズ製、EWDO−Ox)とを接続した。
そして、交流電流発生器から10Hz〜1MHzの帯域で連続的に周波数が時間的に変化する方形波の変調交流電流を流しつつ、配管A側から配管B側に向かって排水流路内に排水(下水)を流速1.2m/秒で流通させた。そして、配管Bの末端において硫化水素の濃度を硫化水素測定器(リケン計器社製、GX−2000)で調べると共に、片閉じT字継手部分の流動解析(計算格子数:39万点)を行った。硫化水素の濃度の調査結果を表1に示し、流動解析の結果を図3(a)および表1に示す。
(比較例1)
ダクタイル鋳鉄製の配管Aと、ダクタイル鋳鉄製の配管Bとを90°エルボ継手でL字型に接続して排水流路を形成した。また、配管Aの一部にケーブルを巻き付けてコイルを形成し、当該コイルと交流電流発生器(株式会社サイライズ製、EWDO−Ox)とを接続した。
そして、交流電流発生器から10Hz〜1MHzの帯域で連続的に周波数が時間的に変化する方形波の変調交流電流を流しつつ、配管A側から配管B側に向かって排水流路内に排水(下水)を流速1.2m/秒で流通させた。そして、配管Bの末端において硫化水素の濃度を硫化水素測定器(リケン計器社製、GX−2000)で調べると共に、90°エルボ継手部分の流動解析(計算格子数:70万点)を行った。硫化水素の濃度の調査結果を表1に示し、流動解析の結果を図3(b)および表1に示す。
表1および図3より、配管内を流れる排水が撹拌された実施例1では、排水を良好に電磁波処理し、硫化水素の発生を抑制し得ることが分かる。一方、図3(b)からも明らかなように配管内を流れる排水が撹拌されない比較例1では、硫化水素の発生を十分には抑制できないことが分かる。
本発明の排水システムによれば、透磁性が高い材料よりなる配管中を流れる排水を効率的に電磁波処理し、錆び、スケール、硫化水素等の発生を抑制することができる。
10,10A 配管
20 電磁波発生装置
21 コイル
22 交流電流発生部
30 撹拌部
40 他の配管
50 電磁波が印加される領域
100 排水システム

Claims (2)

  1. 透磁性および導電性を有する材料よりなる単管の配管と、
    前記配管に導線を巻き付けてなるコイルと、
    前記コイルに交流電流を流す交流電流発生部と、
    排水の流れ方向で見て前記コイルの設置位置よりも下流側に設けられた撹拌部と、
    を備え
    前記撹拌部が、前記配管と他の配管とをL字型に接続し、且つ、前記配管および他の配管が挿入されていない開口が塞がれた片閉じT字継手であって、所定の条件下における流動解析の結果が下記の条件(1)および(2)の少なくとも一方を満たす継手である、排水システム。
    (1)継手内の最高流速位置での継手断面における、継手の入口の流速よりも高速化した部分の流速の平均値が、継手の入口における流速の1.5倍以上である
    (2)継手内の最高流速位置での継手断面内において、継手の入口の流速よりも高速化した部分の流速の平均値が残部の流速の平均値の5.0倍以上である
  2. 前記材料が、鉄、鋳鉄またはステンレス鋼である、請求項1に記載の排水システム。
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