JP4538688B2 - カルシウム含有水の処理方法と装置 - Google Patents

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本発明は、焼却灰含有水などのカルシウム含有水の処理方法に関し、特にカルシウム含有水を含む設備がカルシウム含有水によりスケールが付着することを防止する装置と方法に関する。
都市ごみ又は下水浄化で得られる汚泥を焼却処理すると多量の焼却灰が生成する。特に都市ごみを焼却する場合には塩化水素発生抑制のためにカルシウム化合物などのアルカリ剤を添加してごみの焼却が行われている。そのために得られる焼却灰にはカルシウム成分などのアルカリ成分が多量に含まれている。
前記焼却灰はセメント原料等に再利用することができるので、各焼却場より回収した焼却灰を水洗浄する設備がある。しかし、焼却灰の水洗浄を行うと、得られる洗浄排水にはカルシウムイオンなどのアルカリ性イオンが多量に溶け出している。そのため焼却灰洗浄排水は強いアルカリ性(pH=12程度)を示すことから、焼却灰を含む液又はその洗浄排水の貯蔵槽又は前記排水が流れる配管にスケールが付着して、これらの設備は頻繁に洗浄しない限り焼却灰洗浄装置が使用できなくなる。
そのために焼却灰洗浄装置を並列状に二つ配置し、一方ずつ運転しながら、一方の装置にスケールが付着すると、当該装置の運転を停止して、他方の焼却灰洗浄装置を運転し、その間に停止した装置のスケールを除去する方法(特開2001−129513号公報)、又は焼却灰洗浄装置の最もスケールの付着し易いベルトフィルターとして、すのこ状に形成された無端ベルト状のグリッドを用いて、グリッドに付着したスケールを掻き取り手段、高圧水噴射洗浄手段などで除去しながら運転する方法(特開2003−275508号公報)が提案されていた。
一方、本発明者は各種液体に変調電磁波処理を施すことにより、その後の液体の扱いが容易になる技術を開発して、その技術は各種分野に使用されている。その内容は特許第3247942号の特許公報に開示されていている。
この方法は経過時間に対して周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイルを被処理流体が流れる流体流路などの表面にコイルを巻きつけ、適用するコイル電流値を可変させて交流電流を流し、コイルに流れる電流により誘起される電磁界により前記被処理流体を処理することにより流体流路を構成する壁面を防錆する方法又は前記流体流路を構成する壁面に海生物が付着することを防止する方法と装置に関するものである。
また、本発明者らは、被処理流体に上記変調電磁波処理を施すことにより、その後の流体の扱いが容易になることを見出したが、流体の種類によっては電磁波処理効果が少ないか、ほとんど効果がない場合がある。例えば、カルシウム成分などのスケールが付着した流水配管内部は上記本発明者らの開発した変調電磁波処理では、スケールの除去がはかどらないことが分かってきた。
このような現象が生じる原因について種々検討してきたが、流体中に含まれる成分によって電磁波処理効果が異なることが判明し、その対策として、被処理流体に応じて、(+)帯電型と(−)帯電型の変調電磁波処理装置を使い分けることで、それぞれ異なるタイプの含有成分を含む被処理流体であってもスケールなどが流体流路内壁面に付着しない変調電磁波処理装置と方法を発明して特許出願をした(特願2004−66102号)。
上記本発明者らの開発した変調電磁波処理により、被処理流体の流体流路にスケールなどが付着することを防ぎ、また流体流路に付着した付着物を除去できるが、上記変調電磁波を単純に適用するだけでは全く効果がない被処理流体が多くある。
その一例に、前記焼却場などで発生する焼却灰の水洗浄設備がある。
特開2001−129513号公報 特開2003−275508号公報 特許第3247942号公報
前記焼却灰を洗浄する設備では、焼却場からの焼却灰をホッパーで受けて、焼却灰を水と混合して10−30w/w%程度の焼却灰スラリー状としてろ過装置に移送する。
ろ過装置に移送された焼却灰スラリーの灰を、ベルト型フィルター上を搬送しながら洗浄水で焼却灰中の塩分を溶解・除去する。その際、焼却灰スラリー移送配管・焼却灰洗浄槽ベルトフィルター・除去塩分を含むろ液配管及びろ過装置の壁面などに高濃度のカルシウムイオンによると考えられるスケールが発生し易い(以下、これをスケール性が高い、又はスケール性があるということがある)問題がある。
このスケールの生成を防止するために、従来は次のような対策がとられていた。
(1)洗浄水量の増加
洗浄水量を増加させ、焼却灰処理工程における水中のカルシウム濃度の低減を図ることで配管・ろ過装置などにスケールが付着する性質(スケール性)を減じる方法である。しかし、この方法は多量の洗浄水を使用するために、後行程における排水処理設備への負荷が増大し、処理コストも大きくなる。
(2)配管・設備の洗浄
高圧水を用いて前記配管・ろ過装置を洗浄する方法であるが、高圧水を利用するために洗浄コストが高くなり、またスケール性の高い焼却灰を洗浄する場合には1週間毎に高圧水を用いて清掃する必要があり、これもコスト的に大きな負担となっている。
(3)薬品処理
スケール防止剤を前記配管・ろ過装置に注入することにより、前記スケール性を減じる方法である。しかし、この方法も高濃度カルシウムイオンが強いスケール性を有するために焼却灰の洗浄水に対してスケール防止剤を多量に注入する必要があり、コストが高くなる。また、焼却灰の種類又はスラリー濃度等が変動するとろ過装置も、前記負荷変動に対するスケール防止剤の注入管理が困難となる。
さらに薬品処理法では、「スケール性消失」の判定が困難なために注入した薬品濃度管理を専門の技術者に頼る必要性があるだけでなく、そのための設備が必要となるという問題点もある。
また、上記焼却灰の洗浄水に本発明者らが開発した(−)帯電性又は(+)帯電性変調電磁波処理装置による単独処理を試みたが、机上試験(机上で対象とする洗浄水の変調電磁波処理を行いスケール性を確認するための顕微鏡写真判定方法)及び実機試験(実際の設備で変調電磁波処理を行いスケール性を確認する試験)のいずれも良い結果は得られなかった。
そこで、本発明の課題は、本発明者らの開発した変調電磁波処理を用いて前記焼却炉より回収した焼却灰をスラリー化した焼却灰含有水等のカルシウム成分含有水を含む設備のスケール付着防止を図ることである。
上記課題は次の解決手段によって解決される。
請求項1記載の発明は、カルシウム成分を含有するpH12±0.5の水に炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスを吹き込み、カルシウム成分含有水のpHを9.5〜11.5にして、前記カルシウム成分含有水又は該カルシウム成分含有水への補給水に20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する交流電流により発生する(+)帯電型変調電磁波を照射することを特徴とするカルシウム成分含有水処理方法である。
請求項記載の発明は、炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスの吹き込みは、カルシウム成分含有水中の炭酸カルシウムの溶解度が最低値又はその近傍の値になる量を吹き込むことを特徴とする請求項1記載のカルシウム成分含有水処理方法である。
請求項記載の発明は、炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスとして、セメント焼成炉又はその他の燃焼装置から排出した排ガスを利用することを特徴とする請求項に記載のカルシウム成分含有水処理方法である。
請求項記載の発明は、カルシウム成分を含有するpH12±0.5のを貯めたスラリー化装置(9)と、該スラリー化装置(9)内のカルシウム成分含有水に炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスを吹き込むガス吹込み手段と、前記スラリー化装置(9)へ補給水を供給する補給水配管(10a)と該補給水配管(10a)に設けた補給水照射用のコイル部(2a)及び/又は前記スラリー化装置(9)から排出するカルシウム成分含有水のスラリー配管(10b)に設けたスラリー照射用のコイル部(2b)と、該コイル部(2a及び/又は2b)に20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する交流電流を流す(+)帯電型変調電磁波発生器(3a又は3b)とを備えたことを特徴とするカルシウム成分含有水処理装置である。
請求項記載の発明は、炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスの吹き込み手段はセメント焼成炉又はその他の燃焼装置から排出した排ガスを回収する排ガス流路に接続したことを特徴とする請求項記載のカルシウム成分含有水処理装置である。
(作用)
本発明者らが鋭意検討した結果、前記ごみ焼却場などより回収した焼却灰のスラリー又は焼却灰の水洗浄設備で得られた焼却灰洗浄排水(以下、これらをまとめて被処理水ということがある)に炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスを適量吹き込むと共に被処理水を(+)帯電性変調電磁波処理することによって該洗浄排水の貯蔵タンクや洗浄排水配管などの壁面にカルシウム系のスケールが生じなくなった(これを「スケール性が消失した」ということがある)。
また、前記炭酸ガスはセメント焼成炉又はその他の燃焼装置で発生する排ガスなどから回収することで、安価に入手でき、しかも前記回収炭酸ガスを用いて焼却灰洗浄設備における高濃度カルシウムの炭酸カルシウム結晶化促進及び(+)帯電性変調電磁波処理の併用によって安定したスケール防止が可能となった。
前記被処理水はカルシウムイオンを含むpH12程度の強アルカリ液であるが、この排水のpHは0.5程度の範囲で変動し、都市ごみ焼却灰の洗浄排水などの被処理水は、pHの変動が著しい。従って、図6に示すように炭酸ガスの吹き込みで焼却灰洗浄排水のpHは低下するが、そのpHの変動範囲も0.5程度である。
次に焼却灰含有水からなる焼却灰スラリー、焼却灰の洗浄排水などの被処理水用の貯槽又は配管の内壁にスケールが付着するメカニズムを説明する。
図27に示すように未処理水に接する配管の内壁、焼却灰スラリー化装置及び焼却灰洗浄装置の内壁等の表面はマイナスに帯電している。被処理水中で、飽和条件下にあるスケール成分が析出して生成するスケール結晶体の表面は、通常プラスに帯電する。この互いに異符号(プラスとマイナス)の電位間の電気的引力によって前記内壁等の表面にスケール成分が付着する。
前記スケール成分は被処理水中に含まれる無機化合物が主体であり、CaCO3(炭酸カルシウム)、CaSO4(硫酸カルシウム)などである。ただし、単体無機化合物としてのスケール結晶体はほとんど無く、例えばシリカスケールではSiO2(シリカ)を主体として、Ca、Mg又はAl等の金属類を含み、共有結合またはイオン結合しているものと考えられる。また、CaCO3単結合としてのスケール結晶体は少なく、ほとんどが10〜100個またはそれ以上の結晶の集合体であると考えられる。前記結晶の集合体を形成する力は前述の電気的引力、又は水和力によって生じる。
また、被処理水中に溶解するCa2+、Fe3+等の陽イオン(カチオン)の量が多いほど、同時に形成されたスケール結晶体の表面のプラス帯電力が増し、また、上記結晶の集合体の濃度も増加してスケール成長性も高くなるものと考えられる。
本発明が適用される焼却灰スラリー又は焼却灰洗浄排水はpHが高いので、被処理水と接する配管内壁又は貯留槽内壁等の表面にOHイオンが集合して層を形成し、強い(−)帯電性を有する。また、被処理水中に高濃度のCaイオンが存在すると被処理水中にある粒子は(+)帯電性を帯びている。そのため、当該粒子が(−)帯電性を帯びた前記壁面に引き寄せられる。そのため前記壁面にCa(OH)2、CaCO3等が析出してくる。
次に、(−)帯電型変調電磁波処理により被処理水用配管の内壁等にスケールが付着するのを防止するメカニズムを図25に示す。
前述のように、被処理水と接する配管内壁又は貯留槽内壁等の表面はマイナスに帯電しているが、(−)帯電型変調電磁波により処理された被処理水中で形成されるスケール結晶体の表面は、図25に示すように中性またはマイナスに帯電する。この同符号電位間の電気的斥力によって、反発力を生じて、前記内壁表面などへのスケール付着を防止する。また、このとき、スケール結晶体同士も反発力によって分散し、スケール成長性を抑制し、小粒子化した結晶が多くできやすいものと考えられ、後述の机上テストでそれを確認している。
また、(−)帯電型変調電磁波処理した被処理水の浸透性が増加するのに伴い、スケール結晶体内部での結晶体の溶解と再結晶化及びスケール結晶体表面のマイナス帯電による反発力によってスケール結晶体は小粒子化され、そのため分散されやすくなる。こうして被処理水の高流速部では小粒子化した結晶が流下除去され易くなり、低流速部ではそれらが沈降・堆積しやすくなる。
また、硬質のスケール、例えばシリカ主体のスケール結晶体は、そのスケール表面が平滑であればあるほど、変調電磁波処理水の浸透力を阻害させ、その軟化及び除去に長い時間を要する。また、被処理水のpHが低いほど、また温度が低いほど、スケール除去又はスケール軟化に時間がかかる。しかし、硬質のスケールであっても、通常の凹凸面を有するスケールの場合は、(−)帯電型変調電磁波処理で容易に軟化又は除去できるものが多い。
軟質スケール、例えばFe(OH)3、Ca(OH)2等は水和物(Fe(OH)3・nH2O)としてスケールを形成し、(−)帯電型変調電磁波処理水と前記水和物内の水分子との置換が阻害され易く、スケール除去効果が小さい。
また、本発明者は既に、(−)帯電型変調電磁波処理だけでなく、(+)帯電型変調電磁波処理も行える装置を開発できたことにより、(+)帯電型変調電磁波処理装置により、被処理水中でスケール結晶化する上で炭酸イオン及び炭酸水素イオンが少なく、過剰のCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオンが存在する場合は、被処理水のカチオン度が高いときでも、容易にスケール付着防止及び付着スケール除去(以下スケール付着防止と付着スケール除去を、単にスケール付着防止ということがある)などが行えるようになった。
すなわち、図26に示すように、(+)帯電型変調電磁波処理作用によりスケール結晶体をプラスに帯電させて、同時に(+)帯電型変調電磁波処理作用は被処理水配管などの内壁をプラスに帯電させるため、プラス(被処理水配管などの内壁)対プラス(スケール結晶体)の反発力によって被処理水配管などの内壁面にスケールが付着することを防止できるものと推定される。
従って、前記した被処理水中にCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオンが溶解していても、(+)帯電型変調電磁波処理作用でCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオン含有スケール結晶体の表面のプラス帯電力が増し、同時に(+)帯電型変調電磁波処理作用で被処理水と接する配管壁などの表面がプラスに帯電するので、電気的斥力によって、反発力を生じて、前記壁面などへのスケール付着を防止することができる。
このため、専ら(−)帯電型変調電磁波処理した被処理水の浸透性により前記壁面と陽イオン含有スケール結晶体との剥離によっていた前記壁面への陽イオン含有スケール付着防止効果に比べて(+)帯電型変調電磁波処理作用は格段のスケール付着防止効果がある。
上記したように(+)帯電型変調電磁波処理作用でCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオン含有スケール結晶体の表面のプラス帯電力が増し、同時に(+)帯電型変調電磁波処理作用で被処理水と接する配管壁などの表面がプラスに帯電するので、電気的斥力によって、反発力を生じて、前記壁面などへのスケール付着を防止するが、本発明のCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオンを含む都市ごみなどの焼却灰スラリー、焼却灰の洗浄排水などの被処理水は(+)帯電型変調電磁波処理作用で容易に被処理水と接する配管壁などの表面のスケール付着を防止できるものと推定される。
しかしながら、意外なことに、ごみ焼却灰の洗浄水は(+)帯電型変調電磁波処理だけでは前記配管壁などのスケール付着防止効果が乏しい。しかし本発明者らは鋭意検討した結果、次に述べるような条件下で上記被処理水を(+)帯電型変調電磁波処理すると同時に炭酸ガスを導入することで、配管壁などのスケール付着防止効果があることを見出した。
図7に炭酸カルシウムの溶解度曲線を示すが温度20℃の水中ではpH=10前後で炭酸カルシウムの溶解度が最も小さいく、この付近のpH=10(20℃)でCaイオン濃度の最も低下する状態であり、またこのときが被処理水中の結晶表面電位が(+)帯電性から中性に最も近づいた状態であると言える。
従って、ごみ焼却灰の洗浄水に炭酸ガスを吹き込み、前記洗浄水のpHを10程度にして水中のCaイオンを少なくすることと、(+)帯電型変調電磁波処理により(−)帯電していた壁面のほとんどは(+)帯電化させ、また水中に存在する粒子(ゼロ電位付近になった粒子)は(+)帯電型変調電磁波処理で(+)帯電し、(+)帯電した壁面と反発する傾向にあるため配管壁面等へのスケール付着性がほとんど無くなるものと考えられる。
机上試験とは図8に示す樹脂製パイプに(+)帯電型の変調電磁波発生器3に接続したコイル(コイル部2)を巻き付けておき、これに例えば1.0Aのコイル電流を流しながら、炭酸ガスを含む被処理水を1回、3回又は5回など繰り返しパイプ内に流す通液テストを行い、得られた通液水をガラスのテストピース上で乾燥させ、顕微鏡による乾燥液滴界面のスケール成分の小結晶化の度合いを確認するテスト(これをラボテストということがある)である。
請求項1、5記載の発明によれば、(+)帯電型変調電磁波発生器から照射用のコイル部から20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する交流電流を流してカルシウム含有水(例えば、焼却灰含有スラリー及び焼却灰洗浄排水などの被処理水)又は該カルシウム成分含有水への補給水を処理する際に、前記カルシウム含有水に炭酸ガスを導入することでカルシウム含有水を含む設備のスケール付着防止を行うことができる。
なお、前述したように、本明細書において前記スケール付着防止とは焼却灰スラリ又は焼却灰洗浄水などのカルシウム含有水の配管又は貯槽の壁面に付着したスケールを除去すること及びスケールが付着しないようにすることを含むものとする。
請求項2、3記載の発明によれば、炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスをカルシウム含有水中の炭酸カルシウムの溶解度が最低値又はその近傍の値になる量で吹き込むことで最もスケール付着防止効果が高くなる。
請求項4、6記載の発明によれば、カルシウム含有水に導入する炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスとしてセメント焼成炉又はその他の燃焼装置などから排出した排ガスから回収したものを利用することで、省資源とコスト低減化効果がある。
本発明の実施例について図面と共に説明する。
(a)全体の構成図
本実施例の変調電磁波処理及び炭酸ガス吹き込み処理の併用システムの処理フローの概略の構成を含む焼却灰洗浄装置を図1に示す。
図示しないごみ焼却装置で焼却処理されて得られた焼却灰はホッパー(図示せず)から攪拌装置6を備えた焼却灰のスラリー化装置9に供給され、補給水配管10aからの補給水と混合させて10〜30w/w%程度のスラリー状にされる。またスラリー化装置9には前記ごみ焼却装置から回収した炭酸ガスも導入する。スラリー化装置9内の炭酸ガスを含んだ焼却灰のスラリーは焼却灰スラリーとして焼却灰スラリー配管10bを経由して次の工程にあるろ過装置8に供給される。
なお、セメント焼成炉等の燃焼装置から排出する排ガスをそのまま本実施例の炭酸ガス原料としてスラリー化装置9に導入しても良いが、前記排ガスから以下の方法で炭酸ガスを回収し、回収した炭酸ガスをスラリー化装置9に導入することが望ましい。
ろ過装置8に移送された焼却灰はベルト型フィルター上を搬送しながら洗浄水で灰中の塩分が溶解・除去される。その際、焼却灰スラリー移送配管・焼却灰洗浄設備ベルトフィルター・除去塩分を含むろ液配管等に高濃度カルシウムイオンによる硬質のスケールを生じる。ろ過装置8で洗浄された焼却灰はろ過されてセメント材料に使用され、ろ液は排水処理工程に送られる。ろ過装置8の前段の焼却灰スラリー配管10b及び/又はスラリー化装置9の前段の補給水配管10aに、それぞれ(+)帯電型変調電磁波発生器3bのコイル部2bと(+)帯電型変調電磁波発生器3aのコイル部2aが設けられる。
また、スラリー化装置9内の焼却灰のスラリー及び/又はろ過装置8内の洗浄水に対して後述する(+)帯電型変調電磁波処理を行っても良い。
(b)(+)帯電型変調電磁波発生器を用いる変調電磁波処理装置
次に、図2に示す(+)帯電型変調電磁波発生器を用いる変調電磁波処理装置の説明をする。
図2において、OSCからの信号を任意の周波数の信号に変換するための分周器11a、11bと2系統へ信号を分ける分配器12a、12bを通し、R系統ゼネレータ13a又はS系統ゼネレータ13bに電気的に掛け合わせた後、それぞれ電力増幅器14a、14bによりコイル部(図示せず)に出力する。この時、信号の流れとして同一構成で2系統を持ち、例えば一つの分配器12aからの信号を波形ゼネレータ13a、13bに送ることによる同期型とそれぞれ独立した系統(図2の上段と下段)で信号をそれぞれ波形ゼネレータ13a、13bに送る非同期型を選択可能である。
この変調電磁波処理装置は、コイル部に方形波にサイン波を乗せた変調電磁波信号を間欠的に流すものである。
(+)帯電型変調電磁波処理は図2に示すように、コイル部に数種の方形波とサイン波を組み合わせた特定周波数に変調した交流電流を間欠的に流すことで発生する変調電磁波であり、前記周波数は10又は20、30、40、・・・、200kHz等、20Hz〜1MHzの帯域内の周波数の中から、任意の周波数の信号を1以上の任意の数だけ、組み合わせて変調した信号を間欠的に出力して被処理水に流す。4〜6種の周波数信号を組み合わせて使用することが望ましく、前記周波数を20msの時間間隔で繰り返して流す。また、前記20msとした時間間隔は任意に変更できる。さらに発生する電磁波強度は選択する周波数ごとに任意に可変できる。本実施例では最も(+)帯電力を高める40kHzの周波数を用いた。
図3にはA、B及びCの3種類の周波数信号を20ms毎の時間間隔で組み合わせて使用した場合の電磁波強度の時間変化を示す。図3に示すように、コイルに流す電流値に比例して発生電磁波強度は変化するので、3種類の電磁波を組み合わせることで3つのピーク値を有する電磁波強度信号が定期的に発生する。使用する周波数は複数種類を組み合わせて、図3のように複数段変化させるが、1種類の周波数を用いても良い。また、図3では20msの時間間隔で同一周波数の電磁波信号を繰り返して出力しているが、この時間間隔も任意に可変できる。また、発生する電磁波強度は選択する周波数ごとに任意可変可能であり、さらにA、B及びCの少なくとも1以上の周波数を組み合わせた信号を出力しても良い。
また、(+)帯電型変調電磁波発生器3を用いる変調電磁波処理装置と永久磁石(電磁石)との組合せにより更に被処理液に対する酸化力(+)を増加させることができる。
次にコイル部2の配置について説明する。
図4には被処理水配管1の外側にコイル2を設置する例を示す。コイル部2は被処理水が流れる配管1の外側へ設置され、該コイル部2へ前記変調電磁波発生器3から変調電磁波を流すとコイル部2より発生する変調電磁波が配管1を透過して被処理水に照射される。配管1の材質によっては電磁波の透過量が異なり、ステンレス管<鋼鉄管<塩化ビニル管の順に電磁波透過量は多くなる。透過率の悪い材質に対してはコイル電流値を増加させて被処理水に必要な変調電磁波量を確保する。
(c)(−)帯電型変調電磁波発生器を用いる変調電磁波処理装置
本実施例では図5に示す(−)帯電型変調電磁波発生器を用いる変調電磁波処理装置(簡単に「還元型装置」ということがある。)の説明をする。
図5において、スイープ信号発振回路から連続可変周波数発生回路にスイープ信号が所定時間間隔で発振され、周波数が変化しながら波形整形増幅回路に出力される。このとき連続可変周波数発生回路には周波数幅設定回路と中心周波数設定回路からの出力が入り、それぞれ周波数の幅の中心周波数が設定される。波形整形増幅回路では、レベル設定回路で電磁波強度を設定し、その後、電力増幅回路で適切な大きさの電力を得てコイル部に出力する。
(−)帯電型装置は、(+)帯電型装置と同様に20Hz〜1MHzの帯域で連続的に周波数が時間的に変化する方形波の変調交流電流を流水流路に巻いたコイルに流す変調電磁波処理装置であり、当該装置により発生する電流により誘起される電磁界により前記水流路を流れる被処理水を処理するものである。
コイル部は(+)帯電型装置と同じく図4〜図5と同じように、水配管外側にコイルを設置する方式、投げ込み式のコイル部を水槽内の被処理水内に配置する方式及び被処理水
の外部に設けたコイル部から被処理水を照射する方式がある。
(d)机上試験
50gの焼却灰に上水を加えて500mlとしてpH12.0及び導電率52.9mS/cmの焼却灰スラリーを得た。該焼却灰スラリーに炭酸ガスを吹き込み、(−)又は(+)帯電型変調電磁波処理を行った。
なお、焼却灰スラリーへの炭酸ガス吹込量が増えると、該スラリーのpHが低下する。
試験方法は、前記スラリーに0.5L/分で炭酸ガスを吹き込み、所定のpHにおいて炭酸ガスの吹き込みを停止する。得られるスラリーの200mLをビーカに分取して、図8に示す机上試験装置を用いて下記の条件で変調電磁波処理を行い、変調電磁波処理を行っていないスラリー(未処理ということがある)との比較を行った。
(−)帯電型変調電磁波処理: 通液回数5回 コイル電流 1A
(+)帯電型変調電磁波処理: 通液回数5回 コイル電流 1A
未処理のスラリーと前記(−)及び(+)帯電型変調電磁波処理したスラリーをそれぞれ別々のビーカに入れ、投げ込みヒーターを用いて70℃に加温した後、黒ガラス板をこの加温されたスラリーに15分間、一部浸漬する。ビーカから取り出した黒ガラス板を常温で乾燥した後、黒ガラス板の上の乾燥スラリーの喫水部を顕微鏡で検査する。表1に得られた顕微鏡検査の判定結果を示す。
Figure 0004538688
なお、図15では図12に見られる様な界面付近から内側に向かって伸びていく結晶の成長性が消失し、結晶が丸みを帯びている点では「スケール性減少」と判定している。界面への結晶集合性はまだ残留しているので「△」と判定した。また、図16では結晶が丸みを帯び、「スケール性減少」している。但し、大型結晶体の界面反発性が弱く、「△」と判定した。
表1に示すテスト結果について考察する。
なお机上試験では実設備の貯留タンクや配管の壁面はないが、前記黒ガラス上の乾燥スラリーの喫水部を実設備の貯留タンク又は配管の壁面及び被処理水中の粒子表面の界面に見立てて、以下の説明をする。
(A)炭酸ガス吹込量=0、液のpH=12.0程度
(A−1) 一般に液のpH=12程度と高い場合には、壁面にOHイオンが集合して層を形成し、(−)帯電性を帯びる。また、図7に示す炭酸カルシウムの溶解度曲線よりpH=10と比べてCaイオンの数が液中に多く存在することもあって、液中にある粒子は(+)帯電性を帯びている。そのため、当該粒子が(−)帯電性を帯びた壁面に引き寄せられる。そのため壁面にCa(OH)2、CaCO3などの結晶粒子が集まり、ついには析出してくる(スケール性あり(×);図9)。
(A−2)(−)帯電型変調電磁波処理すると壁面はpHが高いため(−)帯電しているが、粒子の(+)帯電を(−)帯電させることはできないので図9の状態とあまり変わらない((スケール性あり(×);図10)。
(A−3)(+)帯電型変調電磁波処理では壁面の(−)帯電性が高いので、壁面の一部しか(+)帯電にできない(スケール付着性が残っている(△);図11)。
(B)液のpH=11.0程度
(B−1)前記pH=12.0程度の液に比べてpHが低下した分、壁面付近の(−)帯電性が(A)の場合より低下するが、(A)の場合と同様に液中に比較的多く存在する(+)帯電性の粒子は、炭酸ガスが吹き込まれることにより(−)帯電させることはできないがゼロ電位に近くなり、(+)帯電した粒子が壁面に付着する傾向が強く残っている((スケール性あり(×);図12)。
(B−2)(−)帯電型変調電磁波処理すると、壁面付近は(−)帯電のままであり、粒子は炭酸ガスによりゼロ電位に近くなっているので(−)帯電性の粒子が出てくるが、(+)帯電性は低下しているだけであるので(+)帯電粒子が(−)帯電性の壁面に付着し易い傾向は残っている。そのため、壁面のスケール付着性は(B−1)ほどではないが残っている(スケール付着性が残っている(△);図13)。
(B−3)(+)帯電型変調電磁波処理では(−)帯電した壁面の一部で(+)帯電する領域が出てくる。このときゼロ電位付近になった粒子は(+)帯電型変調電磁波処理で(+)帯電し、一部(+)帯電した壁面と反発する傾向にあるため、壁面へのスケール付着性がほとんど無くなる(スケール付着性なし(○);図14)。
(C)液のpH=10.0程度
(C−1)前記pH=11.0程度の液に比べて炭酸ガスの吹き込みでpHがさらに低下した分、壁面付近の(−)帯電性が(B)の場合より低下し、また炭酸ガスによりゼロ電位となる粒子が多くなり、全体の(+)帯電性粒子数が著しく減る。また炭酸カルシウムの溶解度が最小点に近くなるので液中の(+)帯電粒子の数も最も少なくなる。そのため、電磁波処理をしなくても、粒子が壁面に付着する傾向が少なくなる(スケール性が残っている(△);図15)。
(C−2)(−)帯電型変調電磁波処理すると、壁面付近は(−)帯電となり、ゼロ電位となる粒子が多くあっても(+)帯電性粒子が残っているので、壁面のスケール付着性は(C−2)と同程度である(スケール付着性が残っている(△);図16)。
(C−3)(+)帯電型変調電磁波処理では(−)帯電した壁面のほとんどは(+)帯電化し、ゼロ電位付近になった粒子は(+)帯電型変調電磁波処理で(+)帯電し、(+)帯電した壁面と反発する傾向がにあるため壁面へのスケール付着性がほとんど無くなる(スケール付着性なし(○);図17)。この場合、一部(−)帯電した粒子との凝集性を生じることで生成した粒子の粗大化が見られる。
(D)液のpH=9.0程度
(D−1)前記pH=10.0程度の液に比べてもpHがさらに低下した分、壁面付近の(−)帯電性が(C)の場合よりさらに低下し、また炭酸ガスによりゼロ電位となる液中粒子が多くなり、全体の粒子数の中で(+)帯電した粒子の量が増加する。これは、図7に示す炭酸カルシウムの溶解度曲線よりpH=10と比べてカルシウムイオンの数が増加しているためである。
そのため低下したとはいえ(−)帯電性の壁面に(+)帯電性粒子が付着し易くなる。(スケール性あり(×);図18)。
(D−2)(−)帯電型変調電磁波処理をすると、壁面は(−)帯電となり、前記(D−1)と同様の理由で全体の粒子数の中で(+)帯電した粒子の量が増加する。このため壁面のスケール付着性は(C−2)と同程度である(スケール付着性あり(×);図19)。
(D−3)(+)帯電型変調電磁波処理では(−)帯電した壁面のほとんどは(+)帯電化する。一方(+)帯電型変調電磁波処理で(+)帯電性が強くなった粒子は、(+)帯電性が原因で互いに反発して微細化する。
一般にコロイド粒子は(−)帯電性を有することは周知であるが、この場合もコロイド粒子程度に粒子が微細化して(−)帯電性を帯びる。そのため(C−2)に比べて粒子の壁面へのスケール付着性が増加する(スケール付着性が生じる(△);図20)。
この(D−3)の場合の液中粒子に比べて(B−3)と(C−3)の粒径は大きい。
以上のように表1の試験結果から次のことが分かった。
(1)焼却灰スラリーに炭酸ガス吹き込みによりpH10にて「スケール性」は最も低下する。
炭酸カルシウム溶解度曲線より、pH10−10.5付近が最も溶解度の低い条件となる。すなわち炭酸イオンとカルシウムイオンの化学的当量条件であり、生成された炭酸カルシウムの表面電位も中性に近づくものである。
なお、焼却灰スラリー及び焼却灰洗浄水等の被処理水はカルシウムイオンを含むpH12程度の強アルカリ液であるが、このpHは大まかにpHがプラスマイナス0.5程度の範囲にあり、都市ごみ焼却灰の場合は前記被処理水のpH変動幅が大きい。
従って、上記試験結果から焼却灰の被処理水への炭酸ガスの吹き込みで生成された炭酸カルシウムの表面電位が中性に近づくpHは9.5〜10.5付近にあると考えられる。
(2)pH9程度まで過剰に炭酸ガスを吹き込んだ場合、逆にスケール性も増加する。
(3)(+)帯電性変調電磁波処理は全ての条件において未処理又は(−)帯電性と比較して「スケール低下又は消失」の傾向が見られる。
以上の検討結果から炭酸ガスを吹き込んでpH=9.5〜10.5付近で(+)帯電型変調電磁波処理を行うことが、最も壁面へのスケール付着が低下することが判明した。
(E)実設備試験結果
以上の机上試験結果に基づき実設備において、図1に示す通り焼却灰スラリーに対して炭酸ガスを吹き込みながら、pHを11に調整した後、コイル部2a、2bに3Aの電流を流し、120Hz〜1MHzの間で時間的に変化する周波数で(+)帯電型変調電磁波処理を行った場合と行わなかった場合の比較をした。表2に得られた顕微鏡検査の判定結果を示す。
Figure 0004538688
表2に示すように実設備では、次のような結果が得られた。
(1)炭酸ガス注入により、焼却灰スラリーと焼却灰洗浄水の「スケール性」が低下した。
(2)(+)帯電型変調電磁波処理により配管壁面などへのスケールが付着する「スケール性」の消失が認められる。
(3)実設備では(+)変調電磁波処理をしていない未処理時に発生していた焼却灰洗浄水ろ過用のベルト式フィルターの目詰まりは約1週間毎に清掃を要したが、炭酸ガス+(+)帯電処理によって約3週間毎の清掃でよくなった。
こうして、水洗浄された焼却灰はセメント原料等に再利用することができ、また洗浄排水が流れる配管などにスケールが付着することも無くなるので、都市ごみなどから得られる焼却灰を有効利用する方法が確立できる。
なお、(+)帯電型変調電磁波処理の後には本実施例の被処理水が透明になることも確認している。机上試験において確認された様に粒子の凝集性向上に起因する効果であるものと推定される。
本発明にごみ焼却炉などから排出する焼却灰を洗浄する過程で得られるカルシウム分の多い焼却灰スラリー及び焼却灰洗浄水が流れる配管又は貯槽の壁面にスケールが付着することが防止でき、これらの装置のメンテナンス性が良好となる。
本実施例のごみ焼却灰の洗浄装置の概略構成図である。 (+)帯電型変調電磁波発生器を用いる変調電磁波処理装置の回路図である。 (+)帯電型変調電磁波発生器を用いて3種類の周波数信号を20ms毎の時間間隔で組み合わせて使用した場合の電磁波強度の時間変化を示す図である。 被処理水配管の外側にコイルを設置する(+)帯電型変調電磁波処理装置の構成図である。 (−)帯電型変調電磁波発生器の回路図である。 ごみ焼却灰洗浄水のpHと炭酸ガス吹き込み量(時間単位)との関係を示す図である。 炭酸カルシウムの溶解度曲線を示す図である。 変調電磁波処理の有効性をテストする机上試験を説明する図である。 炭酸ガス吹込量=ゼロ、pH12.0の変調電磁波処理を行っていない焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=ゼロ、pH12.0の(−)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=ゼロ、pH12.0の(+)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=7.5(L)、pH11.0の変調電磁波処理を行っていない焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=7.5(L)、pH11.0の(−)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=7.5(L)、pH11.0の(+)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=10.5(L)、pH10.0の変調電磁波処理を行っていない焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=10.5(L)、pH10.0の(−)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=10.5(L)、pH10.0の(+)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=12.5(L)、pH10.0の変調電磁波処理を行っていない焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=12.5(L)、pH10.0の(−)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 炭酸ガス吹込量=12.5(L)、pH10.0の(+)帯電型変調電磁波処理を行った焼却灰スラリーの机上試験での乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 実設備で炭酸ガスを流しながらpH11に調整した被処理水に変調電磁波処理を行っていない焼却灰スラリの乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 実設備で炭酸ガスを流しながらpH11に調整した被処理水に変調電磁波処理を行っていない焼却灰スラリのろ液を乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 実設備で炭酸ガスを流しながらpH11に調整した被処理水に(+)帯電型変調電磁波処理を行った場合の焼却灰スラリの乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 実設備で炭酸ガスを流しながらpH11に調整した被処理水に(+)帯電型変調電磁波処理を行った場合の焼却灰スラリのろ液を乾燥後の界面部の顕微鏡写真を示す図である。 還元(−)型変調電磁波処理法により被処理水用配管の内壁等にスケールが付着するのを防止するメカニズムを示す図である。 酸化(+)型変調電磁波処理法により被処理水用配管の内壁等にスケールが付着するのを防止するメカニズムを示す図である。 被処理水用配管の内壁等にスケールが付着するメカニズムを説明する図である。
符号の説明
1 配管 2、2a、2b コイル部
3、3a 変調電磁波発生器 4 液体槽
5 ケース 6 攪拌装置
7 (+)帯電型変調電磁波処理装置
8 ろ過装置 9 スラリー化装置
10a 補給水配管 10b スラリー配管
11a,11b 分周器 12a,12b 分配器
13a,13b 波形ゼネレータ 14a,14b 電力増幅器

Claims (5)

  1. カルシウム成分を含有するpH12±0.5の水に炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスを吹き込み、カルシウム成分含有水のpHを9.5〜11.5にして、前記カルシウム成分含有水又は該カルシウム成分含有水への補給水に20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する交流電流により発生する(+)帯電型変調電磁波を照射することを特徴とするカルシウム成分含有水処理方法。
  2. 炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスの吹き込みは、カルシウム成分含有水中の炭酸カルシウムの溶解度が最低値又はその近傍の値になる量を吹き込むことを特徴とする請求項1記載のカルシウム成分含有水処理方法。
  3. 炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスとして、セメント焼成炉又はその他の燃焼装置から排出した排ガスを利用することを特徴とする請求項に記載のカルシウム成分含有水処理方法。
  4. カルシウム成分を含有するpH12±0.5のを貯めたスラリー化装置(9)と、該スラリー化装置(9)内のカルシウム成分含有水に炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスを吹き込むガス吹込み手段と、前記スラリー化装置(9)へ補給水を供給する補給水配管(10a)と該補給水配管(10a)に設けた補給水照射用のコイル部(2a)及び/又は前記スラリー化装置(9)から排出するカルシウム成分含有水のスラリー配管(10b)に設けたスラリー照射用のコイル部(2b)と、該コイル部(2a及び/又は2b)に20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する交流電流を流す(+)帯電型変調電磁波発生器(3a又は3b)とを備えたことを特徴とするカルシウム成分含有水処理装置。
  5. 炭酸ガス又は炭酸ガスを含有するガスの吹き込み手段はセメント焼成炉又はその他の燃焼装置から排出した排ガスを回収する排ガス流路に接続したことを特徴とする請求項記載のカルシウム成分含有水処理装置。
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