JP3247276B2 - 高炉の原料装入方法 - Google Patents
高炉の原料装入方法Info
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Description
や還元鉄ならびにスクラップを装入するに当り、効率良
く装入し、細粒焼結鉱を多量に使用する高炉操業方法に
関する。
は、1983年にフランスのRombas工場にて、
スクラップ100%使用の操業試験(J−P Bira
tら:CAMP−ISIJ.6(1993).p102
4)が行われている。また、特開昭63−13711
0号公報の「高炉での低Si濃度溶銑の製造方法」に記
載されているようなものが知られている。しかし、スク
ラップ類を使用するに際し、スクラップの特徴を効率良
く活用することを考えた装入方法に関する報告はない。
炉周辺部の粗粒鉱石層上へ細粒焼結鉱を装入する方法
(ISIJ.Vol.7(1994).p158),
炉周辺部のコークス層上へ細粒焼結鉱を装入する方法
(特公昭59−41482号公報),粗粒鉱石と混合
して炉周辺部または炉周辺部から炉中間部に装入する方
法(鉄と鋼、78(1992),p1330)等があ
る。
5〜50mmを主として使用しており、焼結鉱歩留まり
は70〜90%である。ここで、1〜5mmの細粒焼結
鉱が高炉で使用できれば焼結鉱歩留まりの向上になり、
経済的効果は非常に大きい。しかし、細粒焼結鉱の装入
により炉内の通気抵抗が増大するため、高出銑比を維持
しながら細粒焼結鉱を多量に使用することは困難とされ
ている。
に投入されるが、その投入方法は、例えば特開平2−2
00708号公報および特開平3−13513号公報に
記載された「高炉操業方法」のように、下層から上層へ
向かって、コークス下層(以下、1C)、コークス上層
(以下、2C)、鉄原料下層((以下、1O),鉄原料
上層(以下、2O)というように、コークスと鉄原料と
を複数層に分けて所定順序で装入している。
溶銑が得られるのは、コークス燃焼により発生するCO
を用いた鉄原料の還元反応によるので、鉄原料層の下層
側ほど炉内で発生したCOとの接触性が良い。これによ
り、鉄原料下層である1Oの還元は充分に行われるが、
この還元時にCOが消費されて鉄原料上層である2Oの
還元性が低下してしまい、同じ1チャージ分の鉄原料層
の上下において還元率に大きな差が生じるという問題点
があった。
技術については、従来技術では100%スクラップの
溶解試験を行ってはいるが、スクラップの溶解に対し、
装置として高炉を使用したもので、高炉操業にスクラッ
プを利用したものではない。従来技術は高炉に装入す
る原料にスクラップ(炭素含有量0.45重量%以下、
平均0.3重量%)を加えて装入し、溶銑中のSi濃度
を制御するためになされたものであるが、これは、還元
熱が不要であるスクラップを使用して燃料比を下げる手
段として活用したものである。粒度範囲の広い鉱石類を
効率良く使用するための鉱石層の通気性改善や鉱石層の
還元効率の向上さらには、細粒焼結鉱の多量使用を効率
良く行うためのスクラップ装入法、活用法について検討
した従来技術は、これまでのところ見当たらない。
従来技術では、炉周辺部に細粒焼結鉱を装入しても、
次バッチのコークス装入の際に炉中心部への細粒焼結鉱
の流れ込みや細粒焼結鉱の円周方向のバランス崩れが生
じ、中心ガス流の阻害や周辺ガス流の不均一を招きやす
いという問題がある。また、従来技術では、と同様
に炉中心部への細粒焼結鉱の流れ込みが起きやすいこと
に加え、細粒焼結鉱単独装入の場合、周辺ガス流が強い
ため細粒焼結鉱が吹き飛ばされ易く所定の位置に装入す
ることが困難である。さらに、粒径の小さい細粒焼結鉱
が粒径の大きいコークスの間に入り込む、いわゆる浸透
により、コークス層の空隙率を低下させる場合がある。
そして、従来技術の場合、鉱石層の空隙率が低下する
ため、通気抵抗の増大による還元率の低下を招きやす
い。以上の理由により、細粒焼結鉱を多量に使用した場
合、安定した高炉操業を行うことが困難であった。
で、鉄原料層の全域にわたって良好な還元率を実現する
ための還元鉄あるいはスクラップあるいは小塊コークス
の使用法を提供し、また細粒焼結鉱の炉中心部への流れ
込みを防止し、かつ細粒焼結鉱の装入による空隙率低下
を極力抑制することにより、炉内通気抵抗の増大を抑制
し、高炉での細粒焼結鉱の多量使用を可能とし、燃料比
の低減などが図れる高炉操業方法を提供することを目的
とする。
かかる課題を解決するため、 (1)高炉の炉頂から鉄原料を1バッチ以上連続装入し
て鉄原料層を形成した後、コークスを1バッチ以上連続
装入してコークス層を形成することを1サイクルとする
高炉の原料装入方法において、還元鉄及び/またはスク
ラップを鉄原料層の中層部および/または上層部に装入
することを特徴とする。 (2)高炉の炉頂から鉄原料を1バッチ以上連続装入し
て鉄原料層を形成した後、コークスを1バッチ以上連続
装入してコークス層を形成する高炉の原料装入方法にお
いて、前記鉄原料を篩分けし、平均粒度の大きい順に複
数バッチで装入して、平均粒度の異なる複数の層とし、
鉄原料層の上層部に、還元鉄及び/またはスクラップを
装入することを特徴とする。
装入した後に、コークスを2バッチで装入することを1
サイクルとする高炉の原料装入方法において、鉄原料の
1回目のバッチの粒度構成を15mm以上50mm以下
として鉄原料の下層部を形成し、鉄原料の2回目のバッ
チの粒度構成を5mm以上15mm未満として鉄原料の
上層部を形成し、装入鉄原料の5〜25wt%を1mm
以上5mm未満の細粒鉄原料として1回目のコークス装
入バッチに混合した後、前記鉄原料の上層部に装入する
ことを特徴とする。 (4)鉄原料の2回目の装入バッチの粒度5mm以上1
5mm未満の鉄原料に、粒度3mm以上15mm以下の
小塊コークスを混合した後、装入して鉄原料の上層部を
形成することを特徴とする(3)記載の高炉の操業方
法。 (5)上記(3)、(4)記載の高炉の原料装入方法に
おいて、鉄原料層の上層部に還元鉄及び/またはスクラ
ップを装入することを特徴とする。
さとの関係を示すグラフであり、鉄原料は、小塊コーク
ス、焼結鉱、ペレット、塊鉱石などを所定の配合比率で
混ぜ合わせたものである。鉄原料層40cmに対し、高
さ20cmのところで上下層に分かれている。最初に、
還元鉄ならびにスクラップの装入を鉄原料層の中層部お
よび/または上層部に限定し、鉄原料層の下層部には装
入しない装入法について説明する。
至るが、最初に軟化・融着する部分は、還元率の低い部
分であり、通常、鉄原料層の上部層である。還元鉄ある
いはスクラップ類の鉄原料層への混合は、高温性状を改
善するのに有効であるが、高炉に装入する還元鉄あるい
はスクラップ類の使用量がその品質や価格によって制約
される。そのため、より効率良く、その特徴を活用する
方法が望まれていた。本発明では、還元鉄あるいはスク
ラップ類の大部分を鉄原料層で還元率の低い中層部から
上層部にかけて、好ましくは上層部に集中して装入し、
鉄原料層の下層部には装入しない方法が有効である。
使用すると、鉱石に対しスクラップのほうが収縮抵抗が
大きいため、鉱石のみの層に比べ、スクラップを含む鉱
石層のほうが収縮し難く、鉱石層の空隙部を高温まで確
保できることが一因である。また、鉱石層の空隙部が確
保されると、ガス還元により、鉱石類の還元も促進さ
れ、ガス還元により、鉱石類の還元も促進され、鉄原料
層の還元率の向上、鉄原料層の通気性の改善などの効果
が認められる。
は、鉄原料層の上層部(通常2O装入部位)に集中して
装入するほうが、鉄原料層の還元率の向上、通気性の改
善効果が大きい。これは、鉄原料層の下層部(通常1O
装入部位)の還元は良好であり、高炉内での鉄原料層の
高温性状、特に軟化・溶融性状を支配する要因は、鉄原
料層の上層部の高温性状であり、この上層部の高温性状
を改善することは、鉄原料層全体の高温性状を改善する
ことに相当する。そのため、本発明では、鉄原料層の上
層部の還元鉄あるいはスクラップ類を混合使用した。
5mm、予備還元率70%以上のもので、その使用量が
多いほど、高温性状の改善効果が認められるが、価格が
高いため、使用量が制限される。スクラップ品質として
は不純物(Cu,Sn,Znなど)の制約があり、極力
清浄なものが望ましい。ここでいうスクラップとは、荒
雑銑、粒鉄、製鋼屑、磁選塊、シュレッダー屑などであ
り、粒度は1〜20mmに調整されていることが好まし
い。
クラップ品質や生産鋼種によって異なる。比較的清浄な
スクラップを使用する場合、スクラップ中のCu含有量
は0.15%程度である。溶銑中のCu含有量を0.0
1%、熱延可能な鋼中Cu含有量を0.04%とする
と、スクラップ上限使用量は210kg/t程度とな
る。ただし、型鋼など、比較的グレードの低い鋼種を生
産する場合には、その上限量は高くなる。また、グレー
ドの低いスクラップを使用する場合、スクラップ中のC
u含有量は0.3%であり、この場合、高級鋼製造のた
めのスクラップ上限使用量は100kg/t程度であ
る。
鉄原料層の上層部に装入する装入法において、鉄原料層
を平均粒度の異なる複数の層とし、平均粒度の小さい鉄
原料を上層部に装入積層することが有効なことを説明す
る。高炉の炉頂部より、1チャージ分の鉄原料を、例え
ば上下2層に分けて装入するにあたって、装入される鉄
原料が上下2層とも、同じ粒度構成の原料であると、図
1のグラフの破線aに示すように、鉄原料層の下層部に
おいて、還元ガス中のCO濃度は30.0%から12.
5%程度へと比較的変化が大きく、その分だけ多くのC
Oが鉄原料の還元に利用されるが、鉄原料層の上層部に
おいては、還元ガス中のCO濃度はほぼ12.5%から
12%程度までと比較的変化が小さく、少量のCOだけ
しか鉄原料の還元に利用されていない。そのため、図2
の鉄原料還元率と、鉄原料層の高さとの関係を示すグラ
フの破線aに示すように、鉄原料層の上層部の還元率が
低い。
の大きな鉄原料を装入し、鉄原料層の上層部に平均粒度
の小さな鉄原料を装入すると、図1、図2のグラフの実
線bに示すように、下層部では従来の鉄原料の還元率を
維持しつつ、上層部では、平均粒度の小さな鉄原料の良
好な還元率が保持できる。さらに、鉄原料層の中層部か
ら上層部にかけて、還元鉄及び/またはスクラップを装
入すると、1000℃以上の高温領域において、還元鉄
及び/またはスクラップが層の収縮を抑制し、層の通気
性を確保するため、鉄原料層の中層部から上層部の高温
還元性状が改善される。これに伴い、融着開始温度の上
昇、層の圧損の低下など、高温性状も改善される(図3
参照)。
合、粒径比が大きくなると、混合層の空隙率が低下する
ため(図4参照)、層の空隙率を確保するためには、層
を構成する粒度範囲については、粒度の大きいものと小
さいものとの粒径差をつけないほうが好ましい。この現
象は粒度の異なる3種類以上の鉄原料を混合使用する場
合も同様である。したがって、鉄原料の粒度構成を区分
して、粒度範囲を狭くし、区分した層を複数層重ねるこ
とにより、通常の装入法に比べ、鉄原料の空隙率を高く
することが可能となる。また、層の高さ方向で粒度構成
の狭い層を重ね、平均粒度の差を小さくすることによ
り、高炉炉頂部から炉下部への降下過程で生じうる細粒
のパーコレーション(層の浸透現象)を回避することが
可能となる。そのため、炉下部に至っても、鉄原料層の
空隙部の低下を抑制でき、通気性を良好とすることが可
能である。
限らず、3バッチ装入でもよい。その場合、下層から上
層へ徐々に鉄原料の粒度構成が小さくなるようにした
り、上層側から所定数層を細粒焼結鉱層としてもよい。
2バッチ目(2O)の鉱石類の平均粒度を1バッチ目
(1O)の鉱石類の平均粒度より小さくする方法として
は、炉頂より鉱石類を装入する前に、事前に鉱石類を所
定粒度範囲に篩い分ける。
に、15mm以上50mm以下、5mm以上15mm未
満、そして1mm以上5mm未満、好ましくは3mm以
上5mm未満とし、3層に区分する。3層に区分けする
境界粒度を5mmと15mmで区分した理由を以下に説
明する。5mmについては細粒の上限粒度であり、通常
高炉操業では5mm未満の細粒焼結鉱の使用量を制限す
る目安と考えられている。15mmについては、5mm
以上からなる層上部に、1mm以上5mm未満の細粒焼
結鉱を装入する場合、1mm以上5mm未満の細粒が5
mm以上からなる下層部に浸透することを抑制する上限
粒度である。つまり、鉄原料の粒度構成を5mm以上1
5mm未満とすることにより、高炉下部への降下過程
で、1mm以上5mm未満の細粒との混合層の形成を抑
制できる。還元鉄及び/またはスクラップに関しても、
粒度別に篩分け、同程度の平均粒度の鉄原料と混合使用
することにより、各層の空隙率を確保できる。
量が全装入鉱石量の5〜25wt%であることを説明す
る。高炉への1〜5mmの細粒焼結鉱の装入に関して
は、従来技術の装入法では、細粒焼結鉱が粒径の大きい
コークス層および細粒鉱石層の空隙に入り込み混合層を
形成し、層の空隙率を低下させるため、通気抵抗を増大
させる。しかし、コークス層または粗粒鉱石層と混合す
ることなく細粒焼結鉱だけから構成される層にすること
により、空隙率を混合層の場合よりも確保することがで
き、通気抵抗を混合層の場合よりも小さくすることがで
きる。
5〜75mmであり、かさ密度は約0.5t/m3 であ
る。細粒焼結鉱のサイズは1〜5mmであり、かさ密度
は約2t/m3 であるため、炉頂ホッパー中で細粒焼結
鉱を1C(コークスと鉱石装入の1サイクルの最初のコ
ークス装入)に混合すると、1C装入時に、粒径・密度
の差により細粒焼結鉱はホッパー下部に、コークスはホ
ッパー上部に自然に分級される。装入中、細粒焼結鉱は
粒径の大きいコークス層中を浸透し、さらに下方に移動
するが、その下層にある鉱石(サイズは5〜50mm、
好ましくは5〜15mm)層を浸透することができず、
この上に留まり細粒焼結層を形成する。この細粒焼結層
は細粒焼結鉱単独の層であるため空隙率は低下せず、通
気を良好に保つことができる。そして2C(複数バッチ
装入において2回目のコークス)以降の装入に際し、細
粒焼結鉱層の上を1C層が覆っているため、細粒焼結鉱
の堆積位置を変化させることがない。
も、細粒焼結鉱層を1Cと混合装入することにより、装
入後の状態は鉄原料層が3層の状態となっており、下層
部の鉄原料の粒度構成を15mm以上50mm以下、中
層部の鉄原料の粒度構成を5mm以上15mm未満、上
層部の鉄原料の粒度構成を1mm以上5mm未満とした
鉄原料の装入が可能となった。
25wt%に限定した理由は、25wt%超の細粒焼結
鉱の装入により炉内の通気抵抗が急激に増大するためで
ある。ただし、細粒焼結鉱の装入量は全装入鉱石量の5
wt%以上であることが焼結鉱歩留まりを改善する効果
が大きいため好ましい。細粒焼結鉱の粒度を1mm以上
5mm未満とした理由は、1mm未満であると装入時に
吹き飛ばされる量が多くなり、5mm以上にすると粒度
差が大きくなり空隙率が低下するためである。なお、層
の通気性を考慮した場合、細粒焼結鉱の粒度は3mm以
上5mm未満がより好ましい。
m以上15mm未満の原料と混合して装入することが有
効であることを説明する。小塊コークスについては、鉄
原料との混合使用が通常行われているが、鉄原料層全体
に混合して使用するよりも、鉄原料層の上層部にのみ、
混合して使用するほうが、表1に示すように、鉄原料層
の空隙率を高め、通気性を改善できる効果がある。ま
た、図1、図2の一点鎖線cに示すように、鉄原料層の
上層部の還元率を高め、より効率良く鉄原料層の還元率
を改善できる。これは、図1に見られるように、鉄原料
層の下層部での還元の進行により、還元ガス中のCO濃
度が低下し、上層部の還元に悪影響を及ぼすところを、
小塊コークスの存在により鉄原料層の上層部のCO濃度
を高める効果があることによる。
層部の鉄原料層に、平均粒度の小さい鉄原料を使用する
ことで、上層部の還元率を保持するように改善している
が、小塊コークスを混合することにより、その改善効果
は大となる。粒度3mm以上15mm以下の小塊コーク
スの粒度制限については、粒度3mm未満は通気性に悪
影響を及ぼし、粒度15mm超は粒度範囲を広げるた
め、上層部の鉄原料層の空隙率を低下させ、通気性を悪
化させる。小塊コークスの3mm以上15mm以下の粒
度調整は、コークスの選別過程で、所定の網目で篩うこ
とによって、調整する。
従来通りの良好な還元が維持され、一方上層部の鉄原料
は還元性の良い平均粒度の小さい原料であり、また小塊
コークスの混合によりガス還元性を高めることが可能と
なるため、従来の通常の粒度構成のものに比べて鉄原料
の還元率が向上する。細粒鉱石を上記のように装入する
場合に鉄原料の上層部に還元鉄または/スクラップを装
入することにより焼結鉱の歩留の向上と、鉄原料上層部
の高温性状の改善ができる。
明する。内容積5000m3 級の高炉を用いた時の操業
について、表1にその結果を示す。 ほぼ同じ出銑能力
のベルレス高炉とベル高炉があり、通常操業時には、コ
ークス2バッチ,鉱石2バッチを1サイクルとする装入
(1C−2C−1O−2O:1C,2Cは1回目、2回
目のコークス装入、1O,2Oは1回目、2回目の鉱石
装入)において、細粒焼結鉱を2Oに混合して1O上に
全装入鉱石量の7.0wt%装入しているが、通気抵抗
指数は1.89であり、安定操業を行っている。この装
入方法では、細粒焼結鉱装入量を全装入鉱石量の8.5
wt%以上にすると、10,000t/d以上の出銑量
を出すことが困難になる。ここで、1Oに対し2Oの鉄
原料の平均粒度を小さくし、かつ粒度構成を狭め、さら
に小塊コークス、スクラップの装入方法を変更し、細粒
焼結鉱の装入量を増大した場合に、本発明による方法と
従来の方法を比較し以下に示す。従来法では小塊コーク
ス、スクラップは鉱石層全体に混合して装入している。
小塊コークスは3〜15mmの粒度で、その使用量は3
0kg/t−pigであり、スクラップは粒度3mm以
上20mm以下の良質のシュレッダー屑を30kg/t
−pigを使用している。小塊コークスならびにスクラ
ップは通常操業時と同じ重量比である。
クスに1mm以上5mm未満の細粒焼結鉱を10wt%
装入する場合である。このとき、2Oの鉄原料の平均粒
度より小さくする方法として、篩を設け、15mm,5
mm,1mmで分級した。粒度15mm以上の鉱石を1
Oとして、粒度5mm以上15mm未満の鉱石を2Oと
して装入した。また1mm以上5mm未満の細粒焼結鉱
は1Cと混合して装入した。細粒焼結層は粒径・密度の
差により細粒焼結鉱とコークスは自然に分級されコーク
ス層を浸透するが、コークス層の下にある粗粒鉱石層を
細粒焼結鉱は浸透できないため、細粒焼結鉱はコークス
層下部に局在化する。つまり、1Cに細粒焼結鉱を混合
して装入した結果、1C装入後はコークス上層にコーク
ス単味層がコークス下層にほぼ細粒焼結鉱だけの層が形
成される。このため、上部のコークス単味層の存在によ
り、下部の細粒焼結鉱層はこれ以降の装入に対し乱され
ることが無く、細粒焼結鉱の中心部への流れ込みや円周
方向のバランス崩れなどの問題も回避することができ
た。
に混合して装入する方法(A法)と、シュレッダー屑3
0kg/tのうち、5kg/t−pigに相当する3m
m以上5mm未満の細粒シュレッダー屑と、25kg/
t−pigに相当する5mm以上20mm以下のシュレ
ッダー屑に分別し、5mm以上20mm以下のシュレツ
ダー屑については2Oに、3mm以上5mm未満の細粒
シュレッダー屑については1Cに混合して装入する方法
(B法)を実施した。1Cに細粒焼結鉱を混合装入した
操業で、A法の操業の場合、炉内の通気抵抗指数は1.
95であり、操業に何等支障は無かった。また、B法の
装入法を採用すると、A法に比べ、さらに炉内の通気抵
抗指数1.92に低下し、操業はさらに改善された。
に、細粒スクラップに加え、粒径3mm以上5mm未満
の細粒焼結鉱を全装入鉱石量の19.0wt%装入する
場合である。細粒スクラップならびに細粒焼結鉱の装入
後の堆積状況については、実施例1と同様であり、コー
クス層の下端部に集積していた。炉内の通気抵抗指数は
2.10であり、操業に支障は無かった。また、粗粒鉱
石と混合しないため、細粒焼結鉱の使用量を通常の7.
0wt%から19.0wt%に増大しても還元率の低下
はみられていない。
鉄原料層全体に装入していた3〜15mmの粒度の小塊
コークスを、粒度5〜15mmの鉱石からなる2Oにの
み、混合使用した例である。細粒スクラップならびに細
粒焼結鉱の装入後の堆積状況については、実施例1と同
様であり、コークス層の下端部に集積していた。炉内の
通気抵抗指数は1.95から1.92に低下し、かつ操
業は改善され、燃料比も低減した。
細粒焼結鉱を2Oに混合する通常操業と同じ方法で、細
粒焼結鉱を全装入鉱石量の10.0wt%を装入する場
合である。このとき、次チャージの1C装入の際に鉱石
層の一部が崩され、炉中心部に細粒焼結鉱の流れ込みが
発生し、中心ガス流の確保が困難となり通気抵抗指数が
2.30まで上昇し炉況が不安定となった。また、鉱石
層中の空隙率が低下したため還元率が低下し、炉腹温度
が低下した。さらに、比較例2は、粒径3mm以上5m
m未満の細粒焼結鉱をコークス層上に全鉱石装入量の1
9.0wt%装入する場合である。この場合も、通気抵
抗指数が2.37まで上昇し、以降細粒焼結鉱の装入を
停止せざるを得なかった。
善するための還元鉄、スクラップあるいは小塊コークス
の使用法を提供し、また新しい細粒焼結鉱の装入方法を
適用することにより、細粒焼結鉱の炉中心部への流れ込
みや炉内の通気抵抗の増大が抑制できる。さらには鉱石
層の還元率を向上でき、融着帯部の通気抵抗を低下させ
ることができるため、高出銑比を維持しながら高炉での
細粒焼結鉱の多量使用が可能である。これにより、焼結
鉱の歩留まりを約8〜11%向上することができた。
関係を示す図。
す図。
と装入しない場合の高温性状を比較した図。
と空隙率の関係を示す図。
Claims (5)
- 【請求項1】 高炉の炉頂から鉄原料を1バッチ以上連
続装入して鉄原料層を形成した後、コークスを1バッチ
以上連続装入してコークス層を形成することを1サイク
ルとする高炉の原料装入方法において、還元鉄及び/ま
たはスクラップを鉄原料層の中層部および/または上層
部に装入することを特徴とする高炉の原料装入方法。 - 【請求項2】 高炉の炉頂から鉄原料を1バッチ以上連
続装入して鉄原料層を形成した後、コークスを1バッチ
以上連続装入してコークス層を形成する高炉の原料装入
方法において、前記鉄原料を篩分けし、平均粒度の大き
い順に複数バッチで装入して、平均粒度の異なる複数の
層とし、鉄原料層の上層部に、還元鉄及び/またはスク
ラップを装入することを特徴とする高炉の原料装入方
法。 - 【請求項3】 高炉の炉頂から鉄原料を2バッチで装入
した後に、コークスを2バッチで装入することを1サイ
クルとする高炉の原料装入方法において、鉄原料の1回
目のバッチの粒度構成を15mm以上50mm以下とし
て鉄原料の下層部を形成し、鉄原料の2回目のバッチの
粒度構成を5mm以上15mm未満として鉄原料の上層
部を形成し、装入鉄原料の5〜25wt%を1mm以上
5mm未満の細粒鉄原料として1回目のコークス装入バ
ッチに混合した後、前記鉄原料の上層部の上に装入する
ことを特徴とする高炉の原料装入方法。 - 【請求項4】 鉄原料の2回目の装入バッチの粒度5m
m以上15mm未満の鉄原料に、粒度3mm以上15m
m以下の小塊コークスを混合した後、装入して鉄原料の
上層部を形成することを特徴とする請求項3記載の高炉
の操業方法。 - 【請求項5】 請求項3または4に記載の高炉の原料装
入方法において、鉄原料層の上層部に還元鉄及び/また
はスクラップを装入することを特徴とする高炉の原料装
入方法。
Priority Applications (1)
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