JP3247078B2 - 入浴剤用白濁剤および入浴剤 - Google Patents

入浴剤用白濁剤および入浴剤

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JP3247078B2 JP36998497A JP36998497A JP3247078B2 JP 3247078 B2 JP3247078 B2 JP 3247078B2 JP 36998497 A JP36998497 A JP 36998497A JP 36998497 A JP36998497 A JP 36998497A JP 3247078 B2 JP3247078 B2 JP 3247078B2
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエタノールおよび/
または食塩含有入浴剤用の白濁剤および入浴剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】温泉のような視覚効果を与えるために入
浴剤に白濁剤を含有するものは多く存在している。一般
には炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機塩を含有する
粉末タイプの製品が主流である。しかしながら、このよ
うな粉末タイプの入浴剤は吸湿などで取り扱いが面倒な
ことや、小袋に取り分けられていて使用直前に小袋の封
を切らねばならない等の使用上の煩雑さが問題である。
これらの取り扱い性を改良するものとして、液状タイプ
の入浴剤も開発されている。液状タイプの入浴剤に白濁
剤として無機塩類を含有する物は無機塩の沈降などが生
じ、使用前に良く振って使用しなければならないという
問題がある。白濁成分としてO/Wエマルションを含有
する液状タイプは、これらの煩雑さを解消することが可
能であり、O/Wエマルションを含有する液状タイプと
しては例えば特開平6−80556号公報には米胚芽油
及びシリコーン油、油性成分に界面活性剤等を加え白濁
効果をだすものなどが知られている。しかしながら、入
浴剤の成分として、米発酵エキス、米糠発酵エキスまた
は生薬等から溶媒抽出等で得られた薬効エキスのよう
に、エタノール等を含有させた場合には、50〜60℃
の高温で分離するという問題がある。また、入浴剤の成
分として、食塩を多量に含有させた場合も同様に50〜
60℃の高温で分離するなどの問題があり、エタノール
や食塩を配合させた場合においても、高温安定性に優れ
るO/Wエマルションタイプの白濁剤が望まれている。
さらに、濁りの持続時間の長い白濁剤が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エタ
ノールや食塩が配合された場合においても、50〜60
℃の高温での保存安定性に優れ、濁りの持続性の高い入
浴剤を得るための白濁剤;およびこれを必須成分とする
入浴剤に関する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討をした結果、本発明に到達し
た。
【0005】すなわち本発明は、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンアルキルエーテル(A11)および
ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル(A31)
からなる群より選ばれる1種以上のHLBが9〜19で
ある化合物(A)、多価アルコール(B)、油性成分
(C)および水(D)からなり、(A)が1〜10重量
%、(B)と(C)の合計が40〜90重量%で、
(B)と(C)の重量比率が3:1〜1:3であり、
(D)が5〜50重量%であるO/Wエマルションから
なり、メディアン径が0.1〜0.6μmであり、該エ
マルションの体積基準での粒子径分布において、0.5
μm以上の粒子の含有率が60%以下であり、1.0μ
m以上の粒子の含有率が30%以下であることを特徴と
するエタノールおよび/または食塩含有入浴剤用の白濁
剤(第1発明); ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A1)とポリ
オキシエチレン脂肪酸エステル(A3)とのHLBが9
〜19である混合物(A)、多価アルコール(B)、油
性成分(C)および水(D)からなり、(A)が1〜1
0重量%、(B)と(C)の合計が40〜90重量%
で、(B)と(C)の重量比率が3:1〜1:3であ
り、(D)が5〜50重量%であるO/Wエマルション
からなり、メディアン径が0.1〜0.6μmであり、
該エマルションの体積基準での粒子径分布において、
0.5μm以上の粒子の含有率が60%以下であり、
1.0μm以上の粒子の含有率が30%以下であること
を特徴とするエタノールおよび/または食塩含有入浴剤
用の白濁剤(第2発明); ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(A3)からなる群
より選ばれる1種以上のHLBが9〜19である化合物
(A)、多価アルコール(B)、油性成分(C)および
水(D)からなり、(A)が1〜10重量%、(B)と
(C)の合計が40〜90重量%で、(B)と(C)の
重量比率が3:1〜1:3であり、(D)が5〜50重
量%であるO/Wエマルションからなり、メディアン径
が0.1〜0.6μmであり、該エマルションの体積基
準での粒子径分布において、0.5μm以上の粒子の含
有率が60%以下であり、1.0μm以上の粒子の含有
率が30%以下であり、(A3)中のポリオキシエチレ
ン部分の分子量が1000〜5000で、脂肪酸の炭素
数が12〜22である白濁剤であって、60℃の高温で
も安定なエタノールおよび/または食塩を必須成分とす
る入浴剤用の白濁剤(第3発明);およびこれらの白濁
剤のいずれかとエタノールおよび/または食塩を必須成
分とする入浴剤(第4発明)である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の第1発明、第2発明およ
び第3発明である入浴剤用白濁剤は、体積基準でメディ
アン径は、通常は0.1〜0.6μmであり、好ましく
は0.2〜0.5μmである。このメディアン径はレー
ザー回折法で測定したものである。メディアン径が0.
1μm未満であると、透過率が高くなり、濁り性能が弱
まる。一方、メディアン径が0.6μmを超えると、エ
タノールや食塩を配合した入浴剤の高温(50〜60
℃)での保存安定性が悪く分離しやすくなる。粒径分布
において、0.5μm以上の粒子の含有率は通常は60
%以下であり、好ましくは50%以下である。この粒径
分布はレーザー回折法で測定したものである。0.5μ
m以上の粒子が60%を超えると、エタノールや食塩を
配合した入浴剤の高温(50〜60℃)での保存安定性
が悪く分離し易くなる。1.0μm以上の粒子の含有率
は通常は30%以下であり、好ましくは10%以下であ
る。1.0μm以上の粒子が30%を超えると、エタノ
ールや食塩を配合した入浴剤の高温(50〜60℃)で
の保存安定性が悪く分離し易くなる。
【0007】本発明のO/Wエマルションからなる入浴
剤用白濁剤を得るには、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンアルキルエーテル(A11)およびポリオキ
シエチレンジステアリン酸エステル(A31)からなる
群より選ばれる1種以上のHLBが9〜19である化合
物(A)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A
1)とポリオキシエチレン脂肪酸エステル(A3)との
HLBが9〜19である混合物(A)、またはポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル(A3)からなる群より選ば
れる1種以上のHLBが9〜19である化合物(A)で
あって(A3)中のポリオキシエチレン部分の分子量が
1000〜5000で脂肪酸の炭素数が12〜22であ
る(A)、多価アルコール(B)、油性成分(C)およ
び水(D)の各成分からなるO/Wエマルションが使用
される。
【0008】本発明における(A)には、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(A1
1)およびポリオキシエチレンジステアリン酸エステル
(A31)からなる群より選ばれる1種以上のHLBが
9〜19である化合物、ポリオキシアルキレンアルキル
エーテル(A1)とポリオキシエチレン脂肪酸エステル
(A3)とのHLBが9〜19である混合物、並びにポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル(A3)からなる群よ
り選ばれる1種以上のHLBが9〜19である化合物で
あって(A3)中のポリオキシエチレン部分の分子量が
1000〜5000で脂肪酸の炭素数が12〜22であ
るものが含まれる。
【0009】ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
(A1)としては、脂肪族もしくは脂環族アルコールの
アルキレンオキサイド付加物である。アルキレンオキサ
イドとしては、エチレンオキサイド(EO)、プロピレ
ンオキサイド(PO)、およびこれらの併用が挙げら
れ、好ましくはEO単独およびEOとPOの併用であ
る。併用の場合はブロック付加、ランダム付加のいずれ
でもよいが、ブロック付加が好ましい。具体例として
は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテ
トラデシルエーテル(デシルテトラデシルアルコールの
POとEOのブロック付加物)、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオクチル
ドデシルエーテル等のポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポ
リオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチ
レンアルキルエーテル類が挙げられる。これらのうち、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエー
テルが好ましい。ポリオキシエチレンの付加モル数は1
5〜40モルが好ましく、ポリオキシプロピレンの付加
モル数は、通常0〜15、好ましくは5〜10モルであ
る。ポリオキシエチレンの付加モル数が15モル未満ま
たは40モルを超える場合、およびポリオキシプロピレ
ンの付加モル数が15モルを超える場合は、エタノール
や食塩を配合した入浴剤の高温(50〜60℃)での保
存安定性が悪く分離し易くなる。
【0010】
【0011】ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(A
3)の具体例としては、ポリオキシエチレンモノステア
リン酸エステル、ポリオキシエチレンモノオレイン酸エ
ステル、ポリオキシエチレンジラウリン酸エステル、ポ
リオキシエチレンジステアリン酸エステル、ポリオキシ
エチレンジオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジ
ベヘニン酸エステル等が挙げられる。脂肪酸としては炭
素数12〜22のものが好ましい。ポリオキシエチレン
骨格の分子量は1000〜5000が好ましい。ポリオ
キシエチレン骨格の分子量が1000未満であると、エ
タノールや食塩が配合された入浴剤の高温(50℃〜6
0℃)での配合安定性が悪く、僅かに分離がみられる。
分子量が5000を超えると、エタノールや食塩が配合
された入浴剤の高温での保存安定性で、50℃では分離
しないが、60℃では僅かに分離する。
【0012】これらの化合物(A)のうち、好ましくは
(A1)、(A3)、および(A1)と(A3)の併用
であり、さらに好ましくは、(A1)のうちのポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、
(A3)のうちの脂肪酸の炭素数が12〜22のポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル、およびこれらの併用であ
る。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテルのアルキレンオキサイドはブロック付加、ラン
ダム付加のいずれでもよい。特に好ましいのは、ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシル
エーテルとポリオキシエチレンジステアリン酸エステル
である。
【0013】本発明において、HLBはグリフィンの式
から計算される(例えば、藤本武彦著、「新界面活性
剤入門」、127〜132頁(1992年)、三洋化成
工業発行;小田、寺村著、「界面活性剤の合成と其応
用」、492、493、501頁(1957年)、槙書
店発行に記載)。なお、グリフィンの式は、ポリオキシ
エチレン鎖以外のポリオキシアルキレン鎖を持つ非イオ
ン界面活性剤への適用はできないと通常されているが、
本発明においては、ポリオキシエチレン鎖部分のみを親
水基とし、これ以外のポリオキシプロピレン鎖などのポ
リオキシアルキレン鎖は疎水基として計算するものとす
る。本発明で用いる化合物(A)またはこれらの混合物
のHLBは通常9〜19、好ましくは10〜18であ
る。2種以上の化合物(A)を併用する場合は、それぞ
れのHLBが範囲外のものを組み合わせてもその混合物
のHLBが9〜19であれば差し支えない。9未満では
エタノールや食塩が配合された入浴剤の50〜60℃の
安定性が低下し、分離し易くなる。19を超えると乳化
できず、安定な白濁剤が製造できない。
【0014】本発明で用いる多価アルコール(B)とし
ては、2価アルコール(プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレ
ングリコール、ポリオキシエチレングリコール、1,2
−、1,3−および1,4−ブチレングリコール、2−
エチルヘキサンジオールなど、およびこれらのアルキレ
ンオキサイド付加物);3価アルコール(グリセリン、
トリメチロールプロパン、およびこれらのアルキレンオ
キサイド付加物など);4価アルコール以上の多価アル
コールとしては、グルコース、ショ糖、ソルビット、ペ
ンタエリスリトールなど、およびこれらのアルキレンオ
キサイド付加物)が挙げられ、これらは、2種以上の混
合物として用いてもよい。これらのうち、好ましくはプ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセ
リンであり、特に好ましくはコスト、使用性の面からみ
てプロピレングリコールである。
【0015】本発明で用いる油性成分(C)としてはオ
リーブ油、ツバキ油、ヒマシ油等の油脂類;カルナバロ
ウ、ホホボ油、ミツロウ、ラノリン等のロウ類;流動パ
ラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロ
クリスタンワックス、スクワラン等の炭化水素類;ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
イソステアリン酸等の高級脂肪酸類;ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステア
リルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリル
アルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプ
ロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸
イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸
ブチル、オレイン酸デシル等のエステル類が挙げられ
る。これらの中でも好ましくはコスト、入浴後のしっと
り性の面から見て10〜80cstの流動パラフィンで
ある。
【0016】本発明の入浴剤用白濁剤のO/Wエマルシ
ョンは、HLBが9〜19の化合物(A)、多価アルコ
ール(B)、油性成分(C)および水(D)からなるる
が、これらの比率は、通常、(A)が1〜10重量%、
(B)と(C)の合計が40〜90重量%、(D)が5
〜50重量%である。(A)の含有率が多い方がエマル
ションの粒子径が小さくなり、エタノールや食塩が配合
された入浴剤の高温での保存安定性が良好となる白濁剤
を得ることができる。1%未満ではエマルションの粒子
径が大きくなり、入浴剤の高温安定性が悪くなる。
(B)と(C)の合計が40%未満の場合は、入浴剤に
した場合の濁り性が弱く、90%を超える場合は白濁剤
の粘度が高く、入浴剤を製造する際の取り扱いが煩雑に
なる。(D)が5%未満では機械乳化時の白濁剤の安定
性が悪く、50%を超えると濁り性が劣る。
【0017】(B)と(C)の重量比は、通常3:1〜
1:3であり、(B)の比率が大きいほどエマルション
の粒子径が小さくなり入浴剤の安定性が良好となる。
(B)の比率が小さくなると(C)が分離する。好まし
くは(B)と(C)の比が1:1〜1:3である。
【0018】本発明における白濁剤のエマルションの作
成方法としては、転相乳化法、D相乳化法等の何れでも
よい。好ましくはD相乳化法が最も効率的に粒子径の小
さいO/Wエマルションを作成することができる。ま
た、ホモミキサーや高圧ホモジナイザーなどの乳化装置
を用い、装置条件(圧力、攪拌の回転速度など)を設定
することにより、粒子径を小さくし、粒子径分布を調整
することができる。
【0019】また、本件第4発明は入浴剤に関し、前述
の白濁剤とエタノールや食塩を必須成分とする入浴剤で
ある。従来の白濁剤は、エタノールや食塩が系内に含ま
れていると、高温での保存安定性に問題があったが、こ
の問題点が解決されたものである。本発明のエタノール
は特に限定されず、例えば、米発酵エキスまたは米糠発
酵エキスに含まれるエタノール;生薬類から薬効エキス
を抽出するために用いたエタノール;穀物から醸造して
得られた各種酒類(焼酎、スピリット類等)が挙げられ
る。
【0020】本発明の入浴剤に配合できる米発酵エキス
または米糠発酵エキスは、通常米または米糠を酵素によ
り糖化し、これに酵母等を添加し、発酵して得られた発
酵生成物を圧搾濾過し加熱することによって得られるも
のである。通常、上記米発酵エキスまたは米糠発酵エキ
スには18〜22%のエタノールが含まれる。
【0021】本発明の入浴剤に配合できる薬効エキスと
しては、ウイキョウ、オウバク、カミツレ、桂皮、紅
花、芍薬、菖蒲、センキュウ、人参等の生薬をエタノー
ルで抽出した薬効エキス抽出液が挙げられるが、その薬
効成分は特に限定されない。
【0022】本発明の入浴剤は、通常、本発明の白濁剤
を5〜50重量%、エタノール(純分換算)を5〜30
重量%、食塩を0〜10重量%、水0〜90重量%を含
有する。
【0023】本発明の入浴剤は、エタノール以外に本入
浴剤の高温安定性に悪影響を与えない範囲で、従来から
入浴剤に用いられる無機塩類、無機酸類、有機酸類、界
面活性剤等と配合することができるが、配合できる成分
は例示されたものに限定されない。
【0024】無機塩類としては前述した食塩以外に加え
る物で、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、
ホウ酸、硫酸ナトリウム、硫化ナトリウム、セスキ炭酸
ナトリウム、硝酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ポ
リリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、塩化カリウム、および硫化カリウム等が挙げられ
る。
【0025】無機酸類としてはホウ酸、メタケイ酸およ
び無水ケイ酸等が挙げられる。
【0026】有機酸類としてはコハク酸、フマル酸、リ
ンゴ酸、酒石酸、クエン酸および安息香酸等が挙げられ
る。
【0027】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、陽イオン界面活性剤、(A)以外の非イオン界面活
性剤、両性界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤等
が挙げられる。
【0028】その他、香料、色素および防腐剤等の製剤
上必要な成分を配合させてもよい。
【0029】本発明の入浴剤用白濁剤は前記必須成分に
前記任意成分を必要に応じて配合して製造される。
【0030】本発明の入浴剤は、どのような使い方をし
てもよいが、通常、お湯200リットルに対して本発明
の入浴剤を10〜100グラム用いる。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明するが
本発明はこれに限定されるものではない。なお、例えば
実施例1のデシルテトラデシルエーテル(PO)6(E
O)30は、デシルテトラデシルアルコールのプロピレン
オキサイド6モルとエチレンオキサイド30モルのブロ
ック付加物を表す。
【0032】実施例1 デシルテトラデシルエーテル(PO)6(EO)30(H
LB=13.1)10g、ジステアリン酸ポリエチレン
グリコール2000(ポリエチレングリコール部分子量
2000)(HLB=15.6)20gにプロピレング
リコール200gを加え、湯浴にて70℃に加熱し溶解
させた。攪拌下で流動パラフィン450gを加えた。つ
いで水を加えて全量を1000gにし、均一に攪拌し
た。これを高圧ホモジナイザーで処理しO/Wエマルシ
ョン(白濁剤)1000gを得た。このO/Wエマルシ
ョン30gと米発酵エキス70gを均一に配合して試液
1(入浴剤)を作成した。なお、(A)成分のHLBは
14.8であった。この試液の室温で60日間、50℃
で30日間および60℃で7日間の安定性を評価した。
【0033】実施例2 実施例1において、ジステアリン酸ポリエチレングリコ
ール2000の代わりに、ジステアリン酸ポリエチレン
グリコール4000(ポリエチレングリコール部分子量
4000)(HLB=17.5)を用いる以外は同様に
して、試液2を作成した。なお、(A)成分のHLBは
16.0であった。
【0034】実施例3 実施例1において、ジステアリン酸ポリエチレングリコ
ール2000を20g用いる代わりに、ジステアリン酸
ポリエチレングリコール6000(ポリエチレングリコ
ール部分子量6000)(HLB=18.3)を40g
用いる以外は同様にして、試液3を作成した。なお、
(A)成分のHLBは17.3であった。
【0035】実施例4 実施例1において、ジステアリン酸ポリエチレングリコ
ール2000を20g用いる代わりに、ジステアリン酸
ポリエチレングリコール300(ポリエチレングリコー
ル部分子量300)(HLB=6.9)を20g用いる
以外は同様にして、試液4を作成した。なお、(A)成
分のHLBは9.0であった。
【0036】実施例5 実施例2において、得られたO/Wエマルション30g
を水50gとエタノール20gと均一に配合する以外は
同様にして、試液5を作成した。なお、(A)成分のH
LBは16.0であった。
【0037】実施例6 実施例2において、得られたO/Wエマルション30g
を水60gと食塩10gと均一に配合する以外は同様に
して、試液6を作成した。なお、(A)成分のHLBは
16.0であった。
【0038】実施例7 実施例2において、得られたO/Wエマルション30g
をエタノール濃度30重量%とした米発酵エキス70g
と均一に配合する以外は同様にして、試液7を作成し
た。なお、(A)成分のHLBは16.0であった。
【0039】実施例8 実施例2において、デシルテトラデシルエーテル(P
O)6(EO)30を用いる代わりにデシルテトラデシル
エーテル(PO)5(EO)35(HLB=14.1)を
用いる以外は同様にして、試液8を作成した。なお、
(A)成分のHLBは16.4であった。
【0040】実施例9 実施例2において、デシルテトラデシルエーテル(P
O)6(EO)30を用いる代わりにステアリルエーテル
(PO)10(EO)20(HLB=10.2)を用いる以
外は同様にして、試液9を作成した。なお、(A)成分
のHLBは15.1であった。
【0041】実施例10 実施例2において、デシルテトラデシルエーテル(P
O)6(EO)30を10g用いる代わりに、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル880(ポリエチレン
グリコール部分子量880)(HLB=16.0)20
gを用いる以外は同様にして、試液10を作成した。な
お、(A)成分のHLBは16.8であった。
【0042】実施例11 実施例2において、デシルテトラデシルエーテル(P
O)6(EO)30を10g用いる代わりに、オクチルド
デシルエーテル(PO)5(EO)20(HLB=12.
0)を20gを用いる以外は同様にして、試液11を作
成した。なお、(A)成分のHLBは14.8であっ
た。
【0043】実施例12 実施例2において、デシルテトラデシルエーテル(P
O)6(EO)30を用ず、ジステアリン酸ポリエチレン
グリコール4000を50gのみ用い、流動パラフィン
の量を600gに変更する以外は同様にして、試液12
を作成した。なお、(A)成分のHLBは17.5であ
った。
【0044】比較例1 実施例2において、デシルテトラデシルエーテル(P
O)6(EO)30を10g用いる代わりに5gを用い、
ジステアリン酸ポリエチレングリコール4000を20
g用いる代わりにジラウリン酸ポリエチレングリコール
200(ポリエチレングリコール部分子量200)(H
LB=6.6)を45g用いる以外は同様にして、比較
試液1を作成した。なお、(A)成分のHLBは7.3
であった。
【0045】比較例2 比較例1において、デシルテトラデシルエーテル(P
O)6(EO)30を用いず、ジラウリン酸ポリエチレン
グリコール200を45g用いる代わりに50g用い、
プロピレングリコールの量を150g、流動パラフィン
の量を550gに変更する以外は同様にして、比較試液
2を作成した。なお、(A)成分のHLBは6.6であ
った。
【0046】比較例3 比較例1において、得られたO/Wエマルション30g
を水60gと食塩10gと均一に配合する以外は同様に
して、比較試液3を作成した。なお、(A)成分のHL
Bは7.3であった。
【0047】表1と表2に実施例1〜12と比較例1〜
3の試液(入浴剤)のメディアン径、0.5μm以上と
1.0μm以上の粒子径分布の測定結果、高温での安定
性(60℃×7日間と50℃×30日間)、および濁り
の持続性の評価結果を示す。粒子径分布はレーザー回折
粒度測定装置(マイクロトラック社製X−100)を用
いて測定した。 <高温安定性>高温での安定性の評価は60℃×7日間
と50℃×30日間の2つの条件で静置保管し、外観の
目視、および一旦上下を逆にし、戻す程度の軽い振盪後
の状態で判断した。 ◎:均一で分離認められない ○:わずかに分離、軽く振ると均一になる △:かなり分離するが、軽く振ると均一になる ×:かなり分離し、軽く振っても均一にならない <濁り持続性> 200Lのお湯(温度40〜50℃)に本入浴剤60m
lを入れ、6時間後のその濁りの程度を目視判定した。 ◎:投入直後と6時間後の濁りの程度に差なし。 ○:投入後3時間目から濁りが若干薄くなる。 △:投入後1時間目から濁りが薄くなる。 ×:投入後30分以内に濁りが薄くなる。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の入浴剤用白濁剤を含有する入浴
剤は、エタノールや食塩が配合された場合でも、50〜
60℃の高温での保存安定性に優れるという効果を奏す
る。その他に次のような効果を奏する。 (1)液状であり、取り扱いが容易である。 (2)保湿効果に優れる。 (3)使用後の浴槽の水を洗濯に使用できる。 (4)皮膚に対して刺激性が少ない。 (5)従来の入浴剤に比べ濁りのもちが良い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 五十槻 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三 洋化成工業株式会社内 (72)発明者 太田 篤志 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三 洋化成工業株式会社内 (72)発明者 村松 浩一郎 愛知県西尾市下町丸山5番地 株式会社 相生発酵内 (72)発明者 白田 健志 大阪市北区中崎西2丁目4の12 積水化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−101547(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
    ンアルキルエーテル(A11)およびポリオキシエチレ
    ンジステアリン酸エステル(A31)からなる群より選
    ばれる1種以上のHLBが9〜19である化合物
    (A)、多価アルコール(B)、油性成分(C)および
    水(D)からなり、(A)が1〜10重量%、(B)と
    (C)の合計が40〜90重量%で、(B)と(C)の
    重量比率が3:1〜1:3であり、(D)が5〜50重
    量%であるO/Wエマルションからなり、メディアン径
    が0.1〜0.6μmであり、該エマルションの体積基
    準での粒子径分布において、0.5μm以上の粒子の含
    有率が60%以下であり、1.0μm以上の粒子の含有
    率が30%以下であることを特徴とするエタノールおよ
    び/または食塩含有入浴剤用の白濁剤。
  2. 【請求項2】 ポリオキシアルキレンアルキルエーテ
    ル(A1)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(A
    3)とのHLBが9〜19である混合物(A)、多価ア
    ルコール(B)、油性成分(C)および水(D)からな
    り、(A)が1〜10重量%、(B)と(C)の合計が
    40〜90重量%で、(B)と(C)の重量比率が3:
    1〜1:3であり、(D)が5〜50重量%であるO/
    Wエマルションからなり、メディアン径が0.1〜0.
    6μmであり、該エマルションの体積基準での粒子径分
    布において、0.5μm以上の粒子の含有率が60%以
    下であり、1.0μm以上の粒子の含有率が30%以下
    であることを特徴とするエタノールおよび/または食塩
    含有入浴剤用の白濁剤。
  3. 【請求項3】 該ポリオキシエチレン脂肪酸エステル
    (A3)中のポリオキシエチレン部分の分子量が100
    0〜5000で、脂肪酸の炭素数が12〜22である請
    求項記載の白濁剤。
  4. 【請求項4】 ポリオキシエチレン脂肪酸エステル
    (A3)からなる群より選ばれる1種以上のHLBが9
    〜19である化合物(A)、多価アルコール(B)、油
    性成分(C)および水(D)からなり、(A)が1〜1
    0重量%、(B)と(C)の合計が40〜90重量%
    で、(B)と(C)の重量比率が3:1〜1:3であ
    り、(D)が5〜50重量%であるO/Wエマルション
    からなり、メディアン径が0.1〜0.6μmであり、
    該エマルションの体積基準での粒子径 分布において、
    0.5μm以上の粒子の含有率が60%以下であり、
    1.0μm以上の粒子の含有率が30%以下であり、
    (A3)中のポリオキシエチレン部分の分子量が100
    0〜5000で、脂肪酸の炭素数が12〜22である白
    濁剤であって、60℃の高温でも安定なエタノールおよ
    び/または食塩を必須成分とする入浴剤用の白濁剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の白濁剤
    と、エタノールおよび/または食塩を必須成分とするこ
    とを特徴とする入浴剤。
  6. 【請求項6】 該エタノールが、米発酵エキスおよび/
    または米糠発酵エキスに含まれるエタノールである請求
    項5記載の入浴剤。
  7. 【請求項7】 該エタノールが、薬効エキス抽出液に含
    まれるエタノールである請求項5記載の入浴剤。
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