JP3246835B2 - ハイブリッドエンジンの始動装置 - Google Patents
ハイブリッドエンジンの始動装置Info
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description
とを直結したハイブリッドエンジン駆動システムにおけ
るハイブリッドエンジンの始動装置に関する。
は、エンジンと直結した交流電動機を、自動車の減速時
には発電機として動作させて車輌の運動エネルギを電力
に変換してバッテリに回収し、発進加速時には電動機と
して動作させてエンジンの動力を補助(アシスト)する
自動車駆動システムである。従来熱として捨てていたブ
レーキエネルギを回収して発進加速時に利用することに
より自動車の低燃費化、低公害化が可能となる。
いる交流電動機でエンジンを始動できるので、従来のス
タータモータを省くことができる。スタータモータでの
始動では、通常はエンジンと切り離されているスタータ
モータを、ドライバがスタータスイッチをいれることに
より、エンジンと接続するため、スタータモータとエン
ジンとの接続機構の動作時間の遅れが存在する。
は、このような時間遅れがなく、始動が速いという長所
がある。しかし、スタータモータによる始動では、高速
に回転するモータ軸とエンジンとを減速機構を介して結
合して、始動に必要なトルクを得るので、スタータモー
タが直接発生するトルクは小さくて良いのに対し、電動
機がエンジンに直結されていると、始動に必要なトルク
を電動機が直接発生しなければならない。
動では、エンジンオイルの流動性悪化などにより温暖地
より高いトルクが必要である。バッテリを用いるディー
ゼル電気ハイブリッドシステムでは、バッテリの出力電
圧が低温で低下するため、電動機の出力も低下してしま
い、一層エンジン始動に不利となる。頻繁に行われる自
動車の加速・減速に必要なトルクよりもはるかに大きな
低温時のスタータトルクを出力可能とするために交流電
動機システム(バッテリ・インバータ・交流電動機)を
大型とすると種々の不利な点が生ずる。大型化は積載容
量の減少、重量増加は走行性能の低下をまねく。このた
め、寒冷地始動のためにシステムを大型化することは好
ましくない。ディーゼル・電気ハイブリッドシステム搭
載車両の運動可能な地域を拡大するためには、電動機駆
動システムを大型化することなしにエンジンの始動性を
改善することが必要である。本発明は、上記の事由から
なされたもので、その目的は、電動機駆動システムを大
型化することなしにエンジンの始動性を改善することに
ある。
エンジンに結合された交流電動機と、この交流電動機を
電動機あるいは発電機として制御する制御部を備え、始
動指令により前記交流電動機のトルクをエンジンの回転
方向の逆方向であり且つその大きさを正転方向より小さ
い値にて発生させ、その後エンジンの回転方向に発生さ
せるように制御するエンジン始動制御部を設ける。
ン始動制御部は、始動指令によりエンジンが所定角度だ
け逆回転方向に回転したか、あるいは所定時間経過した
かのいずれかの条件成立後にエンジンの正回転方向にト
ルクを発生するように前記交流電動機を制御する。
は、バッテリを電源として前記交流電動機を制御するイ
ンバータと、前記交流電動機を電動機としてエンジンの
トルクアシスト制御を行い、発電機としてバッテリの充
電制御を行う制御回路を備え、前記エンジン始動制御部
は、始動指令に応じて所定時間だけ逆転指令を出力する
タイマーと、この逆転指令に応じて前記交流電動機のト
ルク指令をエンジンの回転方向の逆方向であり且つその
大きさを正転方向より小さい値にて発生させるように切
り換えるトルク指令切換部を備える。
は、バッテリを電源として前記交流電動機を制御するイ
ンバータと、前記交流電動機を電動機としてエンジンの
トルクアシスト制御を行い、発電機としてバッテリの充
電制御を行う制御回路を備え、前記エンジン始動制御部
は、始動指令に応じて所定時間だけ逆転指令を出力する
タイマーと、前記始動指令が与えられた時点の前記交流
電動機の回転角度を保持し、この保持角度から所定角度
だけ逆方向に回転させる逆転トルク指令を出力する位置
制御部と、正転トルク指令と前記逆転トルク指令を切り
換えるトルク指令切換部を備え、前記所定角度だけ逆回
転方向に回転したとき、あるいは前記逆転指令が消滅し
たとき、前記逆転トルク指令から前記正転トルク指令に
切り換える。
エンジン始動制御部は、交流電動機のトルクを最初エン
ジンの回転方向の逆方向であり且つその大きさを正転方
向より小さい値にて発生させ、その後エンジンの回転方
向に発生させてエンジンを始動させる。
動制御部は、エンジンが所定角度だけ逆回転方向に回転
したとき、あるいは始動指令が与えられた時点から所定
時間が経過したとき、交流電動機のトルクをエンジンの
回転方向に発生させてエンジンを始動させる。
とタイマーから所定時間だけ逆転指令が出力され、この
逆転指令によりトルク指令切換部は交流電動機のトルク
指令をエンジンの回転方向の逆転方向であり且つその大
きさを正転方向より小さい値にて発生させるように所定
時間だけ出力し、その後、正転方向に出力してエンジン
を始動させる。
と位置制御部から逆転トルク指令が出力され、所定角度
だけ逆転方向に回転したとき、あるいはタイマーからの
逆転指令が消滅したとき、正転トルク指令に切り換えら
れエンジンを始動させる。
に示す。図1において、1はエンジン、2はエンジンに
直結された誘導電動機、3は電動機の電流を制御するイ
ンバータ、4はバッテリ、5はパルスゼネレータ、6は
パルスゼネレータの出力パルスを積算して誘導電動機の
回転角θrを出力するカウンタ、7は交流電動機の電流
i1U,i1V,i1Wを検出する電流検出器、8はディーゼ
ル電気ハイブリッドシステムのコントローラのスタータ
コントローラ部分である。スタータコントローラ8には
運転席からのスタータキー9の信号が入力されている。
スタータコントローラ8の構成要素において、10はタイ
マ、11は逆転時トルク設定器、12は始動トルク設定器、
13はトルク指令切換回路、14は電動機の回転角とトルク
指令値とから電動機に流すべき電流指令値を演算して出
力するすべり周波数制御、ベクトル制御などの誘導機制
御回路、15は電流制御回路である。16はハイブリッドエ
ンジン駆動システムの本来の制御であるエンジンのトル
クアシスト制御やバッテリの充電制御を行う回路と本発
明の回路とを切り替える切換回路で、本来の制御部は、
本発明に直接関係しないので省略している。
スタータキー9をオンした時点t0で、図2(a)のよ
うにスタータオン信号STが1になり、スタータコント
ローラ8が動作を開始する。タイマ10は所定の逆回転設
定時間だけ論理値0を図2(b)のように逆転指令RE
Vとして出力する。トルク指令切換回路13はタイマ出力
が0のあいだは逆転時トルク設定値を出力し、時刻t3
でタイマ出力が1になると始動トルク設定値をトルク指
令として出力する。逆転時トルク設定値は始動トルク設
定値より小さく、例えば1/2程度の大きさに設定され
る。正転側カウンタ6より出力される電動機の回転角度
θrとトルク指令とから誘導機制御回路14にて電動機に
流すべき電流指令値i1U * ,i1V * ,i1W * が演算され
る。電流制御回路15では電流検出器7を介して検出する
電動機電流i1U,i1V,i1Wが指令値i1U * ,i1V * ,
i1W * に従うように切換回路16を介してインバータ3を
制御する。図2(d)は加速トルクTaを、(e)は速
度ωを示している。
は逆方向に発生する。予励磁を行っていないので、誘導
機トルクTM は図2(c)のように徐々に立ち上がり、
エンジンの反抗トルクTE を上回る時点t1 から負の加
速トルクTaが生じエンジンは逆方向に回転する。エン
ジンが回転することにより反抗トルクTE が増加して時
刻t2 にてエンジンは停止する。時刻t3 にてタイマ出
力REVが1になるとトルク指令切換回路13が動作して
トルク指令が正転方向となり、誘導機トルクはエンジン
の正転方向となる。時刻t3 まで逆方向トルクを生じる
よう誘導機を制御していたことにより、誘導機の磁束が
充分に確立しているので、正方向トルクの立ち上がりは
速く、エンジンは急速に正方向に回転する。エンジンを
最初の停止位置から逆側にいったん回してから始動して
いることと、誘導機の磁束が充分に確立しているので正
転方向のトルクの立ち上がりが速いこととの相乗効果に
より、エンジンの反抗トルクTE が誘導機トルクTM を
上回る位置まで回転した時刻t5 での回転速度ωが十分
に高くなり、時刻t5 以降の減速トルクによる回転速度
の低下によっても停止することなくエンジンは始動す
る。エンジンが始動した後、ドライバがスタータキーを
オフすれば、切換回路16によりスタータコントローラ8
から、図示しない通常運転時のコントローラに制御が切
り替えられる。
も低い温度での始動が可能となる。本発明の請求項1〜
4に対応する実施例の構成を図3に示す。図3におい
て、20はラッチ回路、21は逆方向回転角度設定器、22は
加算器、23は減算器、24は位置制御回路、25はリミッ
タ、26はヒステリシスコンパレータ、27はフリップフロ
ップ、28はオア回路である。
時間を定めていたのに対し、本実施例では、更に、停止
位置からの回転角を定める機能を備えている。スタータ
キー9がオンするとラッチ回路20によりそのときのカウ
ンタ6の値、すなわち、その時点における電動機2の停
止位置の回転角をラッチする。誘導機の制御の場合絶対
位置は必要ないので、この時のカウンタ6の値は絶対位
置でなくともよく、この時、クリアして0としてもよい
し、任意の値であってもよい。逆方向回転角度設定器21
の設定値とラッチ回路20のラッチした値とを加算器22に
て加算して、エンジンの最大逆転位置指令値とする。減
算器23にてエンジンの最大逆転位置指令値からカウンタ
6が出力するエンジンの回転角信号が減算され位置制御
回路24にてエンジンが最大逆転位置指令値まで逆方向に
回転するよう制御される。これによりカウンタ6の初期
の値がどのような値であろうと、その位置から、逆方向
回転角設定器21にて設定された所定の回転角度だけ逆方
向に回転するよう制御される。位置制御回路24の出力は
リミッタ25にて電動機駆動システムの許容トルク範囲に
リミットされトルク指令切換回路13に与えられる。一
方、位置制御回路24の出力はヒステリシスコンパレータ
26にて論理信号とされる。スタータキー9がオンになっ
たときにヒステリシスコンパレータ26の出力は0であ
り、電動機2が設定された逆方向回転角に達したら1と
なる。これによりフリップフロップ27がセットされ、出
力が0から1に変化する。一方、図1の場合と同様にタ
イマ10によってスタータキー9がオンになってから所定
時間経過後タイマ10の出力は0から1に変化する。オア
回路28でタイマ出力信号とフリップフロップ27の出力と
のオアをとり、トルク指令切換回路13の切り替え信号と
して入力する。
されるとタイマ出力が0となりオア回路28の出力が0と
なってトルク指令切換回路13はリミッタ25の出力をトル
ク指令として出力する。これにより誘導機2は、逆方向
回転角設定器21によって設定された角度だけ逆回転する
よう制御される。設定位置まで到達するとヒステリシス
コンパレータ26の出力が0から1に変わり、フリップフ
ロップ27がセットされ、誘導機制御回路14に入力される
トルク指令が正転側トルク設定器12の出力に切り替わっ
て、誘導機2は正転側にトルクを発生するようになる。
もしも非常に低温で、エンジンの反抗トルクが大きく、
誘導機が設定位置まで到達することができない場合に
は、誘導機2は、リミッタ25により設定された逆転トル
クを発生しつづけ、タイマ10の設定時間経過後、タイマ
出力が1となって正転側にトルクを発生する。
化するエンジンの反抗トルクに対して安定して作動する
始動装置を得ることができる。温度が高くエンジンの反
抗トルクが小さい場合には、エンジンが設定位置まで回
転すると同時にトルク指令が正転方向に切り替えられる
ので、モータは直ちに正転側のトルクを発生し、迅速に
エンジンを始動することができる。これにより、反抗ト
ルクが小さいためにエンジンが逆回転しつづけるという
事態を避けることもできる。一方、温度が低くエンジン
の反抗トルクが大きい場合には、エンジンは設定位置ま
で回転することができず、ある程度回転したところで停
止し、モータはリミッタ25によって定まる逆方向トルク
を発生しつづけ、タイマ10の設定時間後に正転方向にト
ルクを発生する。この場合、エンジンは設定位置までは
回転していないが、最初の停止位置よりは逆方向に回転
していることと、誘導機が予励磁され磁束が充分に確立
していることとの相乗効果により、始動性を改善するこ
とができる。
温時の場合を考慮して設定しておけばよいのでチューニ
ングが容易であるという利点もある。絶対位置を検出す
るレゾルバを用いた場合の本発明の請求項1〜4に対応
する実施例の構成を図4に示す。図4において、30はR
/D変換器、31はレゾルバ、32は逆回転位置指令テーブ
ルである。
ンの絶対位置が検出できるので、エンジンを逆方向へど
こまで回転させてよいかを、図3の実施例のように停止
位置からの回転角度でなく、絶対位置で指定できる。多
気筒のエンジンではエンジンの1回転に図5のように反
抗トルクの脈動が何周期か存在するので、スタータキー
がオンされたときラッチ回路20にてラッチしたR/D変
換器出力から与えられる停止位置から逆回転位置指令テ
ーブル32により脈動の一周期内での逆転位置指令を絶対
位置で求め減算器23に与える。
動するので、交流電動機にとって脈動負荷であり、しか
もその脈動率は大である。エンジンは始動時の反抗トル
クがもっとも小さい位置の付近で停止する性質を有して
おり、始動時のエンジンの回転角とエンジンの反抗トル
クTE の関係は図5のようになる。脈動がエンジンの1
回転に何周期入るかはシリンダ数などによって定まる。
図5においてB点がエンジンの停止位置である。実際に
は静止状態から動きはじめるときに反抗トルクは複雑に
変化するが、簡単のため、エンジンの反抗トルクは図5
のとおりで一定であるとして説明する。図5にはエンジ
ンの反抗トルクの平均値TEaを点線で示している。エン
ジンを始動するためにはモータトルクが図5の実線で示
したモータ最大トルクTM のようにエンジンの反抗トル
クの平均値TEaを上回っていなければならないが、モー
タトルクがエンジンの反抗トルクの平均値を上回ってい
るからといって始動が成功するとは言えない。
均値を上回っていてもその差が小さければ始動に失敗す
る場合があることを図6で示す。図6では、従来どおり
停止位置B点から始動している。図6において(a)に
はエンジンの反抗トルクTEとモータトルクTM 、
(b)にはモータトルクTM とエンジンの反抗トルクT
Eとの差分すなわち加速トルクTa、(c)にはエンジ
ンの回転速度ωを示している。
を開始する。最初は反抗トルクTEが小さいのでエンジ
ンの回転速度ωは上昇しモータトルクTM と反抗トルク
TEの大小関係が逆になる時点t1 で速度が最大となり
ω0 となる。t1 以降、加速トルクTaが負となって回
転数ωは減少しはじめる。時刻t2 にてエンジンの回転
速度ωが0となって停止し、作用反作用の法則によりエ
ンジンの反抗トルクTE はモータトルクTM と等しくな
る。エンジンの反抗トルクTE がモータトルクTM より
小さくなる位置まで回ることができれば、再び加速に移
り、エンジン回転速度は増加するが、始動に失敗する場
合はそれ以前に回転速度が0になってしまうのである。
の出しうるトルクがエンジンの反抗トルクより大であれ
ば、ある程度は逆側に回転させることができることか
ら、エンジンをいったん逆側に回転させる。図7はエン
ジンを、B点より逆側でありかつエンジンの反抗トルク
がモータトルクよりも小さい位置(図5のA点)から始
動する場合の波形を示している。いま時刻t3 でA点か
ら正転方向への始動を開始すると、時刻t4 で図6の始
動開始位置B点に達するがそのとき既にω1 の回転数に
なっている。加速トルクが負となり回転数が減少しはじ
める時点t5 での速度ωは図6のω0 よりも高くなって
いる。時刻t5 以降回転速度ωは減少するが、時刻t6
で再びエンジン反抗トルクTE がモータトルクTM より
も小さくなる位置まで回ることができ、再び加速に転じ
て始動に成功する。
せてから正転方向への始動を開始することにより始動開
始直後、エンジンの反抗トルクの小さい状況とすること
ができ始動性を向上させることができる。
予励磁という公知の手法がある。すなわち誘導電動機に
直流電流を流して、磁束を充分に確立してから、誘導機
電流を交流としてトルクの立ち上がりを速くする手法で
ある。しかし、直流電流を流すとインバータ3の特定の
素子に電流が集中して流れつづけて局部的に温度上昇が
生じ、流すことができる直流電流の値は限られる。
反抗トルクが脈動的に変化するので、逆回転側にモータ
がトルクを発生し続けるよう制御しても、そのトルクの
値が適当であれば、逆方向に回転しつづけることはな
く、モータトルクとエンジンの反抗トルクとがバランス
して停止する。この場合、誘導機電流はすべり周波数の
交流電流となりインバータ3の各素子の温度上昇が平均
化するので、直流の場合よりも大電流を流しつづけるこ
とができ、強力な磁束を確立させることができる。した
がって逆転側から正転側に切り替えると直ちに高トルク
を得ることができ、エンジンの始動性を改善することが
できる。
置のばらつきにかかわりなく、逆回転位置を絶対値で精
密に指定できるので、始動性を更に改善することができ
る。また絶対位置を検出できることから、電動機として
同期電動機、永久磁石電動機などを用いた場合にも適用
することができる。
の回転速度を検出して、誘導機の回転速度とトルク指令
値とにもとづいてすべり周波数制御、あるいはベクトル
制御を行うような誘導機制御回路としたが、本発明は汎
用インバータで用いられるV/F制御でも同様な効果を
発揮させることができる。要は誘導機のトルクを逆方向
に適当な時間発生させた後、正規の方向にトルクを発生
するようにすればよい。エンジンは誘導機にとって脈動
負荷であり、しかも脈動分が大であるため、逆方向に適
当なトルクを発生させてやれば、反抗トルクが回転角に
応じて増加して、ある程度の回転角で停止し、その後誘
導機がトルクを発生しつづけていても反抗トルクとバラ
ンスしてその位置で停止しつづけることにより本発明が
適用可能となる。V/F制御はすべり周波数制御やベク
トル制御に比べ、高速な応答は望めないし最大トルクも
劣るが、回転検出器6、電流検出器7を省略できるので
安価に構成できる。また回転検出器が不要であり、制御
も簡単であることから、回転検出器を用いたシステムで
回転検出器が故障したときのバックアップ制御システム
として用いることも可能である。V/F制御では回転検
出器を用いた他の制御よりも応答性、最大トルクにおい
て劣るが本発明により、従来のV/F制御でいきなり正
方向に回転させていた場合よりも始動性を改善すること
ができる。回転検出器を用いたシステムでも、回転検出
器が故障したときのバックアップにV/F制御を採用し
た場合に本発明を用いれば、回転検出器が故障したとき
のエンジンの始動の確実性を増すことが可能となる。
システムでエンジンの始動性を改善することができる。
したがって、ディーゼル電気ハイブリッドシステムの電
動機駆動システムを大型化することなく、従来よりも寒
冷な地域に適用することができる。
転検出器が故障したときのバックアップ制御として、V
/F制御のようなセンサレス制御を採用した場合に本発
明を用いれば、回転検出器が故障したときのエンジンの
始動の確実性を増すことが可能となり、信頼性の高いハ
イブリッドエンジンの始動装置を提供することができ
る。
図
構成図
構成図
図
波形図
に成功する場合の波形図
ローラ 9…スタータキー 10…タイマ 11…逆転時トルク設定器 12…始動トルク設定
器 13…切り替え回路 14…誘導機制御回路 15…電流制御回路 16…切り替え回路 20…ラッチ回路 21…逆方向トルク設
定器 22…加算器 13…減算器 24…位置制御回路 25…リミッタ回路 26…ヒステリシスコンパレータ 27…フリップフロッ
プ 28…オア回路 30…R/D変換器 31…レゾルバ 32…逆回転位置指令
テーブル
Claims (4)
- 【請求項1】 エンジンに結合された交流電動機と、こ
の交流電動機を電動機あるいは発電機として制御する制
御部を備え、始動指令により前記交流電動機のトルクを
エンジンの回転方向の逆方向であり且つその大きさを正
転方向より小さい値にて発生させ、その後エンジンの回
転方向に発生させるように制御するエンジン始動制御部
を設けたことを特徴とするハイブリッドエンジンの始動
装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のハイブリッドエンジン
の始動装置において、前記エンジン始動制御部は、始動
指令によりエンジンが所定角度だけ逆回転方向に回転し
たか、あるいは所定時間経過したかのいずれかの条件成
立後にエンジンの正回転方向にトルクを発生するように
前記交流電動機を制御することを特徴とするハイブリッ
ドエンジンの始動装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載のハイブリッドエンジン
の始動装置において、前記制御部は、バッテリを電源と
して前記交流電動機を制御するインバータと、前記交流
電動機を電動機としてエンジンのトルクアシスト制御を
行い、発電機としてバッテリの充電制御を行う制御回路
を備え、前記エンジン始動制御部は、始動指令に応じて
所定時間だけ逆転指令を出力するタイマーと、この逆転
指令に応じて前記交流電動機のトルク指令をエンジンの
回転方向の逆方向であり且つその大きさを正転方向より
小さい値とするように切り換えるトルク指令切換部を備
えたことを特徴とするハイブリッドエンジンの始動装
置。 - 【請求項4】 請求項2に記載のハイブリッドエンジン
の始動装置において、前記制御部は、バッテリを電源と
して前記交流電動機を制御するインバータと、前記交流
電動機を電動機としてエンジンのトルクアシスト制御を
行い、発電機としてバッテリの充電制御を行う制御回路
を備え、前記エンジン始動制御部は、始動指令に応じて
所定時間だけ逆転指令を出力するタイマーと、前記始動
指令が与えられた時点の前記交流電動機の回転角度を保
持し、この保持角度から所定角度だけ逆方向に回転させ
る逆転トルク指令を出力する位置制御部と、正転トルク
指令と前記逆転トルク指令を切り換えるトルク指令切換
部を備え、前記所定角度だけ逆回転方向に回転したと
き、あるいは前記逆転指令が消滅したとき、前記逆転ト
ルク指令から前記正転トルク指令に切り換えることを特
徴とするハイブリッドエンジンの始動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17300794A JP3246835B2 (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | ハイブリッドエンジンの始動装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17300794A JP3246835B2 (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | ハイブリッドエンジンの始動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0835470A JPH0835470A (ja) | 1996-02-06 |
JP3246835B2 true JP3246835B2 (ja) | 2002-01-15 |
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ID=15952471
Family Applications (1)
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