JP3246460B2 - 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 - Google Patents
排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造Info
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- JP3246460B2 JP3246460B2 JP35522798A JP35522798A JP3246460B2 JP 3246460 B2 JP3246460 B2 JP 3246460B2 JP 35522798 A JP35522798 A JP 35522798A JP 35522798 A JP35522798 A JP 35522798A JP 3246460 B2 JP3246460 B2 JP 3246460B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は道路の舗装に関し、特に
排水性を確保した耐久性でかつ耐候性の優れた排水性道
路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造に関するもの
である。
排水性を確保した耐久性でかつ耐候性の優れた排水性道
路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来道
路舗装においては、アスファルト又はコンクリートが用
いられ、これらは優れたはっ水性、粘着性、弾力性、耐
衝撃性及び良加工性等を有し、しかも安価に大量に供給
されるところから、主要な舗装材として広く使用されて
いる。
路舗装においては、アスファルト又はコンクリートが用
いられ、これらは優れたはっ水性、粘着性、弾力性、耐
衝撃性及び良加工性等を有し、しかも安価に大量に供給
されるところから、主要な舗装材として広く使用されて
いる。
【0003】しかし特にアスファルト舗装は、高温下に
おいて剛性が低下し易く、また車の繰り返し荷重により
容易に摩耗するため、深いわだちが形成され易く、表面
排水形式の舗装にあっては、そのわだち部に水が容易に
溜まる。該舗装道路を特に自動車専用道路や高速道路等
に使用した場合には、水溜りの表面で自動車のタイヤが
滑ってしまういわゆる「ハイドロプレーニング」現象が
生じ、大きな自動車事故が発生する危険がある。そこ
で、道路舗装、特にその表層部を、アスファルトで被覆
した多数の骨材の混合物で構成して排水性アスファルト
混合物層となし、それらの骨材間に形成される連通した
空隙により、道路の表層部から内部へ水が容易に浸透す
るように構成せしめたものが提供され、以て水はねやハ
イドロプレーニング現象に起因する自動車事故の発生を
防止している。
おいて剛性が低下し易く、また車の繰り返し荷重により
容易に摩耗するため、深いわだちが形成され易く、表面
排水形式の舗装にあっては、そのわだち部に水が容易に
溜まる。該舗装道路を特に自動車専用道路や高速道路等
に使用した場合には、水溜りの表面で自動車のタイヤが
滑ってしまういわゆる「ハイドロプレーニング」現象が
生じ、大きな自動車事故が発生する危険がある。そこ
で、道路舗装、特にその表層部を、アスファルトで被覆
した多数の骨材の混合物で構成して排水性アスファルト
混合物層となし、それらの骨材間に形成される連通した
空隙により、道路の表層部から内部へ水が容易に浸透す
るように構成せしめたものが提供され、以て水はねやハ
イドロプレーニング現象に起因する自動車事故の発生を
防止している。
【0004】しかしながら、このような排水性アスファ
ルト混合物を道路表面へ積層した場合には、そうした排
水性表層部は、骨材を被覆しているアスファルトを接合
剤とした点接触的結合構造のものであるため、結合強度
が弱く、よって自動車の繰り返し荷重を受けると、自動
車のタイヤ(主にスパイクタイヤやチェーンを装着した
タイヤ)の摩擦力により相当数の骨材が跳ね飛ばされて
しまい、結果として道路舗装が損壊するに至る。
ルト混合物を道路表面へ積層した場合には、そうした排
水性表層部は、骨材を被覆しているアスファルトを接合
剤とした点接触的結合構造のものであるため、結合強度
が弱く、よって自動車の繰り返し荷重を受けると、自動
車のタイヤ(主にスパイクタイヤやチェーンを装着した
タイヤ)の摩擦力により相当数の骨材が跳ね飛ばされて
しまい、結果として道路舗装が損壊するに至る。
【0005】また、前記排水性アスファルト混合物層の
空隙部に損壊・摩損で生じた骨材等の微粒子が入り込む
結果、著しく排水性能が劣化する。そしてまた、自動車
タイヤの荷重によるせん断変形を生じて該排水性の表層
部が圧密化されて更に空隙が少なくなり、益々排水性能
の悪化を来す。さらに、アスファルトは太陽光線及び空
気中の酸素の作用を受けて、その特性が著しく劣化する
ため、排水性アスファルト混合物層の骨材間の結合強度
が一層低下し、その結果、同層の損壊・摩耗及び圧密化
を促進させることとなる。
空隙部に損壊・摩損で生じた骨材等の微粒子が入り込む
結果、著しく排水性能が劣化する。そしてまた、自動車
タイヤの荷重によるせん断変形を生じて該排水性の表層
部が圧密化されて更に空隙が少なくなり、益々排水性能
の悪化を来す。さらに、アスファルトは太陽光線及び空
気中の酸素の作用を受けて、その特性が著しく劣化する
ため、排水性アスファルト混合物層の骨材間の結合強度
が一層低下し、その結果、同層の損壊・摩耗及び圧密化
を促進させることとなる。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は、
このような状況に鑑みて種々研究を重ねた結果、道路舗
装表層部の摩耗・損壊が少なく、かつ同部の排水性空隙
を長期間保持でき、ハイドロプレーニング現象生成等を
防止できる排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗
装構造を開発した。すなわち本発明は、 (1)道路基盤層上あるいは道路基盤層上のアスファル
トコンクリート層上又はコンクリート層上に積層された
多孔の排水性アスファルト混合物層に対して、少なくと
もその表層部に、メタクリレート樹脂又は/及びアクリ
レート樹脂の未硬化物と硬化剤を主剤とする液状混合物
を、上記排水性アスファルト混合物層の多孔の排水性を
確保し得る塗布量で塗布し、15〜90分間で重合硬化
することを特徴とする排水性道路舗装の施工方法、 (2)道路基盤層上あるいは道路基盤層上のアスファル
トコンクリート層上又はコンクリート層上に積層された
多孔の排水性アスファルト混合物層に対して、少なくと
もその表層部に、メタクリレート樹脂又は/及びアクリ
レート樹脂の未硬化物と補強材短繊維と硬化剤を主剤と
する液状混合物を、上記排水性アスファルト混合物層の
多孔の排水性を確保し得る塗布量で塗布して15〜90
分間で重合硬化することを特徴とする排水性道路舗装の
施工方法、 (3)道路基盤層と、その上部に設けられたアスファル
トコンクリート層又はコンクリート層と、さらにその上
層に積層された多孔の排水性アスファルト混合物層と、
この混合物層の表層部がその排水性を確保し得る塗布量
で被覆されたメタクリレート又は/及びアクリレート樹
脂の未硬化物と硬化剤を主剤とする液状混合物を硬化せ
しめて得られた樹脂硬化物被覆層とから構成されてなる
ことを特徴とする排水性道路舗装構造、 (4)道路基盤層と、その上層に積層された多孔の排水
性アスファルト混合物層と、この混合物層の表層部がそ
の排水性を確保し得る塗布量で被覆されたメタクリレー
ト又は/及びアクリレート樹脂の未硬化物と硬化剤を主
剤とする液状混合物を15〜90分間で硬化せしめて得
られた樹脂硬化物被覆層とから構成されてなることを特
徴とする排水性道路舗装構造、である。
このような状況に鑑みて種々研究を重ねた結果、道路舗
装表層部の摩耗・損壊が少なく、かつ同部の排水性空隙
を長期間保持でき、ハイドロプレーニング現象生成等を
防止できる排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗
装構造を開発した。すなわち本発明は、 (1)道路基盤層上あるいは道路基盤層上のアスファル
トコンクリート層上又はコンクリート層上に積層された
多孔の排水性アスファルト混合物層に対して、少なくと
もその表層部に、メタクリレート樹脂又は/及びアクリ
レート樹脂の未硬化物と硬化剤を主剤とする液状混合物
を、上記排水性アスファルト混合物層の多孔の排水性を
確保し得る塗布量で塗布し、15〜90分間で重合硬化
することを特徴とする排水性道路舗装の施工方法、 (2)道路基盤層上あるいは道路基盤層上のアスファル
トコンクリート層上又はコンクリート層上に積層された
多孔の排水性アスファルト混合物層に対して、少なくと
もその表層部に、メタクリレート樹脂又は/及びアクリ
レート樹脂の未硬化物と補強材短繊維と硬化剤を主剤と
する液状混合物を、上記排水性アスファルト混合物層の
多孔の排水性を確保し得る塗布量で塗布して15〜90
分間で重合硬化することを特徴とする排水性道路舗装の
施工方法、 (3)道路基盤層と、その上部に設けられたアスファル
トコンクリート層又はコンクリート層と、さらにその上
層に積層された多孔の排水性アスファルト混合物層と、
この混合物層の表層部がその排水性を確保し得る塗布量
で被覆されたメタクリレート又は/及びアクリレート樹
脂の未硬化物と硬化剤を主剤とする液状混合物を硬化せ
しめて得られた樹脂硬化物被覆層とから構成されてなる
ことを特徴とする排水性道路舗装構造、 (4)道路基盤層と、その上層に積層された多孔の排水
性アスファルト混合物層と、この混合物層の表層部がそ
の排水性を確保し得る塗布量で被覆されたメタクリレー
ト又は/及びアクリレート樹脂の未硬化物と硬化剤を主
剤とする液状混合物を15〜90分間で硬化せしめて得
られた樹脂硬化物被覆層とから構成されてなることを特
徴とする排水性道路舗装構造、である。
【0007】なお、本発明の(1)の排水性道路舗装の
施工方法に関しては、液状混合物に、フィラー又は/及
び補強材短繊維を配合することも好ましく、液状混合物
の重合硬化処理時間は15〜90分間程度が好ましい。
樹脂未硬化物は、それら成分の単体又は/及びアルキル
エステルのモノマー及びプレポリマーを主成分とするも
のが好ましい。また、樹脂未硬化物の好ましい配合物と
しては、下記のものが挙げられる。樹脂未硬化物が、下
記(a)又は/及び(b)からなるもの、あるいはそれ
らに(c)を配合したもの。 (a)メタクリル酸置換又は非置換アルキルエステル及
び/又はアクリル酸置換又は非置換アルキルエステル (b)(a)に溶解又は膨潤可能なメタクリル酸アルキ
ルエステル及び/又はアクリル酸アルキルエステルの単
独重合体又は共重合体 (c)パラフィンワックス そして、好ましい樹脂未硬化物の各成分の配合比は、下
記のとおりである。 (a)=90〜50重量部、 (b)=10〜50重量部、 (c)=(a)+(b)の計100重量部に対して0.
1〜3.0重量部、
施工方法に関しては、液状混合物に、フィラー又は/及
び補強材短繊維を配合することも好ましく、液状混合物
の重合硬化処理時間は15〜90分間程度が好ましい。
樹脂未硬化物は、それら成分の単体又は/及びアルキル
エステルのモノマー及びプレポリマーを主成分とするも
のが好ましい。また、樹脂未硬化物の好ましい配合物と
しては、下記のものが挙げられる。樹脂未硬化物が、下
記(a)又は/及び(b)からなるもの、あるいはそれ
らに(c)を配合したもの。 (a)メタクリル酸置換又は非置換アルキルエステル及
び/又はアクリル酸置換又は非置換アルキルエステル (b)(a)に溶解又は膨潤可能なメタクリル酸アルキ
ルエステル及び/又はアクリル酸アルキルエステルの単
独重合体又は共重合体 (c)パラフィンワックス そして、好ましい樹脂未硬化物の各成分の配合比は、下
記のとおりである。 (a)=90〜50重量部、 (b)=10〜50重量部、 (c)=(a)+(b)の計100重量部に対して0.
1〜3.0重量部、
【0008】本発明の(2)の排水性道路舗装構造に関
しては、その樹脂硬化物被覆層の塗布量が0.1〜3.
0kg/m2 が好ましく、特に0.5〜1.5kg/m
2 が好ましい。また、樹脂硬化物被覆層には、フィラー
又は/及び補強材短繊維が混入されていることが好まし
い。
しては、その樹脂硬化物被覆層の塗布量が0.1〜3.
0kg/m2 が好ましく、特に0.5〜1.5kg/m
2 が好ましい。また、樹脂硬化物被覆層には、フィラー
又は/及び補強材短繊維が混入されていることが好まし
い。
【0009】以下に、本発明の各構成要素について詳し
く説明する。メタクリレート又は/及びアクリレート樹脂の未硬化物
について 上記本発明に使用できる(a)成分である、メタクリル
酸置換又は非置換アルキルエステル及び/又はアクリル
酸置換又は非置換アルキルエステルは、一般に(メタ)ア
クリル酸置換又は非置換アルキルエステルとして知られ
ているものであればいかなるものであってもよい。この
(メタ)アクリル酸置換又は非置換アルキルエステルとし
ては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸1−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウ
リル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)
アクリル酸非置換アルキルエステル;(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等
の(メタ)アクリル酸ヒドロキシ基置換アルキルエステ
ル;(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル等の(メ
タ)アクリル酸アミノ基置換アルキルエステルが挙げら
れる。これらは一種もしくは二種以上の混合系で使用さ
れる。これらの中でも、耐候性及び反応性等を考慮する
と、メタクリル酸メチルとアクリル酸2−エチルヘキシ
ルとの組合せの使用が好ましい。
く説明する。メタクリレート又は/及びアクリレート樹脂の未硬化物
について 上記本発明に使用できる(a)成分である、メタクリル
酸置換又は非置換アルキルエステル及び/又はアクリル
酸置換又は非置換アルキルエステルは、一般に(メタ)ア
クリル酸置換又は非置換アルキルエステルとして知られ
ているものであればいかなるものであってもよい。この
(メタ)アクリル酸置換又は非置換アルキルエステルとし
ては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸1−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウ
リル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)
アクリル酸非置換アルキルエステル;(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等
の(メタ)アクリル酸ヒドロキシ基置換アルキルエステ
ル;(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル等の(メ
タ)アクリル酸アミノ基置換アルキルエステルが挙げら
れる。これらは一種もしくは二種以上の混合系で使用さ
れる。これらの中でも、耐候性及び反応性等を考慮する
と、メタクリル酸メチルとアクリル酸2−エチルヘキシ
ルとの組合せの使用が好ましい。
【0010】また、上記(a)成分の(メタ)アクリル酸
置換又は非置換アルキルエステルに対しては、物性の改
良及び接着性の向上を図るため、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基
含有単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無
水基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド等のカルボン酸アミド基含有単
量体;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
等の芳香族ビニル単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン
等のハロゲン化ビニル単量体と併用されてもよい。
置換又は非置換アルキルエステルに対しては、物性の改
良及び接着性の向上を図るため、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基
含有単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無
水基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド等のカルボン酸アミド基含有単
量体;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
等の芳香族ビニル単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン
等のハロゲン化ビニル単量体と併用されてもよい。
【0011】次に、本発明に使用できる(a)に溶解又
は膨潤可能なメタクリル酸アルキルエステル及び/又は
アクリル酸アルキルエステルの単独重合体又は共重合体
(b)としては、平均分子量が5,000〜200,0
00のものが使用されるが、これらは、粘度調整、硬化
性の向上、樹脂硬化物物性の改良を図るために加えられ
るものである。その加配量は、成分(a)90〜50重
量部に対して、10〜50重量部配合することが好まし
い。10重量部未満では硬化性の点で好ましくなく、ま
た50%を越えると塗工作業性が悪くなるので好ましく
ない。この(共)重合体を構成する単量体としては、前記
成分(a)と同様のものを主成分とするものであり、目
的に応じてエチレン、α−メチルスチレン等の芳香族単
量体、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル単量体、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸等のカルボキシル基含
有単量体等を添加してもよい。
は膨潤可能なメタクリル酸アルキルエステル及び/又は
アクリル酸アルキルエステルの単独重合体又は共重合体
(b)としては、平均分子量が5,000〜200,0
00のものが使用されるが、これらは、粘度調整、硬化
性の向上、樹脂硬化物物性の改良を図るために加えられ
るものである。その加配量は、成分(a)90〜50重
量部に対して、10〜50重量部配合することが好まし
い。10重量部未満では硬化性の点で好ましくなく、ま
た50%を越えると塗工作業性が悪くなるので好ましく
ない。この(共)重合体を構成する単量体としては、前記
成分(a)と同様のものを主成分とするものであり、目
的に応じてエチレン、α−メチルスチレン等の芳香族単
量体、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル単量体、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸等のカルボキシル基含
有単量体等を添加してもよい。
【0012】本発明に使用できるパラフィンワックス
(c)は、液状混合物の硬化時の表面硬化性を改善させ
るものであり、一般にパラフィンワックスとして知られ
ているものであればいかなるものであってもよい。この
パラフィンワックスとしては、例えば、40〜80℃の
融点を有するものが挙げられる。これらの中でも、融点
の異なる2種以上のパラフィンワックスの使用が好まし
い。この(c)成分の配合割合は(a)+(b)成分1
00重量部に対し、通常0.1〜3.0重量部が好まし
い。この配合割合が0.1重量部未満では表面硬化性が
十分でなく、3重量部を越えると他の成分との相溶性が
低下して析出量の増加を招き望ましくない。好ましくは
0.5〜1.5重量部である。
(c)は、液状混合物の硬化時の表面硬化性を改善させ
るものであり、一般にパラフィンワックスとして知られ
ているものであればいかなるものであってもよい。この
パラフィンワックスとしては、例えば、40〜80℃の
融点を有するものが挙げられる。これらの中でも、融点
の異なる2種以上のパラフィンワックスの使用が好まし
い。この(c)成分の配合割合は(a)+(b)成分1
00重量部に対し、通常0.1〜3.0重量部が好まし
い。この配合割合が0.1重量部未満では表面硬化性が
十分でなく、3重量部を越えると他の成分との相溶性が
低下して析出量の増加を招き望ましくない。好ましくは
0.5〜1.5重量部である。
【0013】さらに、本発明に使用される(メタ)アクリ
ル酸置換又は非置換アルキルエステル(a)に対して
は、液状混合物の硬化性及び樹脂硬化物の耐溶剤性を向
上させるため、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3ーブチレンジ(メタ)アクリレート等のアルカ
ンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート;ジアリルフタレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能単
量体と併用されてもよい。
ル酸置換又は非置換アルキルエステル(a)に対して
は、液状混合物の硬化性及び樹脂硬化物の耐溶剤性を向
上させるため、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3ーブチレンジ(メタ)アクリレート等のアルカ
ンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート;ジアリルフタレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能単
量体と併用されてもよい。
【0014】そして、上記により得られる樹脂未硬化物
の硬化剤としては、一般に知られたラジカル重合触媒を
使用することができる。このラジカル重合触媒として
は、例えば、ベンゾイルパーオキシドと第3級アミン、
メチルエチルケトンパーオキシドとナフテン酸コバルト
等で代表されるレドックス系触媒が挙げられる。この重
合触媒の配合割合は樹脂未硬化物全体100重量部に対
し、通常、0.5〜10重量部である。このようにし
て、本発明の液状混合物が得られる。
の硬化剤としては、一般に知られたラジカル重合触媒を
使用することができる。このラジカル重合触媒として
は、例えば、ベンゾイルパーオキシドと第3級アミン、
メチルエチルケトンパーオキシドとナフテン酸コバルト
等で代表されるレドックス系触媒が挙げられる。この重
合触媒の配合割合は樹脂未硬化物全体100重量部に対
し、通常、0.5〜10重量部である。このようにし
て、本発明の液状混合物が得られる。
【0015】本発明の液状混合物には、更に必要に応じ
て、硬化物の伸度の増大と硬化時の収縮の低減を図るた
めの可塑剤が配合されていてもよい。この可塑剤として
は、ジブチルフタレート、ジ2ーエチルヘキシルフタレ
ート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル
類;ジ2ーエチルヘキシルアジベート、オクチルアジベ
ート等のアジピン酸エステル類;ジブチルセバケート、
ジ2ーエチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステ
ル類;ジ2ーエチルヘキシルアゼレート、オクチルアゼ
レート等のアゼライン酸エステル類の2塩基性脂肪酸エ
ステル類;塩素化パラフィン等のパラフィン類;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコ
ール類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエ
ポキシ化高分子可塑剤;トリオクチルホスフェート、ト
リフェニルホスフェート等の燐酸エステル類;トリオク
チルホスファイト、トリフェニルホスファイト等の亜燐
酸エステル類;アジビン酸1,3ーブチレングリコール系
等のポリエステル類が挙げられる。これらは1種若しく
は2種以上の混合系で使用される。この可塑剤の配合割
合は前記した(a)成分と(b)成分との合計量100
重量部に対し、通常、30重量部以下である。この配合
割合が30重量部を超えると液状混合物の硬化性が低下
して硬化物の表面にその滲出を招き望ましくない。好ま
しくは10〜20重量部である。
て、硬化物の伸度の増大と硬化時の収縮の低減を図るた
めの可塑剤が配合されていてもよい。この可塑剤として
は、ジブチルフタレート、ジ2ーエチルヘキシルフタレ
ート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル
類;ジ2ーエチルヘキシルアジベート、オクチルアジベ
ート等のアジピン酸エステル類;ジブチルセバケート、
ジ2ーエチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステ
ル類;ジ2ーエチルヘキシルアゼレート、オクチルアゼ
レート等のアゼライン酸エステル類の2塩基性脂肪酸エ
ステル類;塩素化パラフィン等のパラフィン類;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコ
ール類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエ
ポキシ化高分子可塑剤;トリオクチルホスフェート、ト
リフェニルホスフェート等の燐酸エステル類;トリオク
チルホスファイト、トリフェニルホスファイト等の亜燐
酸エステル類;アジビン酸1,3ーブチレングリコール系
等のポリエステル類が挙げられる。これらは1種若しく
は2種以上の混合系で使用される。この可塑剤の配合割
合は前記した(a)成分と(b)成分との合計量100
重量部に対し、通常、30重量部以下である。この配合
割合が30重量部を超えると液状混合物の硬化性が低下
して硬化物の表面にその滲出を招き望ましくない。好ま
しくは10〜20重量部である。
【0016】本発明の液状混合物には、更に必要に応じ
て、シランカップリング剤;各種消泡剤レベリング剤;ア
エロジル等の揺変付与剤;2ヒドロキシベンゾフェノー
ル誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体等の紫外線吸収
剤;2,6ーtブチルー4ーメチルフェノール、2,2'ー
メチレンビス(4ーメチルー6ーtーブチル)フェノール
等の酸化防止剤;顔料、染料等の着色剤が配合されてい
てもよい。
て、シランカップリング剤;各種消泡剤レベリング剤;ア
エロジル等の揺変付与剤;2ヒドロキシベンゾフェノー
ル誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体等の紫外線吸収
剤;2,6ーtブチルー4ーメチルフェノール、2,2'ー
メチレンビス(4ーメチルー6ーtーブチル)フェノール
等の酸化防止剤;顔料、染料等の着色剤が配合されてい
てもよい。
【0017】また、本発明の液状混合物には、従来舗装
材に利用されていた微粉状のフィラーを混合することも
好ましい。それら微粉状フィラーの材質としては、珪
石、玄武岩、堆積岩等の岩石のほか、シリカヒューム、
シャモット、セルベン、アルミナ、ジルコニア等のセラ
ミックス、あるいはアルミニウム、鉄、銅、ニッケル、
コバルト、チタン、ステンレススチール等の金属、更に
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂等の合成樹脂が挙げられる。
材に利用されていた微粉状のフィラーを混合することも
好ましい。それら微粉状フィラーの材質としては、珪
石、玄武岩、堆積岩等の岩石のほか、シリカヒューム、
シャモット、セルベン、アルミナ、ジルコニア等のセラ
ミックス、あるいはアルミニウム、鉄、銅、ニッケル、
コバルト、チタン、ステンレススチール等の金属、更に
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂等の合成樹脂が挙げられる。
【0018】フィラーはメタクリレート又は/及びアク
リレート樹脂硬化物被覆層に十分な剛性や弾力性、耐摩
耗性等を付与するのに役立つが、メタクリレート又は/
及びアクリレート樹脂の未硬化物に対するフィラーの配
合割合は、液状混合物中のその容量百分率が30%以下
であることが好ましく、30容量%を超えると、上記液
状混合物がペースト状となって厚く付着する結果、多孔
の排水性アスファルト混合物中の多くの空隙部が塞が
れ、排水性能を低下させるおそれがある。また、上記樹
脂硬化物は樹脂硬化物被覆層に弾力性を与え、わだち掘
れ抵抗性、及び優れた消音性を付与することのほかに、
フィラーと共同して連続的な空隙を確実に保持形成する
(目詰まりを起こさない)のに役立つ成分であるが、メ
タクリレート樹脂又は/及びアクリレート樹脂は液状混
合物中の容量百分率が70%未満では上記作用が十分に
得られない。
リレート樹脂硬化物被覆層に十分な剛性や弾力性、耐摩
耗性等を付与するのに役立つが、メタクリレート又は/
及びアクリレート樹脂の未硬化物に対するフィラーの配
合割合は、液状混合物中のその容量百分率が30%以下
であることが好ましく、30容量%を超えると、上記液
状混合物がペースト状となって厚く付着する結果、多孔
の排水性アスファルト混合物中の多くの空隙部が塞が
れ、排水性能を低下させるおそれがある。また、上記樹
脂硬化物は樹脂硬化物被覆層に弾力性を与え、わだち掘
れ抵抗性、及び優れた消音性を付与することのほかに、
フィラーと共同して連続的な空隙を確実に保持形成する
(目詰まりを起こさない)のに役立つ成分であるが、メ
タクリレート樹脂又は/及びアクリレート樹脂は液状混
合物中の容量百分率が70%未満では上記作用が十分に
得られない。
【0019】その他、補強材としての各種短繊維を混入
させることも好ましい。短繊維としては、例えばパル
プ、ナイロンファイバー、ビニロンファイバー、カーボ
ンファイバー等の有機短繊維やグラスファイバー、ステ
ンレススチールファイバー、金属、セラミック等のヒゲ
結晶等の無機繊維を使用することができる。
させることも好ましい。短繊維としては、例えばパル
プ、ナイロンファイバー、ビニロンファイバー、カーボ
ンファイバー等の有機短繊維やグラスファイバー、ステ
ンレススチールファイバー、金属、セラミック等のヒゲ
結晶等の無機繊維を使用することができる。
【0020】本発明の液状混合物の塗布方法としては、
例えば上記液状混合物を保持させたスポンジローラを表
層部である排水性アスファルト混合物層上に転動・接触
させる方法やスプレーガンにより噴出塗布する方法が採
用できる。スプレーガンを利用する場合には、(a)メ
タクリレート又は/及びアクリレート樹脂未硬化物と
(b)樹脂用硬化剤とを別管路を通じて先端スタティッ
クミキサーへ圧送供給し、その先端から混合物を噴出塗
布する2液混合スプレー方式のものを採用することが好
ましい。混合物層上への液状混合物の塗布量は、0.1
kg/m2〜3.0kg/m2の範囲内であってよいが、
特に0.5kg/m2〜1.5kg/m2の範囲が最も好
ましい。 該塗布量が3.0kg/m2を越えると、表
層のアスファルト混合物層が目詰まりするようになって
その排水性が確保できなくなる恐れが生じる。一方、塗
布量が0.1kg/m2 より少なくなってあまりに薄く
なりすぎると、骨材間の接合力が十分に向上せず自動車
のタイヤとの摩擦や衝撃力により該排水性アスファルト
混合物層が磨り減ってしまうので、この樹脂の塗布量は
0.1kg/m2以上であることが好ましい。
例えば上記液状混合物を保持させたスポンジローラを表
層部である排水性アスファルト混合物層上に転動・接触
させる方法やスプレーガンにより噴出塗布する方法が採
用できる。スプレーガンを利用する場合には、(a)メ
タクリレート又は/及びアクリレート樹脂未硬化物と
(b)樹脂用硬化剤とを別管路を通じて先端スタティッ
クミキサーへ圧送供給し、その先端から混合物を噴出塗
布する2液混合スプレー方式のものを採用することが好
ましい。混合物層上への液状混合物の塗布量は、0.1
kg/m2〜3.0kg/m2の範囲内であってよいが、
特に0.5kg/m2〜1.5kg/m2の範囲が最も好
ましい。 該塗布量が3.0kg/m2を越えると、表
層のアスファルト混合物層が目詰まりするようになって
その排水性が確保できなくなる恐れが生じる。一方、塗
布量が0.1kg/m2 より少なくなってあまりに薄く
なりすぎると、骨材間の接合力が十分に向上せず自動車
のタイヤとの摩擦や衝撃力により該排水性アスファルト
混合物層が磨り減ってしまうので、この樹脂の塗布量は
0.1kg/m2以上であることが好ましい。
【0021】上記樹脂未硬化物と硬化剤及び必要に応じ
てフィラー又は/及び補強材短繊維を配合した混合物を
硬化処理することにより、適度の剛性、弾性、粘着性、
耐候性及び耐摩耗性を有する混合物となるが、硬化剤と
しては通常レドックス触媒を用い、屋外の一般の下地温
度においては15〜90分間で硬化する。そのときの加
熱温度が10℃よりも低いと、上記の重合が短時間では
十分に達成されなくて、適度の特性を備えた塗布層が得
られず、一方、40℃を越えると、樹脂未硬化物中のモ
ノマーが過度に蒸散するため、適度な特性を備えた排水
性アスファルト混合物層が得られ難い。よって本発明で
は前記混合物の加熱温度は10〜40℃が好ましい。こ
の加熱処理は、上記温度において通常10〜60分間施
せば十分である。
てフィラー又は/及び補強材短繊維を配合した混合物を
硬化処理することにより、適度の剛性、弾性、粘着性、
耐候性及び耐摩耗性を有する混合物となるが、硬化剤と
しては通常レドックス触媒を用い、屋外の一般の下地温
度においては15〜90分間で硬化する。そのときの加
熱温度が10℃よりも低いと、上記の重合が短時間では
十分に達成されなくて、適度の特性を備えた塗布層が得
られず、一方、40℃を越えると、樹脂未硬化物中のモ
ノマーが過度に蒸散するため、適度な特性を備えた排水
性アスファルト混合物層が得られ難い。よって本発明で
は前記混合物の加熱温度は10〜40℃が好ましい。こ
の加熱処理は、上記温度において通常10〜60分間施
せば十分である。
【0022】
【作用】本発明によれば、道路基盤層上又はコンクリー
ト層上等に積層された排水性アスファルト混合物層の表
層部のアスファルトで被覆された骨材各粒子が、メタク
リレート又は/及びアクリレート樹脂硬化物で被覆さ
れ、強固に連結され、かつ該樹脂硬化物被覆層は物理、
化学特性が優れたものであるため、自動車のタイヤが強
く接触しても、各粒子の内層部(骨材及びそれを被覆し
ているアスファルト)は損傷を受けることがない。この
ように強度、耐候性等の劣る内層部のアスファルト混合
物粒子が、タイヤと直接接触しないようにしたので、従
来のように自動車のタイヤとの摩擦や衝撃によって内部
の骨材粒子が摩耗あるいは飛散してしまうことが防止さ
れる。また、メタクリレート又は/及びアクリレート樹
脂硬化物は紫外線を吸収しかつ対抗力が高いため、日光
に当たっても内部のアスファルトが劣化せず、排水性ア
スファルト混合物層の耐候性が大いに改善される。
ト層上等に積層された排水性アスファルト混合物層の表
層部のアスファルトで被覆された骨材各粒子が、メタク
リレート又は/及びアクリレート樹脂硬化物で被覆さ
れ、強固に連結され、かつ該樹脂硬化物被覆層は物理、
化学特性が優れたものであるため、自動車のタイヤが強
く接触しても、各粒子の内層部(骨材及びそれを被覆し
ているアスファルト)は損傷を受けることがない。この
ように強度、耐候性等の劣る内層部のアスファルト混合
物粒子が、タイヤと直接接触しないようにしたので、従
来のように自動車のタイヤとの摩擦や衝撃によって内部
の骨材粒子が摩耗あるいは飛散してしまうことが防止さ
れる。また、メタクリレート又は/及びアクリレート樹
脂硬化物は紫外線を吸収しかつ対抗力が高いため、日光
に当たっても内部のアスファルトが劣化せず、排水性ア
スファルト混合物層の耐候性が大いに改善される。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。まず、本発明に係る道路の構造を図1に示す。ま
た、高架式の場合の道路構造を図2に示す。Rは道路で
あり、その最下層は約1mの厚みを有する路床11であ
る。路床11の上方には、土又は/及び砕石等から成る
下層路盤12と、上層路盤13とが積層されている。な
お本明細書においては、路床11と、下層路盤12と、
上層路盤13とをまとめて「基盤層」と称しており、符
号1で示してある。ここで高架式の道路の場合は、基盤
層1はコンクリート又は鋼板で構成されると考えられ
る。そして、基盤層1には、アスファルトコンクリート
からなる基層2が積層されており、該基層2には排水性
アスファルト混合物からなる排水性アスファルト層3が
積層されている。
する。まず、本発明に係る道路の構造を図1に示す。ま
た、高架式の場合の道路構造を図2に示す。Rは道路で
あり、その最下層は約1mの厚みを有する路床11であ
る。路床11の上方には、土又は/及び砕石等から成る
下層路盤12と、上層路盤13とが積層されている。な
お本明細書においては、路床11と、下層路盤12と、
上層路盤13とをまとめて「基盤層」と称しており、符
号1で示してある。ここで高架式の道路の場合は、基盤
層1はコンクリート又は鋼板で構成されると考えられ
る。そして、基盤層1には、アスファルトコンクリート
からなる基層2が積層されており、該基層2には排水性
アスファルト混合物からなる排水性アスファルト層3が
積層されている。
【0024】ここで、該排水性アスファルト混合物層3
が、道路R表面の水を基盤層1以下のいわゆる地盤中へ
浸透させることを目的とする場合は、基層2のアスファ
ルトコンクリートは省略することができ、基盤層1へ直
接積層される。また、高架式の道路の場合は、コンクリ
ート又は鋼板で構成された基盤層1の上に、防水層5が
積層される場合が多く、この防水層5の上方にアスファ
ルトコンクリートからなる基層2が積層されており、該
基層2には排水性アスファルト混合物からなる排水性ア
スファルト層3が積層される。ここで、道路R表面の水
を該防水層5上にて排水することを目的とする場合は、
基層2のアスファルトコンクリートは省略することがで
き、排水性アスファルト層3は、直接防水層5に積層さ
れる。
が、道路R表面の水を基盤層1以下のいわゆる地盤中へ
浸透させることを目的とする場合は、基層2のアスファ
ルトコンクリートは省略することができ、基盤層1へ直
接積層される。また、高架式の道路の場合は、コンクリ
ート又は鋼板で構成された基盤層1の上に、防水層5が
積層される場合が多く、この防水層5の上方にアスファ
ルトコンクリートからなる基層2が積層されており、該
基層2には排水性アスファルト混合物からなる排水性ア
スファルト層3が積層される。ここで、道路R表面の水
を該防水層5上にて排水することを目的とする場合は、
基層2のアスファルトコンクリートは省略することがで
き、排水性アスファルト層3は、直接防水層5に積層さ
れる。
【0025】本実施例の場合、アスファルトとして、
「セナファルト」(商品名:株式会社ブリヂストン社
製)を用い、これに骨材や石粉を混ぜて加熱混合するこ
とにより、アスファルトで被覆された骨材粒子の多数個
からなる排水性アスファルト混合物を得ている。次い
で、該排水性アスファルト混合物層3の表層部には、メ
タクリレート又は/及びアクリレート系樹脂から成る硬
化膜41が形成されている。これらメタクリレート又は
/及びアクリレート系樹脂の未硬化物を各骨材に被覆、
連結するには、該樹脂の未硬化物液状混合物の塗布量は
0.1kg/m2〜3.0kg/m2である。
「セナファルト」(商品名:株式会社ブリヂストン社
製)を用い、これに骨材や石粉を混ぜて加熱混合するこ
とにより、アスファルトで被覆された骨材粒子の多数個
からなる排水性アスファルト混合物を得ている。次い
で、該排水性アスファルト混合物層3の表層部には、メ
タクリレート又は/及びアクリレート系樹脂から成る硬
化膜41が形成されている。これらメタクリレート又は
/及びアクリレート系樹脂の未硬化物を各骨材に被覆、
連結するには、該樹脂の未硬化物液状混合物の塗布量は
0.1kg/m2〜3.0kg/m2である。
【0026】排水性アスファルト層3中の塗布層4がメ
タクリレート又は/及びアクリレート系樹脂により被覆
されている状態の詳細が、図3に示されている。この図
から明らかなように、メタクリレート又は/及びアクリ
レート系樹脂から成る硬化膜41は排水性アスファルト
層3の全表面を覆って平坦にしてしまう訳では無い。排
水性アスファルト混合物中の骨材31…間の間隙に対応
してアスファルト32で被覆された骨材表面に一様に硬
化膜41が形成されており、連通した空隙34が確保さ
れている。したがって、雨等により道路Rの表面に水が
溜まったとしても、この連通した空隙34が水排水溝と
して作用してその水を逃す(排出する)。そのため図1又
は図2に図示の塗布層4上に水が溜まることが無くな
り、ハイドロプレーニング現象の発生も防止される。一
方、排水性アスファルト混合物中の骨材31…は表面が
露出していないので、自動車のタイヤと接触することも
無い。そのため、骨材31…の摩耗による表面の目潰れ
や粉塵の発生が防止されるのである。
タクリレート又は/及びアクリレート系樹脂により被覆
されている状態の詳細が、図3に示されている。この図
から明らかなように、メタクリレート又は/及びアクリ
レート系樹脂から成る硬化膜41は排水性アスファルト
層3の全表面を覆って平坦にしてしまう訳では無い。排
水性アスファルト混合物中の骨材31…間の間隙に対応
してアスファルト32で被覆された骨材表面に一様に硬
化膜41が形成されており、連通した空隙34が確保さ
れている。したがって、雨等により道路Rの表面に水が
溜まったとしても、この連通した空隙34が水排水溝と
して作用してその水を逃す(排出する)。そのため図1又
は図2に図示の塗布層4上に水が溜まることが無くな
り、ハイドロプレーニング現象の発生も防止される。一
方、排水性アスファルト混合物中の骨材31…は表面が
露出していないので、自動車のタイヤと接触することも
無い。そのため、骨材31…の摩耗による表面の目潰れ
や粉塵の発生が防止されるのである。
【0027】ここで塗布層4の樹脂未硬化物の塗布量は
0.1〜3.0kg/m2 、特に好ましくは0.5〜
1.5kg/m2 としているが、これは図4に示す実施
例1の液状混合物を用いた、液状混合物塗布量−摩耗量
の実測関係曲線に基づいて設定されたものである。この
図から明らかなように、液状混合物塗布量(kg/
m2 、すなわち面密度が単位となっている)が、0.1
kg/m2 未満では、その摩耗量が極めて多くなり、ま
た3.0kg/m2 を越えると、摩耗量の低減効果がそ
れ以上変わらなく、また塗布層4に連通した空隙34が
形成されなくなってしまい、塗布層4上に水溜まりが出
来てしまう。図4からみて特に、0.5kg/m2 未満
では摩耗量が急激に増加している。一方、面密度が1.
5kg/m2 を越えると、摩耗量の低減効果が変わらな
く、また塗布層4に連通した空隙34が形成され難くな
る。
0.1〜3.0kg/m2 、特に好ましくは0.5〜
1.5kg/m2 としているが、これは図4に示す実施
例1の液状混合物を用いた、液状混合物塗布量−摩耗量
の実測関係曲線に基づいて設定されたものである。この
図から明らかなように、液状混合物塗布量(kg/
m2 、すなわち面密度が単位となっている)が、0.1
kg/m2 未満では、その摩耗量が極めて多くなり、ま
た3.0kg/m2 を越えると、摩耗量の低減効果がそ
れ以上変わらなく、また塗布層4に連通した空隙34が
形成されなくなってしまい、塗布層4上に水溜まりが出
来てしまう。図4からみて特に、0.5kg/m2 未満
では摩耗量が急激に増加している。一方、面密度が1.
5kg/m2 を越えると、摩耗量の低減効果が変わらな
く、また塗布層4に連通した空隙34が形成され難くな
る。
【0028】実施例1:樹脂未硬化物としてのメタクリ
レート又は/及びアクリレート系塗布剤の具体的適用例
について説明する。まず、メタクリル酸メチル55重量
部、アクリル酸2ーエチルヘキシル15重量部にメタク
リル酸メチル/メタクリル酸ブチル=40/60共重合
体(平均分子量MW=60,000)30重量部を加え、
更にm.p.130°Fのパラフィンワックス1.0重
量部、N,NージメチルーPートルイジン1.0重量部
を加えて加温溶解し、粘度約200cpsの樹脂溶液(1ー
A)を得た。この樹脂溶液(1ーA)102重量部に硬化
剤ベンゾイルパーオキサイド(B.P.O)の50%濃度
品を2重量部加え溶解した後直ちに、空隙率20%のア
スファルト系排水舗装材(排水性アスファルト混合物
層)の表面に約1kg/m2 になるようにローラーで塗
布した。塗布した液状混合物の硬化性は良好で気温20
℃で約20分で硬化した。
レート又は/及びアクリレート系塗布剤の具体的適用例
について説明する。まず、メタクリル酸メチル55重量
部、アクリル酸2ーエチルヘキシル15重量部にメタク
リル酸メチル/メタクリル酸ブチル=40/60共重合
体(平均分子量MW=60,000)30重量部を加え、
更にm.p.130°Fのパラフィンワックス1.0重
量部、N,NージメチルーPートルイジン1.0重量部
を加えて加温溶解し、粘度約200cpsの樹脂溶液(1ー
A)を得た。この樹脂溶液(1ーA)102重量部に硬化
剤ベンゾイルパーオキサイド(B.P.O)の50%濃度
品を2重量部加え溶解した後直ちに、空隙率20%のア
スファルト系排水舗装材(排水性アスファルト混合物
層)の表面に約1kg/m2 になるようにローラーで塗
布した。塗布した液状混合物の硬化性は良好で気温20
℃で約20分で硬化した。
【0029】実施例2:メタクリル酸メチル35重量
部、メタクリル酸ブチル15重量部、アクリル酸2ーエ
チルヘキシル25重量部にメタクリル酸メチル/メタク
リル酸ブチル=60/40(平均分子量MW=40.0
00)22重量部を加え、更にジメタクリル酸エチレン
グリコール3重量部、可塑剤ジオクチルフタレート10
重量部、m.p.130°Fのパラフィンワックス1.
0重量部、N,NージメチルーPートルイジン1.0重
量部を加えて加温溶解し粘度約100cpsの樹脂溶液(2
ーA)を得た。この樹脂溶液(2ーA)112重量部に硬
化剤ベンゾイルパーオキサイド(B.P.O)の50%濃
度品を3重量部加えて溶解後、珪石粉20重量部を加え
て混合した後、直ちに空隙率20%のアスファルト系排
水舗装材の表面に約1kg/m2 になるようにローラー
で塗布した。塗布した液状混合物の硬化性は良好で気温
15℃で約40分で硬化した。
部、メタクリル酸ブチル15重量部、アクリル酸2ーエ
チルヘキシル25重量部にメタクリル酸メチル/メタク
リル酸ブチル=60/40(平均分子量MW=40.0
00)22重量部を加え、更にジメタクリル酸エチレン
グリコール3重量部、可塑剤ジオクチルフタレート10
重量部、m.p.130°Fのパラフィンワックス1.
0重量部、N,NージメチルーPートルイジン1.0重
量部を加えて加温溶解し粘度約100cpsの樹脂溶液(2
ーA)を得た。この樹脂溶液(2ーA)112重量部に硬
化剤ベンゾイルパーオキサイド(B.P.O)の50%濃
度品を3重量部加えて溶解後、珪石粉20重量部を加え
て混合した後、直ちに空隙率20%のアスファルト系排
水舗装材の表面に約1kg/m2 になるようにローラー
で塗布した。塗布した液状混合物の硬化性は良好で気温
15℃で約40分で硬化した。
【0030】実施例3:メタクリル酸メチル35重量
部、メタクリル酸ブチル15重量部、アクリル酸2−エ
チルヘキシル25重量部にメタクリル酸メチル/メタク
リル酸ブチル=60/40(平均分子量MW=40,0
00)22重量部を加え、更にジメタクリル酸エチレン
グリコール3重量部、ジオクチルフタレート10重量
部、m.p.130°Fのパラフィンワックス1.0重
量部を加え加温溶解し、約100cpsの樹脂溶液(3
−A)を得た。この樹脂溶液(3−A)55.5重量部
に、N,Nージメチル−P−トルイジン1.0重量部と
重質炭酸カルシウム(a)(三共精粉株式会社製)10
重量部を加え混合し、樹脂溶液(3−B)を得た。ま
た、残りの樹脂溶液(3−A)55.5重量部にカドッ
クスB−50p(BPO50%品)3重量部と重質炭酸
カルシウム(a)10重量部を加えて混合し、樹脂溶液
(3−C)を得た。この樹脂溶液(3−B)と(3−
C)を混合比率1対1の二液エアスプレー装置により、
空隙率20%のゴムアスファルト系排水舗装材の表面に
約2kg/m 2 になるようにスプレー塗布した。塗布し
た液状混合物の硬化性は良好で気温20℃で約30分間
で硬化した。
部、メタクリル酸ブチル15重量部、アクリル酸2−エ
チルヘキシル25重量部にメタクリル酸メチル/メタク
リル酸ブチル=60/40(平均分子量MW=40,0
00)22重量部を加え、更にジメタクリル酸エチレン
グリコール3重量部、ジオクチルフタレート10重量
部、m.p.130°Fのパラフィンワックス1.0重
量部を加え加温溶解し、約100cpsの樹脂溶液(3
−A)を得た。この樹脂溶液(3−A)55.5重量部
に、N,Nージメチル−P−トルイジン1.0重量部と
重質炭酸カルシウム(a)(三共精粉株式会社製)10
重量部を加え混合し、樹脂溶液(3−B)を得た。ま
た、残りの樹脂溶液(3−A)55.5重量部にカドッ
クスB−50p(BPO50%品)3重量部と重質炭酸
カルシウム(a)10重量部を加えて混合し、樹脂溶液
(3−C)を得た。この樹脂溶液(3−B)と(3−
C)を混合比率1対1の二液エアスプレー装置により、
空隙率20%のゴムアスファルト系排水舗装材の表面に
約2kg/m 2 になるようにスプレー塗布した。塗布し
た液状混合物の硬化性は良好で気温20℃で約30分間
で硬化した。
【0031】上記各実施例をまとめて表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】 *1.メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル =60/40共重合体(平均分子量MW=40,000) *2. 〃 / 〃 =40/60 〃 ( 〃 MW=60,000) *3.化薬アクゾー社製 BPO 50%品(粉状) *4. 〃 〃 〃 (ペースト状) *5.三共精粉(株)製 重質炭酸カルシウム
【0034】次に各実施例の作用効果を示す試験結果に
ついて、表1〜表3、及び図4を参照して説明する。
ついて、表1〜表3、及び図4を参照して説明する。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】試験に用いられた排水性アスファルト混合
物試料の配合は表2に示すとおりである。この表2にお
いて、「バインダ」とは排水性アスファルト混合物におい
て骨材や石粉の「つなぎ」として作用するアスファルト材
料を意味している。また、No.2は、排水性アスファ
ルト混合物層の表層部に本発明実施例1のアクリル樹脂
硬化物を被覆している。換言すれば、試料No.1、N
o.3は図1、図2及び図3における塗布層4を有して
おらず、表層3が露出するような構成となっている。試
験方法としては、スパイクラベリング試験を行った。こ
こで回転式スパイクラベリング試験とは、回転するスパ
イクピンにより強制的に試料を摩耗するものである。ス
パイクラベリング試験の結果が図4に示されている。こ
の試験結果から明らかなように、回転するスパイクピン
による摩耗に対する抵抗性に関しては、本発明実施例の
樹脂硬化物により被覆した排水性アスファルト混合物試
料(No.2)は、被覆していない試料(No.1、3)に比
較して優れている(摩耗量が小さい)。これ等の試験結果
より、本発明に係る樹脂硬化物で被覆することによって
自動車のタイヤ等による摩耗に対する抵抗性が極めて向
上することが理解される。
物試料の配合は表2に示すとおりである。この表2にお
いて、「バインダ」とは排水性アスファルト混合物におい
て骨材や石粉の「つなぎ」として作用するアスファルト材
料を意味している。また、No.2は、排水性アスファ
ルト混合物層の表層部に本発明実施例1のアクリル樹脂
硬化物を被覆している。換言すれば、試料No.1、N
o.3は図1、図2及び図3における塗布層4を有して
おらず、表層3が露出するような構成となっている。試
験方法としては、スパイクラベリング試験を行った。こ
こで回転式スパイクラベリング試験とは、回転するスパ
イクピンにより強制的に試料を摩耗するものである。ス
パイクラベリング試験の結果が図4に示されている。こ
の試験結果から明らかなように、回転するスパイクピン
による摩耗に対する抵抗性に関しては、本発明実施例の
樹脂硬化物により被覆した排水性アスファルト混合物試
料(No.2)は、被覆していない試料(No.1、3)に比
較して優れている(摩耗量が小さい)。これ等の試験結果
より、本発明に係る樹脂硬化物で被覆することによって
自動車のタイヤ等による摩耗に対する抵抗性が極めて向
上することが理解される。
【0038】
【発明の効果】以上述べた説明から明らかなように、本
発明によると、以下のように優れた特性を有する道路舗
装が構築できる。 、排水性アスファルト混合物から構成された表層が優
れた物理・化学特性の樹脂から成る表面層によって被覆
されているので、自動車のタイヤとの摩擦や衝撃により
骨材が摩耗あるいは飛散することが防止される。 、排水性アスファルト混合物の排水性は保持されるの
で、路面に水が溜まることによる水はねやハイドロプレ
ーニング現象は発生しなくなり、かつ路面の凍結も回避
される。 、液状混合物の塗布量を0.1kg/m2 〜3.0k
g/m2 に限定することにより、耐摩耗性に優れかつ排
水性の良好な道路舗装が構築できる。 、本発明の樹脂硬化物によりアスファルト混合物粒子
間の結合力が強められるため、わだち掘れが低減でき
る。 、アスファルト混合物粒子間の空隙率を多く保持で
き、その空隙による吸音効果によって、交通騒音が低減
される。
発明によると、以下のように優れた特性を有する道路舗
装が構築できる。 、排水性アスファルト混合物から構成された表層が優
れた物理・化学特性の樹脂から成る表面層によって被覆
されているので、自動車のタイヤとの摩擦や衝撃により
骨材が摩耗あるいは飛散することが防止される。 、排水性アスファルト混合物の排水性は保持されるの
で、路面に水が溜まることによる水はねやハイドロプレ
ーニング現象は発生しなくなり、かつ路面の凍結も回避
される。 、液状混合物の塗布量を0.1kg/m2 〜3.0k
g/m2 に限定することにより、耐摩耗性に優れかつ排
水性の良好な道路舗装が構築できる。 、本発明の樹脂硬化物によりアスファルト混合物粒子
間の結合力が強められるため、わだち掘れが低減でき
る。 、アスファルト混合物粒子間の空隙率を多く保持で
き、その空隙による吸音効果によって、交通騒音が低減
される。
【図1】 実施例道路の断面図、
【図2】 他の実施例道路の断面図、
【図3】 実施例道路断面図の部分拡大図、
【図4】 液状混合物塗布量と道路面の摩耗量との相関
関係図、
関係図、
1…基盤層 、11…路床、12下層路盤、13…上層
路盤、2…基層 、3…排水性アスファルト層 、3
1…骨材、32…アスファルト、34…連通した空隙、
4…塗布層 、41…硬化膜、5…防水層 R…
道路
路盤、2…基層 、3…排水性アスファルト層 、3
1…骨材、32…アスファルト、34…連通した空隙、
4…塗布層 、41…硬化膜、5…防水層 R…
道路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 偉夫 愛知県名古屋市東区砂田橋4丁目1ー60 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所 内 (72)発明者 青木 敏一 愛知県名古屋市東区砂田橋4丁目1ー60 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所 内 (56)参考文献 特開 昭52−105925(JP,A) 特開 平2−229307(JP,A) 特開 昭59−41361(JP,A) 特開 昭59−179903(JP,A) 実開 平4−30104(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 7/35 E01C 11/24
Claims (11)
- 【請求項1】 道路基盤層上あるいは道路基盤層上のア
スファルトコンクリート層上又はコンクリート層上に積
層された多孔の排水性アスファルト混合物層に対して、
少なくともその表層部に、メタクリレート樹脂又は/及
びアクリレート樹脂の未硬化物と硬化剤を主剤とする液
状混合物を、上記排水性アスファルト混合物層の多孔の
排水性を確保し得る塗布量で塗布し、15〜90分間で
重合硬化することを特徴とする排水性道路舗装の施工方
法。 - 【請求項2】 道路基盤層上あるいは道路基盤層上のア
スファルトコンクリート層上又はコンクリート層上に積
層された多孔の排水性アスファルト混合物層に対して、
少なくともその表層部に、メタクリレート樹脂又は/及
びアクリレート樹脂の未硬化物と補強材短繊維と硬化剤
を主剤とする液状混合物を、上記排水性アスファルト混
合物層の多孔の排水性を確保し得る塗布量で塗布して1
5〜90分間で重合硬化することを特徴とする排水性道
路舗装の施工方法。 - 【請求項3】 メタクリレート樹脂未硬化物が、メチル
メタクリレート又は/及びアルキルメタクリレートのモ
ノマー及びプレポリマーを主成分とするものであること
を特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の排
水性道路舗装の施工方法。 - 【請求項4】 アクリレート樹脂未硬化物が、アクリレ
ート又は/及びアルキルアクリレートのモノマー及びプ
レポリマーを主成分とするものであることを特徴とする
請求項1又は2のいずれか1項に記載の排水性道路舗装
の施工方法。 - 【請求項5】 樹脂未硬化物が、下記(a)、(b)及
び(c)からなるものであることを特徴とする請求項1
ないし4のいずれか1項に記載の排水性道路舗装の施工
方法。 (a)メタクリル酸置換又は非置換アルキルエステル及
び/又はアクリル酸置換又は非置換アルキルエステル (b)(a)に溶解又は膨潤可能なメタクリル酸アルキ
ルエステル及び/又はアクリル酸アルキルエステルの単
独重合体又は共重合体 (c)パラフィンワックス - 【請求項6】 樹脂未硬化物の各成分の配合比が、 (a)=90〜50重量部、 (b)=10〜50重量部、 (c)=(a)+(b)の計100重量部に対して0.
1〜3.0重量部であることを特徴とする請求項5記載
の排水性道路舗装の施工方法。 - 【請求項7】 道路基盤層と、その上部に設けられたア
スファルトコンクリート層又はコンクリート層と、さら
にその上層に積層された多孔の排水性アスファルト混合
物層と、この混合物層の表層部がその排水性を確保し得
る塗布量で被覆されたメタクリレート又は/及びアクリ
レート樹脂の未硬化物と硬化剤を主剤とする液状混合物
を硬化せしめて得られた樹脂硬化物被覆層とから構成さ
れてなることを特徴とする排水性道路舗装構造。 - 【請求項8】道路基盤層と、その上層に積層された多孔
の排水性アスファルト混合物層と、この混合物層の表層
部がその排水性を確保し得る塗布量で被覆されたメタク
リレート又は/及びアクリレート樹脂の未硬化物と硬化
剤を主剤とする液状混合物を15〜90分間で硬化せし
めて得られた樹脂硬化物被覆層とから構成されてなるこ
とを特徴とする排水性道路舗装構造。 - 【請求項9】 多孔の排水性アスファルト混合物層を被
覆したメタクリレート樹脂又は/及びアクリレート樹脂
硬化物が、0.1〜3.0kg/m 2 の塗布量であるこ
とを特徴とする請求項7又は8に記載の排水性道路舗装
構造。 - 【請求項10】 多孔の排水性アスファルト混合物層を
被覆したメタクリレート樹脂又は/及びアクリレート樹
脂硬化物が、0.5〜1.5kg/m 2 の塗布量である
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の排水性道路舗
装構造。 - 【請求項11】 樹脂硬化物が、補強材短繊維をも含む
ものであることを特徴とする請求項7ないし10のいず
れか1項に記載の排水性道路舗装構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35522798A JP3246460B2 (ja) | 1991-04-16 | 1998-12-14 | 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3111168A JP2913895B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 |
JP35522798A JP3246460B2 (ja) | 1991-04-16 | 1998-12-14 | 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 |
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---|---|---|---|
JP3111168A Division JP2913895B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11236701A JPH11236701A (ja) | 1999-08-31 |
JP3246460B2 true JP3246460B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=14554206
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3111168A Expired - Lifetime JP2913895B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 |
JP35522798A Expired - Lifetime JP3246460B2 (ja) | 1991-04-16 | 1998-12-14 | 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3111168A Expired - Lifetime JP2913895B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 排水性道路舗装の施工方法及び排水性道路舗装構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP2913895B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107956196A (zh) * | 2017-10-26 | 2018-04-24 | 连云港世博工程设计研究院有限公司 | 快速环保半刚性基层的施工工艺 |
CN110644322A (zh) * | 2019-10-16 | 2020-01-03 | 四川齐峰建设工程有限公司 | 市政道路施工方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3485506B2 (ja) * | 1999-09-03 | 2004-01-13 | 昭和高分子株式会社 | 排水性道路舗装の補強用硬化性樹脂組成物及びその硬化方法 |
JP2007327328A (ja) * | 2001-12-20 | 2007-12-20 | Nippo Corporation:Kk | 太陽熱遮断性舗装体 |
JP2008069632A (ja) * | 2001-12-20 | 2008-03-27 | Nippo Corporation:Kk | 太陽熱遮断性舗装体の構築方法 |
JP4475678B2 (ja) | 2008-03-12 | 2010-06-09 | 昭和高分子株式会社 | 舗装用水系バインダー組成物およびそれを用いた舗装面の表面処理方法 |
CN103334366B (zh) * | 2013-07-17 | 2015-10-28 | 深圳市兴班建筑工程有限公司 | 一种排水式沥青路面的施工方法 |
KR102041150B1 (ko) | 2018-12-19 | 2019-11-06 | 태륭건설(주) | 배수성 아스팔트 포장 혼합물용 아스팔트 바인더, 그 제조방법 및 배수성 아스팔트 포장 혼합물 |
-
1991
- 1991-04-16 JP JP3111168A patent/JP2913895B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1998
- 1998-12-14 JP JP35522798A patent/JP3246460B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107956196A (zh) * | 2017-10-26 | 2018-04-24 | 连云港世博工程设计研究院有限公司 | 快速环保半刚性基层的施工工艺 |
CN110644322A (zh) * | 2019-10-16 | 2020-01-03 | 四川齐峰建设工程有限公司 | 市政道路施工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2913895B2 (ja) | 1999-06-28 |
JPH11236701A (ja) | 1999-08-31 |
JPH05222705A (ja) | 1993-08-31 |
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