JP3244091B2 - 気体分離複合膜 - Google Patents

気体分離複合膜

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雅人 大坪
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中の酸素と窒素を
分離,濃縮する気体分離複合膜に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、気体分離膜は簡単な構成で酸素と
窒素を分離できるので燃焼機器,空調機器,医療機器な
どに利用する研究がなされ一部実用化されている。
【0003】従来、この種の気体分離膜は特開昭56−26
504号公報に示すようなものがあった。すなわち、側鎖
に活性水素を有するポリオリガノシロキサンと側鎖にビ
ニル基を有するポリオリガノシロキサンとの共重合体を
主成分とするものである。この膜の酸素と窒素の分離係
数はPO2/PN2が約2.2であり、酸素の透過係数は2.8
×10~8cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHg程度である。
【0004】また、高い分離係数を有する膜として特開
昭56−146277号公報に示すようなものがある。これは気
体を分離する膜として、ポリ(4−メチルペンテン−1)
から主としてなり、かつ膜厚が1ミクロン以下の極薄膜
とこの極薄膜を支持する多孔質材とから形成される複合
膜を用いているものであり、この複合膜の酸素と窒素の
分離係数はPO2/PN2が約4.5であり、酸素の透過係
数は3.4×10~9cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHg程度である。
【0005】上記気体分離膜は、酸素の分離係数と透過
係数とは相反する特性を有しているので、高流量の酸素
を得るためには膜面積を多く必要とする。そこで酸素透
過係数の大きい高分子材料として、特公平1−57613号
公報に示すようなものがある。これは気体を分離する膜
として、ポリ(1−トリメチルシリル−1−プロピン)
(以下、PTMSPと称す)を用いて重合したものであ
り、酸素の透過係数が、シリコーンゴムよりも1桁以上
高く、その値は8.3×10~7cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHgの
値を有しているが、酸素と窒素の分離係数PO2/PN2
が約1.5〜2.0程度の値と小さく、薄膜にすると透過性能
における経時変化が非常に大きいという問題点があるこ
とから、PTMSPからなる膜中に改質剤を含有させ、
分離係数および経時変化を改良する方法(特開昭62−227
411号公報)などが検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の気体分離膜では、酸素の分離係数と透過係数は相反す
る特性を有しているので、高濃度でしかも高流量の酸素
を得るためには、膜面積を多く必要としコストが高くな
るという欠点があり、また経時特性の劣化が著しく気体
分離膜として実用化するためには満足が得られるもので
はなかった。
【0007】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、酸素の分離性能および透過性能を向上するとともに
経時特性の劣化を抑制することができる気体分離複合膜
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、多孔質材料からなる支持膜層と、この支持
膜層上に設けた分離層と、この分離層上に設けた保護層
とを備え、前記分離層には(化2)で示される一置換もし
くは二置換ポリジフェニルアセチレンとシロキサン系化
合物とを混合した材料を用いるとともに前記保護層には
シロキサン系化合物を用いたものである。
【0009】
【化2】
【0010】
【作用】本発明によれば、支持膜層に接着された分離層
は(化2)で示される一置換もしくは二置換ポリジフェニ
ルアセチレンに経時安定性の高いシロキサン系化合物を
少量介在させることにより、構造の緩和現象を抑制する
ように作用し、気体透過性能の経時変化を抑制でき、支
持膜層と分離層の界面における相互作用により、(化2)
で示される一置換もしくは二置換ポリジフェニルアセチ
レンの持つ本来の特性より高い分離係数を得ることがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の各実施例について、図1に示
す気体分離複合膜の断面図を参照しながら説明する。図
1に示すように、気体分離複合膜1はポリエーテルスル
ホン多孔質材料からなる支持膜層2、この支持膜層2の
上面に設けた分離層3、さらに分離層3の上に設けた保
護層4によって構成されている。気体分離複合膜1を構
成する分離層3として(化2)で示される一置換もしくは
二置換ポリジフェニルアセチレンとシロキサン系化合物
を混合したものである。
【0012】(実施例1) (化2)で示される一置換もしくは二置換ポリジフェニル
アセチレンのR1がトリメチルシリル基で置換されるポ
リ(1−(p−トリメチルシリルフェニル)−2−フェニ
ルアセチレン)を0.6重量%、シロキサン系化合物とスチ
レンの共重合体を0.4重量%、水面展開剤としてポリフ
マル酸エステルを0.35重量%となるようにクロロブタ
ン、トルエン、テトラヒドロフランの有機溶媒(クロロ
ブタン、トルエン、テトラヒドロフランそれぞれの重量
の割合は150:8:5である)で調製して分離層3の調製
液とした。
【0013】つぎに保護層4として、シロキサン系化合
物とスチレンの共重合体を3.7重量%、水面展開剤とし
てポリフマル酸エステルを0.1重量%となるようにクロ
ロブタン、テトラヒドロフランの有機溶媒(クロロブタ
ン、テトラヒドロフランの重量の割合は20:1である)
で調製して調製液とした。
【0014】そして、ポリ(1−(p−トリメチルシリル
フェニル)−2−フェニルアセチレン)とシロキサン系化
合物を混合した分離層3の調製液を一定量、水面上に展
開し、溶媒を蒸発させることによって膜厚約0.03μmの
膜を作製し、支持膜層2と接触させることにより分離層
3を2層積層させる。
【0015】さらに、シロキサン系化合物からなる保護
層4の調製液を一定量、水面上に展開し、溶媒を蒸発さ
せることによって膜厚約0.02μmの薄膜を形成し、さら
にその表面に保護層4を2層積層している。作製した気
体分離複合の初期性能と信頼性試験後の性能を(表1)の
実施例1に示す。
【0016】(実施例2)実施例1のポリ(1−(p−ト
リメチルシリルフェニル)−2−フェニルアセチレン)に
代えて、(化2)で示される一置換もしくは二置換ポリジ
フェニルアセチレンのR1がt−ブチル基で置換される
ポリ(1−(p−t−ブチルフェニル)−2−フェニルア
セチレン)を用いた以外は、実施例1と同様にして気体
分離複合膜を作製した。得られた気体分離複合膜の初期
性能と信頼性試験後の性能とを(表1)の実施例2に示
す。
【0017】(実施例3)実施例1のポリ(1−(p−ト
リメチルシリルフェニル)−2−フェニルアセチレン)に
代えて、(化2)で示される一置換もしくは二置換ポリジ
フェニルアセチレンのR1がトリメチルシリル基、R2
フッ素原子で置換されるポリ(1−(p−トリメチルシリ
ルフェニル)−2−(p−フルオロフェニル)アセチレン)
を用いた以外は、実施例1と同様にして気体分離複合膜
を作製した。得られた気体分離複合膜の初期性能と信頼
性試験後の性能を(表1)の実施例3に示す。
【0018】なお上記(化2)で示される一置換もしくは
二置換ポリジフェニルアセチレンからなる分離層の重量
1.0に対し、シロキサン系化合物からなる保護層4の重
量が0.2未満では経時特性の変化を抑制するのが困難で
あり、保護層4の重量が6.0以上では分離層の酸素の透
過性能を妨げてしまう。
【0019】したがって、経時特性の変化を抑制し酸素
の透過性能に影響を与えないようにするためには、(化
2)で示される一置換もしくは二置換ポリジフェニルア
セチレンからなる分離層3の重量1.0に対し、シロキサ
ン系化合物からなる保護層4の重量は0.4〜3.0が好まし
い。
【0020】また分離層3の分子量は重量平均分子量で
通常1万以上、好ましくは10万以上がよい。このように
分離層3として(化2)で示される一置換もしくは二置換
ポリジフェニルアセチレンにシロキサン系化合物を介在
させ、また分離層3の表面にシロキサン系化合物からな
る保護層4を設けることにより,ちり,ほこり,湿気,
熱等の影響による劣化を防止できる。
【0021】
【表1】
【0022】また、(化2)で示される一置換もしくは二
置換ポリジフェニルアセチレンは淡黄色から橙色である
ので、製膜するときに水面に展開して超薄膜にしても亀
裂,ピンホール等の膜の欠陥を見極めることが容易であ
る。
【0023】また、支持膜層としてポリエーテルスルホ
ンを用いたが、ポリスルホン,ポリスチレン,ポリエチ
レンテレフタレートなどの重合体からなる材料を用いて
もよく、また、その形状は平膜,筒状膜,中空糸膜など
いずれでもよく、織布,布織布などの上に製膜したもの
でもよい。
【0024】また、ポリジフェニルアセチレンと混合す
るシロキサン系化合物は速乾脱アルコールタイプの接着
シール剤、剥離用シリコーンの溶剤型を用いても、ま
た、それらのブレンドを用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明の気体分離複
合膜は、多孔質材料からなる支持膜層と、この支持膜層
上に設けた分離層と、この分離層上に設けた保護層とを
備え、前記分離層には(化2)で示される一置換もしくは
二置換ポリジフェニルアセチレンとシロキサン系化合物
とを混合した材料を用いるとともに前記保護層にはシロ
キサン系化合物を用いたものであり、この構成とするこ
とにより、酸素の分離性能および透過性能を向上でき、
さらに、経時特性の変化を抑制して初期性能および耐久
性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における気体分離複合膜の断面
図である。
【符号の説明】
1…気体分離複合膜、 2…支持膜層、 3…分離層、
4…保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 雅人 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社 研究開発セン ター内 (72)発明者 渡辺 澄 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社 研究開発セン ター内 (72)発明者 田原 武志 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社 研究開発セン ター内 (56)参考文献 特開 昭61−192322(JP,A) 特開 平4−15206(JP,A) 特開 昭64−11606(JP,A) 特開 平5−245352(JP,A) 特開 昭63−65932(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 71/00 - 71/82

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質材料からなる支持膜層と、この支
    持膜層上に設けた分離層と、この分離層上に設けた保護
    層とを備え、前記分離層には(化1)で示される一置換も
    しくは二置換ポリジフェニルアセチレンとシロキサン系
    化合物とを混合した材料を用いるとともに前記保護層に
    はシロキサン系化合物を用いたことを特徴とする気体分
    離複合膜。 【化1】
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