JP3243572U - 石膏ボード製天井パネル - Google Patents

Abstract

【課題】安価で装飾性における自由度も高い四角錐台状の石膏ボード製天井パネルを提供する。【解決手段】板状の石膏芯１１を表の板紙と裏の板紙１３でサンドイッチ状に挟んだ石膏ボード１０を、以下の（１）ないし（４）のステップを経て形成される構成とした。（１）石膏ボードを所望の大きさの矩形よりも一回り大きく切断し、（２）所望の大きさの矩形の線に沿うように表の板紙を残して断面が二等辺のＶ字溝１５が削られて形成され、（３）二等辺のＶ字溝に沿って折り曲げたときに天井パネルの裏側となる表面からはみ出した箇所１７を削って表面全体が同一レベルとなるように削り取り、（４）二等辺のＶ字溝を折り曲げてＶ字溝のカットされた切断面同士を糊着する。（５）さらに、必要に応じて石膏ボード製天井パネルの底面に、所望の彩色または模様を描く。【選択図】図２

Description

本考案は、室内で使用される石膏ボード製の天井用パネルに関する。

近年では、天井にも装飾性の高いパネルが使用されることが多い。このため、例えば特許文献１には装飾性のある天井ユニットが提案されている。

特許文献１に開示の考案は、考案の名称を「意匠性組子模様の天井・壁面ユニット」としていて、その課題を「木製の格子状基本ユニットを格子棒にて中心部に万字模様を持つ正方体を形成することにより、精神的デザイン性をもった模様に形成して、しかも立体格子組子になった意匠性組子模様の天井・壁面ユニットを提供する。」としていて、その解決手段を「室内の天井、又は壁面において、木材製角状格子を中心部万字模様に仕立てた組子正方体を縦横二方向に２～８組連続的に構成した４５０～９００ｍｍの正方体、又は長方体を枠体に嵌め込んで形成されて、材料として針葉樹林の木材であって、厚さ１０～３０ｍｍの角材の各格子の表面に木目調絞付けを行い、結合した連続面とした組子正方体の中心部に模様を形成している意匠性組子模様の天井・壁面ユニット３である。」としている。

実用新案登録第３１９４０８６号公報

しかしながら、特許文献１に開示の考案は経済的にも比較的に高価となることが予想されるとともに、装飾性においても自由度が狭く、デザインの多様化に応えきれないものと思料される。

そこで、本考案が解決しようとする課題は、安価で装飾性における自由度も高い石膏ボード製天井パネルを提供することにある。

上記課題を達成するために、本願請求項１に係る石膏ボード製天井パネルは、石膏を表の板紙と裏の板紙でサンドイッチ状に挟んだ板状の石膏ボードを、以下のステップ１ないしステップ４を経て成形され傾斜する側面も板紙で覆われて表の板紙が底面となる、ことを特徴としている。
ステップ１ 前記石膏ボードを所望の大きさの矩形よりも一回り大きく切断し、
ステップ２ 前記所望の大きさの矩形の線に沿うように表の板紙を残して断面が二等辺のＶ字溝が削られて形成されるとともに、該二等辺のＶ字溝の外縁は切断された矩形の辺縁部に一致し、
ステップ３ 前記二等辺のＶ字溝に沿って折り曲げたときに天井パネルの裏側となる表面からはみ出る箇所を削って表面全体が同一レベルとなるように削り取り、
ステップ４ 前記二等辺のＶ字溝を折り曲げてＶ字溝のカットされた切断面同士を糊着する。
また、本願請求項２に係る石膏ボード製天井パネルは、請求項１に記載の石膏ボード製天井パネルであって、前記はみ出し部分の削り取り個所には板紙と同仕様のテープを貼り付ける、ことを特徴としている。
そして、本願請求項３に係る石膏ボード製天井パネルは、請求項１または請求項２に記載の石膏ボード製天井パネルであって、前記石膏ボード製天井パネルの底面と側面が形成する角度をθとすると、３０°≦θ≦９０°である、ことを特徴としている。したがって、本願考案に係る石膏ボード製天井パネルは、四角錐台状を呈している。
さらに、本願請求項４に係る石膏ボード製天井パネルは、請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の石膏ボード製天井パネルであって、前記石膏ボード製天井パネルの底面には、所望の彩色または模様が描かれている、ことを特徴としている。

本願考案は上記の構成により以下の効果を奏する。
（１－１）本願考案に係る石膏ボード製天井パネルは、所望の大きさの矩形よりも一回り大きく切断して所望の大きさに成形するため、ニーズに合った任意の大きさの矩形のパネルを得ることができる。
（１－２）表の板紙を残して二等辺のＶ字溝が形成されて、折り返されるため、底面となる矩形の４辺は真っすぐな鋭い直線となる。
（２）ステップ３で削られた箇所にも板紙と同仕様のテープを貼り付けるので、石膏ボード製天井パネルはすべて板紙で覆われるため、品質が変わることなく製品寿命が永くなる。
（３）底面と側面が形成する角度が鋭角となることにより、この石膏ボード製天井パネルは天井に取り付けたときに下から側面が殆ど見えなくなる。なお、二等辺のＶ字溝の先端部の角度は、（１８０°－２θ）となる。
（４）天井パネルの底面に所望の彩色または模様を描いたり、プリントすることにより、多様なニーズに応える装飾を施すことができる。前述の（３）の効果により、側面に彩色等を描くことは殆ど不要であるが、必要に応じて彩色程度を側面に施すようにしても良い。

図１は、実施例に係る石膏ボード製天井パネルの全体図であり、（１）は平面図、（２）は斜視図である。 図２は、実施例に係る石膏ボード製天井パネルの成形順序説明のための端部断面図である。

本考案を実施するための形態に係る実施例について、図１および図２に基づいて説明する。なお、図１および図２において、符号１０は石膏ボード製天井パネル、図２において、符号１１は石膏芯、符号１３は板紙、符号１５はＶ字溝、符号１７ははみ出し部分の削り取り個所、符号１９はテープ状の板紙、符号θは底面と側面との挟角、符号△は所望の矩形の外縁線の位置である。

図１に示すように、石膏ボード製天井パネル１０は裏面となる上面が狭く、天井面となる下面が広くなっていて、全体が四角錐台状を呈している。そして、図１では、下面である底面と側面との挟角θが略３０°である例を示している。

次に石膏ボード製天井パネル１０の成形順序について、図２に基づいて説明する。図２のステップ０に示すように、石膏ボードは、その断面が石膏芯１１を上下の両面から板紙１３、１３が挟んで構成されている。そして、△の所望の矩形の外縁線の位置に沿ってＶ字状にカットしていくが、その際、板紙１３は切断しないようにする。

Ｖ字状にカットした状態を図２のステップ１に示しているが、Ｖ字溝１５の両側のカットされた面と板紙１３との挟角はそれぞれθ／２となる。従って、Ｖ字溝１５の先端部の角度は（１８０°－θ）となる。この状態でＶ字溝１５の先端部を中心に折り曲げると右側の三角形の直角部分が上部の板紙１３よりもはみ出してしまうので削り取る。これが図２のステップ２、３に示すはみ出し部分の削り取り個所１７である。

そして、図２のステップ２、３に示すようにＶ字溝１５の先端部を中心に折り曲げるとステップ４に示す円錐台形状の石膏ボード製天井パネル１０が略完成するが、はみ出し部分の削り取り個所１７の部分が板紙１３に覆われていないので、テープ状の板紙１９を貼り付ける。これで円錐台形状の石膏ボード製天井パネル１０が完成するが、必要に応じ円錐台形状の底面に所望の彩色または模様を描く。

１０ 石膏ボード製天井パネル
１１ 石膏芯
１３ 板紙
１５ Ｖ字溝
１７ はみ出し部分の削り取り個所
１９ テープ状の板紙
θ 底面と側面との挟角
△ 所望の矩形の外縁線の位置

上記課題を達成するために、本願請求項１に係る石膏ボード製天井パネルは、石膏を表の板紙と裏の板紙でサンドイッチ状に挟んだ板状の石膏ボードを、以下のステップ１ないしステップ４を経て成形され傾斜する側面も板紙で覆われて表の板紙が底面となる、ことを特徴としている。
ステップ１ 前記石膏ボードを所望の大きさの矩形よりも一回り大きく切断し、
ステップ２ 前記所望の大きさの矩形の線に沿うように表の板紙を残して断面が二等辺のＶ字溝が削られて形成されるとともに、該二等辺のＶ字溝の外縁は切断された矩形の辺縁部に一致し、
ステップ３ 前記二等辺のＶ字溝に沿って折り曲げたときに天井パネルの裏側となる表面からはみ出る箇所を削って表面全体が同一レベルとなるように削り取り、
ステップ４ 前記二等辺のＶ字溝を折り曲げてＶ字溝のカットされた切断面同士を糊着する。
また、本願請求項２に係る石膏ボード製天井パネルは、請求項１に記載の石膏ボード製天井パネルであって、前記はみ出し部分の削り取り個所には板紙と同仕様のテープを貼り付ける、ことを更に有している。
そして、本願請求項３に係る石膏ボード製天井パネルは、請求項１または請求項２に記載の石膏ボード製天井パネルであって、前記石膏ボード製天井パネルの底面と側面が形成する角度をθとすると、３０°≦θ≦９０°である、ことを更に有している。したがって、本願考案に係る石膏ボード製天井パネルは、四角錐台状を呈している。
さらに、本願請求項４に係る石膏ボード製天井パネルは、請求項１または請求項２に記載の石膏ボード製天井パネルであって、前記石膏ボード製天井パネルの底面には、所望の彩色または模様が描かれている、ことを更に有している。

Claims (4)

1. 石膏を表の板紙と裏の板紙でサンドイッチ状に挟んだ板状の石膏ボードを、以下のステップ１ないしステップ４を経て成形され傾斜する側面も板紙で覆われて表の板紙が底面となる石膏ボード製天井パネル。
   ステップ１ 前記石膏ボードを所望の大きさの矩形よりも一回り大きく切断し、
   ステップ２ 前記所望の大きさの矩形の線に沿うように表の板紙を残して断面が二等辺のＶ字溝が削られて形成されるとともに、該二等辺のＶ字溝の外縁は切断された矩形の辺縁部に一致し、
   ステップ３ 前記二等辺のＶ字溝に沿って折り曲げたときに天井パネルの裏側となる表面からはみ出る箇所を削って表面全体が同一レベルとなるように削り取り、
   ステップ４ 前記二等辺のＶ字溝を折り曲げてＶ字溝のカットされた切断面同士を糊着する。
2. 前記はみ出し部分の削り取り個所には板紙と同仕様のテープを貼り付ける、ことを特徴とする請求項１に記載の四角錐台状の石膏ボード製天井パネル。
3. 前記石膏ボード製天井パネルの底面と側面が形成する角度をθとすると、３０°≦θ≦９０°で四角錐台状を呈している、
   ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の石膏ボード製天井パネル。
4. 少なくとも前記石膏ボード製天井パネルの底面には、所望の彩色または模様が描かれている、
   ことを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の石膏ボード製天井パネル。

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