JP3243430B2 - 浴剤組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、入浴時の肌のなめ
らかさ及び入浴後の肌のさっぱり感に優れた、浴剤組成
物に関する。

【０００２】

【従来の技術】浴剤組成物は一般に、硫酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム等の無機塩混合物色素、保湿剤等を
配合したもので、浴湯に香りや色調を与えたり、無機塩
の作用による血行促進効果や保温効果によって疲労を回
復しリラックス感を与えるものである。

【０００３】一方、夏場の入浴においては入浴中の肌の
なめらかさ及び入浴後の肌のさっぱり感が望まれてきて
いる。

【０００４】このような要望に応えるべく、各種の浴剤
組成物が提案されているが、消費者の満足感を得られる
ものは少なく、それぞれに何らかの問題点を有している
というのが実情である。例えば、アルミニウム塩を配合
した入浴剤が一般に使用されているが、これらの入浴剤
は入浴後のさっぱり感は得られるものの、入浴中にぬる
ついたり、きしみ感を感じたりして入浴中の感触が良く
ないという問題があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情のもとでなされたものであって、入浴時の肌のなめ
らかさ及び入浴後の肌のさっぱり感に優れた浴剤組成物
を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
塩及びイソステアリルアルコールを含有することを特徴
とする浴剤組成物にある。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるアルミニウム塩としては、例えば硫
酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アル
ミニウムアンモニウム、塩化アルミニウムなどの無機ア
ルミニウム塩、乳酸アルミニウム、クエン酸アルミニウ
ム、リンゴ酸アルミニウムなどの可溶性カルボン酸アル
ミニウム塩等が挙げられる。これらのアルミニウム塩の
配合量は特に限定されないが、本発明の浴剤組成物総量
に対して好ましくは０．３〜１０．０重量％（以下、ｗ
ｔ％と略する）、更に好ましくは０．５〜５．０ｗｔ％
配合される。これらの数値は本発明の浴剤組成物を１８
０ｌのお湯に３０ｇ溶解する場合、それぞれ浴水中濃度
が０．５〜１６．７ｐｐｍ、０．８３〜８．３ｐｐｍに
相当する。０．３ｗｔ％未満では、さっぱり感が得られ
ない場合があり、１０．０ｗｔ％を超えて配合すると使
用時に溶解せずに残ったり、凝集して沈殿を生じて好ま
しくない場合がある。

【０００８】本発明に用いられるイソステアリルアルコ
ールの配合量は、当該浴剤組成物の総量に対して好まし
くは０．１〜５．０ｗｔ％、更に好ましくは０．３〜
３．０ｗｔ％配合される。これらの数値は上記同様本発
明の浴剤組成物を１８０ｌのお湯に３０ｇ溶解する場
合、それぞれ浴水中濃度が０．１７〜８．３ｐｐｍ、
０．５〜５ｐｐｍに相当する。配合量が０．１％未満で
は、入浴時の肌のなめらかさに良好な効果が得られない
場合があり、５．０ｗｔ％を超えると入浴後の肌がべた
つき好ましくない傾向がある。

【０００９】本発明に用いられる上記２成分は、当該浴
剤組成物中において両者の比率がアルミニウム塩：イソ
ステアリルアルコール＝１：５〜５：１であると更に好
ましい結果が得られる。

【００１０】本発の浴剤組成物は、上述した２成分を必
須の構成成分とするが、当該組成物には、下記の他の成
分等を本発明の目的を達成する範囲で適宜配合すること
ができる。

【００１１】１）無機塩類 炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、硫酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、ホウ
砂、硝酸カルシウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、
ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸鉄、リ
ン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、酸化カルシウム、
炭酸マグネシウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム等。

【００１２】２）無機酸類 無水ケイ酸、メタケイ酸、ホウ酸等。

【００１３】３）有機酸類 安息香酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、サ
リチル酸等。

【００１４】４）油脂類 オリーブ油、大豆油、アーモンド油、ひまし油、やし
油、パーム油、タートル油、米糠油、米胚芽油、ミンク
油、ホホバ油、卵黄油、スクワラン、ラノリン、流動パ
ラフィン、白色ワセリン等。

【００１５】５）多価アルコール グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポ
リエチレングリコール、１，３−ブチレングリコール、
イソプレングリコール等。

【００１６】６）生薬、ハーブ類 チンピ、トウキ、ニンジン、シャクヤク、ショウブ、シ
ソ、ヨモギ、カミツレ、オオバク、モモ、アロエ、ヘチ
マ、イチョウ、アシタバ、オウゴン、マロニエ、レイ
シ、アルニカ等、及びこれらからの水及び／又は１，３
ブチレングリコール、エタノール等の低級アルコールに
よる抽出物。

【００１７】７）香料類 ラベンダー油、ジャスミン油、ローズ油、レモン油、オ
レンジ油、ハッカ油、タイム油、ショウブ油、ヒバ油、
ヒノキ油、バラ油、ユーカリ油、カンファー、ペパーミ
ン油、スペアミント油、ゲラニオール、シトロネロール
等の天然および合成香料等。

【００１８】さらに、本発明に係る浴剤組成物は、上記
のもの以外にも、酸化チタン、タルク、界面活性剤、殺
菌剤、ビタミン類、厚生省令に定められたタール色素別
表ＩおよびＩＩの色素、クロロフィル、リボフラビン、
紅花、アントラキノン等の食品添加物として認めらてい
る天然色素、香料等を適宜配合できる。

【００１９】上述したこれら必須成分以外の任意成分と
してはｌ−メントール、カンファー、チモール等の冷感
剤が、さっぱり感を更に向上させ、好ましい。

【００２０】本発明に係る浴剤組成物は常法により、散
剤、顆粒剤、錠剤、液状等の剤形とすることができる。

【００２１】

【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、本
実施例中で用いた評価方法は下記のとおりである。

【００２２】（評価方法）被験者１０名に実施例または
比較例を配合したお湯に入浴させ、入浴中の感触、入浴
後の肌の状態について感触で評価した。

【００２３】実施例１〜５、比較例１〜２ 表１に示す各成分を常法によりリボンミキサーにて３０
分間混合攪拌し、浴剤組成物を調製した。ついで４１℃
のお湯１８０ｌに各浴剤組成物３０ｇを溶解し、被験者
１０名に１０分間入浴させた。入浴後のアンケート結果
もあわせて表１に示す。

【００２４】

【表１】

【００２５】表１に記載の通り、実施例は全ての項目に
わたって、比較例と比して優れていた。

【００２６】

【発明の効果】本発明の浴剤組成物は、入浴時の肌のな
めらかさ、及び入浴後の肌のさっぱり感に優れた、有用
なる浴剤組成物を提供することは明らかである。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アルミニウム塩及びイソステアリルアル
   コールを含有することを特徴とする浴剤組成物。
2. 【請求項２】 アルミニウム塩及びイソステアリルアル
   コールを含有することを特徴とする浴剤組成物。（但
   し、サポニン生薬の抽出末を含有しない。）
3. 【請求項３】 アルミニウム塩、及びイソステアリルア
   ルコール０．１〜５．０重量％を含有することを特徴と
   する浴剤組成物。
4. 【請求項４】 アルミニウム塩及びイソステアリルアル
   コールを含有し、両者の配合比率がアルミニウム塩：イ
   ソステアリルアルコール＝１：５〜５：１であることを
   特徴とする浴剤組成物。