JP3243294B2 - 車両用空調装置の制御装置 - Google Patents

車両用空調装置の制御装置

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JP3243294B2
JP3243294B2 JP25989092A JP25989092A JP3243294B2 JP 3243294 B2 JP3243294 B2 JP 3243294B2 JP 25989092 A JP25989092 A JP 25989092A JP 25989092 A JP25989092 A JP 25989092A JP 3243294 B2 JP3243294 B2 JP 3243294B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部から冷媒の吐出容
量制御信号を入力することにより吐出容量制御を行い得
る圧力制御弁を有する可変容量圧縮機を備えた車両用空
調装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両用空調装置において
は、例えば揺動式可変容量圧縮機を備えたものがある。
この圧縮機は、揺動板が収容されたクランク室及び吸入
室の連通路間に圧力制御弁を配設し、この圧力制御弁に
よりクランク室内の圧力を調整して揺動板の傾斜角を変
化させることでピストンストロークを変化させ、これに
より冷媒の吐出容量を制御するようにしたものである。
尚、圧力制御弁には、外部信号によって作動する外部可
変タイプや、圧縮機内部の圧力バランスにより実質的に
吸入圧力を所定の特性に自動的に制御する内部可変タイ
プのものが知られている。
【0003】図7は外部可変タイプの揺動式可変容量圧
縮機の制御電流−吸入圧力制御特性を示したものであ
る。この圧縮機は、横軸に示す圧力制御弁への制御電流
I[A]を変化させることにより、冷媒の吐出容量が変
化され、所望の制御吸入圧力P[kg/cm2 G]が得
られるものである。
【0004】又、このような外部可変タイプの揺動式可
変容量圧縮機を使用した車両用空調装置においては、例
えば蒸発器の出口付近の空気温度を検出し、この検出温
度が目標の温度となるように、専用の制御装置のPI制
御(或いはPID制御)により圧力制御弁に対する供給
電流量を調整する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した車両用空調装
置の制御装置の場合、蒸発器の温度検出に基づいて吐出
容量制御が行われる為、例えば圧縮機の回転数が高回転
になっても、蒸発器の温度が所定値まで低下しなければ
圧縮機が最大容量で動作する可能性がある。このような
場合、高熱負荷状態では圧縮機に対する負荷が過大にな
り、圧縮機の回転不釣合いによるモーメントが増加す
る。この結果、異常振動が発生し、吐出容量の制御が不
能になったり、圧縮機が破損に至る場合がある。
【0006】因みに、このような異常振動は図8の制御
電流−圧縮機回転数特性に示す如く、制御電流I[A]
によりその発生に至る圧縮機回転数[×103 rpm]
が異なる。ここでは、制御電流I[A]が大きければ,
即ち制御吸入圧力P[kg/cm2 G]が高ければ、異
常振動の発生を起こすことなく、より高い回転数まで安
定な制御を行い得ることを示している。
【0007】そこで、異常振動を回避する方法として、
回転数検出信号により吐出容量を減少させる技術が提案
されている。しかしながら、この場合、回転数検出信号
を検出してから、この回転数検出信号に基づいて吐出容
量減少制御信号を出力しているので、実際に吐出容量が
減少されるまでに数秒程度の遅れが生じる。この為、遅
れの間に回転数が一層上昇して結局異常振動が発生して
しまうことがある。
【0008】又、その他に吐出容量を減少させる程度と
して、最小容量位置を設ける技術も提案されている。し
かしながら、この場合は吐出容量を最小容量位置で制限
してしまうので、車室内空調が犠牲になり易いという問
題がある。
【0009】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、使用条件に拘らず
常時安定して空調動作の制御を行い得ると共に、圧縮機
の耐久性の向上に寄与し得る車両用空調装置の制御装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、車両内
外の熱負荷を検出して熱負荷検出信号を出力する熱負荷
検出手段と、車両の加速状態を検出して加速検出信号を
出力する加速検出手段と、外部から冷媒の吐出容量制御
が可能な可変容量圧縮機を含む空調装置とを周辺部位に
備え、熱負荷検出信号に応じて可変容量圧縮機に対して
所定の空調状態を得るための第1の吐出容量制御信号を
生成する空調信号生成手段と、加速検出信号に応じて可
変容量圧縮機に対して所定の吐出容量を得るための第2
の吐出容量制御信号を生成する加速検出型容量信号生成
手段と、加速検出信号が所定値以上の場合に第1の吐出
容量制御信号に対して第2の吐出容量制御信号を優先さ
せた上、該第2の吐出容量制御信号に応じて可変容量圧
縮機における吐出容量制御を行う駆動制御手段とを備え
た車両用空調装置の制御装置において、駆動制御手段
は、加速検出信号が所定値以上であって、且つ第1の吐
出容量制御信号が第2の吐出容量制御信号よりも最大容
量側にある場合に、該第2の吐出容量制御信号を該第1
の吐出容量制御信号の最大容量側の下限として出力する
吐出容量制御を行う車両用空調装置の制御装置が得られ
る。
【0011】又、本発明によれば、上記車両用空調装置
の制御装置において、第2の吐出容量制御信号に対応す
る制御吸入圧力の所定範囲を1.4〜2.2[kg/c
2G]として吐出容量制御を行う車両用空調装置の制
御装置が得られる。
【0012】更に、本発明によれば、上記何れかの車両
用空調装置の制御装置において、可変容量圧縮機におけ
る冷媒の吐出圧力を検出して吐出圧力検出信号を出力す
る吐出圧力検出手段を備え、駆動制御手段は、吐出圧力
検出信号と加速検出信号とがそれぞれ所定値以上であっ
て、且つ第1の吐出容量制御信号が第2の吐出容量制御
信号より最大容量側にある場合に、該第2の吐出容量制
御信号に対応する制御吸入圧力の所定範囲を1.4〜
2.2[kg/cm2 G]として吐出容量制御を行う車
両用空調装置の制御装置が得られる。
【0013】加えて、本発明によれば、上記何れか一つ
の車両用空調装置の制御装置において、可変容量圧縮機
の回転数を検出して回転数検出信号を出力する回転数検
出手段を備え、駆動制御手段は、第2の吐出容量制御信
号による吐出容量制御に際して回転数検出信号の出力値
が所定値以下になった場合に、該第2の吐出容量制御信
号による該吐出容量制御を解除する車両用空調装置の制
御装置が得られる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の車両用空調装
置の制御装置について、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0015】図1は、本発明の一実施例である車両用空
調装置の制御装置の基本構成をブロック図により示した
ものである。この制御装置3の周辺部位には、冷媒の吐
出容量制御を行うための最大容量側と最小容量側との範
囲を有する吐出容量制御信号が外部から入力されること
により吐出容量制御が可能な圧力制御弁4aを備えた可
変容量圧縮機4を含む空調装置と、可変容量圧縮機4へ
の動力伝達ON/OFF信号により断続する電磁クラッ
チ(図示せず)と、車両内外の熱負荷を検出して熱負荷
検出信号を出力する熱負荷検出部1と、車両の加速状態
の検出をエンジンの絞り弁の開度(以下、スロットル開
度と称する)の検出に基づいて行い、加速検出信号に対
応する開度検出信号を出力するスロットル開度検出部2
(加速検出部として機能する)と、可変容量圧縮機4の
回転数を検出して回転数検出信号を出力する圧縮機回転
数検出部5とが備えられている。
【0016】制御装置3自体は、熱負荷検出部1からの
熱負荷検出信号に応じて可変容量圧縮機4に対して所定
の空調状態を得るための第1の吐出容量制御信号を吐出
容量制御信号として生成する空調信号生成部と、開度検
出信号に応じて可変容量圧縮機4に対して所定の吐出容
量を得るための第2の吐出容量制御信号を吐出容量制御
信号として生成する加速検出対応型容量信号生成部とを
基本構成(細部は後述する)として備えている。
【0017】具体的に言えば、制御装置3は、可変容量
圧縮機4の圧力制御弁4aに対する第1の吐出容量制御
信号に係る制御電流値Ic を演算する制御電流演算部3
aと、この制御電流演算部3aからの出力信号を入力
し、これが所定値以上であるか否かを判定する制御電流
比較判定部3cと、スロットル開度検出部2からの開度
検出信号を入力し、これが所定値以上であるか否かを判
定するスロットル開度比較判定部3bと、圧縮機回転数
検出部5からの回転数検出信号を入力し、これが所定値
以上であるか否かを判定する回転数比較判定部3dと、
スロットル開度比較判定部3b,制御電流比較判定部3
c,及び回転数比較判定部3dにおける各信号の判定結
果に応じて圧力制御弁4aへ制御電流を供給(出力)す
る電流駆動制御部3eとから成る。
【0018】このうち、電流駆動制御部3eは、開度検
出信号が所定値以上であって、更に第1の吐出容量制御
信号に係る制御電流値Ic が所定値より最大容量側にあ
る場合に、第2の吐出容量制御信号を発生し、この第2
の吐出容量制御信号に対応する制御吸入圧力が所定範囲
となるように吐出容量制御を行う。即ち、電流駆動制御
部3eは、圧縮機回転数検出部5からの回転数検出信号
に基づいてスロットル開度比較判定部3b,制御電流比
較判定部3cの何れかを選択して圧力制御弁4aへ制御
電流を供給するもので、開度検出信号が所定値以上の場
合に第1の吐出容量制御信号に対して第2の吐出容量制
御信号を優先させた上、この第2の吐出容量制御信号に
応じて吐出容量制御を行う。
【0019】この制御装置3において、電流駆動制御部
3eは、スロットル開度比較判定部3bと合わせて加速
検出型容量信号生成部(機能面では、吐出容量制御とし
て加速検出信号が所定値以上であって、且つ第1の吐出
容量制御信号が第2の吐出容量制御信号よりも最大容量
側にある場合に、第2の吐出容量制御信号を第1の吐出
容量制御信号の最大容量側の下限として出力する駆動制
御手段)として働き、又電流駆動制御部3eは、制御電
流演算部3aと合わせて空調信号生成部として働く。
【0020】尚、熱負荷検出部1は、外気温度,車室内
温度,蒸発器出口空気温度,日射等を検出するもので、
通常のオートエアコンで使用されているものである。
又、制御装置3は、図7及び図8で説明した諸特性に従
って可変容量圧縮機4の吸入圧力制御を行うものであ
る。
【0021】次に、図2に示すフローチャートを参照
し、この実施例の制御装置3による制御動作を説明す
る。この制御装置3の制御動作がスタートすると、先ず
スロットル開度検出部2にてスロットル開度Xを測定
(ステップS1)する。次に、スロットル開度比較判定
部3bにてスロットル開度Xがオン状態であるか否かを
図3(a)に示すスロットル開度率−ON/OFF特性
に基づいて判定(ステップS2)する。この処理は所定
の加速状態以上であるか否かの判定に対応するものであ
る。
【0022】この結果、スロットル開度Xがオン状態,
即ち、加速状態であると判定された場合には、制御電流
演算部3aにて第1の吐出容量制御信号に係る制御電流
値Ic を演算(ステップS3)した後、制御電流比較判
定部3cにてこの制御電流値Ic がオン状態であるか否
かを図3(b)に示す制御電流値−ON/OFF特性に
基づいて判定(ステップS4)する。
【0023】この結果、制御電流値Ic がオン状態、即
ち、吐出容量が最大容量側に近い領域にあると判定され
た場合には、可変容量圧縮機4の回転数が上昇すると異
常振動発生領域に入る可能性があるため、電流駆動制御
部3eにてタイマを作動(ステップS5)させた上で、
異常振動が発生せず、しかも車室内空調が損なわれない
程度の制御電流値(例えば0.35A)の第2の吐出容
量制御信号を発生した後、第2の吐出容量制御信号を圧
力制御弁4aへ供給出力(ステップS6)する。因み
に、ここでの制御電流値は、制御吸入圧力における1.
4〜2.2[kg/cm2 G]程度の範囲に対応するも
のであれば良く、上述した電流値(0.35A)の場合
は、制御吸入圧力1.8[kg/cm2 G]に対応する
(図7参照)。ところで、制御電流値I=0.35
[A]の出力は、タイマがタイムアップか否かの判定
(ステップS7)で所定時間のタイムアップになるまで
継続され、タイムアップした時点でタイマをリセット
(ステップS8)し、その後、圧縮機回転数検出部5に
て圧縮機回転数Nを測定(ステップS9)する。
【0024】次に、回転数比較判定部3dにて回転数N
がオン状態であるか否かを図3(c)に示す圧縮機回転
数−ON/OFF特性に基づいて判定(ステップS1
0)する。この結果、回転数Nがオン状態,即ち、回転
数Nが高レベルにある場合には、第2の吐出容量制御信
号による制御が解除されると、異常振動発生領域に入る
可能性があるため、第1の吐出容量制御信号に係る制御
電流値Ic の演算(ステップS3)の処理の前に戻り、
制御電流値Ic がオン状態であるか否かの判定(ステッ
プS4)でオン状態となる限りはステップS5からステ
ップS10までの処理動作を繰り返すことで第2の吐出
容量制御信号による制御を継続させる。又、回転数Nが
オン状態であるか否かの判定(ステップS10)でオフ
状態と判定された場合は、回転数Nが低下して異常振動
発生領域外となるため、第2の吐出容量制御信号による
制御を解除し、制御動作をエンドとする。
【0025】一方、スロットル開度Xがオン状態である
か否かの判定(ステップS2)でオフ状態と判定された
場合は、異常振動発生領域に入る可能性がないため、熱
負荷検出部1からの熱負荷検出信号に応じて生成される
第1の吐出容量制御信号に係る制御電流値Ic を制御電
流演算部3aにて演算(ステップS11)した後、電流
駆動制御部3eでこの制御電流値Ic をそのまま圧力制
御弁4aへ供給出力(ステップS12)する。
【0026】又、先の制御電流値Ic がオン状態である
か否かの判定(ステップS4)でオフ状態と判定された
場合は、第1の吐出容量制御信号に係る制御電流値Ic
が異常振動発生領域外のため、その制御電流値Ic をそ
のまま圧力制御弁4aへ供給出力(ステップS12)す
る。
【0027】尚、この実施例では圧縮機回転数検出部5
を用いているが、これに代えて例えばエンジン回転数検
出部等の検出信号、即ち、実質的に圧縮機回転数に相当
する他の検出手段を用いることもできる。
【0028】図4は本発明の他の実施例である車両用空
調装置の制御装置の基本構成をブロック図により示した
ものである。
【0029】この制御装置3は、先の一実施例のものに
比べて更に可変容量圧縮機4における冷媒の吐出圧力を
検出して吐出圧力検出信号を出力する吐出圧力検出部6
を周辺部位に要し、この吐出圧力検出部6からの吐出圧
力検出信号を入力し、これが所定値以上であるか否かを
判定する吐出圧力比較判定部3fを備えている。このた
め、電流駆動制御部3eは吐出圧力比較判定部3f,ス
ロットル開度比較判定部3b,制御電流比較判定部3
c,及び回転数比較判定部3dにおける各信号の判定結
果に応じて圧力制御弁4aへ制御電流を供給する。
【0030】即ち、ここでの制御装置3において、電流
駆動制御部3e及びスロットル開度比較判定部3bを合
わせた加速検出型容量信号生成部としての駆動制御手段
は、吐出圧力検出信号と加速検出信号とがそれぞれ所定
値以上であって、且つ第1の吐出容量制御信号が第2の
吐出容量制御信号よりも最大容量側にある場合に、第2
の吐出容量制御信号に対応する制御吸入圧力の所定範囲
を1.4〜2.2[kg/cm2 G]として吐出容量制
御を行い、且つ吐出容量制御に際して回転数検出信号の
出力値が所定値以下になった場合に、第2の吐出容量制
御信号による吐出容量制御を解除する。
【0031】そこで、図5に示すフローチャートを参照
し、この実施例の制御装置3による制御動作を説明す
る。但し、この制御装置3による制御動作は、基本的に
先の一実施例のものと同じであるため、異なる処理部分
を説明する。
【0032】この制御装置3の制御動作がスタートする
と、先ず吐出圧力検出部6にて吐出圧力を測定(ステッ
プS1)する。次に、吐出圧力比較判定部3fにて吐出
圧力P[kg/cm2 G]がオン状態であるか否かを図
6に示す吐出圧力−ON/OFF特性に基づいて判定
(ステップS2)する。
【0033】この結果、吐出圧力Pがオン状態、即ち、
可変容量圧縮機4への負荷が大きいと判定されると、そ
れ以降は図2に示した制御動作と全く同じ処理を行う
(ステッップS3〜S12)が、吐出圧力Pがオフ状
態、即ち、可変容量圧縮機4への負荷が小さくて異常振
動は発生しないと判定されると、熱負荷検出部1からの
熱負荷検出信号に応じて生成された第1の吐出容量制御
信号の制御電流値Ic を制御電流演算部3aにて演算
(ステップS13)した後、電流駆動制御部3eで制御
電流値Ic のまま圧力制御弁4aへ出力(ステップS1
4)する。
【0034】尚、この実施例では吐出圧力検出部6を用
いた場合を説明したが、これに代えて例えば外気温度,
蒸発器の入口付近の空気温度,或いは吐出冷媒温度等の
検出信号、即ち、実質的に熱負荷に相当する他の検出手
段を用いることもできる。
【0035】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明の車両用空調
装置の制御装置によれば、加速検出手段からの加速検出
信号が容量可変圧縮機の回転数の上昇として予想される
所定値以上であって、且つ空調信号生成手段による第1
の吐出容量制御信号が加速検出型容量信号生成手段によ
る第2の吐出容量制御信号よりも最大容量側にあると判
定された時点で駆動制御手段が第2の吐出容量制御信号
を第1の吐出容量制御信号の最大容量側の下限として出
力(即ち、第2の吐出容量制御信号に対応する制御吸入
圧力の所定範囲を1.4〜2.2[kg/cm2 G]と
して出力)して吐出容量制御を行っているため、実際に
容量可変圧縮機の回転数が上昇して異常振動発生領域に
入ろうとするときでも吐出容量を確実に減少させ、車室
内空調が損われない程度に制御吸入圧力を上昇させるこ
とができ、結果として異常振動の発生を防止できるよう
になる。
【0036】又、この制御装置は、可変容量圧縮機にお
ける冷媒の吐出圧力を検出して吐出圧力検出信号を出力
する吐出圧力検出手段を備える場合、駆動制御手段によ
って吐出圧力検出信号と加速検出信号とがそれぞれ所定
値以上であって、且つ空調信号生成手段による第1の吐
出容量制御信号が加速検出型容量信号生成手段による第
2の吐出容量制御信号よりも最大容量側にある場合に、
第2の吐出容量制御信号に対応する制御吸入圧力の所定
範囲を1.4〜2.2[kg/cm2 G]として吐出容
量制御を行うため、車室内空調が損われずに異常振動が
発生しない範囲に吐出容量制御を設定でき、結果として
車両用空調装置の基本性能を安定性良く快適に発揮でき
るようになる。
【0037】更に、この制御装置は、可変容量圧縮機の
回転数を検出した回転数検出信号を出力する回転数検出
手段を備える場合、駆動制御手段によって加速検出型容
量信号生成手段による第2の吐出容量制御信号に基づく
吐出容量制御が行われていると、駆動制御手段では回転
数検出信号に基づいて容量可変圧縮機の回転数が所定値
以下とならない限り空調信号生成手段による第1の吐出
容量制御信号に基づく吐出容量制御を行わせず、加速検
出型容量信号生成手段による第2の吐出容量制御信号に
基づく吐出容量制御が解除されても空調信号生成手段に
よる第1の吐出容量制御信号に基づく吐出容量制御が継
続して行われるため、確実に異常振動の発生を回避する
ことができるようになる。
【0038】このように、本発明の車両用空調装置の制
御装置によれば、使用条件に拘らず常時安定して空調動
作の制御を行い得ると共に、圧縮機の耐久性の向上に多
大に寄与し得るので、結果として車両用空調装置の基本
性能や信頼性が高められるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両用空調装置の制御
装置の基本構成を示したブロック図である。
【図2】図1に示す制御装置による制御動作を示したフ
ローチャートである。
【図3】図1に示す制御装置の制御動作に要する吸入圧
力制御に相関する諸特性を示したもので、(a)はスロ
ットル開度率−ON/OFF特性で、(b)は制御電流
値−ON/OFF特性で、(c)は圧縮機回転数−ON
/OFF特性である。
【図4】本発明の他の実施例である車両用空調装置の制
御装置の基本構成を示したブロック図である。
【図5】図4に示す制御装置による制御動作を示したフ
ローチャートである。
【図6】図4に示す制御装置の制御動作に要する吸入圧
力制御に相関する吐出圧力−ON/OFF特性を示した
ものである。
【図7】従来の車両用空調装置の制御装置及びその周辺
部位に係る揺動式容量可変圧縮機の制御電流−吸入圧力
制御特性を示したものである。
【図8】図7に示す制御電流−吸入圧力制御特性に相関
し、高熱負荷条件により容量可変圧縮機への異常振動を
生ずる異常振動発生領域を含む制御電流−圧縮機回転数
特性を示した図である。
【符号の説明】
1 熱負荷検出部 2 スロットル開度検出部 3 制御装置 3a 制御電流演算部 3b スロットル開度比較判定部 3c 制御電流比較判定部 3d 回転数比較判定部 3e 電流駆動制御部 3f 吐出圧力比較判定部 4 容量可変圧縮機 4a 圧力制御弁 5 圧縮機回転数検出部 6 吐出圧力検出部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両内外の熱負荷を検出して熱負荷検出
    信号を出力する熱負荷検出手段と、前記車両の加速状態
    を検出して加速検出信号を出力する加速検出手段と、外
    部から冷媒の吐出容量制御が可能な可変容量圧縮機を含
    む空調装置とを周辺部位に備え、前記熱負荷検出信号に
    応じて前記可変容量圧縮機に対して所定の空調状態を得
    るための第1の吐出容量制御信号を生成する空調信号生
    成手段と、前記加速検出信号に応じて前記可変容量圧縮
    機に対して所定の吐出容量を得るための第2の吐出容量
    制御信号を生成する加速検出型容量信号生成手段と、前
    記加速検出信号が所定値以上の場合に前記第1の吐出容
    量制御信号に対して前記第2の吐出容量制御信号を優先
    させた上、該第2の吐出容量制御信号に応じて前記可変
    容量圧縮機における前記吐出容量制御を行う駆動制御手
    段とを備えた車両用空調装置の制御装置において、前記
    駆動制御手段は、前記吐出容量制御として前記加速検出
    信号が所定値以上であって、且つ前記第1の吐出容量制
    御信号が前記第2の吐出容量制御信号よりも最大容量側
    にある場合に、該第2の吐出容量制御信号を該第1の吐
    出容量制御信号の最大容量側の下限として出力すること
    を特徴とする車両用空調装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用空調装置の制御装
    置において、前記第2の吐出容量制御信号に対応する制
    御吸入圧力の範囲を1.4〜2.2[kg/cm2 G]
    として前記吐出容量制御を行うことを特徴とする車両用
    空調装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の車両用空調装置の
    制御装置において、前記可変容量圧縮機における冷媒の
    吐出圧力を検出して吐出圧力検出信号を出力する吐出圧
    力検出手段を備え、前記駆動制御手段は、前記吐出圧力
    検出信号と前記加速検出信号とがそれぞれ所定値以上で
    あって、且つ前記第1の吐出容量制御信号が前記第2の
    吐出容量制御信号より最大容量側にある場合に、該第2
    の吐出容量制御信号に対応する制御吸入圧力の範囲を
    1.4〜2.2[kg/cm2 G]として前記吐出容量
    制御を行うことを特徴とする車両用空調装置の制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一つに記載の車両
    用空調装置の制御装置において、前記可変容量圧縮機の
    回転数を検出して回転数検出信号を出力する回転数検出
    手段を備え、前記駆動制御手段は、前記第2の吐出容量
    制御信号による前記吐出容量制御に際して前記回転数検
    出信号の出力値が所定値以下になった場合に、該第2の
    吐出容量制御信号による該吐出容量制御を解除すること
    を特徴とする車両用空調装置の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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