JP3281650B2 - 可変容量圧縮機用制御装置 - Google Patents

可変容量圧縮機用制御装置

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JP3281650B2
JP3281650B2 JP23713692A JP23713692A JP3281650B2 JP 3281650 B2 JP3281650 B2 JP 3281650B2 JP 23713692 A JP23713692 A JP 23713692A JP 23713692 A JP23713692 A JP 23713692A JP 3281650 B2 JP3281650 B2 JP 3281650B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば汎用空調装置
や、電磁クラッチにより動力伝達される可変容量圧縮機
を含む車両用空調装置等を対象に空調動作を制御する可
変容量圧縮機用制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の空調装置には、例えば揺
動式可変容量圧縮機を備えたものがある。この圧縮機
は、揺動板が収容されたクランク室及び吸入室の連通路
間に圧力制御弁を配設し、この圧力制御弁によりクラン
ク室内の圧力を調整して揺動板の傾斜角を変化させるこ
とでピストンストロークを変化させ、これにより冷媒の
吐出容量を制御するものである。尚、圧力制御弁には、
外部信号によって作動する外部可変タイプや、圧縮機内
部の圧力バランスにより実質的に吸入圧力を所定の特性
に自動的に制御する内部可変タイプのものが知られてい
る。
【0003】図11は外部可変タイプの揺動式可変容量
圧縮機の吸入圧力制御特性を示したものである。この圧
縮機は、横軸に示す圧力制御弁への電流供給値I[A]
を変化させることにより、冷媒の吐出容量が変化され、
所望の制御吸入圧力P[kg/cm2 G]が得られるも
のである。
【0004】又、このような外部可変タイプの揺動式可
変容量圧縮機を使用した空調装置においては、例えば蒸
発器の出口付近の空気温度を検出し、この検出温度が目
標の温度となるように、専用の制御装置のPI制御(或
いはPID制御)により圧力制御弁に対する供給電流量
を調整し、圧縮機の冷媒吐出容量を制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した外部可変タイ
プの揺動式可変容量圧縮機の場合、図11にその吸入圧
力制御特性を示したが、実際には熱負荷条件等により可
変容量圧縮機の吸入圧力制御範囲の上限値PH [kg/
cm2 G]は、例えば外気温度[℃]に対して図12に
示す如く変化する。ここでは、制御装置によって最小容
量とするための制御信号(但し、その電流値は0.8
[A]であるとする)を出力して制御しても、吐出容量
が既に最小容量に到達していると、外気温度[℃]が低
下するに従って吸入圧力制御の上限値PH が低下してし
まうことを示している。
【0006】こうした場合、圧縮機においては、外気温
度[℃]が低下するに従ってクランク室と吸入室との圧
力差△Pが図10の実線部特性に示す如く過大になり、
圧縮機の内部部品に過大な負荷が加わることになる。即
ち、このような条件下で頻繁に圧縮機を使用すると、圧
縮機を破損の危険に晒すことになり、結果として、圧縮
機の耐久性が損なわれることになる。
【0007】又、こうした可変容量圧縮機を含む空調装
置においては、一般に制御装置によって蒸発器の出口付
近の空気温度が目標温度になるように吐出容量を制御し
ているが、この空気温度が目標温度を下回った場合、蒸
発温度を上昇させて目標温度に近づける必要がある。図
11に示す吸入圧力制御特性では、電流供給値I[A]
を上昇させて吐出容量を減少させ、これにより制御吸入
圧力Pを上昇させるような制御動作を行うことになる。
【0008】ところが、例えば空調装置が車両用に使用
され、特に外気温度が低い場合等,何等かの要因により
蒸発器の出口付近の空気温度が目標温度を連続的に下回
ると、結果的に電流値0.8[A]の最小容量とするた
めの制御信号が連続して出力されることがある。こうし
た場合も、クランク室と吸入室との圧力差△Pが過大に
なり、圧縮機内部部品に過大な負荷が加わり、圧縮機の
耐久性を損なう危険を生じる。
【0009】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたもので、その技術的課題は、使用条件に拘らず常時
安定して空調動作の制御を行い得る可変容量圧縮機用制
御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、最大容
量側と最小容量側との範囲を有する外部からの吐出容量
制御信号に対応した電流が供給されることにより吐出容
量の制御が可能な圧力制御弁を備えた可変容量圧縮機
と、空調装置本体内外の熱負荷を検出した結果を表わす
熱負荷検出信号を出力する熱負荷検出手段と、空調装置
又は該空調装置が搭載される車両の運転状態を検出した
結果を表わす運転状態検出信号を出力する運転状態検出
手段とを周辺部位に含み、熱負荷検出信号と運転状態検
出信号とに応じて空調装置に対して所定の空調状態を得
るために吐出容量制御信号を生成する空調制御信号生成
手段と、吐出容量制御信号に基づいて吐出容量制御を行
う駆動制御手段とを備えた可変容量圧縮機用制御装置に
おいて、熱負荷検出信号及び運転状態検出信号のうちの
少なくとも該熱負荷検出信号を含む一つ以上の信号に応
じて吐出容量制御信号の範囲のうちの最小容量側に対応
する最小制御電流限界値を演算する電流限界値演算手段
と、前記吐出容量制御信号の制御電流値を演算する電流
演算手段と、最小制御電流限界値と制御電流値とを比較
する電流比較判定手段とを備え、駆動制御手段は、電流
比較判定手段による判定結果に基づいて制御電流値が最
小制御電流限界値より容量小側の場合は該最小制御電流
限界値を圧力制御弁に供給し、制御電流値が最小制御電
流限界値より容量大側の場合は該制御電流値を圧力制御
弁に供給する電流駆動制御手段を含む可変容量圧縮機用
制御装置が得られる。
【0011】又、本発明によれば、上記可変容量圧縮機
用制御装置において、熱負荷検出手段は、熱負荷検出信
号として空調装置本体外の外気温度を検出した結果を表
わす外気温度検出信号を出力する外気温度検出手段を含
み、電流限界値演算手段は、外気温度検出信号に基づい
て最小制御電流限界値を演算する可変容量圧縮機用制御
装置が得られる。
【0012】更に、本発明によれば、上記可変容量圧縮
機用制御装置において、熱負荷検出手段は、熱負荷検出
信号として空調装置本体外の外気温度を検出した結果を
表わす外気温度検出信号を出力する外気温度検出手段を
含み、運転状態検出手段は、運転状態検出信号として空
調装置に備えられる蒸発器の送風量を検出した結果を表
わす送風量検出信号を出力する蒸発器用送風量検出手段
を含むものであって、電流限界値演算手段は、外気温度
検出信号及び送風量検出信号に基づいて最小制御電流限
界値を演算する可変容量圧縮機用制御装置が得られる。
【0013】加えて、本発明によれば、上記可変容量圧
縮機用制御装置において、熱負荷検出手段は、熱負荷検
出信号として空調装置本体外の外気温度を検出した結果
を表わす外気温度検出信号を出力する外気温度検出手段
を含み、運転状態検出手段は、運転状態検出信号として
可変容量圧縮機の回転数を検出した結果を表わす回転数
検出信号を出力する圧縮機用回転数検出手段を含み、電
流限界値演算手段は、外気温度検出信号及び回転数検出
信号に基づいて最小制御電流限界値を演算する可変容量
圧縮機用制御装置が得られる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の可変容量圧縮
機用制御装置について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明の第1の実施例であって、
車両用空調装置に備えられる制御装置の基本構成をブロ
ック図により示したものである。この制御装置3の周辺
部位には、最大容量側と最小容量側との範囲を有する外
部からの吐出容量制御信号に対応した電流が供給される
ことにより吐出容量の制御を行う圧力制御弁4aを備え
た可変容量圧縮機4を含む空調装置と、可変容量圧縮機
4への動力伝達ON/OFF信号により断続する電磁ク
ラッチ(図示せず)と、空調装置本体外の外気温度を検
出した結果を表わす外気温度検出信号を出力する外気温
度検出部1aを含むと共に、空調装置本体内外の熱負荷
を検出した結果を表わす熱負荷検出信号を出力する熱負
荷検出部1と、空調装置の空調モードを設定した結果を
表わすモード設定信号を出力する空調モード設定部2と
が備えられている。
【0016】このうち、制御装置3は、外気温度検出信
号に応じて吐出容量制御信号の範囲のうちの最小容量側
に対応する最小制御電流限界値(IL )を演算する電流
限界値演算部3aと、熱負荷検出部1からの熱負荷検出
信号と空調モード設定部2からのモード設定信号とに基
づいて空調装置に対して所定の空調状態を得るために、
図示されない空調制御信号生成部で生成された吐出容量
制御信号の制御電流値(IC )を演算する電流演算部3
bとを備えている。
【0017】又、制御装置3は、最小制御電流限界値
(IL )と制御電流値(IC )とを比較する電流比較判
定部3cと、電流比較判定部3cによる判定結果に基づ
いて制御電流値(IC )が最小制御電流限界値(IL
より容量小側の場合は最小制御電流限界値(IL )を圧
力制御弁4aに供給し、制御電流値(IC )が最小制御
電流限界値(IL )より容量大側の場合は制御電流値
(IC )を圧力制御弁4aに供給する電流駆動制御部3
dとを備えている。
【0018】ところで、熱負荷検出部1は、外気温度検
出部1aにより空調装置本体外の外気温度を検出した結
果を表わす外気温度検出信号を出力する他、車室内温
度,蒸発器(図示せず)の出口付近の空気温度,日射等
を検出した結果を表わす熱負荷検出信号を出力するもの
である。更に、空調モード設定部2は、蒸発器ブロワ風
量の設定,蒸発器の空気導入方式(内気及び外気),室
温設定,吹き出し口設定等の一般的なオートエアコンが
装備するものを同様に備えている。因みに、本発明の制
御装置3の場合も、図11で説明した揺動式可変容量圧
縮機の吸入圧力制御特性に従うものである。
【0019】次に、図2に示すフローチャートを参照
し、制御装置3による制御動作を説明する。この制御装
置3の動作がスタートすると、先ず電流演算部3bで吐
出容量制御信号の制御電流値(IC )を演算(ステップ
S1)する。引き続き、外気温度検出部1aにより空調
装置本体外の外気温度TA が測定(ステップS2)さ
れ、この外気温度TA を示す外気温度検出信号が電流限
界演算部3aに伝送される。そこで、電流限界値演算部
3aでは、外気温度検出信号に応じて吐出容量制御信号
の範囲のうちの最小容量側に対応する最小制御電流限界
値(IL )を演算(ステップS3)する。更に、電流比
較判定部3cは、吐出容量制御信号の制御電流値IC
最小制御電流限界値IL とを比較することにより、IC
≧IL であるか否かをチェック(ステップS4)する。
【0020】この結果、IC ≧IL である場合、電流駆
動制御部3dは制御電流値IC を圧力制御弁4aに出力
すると可変容量圧縮機4の耐久性を損なうとの判断によ
り、最小制御電流限界値IL を圧力制御弁4aへ出力
(ステップS5)する。これにより、必要以上の電流が
圧力制御弁4aへ供給されなくなるので、クランク室と
吸入室との圧力差△P[kg/cm2 ]は結果的に図1
0の破線に示す如く、外気温度TA [℃]の変化に拘ら
ず異常に上昇することなくほぼ一定になる。
【0021】一方、IC ≧IL でない場合(即ち、IC
<IL である場合)、電流駆動制御部3dは制御電流値
C を圧力制御弁4aへ出力(ステップS6)する。何
れの場合も、電流駆動制御部3dによる動作制御が済む
とエンドとする。即ち、ここでの電流駆動制御部3d
は、吐出容量制御信号に応じて吐出容量制御を行う駆動
制御部に含まれるとみなして良いもので、電流比較判定
部3cによる判定結果に基づいて制御電流値IC が最小
制御電流限界値IL より容量小側の場合は最小制御電流
限界値IL を圧力制御弁4aに供給し、制御電流値IC
が最小制御電流限界値IL より容量大側の場合は制御電
流値IC を圧力制御弁4aに供給するように働く。
【0022】ここで、最小制御電流限界値IL は、外気
温度TA に対して図3に示す如く特性を有する。即ち、
最小制御電流限界値IL は、外気温度TA [℃]が30
[℃]を越えると0.8[A]で一定となるが、10〜
30[℃]の範囲ではIL =0.0175・TA +0.
275[A]なる関係で外気温度TA の低下に従って最
小制御電流限界値IL も低下する傾向を示し、又10
[℃]を下回ると0.45[A]で一定となる。従っ
て、最小制御電流限界値IL は、通常の温度条件下では
0.45[A]≦IL ≦0.8[A]の範囲で可変す
る。そこで、最小制御電流限界値IL の演算(ステップ
S3)では、この可変特性に従って最小制御電流限界値
L を得る。尚、この実施例では外気温度検出部1aか
らの外気温度出力信号により最小制御電流限界値IL
演算するものとしたが、可変容量圧縮機4の吐出圧力等
の他の熱負荷検出による検出信号を用いて最小制御電流
限界値IL を演算することもできる。
【0023】図4は、本発明の第2の実施例であって、
車両用空調装置に備えられる制御装置の基本構成をブロ
ック図により示したものである。
【0024】この制御装置3は、先の図1に示す第1の
実施例の構成に対し、空調モード設定部2に空調装置の
運転状態を検出した結果を表わす運転状態検出信号を出
力する運転状態検出部としての蒸発器用送風量検出部2
aを備え、この蒸発器用送風量検出部2aから運転状態
検出信号として出力される風量検出信号(ブロワ電圧検
出信号)を電流限界値演算部3aに入力し、電流限界値
演算部3aで外気温度検出信号とブロワ電圧検出信号と
から最小制御電流限界値(IL )を演算するようにした
点で相違している。
【0025】次に、図5に示すフローチャートを参照
し、この制御装置3による制御動作を説明する。但し、
基本的な制御動作は図2に示すものと同じであるので、
相違する部分についてのみ説明する。
【0026】制御動作の相違部分は、外気温度TA を測
定(ステップS2)した後にブロワ電圧VE を測定(ス
テップS3)し、外気温度TA とブロワ電圧VE とから
最小制御電流限界値IL を演算する(ステップS4)点
である。
【0027】ここでの最小制御電流限界値IL は、外気
温度TA に対して図6に示す如く特性を有する。即ち、
最小制御電流限界値IL は、外気温度TA [℃]が30
[℃]付近を越えると0.8[A]で一定となり、約7
[℃]付近を下回っても0.45[A]で一定となる
が、7[℃]付近から30[℃]付近までの温度範囲で
は、ブロワ電圧VE により或る程度の幅領域が持たされ
ている。この幅領域内ではIL =0.0175・TA
c・VE +d(但し、c,dは定数)[A]なる関係が
成立する。そこで、上述した最小制御電流限界値IL
演算(ステップS4)では、図6に示す可変特性に従っ
て最小制御電流限界値IL を得る。
【0028】最小制御電流限界値IL の演算は、熱負荷
判定として単独に外気温度検出信号を用いる場合より
も、ブロワ電圧検出信号を組み合わせた分、精度が良く
なる。熱負荷の相関性に関する組み合わせ要素が多い
と、より正確な最小制御電流限界値IL を得ることがで
きるからである。
【0029】この第2の実施例による制御装置3の場合
も、クランク室と吸入室との圧力差△P[kg/c
2 ]を図10の破線に示す如く、外気温度TA [℃]
の変化に拘らず異常に上昇することなくほぼ一定にする
ことができる。尚、第2の実施例では外気温度検出信号
とブロワ電圧検出信号との組み合わせにより最小制御電
流限界値IL を演算するものとしたが、外気温度検出信
号に加え、日射等を検出した熱負荷検出部1による熱負
荷検出信号、或いは空調モード設定部(これも空調装置
の運転状態を検出した結果を表わす運転状態検出信号を
出力する運転状態検出部とみなすことができる)からの
モード設定信号等を用いて最小制御電流限界値IL を得
ることもできる。
【0030】図7は、本発明の第3の実施例であって、
車両用空調装置に備えられる制御装置の基本構成をブロ
ック図により示したものである。図4に示した第2の実
施例の場合と比べ、構成上において運転状態検出部とし
ての蒸発器送風量検出部2aに代えて圧縮機用回転数検
出部5を備え、この圧縮機用回転数検出部5から運転状
態検出信号として出力される回転数検出信号を電流限界
値演算部3aに入力させ、電流限界値演算部3aで外気
温度検出信号と回転数検出信号とから最小制御電流限界
値IL を得るようにした点が相違している。
【0031】次に、図8に示すフローチャートを参照
し、この制御装置3による制御動作を説明する。但し、
基本的な制御動作は先の図5に示すものと同じであるの
で、相違する部分についてのみ説明する。
【0032】制御動作の相違部分は、外気温度TA を測
定(ステップS2)した後に圧縮機回転数NC を測定
(ステップS3)し、外気温度TA と圧縮機回転数NC
とから最小制御電流限界値IL を演算する(ステップS
4)点である。
【0033】ここでの最小制御電流限界値IL は、外気
温度TA に対して図9に示す如く特性を有する。即ち、
最小制御電流限界値IL は、外気温度TA [℃]が30
[℃]付近を越えると0.8[A]で一定となり、約7
[℃]付近を下回っても0.45[A]で一定となる
が、7[℃]付近から30[℃]付近までの温度範囲で
は、圧縮機回転数NC により或る程度の幅領域が持たさ
れている。この幅領域内ではIL =0.0175・TA
+a−b・NC [A]なる関係(但し、a及びbは定
数)が成立する。そこで、上述した最小制御電流限界値
L の演算(ステップS4)では、図9に示す可変特性
に従って最小制御電流限界値IL を得る。ここでの最小
制御電流限界値IL の演算も、熱負荷判定として外気温
度検出信号に回転数検出信号を組み合わせた分、精度が
良くなる。
【0034】この第3の実施例による制御装置3の場合
も、クランク室と吸入室との圧力差△P[kg/c
2 ]を図10の破線に示す如く、外気温度TA [℃]
の変化に拘らず異常に上昇することなくほぼ一定にする
ことができる。尚、第3の実施例では外気温度検出信号
と回転数検出信号との組み合わせにより最小制御電流限
界値IL を演算するものとしたが、圧縮機回転数NC
代わりにエンジン回転数の回転数検出信号や車速の速度
検出信号等を利用しても最小制御電流限界値IL を得る
ことができる。
【0035】即ち、各実施例に係る制御装置3に備えら
れる電流限界値演算部3aは、運転状態検出部が空調装
置又はその空調装置が搭載される車両の運転状態を検出
した結果を表わす運転状態検出信号を出力するものであ
る場合、熱負荷検出部1からの熱負荷検出信号及び運転
状態検出部からの運転状態検出信号のうちの少なくとも
熱負荷検出信号を含む一つ以上の信号出力に応じて空調
制御信号生成部で生成される吐出容量制御信号の最小制
御信号限界値を演算するように働くものであり、電流限
界値演算部3aで入力する信号数を多くすれば最小制御
信号限界値を一層精度良く適確に演算できる。
【0036】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明の可変容量圧
縮機用制御装置によれば、熱負荷検出手段からの熱負荷
検出信号及び運転状態検出手段からの運転状態検出信号
のうちの少なくとも熱負荷検出信号を含む一つ以上の信
号出力に応じて空調制御信号生成手段で生成される最大
容量側と最小容量側との範囲を有する吐出容量制御信号
の範囲のうちの最小容量側に対応する最小制御信号限界
値を電流限界値演算手段で精度良く適確に演算し、この
最小制御信号限界値と電流演算手段により得られる吐出
容量制御信号の制御電流値とを電流比較判定手段で比較
判定した結果に基づいて、電流駆動制御手段によって制
御電流値が最小制御電流限界値より容量小側の場合は最
小制御電流限界値を圧力制御弁に供給し、制御電流値が
最小制御電流限界値より容量大側の場合は制御電流値を
圧力制御弁に供給する構成としているので、実際の吐出
容量制御範囲(最小容量側)を越える吐出容量制御信号
を圧力制御弁に与えることがなくなり、これにより蒸発
器の出口付近の空気温度が目標温度を連続して下回る場
合でもクランク室と吸入室との圧力差が過大になること
がなくなり、結果として圧縮機の耐久性を確保できるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であって、車両用空調装置に
備えられる制御装置の基本構成を示したブロック図であ
る。
【図2】図1に示す制御装置による制御動作を示したフ
ローチャートである。
【図3】図1に示す制御装置で行う電流限界演算に要す
る特性であって、外気温度に対する最小制御電流限界値
の関係を示した特性図である。
【図4】本発明の他の実施例であって、車両用空調装置
に備えられる制御装置の基本構成を示したブロック図で
ある。
【図5】図4に示す制御装置による制御動作を示したフ
ローチャートである。
【図6】図4に示す制御装置で行う電流限界演算に要す
る特性であって、外気温度に対する最小制御電流限界値
の関係を示した特性図である。
【図7】本発明の別の実施例であって、車両用空調装置
に備えられる制御装置の基本構成を示したブロック図で
ある。
【図8】図7に示す制御装置による制御動作を示したフ
ローチャートである。
【図9】図7に示す制御装置で行う電流限界演算に要す
る特性であって、外気温度に対する最小制御電流限界値
の関係を示した特性図である。
【図10】図1に示す制御装置と従来の制御装置とによ
る車両用空調装置に備えられる可変容量圧縮機における
外気温度に対するクランク室−吸入室の圧力差の関係を
示した特性図である。
【図11】従来の可変容量圧縮機用制御装置及びその周
辺部位に係る揺動式可変容量圧縮機の吸入圧力制御特性
を示したものである。
【図12】図11に示す吸入圧力制御特性の熱負荷条件
による変化を示した図である。
【符号の説明】
1 熱負荷検出部 1a 外気温度検出部 2 空調モード設定部 2a 蒸発器用送風量検出部 3 制御装置 3a 電流限界値演算部 3b 電流演算部 3c 電流比較判定部 3d 電流駆動制御部 4 可変容量圧縮機 5 圧縮機用回転数検出部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 F24F 11/02 F25B 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大容量側と最小容量側との範囲を有す
    る外部からの吐出容量制御信号に対応した電流が供給さ
    れることにより吐出容量の制御が可能な圧力制御弁を備
    えた可変容量圧縮機と、空調装置本体内外の熱負荷を検
    出した結果を表わす熱負荷検出信号を出力する熱負荷検
    出手段と、前記空調装置又は該空調装置が搭載される車
    両の運転状態を検出した結果を表わす運転状態検出信号
    を出力する運転状態検出手段とを周辺部位に含み、前記
    熱負荷検出信号と前記運転状態検出信号とに応じて前記
    空調装置に対して所定の空調状態を得るために前記吐出
    容量制御信号を生成する空調制御信号生成手段と、前記
    吐出容量制御信号に基づいて吐出容量制御を行う駆動制
    御手段とを備えた可変容量圧縮機用制御装置において、
    前記熱負荷検出信号及び前記運転状態検出信号のうちの
    少なくとも該熱負荷検出信号を含む一つ以上の信号に応
    じて前記吐出容量制御信号の範囲のうちの最小容量側に
    対応する最小制御電流限界値を演算する電流限界値演算
    手段と、前記吐出容量制御信号の制御電流値を演算する
    電流演算手段と、前記最小制御電流限界値と前記制御電
    流値とを比較する電流比較判定手段とを備え、前記駆動
    制御手段は、前記電流比較判定手段による判定結果に基
    づいて前記制御電流値が前記最小制御電流限界値より容
    量小側の場合は該最小制御電流限界値を前記圧力制御弁
    に供給し、前記制御電流値が前記最小制御電流限界値よ
    り容量大側の場合は該制御電流値を前記圧力制御弁に供
    給する電流駆動制御手段を含むことを特徴とする可変容
    量圧縮機用制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可変容量圧縮機用制御装
    置において、前記熱負荷検出手段は、前記熱負荷検出信
    号として前記空調装置本体外の外気温度を検出した結果
    を表わす外気温度検出信号を出力する外気温度検出手段
    を含み、前記電流限界値演算手段は、前記外気温度検出
    信号に基づいて前記最小制御電流限界値を演算すること
    を特徴とする可変容量圧縮機用制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の可変容量圧縮機用制御装
    置において、前記熱負荷検出手段は、前記熱負荷検出信
    号として前記空調装置本体外の外気温度を検出した結果
    を表わす外気温度検出信号を出力する外気温度検出手段
    を含み、前記運転状態検出手段は、前記運転状態検出信
    号として前記空調装置に備えられる蒸発器の送風量を検
    出した結果を表わす送風量検出信号を出力する蒸発器用
    送風量検出手段を含むものであって、前記電流限界値演
    算手段は、前記外気温度検出信号及び前記送風量検出信
    号に基づいて前記最小制御電流限界値を演算することを
    特徴とする可変容量圧縮機用制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の可変容量圧縮機用制御装
    置において、前記熱負荷検出手段は、前記熱負荷検出信
    号として前記空調装置本体外の外気温度を検出した結果
    を表わす外気温度検出信号を出力する外気温度検出手段
    を含み、前記運転状態検出手段は、前記運転状態検出信
    号として前記可変容量圧縮機の回転数を検出した結果を
    表わす回転数検出信号を出力する圧縮機用回転数検出手
    段を含み、前記電流限界値演算手段は、前記外気温度検
    出信号及び前記回転数検出信号に基づいて前記最小制御
    電流限界値を演算することを特徴とする可変容量圧縮機
    用制御装置。
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