JP3241753U

JP3241753U - 発酵槽用台車

Info

Publication number: JP3241753U
Application number: JP2023000619U
Authority: JP
Inventors: 歐陽港生; 王伯綸
Original assignee: 阿里山製酒股▲ふん▼有限公司
Priority date: 2022-03-28
Filing date: 2023-03-01
Publication date: 2023-04-27
Anticipated expiration: 2033-03-01
Also published as: CN219861267U; TWM629921U

Abstract

【課題】発酵槽用台車を提供することを課題とする。【解決手段】底部に排水孔１１２を有する発酵槽１１０と、先端と末端とを備え、先端は排水孔に接続する排水管１２０とを含む発酵槽用台車１００であって、発酵過程中で生成される黄色い発酵液を効果的に排出し、酒造りの品質を向上し、黄色い発酵液を回収して再利用して、循環経済の効果を奏することもできる。【選択図】図１

Description

本考案は、発酵槽用台車に関し、特に、排水管の先端が円錐状を呈する発酵槽用台車に関する。

黄色い発酵液は、固体発酵過程で酒醪内の微生物に利用されない有機酸、可溶性デンプン、アミノ酸、タンニン、還元糖及び香料前駆体等が、微生物の代謝を経て生成された水分が徐々に沈降し、発酵槽の底に沈殿する液体副産物である。

黄色い発酵液内には、豊富な有機酸、アルコール、アルデヒドが含まれ、有機酸の中で、特に、乳酸、酢酸、ヘキサン酸、酪酸などのカルボン酸の含有量が最も多いため、黄色い発酵液内の酸含量は一般的な白酒内の５～１０倍で、酸度が７度程度に達させることができる。また、黄色い発酵液内にはアルコール、炭水化物、デンプン、腐植質、長年月にわたって馴化された多量の醸造微生物及び香りを生み出す前駆体等も含まれているため発酵過程中に適量の黄色い発酵液を維持する場合、酒の香りを高めることができる。

しかし、発酵槽内の黄色い発酵液の含有量が多すぎる場合、槽内の酒粕が湿りすぎて、酒収率が低下し、酒の風味にも影響を及ぼすことさえある。これにより、従来の固体発酵過程において手作業で槽内の余分な黄色い発酵液をすくい出す。

ただし手作業で黄色い発酵液をすくい取るのは、手間がかかるだけではなく、黄色い発酵液の含有量を効果的に制御することで、黄色い発酵液が活用されることもできない。

考案者は、発酵槽の底に排水孔を設け、先端が円錐状を呈する排水管を前記排水孔に接続することによって、発酵過程中に生成される黄色い発酵液を効果的に排出し、従来の手作業で黄色い発酵液をすくい取るには多くの手間がかかる欠陥を効果的に克服でき、また発酵槽内の黄色い発酵液の含有量を効果的に制御することで、黄色い発酵液を活用させることができ、並びに発酵過程中で生成される黄色い発酵液を効果的に収集し、前記黄色い発酵液を回収して再利用して、バクテリアブロック、黄色い発酵液料理酒、肥料、飼料として製造し、さらにバイオガス発電などに使用され、循環経済の効果を奏することを見出した。

上記の目的を達成するため、本考案は、底部に排水孔を有する発酵槽と、先端と末端とを備え、前記先端は前記排水孔に接続する排水管とを含む発酵槽用台車を提供する。

１つ又は複数の実施形態において、前記排水孔の上には、ろ過網を有する。

１つ又は複数の実施形態において、前記排水管は、Ｌ字形を呈する。

１つ又は複数の実施形態において、前記排水管の先端は、円錐状を呈する。

１つ又は複数の実施形態において、前記排水管の末端には、逆止弁又は流量制御弁を有する。

１つ又は複数の実施形態において、前記排水管の末端は、逆止弁である。

１つ又は複数の実施形態において、前記逆止弁は、スプリング式或いはフラップ式であり得る。

１つ又は複数の実施形態において、前記排水管に流量計が直列に接続される。

１つ又は複数の実施形態において、前記発酵槽は、ステンレス鋼でできている。

１つ又は複数の実施形態において、前記排水管は、ステンレス鋼でできている。

上述のように、本考案を介して先行技術の伝統的な発酵過程で黄色い発酵液を排出するため多くの手間がかかる問題を効果的に克服でき、発酵槽内の黄色い発酵液の含有量も効果的に制御することもでき、黄色い発酵液を回収して再利用して、循環経済の効果を奏する。

図面上の各種特徴及び構成要素は、実際の寸法比率で描かれていないが、本考案に関連する具体的特徴及び構成要素を提示するために最適な方法で描かれている。また、異なる図面の間において同一又は類似の符号で類似の構成要素及び部材を表す。

本考案の発酵槽用台車の全体構造を示す概略図（透視構造を点線で表している。）である。本考案の発酵槽用台車の構造を示す概略側面図である。本考案の発酵槽用台車の構造を示す概略背面図である。

本考案の技術的意義をより詳細かつ完全にするため、本考案の実施態様及び具体的実施形態について以下の説明が与えられるが、以下の説明は、本考案の具体的実施形態を実施又は運用する唯一の形態ではなく、当業者は、以下の描写を通じて本考案の必要な技術的内容を容易に理解でき、その精神及び範囲から外れることなく、異なる用途及び状況に適応するため、本考案へ多種多様な変更及び潤色を行うことができ、かかる実施態様は本考案の実用新案登録請求の範囲にも属する。

本考案の説明において、文脈が別段の指示をしない限り、「一」及び「前記」も複数形として解釈され得る。

本考案の説明において、文脈が別段の指示をしない限り、用語「含む」、「含んでいる」、「備える」又は「含有する」は、包括的或いは開放的で、その他の説明されていない要素又は方法ステップを排除しない。

本考案の説明において、用語「中心」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などが示した方位又は位置関係は、図面に基づいて示した方位又は位置関係であり、単に本考案を簡単に説明しやすくするためであり、示された装置又は要素が必ず特定の方位を有し、または特定の方位で構成され操作することと指示又は示唆するものではないので、本考案に対する限定と理解してはいけない。

本考案の説明において、「設けられた」、「取り付けられた」、「結合された」、「接続された」、「固定」などは、広義に理解すべきであり、例えば固結、着脱可能に連結、機械的な接続、直接連結、中間媒体を介した間接連結などである。当業者であれば、具体的状況に応じて本考案における上記用語の具体的意味を理解することができる。

図１及び図２を参照すると、図１は、本考案の発酵槽用台車の全体構造を示す概略図（透視構造を点線で表している。）で、図２は本考案の発酵槽用台車の構造を示す概略側面図である。

発酵槽用台車１００は、主に底部に排水孔１１２を有する発酵槽１１０と、先端１２２と末端１２４とを備えた排水管１２０とから成り、前記排水管１２０の先端１２２は前記発酵槽１１０の底部にある排水孔１１２に接続され、前記発酵槽１１０の底部の黄色い発酵液が前記排水管１２０を経由して前記発酵槽１１０の外に排出されることができる。

前記発酵槽１１０の形状は、全体が立方体状の中空構造であり得、全体が稜角のない弾丸型の底部を有する中空構造であってもよく、本考案において、前記発酵槽１１０は、稜角のない弾丸型の底部を有する中空構造であることが好ましい。

黄色い発酵液の排出過程で発酵醪が前記排水管１２０を詰まらせないようにするため、前記排水孔１１２の上にろ過網（図示せず）にさらに設けて、発酵醪が前記排水管１２０に落下するのを遮断することができる。

前記発酵槽１１０の安定性及び可動性を考慮して、前記発酵槽１１０の周囲に構造フレーム１１６を架設でき、かつ前記構造フレーム１１６の底部に複数の可動部材１１８を設けることで、前記発酵槽１１０は転倒しにくく、使用者が前記発酵槽１１０を移動先に移動させるのに便利になる。前記複数の可動部材１１８は、ローラー、スライドレール或いは同じ移動効果を達することができる他の装置であり得、本考案においてローラーを使用することが好ましい。

排水管１２０が長すぎるか、重すぎることで、地面との摩擦を引き起こすのを防ぐため、前記発酵槽１１０の底部に１つ又は複数の排水管用固定部材１１４を増設することで、前記排水管１２０の設計上の制限を大幅に低下する。

前記発酵槽１１０、構造フレーム１１６及び排水管用固定部材１１４の製造材料選択において、ステンレス鋼、セラミックス、木材等の材料で作ることができ、本考案において前記発酵槽１１０、構造フレーム１１６及び排水管用固定部材１１４が量産、後続の洗浄及び保守を容易にするため、前記発酵槽１１０、構造フレーム１１６及び排水管用固定部材１１４をステンレス鋼で作ることが好ましい。

図２及び図３を参照すると、図２は、本考案の発酵槽用台車の構造を示す概略側面図で、図３は本考案の発酵槽用台車の構造を示す概略背面図である。

考案者は、Ｌ字形のエルボが前記排水孔１１２から流出する黄色い発酵液を目的地まで効果的に導くことができることで黄色い発酵液を回収して再利用する効果を奏することができることを見出すため、前記排水管１２０はＬ字形に設計される。また、前記排水管１２０の先端１２２を前記発酵槽１１０底部にある排水孔１１２と効果的に密接に接続させるため、前記排水管１２０の先端１２２は円錐状として設計されて、黄色い発酵液が前記排水管１２０の先端１２２と前記発酵槽１１０底部にある排水孔１１２の接続部から滲み出すのを防ぐ。

発酵過程で適量の黄色い発酵液を保持すると、完成品の香りを高めるために用いることができ、また黄色い発酵液の味を通じて発酵醪の発酵状況を判断することに用いることもでき、これにより前記排水管１２０の末端１２４に逆止弁又は流量制御弁（図示せず）を設けて、黄色い発酵液の排出量の制御及び発酵状況の把握を実現できる。前記逆止弁は、スプリング式或いはフラップ式であり得、本考案においてフラップ式逆止弁を使用することが好ましい。

さらに、発酵過程中の黄色い発酵液排出量への観察を実現できるため、前記排水管１２０の末端１２４に流量計（図示せず）を直列に接続することができる。

前記排水管１２０の製造材料の選択において、ステンレス鋼、セラミックス、木材等の材料で作ることができ、本考案において前記排水管１２０が量産、後続の洗浄及び保守を容易にするため、前記排水管１２０をステンレス鋼で作ることが好ましい。

要するに、先行技術と比較して、本考案は、従来の手作業で黄色い発酵液をすくい取るには多くの手間がかかるという問題を克服するため、黄色い発酵液をすくい取る手間を節約する。また発酵槽内の黄色い発酵液の含有量も効果的に制御できるため、黄色い発酵液を利用して酒の香りを高め、並びに発酵過程で生成される黄色い発酵液を効果的に回収して再利用することで、循環経済の効果を奏する。

以上、本考案を詳細に説明したが、以上述べたものは本考案の好ましい実施態様と実施形態のみであって、本考案の実施範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、当業者はその精神及び範囲から外れることなく、異なる用途及び状況に適応するため、本考案へ多種多様な変更及び潤色を行うことができ、かかる実施態様は本考案の実用新案登録請求の範囲にも属する。

１００発酵槽用台車
１１０発酵槽
１１２排水孔
１１４排水管用固定部材
１１６構造フレーム
１１８可動部材
１２０排水管
１２２排水管の先端
１２４排水管の末端

Claims

底部に排水孔を有する発酵槽と、
先端と末端とを備え、前記先端は前記排水孔に接続する排水管と
を含む発酵槽用台車。
前記排水孔の上には、ろ過網を有する請求項１に記載の発酵槽用台車。
前記排水管は、Ｌ字形を呈する請求項１に記載の発酵槽用台車。
前記排水管の先端は、円錐状を呈する請求項１に記載の発酵槽用台車。
前記排水管の末端には、逆止弁又は流量制御弁を有する請求項１に記載の発酵槽用台車。
前記排水管の末端は、逆止弁である請求項５に記載の発酵槽用台車。
前記逆止弁は、スプリング式或いはフラップ式である請求項６に記載の発酵槽用台車。
前記排水管に流量計が直列に接続される請求項１に記載の発酵槽用台車。
前記発酵槽は、ステンレス鋼でできている請求項１～８のいずれか一項に記載の発酵槽用台車。
前記排水管は、ステンレス鋼でできている請求項１～８のいずれか一項に記載の発酵槽用台車。